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岡山理科大学紀要第48号App,5-9(2012)

α’-1=1(modp2)の新しい計算と解

石井大車甫。森義之・澤江隆一

岡山理科大学大学院理学研究科修士課程応用数学専攻

*岡山理科大学理学部応用数学科

(2012年10月1日受付、2012年11月1日受理)

1.はじめに 1-1計算の目的

今から20年ほど前に本論文のタイトル中にある以下の式

α'-1=1(modP2)(1)

の解は、フェルマーの最終定理にまつわる数論的な観点で研究され、Brillhart,TonasciaandWeinberger[1]

はZ≦α≦99かつ3≦p<106の範囲での解の一覧表を作成した。その後、Montgolnery[2]はαの範囲は 同じで、3≦p<232までの計算を行った。

私達がこの計算に興味を持つのは、後藤と大野[3]による奇数の完全数の最大素因子についての証明の中で、

受容可能な円分数を決定する際にMontgoIneryの計算結果を使って補題のひとつを証明しているからである (円分数の定義は[3]参照)。

奇数の完全数は存在しないであろうと予想されているが、現在まで非存在の証明はなく、その研究の方向 の重要なもののひとつとして「奇数の完全数の最大素因子」がある。最大素因子について、1998年にHagis andCohenは106以上であることを、2003年にJenkinsは107であることを、2008年にGotoandOhnoは 108を証明した。そして、青木(島根大学)と筆者らは2012年に奇数の完全数の最大素因子は10,以上である ことを証明した。これに引き続いた最大素因子の証明において、(1)の解の計算は補題として寄与すると考え

られる。

なお、本論文の内容とは間接的な関係ではあるが、最大素因子の更新は奇数の完全数の下限等についても 更新となると考えられるので、この分野の研究に取っては重要な計算である。

1-2プログラミングに関して

Corei7,Windows7上で動作するx86-64のgccを使い計算を行った。ただ、計算のコアの部分はアセンブリ 言語で作成し、コンパイラ・リンカーはgooを利用した。Cの関数との値渡しはそのままレジスターを使った。

Corei7は64ビットアーキテクチャーであるが、p<10'0としても、(1)の計算には64x4ビット幅が必要と なるので、今回の計算ではmodp2の元をαP+6と表し、α,bをレジスターで記録して計算を行った。こ

こで、当然0≦α<p’0≦6<pである。

幕乗の計算はバイナリ法及び下位桁から計算する方式を採用し、2つ積の剰余計算は次式が成立するので、

(α]p+6,)(q2P+62)modp2=((α162+α26,炉+α,α2+6162)modpユ

(2)

右辺をコーディングした。

アセンブリ言語のソース

・text

`globlfermat

・deffermat;,scl Eermat:

pushq%r8

,type32; 、endef 2;

(2)

石井大輔・森義之・澤江隆一

0J1Dq〉、姿Ⅸ仰、△XS1b〈U1.rr1,己、参rj・9|’r、▲、、△、刀1diDm九、ノ〔UjXO+0,rWrNJ1b1d1d.Ⅲワ〕rX,1『上XXXXXX・1〈U;

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#%

movq movq movq

mulqdivq addq

movq

mulqdivq

movq movq

addq

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jb sub cmpq

jb sub ,L3:

%rlO L1 shrq jne

####

%r12,%rax

$1,%r8

1novq cmpq je・L4 .L5:

21011198rrrrr冊冊冊冊冊

popq popq popq popq popq ret ,L4:

%r9,%r9

.L5

%r8,%rax L5 testq

jne

movq

%r9;%r8p=rbx jmp

1-3ABC予想との関連

2012年京都大学。望月新一教授は、宇宙際Teichmuller理論に基づいてABC予想を証明したとする論文を発 表した。この証明が正しいかどうかについての判|折には暫く時間が必要であろうが、ABC予想と奇数の完全数 について少し言及する。

まず筆者の考えでは、ABC予想から、直ちに、奇数の完全数の非存在が導けることはないであろう。

次に、大きな研究方向のひとつである最大素因子について、後藤と大野[3]は108の証明の為に、計算機で 26000時間以上(約3年の計算、実際にはパソコン10台程度使い4ケ月で計算終了)の計算時間が必要であった

と報告している。最大素因子〃の証明に必要な計算時間はO("2)であるので、-桁更新するためには約100

倍の計算時間が必要となる。この長大に必要となる計算時間は「受容可能な円分数」を探すための計算時間 であり、受容可能な円分数は極めて限定的にしか存在しないと予想されるので、実は無駄な計算をしている だけである。その計算時間が不要となれば大幅に計算時間を短縮できる。

MurtyandWong[4]等が議論しているように,ABC予想を仮定すると,同じ素因子で何回も害|Iれる円分 数は非常に限られる。このことから、受容可能な円分数は極めて限定的であることが、円分数の素因数の大

きさを評価することによって得られる可能性がある。

(3)

α'~'=1(mod’2)の新しい計算と解

2.計算機による計算結果

筆者らの計算機による計算アルゴリズムは、Montgomery[3]の3≦p≦232での計算方法とは違う方

法である。

αに関しては、2<α<99の中で、べき乗でない数は87個あり、その数αについて計算を行った。

本研究では、[3]のリストに載っていない新しい解を24個付け加えた。特に、α=34とα=90につい

ては最初の解が見つかった。

表Lqp-1=1modp2の解ただし、2≦α≦99,3≦P<1.3×1012 qlpの値

qlpの値

2110933511 5411191949

551330109727800127207490529902060958301 31111006003

5120771404875347116116453335076692367337115616477079771115755260963

188748146801 57154769986197

61661615348513152573 581113142250279

5912777 715491531

601299566295763 101348756598313

6]

11171

1212693123653 6213191271291

131863174759] 631232936713401771

141293537596952219 65117163

15129131119327070011 66189351671588024812497 17134602148947478225523351 671747268573

18115737331339231284043 681157191132741

19137134313763061489 691192236312503037

201281464579377747122959073 70113142963

21 711347331

221136731595813492366587 72

2311324817571370307715546404183 7313

241525633 74151251922253819

26135714869996736695256707 751174334731247

28131923 7615371109924166104920724663983

29 77132687

3017160541941727075783 781431511811163561494229335793

3117796451280686] 79172633037101257360312841

331233474419639595369 80137136343

34146145917691 8213546145917691

351316133571 831487113691315746063

37137786776407520781 84116365320101

38117127 85111779

861682396232426549 3918039

8711199948121604807523183 401111730766431

411291025273138200401 8812535619637

42123719867822369 891313

4315103 9016590291053

44132295851 9113293

4511283131759157635607 92172738395112026117187687271485161969

4613829 9315509922181551

47 9411124132143463033

4817257 95121371506196185643031

5017 9611095437832912925267103336004179

511541 9717291439376704103313

5214611228488439 98132862761001527

5313475997 99157131983

太文字は新しく付け加わった解であるノに文字は新しく付トツカ|]わった解である

l〕の値 pの値

23567012345789012346890134578901234567801231111111司轌122222222333333334444444445555

10933511 1上上006003

207714048753471」61ユ6453335076692367337 18874814680J、

6616153485ユ3152573 5491531

348756598313

2693123653 8631747591 29353759695221.9 29131119327070011 34602148947478225523351 573733133923]28`1043 37134313763061489 281464579377747122959073

13673159581349236658

132481757137()307715546404183 525633

35714869996736695256707 31923

716054194727075783 7706451280686ユ 23347'ルI]9639595369 4614591769]

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37786776407520781 17127

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191949

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54769986197 13142250279 2777

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512519222F53819 ユ7433473ユ247

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3546145917691 487113691315746063 16365320101 11779

682396232426549 '99948121604807523183 253561963

313

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72738395ユ12026二1718768727]485ユ6ユ969 5509922ユ8]551

l」24132143463033 2上37ユ5()6196185643031

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32862761()01527 57二31983

(4)

石井大jllli・森義之・澤江隆

3.考察

筆者らが計算に使ったパソコンは、CPUがCorei73770K(IvyBridge)、Clock3.5GHz,メモリをl6GB搭 載したものであった。Corei7ではx86-64のコードが実行可能であり、コア数4でスレツド総数は8つであり、

1台のパソコンで8つの並列計算まではそれほどの処理速度の低下がなく実行可能であった。

Montgolnery[2]の計算はDECstation3100(MIPSarchitecture)で行われているが、32ビットアーキテクチ

ャの制限もあり、3≦p<232の計算範囲で終わっている。

本論文ではαの範囲は同じであるが、3≦p<L3x10l2までの計算を行い新しい解24個を付け加えてい

る。実際には計算機による計算は10兆までをほぼ終えているが、ここで1兆と少しまでの解のリストのみを 記載しているのには以下の理由がある。

式(1)の解をp2フェルマーの解と呼ぶとすれば、筆者らのこの解の利用は受容可能な円分数の決定への ものとなるだろうからである。つまり、受容可能な円分数を計算アルゴリズムの改良とABC予想を使って計算 時間の著しい短縮が出来たとしても、現状のCPUの計算速度とメモリの制限により、奇数の完全数の最大素因 子の計算はせいぜい10m程度までと予想されるからである。

本論文でのp2フェルマーの解の計算は[2]とは違った方法で計算をしていると述べている。勿論多倍長 計算で行うことも可能であるが、64ビットレジスター2個で済むところを多倍長計算では64ビット領域が4 つ必要となり、CPUのレジスターのみを使っての計算も複雑になり利点がないと考えられる。

Montgomery自身はこのフェルマーの解でよりもモンゴメリ乗除算で有名である。これを組み込んで計算を 速くしようと試みたが、Corei73770K(IvyBridge)では、筆者らの現在の計算は本質的に多倍長計算ではな いと言う事もありモンゴメリ乗除算による計算速度アップは10%程度であった。これはモンゴメリ乗除算を組 み込む事によるCPU内レジスターの不足(MMXレジスターは利用しないとする)、メモリー間アクセスの発生等 で割の合うことではないと判断される。とは言え、Corei7の古い型番ではモンゴメリ乗除算は有効に機能

し、効率的になるようである。

フェルマーの解の計算に限定して計算速度をアップするアルゴリズムの構築は可能であると考える。ひと つの方法は確率論的なアルゴリズムの導入(一般に言われる確率論的なアルゴリズムと言うより、量子計算的 なものに近い)が考えられる。他の高速化の方法としてはベキ乗計算の高速化することである。

参考文献

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[4]M、RMurtyandS・Wol1gSTheABCconjectureandprilnedivisorsoftheLucasandLehmersequences,Number

TheoryfortheMilleniuln,111,(Urbana,IL,2000),A、K、Peters,Natick,MA,2002,43-54.

(5)

A new calculation and solution of ap ] s 1 (mod p2)

Daisuke Ishii, Yoshiyuki Mori* and Ryuichi Sawae*

Graduate School ofScience,

*Department ofApplied Mathmatics, Faculty ofScience, Okayama University ofScience,

1-1 Ridai-cho, Kita-ku, Okayama 700-0005, Japan (Received October 1, 2012; accepted November 1, 2012)

In Montgomery[2], it is stated that some number-theoretic questions such as Fermat's conjecture require primes p satisfying

ap-] m 1 (mod p2) (1)

for given a not a power and its solutions for 2< a < 99 and3 < p < 232 are listed.

Since we need the solutions for a proof of a prime factor in odd perfect numbers, its further calculation is needed. So, we have calculated the solutions of (l) for 2<a<99 and

3 < p < 1.3xlO12.

We have a news that Prof. Mochizuki of Kyoto University has released a 50Opage proof of the ABC conjecture. If we employ the ABC conjecture, there is a possibility that the calculations related to odd perfect numbers will be extremely decreased. Then, the list of the solutions in this paper will be usefull data to complete the proof.

Keywords^ number theory! odd perfect number,' ABC conjecture.

References

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L. Atkin and B. 1. Birch, eds.). Academic Press, London and New York, 1971, pp. 213-222.

[2] P. L. Montgomery: New solutions of a'-1 = 1 (mod/r ) > Math. Comp. 61 (1993), 361-363.

[3] T. Goto and Y. Ohno: Odd perfect numbers have a prime factor exceeding 108, Math. Comp. 77 (2008), 1859-1868.

[4] M. R. Murty and S. Wong: The ABC conjecture and prime divisors of the Lucas and Lehmer sequences, Number Theory for the Millenium, III, (Urbana, IL, 2000), A. K. Peters, Natick, MA, 2002, 43-54.

Referensi

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