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2007 SPP「マイクロスケール化学の講演とワークショップ」

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Academic year: 2024

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2007 SPP

「マイクロスケール化学 の講演とワークショ ップ」 

概要報告 

      吉野輝雄   

       

第1日  8/16(木)10:00-16:00    (N220 大教室)      

  午前の部では、開会、オリエンテーションに 続いて、オーベンドラウフ教授(オーストリア・

グラーツ大学)によるマイクロスケール化学の 講演とデモ実験が行なわれた(専門家による同 時通訳付き)。この部は大学生、大学院生、市民 にも公開され、68 名(プログラム参加者)+

10 名(公開講演のみ)が出席した。 

 

講演題は「インスタント化学」。まずマイクロス ケール化学の理念と特徴が述べられ、続いて鮮 やかな色、音の変化を伴う15種以上の気体反 応実験が次々に演じられた。工夫を凝らした試 験管を使い、なじみの気体だけでなくアセチレ ン、アンモニア、亜酸化窒素などの反応が会場 に全く臭いを出さずに行われた。まさに驚きの 連続で、出席者の目はオーベンドラウフ教授の 手元に集中し、2時間がとても短く感じられた。 

 

  午後の部では、「マイクロスケール実験を教育現場に生かすための課題と可能 性」、「理科教育の現実と課題」について国際的な 視野を交えて意見交換を行った(北原和夫教授に よる通訳付き)。 

  オーベンドラウフ教授が、オーストリアの教育 事情一般と、国内の理科教員の 1/10 が参加する という NGO 活動レベルの理科教育活動、毎年ザ ルツブルグで開催しているマイクロスケール実

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験ワークショップの様子を紹介された。 

  質疑応答の後、10人前後から成るグルー プに分かれ、理科教育の課題、現場に実験を 取り入れることの苦心と課題(事前アンケー トの回答を配布)について討論した。 

         

第2日  8/17(金)10:00-16:30  (N332 教室)     

  午前中は、マイクロスケール化学実験 器具を製作するワークショップを開催

(通訳者は堀内晶子准教授)。オーベンド ラウフ教授が、長年のマイクロスケール 化学教育活動の中で開発・工夫して来ら れた気体反応実験器具を参加者全員が作 り、それを使って試行実験を行った。教 育 現 場 で 使 え る こ と が 目 標 で あ っ たので、参加 者は、みな真 剣で、楽しげ に製作・実験に取り組んだ。製作した実験器具キットは、参加者が持ち帰った。 

 

  午後は、化学の学生実験室に移動し、荻野和子教授指導による「電気分解と 電池」実験のワークショップ。参加者全員が同じテーマに取り組んだ。 

具体的には、1)ミニスポイトを使って水を電気分解し、発生する酸素と水素 の混合気体をシャボン玉液に導き、ライター で発火させた。通常のスケールで行うと大き な 爆 鳴 を 発 生 し 危 険を伴うが、マイク ロ ス ケ ー ル で は 小 さ な 音 を 発 し て シ

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ャボン玉が弾けるだけなので安全に実験できることを体験的 に学習した。 

2)1 mL のプラスチック製注射筒を2本使ってホフマン式の 小型電気分解装置を作り、発生する酸素と水素の体積比を測定。 

   

3)ダニエル電池、鉛電池、燃料電 池の製作とマイクロスケール実験。

電子メロディー、プロペラモーター を用いてそれぞれ電位差が生じて いることを確認し、テスターで起電 力を実測した。 

  また、ろ紙片で隔てた電池液に pH 指示薬を加える場合の色変化から電 池の原理が簡単に、しかも視覚的に 理解できることを確かめた。 

  ダニエル電池      燃料電池 

 

最後の実験廃液の処理、後片付けを含め2時間のワー クショップであった。 

 

         

     

第3日  8/18(土)10:00-13:00  (N332 教室と N232 教室) 

   

芝原寛泰教授と荻野和子教授の指導による マイクロスケール化学実験のワークショッ プが行われた。参加者は、「金属陽イオンの 定性分析」、「酸塩基と pH についての実験」

から1つを選択してワークショップに参加 した(おおよそ半々に分かれた)。   

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  芝原教授の指導による「金属陽イオンの定性分析」では、96 ウエルのマイク  ロプレートに 7 種類の金属陽イオンの試料を用意 し、12種の試薬をウエルにそれぞれ1滴づつ加え て生じる沈殿の様子と色を観察した。この既知試料 を用いた結果を、化学反応式を記入し整理すると、

きれいな分析指標が出来上がり、定性分析の結果を 系統的に理解することができる。この分析指標をデジカメ 写真に収めるところまでが第一段階。 

  次に、この分析指標を利用して、4種の金属陽イオンを 含む未知試料を分析し、金属陽イオンを同定する実験を行 った。2時間のワークショップであったが、時間的に余裕 

分析指標(定性分析の結果) を残して終了した。 

 

  荻野教授による「酸塩基と pH についての実験」では、まず、24 ウエルのマ イクロプレートを使って pH1 から 13 までの 試験液を作り、万能 pH 試験液およびムラサキ キャベツを指示薬として pH による色変化を 観察した。淡い色が順に変化する透明液が得 られ、視覚に残る pH 理解ができる。つづいて、

いくつかの植物の色素の pH を測定した。 

  さらに、24 ウエルのマイクロプレートを用 いて、強酸と弱酸の簡単な pH 滴定曲線を描く実験を行 った。高価な pH 計を使わなくても、マイクロスケール 実験で2種の典型的な滴定曲線が数分以内で得られる ことを確認した。 

  pH による色変化(ムラサキキャベツを指示薬として) 

  最後に、数人の参加者が実験の結果について意 見発表し、2 時間のワークショップが終了した。 

  こうして 3 日間にわたり、マイクロスケール 化学の講演とデモ実験から始まり、4 種のワー クショップがけが人もなく無事終了した。 

猛暑の中の中の 3 日間のプログラムであった。 

Referensi

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