教材の解説 感
かん染
せん症
しょうが流行する中︑集団感
かん染
せんが発生したA 病院のこ と が ク ラ ス の 話 題 に な っ て い ま し た︒ ﹁ ぼ く ﹂ は︑ 母
かあさ んがA 病院に勤
とめている看
かん護 師
しであることを︑友
とだち達の翔
かやみんなにはかくしていましたが︑夕食のときに母
かあさん の話を聞いて︑考えが変わりました︒
● 12 雨上がりの朝に
﹁患 かん者 じゃさんにも家族がいるでしょう︒その人たちにとって︑患 かん者 じゃさんは大切な人だと思うの︒母 かあさん にとっては︑優 う斗 とやお父 とうさんね︒そう思うと︑絶対に助かってほしい︑そのためにがんばろう︑と
いう気持ちがわいてくるの︒﹂
それを聞いて︑ぼくははっとした︒もし︑母 かあさんや父 とうさんが感 かん染 せん症 しょうで入院したら︑お医者さんや看 かん
護師 しさんには精いっぱい︑治 ち療 りょうをしてほしいと思うだろう︒
︵母 かあさんがしているのは立 りっ派なことだ︒それなのに︑ぼくは母 かあさんのことをかくそうとしていたなん
て⁝⁝︒︶
ぼくは︑﹁わかった︒でも︑無理しないでね︒﹂と言いながら︑胸 むねがいっぱいになっていた︒
次の日の朝︑雨はずいぶん小降りになっていた︒ぼくがかさをさして学校に向かって歩いていると︑
同じようにかさをさして翔 かが前を歩いていた︒ぼくは走って︑翔 かのとなりに並んだ︒そして︑勇気を
出して︑言った︒
﹁ぼくの母 かあさんは︑本当はA病院で働いているんだ︒﹂ 翔 かは︑おどろいてぼくの顔を見た︒
﹁そうだったの︒実は︑先月︑ぼくのおじさんが感 かん染 せん症 しょうになってA病院に入院してたんだ︒﹂
﹁えっ︒﹂
﹁もうよくなって退 たい院 いんしたんだけど︑そのおじさんが言ってたんだ︒感 かん染 せん症 しょうの患 かん者 じゃを受け入れてくれ ない病院も多いのに︑A病院では受け入れてくれたって︒お医者さんや看 かん護師 しさんたちも︑一生懸 ん
命 いに治 ち療 りょうやお世話をしてくれて︑うれしかったって︒﹂ ﹁ねぇ︑母 かあさん︒母 かあさんは︑感 かん染 せん症 しょうの患 かん者 じゃがい
る病院で働いていて︑いやじゃないの
?
﹂母 かあさんは︑おどろいた顔をして︑きき返した︒
﹁学校で︑何か言われたの
?
﹂﹁そうじゃないけど⁝⁝︒いやなことを言われ
たり︑差別されたりするかもしれないんで
しょう
?
ほかの病院に移りたいとは思わないの
?
﹂母 かあさんは︑しばらく考えてから︑こう言った︒
﹁そんなことは︑思わないよ︒﹂
﹁どうして
?
﹂﹁母 かあさんは︑病気の人や苦しんでいる人を助け たいと思って︑看 かん護師 しになったの︒だから︑
感 かん染 せん症 しょうの患 かん者 じゃさんを放っていくようなことは
したくないの︒﹂
ぼくは︑母 かあさんが看 かん護師 しになった理由を初め
て知った︒
﹁それに⁝⁝︒﹂と︑母 かあさんが続けた︒
5 10
15
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9 8
母かあさ ん
﹁患 かん者 じゃさんにも家族がいるでしょう︒その人たちにとって︑患 かん者 じゃさんは大切な人だと思うの︒母 かあさん にとっては︑優 う斗 とやお父 とうさんね︒そう思うと︑絶対に助かってほしい︑そのためにがんばろう︑と
いう気持ちがわいてくるの︒﹂
それを聞いて︑ぼくははっとした︒もし︑母 かあさんや父 とうさんが感 かん染 せん症 しょうで入院したら︑お医者さんや看 かん
護師 しさんには精いっぱい︑治 ち療 りょうをしてほしいと思うだろう︒
︵母 かあさんがしているのは立 りっ派なことだ︒それなのに︑ぼくは母 かあさんのことをかくそうとしていたなん
て⁝⁝︒︶
ぼくは︑﹁わかった︒でも︑無理しないでね︒﹂と言いながら︑胸 むねがいっぱいになっていた︒
次の日の朝︑雨はずいぶん小降りになっていた︒ぼくがかさをさして学校に向かって歩いていると︑
同じようにかさをさして翔 かが前を歩いていた︒ぼくは走って︑翔 かのとなりに並んだ︒そして︑勇気を
出して︑言った︒
﹁ぼくの母 かあさんは︑本当はA病院で働いているんだ︒﹂ 翔 かは︑おどろいてぼくの顔を見た︒
﹁そうだったの︒実は︑先月︑ぼくのおじさんが感 かん染 せん症 しょうになってA病院に入院してたんだ︒﹂
﹁えっ︒﹂
﹁もうよくなって退 たい院 いんしたんだけど︑そのおじさんが言ってたんだ︒感 かん染 せん症 しょうの患 かん者 じゃを受け入れてくれ ない病院も多いのに︑A病院では受け入れてくれたって︒お医者さんや看 かん護師 しさんたちも︑一生懸 ん
命 いに治 ち療 りょうやお世話をしてくれて︑うれしかったって︒﹂ ﹁ねぇ︑母 かあさん︒母 かあさんは︑感 かん染 せん症 しょうの患 かん者 じゃがい
る病院で働いていて︑いやじゃないの
?
﹂母 かあさんは︑おどろいた顔をして︑きき返した︒
﹁学校で︑何か言われたの
?
﹂﹁そうじゃないけど⁝⁝︒いやなことを言われ
たり︑差別されたりするかもしれないんで
しょう
?
ほかの病院に移りたいとは思わないの
?
﹂母 かあさんは︑しばらく考えてから︑こう言った︒
﹁そんなことは︑思わないよ︒﹂
﹁どうして
?
﹂﹁母 かあさんは︑病気の人や苦しんでいる人を助け たいと思って︑看 かん護師 しになったの︒だから︑
感 かん染 せん症 しょうの患 かん者 じゃさんを放っていくようなことは
したくないの︒﹂
ぼくは︑母 かあさんが看 かん護師 しになった理由を初め
て知った︒
﹁それに⁝⁝︒﹂と︑母 かあさんが続けた︒
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ぼ く(優ゆう斗と
)
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入ル
かける翔
父とうさ ん