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赤い魚と子供 小川未明

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Academic year: 2023

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(1)

赤い魚と子供 小川未明

かわの中なかに、 魚さかながすんでいました。

はるになると、いろいろの花はなが川かわのほとりに咲 きました。木 が、枝えだを 川かわの上うえに拡ひろげていましたから、こずえに咲 いた、真紅まっか な花はなや、またう す 紅くれないの花はなは、その 美うつくしい 姿すがたを水みずの 面おもてに映うつしたのであります。

なんのたのしみもない、この川かわの 魚さかなたちは、どんなに上うえを向 いて、

みずの 面おもてに映うつった花はなをながめてうれしがったでありましょう。

「なんというきれいな花はなでしょう。水みずの上うえの世界せかい にはあんなに 美うつくし いものがたくさんあるのだ。こんどの世 には、どうかして 私わたしたちは水みず の上うえの世界せかい に生 まれ変 わってきたいものです。」と、魚さかなたちは話はなし合 っていました。

なかにも、 魚さかなの子供こ ど もらは躍お どり上 がって、とどきもしない花は なに向 か って、飛 びつこうと騒さ わいだのです。

「お母か あさん、あのきれいな花は ながほしいのです。」といいました。

すると、 魚さかなの母親は は お やは、その子供こ ど もをいましめて、いいますのには、

「あれは、ただ遠と おくからながめているものです。けっして、あの花は なが 水み ずの上う えに落 ちてきたとて食べてはなりません。」と教おしえました。

子供こども らは、母親ははおやのいうことが、なぜだか信しんじられなかった。

(2)

「なぜ、お母かあさん、あの花はなびらが落 ちてきたら、食べてはなりません のですか。」と聞 きました。

文字來源:http://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51093_48257.html 聲音檔:http://aozoraroudoku.jp/voice/rd137.html

(3)

あし 新美南吉

ひきの馬うまが、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていまし た。

すると、すずしい風かぜがでてきたので、一ぴきがくしゃめをしてめを さましました。

ところが、あとあしがいっぽんしびれていたので、よろよろとよろ けてしまいました。

「おやおや。」

そのあしに 力ちからをいれようとしても、さっぱりはいりません。

そこでともだちの馬うまをゆりおこしました。

「たいへんだ、あとあしをいっぽん、だれかにぬすまれてしまった。」

「だって、ちゃんとついてるじゃないか。」

「いやこれはちがう。だれかのあしだ。」

「どうして。」

「ぼくの思おもうままに歩あるかないもの。ちょっとこのあしをけとばしてく れ。」

そこで、ともだちの馬は、ひづめでそのあしをぽォんとけとばしま した。

「やっぱりこれはぼくのじゃない、いたくないもの。ぼくのあしなら いたいはずだ。よし、はやく、ぬすまれたあしをみつけてこよう。」

そこで、その馬はよろよろと歩いてゆきました。

「やァ、椅子いす がある。椅子がぼくのあしをぬすんだのかもしれない。

よし、けとばしてやろう、ぼくのあしならいたいはずだ。」

馬はかたあしで、椅子のあしをけとばしました。

椅子は、いたいとも、なんともいわないで、こわれてしまいました。

文字來源: http://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/4675_8212.html 聲音檔:http://aozoraroudoku.jp/voice/rd111.html

(4)

あひるさんと時計 村山籌子

な んでもかでも他人 の真似 をしたがるあひるさんがありました。まだ 子供こ ど もでしたから無理 もありませんが、大お おきなあひるさんたちが時計と け いを 持っているのを見 て欲 しくて堪た まりません。お父とうさんにお願ねがいしました。

「お父さん、時計と け いを買ってください。」

お父さんは言 いました。「もっと大お おきくなったらにしよう。」

あひるさんは、すぐおばあさんのところへ行 きました。

「おばあさん、僕ぼ くに時計と け いを買 ってください。」

おばあさんはあひるさんをよく見 て言 いました。

「お前ま えはまだ小ち いさいから大お おきくなったらにしましょう。」

あひるさんは 涙なみだが出て来ました。じだんだをふもうと思おもいました が、すぐに、大お おきな虫目鏡む し め が ねをおばあさんにわたして言 いました。

「おばあさんは目 が悪わ るいから、これでよく見 てください。僕ぼ くはとても 大お おきいんだから。」

おばあさんは虫目鏡む し め か が み

をかけてあひるさんを見直み な おしましたら、あひる さんはもうお父さんのように大お おきく見 えました。おばあさんは成程な る ほ どと 思おも

って財布さ い ふからお金か ねを出 してあひるさんにやりました。

あひるさんはそれを持って時計屋と け い やさんに行きました。

(5)

文字來源: http://www.aozora.gr.jp/cards/001172/files/44977_42820.html 聲音檔:http://aozoraroudoku.jp/voice/rd86.html

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