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2019年度 独創的研究助成費 実績報告書

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別記様式第4号

2019年度 独創的研究助成費 実績報告書

2020年 3月30日 報 告 者 学科名 人間情報工学科 職 名 助教 氏 名 大山 剛史

研 究 課 題 上肢構造に着目した運動学習アプリケーションの開発

研 究 組 織

氏 名 所 属 ・ 職 専 門 分 野 役 割 分 担 代 表 大山 剛史 人間情報工学科・助教 人間工学 研究計画・実施

分 担 者

該当なし 該当なし 該当なし 該当なし

研究実績 の概要

ヒトの身体は多関節構造を有しており、各関節を屈曲・伸展させることで所望の運動タ スクを達成している。多関節構造を有する身体を巧みに動かすためには、ほかの関節の駆 動によってもたらされる相互作用トルクの影響を勘案した上で、各関節に適切なトルクを 発生する必要がある。先行研究において、ヒトの早く正確な運動達成のためには相互作用 トルクの考慮が重要であることが報告されているが、実際に計測された運動データの評価 に相互作用トルクを活用したり、相互作用トルクのはたらきによって運動軌道がどのよう に変化し得るのかは報告されていない。本研究は水平面内の上肢運動を例に取り、計測実 験とシミュレーションによって運動中の相互作用トルクのはたらきについて調査した。

始点と終点に加えて経由点を設定した上肢の運動を被験者に課した。健常な右利きの 20-30 代の被験者(男性 4 名、女性 1 名)が実験に参加した。被験者は椅子に着席した状 態で計測装置(Touch X, 3D Systems 社製)のスタイラスを右手または左手で握り、手先 を始点で静止させた状態で運動を開始し、経由点を通過して、終点で静止させるように指 示された。各点の位置について、作業する水平面と被験者の正中線が交わる点を原点とし、

被験者から見て右方向を x 軸、奥方向を y 軸とするときに、A 点(-0.1, 0.3) [m]、B 点(0.0, 0.39) [m]、C 点(0.1, 0.3) [m]と設定し、右手の運動では A 点→B 点→C 点と運動し、左 手の運動では C 点→B 点→A 点と運動するように設定した。被験者には運動を 1 秒以内に 完了するように指示した。

※ 次ページに続く

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研究実績 の概要

条件による運動の違いを調べるために、運動軌道について、以下に示す量と相互作用ト ルクの貢献度 IOCIM との相関を調べた。運動開始時の運動経路の方向 Dstart、運動終了 時の運動経路の方向 Dend、関節の筋トルクの和 MUS、運動速度の最大値 Vmax、運動経路 の y 軸の値が最大のときの速度 Vy と Vmax との比 Vr = Vy/Vmax、速度が最大のときの運 動経路の曲率の絶対値 Cv、運動経路の y 軸の値が最大のときの運動経路の曲率の絶対値 Cy、設定した経由点と運動経路との距離 Evia、設定した終点と運動終点との距離 Eend。

IOCIM と各パラメータとの相関係数はそれぞれ、Dstart -0.242, Dend -0.339, MUS 0.038, Vmax -0.159,Vr -0.559, Cv -0.307, Cy 0.587, Evia -0.044, Eend 0.054 であった。相 互作用トルクは運動経路や速度とは相関があるが、運動の誤差とは相関がないことが明ら かになった。したがって、先行研究では運動を阻害するような相互作用トルクが運動精度 を高めることが予想されていたが、実際の運動では必ずしもそうはならないことが示唆さ れる。

計測実験の結果を踏まえた上で、IOCIM の値を直接変えることで軌道がどのように変化 するかを計算機シミュレーションによって調べた。上肢を肩と肘の二関節マニピュレータ と仮定して、指定した点をたどる軌道の関節トルクの時系列データを元の軌道とすると き、元の軌道に対して、関節トルクによる IOCIM の勾配を求めて、繰返し計算によって元 の軌道よりも IOCIM が変化したシミュレーションによる軌道を計算した。その結果、始点 から終点に手先を動かす単純な運動においては先行研究で報告されてきた軌道の特徴を IOCIM を変化させるだけで再現することができたが、本研究の計測実験で用いた経由点を 通過する運動では IOCIM を変化させるだけでは実際の軌道の特徴を必ずしも再現するこ とはできなかった。

計測実験とシミュレーションの結果より、相互作用トルクの効率性は運動を特徴づける 指標として一定の意義を持ち得るものであると考えられるが、それだけではヒトの運動で 現れる特徴を十分に再現することは難しく、運動制御においてはより多くの要因が影響し あっていることが予想される。

成果資料目録

[1] Takashi Oyama, Teruaki Ito, “Motor Control of Hand Force for Visual Indicator without Hand Displacement,”AHFE2020 (2020) (in press).

[2] 難波裕昌,大山剛史,伊藤照明,“上肢運動における順ダイナミクスモデルの 学習,”第 21 回 IEEE 広島支部学生シンポジウム論文集(2019) 335-33.

[3] 曽根海斗,大山剛史,伊藤照明,“運動制御における相互作用トルクの影響,

”第 21 回 IEEE 広島支部学生シンポジウム論文集(2019) 337-339.

[4] 大山剛史,伊藤照明,“上肢運動における相互作用トルクに着目した運動軌道 の解析,”日本機械学会第 29 回設計工学・システム部門講演会論文集 (2019).

Referensi

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