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HOTLINE 第2号 日時: 2004年3月21日

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HOTLINE 第2号

日時:  2004年3月21日―23日 場所:  ワシントン

第10回日米安保セミナー

「日米安保関係:過去十年の検証及び将来の展望」

(日本国際問題研究所、パシフィック・フォーラムCSIS、在米日本大使館 共催)

共同議長

  (日本側)宮川眞喜雄・日本国際問題研究所長

  (米国側)ラルフ・コッサ・パシフィック・フォーラムCSIS理事長

講演

       ブレント・スコウクロフト元大統領補佐官(国家安全保障担当)

       加藤良三・駐米日本大使

       ジェームズ・ケリー国務次官補        ウィリアム・ペリー元国防長官

       マイケル・グリーンNSCアジア上級部長

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  日米両国の政府内外の有 識者が一堂に会して日米安 保 体 制の 現 状を 点検 す る

「日米安保セミナー」が三 月二十一日から三日間の日 程で、ワシントン市内のホ テルで開かれた。一九九五 年三月以来、毎年一回、サ ンフランシスコで開かれて きた二国間会議で、安全保 障問題に関心の深い日米双

方の政府関係者や元政府高官、軍関係者、学者、マスコミ関係者らが率直に意 見交換する非公開の場として機能してきた。

今回は、十周年記念として、場所をワシントンに移し、日米両国からの参加 者も三十数人に拡大。日米同盟の深化や将来の展望について、幅広い論議が行 われた。会議は二十一日夜の開幕後、ブレント・スコウクロフト元大統領補佐 官(国家安全保障担当)の講演からスタート。二十二日から二十三日にかけ、「東 アジア安全保障の関心事項」「日米同盟の深化と拡大」「日米安保関係:将来へ の展望」という三つのテーマに分けて、議論を積み重ねた。この間、日米双方 から、加藤良三・駐米日本大使、ジェームズ・ケリー国務次官補、ウィリアム・

ペリー元国防長官、マイケル・グリーン国家安全保障会議(NSC)アジア上 級部長らがそれぞれスピーチした。

なお、会議は非公開であるため、ここでは発言者名を控えながら、論議のポ イントを報告する。

◇◇◇

  ○全体評価

  米国側  会議の中で、米政府関係者からは、現在の日米関係について、ブッ シュ大統領と小泉首相の関係はたいへん強固であり、中曽根政権時代の「ロン・

ヤス関係」をしのぐ個人的関係を築いている、という高い評価が出された。し かも首脳間の個人的関係だけでなく、閣僚級による2プラス2会合、次官級に よる日米戦略対話に至るまで、幅広いレベルで協議が行われている点を指摘し た。その分析によると、日米同盟が現在、機能しているのは、「スピード」が決 定的要因である。例えば、二〇〇一年の9・11事件直後、小泉首相はブッシ ュ大統領と即座に電話会談を行い、「テロとは断固、戦わなければならない」と

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発言。その後の日本の対応について方向性を示し、同年九月十八日には、七項 目にのぼる政府方針を発表した。海上自衛隊の護衛艦隊が米空母キティーホー クを護衛しながら横須賀を出航したニュースも米国内では大々的に報じられ、

テレビでのイメージは、米議会と米国民に深い印象を残した。さらに、イラク 復興支援において、日本は小泉首相の主導の下で、五十億ドルの財政援助をま とめた。これは、湾岸戦争時に、日本がいやいやながら十三億ドルを拠出した 当時とは大きく異なる素早い対応だった。米側の発言によると、現在の米国の アジア戦略において、日米同盟は中核的位置を占める。日米関係と米中関係は ゼロ・サム関係ではない。むしろ、日米関係が強固だからこそ、米中関係にお いても協力的な関係構築に向けて努力することができる、と米側は考えている。

米国は、アジア太平洋地域において、日本とオーストラリアとの関係をベース に、「外交政策同盟」ともいえる関係を築いている。日本に対する「外圧」の時 代は終わったと考えている。

日本側  日本側も、日米同盟の意義を強調した。ある政府関係者は次のよう な歴史認識を披露した。日本は第二次大戦後、180度の転換を遂げた。日本 は戦前、欧州型の帝国を目指した。戦後、日本は国際規範を遵守することが最 大の国益という結論に達した。日本は今や、米国にとってはなくてはならない パートナーとなった。日本は単なる民主主義国家ではなく、アジアにおいて民 主主義を推進する国家である。アジア太平洋の平和と安定の維持は、日米両国 共通の利益である。両国は共通の関心を持ち、お互いの役割分担を理解してい る。日米同盟は、アジア太平洋地域における平和と安定を維持するための基盤 である。米国が主導し、日本はリーダーシップと責務を分担する用意がある。

日米同盟が世界の平和と安定を生み出す原動力である、と言われるようになる ことを望む。

○アフガニスタン・イラク 米国側

米国側からはイラク復興支援について、「日本はアフガン復興支援会議の東京 開催、海上自衛隊のインド洋での給油活動、イラクへの陸上自衛隊派遣など、

史上初めての画期的出来事が重なった」と、高い評価が出た。

日本側

日本側有識者は、「テロとの戦いは、米国の戦争ではなく、国際社会全体にと っての戦争であるべきだ。忍耐力、持続力がカギであり、国際社会の連帯が不 可欠である」と訴えた。

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○朝鮮半島 米国側 

北朝鮮問題に関する六か国協議について、米国側は、「日本は重要な役割を果 たしている」と評価した上で、「北朝鮮に対しては厳しい見方をしており、九四 年の枠組み合意のころと現在の状況は大きく異なっている」と指摘した。その うえで、「北朝鮮が日本全土を射程距離に入れたミサイルを保有していることは 疑いなく、核抑止能力を有している可能性も濃くなっている。核兵器のみなら ず、生物・化学兵器の保有も疑わしく、安全保障面では日本は北朝鮮からの深 刻な脅威に直面している」と警告した。

日本側

  日本側からは、「拉致問題における前進を求めることが不可欠」と強調。六 か国協議の場を通じて、北朝鮮が謝った戦略的選択を行う可能性を消していか なければならない」と、訴えた。

○中国   米国側

  米国側有識者は、「米中関係は非常に希望が持てる」と楽観的見通しを示した。

その説明によると、「第四世代の指導者は国内に諸問題を抱えつつも、プラグマ ティックな対応を続けている。彼らは国内問題に集中できるよう、地域の平和 と安定を望み、米国のパワーに対する緩衝地帯を設けるため、近隣諸国との関 係改善に努めている」と分析。米国側からみても、「米中経済関係は深化、拡大 傾向にある。北朝鮮問題などで米中両国が協力する機会が増えており、とくに 六か国協議では中国がリーダーシップを取っている」と前向きにとらえている。

ただ、台湾問題については、依然、不安定さが続いており、米国は「不必要な 明快さを避けるべきである。当面は、現状維持に努めることが平穏さを保つカ ギとなる」という「あいまい戦略」の継続を訴える意見が出た。

  また、中国のエネルギー消費量が著しく増加していることに注目すべきだと いう意見が出た。

  軍事面については、中国が強力な経済力を背景に、「我々が予測しなかった早 さで先端的兵器体系の展開を進めている」と警戒する意見が出た。

 

日本側

日本側有識者からは、中国が近年、日本領海付近で海軍の作戦行動を強化し ている問題が提起された。また、日本から繰り返し、抗議しているにもかかわ

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らず、海洋調査船による活動も停止されておらず、海洋問題が大きな争点に浮 上してきている。また、別の有識者からも「中国が軍事力強化の方向に動いて いることに懸念を覚える。中国で昨年、反日感情が高まったが、これは中国が 内包するジレンマを反映しているように見える」との指摘があった。

        (報告者:日本国際問題研究所特別研究員  笹島雅彦)

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