Sangyobetsu ni mita kenkyu kaihatsu soshiki ni okeru jinteki shigen kanri to kenkyu seika

5. 産業別 にみた研究 開発組織 にお ける人 的資源管理 と研究成果. 早稲田大学. 村上由紀子 ポ ス ト ドク ター 等1万. 1. は じ め に. 人 支 援 計 画 や 任 期 付 き任. 用 制 度 を実 行 した り， 研 究 成 果 を高 め る マ ネ ジ メ ン トにつ いて 調 査 を 行 っ た り して い る1)。. 近 年 ， 研 究 開発 組 織 にお け るマ ネ ジ メ ン トの 国. 国 が 異 な れ ば 社 会 経 済 制 度 が 異 な り， ま た文 化. 際 比 較 に 関 す る研 究 が進 あ られ て い る。 日本 ， ア. 的 背景 の違 いか ら労 働 者 の 価 値 観 や 勤 労 意 識 が 異. メ リカ， ヨ ー ロ ッパ の 自動 車 メ ー カ ー20社. の製. な る こ と は言 う まで もな い。 した が って ， 既 述 の. プ ロセ ス， パ フ ォー マ ン スな どの. 国 際比 較 研 究 か ら明 か に され た よ う に， 国 に よ っ. 品 開 発 の組 織. 比 較 研 究 を行 った藤 本 と ク ラー ク[1993]の. 研究，. て研 究 開発 マ ネ ジ メ ン トに部 分 的 な違 い が生 じる. コ ン ピュ ー タ企 業 の研 究 開 発 組 織 に お け る人 材 マ. こ と に な ろ う。 しか し， 一一っ の 国 内 で も産 業 に. ネ ジ メ ン トの 日米 比 較 を行 っ た一 橋 一MIT調. よ って， あ るい は研 究 分 野 に よ って， 研 究 開発 の. (榊原[1995])，. 査. イギ リス， ドイ ツ， 日本 ， ア メ リ. 性 格 ， 役 割 ， プ ロセ ス が異 な る と考 え られ る。 実. カ につ いて ， 研 究 開 発 の組 織 管 理 と技 術 者 の人 事. 際 に， 後 述 の よ うに， 丹 念 な事 例 調 査 か ら産 業 に. 管 理 に関 す る比 較 を 行 っ た 日本 生 産 性 本 部 の研 究. よ る それ らの違 い を考 察 した研 究 も存 在 す る。. (生 産 性 上 級 技 術 者 問 題 研 究 委 員 会[1990]， 日本 ， イ ギ リス， イ ン. 本 研 究 は先 行 す る事 例 調 査 の研 究 結 果 を受 け， 産 業 に よ る研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン トの違 い を数 量 的. ド， 韓 国， オ ー ス トラ リアの 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン. に分 析 す る こ とを 目的 と して い る。 ただ し， こ こ. トを 比 較 しな が ら独 創 的 研 究 開 発 の た め の 人 材. で 取 り上 げ る産 業 は製 薬 業 と エ レク トロ ニ ク ス産. 育 成 とマ ネ ジメ ン トに つ い て 考察 を 行 った 慶 應 大. 業 に 限 定 され る。 また ， マ ネ ジ メ ン ト手 法 と特 許. 学 産 業 研 究 所R&D研. 田 ・守 島. や学 術 論 文 な どの成 果 との 関 係 に っ い て 分 析 し，. ど が そ の代 表 的 な もの で あ ろ う。 そ れ. 各 成 果 を 高 あ る た め の マ ネ ジ メ ン トは何 か ， ま. らの研 究 か らは， 日本 企 業 の研 究 開発 組 織 に お け. た， そ れ は産 業 に よ って異 な るの か， 各 産 業 の マ. る マ ネ ジ メ ン トと欧 米 や ア ジア の国 々 に お け る そ. ネ ジメ ン トは そ れ ぞ れ の分 野 に お け る成 果 を 高 め. れ に は， 部 分 的 に違 い が あ る こと が 明 らか に さ れ. る よ う に工 夫 さ れ て い る の か 等 に つ い て 考 察 す. て い る。. る。 研 究 と開 発 の違 い に っ い て は す で に い くつ か. [1991]，Shapira[1995])，. [1999])な. 究 会 の 研 究(石. ま た， 組 織 や マ ネ ジ メ ン トの違 いが 各 国 に お け. の理 論 的 ・実 証 研 究 が行 わ れ て い る が， 研 究 の マ. る研 究 開 発 の 比 較 優 位 に影 響 を与 え て い る と い う. ネ ジ メ ン ト， あ る い は開 発 の マ ネ ジ メ ン トと い っ. 見解 もあ る。例 え ば，青 木[1989]は. 分 権 的 な情 報. て も製 薬 業 と エ レク トロ ニ ク ス産 業 で は ど の よ う. シス テ ム と集 中 的 ・組 織 志 向 的 な 人 事 管 理 制 度 を. に異 な るか を分 析 す る点 が 本 研 究 の特 徴 で あ. もつ 日本 企 業 は， 部 分 改 良 的 な プ ロセ ス イ ノベ ー. る2)。. シ ョ ンに優 れ て い るが， 市 場 的 ・科 学 的 な 潜 在 性 を新 しい生 産 物 の概 念 に翻 訳 して い く 「概 念 的」. 2. 産 業 別 研 究 開発 水 準 と研 究 開発 プ 囗セ ス. な イ ノ ベ ー シ ョ ンに は比 較 的弱 く， ア メ リカ の企 業 は そ の反 対 で あ る と指 摘 して い る。 ま た， 日本 の政 府 は わが 国 の基 礎 研 究 の水 準 が欧 米 に比 べ て. ま ず始 あ に， 製 薬 業 とエ レ ク トロニ ク ス産 業 に お い て， そ れ ぞ れ どの く らい の規 模 の研 究 開発 が. 立 ち遅 れ ， か っ そ の格 差 が 拡 大 しっ つ あ る分 野 も. 行 わ れ て い る か に っ い て研 究 費 の面 か らみ て み よ. 存 在 す る と認 識 し， そ の一 因 と して柔 軟 性 や競 争. う。 総 務 庁 統 計 局 『平 成11年. 性 が低 い国 の 研 究 開 発 の仕 組 み を指 摘 し， 欧 米 流. 報 告 』 に よ る と， 産 業 別 売 上 高 に対 す る研 究 費 の. の競 争 的 で 流 動 的 な研 究 環 境 を創 出す る た め に，. 比 率 は，医 薬 品 工 業 で は8.07%，. 科学技術研究調査 通 信 ・電 子 ・電.

6. 表1. 分 野 別 論 文 数 の 日米 比 較(1998年). 分野. ヨ. 医学及び獣医学. ヨ ，931. 運搬 ；包装 ；貯蔵. 靨 聯1. 日本. 米 国. 臨床医学 生物学/生命科学 物理学/材料科学 化学. 63，774. 14，889(23.3). 68，693. 16，757(24.4). 28，538. 15，771(55.3). 21，431. 12，134(56.6). 工 学/コ ン ピ ュー タサ イ エ ン ス. 20，588. 6，210(30.2). 地 球/宇 宙. 16，946. 2，177(12.8). 1566775. 有機高分f化 合物 機 械 要 素 また は 単位 ・手 段. 科学技 術庁政 策研究 所 『科学技 術指標 一 日本 の科学技術活動 の体系 的分析一』 注)日 本 の欄 の カ ッコ内 の値 は米 国の各分 野 の論 文数 を100と した ときの割合 である。. 8775. 堅鞭 脚. 有機化学. 資料 出所. 米. 璽2005822 一剛囎4095. 測定 ；試験. 1239. 写 真 ；映 画. 12762391 一. 計算 ；計数 _…. 7618. 」2487 .一 一 一 一. 気 計 測 器 工 業 で は6.43%と. 前 者 の方 が 高 い。 ま. た， 研 究 費 の構 成 を研 究 の プ ロセ ス別 に見 る と， 医 薬 品 工 業 で は 基 礎 研 究19.3%， 29.7%， 開 発 研 究51.0%で. 研 究17.5%，. 開 発 研 究79.3%と. 耀4395. 一 _J 2，000 4，000 6，000 8，00010，000 特許登録件数 7×2569L_L■. O. あ り，ま た，通 信 ・電 応用. _」3675. 電気通信技術 ___髄. 応 用研 究. 子 ・電 気 計 測 器 工 業 で は， 基 礎 研 究3.2%，. 5175. 基本的電気素 」 監. 資 料 出 所 ： 科 学 技 術 庁 政 策 研 究 所 『科 学 技 術 指 標 一 日本 の 科 学 技 術 活 動 の 体 系 的 分 析 一 』111頁. な って お り， 前. 者 に お け る基 礎 研 究 や 応 用 研 究 の 比 率 が 高 い3)。. 図1. した が って， エ レ ク トロニ クス産 業 と比 較 した製. 日本 と米国 の主要 分野別 の米 国特許 登録件 数(1998年). 薬 業 の特 徴 と して は， 研 究 開発 に よ り多 くの支 出. ク トロニ ク ス産 業 が 関係 す る基 本 的電 子素 子 は，. を行 い， しか も基 礎 研 究 や応 用 研 究 を よ り重 視 し. 米 国 が5175件. て い る とい う こ とが で きよ う。. の3，675件 ， ま た， 電 気 通 信 技 術 の 場 合 は 米 国. 次 に， 両 産 業 の研 究 開発 水 準 を他 国 と比 較 して. で あ るの に対 し 日本 は そ の7割 強. 4，395件 に対 し 日本 は2，569件 と 日本 は米 国 の6. み て み よ う。 ま ず， 研 究 の成 果 と して論 文 を と り. 割 弱 で あ り， い ず れ の場 合 も製 薬 業 よ り格 差 は小. あ げ，米 国 の デ ー タ ベ ー スSCIに. さい。. 収 録 され て い る. 論 文 の 件 数 を 分 野 別 に 日米 比 較 す る と表1の. よ. さ らに 図2は ，科 学 技 術 庁 が 「平 成9年. 度民間. うに な る。 製 薬 業 の研 究 と関連 す る臨床 医学 は米. 企 業 の研 究 活 動 に 関 す る調 査 」 に お い て ， 日本 の. 国63，774件. 民 間 企 業1，202社 が 自 らの 業 種 の 技 術 力 を 欧 米. に対 して 日本 は14，889件 ， また ，生. 物 学 ・生 命 科 学 は米 国68，693件 に対 して 日本 は. と比 較 して どの よ うに 見 て い るか につ い て 調 査 し. 16，757件 で あ り， ど ち ら も米 国 の4分. た結 果 で あ る。比 較 の軸 は米 国(横 軸)と 欧 州(縦. の1以 下. で あ る。 一 方 ， エ レク トロニ ク ス産 業 と関連 す る. 軸)の 二 つ で あ るが ， そ れ ぞ れ の 国 との 比 較 にお. 物 理 学/材 料 科 学 で は 米 国 の論 文 数28，538件. に. い て， 「我 が国 が優 れ て い る」 と回 答 した 企 業 と. ま た，. 「現 在 ，競 争 相 手 とな って い る」と回 答 した 企 業 の. 工 学/コ ン ピ ュ ー タ サ イ エ ン ス は 米 国 が20，588. 比 率 の 合計 か ら 「相 手 の 方 が 優 れ て い る」 と回 答. 件 で あ る の に対 して 日本 は6，210件 で 米 国 の約. した企 業 の比 率 を 差 し引 い た 値 が プ ロ ッ トされ て. 30%と. い る。 この 図 に よ る と医 薬 品 の 技 術 力 は米 国 に対. 対 して 日本 は15，771件 と米 国 の約55%，. な って お り， ど ち ら も米 国 よ り少 な い も. の の米 国 との差 は製 薬 業 の場 合 よ り も小 さい。 ま た， 開発 の成 果 で あ る特 許 に つ い て比 較 す る と図1の. よ うに な る。 図1は1998年. の米 国特 許. 登 録 件 数 で あ るが， 製 薬 業 が 関連 す る医学 及 び獣 医 学 と い う分 野 で は， 米 国 は8，775件 ， 日 本 は 931件. と 日本 は米 国 の約1割. で あ る。 一 方 ， エ レ. して も欧 州 に対 して も遅 れ を と って い る と認 識 さ れ て お り， 反 対 に， 通 信 ・電 子 ・電 機 計 測 器 の そ れ は， 米 国 と は同 等， 欧 州 よ り は優 れ て い る と認 識 され て い る。 以 上 の よ うに ， 産 業 に よ って 研 究 開 発 の 規 模 ， 重 点領 域 ， 成 果 の 国 際 的 水 準 が 異 な るが ， 各 産 業.

一 一 産 業別 にみた研究 開発組織 におけ る人 的資源管理 と研究成果一. 7. 「..一. ∠[二「80%. 1皙櫛. 欧 州 よ り も我 が 国が 優 れ て60% い る 、 ま た は現 在 、競 争 相 手 とな っ て い る. 馨鋼. パ 潔 監 通信 ・爵. ・電機渕. 壷1謙. 器. 40%. (全体 平均). 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一}『}一. 置叢駅__. 一 一 一 一 一石 湎 ∵ η. [「一一. 一. l. J卜霊失金 属. 『. 『. 一. 〒7〒 ■ 「一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. 一. イ 匕；j： 月 巴半 十 ・無 機 ・イ ず機 イ 匕r：・. 20%. 繍. 情 報 サ ー ビス ●. 一80%. 一 一60%. .1 イ 『繖 維 輸送(『蜘 以外) 一.一 一 一. 一40%. 一20%. 0. 一}+一. 一 一. 20%. 一20%. 一 一コ エ. 40%. ロ. ユ. ロロ. 60%. 80%. 1葦 購饗 攤[1). 句一 一 一40% 医薬品 ●. ： 欧州の方が 優 れ て い る 一60%. 1(全 体平 均) ：. 一80%. ： 1. 資料 出所 ：科学技術庁 『民 間企業 の研究活動 に関す る調査』(平成9年 度) 図2. 欧米 と比較 した 日本の技術力. の技 術 そ の もの や各 産 業 の市 場 環 境 も異 な るた あ. 効 率 的 に達 成 す るた め に科 学 的 知 識 の 獲 得 を 目指. 研 究 開発 プ ロセ スに も産 業 に よ って違 い が 見 られ. した 研 究 や 会 社 の 長 期 的 な 市 場 戦 略 に適 合 す る よ. る と考 え られ る。 そ こで次 に， 各 産 業 の研 究 開 発. うな 先 行 型 の 研 究 が 行 わ れ る。 した が って ， 基 礎. プ ロセ ス を み て み よ う。. 研 究 の成 果 を 待 って 応 用 研 究 や 開 発 が 行 わ れ る と. まず 始 め に， エ レ ク トロニ クス産 業 の研 究 開発 で は基 礎 研 究 よ り も開発 寄 りの研 究 が 中心 的 な役. い うわ けで はな い 。. 割 を果 たす 。 す な わ ち， 開 発 で は新 製 品 お よ び新. 研 究 開発 ， 製 造 ， マ ー ケ テ ィ ン グの 各 ス テ ー ジが. と ころ で， 日本 の エ レク トロニ ク ス企 業 で は，. プ ロ セ ス の 開 発 ， 既 存 製 品 の 改 良 と新 用 途 の 開. 順 を追 って行 わ れ るの で は な くオ ー バ ー ラ ッ プ し. 発 ， 品 質 管 理 手 法 や そ の他 の試 験 法 の開 発 な ど が. て実 行 さ れ て い る点 が， 米 国企 業 と比 べ た 日本企. 行 わ れ るが ， 米 山 ・野 中[1995]の. 業 の特 徴 で あ る とい う。 す な わ ち， 開発 の初 期段. 半 導体産 業 に. お け るDRAM開. 発 の 研 究 ， 野 中[1989]や. 竹. 階 か ら研 究 開 発 部 門 と製 造 部 門 が密 接 に コ ミュニ. 中 ・野 中[1986]に. よ るパ ソ コ ン， プ リ ン タ等 の. ケ ー シ ョ ンを 行 い な が ら開 発 が 進 あ られ る。 ま. 製 品 開 発 プ ロセ ス の 研 究 ， 池 島[1999]の. エ レク. た， 製 品 コ ンセ プ トが最 終 的 に固 め られ る前 に 開. トロニ ク ス企 業 の 研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン トの研 究 等. 発 が 実 行 に移 さ れ るが ， 技 術 や市 場 の最 新 の情 報. に よ る と， 日本 の エ レク トロ ニ ク ス企 業 で は， 市. が 最 終 的 な コ ンセ プ トの形 成 と実 現 に柔 軟 に活 か. 場 の ニ ー ズに適 合 した 新 製 品 や 既 存 製 品 の 改 良 品. され る よ う， 絶 え ず マ ー ケ テ ィ ングか らの情 報 の. を速 い ス ピー ドで市 場 化 す る点 に重 点 が 置 か れ て. フ ィ ー ドバ ックが 行 わ れ て い る。 こ の よ うな オ ー バ ー ラ ップ型 方 式 の要 に な る のが 情 報 の共 有 で あ. い る。 一 方 ， 基 礎 研 究 で は開 発 研 究 の 目的 を よ り.

8. 〈 研 究〉. [ail]… 注)池. 〈 開発〉. 一. 前臨床厂. 島[1999]141ペ. {鑛 堊 ⊥ 一一[遮 コ. ・[亟}. ー ジか ら引用. 図3. 新薬の開発 プロセス. るが， 日本 企 業 で は部 門 横 断 的 な プ ロ ジ ェ ク トの. 業 と は異 な り， ス ピー ドア ップを 重 視 す る と い う. 編 成 ， ミー テ ィ ン グ や イ ン フ ォ ー マ ル な 話 し合. よ り も基 礎 研 究 の 段 階 で の 成 功 確 率 を 高 め る と い. い， 部 門 を 越 え た 人 材 ロ ー テ ー シ ョ ン等 に よ って. う こ とが 重 要 で あ る。 また ， 製 品 開 発 の 各 フ ェ イ. 部 門 間 の情 報 共 有 が はか られ て い る4)。. ズを オ ーバ ー ラ ップ させ ， 各 フ ェ イ ズ間 の 情 報 共. 次 に， 製 薬 業 に お け る新 薬 の 研 究 開 発 プ ロセ ス を見 て み よ う。池 島[1999]に. よ る と，新 薬 は創 薬. 有 を 進 め る形 で 新 製 品 の 研 究 開 発 が 行 わ れ るの で はな く， 各 工 程 を段 階 的 に 進 あ て い く リニ ア モ デ. 発研. ル が実 行 され て い る。 この よ うな 研 究 開 発 プ ロセ. 究)， 製 造 ， 販 売 とい うプ ロセ ス で市 場 化 され る. ス の特 徴 か ら， 成 功 確 率 を 高 あ るた め に は， 研 究. (基 礎 研 究)， 前 臨床(応. 用 研 究)， 臨床(開. (図3)。 創 薬 研 究 で は まず ， 薬 理 学 的活 性 を もっ. 開発 領 域 の絞 り込 み に 関 す る トップ の意 思 決 定 ，. 化 合 物 の 原 型 で あ る リー ド化 合 物 を 発 見 し， 次. 限定 さ れ た領 域 内 で の研 究 の 自曲度 ， 社 内外 の研. に， リー ド化 合 物 の 中 か らス ク リー ニ ン グに よ っ. 究 者 仲 間 で の コ ミュニ ケ ー シ ョンや情 報 交 換 が重. て 医 薬 品 へ の適 応 可 能 性 の高 い医 薬 品 候 補 物 質 を. 要 で あ る こ とが以 上 の研 究 に お い て指 摘 さ れ て い. 探 索 して い く。桑 島[1999]に. る。. よ る と，合 成 あ る い. は抽 出 され た物 質 が 次 の前 臨 床 段 階 へ 進 む確 率 は 1000分. の1， ま た 最 終 的 に 製 品 に な る 確 率 は. 6000分. の1と 極 め て 低 く， した が っ て不 確 実 性. の 高 い研 究 で あ る と いえ よ う。 しか し同 時 に， 科. 3. 研 究 開 発 マネ ジ メ ン トの産 業 比 較. 学 的 な 新 発 見 が 薬 効 や 安 全 性 と い っ た医 薬 品 の本. 前 節 に お いて ， 製 薬 業 と エ レク トロ ニ ク ス産 業 で は研 究 開 発 の性 格 や プ ロ セ スが 異 な る こと が示. 質 的 な 機 能 に影 響 を 与 え る こ とか ら， 基 礎 的 な研. され た。 す なわ ち， 製 薬 業 で は基 礎 研 究 が 新 製 品. 究 の成 果 が そ の ま ま新 製 品 の 開 発 につ な が る可 能. の 開 発 の 鍵 を 握 り， リニ ア モ デ ルで 新 製 品 開 発 が. 性 が 高 く， 基 礎 研 究 は極 め て 重 要 で あ る。 桑 島. 行 わ れ て い るの に対 し， エ レク トロ ニ ク ス産 業 で. [1998]に. よ る と，この 段 階 で の 研 究 は基 本 的 に個. は新 製 品 の 開 発 にお け る開 発 フ ェ イ ズ の重 要 性 が. 人 ベ ー スで 行 わ れ る こ とか ら， そ の 成 果 の 多 くの. 高 く， 情 報 共 有 を 核 と した オ ーバ ー ラ ップ モ デ ル. 部 分 は研 究 者個 人 の 能 力 や 努 力 に 依 存 す る。. で 新 製 品 の 開 発 が 行 わ れ て い る。 事 例 研 究 か ら得. 次 に， 前 臨床 の段 階 で は医 薬 品候 補 物 質 に つ い て， 薬 理 ， 代 謝 ， 安 全 性 な どを動 物 実験 で詳 細 に. に よ って 人 的 資 源 管 理 を 中 心 と した 研 究 開 発 マ ネ. られ た これ らの 知 見 を 受 け， 本 節 で は まず ， 産 業. 調 べ る研 究 が行 わ れ， ま た， 医薬 品 に な りそ うな. ジ メ ン トに違 い が あ るか を 数 量 的 に 分 析 す る。 次. もの は い か な る投 与 形 態 に して い くか とい う製 剤. に， 第4節. 化 研 究 が行 わ れ る。 さ らに， 臨床 の段 階 で は， 前. 雑 誌 論 文 を， 開発 研 究 の成 果 と して 海 外 特 許 を 選. 臨 床 試 験 で良 い評 価 が得 られ た もの に つ い て， 厚. び， そ れ ぞ れ の成 果 を 高 あ るマ ネ ジ メ ン トが 何 か. 生 大 臣 の承 認 の下 に ヒ トに対 して の 臨床 試 験 が行. に つ い て考 察 す る。 さ らに， 研 究 開発 プ ロセ スが. わ れ る。 こ れ らの研 究 に要 す る期 間 は長 く， 創 薬. 製 薬 とエ レ ク トロニ クス で は異 な って い た こ とか. で は2-3年. ら， 海 外 特 許 ， 海 外 雑 誌 論 文 そ れ ぞ れ の成 果 を 高. ， 前 臨 床 で は3-5年. ， 臨 床 で は3-7. にお いて ，基 礎 研 究 の 成 果 と して 海 外. 年 ， さ らに 申請 ・承 認 を経 て販 売 に至 る に は総 計. あ る マ ネ ジメ ン トが産 業 に よ って異 な るか に っ い. で10-18年. て も考 察 す る。. も の年 月 を要 す る。. 以 上 の よ う に， 製 薬 業 で は エ レク トロ ニ ク ス産. 利 用 す る デ ー タは， 日本 国 内 の14の. 民 間研究.

一. 表2. 産業別 にみた研究開発組織 にお ける人的資源管理 と研究成果一 一. 9. 研 究 開 発 マネ ジ メ ン トの 産 業 間 比 較 一. 研 究開発マ ネジメン ト. L唖. t値. 乞ト・ニクス. .一. 一一..一 一. 〈プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム の 編 成 〉. 』. 一. 3.33(0.84) (A) 3.15(0.88) 一 一 一 一 一 一 一 2.26(0.86) (A) 2.16(0.81). ① プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム は研 究 開 発 ニ ー ズの変 化 に対 応 して い る 』.一. 一一. ② プ ロ ジ ェ ク トを組 む 際 に異 質 な人 材 の組 み 合 わ せ が重 視 され る 一. 一 一一 一一 一. 一L. 一. 〈 能力開発〉 一. 一一._. ④ 「新 しい プ ロジ ェ ク トの企 画 ・推 進 」 を重 視. (B) 0.28(0.74). 〇.49(0.93). ⑤「国 内留学」 を重視. (B). 0.Ol(0.ll). ⑥「海外留学」 を重視. (B) 0.21(0.60). 一. 〇.11(0.49). 一一i一. ⑧「社外の研究機関で の共 同研究開発」 を重視. 0.42(0.80). (B) 0.13(0.50). 一. 一 一. ⑨「自己啓発」 を重視. (B). 一 一一 一 一. 一一. 〈評 価 ・処 遇 〉. [ 2.43* 2.79**. 一.一 一一. 一一.. 『一. 〇.60(0.95) 一. 0.73(1.08). 一2. 2.99(0.87). 一1. .03*. 一 一一 一一一 一 一一. 一 一.一. (A) 2.88(0.93). 一一. ⑪ 高業績の研究者を 「昇給」で処遇 一 一. 2.24*. 一. 一 一一h.. 一 一. ⑩ チ ー ム単 位 で 仕 事 を して も， 個 人 の貢 献 が 正 し く評 価 され て い る. (C) 1.13(1.30) 一. 一. 一. 3.71**. 一一一. 7.『. 一6. (C). 1.05(1.20) 一.一. 1.57(1.38). ⑬ 高業績 の研究者を 「管理職昇進」で処遇. (C). 〇.84(1.07). 1.01(1.10). ⑭ 高業績 の研 究者を 「研究開発の専門職 に登用」で処遇. (C) 0.42(0.89). 一. .781. 一一. 〇.82(1ユ5). ⑫ 高 業 績 の 研 究 者 を 「ボ ー ナ スや 個 人 報 奨 金 」 で 処 遇. 0.23(0.69). (C) 0.13(0.54). 叮. .03**. 一2. .36*. 3.25** 一 一『. 一. ⑮ 高業績 の研 究者を 「研究開発費の増加」で処遇 一. 工璽 ・. 〇.07(0.32) 一一. 一5. 0.36(0.79). .32**. 一一一一『隔. ⑯ 高 業 績 の研 究者 を 「 研 究 開 発 ス タ ッ フの 増 員 」 で 処 遇 一 一 一 一 一一 一 一}.胃 「 一一齟 馳一「. 一. 0.09(0.3?) 一 『. (C) 1.10(1.20). .05**. 午}一 『. (C) 0.43(0.83). 一 一.一. 一L. -4. 0.26(0.65). (C) 0.11(0.47). ⑰高業績 の研究者 を 「 留学 な どの研究機会の提供」で処遇 ⑱高業績 の研究者 を 「 社 内の賞」 で処遇. 一. 一3 .75**. 0.12(0.42). (B) 0.58(0.84). 一. 一. 皿㎜.Tr「. ⑦「専門分野 の学会 に出席」 を重視. 』. 一一 一. 0.23(0.64) 一. 一 一.一. 一. 「TT. 一4 .50** 一 一. (B) o.・8(0.39)1. 一. 1.761 _J. 一. ]二 …. ③ 「異 分 野 の研 究 者 との共 同 プ ロ ジ ェ ク ト」 を重 視 一.一 一一. 一一. 一2 .99**. 7.27**. 醒-一.」. 0.74(1.04). 4.67** 酌 『. 〈 情報交流〉 一 一一 一一一. 『 一一. ⑲市場 や顧客 の情報 が頻繁 に研究 開発 に伝 え られ る 』. (A). 2.53(0.93). (A) 3.11(0.93). ⑳社 内外 の研究開発者 を呼んでの情報交換 の機会 が多い. 一2. 2.72(1.04). .80**. 一一. 2.80(0.98). 4.78**. 2.95(1.01). 3.82**. 一一『 一. ⑳社外 の研究開発部門 や学会 や大学 との研究上 の交流 が奨励 され る (A) 3.20(0.91). }.一. 〈研 究 の 自由 度 〉. 一. 一一. 一¶-. 一.一. 一一 一一 一一. ⑳ 予 算 や ス タ ッフ の使 い方 につ い て， 研 究 開 発 員 の 自 由度 が高 い. ⑳研究開発 テーマは研究員個人 の関心 や興味 を基 に決 め られる 一 一一 一 注)***は1%，**は5%，. † は10%の. 所 を対 象 に，1997年 か ら98年. __(A)2.39(0.94). 3.13(0.95). にか け て行 わ れ た. .06**. 一. 2.73(0.93). 5.48**. が 回収 さ れ た が， こ の う. ジ メ ン トにつ い て研 究 者 自身 の意 見 や希 望 を尋 ね る部 分 と， 現 在 の会 社 で と られ て い る マ ネ ジメ ン トに関 して 研 究 者 自身 の認 識 を尋 ね る部 分 か ら構. ち製 薬 業 は7社 で標 本 総 数 は568， エ レク トロ ニ. 成 され て い るが ， 本 稿 で は後 者(問9，. ク ス産 業 は2社. 11)の. で 標 本 総 数 は347で. 一5. 水 準 で そ れ ぞ れ有 意 で あ る こ と を示 す ，. 調 査 で 得 られ た もの で あ る。 この調 査 で は，1600 票 の配 付 に対 し1220票. (A) 2.80(0.97). あ っ た。 こ. の調 査 は独 創 的 な研 究 開 発 を 促 進 す る ため の マ ネ. 問10， 問. 回答 を利 用 して い る。. まず ， 問9で. は能 力 開 発 の方 法 と して15の. 選.

10. 択 肢 を 設 け， そ の中 か ら現 在 会 社 が 重 視 して い る 方 法 の 上 位3つ. 応 して編 成 さ れ て い る。. を 順 序 づ け して 選 択 す る よ う求. 以 上 の よ うな特 徴 は前 節 で述 べ た両 産 業 の研 究. め た5)。そ こで，1位 ，2位 ，3位 に選 ばれ た項 目. 開 発 の性 格 や プ ロセ ス の違 い と対 応 して い る と考. に はそ れ ぞ れ3点. ，2点 ，1点 ，選 択 され なか った. え られ る。 す な わ ち， 製 薬 業 で は個 人 ベ ー ス で行. を 与 え る と い う方 法 で 回 答 を 数 値. われ る基 礎 研 究 の成 功 確 率 を高 あ る こ とが重 要 で. 項 目 に は0点. 化 した 。 ま た， 問10で. は高 い研 究 開 発 業 績 を あ. げ た 研 究 者 を処 遇 す る方 法 と して13の. あ る た め， 基 礎 研 究 の成 果 を高 め る よ うに， 留 学. 選択 肢を. や 学 会 参 加 を重 視 した能 力 開 発 の方 法 が と られ，. 設 け， 問9と 同 様 の方 法 で回 答 を求 あ た た め， 同. ま た， 研 究 開 発 の専 門 職 や 留 学 の機 会 を与 え る こ. 様 の 方 法 で 回 答 を 数 値 化 した6)。さ らに， 問11で. と に よ り研 究 に専 念 で き る環 境 を整 え た り， 昇 給. は マ ネ ジメ ン トの方 法 を 表 す 項 目15を. と い った 個 人 を べ 一 ス に した方 法 で 高 い業 績 を あ. か か げ，. 「全 く行 われ て い な い」 か ら 「非 常 に徹 底 して い. げた 研 究 者 が 処 遇 され て い る。 ま た， リニ ア モ デ. る」 ま で の5段 階 で回 答 を求 あ た た め， 「全 く行. ル で 研 究 開 発 が 行 わ れ て い る た め， 社 内 の他 部 門. わ れ て い な い」 を1， 「非 常 に行 わ れ て い る」 を5. と情 報 交 換 を 行 う必 要 に乏 し く， む しろ高 度 に専. とす る方 法 で， 得 られ た5段. 門 的 な 研 究 を 行 うた め に は， 外 部 の 専 門 家 と の情. 階の回答を数値化 し. た。. 報 交 換 を 行 う必 要 が あ る こ とか ら， 外 部 の 研 究 所. 以 上 の よ うな 方 法 で 数 値 化 さ れ た 変 数 につ い て， 製 薬 業 とエ レ ク トロニ クス産 業 の平 均 値 を比. や大 学 の研 究 者 との情 報 交 流 や 研 究 交 流 が 奨 励 さ れ て い る。. 較 し， 差 のt検 定 に よ り有 意 な差 が観 察 され た も の の み を掲 げ る と表2の. よ うに な る。表2に. 一 方 ， エ レク トロニ ク ス産 業 で は， 速 い ス ピー. 示さ. ドで市 場 の ニ ー ズ に適 合 す る製 品 を 開 発 す るた め. れ る よ うに， 製 薬 業 の方 が有 意 に高 い平 均 値 を示. に， 研 究 開発 ， 製 造 ， マ ー ケ テ ィ ングの 各 ス テ ー. して い る項 目 は，能 力 開 発 の方 法 と して は，「国 内. ジが オ ー バ ー ラ ップ して実 行 され， そ れ ぞ れ の ス. 留 学 」， 「海 外 留 学 」， 「専 門 分 野 の 学 会 に 出 席 」，. テ ー ジを担 当 す る部 門 が情 報 を共 有 す る こ とが 求. 「社 外 の研 究 期 間 で の 共 同研 究 開 発 」 で あ り， ま. め られ て い る。 そ こで， 市 場 や顧 客 の情 報 が 頻 繁. た，高 業績 の 研 究 者 を 処 遇 す る方 法 と して は，「昇. に研 究 開発 に伝 え られ， ま た， ニ ー ズ の変 化 に 対. 給 」， 「研 究 開 発 の専 門 職 に登 用 」， 「留 学 な ど の研. 応 して プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム が編 成 され て い る。 さ. 究 機 会 の提 供 」， 「社 内 の 賞 」で あ る。 さ らに ，「プ ロ ジ ェ ク トを組 む 際 に異 質 な人 材 の組 み合 わせ が. 重 視 さ れ， ま た， 研 究 開 発 費 の増 加 ， 研 究 開発 ス. らに， プ ロ ジェ ク トを利 用 した能 力 開発 の方 法 が. 重 視 され る」， 「社 内 外 の研 究 開 発 者 を呼 ん で の情. タ ッフ の増 員 と い った プ ロ ジェ ク トに 関連 した報. 報 交 換 の 機 会 が 多 い」， 「社 外 の研 究 開 発 部 門 や学. 酬 が 採 用 さ れ て い る。 ま た， も と も とチ ー ム単 位. 会 や大 学 との 研 究 上 の交 流 が 奨 励 され る」 につ い. で 研 究 開 発 が 行 わ れ て い る た あ， 予 算 や ス タ ッ フ. て も製 薬 業 の 方 が 有 意 に平 均 値 が 高 い。. の使 い方 ， 研 究 開 発 テ ー マ の設 定 に関 して， チ ー. 一 方 ， エ レク トロ ニ ク ス産 業 の 方 が 平 均 値 が 有. ム の中 で 個 人 の 自 由度 を高 あ た り， 高 い業 績 を上. 意 に高 い能 力 開 発 の 方 法 は， 「異 分 野 の 研 究 者 と. げ た研 究 者 を チ ー ム リー ダ ー と な る管 理 職 と して. の共 同 プ ロ ジ ェ ク ト」 と 「新 しい プ ロ ジ ェ ク トの. 処 遇 す る方 法 が 成 果 を高 め る イ ンセ ンテ ィブ と し. 企 画 ・推 進 」 で あ り， また処 遇 の方 法 は 「ボ ー ナ. て 用 い られ て い る と考 え られ る。. ス や個 人 報 奨 金 」， 「管 理 職 昇 進 」， 「研 究 開発 費 の 増 加 」，「研 究 開 発 ス タ ッフ の増 員 」で あ る。 ま た， エ レク トロ ニ ク ス産 業 に お い て は製 薬 業 よ り も. 4. 研 究 開 発 マ ネ ジメ ン トと研 究成 果 の 関 係 一. 一 産 業 別 比 較一. 「予 算 や ス タ ッフの 使 い方 」や 「研 究 開発 テ ー マ の 設 定 」にお いて 研 究 者 個 人 の 自 由度 が 高 く，ま た，. 本 節 で は， 研 究 の成 果 と して 海 外 雑 誌 論 文 ， 開. 市 場 や顧 客 の情 報 が頻 繁 に研 究 開発 に伝 え られ，. 発 の成 果 と して海 外 特 許 を そ れ ぞ れ取 り上 げ， そ. プ ロ ジェ ク トチ ー ム が研 究 開 発 ニ ー ズの変 化 に対. れ らの成 果 と既 述 の マ ネ ジ メ ン ト手 法 を 表 す 項 目.

一 一産 業別 にみた研究開発組織 にお ける人的資源管理 と研究成果一. 表3. 1. 』. _一 一磨 一一麹 一1楙. 特許. 1 3. 4( 9(. 4 5. 6以 上. 0.7) 1.6). 2(0.4) 0(0.0). 不明一一.一. 一一 一一 一一. 568(100.0). 合計 平均 標準偏差. 0.41 1.07. エ レク トロ ニ ク ス. 海 外特許. 一一 一 一. 27(4.8) 12( 2.1). 2. 一. 薬 一...1. 451(79.4) 63(11.1). 0. 産業別成果. .禰 己. 製. 11. 海外雑誌. 365( 6 69( 1 46( 35( 13( 17( 23( 0(. 113( 32.6) 70( 20.2) 49( 14.1) 32( 9.2) 11(3.2) 37( 10.7) 31( 8.9) 3( 0.9). 290( 83.6) 28(8.1) 16( 4.6) 4( 1.2) 1( 0.3) 2( 0.6) 6( 1.7) 0(0.0). 568(10 1.09 2.28. 350(100.0) 2.76 5.39. 347(100.0) 0.45 1.97. との 関 係 を 分 析 しよ う。 分 析 に先 立 ち， 海 外 雑 誌. 既 述 の よ うに マ ネ ジメ ン トの ス コア は彼 らが所 属. 論 文 と海 外 特 許 そ れ ぞ れ の件 数 の産 業 別 分 布 を見. 部 門 で 行 わ れ て い る と認 識 す る値 で あ る。 ま ず，. て み よ う。表3は. 両 産 業 の合 計 につ い て み る と， 海 外 特 許 と有 意 な. ，製 薬 業8社568人. ロニ ク ス2社347人. ， エ レク ト. の それ ぞ れ につ いて ，過 去5. 正 の 相 関 を 示 して い る 項 目 は， 「プ ロ ジ ェ ク ト. 年 間 に 申請 した 海 外 特 許 の 数 と海 外 雑 誌 に掲 載 し. チ ー ム は研 究 開 発 ニ ー ズ の変 化 に対 応 して い る」，. た論 文 の 数 の 分 布 を 示 して い る。 海 外 特 許 を 申 請. 「能 力 開 発 の方 法 と して異 分 野 の 研 究 者 との 共 同. した こ と の な い人 は製 薬 で は79.4%と8割. 近 く. 存 在 す る が， エ レ ク トロ ニ ク スで は32.6%に. プ ロ ジ ェ ク トを 重 視 す る」等 々す べ て表2に. おい. す. て エ レク トロ ニ ク スが 有 意 に平 均 値 が 高 い項 目 で. ぎな い。 一 方 ， 今 回 の 調 査 対 象 は応 用 研 究 や 開 発. あ り， 反 対 に， 海 外 特 許 と有 意 に負 の相 関 を示 し. 研 究 に重 点 を 置 く研 究 所 で あ るた め ， 海 外 雑 誌 に. て い る項 目 は， 能 力 開 発 の方 法 と して 「国 内 留. 論 文 を掲 載 した こ との な い 人 は どち らの 産 業 に お レ ク トロニ クス の方 が 高 い。 平 均値 で み て も， 海. 学 」， 「専 門 分 野 の 学 会 に出 席 」 を 重 視 す る な どす べ て 製 薬 の 方 が 平 均 値 が 有 意 に高 い項 目で あ る。 一 方 ， 海 外 雑 誌 の 場 合 に有 意 な 正 の 相 関 を 示 して. 外 特 許 は エ レ ク トロ ニ ク ス2.76， 製 薬0.41と. い て も多数 派 で あ るが， そ の 割 合 は製 薬 よ り も エ. 前. い る項 目 は， 能 力 開 発 の 方 法 と して の 専 門 分 野 の. 者 の方 が有 意 に高 い が， 海 外 雑 誌 論 文 の場 合 は，. 学 会 出席 と社 外 の研 究機 関 で の 共 同 研 究 開 発 ， 処. エ レク トロ ニ ク ス が0.45， 製 薬 が1.09と. 後者 の. 遇 の方 法 と して の留 学 機 会 の 提 供 ， また 社 外 の 研. 方 が 有 意 に高 い7}。 前 述 の よ うに ，製 薬 で は基 礎 研. 究 開発 者 との頻 繁 な情 報 交 換 や研 究交 流 の 奨 励 で. 究 ， エ レク トロ ニ ク で は開 発 研 究 が そ れ ぞ れ新 製. あ り， これ らは す べ て製 薬 に お い て エ レク トロニ. 品 開 発 の中 核 を なす た あ， 前 者 で は海 外 雑 誌 ， 後. クス よ り も平 均 値 が有 意 に高 い項 目で あ る。 既 述. 者 で は海 外 特 許 が それ ぞ れ成 果 と して重 用 視 さ れ. の よ うに， 製 薬 で は海 外 雑 誌 論 文 ， エ レ ク トロニ. て い る と考 え られ る。 次 に， 表2に. ク ス で は海 外 特 許 が そ れ ぞ れ他 方 の産 業 よ り も平. 示 され る23の. マ ネ ジ メ ン トを示. 均 件 数 が多 い こと か ら， 製 薬 で行 わ れ て い るマ ネ. す 項 目 と海 外 特 許 ， 海 外 雑 誌 論 文 の相 関 を みて み. ジ メ ン トは海 外 雑 誌 論 文 の 件 数 と正 の 相 関 を 持. よ う。表4と. 製 薬 ， エ レ ク トロニ クス， 両. ち， ま た， エ レク トロ ニ ク ス で採 用 さ れ て い る マ. 産 業 の 合 計 の そ れ ぞ れ につ い て ，23の 項 目 と海. ネ ジ メ ン トの方 法 は海 外 特 許 の件 数 と正 の相 関 を. 外 特 許 また は海 外 雑 誌 論 文 と の ケ ン ドー ル相 関 係. 持 っ 。 言 い換 えれ ば， 上 述 の よ うな製 薬 で平 均 値. 数 を 示 して い る。 た だ し， 対 象 は海 外 特 許 お よ び. が 有 意 に高 い マ ネ ジ メ ン トは海 外 雑 誌 論 文 を， 反. 海 外 雑 誌 の件 数 が10以. 対 に エ レク トロ ニ ク スで 平 均 値 が 有 意 に高 い マ ネ. 表5は. 下 の 人 に限 定 し， ま た，.

12. 表4. 産業別研究開発 マネジメ ン トと海外特許 の相 関. 研究開発 マネジメ ント. 合計. 唖]ト1・. ニクス. 〈プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム の 編 成 〉 =冖. 一. 「.一一.「「. (A). ② プ ロ ジ ェ ク トを 組 む 際 に異 質 な 人 材 の 組 み 合 わ せ が 重 視 され る. (A). 一. 一 一一 一. 一 一.一 一 一一. 「一. ① プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム は研 究 開 発 ニ ー ズの 変 化 に対 応 して い る. 一 〇.018 一 一.一 一 一 一一.㎜. 0.065* 一 〇. 一 〇.002. .024 一 一. 一一 一. 〇.077 一 〇.014. 『. 一-冒. 〈 能 力開発〉 ③「 異 分 野 の 研 究 者 との 共 同 プ ロ ジ ェ ク ト」 を 重 視. (B). 0.088**. 0.006. ④「 新 しい プ ロ ジ ェ ク トの 企 画 ・推 進 」 を 重 視. (B). 0.083**. 0.026. ⑤「 国 内留学」 を重視 ⑥厂 海外留学」 を重視 ⑦「 専門分野 の学会 に出席」 を重 視 一 一 一 一. (B). 一 〇. (B). 一 〇. (B). ⑨「自己啓発」 を重視. (B). 〈 評 価 ・処 遇 〉. .037 一.一 一. 0.026 一.一 一.一 一.. 1. 0.003. 一 一.一. 一. 一 〇.oi7. 一. .125**1-0.101**. 一 〇.068 一 一.一. 一. 一 〇. 一 〇.058. 一. 一 〇 一 一. ⑧「 社外 の研究機関 での共 同研究 開発」 を重視. 一. 一 〇.038.. 一 〇.032 一 一 一 一 一一. .081**. (B). 一一 一一. 上. .027. 一 〇.012. 0.040. 0.017. 0.011. 0.082*. 〇.055. 一 一一. 一.. ⑩ チ ー ム単 位 で 仕 事 を して も， 個 人 の貢 献 が正 し く評 価 さ れ て い る(A). 一一. 0.085**. 』. 一.一. 〇.034. 一『. ⑪高業績 の研究者 を 「昇給」 で処遇. (C). 一 〇.03?. 一 〇.oos. ⑫高業績の研究者 を 「ボーナスや個人報奨金」 で処遇. (C). 0.091**. ⑬高業績の研究者 を 「管理職昇進」で処遇. (C). 0.039. 一. 0.030. 一 〇 .067*. (C). ⑮高業績の研究者 を 「研究開発費 の増加」 で処遇. 一 〇.057. 〇.057. o.oi2. 一 〇.079 一. 0.119**. 0.061 一. 一 〇 .118**. 一 〇.031. (C). 一 一一. (C). 一 一一一，.一. .一L. ⑰高業績の研究者 を 「留学 などの研究機会 の提供」で処遇 丁 .一. (C). ⑱高業績の研究者を 「社内の賞」で処遇. (C). 皿. 一 一. 一一一. 』 一 一. 〈 情 報交流〉. 一 〇 .051. 一一. (A) 0.096**. ⑳社 内外の研究開発者を呼んでの情報交換 の機会が多 い. (A). 一.「. 一. 一一. 一』一一. 〇.007. 『. 0.059. 0.020. 0.118**. 一 〇.023. 『. 0.038. 一. .〒 「『. ⑳社 外の研究開発部門や学会や大学 との研究上の交流が奨励 され る(A) 一 一.一一 一. 一 〇.052. 一 一一一. 〇.oa2. 一 〇.015. ⑲市 場や顧客の情報が頻繁 に研究開発 に伝え られ る 一. n『. 0.063. 一一. 一 『・ ■L「-一. ⑯高業績の研究者 を 「研究開発 スタ ッフの増員」で処遇. .053. 一. 〇.oio. 一一一. 一L一. 一 〇 一. 一 〇.023 一. }}. ⑭高業績の研究者 を 「研究開発 の専門職 に登用」で処遇. 0.041 一.一. 凾尸 一幽一丁__. 一 〇.040. 一 〇.028 7一-「. L一. 〇.049 一.一 一. 〈 研 究 の 自由度 〉 }闇冖 「「. 一. 「 一. ⑳ 予 算 や ス タ ッ フの 使 い 方 に つ い て ， 研 究 開 発 員 の 自由 度 が 高 い. (A). 0.099**. 〇.038. 〇.049. ⑳ 研 究 開 発 テ ー マ は研 究 員個 人 の 関 心 や 興 味 を 基 に 決 め られ る. (A). 0.110**. 0.088*. 0.003. 一. 一 『. 一冖一 一.「. 注)**は1%，*は5%の. 水 準 で 有 意 で あ る.. ジメ ン トは海 外 特 許 を そ れ ぞ れ増 や す効 果 が あ る. 異 な る可 能 性 も考 え られ る。 そ こで 次 に， 産 業 別. と期 待 さ れ， そ の た め に各 産 業 で そ れ らの マ ネ ジ. に 上 述 の マ ネ ジ メ ン ト手 法 を 示 す 項 目 と海 外 特. メ ン トが採 用 さ れ て い る可 能 性 が考 え られ る。. 許 ，海 外 雑 誌 論 文 の相 関 を み て み よ う。す な わ ち， エ レ ク トロニ ク スで は も と も と製 薬 よ り も開 発 向. しか し，2節 で論 じた よ うに研 究 開発 の プ ロセ スが 産 業 間 で異 な る な らば， 海 外 特 許 あ るい は海 外 雑 誌 論 文 を増 や す マ ネ ジメ ン トが産 業 に よ って. け の マ ネ ジ メ ン トが採 用 され， 反 対 に 製 薬 で は エ レ ク トロニ クス よ り も基 礎 研 究 向 けの マ ネ ジ メ ン.

.一産業別 にみた研究開発組織 にお ける人的資源管理 と研究成果一 産業別研究開発 マネジメン トと海外雑誌の相関. 合計 一!一製薬. 研究開発マ ネジメン ト 〈プ ロジ ェク トチ ー ム の編 成 〉 ① プ ロ ジ ェク トチ ー ム は研 究 開発 ニ ー ズ の 変化 に対 応 して い る. (A)一. ② プ ロ ジェ ク トを組 む 際 に異 質 な人 材 の組 み 合 わ せ が 重 視 され る. 劇ゴ 川. 表5. エ レク トロ ニ ク ス. 0.030. 〇.040. (A). ).024. 一 〇. .032. 1-0.001. .042. 〈 能力開発〉 勘 ( .026. 1. 0.026. 一 〇.052. .040. 1. 0.021. 一 〇.023. .061. 1. 0.025. 勘 (. ⑥「海外留学」 を重視. 珊 (. 0.219**. ⑧「社外の研究機関 での共 同研究 開発」 を重視. (B). 0.075*10.094*. (B)一. 〇.050. 一.胃 一 一 一. 一. ⑨ 「自 己啓 発 」 を重 視. 『. -0.039. 一 〇 .047 -0. .042. 一. 一 一-. 〈評 価 ・処 遇 〉. 一一. ⑩ チ ー ム単 位 で 仕 事 を して も， 個 人 の貢 献 が正 し く評 価 さ れ て い る(A). 0.011. ⑪ 高 業 績 の 研 究 者 を 「昇 給 」 で 処 遇. (C). 0.029. -0.023. ⑫高業績の研究者を 「ボーナスや個人報奨金」 で処遇. (C). o.oli. 一 〇.028. ⑬高業績の研究者を 「管理職昇進」で処遇. (C). 一 〇.018. 一 〇.004. ⑭ 高 業 績 の 研 究 者 を 「研 究 開 発 の専 門 職 に登 用 」 で処 遇. (C). 』. 一.一. 一. ⑮ 高 業 績 の 研 究 者 を 「研 究 開 発 費 の 増 加 」 で 処 遇. 0.028. (C)一. ⑰ 高 業績 の研 究 者 を 「留 学 な どの 研 究 機 会 の提 供 」 で 処 遇 ⑱ 高 業 績 の研 究 者 を 「社 内 の 賞 」 で 処 遇. 0.025. 0.073 0.091 0.220** 一 〇.009 -0. .041. 〇.099**一 〇.041. -0. 〇.051. 0.054. -0. 〇.042. 一 〇.014. (C). 0.078*. (C). 0.027. 一一.一 『. 0.003. 一一 一冖. (C)一. ⑯ 高 業 績 の 研 究 者 を 「研 究 開 発 ス タ ッフ の増 員 」 で 処 遇 一一 一 一一. 』. 0.129*. o.oso**!-0.004. ⑦「専門分野 の学会 に出席」 を重視 一..』. 0.004 一一. B 一B. ⑤「国 内留学」 を重視. 一 〇 .016. 一一 一. ③「 異 分 野 の研 究 者 との共 同 プ ロ ジ ェ ク ト」 を 重視 ④「 新 しい プ ロ ジェ ク トの企 画 ・推 進 」 を 重視. 13. .096 .128*. 一一.一 一 一一. -0.008. 0.011. 一. 〈 情報交 流〉. 一 一 一 ⑲市場 や顧 客の情 報が頻繁 に研究開発 に伝え られ る. 一. (A). 0.015 『 一 一一. 0.025. 0.047. (A). 〇.108**. 0.046. 0.173**. (A). 0.070*. 0。004. 0.159**. 』 一.一 一. ⑳社 内外 の研 究開発者を呼んでの情報交換の機会が多 い. 一 一一. ⑳ 社 外 の研 究 開発 部 門 や 学 会 や 大 学 との 研 究 上 の 交 流 が 奨 励 され る 〈 研 究 の 自 由度 〉 ⑳ 予 算 や ス タ ッ フの使 い 方 に つ い て ， 研 究 開 発 員 の 自由 度 が 高 い. ⑳研究開発 テーマは研究 員個 人の関心 や興味を基 に決め られ る. (A). 一 〇.035 一一 一.一. (A)1-o.o・1. 1. 0.018. 一 〇. 0.053. 一 〇. .039 .009. '. 注)**は1%，*は5%の. 水 準 で 有 意 で あ る.. トが採 用 さ れ て い る可 能 性 が あ るが ， 同 じ産 業 の. で あ るの は， 「市 場 や 顧 客 の 情 報 が 頻 繁 に 研 究 開. 中 で も企 業 や部 署 に よ りマ ネ ジ メ ン トが異 な り，. 発 に伝 え られ る」 で あ る。 既 述 の よ うに エ レ ク ト. そ れ が海 外 特 許 や海 外 雑 誌 論 文 に どの よ うな 影 響. ロ ニ ク スで は市 場 ニ ー ズ に適 合 す る よ うな製 品 開. を与 え て い る か とい う問題 を考 察 しよ う。. 発 が 求 め られ， 市 場 や 顧 客 の情 報 が 研 究 開 発 に. 表4に. 示 され る よ うに，海 外 特 許 の場 合 に エ レ. ク トロ ニ ク ス で ケ ン ドー ル の相 関係 数 が 唯一 有意. と って も重 要 で あ るた あ ， こ の よ うな マ ネ ジメ ン トを 行 って い る企 業 や 部 門 の 研 究 者 の方 が 海 外 特.

14. 許 数 が 多 い と考 え られ る。 しか し， 製 薬 で は こ の 項 目 と海 外 特 許 の 相 関 が 有 意 で は な い。 製 薬 で は. 5. む. す. び. 各 工 程 が ス テ ッ プ ・バ イ ・ス テ ップで 進 め られ ， 応 用研 究(前 臨 床)や 開 発(臨 床)は 基 礎 研 究 の. 本 論 文 で は， 日本 の製 薬 業 と エ レク トロ ニ ク ス. 成 果 を発 展 させ る よ う実 行 され るた あ ， そ れ らの. 産 業 につ いて ， プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム の編 成 ， 能 力. 担 当者 に と って市 場 や 顧 客 情 報 は さ ほ ど重 要 で は. 開 発 ， 評 価 ・処 遇 ， 情 報 交 流 ， 研 究 の 自 由度 等 で. な い と考 え られ る。 一 方 ， 製 薬 にお いて 海 外 特 許. 示 さ れ る研 究 開 発 マ ネ ジ メ ン トを 比 較 した と こ. と正 の 相 関 を もつ 項 目 は， 「チ ー ム単 位 で仕 事 を. ろ， 各 産 業 にお け る研 究 開 発 の重 点 領 域 ， 研 究 開. して も， 個 人 の貢 献 が正 し く評 価 され る」 と 「研. 発 プ ロセ スの 違 いを 反 映 して ， それ らの マ ネ ジ メ. 究 開 発 テ ー マ は研 究 員 個 人 の 関心 や 興 味 を 基 に 決. ン トに 違 いが み られ た 。 す な わ ち， 製 薬 業 で は，. あ られ る」 で あ る。 製 薬 の場 合 は， 研 究 者個 人 の. 基 本 的 に 個 人 ベ ー スで 行 わ れ る基 礎 研 究 が 研 究 開. 資 質 ， 能 力 ， や る気 な ど が研 究 成 果 を左 右 す る こ. 発 の成 功 の鍵 を 握 り，ま た，基 礎 研 究 ，応 用 研 究 ，. とか ら， 研 究 員 個 人 の関 心 や興 味 を も とに テ ー マ. 開発 ， 製 造 ， 販 売 の 各 段 階 が ステ ッ プ ・バ イ ・ス. を割 り当 て た り， 個 人 の貢 献 を正 し く評 価 した り. テ ップ で行 わ れ るた め， 基 礎 研 究 の 成 果 を 高 め る. す る こ とが ， 特 許 数 を増 や す効 果 を表 わ す と考 え. よ うに， 能 力 開発 の方 法 と して， 国 内 留 学 ， 海 外. られ る。. 留 学 ， 専 門分 野 の学 会 出席 な どが エ レ ク トロニ ク 示 され る よ うに海 外 雑 誌 論 文 の場. ス産 業 よ り も重 視 さ れ て い る。 ま た， 成 果 を あ げ. 合 に製 薬 で 有 意 な正 の相 関 が 観 察 さ れ る の は， 能. た研 究 者 に対 して は， 研 究 開発 の専 門職 に登 用，. 力 開 発 の 方 法 と して 社 外 の研 究 機 関 で の共 同開 発. 留 学 な ど の研 究 機 会 を提 供 す るな ど して研 究 に専. を重 視 す る と い う項 目で あ る。 製 薬 の基 礎 研 究 で は病 態 の メ カ ニ ズ ムを 推 定 して 数 多 くの化 合 物 の. 念 で き る環 境 を 整 え， ま た， 昇 給 な ど の 個 人 を ベ ー ス に した処 遇 方 法 も採 用 さ れ て い る。 ま た，. 中 か ら リー ド化 合 物 を 発 見 して い くわ け で あ る. 社 内 の他 部 門 と連 携 を は か る よ り も， 社 外 の研 究. が， 病 態 原 因 が わ か らな い ケ ー ス も あ る こ とか. 者 と の情 報 交 換 や研 究 交 流 が奨 励 さ れ て い る。. 一 方 ，表5に. ら， 大 学 等 との共 同研 究 も必 要 で あ る と い う。 し. 一 方 ， エ レク トロ ニ ク ス産 業 の場 合 は， 製 品 開. た が って， 社 外 の研 究 機 関 で の 共 同 研 究 開 発 を 通. 発 に重 点 が 置 か れ ， 市 場 ニ ー ズ に適 合 した製 品 を. じた教 育 訓 練 が行 わ れ て い る場 合 に は海 外 雑 誌 論. 速 い ス ピー ドで 市 場 化 す る努 力 が な さ れ て い る。. 文 で測 った業 績 が高 い とい う関係 が生 じて い る と. した が って ， 開 発 ， 製 造 ， マ ー ケ テ ィ ング の各 ス. 推 察 さ れ る。 ま た， エ レ ク トロニ ク スに お い て海. テ ー ジが オ ーバ ー ラ ップ して 実 行 され ， それ ぞ れ. 外 雑 誌 論 文 と有 意 な正 の相 関 を示 して い るの は，. の ス テ ー ジを 担 当 す る従 業 員 が 情 報 を共 有 す る こ. 能 力 開 発 の方 法 と して の 「海 外 留 学 」 と 「専 門分. とが求 あ られ る。 そ こで ， エ レク トロ ニ ク ス産 業. 野 の学 会 出席 」， 高 業 績 の 研 究 者 を処 遇 す る方 法. で は製 薬 業 よ り も， 市 場 や顧 客 の 情 報 が 頻 繁 に研. と して の 「ボ ー ナ スや個 人報 奨 金 」， さ ら に は 「社. 究 開発 に伝 え られ， プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム も ニ ー ズ. 内 外 の 研 究 開 発 者 を呼 ん で の情 報 交 換 の機 会 」 や. の変 化 に応 じて柔 軟 に編 成 され て い る。 また ， プ. 「社 外 の 研 究 開 発 部 門 や学 会 や大 学 と の研 究 上 の. ロ ジ ェ ク トチ ー ム を利 用 した能 力 開発 の方 法 が 重. 交 流 」 で あ る。 したが って ， エ レク トロ ニ ク ス に. 視 さ れ， ま た， 高 い研 究 業 績 を あ げ た研 究 者 に対. お い て も基 礎 研 究 の 成 果 を 高 め る た め に は， 留 学. す る報 酬 と して は， 研 究 開 発 費 の増 加 ， 研 究 開発. や学 会 を 通 じた 専 門 能 力 の 向 上 ， 社 内 外 の専 門 家. ス タ ッフ の増 員 とい った プ ロ ジ ェ ク トに 関連 した. との研 究交 流 や 情 報 交 流 が 重 要 で あ る と考 え られ. 方 法 が 採 用 さ れ て い る。 ま た 同時 に， 予 算 の使 い. る。. 方 や 研 究 開 発 テ ー マ の設 定 な ど につ い て， 個 人 の 自由 度 を 高 あ る工 夫 が な さ れ て い る。 以 上 の よ うな両 産 業 に お け る研 究 開 発 マ ネ ジメ ン トの 違 い は， 両 産 業 の研 究 成 果 と も関 連 して い.

一. 産業別 にみた研究開発組織 における人 的資源管理 と研究成果一. る。 エ レク トロ ニ ク ス産 業 で は製 薬 業 よ り も開 発 が 重 視 され て い るだ け に， そ の成 果 で あ る海 外 特 許 の件 数 が 多 く， 反 対 に製 薬 業 で は海 外 雑 誌 論 文. 15. 総 合 研 究 所[1998]， 未 来 工 学 研 究 所[1994]， 社 会 工 学 研 究 所 編[2000]参 照. 2)石 川[1998]， 奥 林[1995]参 照. 3)科 学 技 術 研 究 調 査 報 告 に お け る基 礎 研 究 ，応 用研. の件 数 が 多 い。 海 外 特 許 ， 海 外 雑 誌 それ ぞれ の件. 究 ，開 発 研 究 は以 下 の よ うに定 義 さ れ て い る.ま. 数 とマ ネ ジ メ ン ト手 法 との 相 関 を と る と， 製 薬 業. ず ，基 礎 研 究 は， 特 別 な 応 用 ，用 途 を 直接 に考 慮 す る こ と な く，仮 説 や理 論 を形 成 す る た め若 し く. で と られ て い る手 法 は海 外 雑 誌 論 文 と正 の相 関 を. は現 象 や 観 察 可 能 な 事 実 に 関 して 新 しい 知 識 を. 持 ち， 反 対 に エ レク トロ ニ ク ス産 業 で と られ て い る手 法 は海 外 特 許 と正 の相 関 を 持 っ 。 しか し， 産. 得 る た め に行 わ れ る 理 論 的 又 は実 験 的 研 究 で あ る.次 に応 用 研 究 は，基 礎 研 究 に よ っ て発 見 さ れ. 業 に よ って研 究 開発 の性 格 や プ ロセ スが異 な るた. た知 識 を 利 用 して ，特 定 の 目標 定 め て実 用 化 の可 能 性 を 確 か め う る研 究 及 び 既 に実 用 化 さ れ て い. あ， 産 業 別 に マ ネ ジ メ ン トと成 果 の 関係 を分 析 し. る方 法 に関 して ，新 たな 応 用 方 法 を探 索 す る研 究. た と ころ， 海 外 雑 誌 とい う基 礎 寄 りの研 究 成 果 に. で あ る.最 後 に開 発 研 究 は，基 礎 研 究 ，応 用 研 究 及 び 実 際 の 経 験 か ら得 た 知 識 の 利 用 で あ り，新 し. つ い て は， エ レ ク トロニ クス産 業 に お い て も， 能. い 材 料 ，装 置 ， 製 品 ， シス テ ム， 工 程 等 の導 入 又 は既 存 の こ れ らの もの の 改 良 を ね ら い と す る研. 力 開 発 の方 法 と して海 外 留 学 ， 専 門分 野 の学 会 出 席 を重 視 した り， 社 内外 の研 究 者 と情 報 交 換 や研 究 交 流 の機 会 を数 多 く設 け た りす る こ とが重 要 で あ る こ とが 明 らか に さ れ た。 一 方 ， 開 発 の成 果 で あ る海 外 特 許 につ い て み る. 4)伊. れ た選 択 肢 は， 「先 輩 や 上 司 の 指 導 ・OJT(職. 場. 内訓 練)」， 「 責 任 の重 い仕 事 の 経験 」 ， 「現 在 所 属 して い る部 門 内 で のA一 テ ー シ ョ ン」，厂部 門 を 越. られ る」 は エ レク トロ ニ ク ス産 業 に お い て は海 外. え た ロー テ ー シ ョ ン」，「 異 分 野 の 研究 開 発 者 との 共 同 プ ロ ジ ェ ク ト」， 「新 しい プ ロ ジ ェ ク トの 企. 特 許 の 件 数 と正 の 有 意 な相 関 を示 す が ， 製 薬 で は この よ うな 関 係 は観 察 され な い。 既 述 の よ うに，. 画 ・推 進 」， 「 関 係 会 社 へ の派 遣 」， 「 社 外の研究機. 製 薬 で は リニ ア モ デル で 研 究 開 発 が 進 あ られ ， 開. 関 で の共 同研 究 開 発 」， 厂国 内留 学 」， 「 海 外 留学 」， 「自 己 啓 発 」， 「専 門 分 野 に関 す る講 習 会 や セ ミ. 発 は応 用 研 究 の 結 果 を 受 けて 実 行 され る た め， 市. ナ ー」， 「 社 外 の専 門 家 との交 流 や勉 強会 」 ，「 社内 の有 志 に よ る勉 強 会 」， 「 専 門分 野 の学 会 に 出席 」. 場 や顧 客 の情 報 は さ ほ ど重 要 で は な い と考 え られ 個 人 の成 果 を 高 め る よ う， 個 人 の 興 味 や 関 心 を も. K. and Numagami，. T.[1996]，Kennet'， R. and Florida， R.[1994] 参 照. 5)能 力 開 発 の 方 法 と して ア ン ケ ー ト用 紙 に あ げ ら. と， 「市 場 や 顧 客 の 情 報 が 頻 繁 に 研 究 開 発 に伝 え. る。 製 薬 の 開 発 研 究 に と って 重 要 な の は， む しろ. 究 で あ る. 藤 実[1988]，Kusunoki. の15項 目 で あ る.詳 細 は 石 田 ・守 島[1999]参 照. 6)高 い 研 究 開 発 業 績 を あ げ た 研 究 開 発 者 を 処 遇 す. とに テ ー マ を設 定 した り， チ ー ム単 位 で 仕 事 が 行. る た め に，会 社 が 重 視 す る方 法 と して ア ンケ ー ト 用 紙 に挙 げ られ た選 択 肢 は， 「 昇 給 」， 「ボ ー ナ ス. わ れ る と して もそ の 中 で の 個 人 の 貢 献 を き ちん と. や 個 人 報 奨 金 」， 厂リ フ レ ッ シ ュ休 暇 」， 「 長 期休. 評 価 す る こ とで あ る。. 暇 」，「管 理 職 へ の昇 進 」，「高 度 な研 究 開 発 の専 門 職(研 究 開 発 フ ェ ロー な ど)へ の 登 用 」， 「 研究開. 既 述 の よ うに， 国 際 的 に 見 る と基 礎 研 究 が 重 要 な製 薬 業 の研 究 開 発 水 準 や技 術 力 は， エ レク トロ. 発 テ ー マの 設 定 や 進 め 方 で の 自 由度 増 大 」，「 研究. ニ ク ス産 業 の そ れ よ り も低 い。 ま た， 政 府 は基 礎. 開 発 活 動 の 自由 裁 量 度 の 増 大(時 間 管 理 や 外 部 研 究 者 との 交 流 な ど)」， 「研 究 開 発 費 の増 加 」， 「研. 研 究 の領 域 に お い て 日本 が欧 米 に比 べ立 ち遅 れ て. 究 開 発 ス タ ッ フの 増 員 」，「留 学 な どの 研 究 機 会 の 提供 」， 「社 内 の 賞 」， 「 特 許 の個 人 取 得 」 の13項. い る と認 識 して い る。 基 礎 研 究 の成 果 を高 め るマ ネ ジ メ ン トは産 業 に よ って差 が な く， 基 本 的 に は チ ー ム よ り も研 究 者 個 人 を対 象 と した マ ネ ジメ ン トで あ る と考 え られ ， こ こ に 日本 の組 織 が 直面 す る難 しさが あ るの で あ ろ う。. 目で あ る，詳 細 は石 田 ・守 島[1999]参 照. 薬 と エ レ ク トロ ニ ク ス で 平 均 値 の 差 のt検 定 を 行 う と， 海 外 特 許 のt値 は 一10.07， 海 外 雑 誌 のt値 は4.34で る.. い ず れ も1%水. 準 で有 意 で あ. 参 考文献. 注 1)科. 7)製. 学 技 術 会 議[1996]，. 科 学 技 術 庁[1999]，. 日本. 青 木 昌彦[1989]『 社. 日本 企 業 の組 織 と情 報 』東洋 経 済 新 報.

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