• Tidak ada hasil yang ditemukan

KPI と予算の設定及び業績予想に関する研究 最終報告書

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2023

Membagikan "KPI と予算の設定及び業績予想に関する研究 最終報告書"

Copied!
60
0
0

Teks penuh

(1)

1

日本管理会計学会 2015 年~ 2016 年度産学共同研究

KPI と予算の設定及び業績予想に関する研究 最終報告書

< 執 筆 者 >

清 水 信 匡 ( 早 稲 田 大 学 ) 矢 内 一 利 ( 青 山 学 院 大 学 ) 柳 良 平 ( エ ー ザ イ ( 株 ))

< 研 究 オ リ ジ ナ ル メ ン バ ー >

清 水 信 匡 ( 早 稲 田 大 学 ) 矢 内 一 利 ( 青 山 学 院 大 学 )

柳 良 平 ( エ ー ザ イ ( 株 ))

高 橋 克 幸 ( 早 稲 田 大 学 ) 高 原 康 太 郎 ( 早 稲 田 大 学 )

< 研 究 協 力 者 >

新 井 康 平 ( 群 馬 大 学 ) 田 村 晶 子 ( 法 政 大 学 )

谷 田 雅 大 ( 日 本 航 空 ( 株 )) 西 澤 雅 子 (( 株 ) SOOUP )

(2)

2 目 次

は じ め に

第 1 章 分 析 枠 組 み

1.1 マ イ ル ズ & ス ノ ー(Miles & Snow)の 戦 略 論 1.2 戦 略 特 性 の 測 定 方 法

1.3 調 査 の 概 要

1.4 戦 略 特 性 の 測 定 結 果

補 遺 第 1章 で 利 用 し た 質 問 項 目

第 2章 外 部 報 告 に お け る 財 務 業 績 指 標 に 関 す る 調 査 結 果 2.1 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 指 標

2.2 報 告 利 益 の 目 標 値

補 遺 第 2章 で 利 用 し た 質 問 項 目

第 3章 内 部 管 理 に お け る 財 務 業 績 ・ 非 財 務 業 績 指 標 に 関 す る 調 査 結 果 3.1 内 部 管 理 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 ・ 非 財 務 業 績 指 標

3.2 内 部 管 理 で 重 視 す る 業 績 指 標 の 給 与 ・ 賞 与 と 昇 進 ・ 昇 格 へ の 反 映 補 遺 第 3章 で 利 用 し た 質 問 項 目

第 4章 予 算 管 理 に 関 す る 調 査 結 果 4.1 予 算 管 理 の 実 施

4.2 予 算 の 達 成 度 の チ ェ ッ ク 4.3 予 算 管 理 の 特 徴

4.4 業 績 予 想 設 定 に 対 す る 予 算 の 反 映 度

4.5 戦 略 タ イ プ と 予 算 管 理(業 績 管 理 シ ス テ ム)と の 関 係 に 関 す る 先 行 研 究 4.6 戦 略 特 性 と 予 算 管 理 の 特 徴 と の 関 係 の 検 証

4.7 業 績 予 想 と 予 算 の 関 係 の 検 証 4.8 分 析 結 果 の ま と め

補 遺 第 4章 で 利 用 し た 質 問 項 目

(3)

3

第 5章 戦 略 特 性 と 報 告 利 益 管 理 と の 関 係 に 関 す る 調 査 結 果 5.1 戦 略 タ イ プ と 外 部 報 告 シ ス テ ム と の 関 係 に 関 す る 先 行 研 究 5.2 報 告 利 益 管 理 に つ い て の 調 査 結 果

5.3 戦 略 特 性 と 報 告 利 益 管 理 と の 関 係 の 検 証 5.4 報 告 利 益 管 理 手 法 の 因 子 分 析

5.5 業 績 予 想 設 定 に 対 す る 予 算 の 反 映 度 と 報 告 利 益 管 理 の 関 係 の 検 証 5.6 分 析 結 果 の ま と め

補 遺 第 5章 で 利 用 し た 質 問 項 目

第 6章 財 務 デ ー タ を 用 い た 戦 略 特 性 と 報 告 利 益 管 理 と の 関 係 の 検 証 6.1 会 計 的 裁 量 行 動 に よ る 報 告 利 益 管 理 額(DA)を 推 定 す る モ デ ル 6.2 実 体 的 裁 量 行 動 に よ る 報 告 利 益 管 理 額 を 推 定 す る モ デ ル 6.3 戦 略 特 性 が 報 告 利 益 管 理 に 与 え る 影 響 を 検 証 す る モ デ ル 6.4 リ サ ー チ ・ デ ザ イ ン

6.5 分 析 結 果

結 び に 代 え て

(4)

4

は じ め に

本 報 告 書 は 、2015 年 ~2016 年 度 の 日 本 管 理 会 計 学 会 ・ 産 学 共 同 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト グ ル ー プ「KPI と 予 算 の 設 定 及 び 業 績 予 想 に 関 す る 産 学 共 同 研 究 」の 最 終 報 告 書 で あ る 。本 最 終 報 告 書 で は 、2015年 に 実 施 し た ア ン ケ ー ト 調 査「 業 績 管 理 と 業 績 予 想 に 関 す る 実 態 調 査 」の 回 答 デ ー タ を も と に 、日 本 企 業 の 管 理 会 計(特 に 予 算 管 理 と 業 績 指 標 )・財 務 会 計 シ ス テ ム( 外 部 報 告 の 財 務 指 標 と 業 績 予 想 、報 告 利 益 管 理 ) に 関 す る 興 味 深 い 発 見 事 項 を 紹 介 し 、 そ れ に よ っ て 新 た な る 会 計 研 究 の 課 題 を 提 示 す る こ と を 目 的 と す る 。

本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の 特 徴 は 、 企 業 の 事 業 戦 略 が 管 理 会 計 ・ 財 務 会 計 シ ス テ ム の 在 り 方 に ど の よ う に 結 び つ い て い る の か を 考 え た と こ ろ に あ る 。 と く に 、 事 業 戦 略 を う ま く 進 め る こ と が で き な い 状 態 に あ る 企 業 特 性 ( 受 身 型 の 特 性 ) が 、 管 理 会 計 と 財 務 会 計 シ ス テ ム に ど の よ う な 影 響 を 及 ぼ し て い る の か を 明 ら か に し て い る 点 が 他 の 研 究 に な い 特 徴 で あ る 。

本 プ ロ ジ ェ ク ト で は 、 戦 略 が う ま く 遂 行 で き な い 企 業 特 性 を 測 定 す る た め に 、 Miles & Snow(1978)の 事 業 戦 略 タ イ プ の ひ と つ で あ る 受 身 型( 第1章 で 詳 述 す る ) を 利 用 す る 方 法 を 新 た に 開 発 し た 。Miles & Snow(1978)の 受 身 型 は 、戦 略 を う ま く 遂 行 で き な く な っ た 企 業 の こ と を 指 し 、 他 の 戦 略 論 で は 想 定 し て い な い タ イ プ で あ る 。 従 来 、 事 業 戦 略 の 違 い と そ れ に 適 合 す る 管 理 会 計 ・ 財 務 会 計 シ ス テ ム は ど の よ う な も の か と い う 観 点 か ら 多 く の 実 証 的 研 究 が な さ れ て き た 。 そ れ に 対 し て 、本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト は 、事 業 戦 略 が う ま く 遂 行 で き な い 企 業 特 性 に 着 目 し た 。 本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト で は 、 こ れ ま で 会 計 研 究 で は ほ と ん ど 無 視 さ れ て き た Miles

& Snow(1978)の 受 身 型 (Reactor) を 含 む 4 つ の 戦 略 特 性 を 測 定 し 、 そ れ と 管 理 会 計 ・ 財 務 会 計 シ ス テ ム と の 関 係 を 分 析 し た 。 こ れ は 、 こ れ ま で の 経 営 戦 略 論 や 会 計 研 究 に は ま っ た く な い 新 し い 研 究 方 法 で あ る 。

本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の 当 初 の 実 施 概 要 は 、「 質 問 票 調 査 と 経 理 担 当 者 へ の イ ン タ ビ ュ ー 調 査 、 財 務 デ ー タ を 使 い な が ら 、KPI、 予 算 、 業 績 予 想 と の 関 係 を 総 合 的 に 産 学 共 同 研 究 す る 。」 と い っ た か な り 大 ま か な も の で あ っ た 。 し か し な が ら 、 2015年 に 実 施 し た ア ン ケ ー ト 調 査 の 回 答 デ ー タ を 分 析 し た 結 果 、企 業 の 事 業 戦 略

( 本 研 究 で は 戦 略 特 性 ) に よ っ て 、 予 算 、 業 績 予 想 、 報 告 利 益 管 理 と い う 管 理 会 計 と 財 務 会 計 に ま た が る 領 域 が 説 明 で き る と い う こ と が わ か っ た 。 そ こ で 、 本 最 終 報 告 書 は 、KPI、 予 算 、 業 績 予 想 、 報 告 利 益 管 理 に つ い て は そ の 集 計 結 果 を 解 説 す る と と と も に 、 予 算 、 業 績 予 想 、 報 告 利 益 管 理 に つ い て は 事 業 戦 略 と ど の よ う に 結 び つ い て い る の か に つ い て ま と め る こ と に し た 。

以 下 、 ま ず 第 1 章 で 、 本 最 終 報 告 書 の 研 究 枠 組 み を 説 明 す る 。 本 研 究 は 基 本 的 に Miles & Snow(1978)の 戦 略 論 に も と づ い て 、 企 業 の 業 績 管 理 ・ 外 部 報 告 シ ス テ ム を 統 合 的 に 説 明 し よ う と い う も の で あ る 。こ の 第 1 章 の 研 究 枠 組 み を 前 提 に 、 続 く 章 で は ア ン ケ ー ト 回 答 結 果 と そ の 分 析 を 紹 介 す る 。第 2章 で は 、経 営 者 が 企 業 の 外 部 報 告 に 際 し て 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 に つ い て の 集 計 結 果 に つ い て 解 説 す る 。第 3章 で は 、内 部 管 理 目 的 で 重 視 す る 財 務 指 標 と 非 財 務 指 標 に つ い て の 集 計

(5)

5

結 果 を 解 説 す る 。 第 4章 で は 、 予 算 管 理 の 実 施 状 況 、 予 算 管 理 と 業 績 予 想 と の 関 係 に 関 す る 集 計 結 果 を 解 説 す る と と も に 、 事 業 戦 略 が 予 算 管 理 の 実 施 、 業 績 予 想 と 事 業 戦 略 と の 関 係 に ど の よ う な 影 響 を 及 ぼ し て い る の か を 分 析 す る 。第 5章 で は 、 企 業 の 報 告 利 益 管 理 の 実 態 に つ い て の 調 査 結 果 を 紹 介 す る と と も に 、 事 業 戦 略 が 報 告 利 益 管 理 と 業 績 予 想 と ど の よ う な 関 係 に な っ て い る の か を 分 析 す る 。 第 6 章 で は 、 ア ン ケ ー ト 調 査 の デ ー タ と 企 業 の 財 務 デ ー タ を 利 用 し て 、 戦 略 特 性 と 財 務 デ ー タ を 使 っ て 計 算 し た 報 告 利 益 管 理 指 標 と の 関 係 を 検 証 し た 。 最 後 に 、 本 報 告 を ま と め る と と も に 、 今 後 の 研 究 を 展 望 す る 。

本 論 に 入 る 前 に 、 本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の な り た ち と 本 最 終 報 告 書 の 作 成 プ ロ セ ス に つ い て 説 明 し て お こ う 。

本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の 成 り 立 ち

本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト は 、KPI、 予 算 の 設 定 、 業 績 予 想 と い う 3 つ の キ ー ワ ー ド に 表 れ て い る よ う に 、 管 理 会 計 と 財 務 会 計 、 あ る い は 組 織 内 部 と 企 業 外 部 の 会 計 報 告 を 結 び つ け て 研 究 し よ う と い う 意 図 が あ る 。 そ れ は 、 こ の 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の 成 り 立 ち が 元 管 理 会 計 研 究 学 会 会 長 ・ 早 稲 田 大 学 名 誉 教 授 辻 正 雄 先 生 を 代 表 と す る 日 本 会 計 研 究 学 会 特 別 委 員 会 「 経 営 者 に よ る 会 計 政 策 と 報 告 利 益 管 理 」

(2012 年 度 ~2014年 度 ) に あ る か ら で あ る 。

「 会 計 に 係 わ る 裁 量 の 決 定 問 題 を 管 理 会 計 の 立 場 か ら.会 計 政 策 ,利 益 平 準 化 お よ び 報 告 利 益 管 理 の 問 題 と し て 調 査 を 行 い , そ れ に 様 々 な 論 点 を 整 理 し て 体 系 化 を 試 み , 日 本 企 業 の 経 営 者 が 実 践 し て き た 会 計 政 策 , 利 益 平 準 化 お よ び 報 告 利 益 管 理 を 実 証 的 に 検 証 す る こ と 」( 日 本 会 計 研 究 学 会 特 別 委 員 会( 代 表 辻 正 雄 )最 終 報 告 書 (2014 年 )) を 意 図 し て 、 様 々 な 理 論 的 実 証 的 な 研 究 が 辻 先 生 の も と で な さ れ た 。そ の 成 果 は 、辻 正 雄 編『 経 営 者 に よ る 報 告 利 益 管 理 』2016年 に ま と め ら れ た 。 し か し な が ら 、 そ の プ ロ ジ ェ ク ト の 中 で ア ン ケ ー ト 調 査 に よ る 実 証 研 究 が 実 行 で き な か っ た 。 そ れ が こ の 産 学 共 同 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト に 引 き 継 が れ た の で あ る 。 し た が っ て 、本 プ ロ ジ ェ ク ト の オ リ ジ ナ ル メ ン バ ー も 特 別 委 員 会 の メ ン バ ー が 多 く 含 ま れ て い る 。

最 終 報 告 書 の 作 成 に つ い て

こ の 最 終 報 告 書 の 執 筆 全 般 は 、 清 水 と 矢 内 が 担 当 し た 。 第 6章 の 「 外 部 報 告 財 務 指 標 の 重 要 度 と 報 告 利 益 管 理 学 と の 関 係 」 に つ い て は 柳 氏 の 意 見 が ま と め ら れ て い る 。

本 プ ロ ジ ェ ク ト メ ン バ ー は 以 下 の と お り で あ っ た 。

< オ リ ジ ナ ル メ ン バ ー >

清 水 信 匡 ( 早 稲 田 大 学 ) 矢 内 一 利 ( 青 山 学 院 大 学 ) 柳 良 平 ( エ ー ザ イ ( 株 ))

高 橋 克 幸 ( 早 稲 田 大 学 ) 高 原 康 太 朗 ( 早 稲 田 大 学 )

オ リ ジ ナ ル メ ン バ ー の 高 橋 氏 ・ 高 原 氏 に つ い て は 、 ア ン ケ ー ト の 質 問 事 項 に つ い て の 回 答 容 易 性 な ど に つ い て 適 切 な ア ド バ イ ス を す る と と も に 、 研 究 会 で 貴 重

(6)

6 な コ メ ン ト を し て い た だ い た 。

< 研 究 協 力 者 >

新 井 康 平 ( 群 馬 大 学 ) 田 村 晶 子 ( 法 政 大 学 ) 谷 田 雅 大 ( 日 本 航 空 ( 株 )) 西 澤 雅 子 (( 株 )SOOUP)

研 究 協 力 者 は 、 本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト を 進 め る に あ た っ て 、 重 要 な 貢 献 を し て い た だ い た 。 こ こ に 感 謝 を 申 し 上 げ る 。 谷 田 雅 大 氏 と 西 澤 雅 子 氏 か ら 、 ア ン ケ ー ト の 質 問 事 項 の 作 成 プ ロ セ ス に お い て 適 切 な ア ド バ イ ス ・ コ メ ン ト を い た だ い た 。 群 馬 大 学 新 井 康 平 氏 か ら 、 本 研 究 の 戦 略 特 性 と 実 証 分 析 に 関 し て 適 切 な ア ド バ イ ス と 意 見 を い た だ い た 。 さ ら に 、 法 政 大 学 田 村 晶 子 氏 に は 最 終 報 告 書 を ま と め る に あ た っ て 、 貴 重 な ア ド バ イ ス を い た だ い た 。

(7)

7

第 1 章 分 析 枠 組 み

本 最 終 報 告 書 で は 、Miles & Snow(1978)の 戦 略 タ イ プ の 考 え 方 を 利 用 し て 企 業 の 戦 略 特 性 を 測 定 し 、 そ れ と 企 業 の 業 績 管 理 シ ス テ ム 、 外 部 報 告 シ ス テ ム と の 関 係 を 調 べ て い る 。 図 1 - 1 は 、 本 最 終 報 告 書 の 研 究 枠 組 み で あ る 。 企 業 は 生 き 残 る た め に 外 部 環 境 に 適 応 す る シ ス テ ム を 作 り 上 げ る 。 そ の と き に 、 企 業 は 一 方 的 に 環 境 に 適 応 す る だ け で な く 、 独 自 の 戦 略 を も っ て 環 境 に 働 き か け る こ と が で き る 。 こ れ は 、 広 い 意 味 の コ ン テ ィ ン ジ ェ ン シ ー 理 論 の 考 え 方 で あ る 。 こ の 調 査 で は 、 コ ン テ ィ ン ジ ェ ン シ ー 理 論 、 特 に そ の 理 論 の 系 譜 に 属 す る Miles &

Snow(1978)の 戦 略 論 に 基 づ い て 質 問 項 目 を 設 計 し た 。

図 表 1-1 本 調 査 の 企 業 と 環 境 と の 関 係 の 考 え 方

「 は じ め に 」 で こ れ か ら の 各 章 の 概 要 を 説 明 し た が 、 図 表 1 - 1 を 用 い て 本 報 告 書 の 全 体 を 再 度 説 明 し よ う 。 本 章 で は 、 最 終 報 告 書 の 研 究 枠 組 み を Miles &

Snow(1978)の 戦 略 論 に 基 づ い て 説 明 す る と と も に 、ア ン ケ ー ト 調 査 の 概 要 を 説 明 す る 。 特 に 、 第 2 章 以 降 の た め に 企 業 の 戦 略 特 性 と そ の 測 定 方 法 に つ い て も 詳 述 す る 。図 1 で 言 え ば 、(1)戦 略 特 性 に つ い て の 測 定 方 法 に つ い て 説 明 す る 。第 2 章 で は 、 図 1 の ( 2 ) 外 部 報 告 シ ス テ ム の 財 務 指 標 に つ い て 解 説 す る 。 経 営 者 が 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 は ど ん な も の か に つ い て の 集 計 結 果 を 過 去 の 主 要 な 研 究 と 比 較 し て 説 明 し て い る 。 第 3 章 で は 、( 3 ) 業 績 管 理 シ ス テ ム で 重 視 す る KPI に つ い て の 集 計 結 果 を 過 去 の 調 査 結 果 と 比 較 し な が ら 解 説 し て い る 。第 4 章 で は 、( 3 ) の 業 績 管 理 シ ス テ ム の 予 算 管 理 の 実 施 状 況 と ( 4 ) の 矢 印 と し て 戦 略 特 性 が 予 算

(8)

8

管 理 の 特 徴 に 及 ぼ す 影 響 を 分 析 し て い る 。さ ら に 、( 5 )の 両 矢 印 と し て 、予 算 が 業 績 予 想 に 反 映 さ れ て い る か ど う か に つ い て の 実 態 を 分 析 し て い る 。 次 に 第 5 章 は ( 2 ) 外 部 報 告 シ ス テ ム の な か で 報 告 利 益 管 理 の 方 法 に つ い て の 実 態 を 過 去 の 調 査 と 比 較 し な が ら 解 説 す る 。ま た 、( 6 )の 矢 印 と し て 戦 略 特 性 が 報 告 利 益 管 理 に 与 え る 影 響 を 分 析 し た 。 さ ら に 、 業 績 予 想 設 定 と 予 算 と の 関 係 に つ い て 報 告 利 益 管 理 と の 関 係 が あ る の か ど う か を 分 析 し た 。第 6 章 で も 、第 5 章 と 同 様 に( 6 ) の 矢 印 つ ま り 戦 略 特 性 が 報 告 利 益 管 理 に 及 ぼ す 影 響 に つ い て の 分 析 を 行 っ て い る 。 た だ し 、 第 6 章 で は 報 告 利 益 管 理 を 財 務 デ ー タ に も と づ い て 推 定 し 、 戦 略 特 性 が 報 告 利 益 管 理 の 実 際 の 指 標 に 対 し て 影 響 を 及 ぼ し て い る か ど う か の 実 証 分 析 を 行 っ て い る 。

1.1 マ イ ル ズ&ス ノ ー (Miles & Snow) の 戦 略 論

図 表 1 - 1 で 示 し た コ ン テ ィ ン ジ ェ ン シ ー 理 論 は Miles & Snow(1978)の 戦 略 論 に 依 拠 し 、 企 業 の 戦 略 特 性 の 概 念 も か れ ら の 戦 略 タ イ プ の 考 え 方 に 基 づ い て 考 え た 。Miles & Snow(1978)の 戦 略 論 の 考 え 方 は 図 表 1 - 2 の 適 応 サ イ ク ル に 表 現 さ れ て い る 。

図 表 1 - 2 適 応 サ イ ク ル (Miles and Snow(1978))

図 表 1 - 2 を 説 明 し よ う 。 企 業 は ( 1 ) ど の 事 業 領 域 で 活 動 を す る の か を 決 め

( = 企 業 者 的 問 題 )、( 2 ) そ こ で ど の よ う な 仕 組 み で 事 業 を 行 っ て い く の か を 決 め ( = 技 術 的 問 題 )、( 3 ) さ ら に そ の 仕 組 み を う ま く 動 か す た め の 管 理 の プ ロ セ ス を 作 り 上 げ 運 営 し て い く( = 管 理 的 問 題 )、と い う 一 連 の プ ロ セ ス を う ま く コ ン ト ロ ー ル す る 。 こ の プ ロ セ ス を う ま く 回 す こ と に よ っ て 、 企 業 は 競 争 環 境 を 生 き 残 っ て い く と い う の で あ る 。 そ れ に は 4 つ の パ タ ー ン が あ る 。 こ れ ら の 4 つ の 組 織 の 環 境 適 応 パ タ ー ン ( = 戦 略 タ イ プ ) を ま と め る と 次 の よ う な 特 徴 に な る

(Miles & Snow(1978))。

(9)

9

① 防 衛 型 (Defender): 事 業 を 比 較 的 狭 い 製 品 市 場 に 限 定 し て 、 そ こ で 業 務 の 効 率 性 を 高 め か つ コ ス ト 競 争 力 を 高 め 、 確 固 た る 地 位 を 築 く タ イ プ 。

② 探 索 型(Prospector): 常 に 市 場 で 利 益 獲 得 の 機 会 を 探 索 す る 。 自 ら 積 極 的 に 変 化 と 不 確 実 性 を 生 み 出 し 、新 市 場 を 創 造 し た り 、新 製 品 を 開 発 し た り す る タ イ プ 。

③ 分 析 型 (Analyzer): 既 存 の 製 品 市 場 で 確 固 た る 地 位 を 確 立 す る 一 方 で 、 既 存 の 技 術 で 対 応 で き る 市 場 の 機 会 ( 事 業 領 域 ) を 探 索 し 、 見 込 み が あ れ ば 、 素 早 く そ の 事 業 領 域 に 進 出 す る タ イ プ 。

④ 受 身 型(Reactor): 戦 略 が う ま く 実 行 で き て い な い タ イ プ 。環 境 の 変 化 に 対 し 効 果 的 に 対 応 で き ず 、環 境 の 変 化 に 流 さ れ て 、一 貫 し た 組 織 行 動 を と り え な い タ イ プ 。受 身 型 は 、固 有 の 戦 略 タ イ プ と 言 う よ り も 、他 の 3 つ の 戦 略 を う ま く 実 行 で き な く な っ た 機 能 不 全 の 企 業 と い え る 。

1.2 戦 略 特 性 の 測 定 方 法

Miles&Snow(1978) の 戦 略 タ イ プ を 分 類 す る 方 法 に つ い て 、 ① 自 己 分 類 (self-typing)、 ② 客 観 的 な 指 標 、 ③ 外 部 の 評 価 、 ④ 調 査 者 の 推 定 と い う 4 つ が 提 案 さ れ て き た (Snow and Hambrick(1980)、Conant et al.(1990)、Woodside et al.(1999))1

4つ の 分 類 の 手 法 の う ち 、先 行 研 究 で 最 も 用 い ら れ て い る の が ① の「 自 己 分 類 」 の ア プ ロ ー チ で あ る 。「 自 己 分 類 」の ア プ ロ ー チ と し て は 、回 答 者 に マ イ ル ズ & ス ノ ー の 戦 略 タ イ プ そ れ ぞ れ に 対 し て よ く 表 現 し て い る 文 章 を 設 定 し 、 そ の う ち 当 て は ま る も の を 回 答 さ せ て 、4つ の 戦 略 タ イ プ の ど れ か を 特 定 す る 「 自 己 分 類 パ ラ グ ラ フ 法 」 が あ げ ら れ る 。 こ れ は 、Snow and Hrebianiak(1980)な ど で 用 い ら れ て い る 。 ま た 、Smith et al.(1986)や Segev(1987)、Conant et al.(1990)な ど で は 、複 数 の 選 択 式 質 問 項 目 に 回 答 さ せ て 4つ の 戦 略 タ イ プ の ど れ か を 特 定 す る ア プ ロ ー チ を 用 い て い る 。

本 研 究 で は 、こ の な か で Conant et al.(1990)が 用 い た 多 数 の 質 問 項 目 か ら 構 成 さ れ る 自 己 分 類 法 を 採 用 す る 。 そ れ は 、 な る べ く 客 観 的 に 受 身 型 を 測 定 す る 方 法 と し て も っ と も 適 当 と 思 わ れ る か ら で あ る 。Conant et al.(1990)の 質 問 は 、 先 に 説 明 し た 図 1 - 2 の 適 応 サ イ ク ル に お け る 企 業 者 的 問 題 と 技 術 的 問 題 と 管 理 的 問

1② の 客 観 的 な 指 標 を 用 い た 先 行 研 究 と し て は 、 例 え ば Hambrick(1983)が あ げ ら れ る 。 Hambrick(1983)は 、 個 別 企 業 の 新 製 品 の 売 上 と 、 個 別 企 業 が 属 す る 産 業 中 で 規 模 が ト ッ 3 の 企 業 の 売 上 と の 差 異 を 計 算 し 、 差 異 が 正 で 大 き い 企 業 を 探 索 型 、 差 異 が 負 で 大 き い 企 業 を 防 衛 型 と し て 分 類 を 行 っ て い る 。 ③ の 外 部 の 評 価 を 用 い た 先 行 研 究 と し て は 、 例 え ば Meyer (1982)が あ げ ら れ る 。Meyer (1982)で は 、 病 院 の 戦 略 タ イ プ を 独 立 し た 医 療 専 門 家 の 委 員 会 の 評 価 に よ っ て 、 戦 略 タ イ プ の 推 定 を 行 っ て い る 。 ④ の 調 査 者 の 推 定 の 例 と し て は 、Ruekert and Walker(1987)が あ げ ら れ る 。Ruekert and Walker(1987)で は 、 調 査 対 象 の 事 業 部 の 販 売 担 当 責 任 者 か ら 得 た 、 事 業 部 の 製 品 、 戦 略 目 標 等 の 情 報 か ら 戦 略 タ イ プ の 推 定 を 行 っ て い る 。

(10)

10

題 に 関 わ る も の か ら 構 成 さ れ る 。 例 え ば 、 最 初 の 質 問 と 回 答 を 図 表 1 - 3 で 示 し た 。

図 表 1 - 3 戦 略 タ イ プ 分 類 の た め の 質 問 項 目 の 一 例

A 競 合 他 社 と 比 較 し て 、 主 要 な 商 品 は 顧 客 か ら ど う 見 え て い る と 思 い ま す か (1) 革 新 的 で 常 に 変 化 し て い く (P: 探 索 型 )

(2) 特 定 の 市 場 セ グ メ ン ト で は 確 固 た る 地 位 を 確 保 し て い る が 、そ れ 以 外 の セ グ メ ン ト で は 革 新 的 で あ (A: 分 析 型)

(3) 市 場 全 体 で 確 固 た る 地 位 を 占 め 、 だ れ に で も 認 知 さ れ て い る(D: 防 衛 型)

(4) ま だ 確 固 た る 地 位 を 占 め て い な い の で 、 競 合 他 社 の 動 向 等 に 左 右 さ れ る (R: 受 身 型 )

図 表 1 - 3 で は Miles & Snow理 論 に 基 づ い て 、 一 つ の 質 問 に 対 し て 4 つ の 選 択 肢 が 用 意 さ れ て あ る 。 4 つ の 選 択 肢 は 、 4 つ の 戦 略 タ イ プ の 企 業 の 特 徴 を 表 し た 回 答 で あ る 。 回 答 者 は そ の 中 か ら 一 つ を 選 択 す る こ と に な る 。 次 ペ ー ジ の 図 表 1 - 4 が 戦 略 タ イ プ を 特 定 す る た め の 11 の 質 問 す べ て で あ る 。11 の 質 問 に 答 え た 後 に 、一 番 回 答 の 多 か っ た も の を 回 答 企 業 の 戦 略 タ イ プ と 分 類 す る 。た と え ば 、 11の 質 問 中 、防 衛 型 の 回 答 数 が 一 番 多 い 場 合 に は 、そ の 企 業 を 防 衛 型 に 分 類 す る 。 こ の よ う な や り 方 が 、 従 来 の 分 類 方 法 で あ っ た 。

本 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト 代 表 の 清 水 は こ の 方 法 に 基 づ い て こ れ ま で 2 回 ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し た( 清 水・田 村(2010)、清 水(2016))。ア ン ケ ー ト 回 答 企 業 を 4 つ の 戦 略 に 分 類 す る と き に 、 4 つ 戦 略 タ イ プ の 中 の 一 つ に 戦 略 タ イ プ の 回 答 が 顕 著 に 多 い と 言 う よ り は 、 4 つ の 戦 略 タ イ プ の 回 答 数 が ほ ぼ 同 数 の 企 業 が 多 か っ た 。 そ こ か ら 、 特 定 の 企 業 が 一 つ の 戦 略 タ イ プ に 属 す る と 言 う よ り は 、 む し ろ 特 定 の 企 業 は 4 つ の 戦 略 特 性 を 併 せ 持 っ て い る と 仮 定 し て も 無 理 が な い と 推 論 し た ( 清 水 ・ 大 浦 (2014))。 企 業 は 、 4 つ の 戦 略 特 性 を 併 せ 持 つ が 、 そ の な か の 強 弱 は あ る と 考 え た の で あ る 。

こ の 点 に つ い て 、Miles & Snow(1978)は 、 防 衛 型 、 分 析 型 、 探 索 型 を 追 求 で き な く な っ た 場 合 に 、 受 身 型 に 陥 る と 説 明 し て い る 。 つ ま り 、 か れ ら は 3 つ の 戦 略 タ イ プ の 特 徴 と 受 身 型 が 混 合 す る 場 合 が あ る こ と を 示 唆 し て い る 。 ま た 、 Woodside et al. (1997)も 、は っ き り と 一 つ の 戦 略 を 志 向 し て い る よ り は 、4 つ の 戦 略 タ イ プ の あ る 要 素 が 同 じ 組 織 で 示 さ れ る 場 合 も あ る 、 と 実 証 結 果 を も と に 説 明 し て い る 。 さ ら に 、 防 衛 型 と 探 索 型 と い う 二 つ の 戦 略 軸 を 考 え る 研 究 の い く つ か は 、 分 析 型 を 、 防 衛 型 と 探 索 型 と の 混 合 型 の 戦 略 と し て い る 。 だ と す れ ば 、 受 身 型 の 特 性 も 他 の 戦 略 タ イ プ に 含 ま れ て い る と 考 え て も お か し く な い だ ろ う 。 本 研 究 で は 、 そ の よ う な 観 点 に 立 っ て 、 一 つ の 質 問 に 対 し て 戦 略 タ イ プ ご と の 4 つ の 回 答 に 対 し て 7 点 の リ カ ー ト ス ケ ー ル で ( 7 を ま っ た く そ の 通 り 4 を ど ち ら と も い え な い 1 を ま っ た く な い ) ど の く ら い 当 て は ま る の か を 尋 ね 、 そ の あ と で 4 つ の 戦 略 特 性 の 強 弱 を 測 定 す る た め に 、11の 回 答 の 平 均 値 を と る こ と に し た 。 つ ま り 、 そ れ ぞ れ の 戦 略 特 性 を 形 成 型 尺 度 と し て 測 定 す る こ と に し た2

2 こ の 尺 度 を 反 映 型 で 測 定 で き な い か 試 し に や っ て み た 。 各 戦 略 特 性 ご と に 因 子 分 析 を 行 う

(11)

11 1.3 調 査 概 要

わ れ わ れ は 2015 年 11月 15日 に 発 送 し 、12 月 末 日 を 締 め き り と し た 郵 送 に よ る 質 問 表 調 査 を 行 っ た 。 調 査 対 象 は 、2015年 11月 初 め の 時 点 で 東 証 一 部 ・ 二 部 上 場 に し て い る 全 業 種 の 企 業 2,440 社 で あ る 。 発 送 先 の 選 定 に は 、 ダ イ ヤ モ ン ド 社 役 員 ・ 管 理 職 情 報 の デ ー タ ベ ー ス サ ー ビ ス(2015 年 10 月 時 点)を 利 用 し 、 各 企 業 の 経 理 ・ 財 務 部 門 を 中 心 に 送 付 し た 。 経 理 ・ 財 務 担 当 者 が 特 定 で き な い 場 合 に は 社 長 宛 に 送 付 し 、 回 答 す る 上 で よ り 適 切 な 部 署 に 回 付 す る よ う に 依 頼 し た 。 ま た 、 質 問 は 主 要 な 商 品 ( 製 品 ・ サ ー ビ ス ) グ ル ー プ を 想 定 し 回 答 す る よ う に 、 依 頼 を 行 っ た 。 業 種 別 の 発 送 数 と 回 収 数 は 、 図 表 1 - 4 に 示 す と お り で あ る 。 回 収 企 業 数 は 270 社 で あ り 、 回 収 率 は 11.07%で あ っ た 。 回 答 企 業 270 社 の う ち 、 財 務 デ ー タ の 不 備 等 の 企 業 を 除 い た 。 そ の 結 果 、238 社 か ら 有 効 回 答 を 得 た 。 回 答 企 業 の 業 種 分 布 に 関 し て は 、 カ イ 二 乗 検 定 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、p 値 =0.353 で あ り 、 有 意 な 差 は な く 、 東 証 一 部 ・ 二 部 上 場 企 業 の 業 種 分 布 と 適 合 し て い る こ と を 確 認 し た 。

図 表 1 - 4 業 種 別 の ア ン ケ ー ト の 回 収 結 果

  業種 発送数 回収数   業種 発送数 回収数

水産・農林業 7 2 精密機器 36 6

鉱業 7 0 その他製品 74 7

建設業 127 17 電気・ガス業 21 1

食料品 107 10 陸運業 51 4

繊維製品 54 8 海運業 12 2

パルプ・紙 17 2 空運業 5 3

化学 174 28 倉庫・運輸関連業 35 4

医薬品 40 4 情報・通信業 171 15

石油・石炭製品 13 3 卸売業 210 21

ゴム製品 17 4 小売業 222 22

ガラス・土石製品 47 3 銀行業 87 10

鉄鋼 41 8 証券・商品先物取引業 27 2

非鉄金属 31 2 保険業 7 1

金属製品 64 5 その他金融業 23 4

機械 174 16 不動産業 67 7

電気機器 199 21 サービス業 189 12

輸送用機器 84 16 合計 2440 270

と 、1 因 子 に な っ て し ま う 。形 成 型 尺 度 に つ い て は 、Speckle & Verbeeten(2014)を 参 考 に さ れ た い 。

(12)

12 1.4 戦 略 特 性 の 測 定 結 果

図 表 1 - 5 に 戦 略 特 性 の 記 述 統 計 量 を 示 し た 。 こ れ を 見 る と 、 受 身 特 性 の 平 均 値 は 他 の 戦 略 よ り も 低 い こ と が わ か る 。 ま た 、 探 索 特 性 の 散 ら ば り が 大 き い 。 ま た 、 防 衛 特 性 は 最 小 値 が 他 よ り も 高 い こ と が わ か る 。

図 表 1 - 5 戦 略 特 性 の 記 述 統 計 量

度 数 最 小 値 最 大 値 平 均 値 標 準 偏 差

防 衛 特 性 238 3.4545 6.3636 4.887319 .4962231 探 索 特 性 238 1.8182 6.7273 4.735294 .9019889 分 析 特 性 238 2.1818 6.4545 4.565699 .6100139 受 身 特 性 238 2.0000 5.2727 3.917876 .5937798

さ ら に 、 こ れ ら 4 つ の 特 性 が ど の よ う な 関 係 に あ る の か の 相 関 分 析 を し た 。 そ の 結 果 が 表 4で あ る 。こ こ か ら も わ か る よ う に 、4 つ の 戦 略 特 性 は 負 の 相 関 を 示 し て い な い 。 む し ろ 正 の 相 関 を 示 し て い る 。 4 つ の 戦 略 特 性 は 相 互 排 他 的 で は な い と い う こ と で あ る 。 特 に 、 防 衛 特 性 と 分 析 特 性 と 受 身 特 性 と は 正 の 相 関 を 示 し て い る 。 つ ま り 、 こ の 3 つ に つ い て は 、 同 時 に 特 性 が 強 ま る の で あ る 。 探 索 特 性 と 受 身 に つ い て は そ れ ほ ど 相 関 は 見 ら れ な い 。 戦 略 論 に お い て 、 戦 略 の 選 択 と は ト レ ー ド オ フ 関 係 が 重 要 で あ る と い わ れ て い る( ポ ー タ ー )。し か し な が ら 、こ の 戦 略 特 性 に つ い て は 、 相 関 が み ら れ る と い う こ と は ど う い う こ と で あ ろ う か 。 こ の 点 に 現 時 点 で は ど う 解 釈 し て い い か よ く わ か ら な い 。

図 表 1 - 6 戦 略 特 性 間 の 相 関 係 数

防 衛 特 性 探 索 特 性 分 析 特 性 受 身 特 性 防 衛 特 性 相 関 係 数 1

度 数 238

探 索 特 性 相 関 係 数 .295*** 1

度 数 238 238

分 析 特 性 相 関 係 数 .453*** .558*** 1

度 数 238 238 238

受 身 特 性 相 関 係 数 .204*** .115* .387*** 1

度 数 238 238 238 238

各 欄 は上 からPearsonの相 関 係 数 、有 意 確 率 、有 効 回 答 数 を示 す。

***. 相 関 係 数 は 1% 水 準 で 有 意 (両 側)で あ る こ と を 示 す 。

**. 相 関 係 数 は 5% 水 準 で 有 意 (両 側)で あ る こ と を 示 す 。*. 相 関 係 数 は 10% 水 準 で 有 意 (両 側)で あ る こ と を 示 す 。

本 プ ロ ジ ェ ク ト で は 、 こ れ ら の 形 成 型 変 数 と し て 戦 略 特 性 を 測 定 し て 、 そ れ ら と 予 算 管 理 、 業 績 予 想 、 報 告 利 益 管 理 と の 関 係 を 分 析 す る 。

(13)

13 補 遺 第 1章 で 利 用 し た 質 問 項 目

以 下 に 示 す の は 、Conant et al.(1990)と Desarbo et al.(2005)に 基 づ き 、Miles

& Snowの 戦 略 特 性 を 推 定 す る た め に 設 定 し た 、 本 ア ン ケ ー ト 調 査 の 質 問 項 目 で あ る 。 回 答 の 括 弧 内 の D は Defender( 防 衛 型 )、P は Prospector( 探 索 型 )、A は Analyzer( 分 析 型 )、Rは Reactor( 受 身 型 )) を 表 し て い る 。

戦 略 特 性 を 測 定 す る た め の 質 問 項 目

A 競 合 他 社 と 比 較 し て 、主 要 な 商 品 は 顧 客 か ら ど う 見 え て い る と 思 い ま す か

ま っ た く ど ち ら と も ま っ た く な い い え な い そ の 通 り (1) 革 新 的 で 常 に 変 化 し て い く (P)

1 2 3 4 5 6 7

(2) 特 定 の 市 場 セ グ メ ン ト で は 確 固 た る 地 位 を 確 保 し て い る が 、 そ れ 以 外 の セ グ メ ン ト で は 革 新 的 で あ る (A)

1 2 3 4 5 6 7

(3) 市 場 全 体 で 確 固 た る 地 位 を 占 め 、

だ れ に で も 認 知 さ れ て い る (D) 1 2 3 4 5 6 7

(4) ま だ 確 固 た る 地 位 を 占 め て い な い の で 、競 合

他 社 の 動 向 等 に 左 右 さ れ る (R) 1 2 3 4 5 6 7

B 競 合 他 社 と 比 較 し て 、市 場 に お け る 貴 社 の イ メ ー ジ は 以 下 の 文 章 に 当 て は ま り ま す か

C 市 場 の 変 化 や ト レ ン ド を モ ニ タ ー ( 監 視 ) す る の に 使 う 労 力 ( 時 間 等 ) は 、 ど の く ら い で す か

(1) 品 質 の 高 い 選 り 抜 き の 商 品 を 提 供 す る (D) (1) 非 常 に 多 い : 継 続 的 に 市 場 を モ ニ タ ー し て い る (P)

(2) 注 意 深 く 検 討 し て か ら 、他 社 も や っ て い る 新 し い ア イ デ ア や 革 新 的 な こ と を 採 用 す る (A)

(2) 最 小 限 度 : あ ま り 市 場 を モ ニ タ ー し て い な い (D)

(3) 今 の 市 場 の 地 位 を 維 持 ・ 強 化 す る た め に 、 競 合 他 社 の 動 向 に 対 処 す る (R)

(3) 普 通 に : そ れ 相 応 の 時 間 を 使 っ て 市 場 を モ ニ タ ー し て い る (A)

(4) 革 新 的 で あ り 、 創 造 的 で あ る (P) (4) 時 々 : 時 間 を か け て モ ニ タ ー す る と き も あ る が 、 ほ と ん ど し な い と き も あ る (R)

D 競 合 他 社 と 比 較 し て 、こ れ ま で 商 品 の 需 要 は ど の よ う な 要 因 で 増 減 し ま し た か

E 競 合 他 社 と 比 較 し て 、 こ の 事 業 に お け る も っ と も 重 要 な 目 標 は 、 ど の よ う な こ と で す か

(1) 貴 社 が 一 生 懸 命 が ん ば っ て 現 在 の 市 場 を 発 展 さ せ て き た (D)

(1) コ ス ト を 抑 え る こ と (D)

(2) 危 険 を 冒 さ ず 、市 場 の 様 子 を 見 な が ら 生 産 ・ 販 売 量 を 調 整 し て き た (R)

(2) コ ス ト を 抑 え る と と も に 、 参 入 で き る よ う な 新 市 場 を 探 す た め に 、 コ ス ト と 収 益 を 注 意 深 く 分 析 (A)

(3) 新 し い タ イ プ の 商 品 を 開 発 し て 新 市 場 に 積 極 的 に 参 入 し て き た (P)

(3) 新 商 品 や 新 市 場 を 開 発 す る た め に 必 要 な 人 ・ も の ・ 設 備 を 確 実 に 用 意 す る (P)

(4) 既 存 の 市 場 に さ ら に 浸 透 す る 一 方 で 、注 意 深 く 検 討 し て か ら 新 市 場 に も 参 入 し て き た (A)

(4) な に が 何 で も 、 今 の 事 業 の 継 続 性 を 優 先 す る ( 別 の 事 業 へ い か な い ) (R)

(14)

14

F 競 合 他 社 と 比 較 し て 、 こ の 事 業 の 管 理 者 層 は ど ん な 能 力 に 秀 で て い ま す か

G 競 合 他 社 か ら こ の 事 業 を 守 れ て い る の は ど う い う 事 が い い か ら で し ょ う か

(1) 分 析 的 : ト レ ン ド ( 市 場 の 趨 勢 や 流 行 ) を よ く 認 識 し 、 新 商 品 や 新 市 場 を 開 発 で き る (A)

(1) 状 況 を 注 意 深 く 分 析 し 、 間 違 い な く 成 功 す る と 確 信 し た と き の み 実 行 で き る 事 (A) (2) 専 門 的 : か れ ら の ス キ ル は 特 定 の 領 域 に 集 中

す る (D)

(2) あ る 特 定 の こ と を き わ め て う ま く 実 行 で き る 事 (D)

(3) 企 業 家 的 : 多 様 で 、 柔 軟 性 が あ り 、 変 化 を 生 み 出 す こ と が で き る (P)

(3) 発 生 し た 時 点 で 有 望 な も の か よ く わ か ら な い ト レ ン ド に も 、と り あ え ず 反 応 し て し ま う 事

R)

(4) 流 動 的 : か れ ら の ス キ ル は 市 場 の 直 近 の 需 要 に 反 応 し て し ま う (R)

(4) 新 商 品 や 新 市 場 を 一 貫 し て 開 発 で き る 事 (P)

H 競 合 他 社 と 比 較 し て 、 こ の 事 業 の 経 営 者 層 が 専 念 す る の は ど の よ う な こ と で す か

I 競 合 他 社 と 比 較 し て 、 こ の 事 業 は ど の よ う な 態 度 で 将 来 に 備 え て い ま す か

(1) コ ス ト と 品 質 を コ ン ト ロ ー ル し 、 安 定 し た 財 務 体 質 を 維 持 す る こ と (D)

(1) 即 座 に 注 意 を 必 要 と す る 問 題 に 対 し て 、 も っ と も 適 切 な 答 え を 見 き わ め よ う と す る (R)

(2) 安 定 し た 財 務 体 質 を 維 持 し つ つ 、 市 場 に お け る 機 会 を 分 析 し 、 で き う る 機 会 の み を 選 択 す る こ

(A)

(2) ま っ た く 新 し い 商 品 を 提 案 し 、 新 市 場 創 造 に つ な が る よ う に 、市 場 の ト レ ン ド や 機 会 を 見 き わ め よ う と す る (P)

(3) 目 先 の 利 益 や 今 直 面 し て い る 問 題 に も っ と も 注 意 を 向 け る こ と (R)

(3) 現 在 の 商 品 の 販 売 や 市 場 の 地 位 を 維 持 、 改 善 す る 課 題 を 見 き わ め よ う と す る (D) (4) 新 商 品 を 開 発 し 、 新 市 場 や 新 セ グ メ ン ト を 拡

張 す る こ と (P)

(4) ラ イ バ ル が 生 み 出 し た 長 期 的 な ト レ ン ド を 見 き わ め る 一 方 で 、現 在 の 商 品 の 販 売 や 顧 客 の ニ ー ズ に 関 連 し た 課 題 を 解 決 (A)

J 競 合 他 社 と 比 較 し て 、こ の 事 業 の 組 織 構 造 は 次 の ど れ に あ て は ま り ま す か

K 他 社 と 比 較 し て 、こ の 事 業 の 業 績 を 管 理 す る 手 続 き は 、次 の ど れ に も っ と も 当 て は ま り ま す

(1) 職 能 制 ( マ ー ケ テ ィ ン グ 、 経 理 、 人 事 な ど ) で あ る (D)

(1) 業 績 管 理 を 分 権 化 ( = 権 限 委 譲 ) し 、 現 場 の 人 を 巻 き 込 む よ う に 促 す (P)

(2) 商 品 ( 志 向 ) 別 の 組 織 、 市 場 ( 志 向 ) 別 の 組 織 で あ る (P)

(2) 即 座 に 注 意 を 必 要 と す る こ と を 過 度 に 報 告 さ せ る (R)

(3) 主 に 職 能 制 、 し か し な が ら 、 新 し い 商 品 や 重 要 な 商 品 を 提 供 す る 事 業 で は 、 商 品 別 の 組 織 や 市 場 別 の 組 織 を 作 っ て い る (A)

(3) 業 績 管 理 は 非 常 に 集 権 的 で 、 上 級 経 営 管 理 者 の 責 任 で あ る (D)

(4) 新 た に 生 じ る 機 会 や 課 題 に 応 じ ら れ る よ う に 、 常 に 組 織 構 造 が 変 わ っ て い る (R)

(4) 確 立 し た 商 品 事 業 に お い て は 集 権 的 で あ り 、 新 し い 商 品 事 業 で は 現 場 の 人 を 巻 き 込 む (A)

(15)

15

第 2 章 外 部 報 告 に お け る 財 務 業 績 指 標 に 関 す る 調 査 結 果

本 章 で は 、 ま ず 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 指 標 に つ い て の 調 査 結 果 に つ い て 紹 介 し よ う 。 そ の 上 で 、 報 告 利 益 の 目 標 値 に つ い て の 調 査 結 果 に つ い て 解 説 す る 。

2.1 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 指 標

図 表 2 - 1 米 国 企 業 の 経 営 者 が 重 視 す る 業 績 指 標(Graham et al.:2005)

図 表 2 - 2 日 本 企 業 の 経 営 者 が 重 視 す る 業 績 指 標 ( 須 田 ・ 花 枝 :2008)

米 国 ま た は 日 本 の 企 業 が 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 指 標 に つ い て は 、Graham et al.(2005)と 須 田 ・ 花 枝(2008)に よ る 調 査 が 行 わ れ て い る 。 図 表 2 - 1 は Graham et al.(2005)に よ る 調 査 結 果 、図 表 2 - 2 は 須 田・花 枝(2008)に よ る 調 査 結 果 を 示 し て い る 。Graham et al.(2005)で は 、当 期 純 利 益 、つ い で 売 上 高 が 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 と な っ て い る 。 須 田 ・ 花 枝(2008)で は 、 経 常 利 益 、 つ い で 売 上 高 が 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 と な っ て い る 。

こ れ に 対 し 、 本 研 究 に お け る 外 部 報 告 で 最 も 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 に つ い て の ア ン ケ ー ト 調 査 の 結 果 を ま と め た の が 、 図 表 2 - 3 で あ る 。 こ の 質 問 は 、7 点 尺 度 で は な く 、 外 部 報 告 で 最 も 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 一 つ を 選 ん で も ら う と い う 形 で 行 っ た 。 な お 、「 欠 損 値 」 は 解 答 に 不 備 が あ っ た 企 業 数 を 示 し て い る 。

図 表 2 - 3 か ら 、調 査 対 象 企 業 で は 経 常 利 益 を 最 も 重 視 し 、次 い で 当 期 純 利 益 、 売 上 高 を 重 視 し て い る こ と が 判 明 し た 。 こ れ に 対 し 、EVA、 営 業 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー 、 フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー は 、 経 常 利 益 と 比 べ て ほ と ん ど 重 視 さ れ て い な い 。 こ れ ら の 分 析 結 果 は 、須 田・花 枝(2008)に よ る 調 査 で も 同 様 で あ る 。ま た 、須 田 ・ 花 枝(2008)で は 調 査 さ れ て い な い ROEや ROAに つ い て は 、経 常 利 益 、当 期 純 利 益 に 比 べ る と 重 視 さ れ て い な い 傾 向 が う か が え る 。 す な わ ち 、 日 本 の 上 場 企 業 で は 収 益 性(効 率 性)の 指 標 よ り も 、 利 益 や 売 上 高 を 外 部 報 告 の 際 に 重 視 し て い る 可

 第1位  第2位  第3位 合計(社) 合計ポイント

当期純利益 159 67 31 257 642

売上高 36 97 75 208 377

営業キャッシュフロー 36 72 93 201 345

フリーキャッシュフロー 30 41 42 113 214

プロフォーマ利益 38 10 24 72 158

EVA 2 4 5 11 19

 第1位  第2位  第3位 合計(社) 合計ポイント

経常利益 274 187 44 505 1,701

売上高 143 175 163 481 1,260

当期純利益 100 152 197 449 1,053

営業キャッシュフロー 10 28 87 125 211

フリーキャッシュフロー 9 18 68 95 158

EVA 6 8 12 26 60

(16)

16 能 性 が あ る 。

以 上 の こ と か ら 、 経 常 利 益 と 当 期 純 利 益 、 特 に 経 常 利 益 が 外 部 報 告 に お け る 財 務 業 績 指 標 と し て 重 視 さ れ て い る と 考 え ら れ る 。

図 表 2 - 3 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標

2.2 報 告 利 益 の 目 標 値

図 表 2 - 4 米 国 ・ 日 本 企 業 に お け る 報 告 利 益 の 目 標 値

(Graham et al.:2005,須 田 ・ 花 枝 :2008)

パ ネ ル A 米 国 企 業 パ ネ ル B 日 本 企 業

図 表 2 - 5 報 告 利 益 の 目 標 値

米 国 ま た は 日 本 の 企 業 が 重 視 す る 報 告 利 益 の 目 標 値 に つ い て も 、Graham et al.(2005)と 須 田 ・ 花 枝(2008)に よ る 調 査 が 行 わ れ て い る 。 図 表 2 - 4 の パ ネ ル A は Graham et al.(2005)に よ る 調 査 結 果 、 図 表 2 - 4 の パ ネ ル B は 須 田 ・ 花 枝 (2008)に よ る 調 査 結 果 を 示 し て い る 。Graham et al.(2005)で は 、前 年 同 一 四 半 期

平均値 回答数

自社公表予想値 1.83 238

前年度の利益 1.41 238

黒字の確保 1.17 237

競合他社の利益 -0.09 238

アナリストの予想値 -0.10 238

同業他社の利益の平均値 -0.33 238

度数 パーセント

経常利益 105 44.1

当期純利益 49 20.6

売上高 32 13.4

ROE(株主資本利益率) 26 10.9

ROA(総資本利益率) 6 2.5

EVA等 2 0.8

営業キャッシュフロー 1 0.4

フリーキャッシュフロー 1 0.4

合計 222 93.3

欠損値 16 6.7

238 100

有効

合計

平均 回答数 平均 回答数

前年度同一四半期の利益 1.28 276 自社が公表した予想値 1.79 612

アナリストの予想値 0.96 275 前年度の利益 1.26 616

黒字の確保 0.84 276 黒字の確保 1.13 610

直前期の四半期利益 0.49 273 同業他社の利益 -0.07 613

アナリストの予想値 -0.37 640

(17)

17

の 利 益 、つ い で ア ナ リ ス ト の 予 想 値 が が 重 視 す る 報 告 利 益 の 目 標 値 と な っ て い る 。 須 田 ・ 花 枝(2008)で は 、 自 社 公 表 予 想 値 つ い で 前 年 度 の 利 益 が 外 部 報 告 で 重 視 す る 報 告 利 益 の 目 標 値 と な っ て い る 。

こ れ に 対 し 、 本 研 究 に お け る 日 本 に お け る 報 告 利 益 の 目 標 値 に つ い て の ア ン ケ ー ト 調 査 の 結 果 を ま と め た の が 、図 表 2 - 5 で あ る 。質 問 は 、7点 尺 度 で 行 っ た「1.( ま っ た く 重 視 し て し な い 」-「4.ど ち ら と も い え な い 」-「7.非 常 に 重 視 し て い る 」)。 図 表 か ら 、調 査 対 象 企 業 に お い て は 、自 社 公 表 予 想 値(6.56)、前 年 度 の 利 益(5.97)、

黒 字 の 確 保(5.63)と い う 質 問 項 目 の 平 均 値 が 他 の 質 問 項 目 と 比 べ て 高 い と い え る 。 こ れ に 対 し 、競 合 他 社 の 利 益(3.88)、ア ナ リ ス ト の 予 想 値(3.86)、同 業 他 社 の 利 益 の 平 均 値(3.53)と い う 質 問 項 目 の 平 均 値 は 低 か っ た 。 報 告 利 益 の 目 標 値 と し て 自 社 公 表 予 想 値 や 前 年 度 の 利 益 を 重 視 す る 一 方 で 、 ア ナ リ ス ト の 予 想 値 や 同 業 他 社 の 利 益 の 平 均 値 は あ ま り 重 視 さ れ て い な い と い う 分 析 結 果 は 、 須 田 ・ 花 枝(2008) に よ る 調 査 で も ほ ぼ 同 様 で あ る 。 た だ し 、 競 合 他 社 の 利 益 が 報 告 利 益 の 目 標 値 と し て 自 社 公 表 予 想 値 や 前 年 度 の 利 益 を 重 視 さ れ て い な い と い う の は 、 本 研 究 の 独 自 の 分 析 結 果 で あ る 。

以 上 の こ と か ら 、 利 益 の 目 標 値 と し て 、 自 社 公 表 予 想 値 、 前 年 度 の 利 益 、 次 い で 黒 字 の 確 保 を 重 視 し て い る と 考 え ら れ る 。

(18)

18

補 遺 第 2章 で 利 用 し た 質 問 項 目 : 外 部 に 報 告 す る 財 務 業 績 指 標

A:貴 社 が 外 部 に 報 告 す る 業 績 指 標 と し て 、 以 下 の 指 標 を ど の 程 度 重 視 し て い ま す か 。 も っ と も 適 切 に 示 し て い る 番 号 の 一 つ に○を つ け て く だ さ い 。

業 績 指 標 ま っ た く ど ち ら と も 非 常 に 重 視 し て い な い い え な い 重 視 し て い る

(1) 経 常 利 益 1 2 3 4 5 6 7

(2) 売 上 高 1 2 3 4 5 6 7

(3) 当 期 純 利 益 1 2 3 4 5 6 7

(4) 営 業 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー

1 2 3 4 5 6 7

(5) フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー

1 2 3 4 5 6 7

(6) ROE( 株 主 資 本 利 益 率 ):

利 益÷資 本 ( 株 主 資 本 ) 1 2 3 4 5 6 7 (7) ROA( 総 資 本 利 益 率 ):

利 益÷総 資 本 ( 総 資 産 ) 1 2 3 4 5 6 7 (8) 資 本 コ ス ト 差 引 後 利 益

( 例 : E V A 、 残 余 利 益 ) 1 2 3 4 5 6 7 (9) 株 価 1 2 3 4 5 6 7

B: 上 記 の な か で 外 部 に 報 告 す る 際 に も っ と も 重 視 す る 業 績 指 標 一 つ を 選 ん で く だ さ い 。

番 号 業 績 指 標 名

( ) ( )

(19)

19

C: 貴 社 が 利 益 を 外 部 に 報 告 す る と き に 、 目 標 値 と し て 以 下 の 項 目 を ど の 程 度 重 視 し ま す か ? も っ と も 適 切 に 示 し て い る 番 号 一 つ に○を つ け て く だ さ い 。

業 績 指 標 ま っ た く ど ち ら と も 非 常 に 重 視 し て い な い い え な い 重 視 し て い る

(1) 自 社 が 公 表 し た 予 想 値

1 2 3 4 5 6 7 (2) 前 年 度 の 利 益

1 2 3 4 5 6 7

(3) 黒 字 の 確 保 1 2 3 4 5 6 7

(4) 競 合 他 社 ( ラ イ バ ル ) の 利 益

1 2 3 4 5 6 7 (5) 同 業 他 社 の 利 益 の 平 均 値

1 2 3 4 5 6 7 (6) ア ナ リ ス ト の 予 想 値

1 2 3 4 5 6 7

(20)

20

第 3 章 内 部 管 理 に お け る 財 務 業 績・非 財 務 業 績 指 標 に 関 す る 調 査 結 果

本 章 で は 、 ま ず 内 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 指 標 と 非 財 務 業 績 指 標 に つ い て の 調 査 結 果 に つ い て 解 説 す る 。 そ の 上 で 、 内 部 報 告 で 重 視 す る 業 績 指 標 の 給 与 ・ 賞 与 と 昇 進 ・ 昇 格 へ の 反 映 に つ い て の 調 査 結 果 を 解 説 す る 。

3.1 内 部 管 理 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 ・ 非 財 務 業 績 指 標

財 務 業 績 指 標 と 非 財 務 業 績 指 標 の う ち 、 内 部 管 理 で 最 も 重 視 す る 業 績 指 標 に つ い て は 、 横 田 ・ 妹 尾(2011)に よ る 調 査 結 果 を ま と め た の が 、 図 表 3 - 1 で あ る 。 財 務 業 績 指 標 と 非 財 務 業 績 指 標 の う ち 、 内 部 管 理 で 最 も 重 視 す る 業 績 指 標 に つ い て は 、横 田・妹 尾(2011)に よ る 調 査 が 行 わ れ て い る 。図 表 3 - 1 か ら 、2010年 度 の 時 点 の 調 査 で は 、 財 務 業 績 指 標 で あ る 営 業 利 益 が 重 視 さ れ て い る 。 ま た 、 非 財 務 業 績 指 標 で あ る 顧 客 関 連 指 標 や 業 務 プ ロ セ ス 関 連 指 標 は 、 一 般 的 な 財 務 指 標 よ り 重 視 さ れ て い な い こ と が わ か る 。

財 務 業 績 指 標 と 非 財 務 業 績 指 標 の う ち 、 内 部 管 理 で 最 も 重 視 す る 業 績 指 標 に つ い て の 調 査 結 果 を ま と め た の が 、 図 表 3 - 2 で あ る 。 こ の 質 問 は 、 財 務 業 績 指 標 と 非 財 務 業 績 指 標 の う ち 、 内 部 管 理 で 最 も 重 視 す る 指 標 を 一 つ 選 ん で も ら う と い う 形 で 行 っ た 。

図 表 3 - 1 横 田 ・ 妹 尾(2011)に よ る 業 績 指 標 の 重 要 動 に 関 す る 調 査 結 果

横 田 ・ 妹 尾(2011)p.59よ り 引 用

図 表 3 - 2 か ら 、 調 査 対 象 企 業 で は 、 財 務 業 績 指 標 で あ る 利 益 、 次 い で 売 上 高 を 重 視 し て い る こ と が 見 出 せ る 。 ま た 、 売 上 高 に 次 い で 、 非 財 務 業 績 指 標 で あ る

(21)

21

図表 3 - 2 内 部 管 理 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 ・ 非 財 務 業 績 指 標

商 品 の 品 質 を 重 視 し て い る こ と が わ か る 。一 方 で 、ROE、ROA、フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー 、 資 本 コ ス ト 差 引 後 利 益 が 、 利 益 や 売 上 高 に 比 べ る と 重 視 さ れ て い な い 傾 向 は 、 外 部 報 告 で 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 に 関 す る 調 査 結 果 と 同 様 で あ る 。

横 田 ・妹 尾(2011)で は 、東 証 一 部 上 場 企 業 221 社 に 対 す る 質 問 表 調 査 に よ っ て 、 顧 客 関 連 指 標(例:市 場 シ ェ ア 、 顧 客 満 足 度)や 業 務 関 連 指 標(例:品 質 、 生 産 性)に つ い て の 調 査 を 行 い 、 こ れ ら の 指 標 は 利 益 、 売 上 高 、 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー よ り 重 視 さ れ て い な い こ と が 判 明 し て い る 。 こ れ に 対 し 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 調 査 で は 、 顧 客 関 連 指 標 や 業 務 関 連 指 標 に つ い て 、 顧 客 定 着 率 、 市 場 シ ェ ア 、 新 商 品 の 導 入 率 、 商 品 の 品 質 と い う よ う に 質 問 項 目 を 分 け て い る た め 、 業 績 指 標 と し て 商 品 の 品 質 が 重 視 さ れ て い る こ と が 判 明 し た と い え よ う 。

以 上 の こ と か ら 、 内 部 管 理 に お け る 財 務 業 績 指 標 と し て 利 益 と 売 上 高 、 非 財 務 業 績 指 標 と し て は 商 品 の 品 質 が 重 視 さ れ て い る と 考 え ら れ る 。

3.2 内 部 管 理 で 重 視 す る 業 績 指 標 の 給 与 ・ 賞 与 と 昇 進 ・ 昇 格 へ の 反 映 図 表 3 - 3 給 与 ・ 賞 与 と 昇 進 ・ 昇 格 へ の 反 映

内 部 管 理 で 重 視 す る 業 績 指 標 が 、 中 級 ・ 上 級 管 理 職 の 給 与 ・ 賞 与 や 昇 進 ・ 昇 格 に 対 し て 反 映 さ れ る か ど う か に つ い て も 、 調 査 を 行 っ た 。 調 査 結 果 は 図 表 3 - 3 に 示 し て あ る 。 質 問 は 、7 点 尺 度 で 行 っ た(「1.ま っ た く 重 視 し て し な い 」-「4.

ど ち ら と も い え な い 」-「7.強 く 反 映 す る 」)。こ の 調 査 結 果 を 示 し た の が 、図 表 5 度数 パーセント

利益 151 63.4

売上高 30 12.6

商品の品質 23 9.7

ROE 5 2.1

利益成長率 4 1.7

費用 3 1.3

ROA 3 1.3

売上高成長率 2 0.8

フリーキャッシュフロー 2 0.8

資本コスト差引後利益 2 0.8

新規顧客獲得数 1 0.4

顧客定着率 1 0.4

市場シェア 1 0.4

新商品の導入率 1 0.4

合計 229 96.2

欠損値 9 3.8

238 100 有効

合計

平均値 回答数

給与・賞与への反映 5.75 237

昇進・昇格への反映 5.06 237

(22)

22

で あ る 。図 表 3 - 3 を 見 る と 、調 査 対 象 企 業 に お い て は 、給 与・賞 与 へ の 反 映(5.75) と 昇 進 ・ 昇 格 へ の 反 映(5.06)の 項 目 の 平 均 値 は と も に 高 い こ と が わ か る 。

以 上 の こ と か ら 、 内 部 管 理 で 重 視 す る 業 績 指 標 を 、 中 級 ・ 上 級 管 理 職 の 給 与 ・ 賞 与 や 昇 進 ・ 昇 格 に 対 し て 反 映 し て い る と い え る 。 ま た 、 図 表 の 分 析 結 果 を 踏 ま え る と 、 財 務 業 績 指 標 だ け で な く 、 非 財 務 業 績 指 標(商 品 の 品 質)も 、 給 与 ・ 賞 与 も し く は 昇 進 ・ 昇 格 へ 反 映 さ れ る こ と が う か が え る 。

(23)

23

補 遺 第 3章 で 利 用 し た 質 問 項 目 : 内 部 管 理 に 利 用 す る 業 績 指 標

A1:内 部 管 理 に 利 用 す る 財 務 業 績 指 標 と し て 、以 下 の 指 標 を ど の 程 度 重 視 し て い ま す か 。 も っ と も 適 切 に 示 し て い る 番 号 の 一 つ に○を つ け て く だ さ い 。

業 績 指 標 ま っ た く ど ち ら と も 非 常 に 重 視 し て い な い い え な い 重 視 し て い る

(1) 売 上 高 1 2 3 4 5 6 7

(2) 売 上 高 成 長 率

1 2 3 4 5 6 7

(3) 費 用 ( 営 業 費 用 ・ 製 造 原 価 等 )

1 2 3 4 5 6 7

(4) 費 用 削 減 率 1 2 3 4 5 6 7

(5) 利 益 ( 営 業 利 益 、 経 常 利 益 等 )

1 2 3 4 5 6 7

(6) 利 益 成 長 率 ( 利 益 の 伸 び )

1 2 3 4 5 6 7

(7) フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー

1 2 3 4 5 6 7

(8)

フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー の 成 長

1 2 3 4 5 6 7

(9) ROE( 株 主 資 本 利 益 率 ):

利 益÷株 主 資 本 1 2 3 4 5 6 7 (10) ROA( 総 資 本 利 益 率 ):

利 益÷総 資 本 ( 総 資 産 ) 1 2 3 4 5 6 7 (11) 資 本 コ ス ト 差 引 後 利 益

( 例 : E V A 、 残 余 利 益 ) 1 2 3 4 5 6 7 (12) 企 業 価 値 ( 将 来 キ ャ ッ シ ュ フ ロ

ー を 予 測 し て 計 算 す る ) 1 2 3 4 5 6 7

(13) 株 価 1 2 3 4 5 6 7

A2:上 記 の な か で も っ と も 重 視 す る 財 務 業 績 指 標 を 一 つ 選 ん で く だ さ い 。 番 号

( )

業 績 指 標 名

(24)

24

A3: 内 部 管 理 に 利 用 す る 非 財 務 業 績 指 標 と し て 、 以 下 の 指 標 を ど の 程 度 重 視 し て い ま す か 。( ま っ た く 同 じ 名 前 の 指 標 が な く て も 、 よ く 似 て い る 指 標 で お 考 え く だ さ い 。)

も っ と も よ く 当 て は ま る 番 号 一 つ に○を つ け て く だ さ い

業 績 指 標 ま っ た く ど ち ら と も 非 常 に 重 視 し て い な い い え な い 重 視 し て い る

(14) 新 規 顧 客 獲 得 数

1 2 3 4 5 6 7

(15) 顧 客 定 着 率 1 2 3 4 5 6 7

(16) 市 場 シ ェ ア 1 2 3 4 5 6 7

(17) 市 場 規 模 1 2 3 4 5 6 7

(18) 商 品 の 品 質 1 2 3 4 5 6 7

(19) 業 務 の 生 産 性

1 2 3 4 5 6 7 (20) 業 務 の ス ピ ー ド

1 2 3 4 5 6 7 (21) 新 商 品 の 導 入 率

1 2 3 4 5 6 7

(22) 資 格 取 得 数 1 2 3 4 5 6 7

(23) 従 業 員 定 着 率

1 2 3 4 5 6 7 A4:上 記 の な か で も っ と も 重 視 す る 業 績 指 標 を 一 つ 選 ん で く だ さ い 。

番 号

( )

業 績 指 標 名

A5:前 ペ ー ジA1の 財 務 業 績 指 標 と 上 記A3 の 非 財 務 業 績 指 標 の な か で 重 視 す る 業 績 指 標 に 順 位 を つ け る と す る と 1 , 2 , 3 位 は ど う な り ま す か 。

1 位 2位 3位

番 号 業 績 指 標 名 番 号 業 績 指 標 名 番 号 業 績 指 標 名

(25)

25

A6: 中 級 ・ 上 級 管 理 職 の 給 与 ・ 賞 与 や 昇 進 ・ 昇 格 に 対 し て 、 重 視 す る 業 績 指 標 は 以 下 の 項 目 に ど う 反 映 さ れ ま す か 。 も っ と も 適 切 に 示 し て い る 番 号 一 つ に○を つ け て く だ さ い 。

全 く 反 映 ど ち ら と も 強 く し な い い え な い 反 映 す る

(1) 給 与 ・ 賞 与 1 2 3 4 5 6 7

(2) 昇 進 ・ 昇 格 1 2 3 4 5 6 7

(26)

26

第 4 章 予 算 管 理 に 関 す る 調 査 結 果

本 章 で は 、2015年 度 の ア ン ケ ー ト 調 査 に よ る 予 算 管 理 の 特 徴 に つ い て の 調 査 結 果 と 、Miles and Snow(1978)の 戦 略 特 性 と 予 算 管 理 と の 関 係 に つ い て 、特 に 受 身 特 性 を 中 心 に 探 索 的 な 検 証 を 行 っ た 結 果 を 解 説 こ と と す る 。

4.1 予 算 管 理 の 実 施

図 表 4 - 1 予 算 管 理 の 実 施

図表 4 - 2 予 算 管 理 以 外 の 業 績 管 理 の 実 施

予 算 管 理 に つ い て 、 ま ず 実 施 状 況 に つ い て の 調 査 を 行 っ た 。 質 問 は 、 ま ず 予 算 管 理 を 実 施 し て い る か 否 か を 選 択 さ せ る と い う 形 で 行 っ た 。 こ の 調 査 結 果 を ま と め た の が 、図 表 4 - 1 で あ る 。ま た 、予 算 管 理 以 外 の 業 績 管 理(バ ラ ン ス ト・ス コ ア カ ー ド な ど)を 実 施 し て い る か 否 か を 選 択 さ せ る と い う 形 で の 質 問 も 行 っ た 。こ の 調 査 結 果 を ま と め た の が 、 図 表 4 - 2 で あ る 。 図 表 4 - 1 か ら 、 調 査 対 象 企 業 の ほ と ん ど で 予 算 管 理 を 実 施 し て い る こ と が 判 明 し た 。 ま た 、 図 表 4 - 2 か ら 、 調 査 対 象 企 業 の ほ と ん ど で 、 予 算 管 理 以 外 の 業 績 管 理 も 実 施 し て い る こ と が 明 ら か に な っ た 。

以 上 の こ と か ら 、 日 本 企 業 の ほ と ん ど が 予 算 管 理 ま た は 予 算 管 理 以 外 の 業 績 管 理 を 行 っ て い る と い え る 。

4.2 予 算 の 達 成 度 の チ ェ ッ ク

図 表 4 - 3 予 算 の 達 成 度 の チ ェ ッ ク

度数 パーセント

1か月 166 69.7

3か月 37 15.5

6か月 13 5.5

1週間 11 4.6

毎日 6 2.5

1年 1 0.4

合計 234 98.3

欠損値 4 1.7

238 100 有効

合計

度数 パーセント

予算管理を実施 235 98.3

予算管理以外の業績管理を実施 3 1.7

合計 238 100

有効

度数 パーセント 予算管理以外の業績管理を実施 235 98.3

業績管理を実施していない 3 1.7

合計 238 100

有効

Referensi

Garis besar

Dokumen terkait

神戸女子大学履修規程 (目 的) 第1条 本学における授業科目の履修は、神戸女子大学学則(以下「学則」という。)及びこの規 程に定めるところによる。 (授業科目) 第2条 本学における授業科目は、学則第20条及び第21条に定められたものとする。 (単位の計算方法) 第3条 授業科目の単位は、学則第22条の規定に基づき計算するものとする。 2