sotsu zen igaku kyoiku ni okeru paradaimushifuto : chi no hencho kara kokoro to waza no kyoiku he

Title Sub Title Author Publisher Publication year Jtitle Abstract Notes Genre URL. Powered by TCPDF (www.tcpdf.org). 卒前医学教育におけるパラダイムシフト : 知の偏重から心と技の教育へ 大野, 良三(Ono, Ryozo) 慶應医学会 2006 慶應医学 (Journal of the Keio Medical Society). Vol.83, No.1 (2006. 3) ,p.21- 27 綜説 Journal Article http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00069296-20060300 -0021.

慶慮 医学 ・83(1):2-27,2006. 説. 綜. 卒 前 医学 教 育 にお け るパ ラ ダ イ ム シフ ト 一 知 の偏 重 か ら心 と技 の教 育 へ一 埼玉医科大学保健医療学部 むね. の. りょう. ぞう. 大 野 良 三 Key. Words=医. 学 教 育,統. 合 カ リ キ3ラ. ム,ア. ー リー エ ク ス ポ ー ジ ャ ー,共. 示3),2002年. は じめ に. 用 試 験,診. 療参加 型臨床実習. の共 用 試 験 トライ ア ル 開 始 の 原 動 力 と な っ. た.ま た,こ れ に伴 い,共 用 試 験 シス テ ム の一 部 を 構 成 わ が 国 の 卒 前 医 学 教 育 は,こ の15年 程 に大 き な変 貌 を とげ て きた.と. 間でか つてな い. くに21世. 紀 を迎えた. す る 客 観 的 臨 床 能 力 試 験(Objective Clinical Examination:OSCE)が,ま. Structured た た くま に 全 国. この5年 間 で は,新 臨 床 研 修 制 度 の導 入 と もあ い ま り,. に普 及 した こ と も記 憶 に新 しい.共 用 試 験 で は モ デ ル ・. 新 た な 医 学 教 育 改 革 の波 が全 国 の各 大 学 を 洗 って い る.. コア ・カ リキ3ラ. この よ うな 改 革 の 皮 切 り とな っ た の は,1991年 学 設 置 基 準 の 一 部 改 正(い わ ゆ る大 網 化)で. の大. あ り,こ れ. ムに 示 され た知 識 お よ び 技 能 と態 度 が. 評 価 さ れ,医 学 生 が 診 療 参 加 型 臨床 実 習 に お いて 医 行 為 を行 う1つ の 要 件 とな って い る.さ. らに 同 報 告 で は,少. を受 けて ほ とん どの 大学 医学 部 が様 々 な 形 で カ リキ ュ ラ. 人数 教育 の推 進 と臨 床実 習 の充 実 も掲 げ られ,PBLテ3一. ム改 正 を行 い,卒 前 医学 教育 の 改革 を 目指 した.ま た,. ト リアル の普 及,診 療 参 加 型 臨 床実 習 へ の 移 行 促 進 に っ. 臨 床 実 習 に関 して は,同. な が った.ま た,こ の よ うな実 習 に 参 加 す る た めの 準 備. じ く1991年. の厚 生 省 臨 床 実 習. 検 討 委 員 会 最 終 報 告1〕 に お い て,医 学 生 が 病 棟 に お い て. 教 育 と し て"臨. 医行 為 を行 うこ との条 件 が示 され,欧 米 型 の ク リニ カル ・. Medicine:ICM)の. ク ラー ク シ ップ 方 式(診 療参 加 型 臨 床 実 習)を 導 入 す る 道 が 示 さ れ た.さ. ら に,early. exposureの. 普及 や広 い. 床 入 門"(lntroduction. to Clinical. 重 要 性 も認 識 され て き た.. 残 念 な が ら,塾 の 医 学 部 は この よ うな 改 革 の 波 に乗 り 遅 れ た 感 が あ っ たが,こ. の数 年 来,北 島 政 樹 前 医 学 部 長. た,問 題 基 盤 型 学. を は じめ とす る関係 各位 の ご努 力 で医 学教 育 統 括 セ ンタ ー. 導 入 す る試 み. が 新 設 され,天 野 隆 弘 教 授 の 指 揮 の も とに大 幅 な教 育 改. もな さ れ た.こ れ らは,医 師 が 主 導 す る医 師 中心 の 医療. 革 が 進 ん で い る こ と に,関 係 者 と して 改 め て 敬 意 を表 す. か ら,患 者 さん を主 体 と した 医 療,患 者 さ ん を全 人 的 に. る次 第 で あ る.. 意 味 で の倫 理 教 育 の 拡 充 が 図 られ,ま 習(Problem-Based. Learning:PBL)を. と らえ る 医療 へ の転 換 が 求 め られ る時 代 を背 景 と して,. 本 稿 で は,こ の15年. 増 え続 け る膨 大 な医 学 知 識 を 詰 め 込 む だ け で な く,医 師. にか か わ った も の の1人. 来,埼. 玉医科大学 での教育 改革. と して,著 者 が 直 接 的 に 見 聞 き. と して必 要 とされ る基本 的 な診 療 技 能 と態 度 を身 に つ け,. し体 験 した,わ が 国 の卒 前 医学 教 育 改 革 の 流 れ を概 説 す. 自 らが 考 え て課 題 を解 決 して い く能 力 を備 え る こ とが 医. る.. 学 生 に 求 め られ,大 学 に要 求 され た結 果 と もい え る. 6年 一 貫 教 育 と統 合 力 リキ3ラ. しか し,一 部 の大 学 で は改 革 が ゆ っ く りな が ら確 実 に 進 ん で き た と は い え,全 国80の. 医 学 部 ・医 科 大 学 を 傭. 職 す る と,そ の拡 が りは必 ず しも満 足 す べ き もの で は な か うた.こ. ム. こで 大 き な変 革 点 とな っ た の が,1999年. 1991年7月. の 大 学 設 置 墓 準 の一 部 改 正(大. 綱 化)に. の. よ り,一 般 教 育 科 目,外 国 語 科 目 な ど の授 業 科 目区 分 や. 21世 紀 医 学 ・医 療 懇 談 会 第 四次 報 告 勾で あ る.こ の 報 告. 区 分 ご と の必 要 単 位 数 の 規 定 が 廃 止 され,大 学 毎 に独 自. で は教 育 内容 の精 選 と適 切 な進 級 判 定 シ ステ ムの 構 築 が. の教 育 理 念 や 目標 の もと に 自 由 な カ リキSラ. 調 わ れ,2001年. 能 と な った.例 え ば,進 学 課 程 が2年,専. の モ デ ル 。コ ア ・カ リキ}ラ. ムの提 一zi一. ム編 成 が 可. 門 課 程 が4年.

慶 慮 医 学83巻. 且号(平 成18年3月). と定 め られ て い たた め に,豊 か な人 間 性 を培 うは ず の一. 者 が 講義 ・実 習 内容 を打 ち合 わ せ て実 施 す る.こ の よ う. 般 教 育 の 形 骸 化 や そ れ に 伴 う掌 生 の学 習 意 欲 の 低 下 な ど. な構 成 は臨 床 医学 に お い て も同様 で,心. が 問 題 とな って い た が,大 綱 化 に よ り多 くの大 学 で6年. る ユ ニ ッ トで は,循 環 器 内科,徳 環 器 外 科,放 射 線 科,. 間 の一 貰 した 医学 教 育 の枠 組 み を作 り,こ れ に一 般 教 育. リハ ビ リテ ー シ ョン科 な ど,複 数 の教 員 が ひ とつの ユ ニ ッ. を く さび状 に取 り入 れ る ことや,一 般 教 育 の 内容 を厳 選. トを 構成 して 授 業 にあ た る.こ れ らの 水平 型 統 合 カ リキ ュ. して 不要 な部 分 を廃 止 す る こ と な どが 試 み られ る よ う に. ラム は,茶 礎 か ら臨 床 に,さ ら に臨 床 実 習 の 中 で,ス パ. ・血 管 系 に関 す. な った.こ の結 果,一 般 教 育 部 門 を 独 立 して 設 けて い る. イ ラ ルな 形 で 反 復 され て い く.ま た,基 礎 と臨 床 を ま と. 大 学 は,199]年. ら. め た 形 で統 合 す る垂 直 型 の 統 合 力 リキ ー ラ ム も考 え られ. じく. る,こ の場 合 には,基 礎 医学 の 知 識 が ただ ち に 臨床 の場. 一 貰教 育 を 行 って い るの は. 面 に 適 用 さ れ るの で,学 生 に と って は よ り効 率 的 な学 習. 度 の80校. 中46校(57.5%).,か. 2003年. 度 の19校(23.7%)5}と. 2003年. 度 の統 計61では,6年. 80校 中61校(76,2%)で. な った.ま. あ り,専. た,同. 門 教 育 を1年. ら開 始 して い る の が53校(66.2%),2年 校(3L2%),1日. 生か. 生 か らが25. 来 の3年 生 か らが2校(2.5%)と. 加 して,コ ー ス終 了 ま で に2∼3年. なっ. て い る. も とよ り,2年. 体 制 とな り う るが,一 方,各 ユ ニ ッ トに要 す る時 間 が 増 間 を要 す る場 合 も あ. り,コ ー ス の 始 め に行 った ユ ニ ッ トの 内容 を ど の よ うに 記 憶 の中 に保 持 して い くかが 問 題 とな ろ う.. 間の 一 般 教 育 課 程 の 中 で,科 学 者 と し. い ずれ にせ よ,統 合 カ リキ ュ ラ ム で は講 座 間 の 壁 が 取. て の基 礎 固 め と もい え る 自然 科 学 を修 め,専 門 教 育 と は. り払 われ,授 業 内 容 の調 整 が 容 易 と な る こ と,授 業 内容. 分 野 の 異 な る様 々 な人 文 科 学,社 会 科 学,さ. らに は外 国. の 重 復 や 欠 落 を防 ぎや す い こ と,学 生 に と って は授 業 内. 語 を学 ぶ こ と,ま た,大 学 に よ っ て は他 学 部 の 多様 な学. 容 を統 合 的 に理 解 しや す い こ とが 利点 と して 挙 げ られ る. 生 た ち と も触 れ 合 う機 会 が あ る こ と は,将 来,医 師 と し. が.反 面,学. て活 動 す るた めの 貴重 な財 産 とな る はず で あ る.た だ し,. こ とを欠 点 とす る立 場 もあ る.こ の よ うな統 合 カ リキ ニ. そ の 内容 が た だ決 め られ た単位 を 修 得 させ る ため の,お. ラ ムの導 入 は,大 学 設 置基 準 の 大網 化 を受 け て,多. ざ な りで そ の場 しの ぎの もの と化 し た場 合 に は,医 学 部. 大 学 で 部分 的 な導 入 も含 め て検 討 され た が,そ の 本 格 的. 入学 を志 して 受 験 戦争 を勝 ち抜 い て きた学 生 た ちに は,. な導 人 に は後 述 の モ デ ル ・コ ァ ・カ リキ ュ ラ ムの 提 示3:. 陳 腐 で 退 屈 きわ ま りな い2年 間 とな り,医 学 生 と して の. まで.さ. 問 体 系 と して の 体 系 的 な理 解 が妨 げ られ る. らにis年. くの. 以 上 の年 月 を 要 す る こと に な った,. 自覚 や 医学 学 習 とい う大 きな 目的 を見 失 わせ る こ と と も な り う る.こ の よ うな観 点 か らみ る と,期 間 限 定 で一 般. Ear且y exposureと. 医 の 倫 理教 育 な ど. 教 育 の み を 行 う旧 来の 体 制 に比 べ て,専 門 教 育 に早 くか ら触 れ る機 会 を与 え,学 年 進 行 に合 わ せ た形 で,時. に応. 医 学 部 入 学 の 早 期 か ら基 礎 ・臨 床 医 学 の 現 場 に ふ れ,. じて 一 般教 育 を付 加 して い く新 た な カ リキ 昌 ラム構 成 は,. 医学学 習 への動 機づ けや医 の倫理 教育 への導 入を図 る. 学 生 の学 習 意 欲 を向 上 させ,効 率 的 な医 学 学 習 へ の 道 を. early. 拓 く もの とい え よ う.. 校(6L2%)で. カ リキ ュ ラムの 多様 化 の もう一 っ の表 れ は統 合 カ リキa. exposureは,1991年. 度 に お い て も80校. 行 わ れ て い た ・}.ま た,独. して の 「医 の 倫 理 」 教 育 は10校(且2.5%)で. ラム の導 入 で あ る.従 来 の 講 座 単 位 の 学 問 体 系 を重 視 し. い た の み で あ っ た が,い. 中49. 立 した科 目 と 行 われて. わ ゆ る 「医 学 概 論 」 も 含 め る と. た カ リキ3ラ ムで は,た とえ ば 解 剖 学 と生 理 学 が 別 個 の 授 業 と して 開 講 され る結 果,前 期 に 神 経解 剖 学 の 講 義 と 実 習 が 行 わ れ,後 期 に 神 経 生理 学 の講 義 と実 習 が 行 わ れ. 待 さ れ る医 療 人 像. ○生 涯 を通 した学 習. る な ど,本 来 不 可 分 な 関 係 で あ る構 造 と機 能 が 時 期 を違. Or1;い 挽 野 と高 い 見識. え て 教 え られ,学 生 が そ れ ぞ れ の 内容 を統 合 整 理 して記 憶 す る と い う非 効 率 的 な 構造 と な って いr.時. 第1表:期. ○ 患 者 の立 場 に立 っ た診 療. に は同 じ. ○ 深 い教 養 と周 辺 科 学 の知 識. 解 剖 学 が2講 座 に よ り別 個 に,詳 細 な打 ち 合 わ せ もな く. ○ 地 域 医 療 へ の関 心. 教 え られ,内 容 の 重 複 や欠 落 が チ ェ ッ クさ れ に くい場 合. ○ 医師 と して の社 会 的 責 任 ○ 自 らの 能 力 の限 界 の 自覚. もあ る.. ○ チ ー ム医 療 の指 導 者. 水 平 型 の 統 合 カ リキ}ラ ム で は,こ れ を 「人 体 の構 造 と機 能 」 と して ま とめ,心 呼 吸 器 系 に 関 す るー. 「医 学 教 育 の 改 善 に 関 す る調 査 研 究 協 力 者 会 議 」 最 終 ま と め. ・血 管 系 に関 す る ユ ニ ッ ト,. (1987)6レよ り,著 音 改 変. ッ トな ど,各 臓 器 系 に お い て担 当 一zz一.

大野:卒 前医学教育 の変革. に 学 生 は6∼8名 ... i. 朗院具学. 程 度 の 小 グ ル ー プ に 分 け ら れ,第1ス. テ ッ プ と し て,テS一. タ か ら提 示 さ れ た 臨 床 的 な 課 題 に. 1. 介獲 ・ 福 祉笛設見学. 1. 学外 医療施 設見宇. 1. 1. 1. っ い て,異. l. l. I. I. i-. 「. 1. 1. 1. 11. 看護察覇体験実習 臣餐さんエスコート実習 教 急駆同果実習. 『 沼 i圏 1. 敦 急部 当直実留 心騨聾生濱習 a. て る.こ. 析,整. 理 し て,. こ で は 各 々 が 持 っ て い る 知 識 を 最 大 限 に 活 用 し,. 提 供 し あ う こ と が 求 め ら れ る.臨 フ ィ ル か ら 病 歴,身 れ る.第2ス. 体 所 見,検. 床 的 な 課 題 は患 者 プ ロ 査 所 見 な ど,順. テ ッ プ は 自 己 学 習 で あ り,学. 次提 示 さ. 生 は この一 迎. '. の 過 程 を 通 じ て 明 ら か に な っ た 必 要 事 項 に つ い て,適. ao殴. m. ⑳. is. 常 と思 わ れ る 事 項 を 抽 出,分. ど の よ う な メ カ ニ ズ ム で 問 題 が 生 じて い る の か 仮 説 を 立. な リ ソ ー ス を 選 択 し て 自 己 学 習 を 行 う.第3ス 図iEarly. exposureプ. ロ グ ラ ム の 内 訳(2003年. は,学. 度)SI. 習 して き た 事 項 を 適 用 して,前. か ら 検 証 し直 し,必. 切. テ ップ で. 回 の 仮 説 を は じめ. 要 に 応 じて さ ら に 仮 説 を 深 め て い く. 作 業 を 行 う. 73校(91.2'.%)で て い た4'.こ. こ の よ う に,PBLテ. 医 の 倫 理 に 関 連 す る授 業 が 採 用 さ れ. れ ら は お そ ら く,医. 調 査 研 究 協 力 者 会 議 の 最 終 ま と め(1987)8)に 「期 待 さ れ る 医 師 像 」(表1)の. 題 を 用 い る が,そ. 学 教 育 の改 善 に関 す る. を 推 定 し て,新 い く,そ. と思 わ れ る.. 床的 な課. れ に 診 断 をつ け、 治 療 方 針 を 決 定 す る. こ と が 目 的 で は な く,そ. 示 され た. 精 神 に 則 った 改 善 の 結 果. こ れ ら の 重 要 な 学 習 科 目 に っ い て は,さ. ユ ー ト リ ア ル で は,臨. の 根 底 に あ る病 的 な メ カ 昌 ズ ム. た に 自 ら学 習 した 知 識 を も と に 検 証 し て. の よ う な 学 習 過 程 を 通 じて,長. く記 憶 さ れ,必. 要 に 応 じ て 取 り 出 して 新 し い問 題 の 解 決 に 適 用 す る こ と. らに 大 学 設 置. 基 準 の 大綱 化 に よ り 自由 な科 目設 定 が 容 易 と な っ た こ と. が で き る`'生 き た 知 識"を. 修 得 し,ま. を 受 け,early. 判 断 した 事 項 に つ い て,適. 切 な リソ ー ス を用 い て 学 習 す. exposureは1993年. %)7D,1997年 8Q校. 度 で65校(8L2. 度 で79校(98.7%)01,2003年. が 実 施 す る こ と と な っ た51.ま. つ い て も,1993年 倫 理 」 が16校(20%)で. 行 わ れn,1995年. わ が 国 で は1988年. の倫理教 育に. 度 に は独 立 し た科 目 と して の. らが必 要 と. る 能 力 を 身 に っ け る こ と が 目 的 と な る.. 度 で 全. た,医. た,自. 医 大 にPBLテ}. 「医 の. に 東 海 大 学,1990年. ト リ ア ル が 導 入 さ れ た が,そ. き な 変 化 は み ら れ ず,5年. 度 で は58. に東京 女子. 後 の1995年. の後大. 度 で も 全 体 で7. 校(8.7%)91が. 導 入 した に 留 まhた.し. しず っPBLテ. ユ ー ト リア ル を 導 入 す る大 学 が 増 加 し は. が何 らか の形 で医 の倫 理 に関 す る授 業 を 行 うこ とに な っ. じめ,1997年. 度 に は27校(33.7%)ei,1999年. た5).. 39校(48.7%)幽. 校(72.5%)9)さ. らに 後 述 す る モ デ ル 。コ ア ・カ リ キ ュ. ラ ム の 提 示atを 受 け て,2003年. な お,2003年. 度 に 行 わ れ たearly. ラ ム51に つ い て,そ. ロ グ. な り.と. 院 見. 2003年. 数 は 少 な い が,救. な って お り,さ. 急 車 同 乗 が5校(6.2%),救. な ど が3校(3.7%)。. 度 に は46校(57.5%)mと. くに モ デ ル ・コ ア ・カ リ キ ュ ラ ム 提 示 後 の で 増 加 し て い る,. が 国 と 欧 米 を 比 べ た 場 合,学. 生 が討論型の グ. 入 学 で あ る の で 学 生 の 年 齢 層 が 低 い こ と,教. 来 や病 棟 で の 患 者. 員数が絶対. らに. 急 部 当直. わ が 国 で はPBLテ. ユ ー ト リア ル が 有 効 に 機 能 す る た め. の 障 害 も 多 く,費. 用 対 効 果 の バ ラ ンス が悪 い との 意 見 も. 少 な か らず 聞 こ え る が,こ. な って い る(図1),. の よ うな学 習 法 の 効 果 判 定 に. は 長 期 的 な 観 察 も 必 要 で あ る こ と を 考 慮 し,工. PBLテ McMaster大. 学 で 始 ま り,欧. 夫を加 え. な が ら継 続 し て い く こ と が 重 要 と 思 わ れ る.. ユー トリア ル. ユ ー ト1」ア ル は1960年. 校 か らの. 的 に少 な い た め テ ユ ー タへ の 負 担 が 過 大 と な る こ と な ど,. 基 本 的 な 心 肺 蘇 生 演 習 が5校. PBLテ. の後少. 度 には. ル ー プ 学 習 や 自 己 学 習 に 不 慣 れ で あ る こ と,高. 外 医 療 施 設 の 見 学 が21校(26.2%),看. さ ん エ ス コ ー トが12校(12%)と. 。),2001年. 度 に は65校(8L2%)siま. な お,わ. 護 ・福 祉 施 設 の 見 学 が33校. 護 業 務 の 体 験 が33校(41.2%),外. (6.2%)と. exposureプ. の 内 訳 の 主 な も の を み る と,病. 学 が28校(35%),介 (41.2%),学. 度 に は79校(98.7%). か し,そ. ク リニ カ ル ・ク ラ ー ク シ ップ(診 療 参 加 型 臨 床 実 習). 代 後 半 に カナ ダの. 米 を 中心 に広 く普 及 して い ク リニ カ ル ・ク ラ ー ク シ ップ は欧 米 の 医 学 教 育 の 中核. る. 欧 米 で 通 常 行 わ れ て い る 学 習 方 法 を 略 述 す る と,一. を な す も の で,病. 般 一23一. 棟 に 配 属 さ れ た 学 生 は,診. 療 チームの.

慶 慮 医 学83巻1号(平. 一 員 と して,真. 成 且8年3月). っ先 に新 入 院 患 者 さん の 病 歴 を 聴 取 し,. し て い る こ と,さ. ら に 重 要 な の は,例. 身 体 診 察 を行 い,診 断 ・治 療 方 針 を 自 ら検 討 した 上 で,. フ レ ジ デ ン ト,レ. ジ デ ン ト,イ. チ.一ムの回 診 や指 導 医 の回 診 に お いて プ レゼ ンテー シ ョ ンを行 い,責 任 を も って積 極 的 に患 者 さん の 診 療 に 参加 す る.. 療 チ ー ム の 一 員 と し て 働 き,そ 者 が 下 級 者 に 対 し て,そ と い う,卒. わ が 国で 行 わ れて い る臨 床 実 習 を3っ の 形 態 に 分類 す る と,見 学 型,模 擬 診 廃 型,診 療 参 加 型 に 分 け られ る.. え ば米 国式 の チ ー. ン タ ー ン,医 の 間,屋. 学 生 が,診. 根瓦方式 で上級. れ ぞ れ可 能 な 限 りの教 育 を行 う. 前 と 卒 後 を 一 体 化 した 臨 床 教 育 の イ ン フ ラ と. もい うべ き診 療 シス テ ム が欠 如 して い る ことが 挙 げ られ る,. 見 学 型 で は病 棟 に配 属 され た学 生 は,医 師 や 看 護 師が 行. な お,後. 述 す る2001年. の モ デ ル ・コ ア ・カ リ キ ュ ラ. う医 療 を行 う現 場 を 見 学 す るだ け で,患 者 さん と じか に. ム の 提 示91,2002年. 触 れ 合 うこ と は極 端 に 少 な い.摸 擬 診療 型 で は,学 生 は. て,2003年. 受 け持 ち患 者 さん を 与 え られ,指 導 医 の指 示 の もとで 病. して い る 大 学 が51校(63.7%),一. 歴 を 聴 取 した り,時 に 診 察 を した りす るが,す で に診 断. い る の が24校(30.0%)と. と治 療 方 針 が 決 定 した 患者 さ ん に っ い て,医 師 の業 務 の 一 部 を 摸 擬 的 に体験 す るだ け で あ る .一 方,診 療 参 加 型. る と,な. の 共 用 試 験 トラ イ ア ル 開 始 を う け. 度5》で は 診 療 参 加 型 臨 床 実 習 を 全 科 で 導 入 部 の 科 で導 入 して 急 増 し た が,そ. の内 容 を み. お 欧 米 で の そ れ とは 大 き な隔 た りが あ るよ うに. 思 わ れ る.. の 臨 床 実 習 で は欧 米 の ク リニ カ ル ・ク ラー ク シ ップ と同 様 に,診 療 チ ー ムの 一 員 と して(医 学 生 と して の)責 任. 21世 紀 医 学 ・医 療 懇 談 会 第4次 報 告. を も って,患 者 さん の診 療 に参 加 す る こと に な る. 従 来,わ が 国 で は 見学 型 の臨 床 実 習 が 主 体 と な って お. 近 年 の わ が 国 の医 学 教青 改革 の原 動 力 とな った の は,. り,患 者 さん と触 れ 合 うに して も模 擬 診 療 型 の臨 床 実 習. 1999年. が せ い ぜ い で あ った.こ れ に は,明 治 以 来 の 講 義 を 巾 心. 紀 に向 け た 医師 。歯 科 医 師 の育 成 体制 の在 り方 につ いて 」. と して 実 習 を 軽 視 す る風 潮,研 究 が 重 視 され 臨 床 教 育 が. で あ ったa。 同 報 告 で は,大 学 に お け る教 育 研究 体 制 の. な い が しろ に され る 体質 が 原 因 と して あ げ られ よ う.さ. 改 善 の方 向 と して,学. らに,臨 床教 育 の重 要 性 を認 識 した と して も,診 療 参 加. 学 者 選 抜 方 法 の改 善,2)豊. 型 の 臨 床実 習 で は,医 療 面 接 や 身 体 診 察 だ けで な く,一. ニ ケ ー シ ョ ン能 力 等 の 育 成 ,3)少. 定 の 医 行 為 を も行 う こ とに な り,医 師法 第17条. 床 実 習 の 充 実,4)教. の 「医. の21世. 紀 医 学 ・医 療 懇 談 会 第4次 報 告 「21世. 部 教 育 の 改 善 に関 して は,1)入 か な 人 間 性 の 酒 養 と コ ミュ 人 数 教 育 の 推 進 と臨. 育 内 容 の 精 選 と 多 様 化,5)適. 切. 師 で な けれ ば 医業 を して は な らな い」 との 条 文 に違 反 す. な進 級 認 定 シス テ ム の 構 築 と進 路 指 導 の 充 実,6)今. 日. る こと に な る こ と も阻 害 要 因 と な って い た.. の医 療 の 課 題 に応 じた諸 分野 の教 育 の充 実 を 掲 げ て い る. この 問題 の突 破 口 と な った の は,1991年. の厚 生 省 臨. (表2).. 床 実 習 検 討 委 員 会 最 終 報 告"で あ り,医 学 生 が医 行 為 を 行 う こ とに 関 して,1)許 定 し,2)指. 容 さ れ る基 本 的 な医 行為 を 設. 導 医 に よ る指 導 ・監 督 の も とで,3)一. の 資 格 要 件 を満 た す 医学 生 が,4)医. 定. 学 生 で あ る 旨の 明. 確 な 紹 介 の もと に,患 者 さん や 家族 の 同意 を 得 た場 合 に は,違 法性 が 棄 却 され る との 見解 が 示 されr.. こ の報 告 で 示 され た 改 善 の 方 向 の 中 で,3)の 教 育 の推 進 と臨 床 実 習 の 充 実 は,ま. ユー ト. リアル の 実 施 を 促 し,ま た,診 療 参 加 型 臨 床 実 習 の導 入 を さ らに促 進 す る結 果 とな っ た.4)の. 教 育 内 容 の精 選. と多 様 化 は,モ デ ル ・コ ア ・カ リキ ュ ラ ム の提 示 に帰 結 し,さ ら に5)の. この報 告 を う けて,全 国 的 に診 療 参加 型 の 臨床 実 習 を. さ にPBLテ. 少 人数. 適 切 な進 級 認 定 シス テ ム の 構 築 か ら,. モ デ ル ・コア ・カ リキ ュ ラ ムの 内 容 を 評 価 す る形 で,全. 導 入 す る こ とが 検 討 され 始 め た が,実 態 と して は診 療 参 加 型 臨 床 実 習 を 実 施 して い る と した大 学 が,1993年. 度. で14校(17.5%)7,,1995年. あ. 度 で30校(37。5%)で. 第2表:学. 部教育 の改 善. A. 入学 者 選 抜 方 法 の改 善. り9),そ の 後 も大 き な変 化 な く推 移 した.こ の よ うな 事. B. 豊か な人 間 性 の酒 養 と コ ミ3一 ケ ー シ ョ ン能 力 等 の 育 成. 態 の背 景 に は,欧 米 と比 べ て 医学 生 が医 療 に参 加 して 活. C. 少 人数 教 育 の推 遮 と臨 床実 習 の 充実. D. 教 育 内容 の 精選 と多 様 化. E. 適 切 な進 級 認定 シス テ ム の構 築 と進 路 指 導 の 充実. F. 今 日 の 医療 の課 題 に応 じた諸 分 野 の教 育 の 充実. 動 す る こと へ の社 会 的 な認 識 が不 足 して い る こ と,医 学 生 と教 員 の双 方 に,欧 米 で は 当然 の こ とで あ る 「医 学 生 と して 臨床 実 習 に 参加 す る た め に は基 本 的 な臨 床 能 力 が 必 須 で あ る」,「臨床 実 習 を開 始 す る学 生 は基 本 的 な 臨 床 能 力 を備 え て い る は ず で あ る」 と い う共 通 の 認 識 が 欠 如 一24一. 「21世 紀 医 学 ・医 療 懇 談 会 第4次 報 告 」(isss)2}.

大野;卒 前医学教育 の変革. 国 一 律 の 共 用 試験 シ ステ ム が構 築 され る結 果 と な っ た.. と,2)症. こ の試 験 シ ス テ ム は,1991年. 目横 断 的 な思 考 を求 め る こ と,3)医. の厚 生 省 臨 床 実 習 検 討 委. 候 や 病 態 か らの ア プ ロ ー チ を 重 視 し,よ り科 の 倫 理 や 医 療 安 全,. 員 会 最 終 報 告Dで 示 され た医 学 生 が 医 行 為 を行 う こ と の. 課 題 探 求 ・問 題 解 決 能 力 な ど,従 来 型 の カ リキ ュ ラ ム に. 違 法 性 を 棄 却 す るた め の 「一 定 の 資 格 要 件 」 を満 たす こ. お い て 不 足 して い た部 分 を重 視 し取 り上 げ た こ と,4). と に な る.. 知 識 量 を 最 低 限 に抑 え る と と もに,技 能 や 態 度 の 側 面 に も言 及 して い る こと で あ る. モ デ ル ・コ ア ・カ リ 串 ユ ラ ム. 前 述 の 医 学 。歯 学 教 育 の 在 り方 に関 す る調 査 研 究 協 力 者 会 議 の報 告'a([131u に は,診 療 参 加 型 臨 床 実 習 の 導 入 が 推. 医学 ・歯 学 教 育 の 在 り方 に関 す る調 査 研 究 協 力 者 会議 が200:年. 奨 され,さ. に提 示 した 「医挙 教育 モデ ル 。コア ・カ リキ3. ラム ー 教 育 内 容 ガイ ドライ ンー 」3,は,事 前 に各 大 学 の 意 見 を聴 取 し,そ の 結 果 を 踏 まえ た もの と は い え,全 国 の 医科 大 学 に大 きな衝 撃 を あ たえ た. そ の 内 容 は,A.越. 学 一 般. C.人. 各 器 官 の 正 鴬 構 造 と機 能,病 態,診 断,治. 療,D.全. 断,治 療,E.診. 学 ・医 療 と 社 会, G.臨. (表3),こ. れ らの 事 項 の 修 得 に 教 育 課 程 の 約2/3を りの約1/3を. ム を徹 底 的 に見 直 し. て,統 合 カ リキ3ラ ム を 採 用 す る方 向 が 進 め ら れ た.こ の 結 果,全. 床 実 習 に 分 け られ 費. 各 大 学 独 自の 多 様 な プ ロ グ ラム. この カ リキ ュ ラ ムの 特 徴 は,1)基. リキ}ラ. ム構 成 を保 っ. 身. に あ て る とい う もの で あ る.. の 区分,あ. この よ うな状 況 の下 で,旧 来 の カqキ3ラ. 体. 療 の基. 本,F.医. や し,残. る必 要 性 が提 言 され て い る。. て きた 大学 で は,急 遽,カ. 本 事 項, B.医. に お よ ぷ 生 理 的 変 化,病 態,診. らに,こ れ を 実 現 す るた め に,全 国 の 大学 が. 臨 床 実 習 前 の 学 生 に 対 す る共 同 の 試 験 シス テ ム を 開 発 す. 面 的 な 統 合 カ リキ ュ ラ ム の 採 用 校 は,1999. 年 度'。}の23校(28.7%),2001年 校 か ら,2003年fYF61に. 度"》の30(37..5%). は51校(63.7%)と. 的 な 採 用 も含 め る と80校. な り,部 分. 中75校(93.7%)が. 統合 カ. リキ ュ ラム を 採 用 す る こ とに な った.ま た,カ. リキ3ラ. ムの 見 直 しに よ り,医 の 倫理 や 医 療 安 全 に 関 す る プ ロ グ 礎 医 学 と臨 床 医 学. るい は 内科 系 と外 科 系 な どの区 分 を はず して,. ヒ トの 体 の 正 常 と異常 を統 合 的 に と らえ る構 成 で あ る こ. ラム の拡 充 や,課 題 探 求 ・問 題 解 決 能 力 の育 成 を 目指 す PBLテ3一. ト リアル の 導 入 な ど が 促進 され て きた.. モ デ ル ・コ ア ・カ リキ ュ ラム の 内 容 自体 に つ い て は, 医師 国家 試 験 ガ イ ドライ ン との 整 合 性 も含 め て 見 直 す べ き箇所 が 多 い こ と は周 知 で あ り,必 ず し も理 想 的 な もの. 第3表:医. とは い え な い が,そ. 学 教 育 モ デ ル ・コ ア ・カ リ キ ュ ラ ム の 内 容. の 目指 す と こ ろ はわ が 国 の 医 学 教 育. A 1 2 3 4 B - 2 3 C D E 1 2 3 F G 1 2 3 4. 改 革 の 目 的 に 沿 って お り,多. 基本事項. くの 大 学 で の カ リキ}ラ ム. 改 革 を促 した 功 績 は特 筆 す べ き こ と と い え よ う.. 医 の原 則 医 療 に お け る安 全性 へ の 配 慮 と危 機 管 理 コ ミュ ニ ケ ー シ ョンと チ ー ム医 療. 共 用 試 験 シ ス テム. 課 題 探 求 ・解 決 と論 理 的 思 考 医学一 般 個 体 の 構成 と機 能. 医 学 ・歯 学 教 育 の 在 り方 に 関 す る調 査 研 究 協 力 者 会議. 固 体 の 反応. の提 言12}をう け て,2002年. 度 か ら共 用 試 験(臨. 床実習. 開 始 前 の学 生 評 価 の た め の共 用 試 験 シス テ ム)の. トライ. ア ル が開 始 され た.運 営 は共 用 試 験 実 施 機 構(現. 社団法. 原 因 と病態 人 体 各 器官 の正 常 構 造 と機 能,病 態,診 全 身 に お よ ぶ 生理 的変 化,屑 態,診. 断,治 療. 断,治 療. 診療の基本. 人医 療 系 大 学 間 共 用 試 験 実 施 評 価 機 構)が 担 当 し,各 大. 症 候 ・病 態 か らの ア プ ロ ー チ. 学 は試 験 問 題 の 提 供 と経 費 の納 入 を 行 う シ ス テ ム と な っ. 基 本 的 診 療知 識. て い る.. 基本的診療技能 医 学 ・医 療 と社 会. 対 象 は臨 床 実 習 開 始 前 の学 生 で あ り,診 療 参 加 型 の 臨. 臨床実習. 床 実 習 に必 要 と され る 「知 識 」 を コ ン ビ 晶一 タを 用 い た. 全 期 間 を通 じて.身に っ け る べ き事 内科 系 臨 床 実 習. 多 肢 選 択 問 題 で 評 価 し(Computer・Based. 外科 系 臨 床 実 習. CBT),さ. 救急医療臨床実習. らに 「技 能 と態 度 」 をOSCEで. Testing: 評 価 す る.. 「知 識 」 の 評 価 内 容 は モ デ ル ・コ ア ・カ リキ ュ ラ ム に 示. 医 学 教 育 モ デ ル ・コ ア ・カ リ キ ュ ラ ム ー 教 育 内 容 ガ イ ド ラ イ ンー. さ れ,「 技 能 と態 度 」 の 評 価 内 容 は 「診 簾 参 加 型 臨 床 実. C2001)". 習 に参 加 す る 学 生 に必 要 とさ れ る技 能 と態 度 に関 す る学 一25一.

慶慮医学. 83巻1号(平. 成18年3月). 習 ・評 価 項 目」131に示 され て い る. この よ うな形 で診療 参 加 型 臨床 実 習 に参 加 す る学 生 を, 全 国 一 律 の 試 験 シス テ ム に よ り評 価 す る こ とは,実 習 に 参 加 す る医 学 生 が 一 定 の 要 件 を 満 た して い る こ とを 社 会 に担 保 す る こ と に ほか な らず,各 大 学 で の 診 療 参 加 型 臨 床 実 習 の 導 入 を促 進 す る結 果 とな った の は 前 述 の とお り で あ る. 共 用 試 験 は3年 間 の トラ イ ァル を 行 った 後,2005.年. 度. か ら本 格 実 施 され る こ と に な り,最 終 的 に は全80大. 学. が 参 加 す る予 定 で あ る. な お,CBTは Medical. 米 国 の シ ス テ ム(United. Licensing. Examination.. States. step 1)を. 参考 に し. た もの で,プ ール され た多 数 の問題 の中 か ら,コ ンビ3一. 図2. る形 で 試 験 を行 う.問 題 管 理 か ら採 点結 果 の 提 供 まで を の成 績 を どの よ う に利 用 す る. 0 5. 価機 構 が ブ ラ ッ シュ ア ップ を行 う と と も に,試 験 後 の 事. 0 6. 供 さ れ た 問題 に っ い て は,各 大 学 の 協 力 の も とで 実施 評. 0 7. か は各 大 学 の判 断 に ゆ だね られ る.ま た,各 大学 か ら提. 校. 0 8. 実 施 評 価 機 構 が 行 うが,そ. ス キ ル ス ラ ボ(埼 玉 医 科 大 学). 修. タ上 で学 生 ご と に ラ ン ダム に選 択 さ れ た問 題 群 を提 示 す. 後 評 価 も慎 重 に行 って プ ー ル問 題 を 決定 して い る. 正 式 実 施 に あ た って の 問 題点 は,ト ラ イ ア ルで の成 績 を 見 るか ぎ り,全 国 平 均 が50点. 台 に と ど ま り評 価 基 準. の 設 定 に困 難 を 感 じる点 で あ る.CBTの. 結 果 につ い て. 40 30 za. は,そ れ のみ で 総 括 的 評 価 の 対 象 とす るの で な く,総 括. 0. 的評 価 の一 部 と して 取 り扱 う方 向 が 妥 当 か と思 わ れ る.. 0 95. ま た,プ ー ル問 題 の数 が さ らに増 加 す れ ば,正 答率 を 参. 97. 99. m. 03. 考 に した問 題 選 択 の幅 が 拡 が り,あ る程 度 の 範 囲 の 期待 図3. 正 答 率 を も と に,全 国 一 律 の絶 対 的 評 価 基 準 を設 定 す る. 診 断 学 実 習 の 実 施 校 数smsrmnv. こ と も可 能 か と思 わ れ るが,い ず れ にせ よ 今 後 の検 討 課 題 と な ろ う. 共 用 試 験 の 一 部 を 構 成 す るOSCEは,学. 生 が一定 の. 時 間 内 に,定 め られ た共 通 の課 題 を も と に臨床 実 技 を行. 考 え られ る. しか し,1999年11月. の医 師国家試 験改 善検討委 員. い,一 定 の評 価 基 準 の もと に評 価 され る客観 的 な臨床 能. 会 報 告 書IS)で,国. 力 の 評 価 法 で あ る.1975年. す る 方 向 性 が 明 記 さ れ た こ と,さ. にHardenら. 】4'に よ り開 発. 家 試 験 に 実 技 試 験(OSCE等)を ら に,2002年. さ れ,欧 米 で は臨 床 教 育 の 評 価 法 と して 広 く普 及 した.. 共 用 試 験OSCEの. わ が 国 で は厚 生 省 班 研 究 の一 環 と して,1995年12月. て,OSCEは. に 日本 大 学 医 学 部,東 京 女 子 医 科 大学 お よび埼 玉 医科 大. 2001年. 学 に よ る3大 学 トラ イ ア ルが 行 わ れ,大 学 単 位 でOSCE. 校(96.2%)で,2004年. 度 に は 全80校. を実 施 す る ことがuj能 で あ る こ とが 示 され た が,臨 床 能. 施 さ れ る こ と に な っ た.ま. た,OSCEの. 力 の 評 価 法 と して大 学 単 位 で 導 入 さ れ た の は,1999年. て 重 要 な 要 素 と な る 医 療 面 接 で は,標. 度lmに お い て も38校. と 半 数 に 満 た な か った,100名. 度 の学 生 を1日 で 評 価 す る た め に は,10数. 程. 室の試験会. 場 の 確 保 と多数 の評 価 者 を必 要 とす る こ と,さ. らに,こ. 度 か ら. ト ラ イ ア ル が 開 始 され た こ とを 受 け 全 国 で 急 速 に 導 入 さ れ る こ と と な り,. 度1Dに は64校(80.0%),2003年qF5)に. (Simulated. Patient:SP)の. は77 でOSCEが. 実. 課題構成 におい 準 模 擬 患 者. 育 成 を 目指 す 各 種 の ボ ラ. ンテ ィ ア 団 体 の 惜 し み な い ご 協 力 が 大 き な 力 と な っ た . こ の よ う なOSCEの. 普 及 は,必. 然 的 に各大学 での 臨. の よ うな 評価 を受 け る だ け の臨 床 技 能教 育 が十 分 に行 わ. 床 技 能 教 育 の 充 実 を 促 す こ と と な り,基. れ て いな か った ことが 、 わ が 国 で の 普 及 を 隙 ん だ要 囚 と. 法 の 実 技 演 習 の み な ら ず,医. 一zs一. 導 入. 本 的 な身 体 診 察. 療面接や身体診察時 におけ.

大野:卒 前医学教 育の変 革. る患 者 さん へ の 配 慮 を重 視 した態 度 教 育 に も力 が 入 れ ら れ る結 果 と な った.と. くに,従 来,軽 視 さ れ が ちだ っ た. し も,頻 発 す る 医療 過 誤 事 件 が 世 間 の 注 目を 集 め,患 者 さん 中心 の,安 全 で 開 か れ た医 療 を求 め る風 潮 が 当 た り. 医 療 而 接 の 教 育 が 多 くの 大 学 で 行 わ れ る よ う に な り,. 前 な こ と とな る時 代 背 景 の中 で,心. SPを 独 自 に養 成 す る大学 も増 加 しつ つ あ る.. る新 し い医 学 教 育 の 流 れ が 確 立 され よ う と して い る こ と. ま た,共 用 試 験OSCEの. 課 題 と して,頭. 頚 部 診 察,. と技 の 教 育 を 重 視 す. は。 ま さ に 時 宜 を え た 取 り組 み と い え る,さ. ら に,. 胸 部診 察,腹 部 診 察,神 経 診察 に加 え て,手 洗 い ・ガ ウ. 2004年. ンテ クニ ッ ク,縫 合 ・抜 糸,体 外 式 自 動 除 細 動 器 の使 用. 前 か ら卒 後 の 医 学 教 育 が 一 貫 して 互 い に 補完 し,高 め あ. を 含 む救 命 処 置 が 挙 げ られ て い る こ とか ら,こ れ らの手. え るよ う な教 育 シス テ ム が 構 築 さ れ る こ とを 期 待 して い. 技 の詳 細 を記 載 した 「診療 参加 型 臨 床 実 習 に 参 加 す る学. る,. 度 か ら開 始 され た新 医 師 臨 床 制 度 と と もに,卒. 生 に 必 要 と さ れ る技 能 と態 度 に 関 す る学 習 ・評 価 項 目」u,に準 じて,各 大学 で心肺 蘇 生 や縫 合用 の シ ミュ レー. 文. 献. タを用 いた 臨 床 技 能 教 育が 行 わ れ る よ うに な っ た.さ ら に,診 療 参 加 型 臨 床 実 習 に 円滑 に 参 加 で き る よ う,こ れ らの 基 本 的 手 技 の み な らず,採1血 且,導 尿,乳. 生 省 臨 床 実 習 検 討 委 員 会 最 終 報 告,1991. 房診察や直. 腸 診 、 気 管 内 挿 管 な ど,様 々な シ ミュ レー タを 備 え た 専 用 の 訓練 施設(ス. D厚 2)2且. 世 紀 医 学 ・医 療 懇 談 会 第4次. 学 ・歯 学 教 育 の 在 り方 に 関 す る 調 査 研 究 協 力r会. キ ル ス ラ ボ)を 配 す る大 学 も増 加 して. 2lt11ki'.に. コ ア ・カ リTSラ. の時 間 を さ い て実 施 され て い るが ,わ が国 にお い て は 図 3に 示 す よ うに,OSCEの. 4)全. ¶こ成3si'一1｢. 1992. 壌=(2003年),. 学 教 育 カ リ キ3ラ. ム の 現 状,. 2004 議 最 終 ま と め,. 量987. だ し,そ の 内 容 や 用 いる時 間 につ い て は,各 大 学 の 報 告. 7)全. 国 医 学 部 長 病 院 長 会 議=医 .平成5十iIitt. 撮式 が 必 ず しも統 一 されて い ない た め 詳 細 な分 析 は困 難 ず れ に せ よ,共 用 試 験OSCEが. 年)。. 学 教 育 の 改 善 に 関 す る 調 査 研 究 協 力r会. の 大学 で 実 施 され る よ うに な って きた と ころ で あ る.た. で あ った.い. (199且. 三a<成15年 6)医. デル ・. 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム の 現 状,. 国 医 学 部 長 病 院 長 会 議:医. 普 及 と と もに よ うや く大 多 数. 「r#kffモ. ム ー 教 育 内 容 ガ イ ド ラ イ ン ー ⊥2001. 国 医 学 部 長 病 院 長 会 議:医. 5)全. 本格的 に. 実 施 され.教 員 と学 生 が 共通 の 目的 意 識 の も とに 努 力 を. 8)全. (1993年),. 学 教 育 カ リキ ュ ラ ムの 現 状 。. 199A. 国 医 学 部 長 病 院 長 会 議=医 平 成9年. 9)全. 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム の 現 状,. 度(1997年),1998. 国 医. 重 ね る こ とに よ り,欧 米 の そ れ に勝 る と も劣 らな い実 習. %SFx病. 平陰 茂7∫ 署… 度. 院 長 会 議:医. (且995犀).. 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム の 現 状,. 1996. 且0)全 国 医 学 部 長 病 院 長 会 謎:医. 形態 が確 立 され る もの と期 待 して い る.. 斗乙n茂11臼 匡度. 学 教 育 力 り キ ュ ラ ム の 現 状,. (1999年),. 2000. ,〉〉 全 国 医 学 部 長 肩 院 長 会 議:医. おわ りに. 三1三 成13`ド 12)医. 度. (2001年),. 学 教 育 カ リ*,ラ. ム の 現 状,. 2002. 学 ・歯 学 教 育 の 在 り 方 に 関 す る調 査 研 究 協 力 者 会 譲: 21世. 間 に 行 わ れ て きた 卒 前 医 学 教 育 の大 き な変. 紀 に お け る医学. 。歯 学 教 育 の 改 善 方 策 に つ い て. 一学 部 教 育 の 再 構 築 の た め に 一,2001年3月. 革 につ いて,そ の 改 革 へ の エ ネ ル ギ ー を教 育 の 現 場 で 実. 13)i上 聞 法 人 医 療 系 大 学 間 共 用 試 験 実 施 評 価 機 構=診. 感 し,そ れ に 抵 抗 す る 力 と の対 応 に 苦 慮 して きた 立 場 か. 関 す る 学 習 ・評 価 項 目(正 14)Harden. ら 「心 と技 の 教 育 」 を 貢 視 す る立. Stevenson. 式 実 施 第1版),?005 M,. Downie. WIV. of clinical. competence. jeclivc. examination.. Br. くの教 員 に と って は,か って な い ほ ど の 時 間. を 教 育 に捧 げ る こ とが必 然 とな る事 態 で も あ った,お. RM.. GM.:Assessment. 場 へ の,卒 前 医学 教 育 のパ ラ ダ イ ム シ フ トと称 す るべ き で あ り,多. 療参加. 型 臨 床 実 習 に参 加 す る学 生 に必 要 と され る技 能 と 態 度 に. ら.金 国 的 な 教 育 改 革 の流 れ を概4rzした.こ の 変 革 は, ま さ に 「知 の 偏 重Jか. 議;. お け る医 学 ・歯 学 教 育 の 改 鰹 方 策 に つ い て. 一学 部教 育 の 再 構 築 の た め に 一別 冊. な お,こ の よ うな臨 床技 能 教 育 は診 療 参 加 型 臨 床 実 習 の 準 備教 育(1CM)と して,欧 米 で は 入学 直 後 か ら多 く. 紀 に向 けた. 医 師 ・ 歯 科 医 師 の 育 成 体 制 の 在 り 方 に つ い て,1999 3)医. い る(図2).. この15隼. 報{13:21世. structured. Med. A51.1975. り. 一27一. 15)医. 師 国 家 試 験 改 善 検 討 委 員 会 報 告 書,1999. R. Wilson. using J. 1:AA7-. ob.