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おうさまの耳はロバの耳 (イソップ童話)

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Academic year: 2023

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(1)

おうさまの耳はロバの耳

(イソップ童話)

昔々ある国にとても帽子の好きな王様がいて、その王様は夏でも冬でも、耳 まですっぽり隠れる大きな帽子をかぶっていたのです。

どんな時でも帽子を脱ごうとしない王様が、髪を切る時はどうするかとうい うと、いつも床屋さんをお城に呼んで、散髪してもらっていたのです。

けれど、不思議なことに、お城へ行った床屋さんは誰一人帰ってこず、町の 床屋さんはだんだんと少なくなっていきました。

「この国の床屋も、とうとう僕とおじさんの二人だけになってしまった。次 にお城に呼ばれるのは僕なんだろうな。嫌だな。怖いな。」

若い床屋さんはいつもびくびくと震えていましたが、とうとう若い床屋さん におよびがかかったのです。

床屋さんが怯えながらお城に行くと、王様が大きな鏡の前に座って待ってい ます。

早速髪を切ろうと、床屋さんは王様の帽子を取ってみると、そこにはロバの ように大きな耳がたれているではありませんか。

その姿があまりもおかしくて、床屋さんは笑ってしまいそうになりました が、

「ここで笑ったら、きっと殺されちゃう」

そう思った床屋さんはじっと堪えて、どうにか笑わずに髪を切り終えると、

王様は床屋さんに、「私の耳は長すぎると思うか」と尋ねたのです。

(2)

床屋さんは恐ろしくて、「いや、普通だと思います」

「そうか、ならいい。しかし、耳のことを誰かに話したら、命はないと思 え」

「はい、絶対に誰にも喋りません」

それから、床屋さんはたくさんご褒美をもらって、街に帰ってきました。

町の人たちは、城から戻ってきた床屋さんに、王様の帽子をかぶっている理 由を興味津々で尋ねましたが、床屋さんは

「王様がただ帽子が好きだけなんだよ」とはぐらかしていましたが、そんな 風に嘘を付き続けるうちに、お腹がどんどん膨れてきて苦しくなってきまし た。

医者にみせると、

「おお、これは言いたいことを我慢過ぎてお腹膨れる病気だ。このまま放っ ておくと死んでしまうぞ。誰かに話すか、せめて穴を掘って、その中に叫び なさい。」と言われたので、床屋さんは早速、大きな穴を掘り、穴に向かって

「王様の耳はロバ耳。王様の耳はロバ耳。王様の耳はロバ耳」

そう叫ぶと、気持ちがすっきりしました。

テキスト:http://www.douwa-

douyou.jp/contents/html/douwastory/douwastory5_42.shtml 朗 読(参考):http://www.douwa-

douyou.jp/contents/html/douwastory/douwastory5_42.shtml

(3)

やまなし

宮沢賢治

小さな谷川の底を写した二枚の青い幻燈げんとうです。

一、五月

二疋ひきの蟹かにの子供らが青じろい水の底で話していました。

『クラムボンはわらったよ。』

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

『クラムボンは跳ねてわらったよ。』

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

上の方や横の方は、青くくらく 鋼はがねのように見えます。そのなめらかな

てんじょう天井

を、つぶつぶ暗い泡あわが流れて行きます。

『クラムボンはわらっていたよ。』

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

『それならなぜクラムボンはわらったの。』

『知らない。』

つぶつぶ泡が流れて行きます。蟹の子供らもぽっぽっぽっとつづけて 五六粒 つぶ

泡を吐きました。それはゆれながら水銀のように光って斜ななめに上の方 へのぼって行きました。

つうと銀のいろの腹をひるがえして、一疋の魚が頭の上を過ぎて行きまし た。

(4)

『クラムボンは死んだよ。』

『クラムボンは殺されたよ。』

『クラムボンは死んでしまったよ………。』

『殺されたよ。』

『それならなぜ殺された。』兄さんの蟹は、その右側の四本の脚あしの中の二本 を、弟の平べったい頭にのせながら云いました。

『わからない。』

魚がまたツウと戻もどって下流のほうへ行きました。

テキスト:https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/46605_31178.html 朗 読(参考):

http://aozoraroudoku.jp/voice/rdp/rd037.html

(5)

なぞなぞおばけ

(日本の昔話)

むかし、むかし、お坊さんが一人、旅をしておりました。

ある晩、お坊さんは、旅の途中、山の中の古びた、荒れ果てた小さなほこら で休むことにしました。長い間、誰も気にかけなかったとみえ、中はほこり とくもの巣で覆われていました。

お坊さんは、夜中薄暗い明かりで目が覚めると、そばから変な声が聞こえて きました。

「お坊さん、俺たちが誰だかわかるかい。」

「お、お化けだ。」お坊さんは、背中に寒気を感じました。

「お坊さん、これからなぞなぞを三つ出す。答えられなかったら、食べてし まうぞ。はじめるぞ。」

「足が一本、目が一個。さて誰でしょう。」と一番目のお化けが、

「四角い顔に、歯が二つ、目が三つ。さて誰でしょう。」と二番目のお化け が、

「丸い紙の体の中に明かりが一つ。さて誰でしょう。」と三番目のお化けが 言いました。

「助けて下さい。」と、お坊さんは震えていましたが、食べられては困るの で、答えを出そうと必死に考えました。

「わかった。」と立ち上がると、大きな声で、

「最初は、傘のお化け。二番目は下駄のお化け。最後は堤燈のお化けで

(6)

す。」

お坊さんが言い終わるやいなや、お化けはパッと消えてしまいました。

テキスト:http://www.douwa-

douyou.jp/contents/html/douwastory/douwastory2_57.shtml 朗 読(参考):http://www.douwa-

douyou.jp/contents/html/douwastory/douwastory2_57.shtml

(7)

でんでんむしのかなしみ

新美南吉

一ぴきの でんでんむしが ありました。

ある ひ、その でんでんむしは、たいへんな ことに きが つきまし た。

「わたしは いままで、うっかりして いたけれど、わたしの せなかの からの なかには、かなしみが いっぱい つまって いるではないか。」 この かなしみは、どう したら よいでしょう。

でんでんむしは、おともだちの でんでんむしの ところに やっていき ました。

「わたしは もう、いきて いられません。」

と、その でんでんむしは、おともだちに いいました。

「なんですか。」

と、おともだちの でんでんむしは ききました。

「わたしは、なんと いう、ふしあわせな ものでしょう。わたしの せな かの からの なかには、かなしみが、いっぱい つまって いるのです。」 と、はじめの でんでんむしが、はなしました。

すると、おともだちの でんでんむしは いいました。

「あなたばかりでは ありません。わたしの せなかにも、かなしみは い っぱいです。」

(8)

それじゃ しかたないと おもって、はじめの でんでんむしは、べつの おともだちの ところへ いきました。

すると、その おともだちも いいました。

「あなたばかりじゃ ありません。わたしの せなかにも、かなしみはいっ ぱいです。」

そこで、はじめの でんでんむしは、また べつの、おともだちの とこ ろへ いきました。

こうして、おともだちを じゅんじゅんに たずねて いきましたが、ど の ともだちも、おなじ ことを いうので ありました。

とうとう、はじめの でんでんむしは、きが つきました。

「かなしみは、だれでも もって いるのだ。わたしばかりではないのだ。

わたしは、わたしの かなしみを、こらえて いかなきゃ ならない。」 そして、この でんでんむしは、もう、なげくのを やめたので ありま す。

テキスト:http://www.kamezaki-e.ed.jp/tiiki/gon/denden.htm 朗 読(参考):http://aozoraroudoku.jp/voice/rdp/rd036.html

(9)

ドーナツころりん

今岡深雪

花陣

はなじん

ビルのたぬき

「克かっちゃん。ボーナスが出たから、今日き ょ うはとくべつサービスよ。これで、す きなおやつを買ってらっしゃい。」

ママが、五百円玉をくれた。

ぼくは五百円玉をにぎりしめて、駅前えきまえのキッズドーナツへ走はしった。あれこ れまよって、ついに決めた。

「シナモンとココナッツとチョコレートとチョコレートアンドチョコレート ください!」

ドーナツが入った紙かみぶくろを受けとると、早く食べようと家いえへ急いだいそ 。で も、花陣はなじんビルの前まえで、思おもわず立ちどまった。一階かいのアキノスポーツのショー ウインドーにかざってある。サッカーボールに見とれちゃったんだ。

「あぶない!」

さけび声ごえとブレーキの音がして、どすんと自転車じ て ん し ゃがぶつかってきた。かか えていた紙かみぶくろがとびだし、あっ、花陣はなじんビルの地下 への階段かいだんを転ころげおちて いくじゃないか!

あわてて、ぼくは紙かみぶくろを追いかけた。

かみぶくろは、はずむように階段かいだんの下まで落ちる と、通路つ う ろをつーっとおくへ すべっていった。

「こら、待て !」

(10)

さけんで、ほの暗いぐら 通路つ う ろにかけこんだとたん、なにかに思おもいっきりおでこ をぶつけた。 頭あたまの中で星ほしがとびかい、あとはなにもわからなくなった。

気がつくと、ぼくは、うす暗いぐら ところ所にしゃがみこんでいた。目の前まえには、お 地ぞうさん。このお地ぞうさんに 頭あたまをぶつけたらしい。

まさか、 昔 話むかしばなしの世界せ か いにまぎれこんじゃったんじゃあるまいな……。

いっしゅんぎょっとしたけれど、すぐにわかった。ここは、花陣はなじんビルの 地下 の居酒屋い ざ か や『ほろよい』の前まえだ。お地ぞうさんと思おもったのは、よく見る と、石づくりのたぬきのおき物ものだった。なわで首くびからさげた大きなとっくり に、店みせの名前な ま えが書いてある。入り口のこうし戸<じゅんび中〉のふだがかか っていて、中は真っ暗ま くら。店みせの人はまだ来ていないらしい。

テキスト:『十分で読める名作 三年生』(株式会社学習研究社)

Referensi

Dokumen terkait

箱の中に入っているみかんを,A,B,C,Dの4人で次のように分けます。 全てもらう。 このとき,次の各問いに答えなさい。 (1)Dさんは20個もらいました。最初に箱の中には何個のみかんが ありましたか。 (2)AさんとCさんのもらったみかんの個数の積が,BさんとDさんの もらったみかんの個数の積と等しくなりました。最初に箱の中には何個の