論 説
いくつかの漢訳仏典における
嘉難詞と連詞(下)
一一二音節語と二字連語を中心に
長 尾 光 之
暮.序 捻.能と善 i,二音締譲と二字連語 欝、銃後など 2.轟と{蔓 i4.無毒 3.復 麺、講 4.密 騰.悉 5.当、応、必、定、須(以上葺巻3号) 葺.尋 6.次(以下本号) 露、甦 7.蒙 !9.奔 8.各 2§.又 9.更 2i.転
驚共 22、墓囑率否定講
ii. 皆 23. おわり喜こ
6.次
「次」は「ついで」「また」という意秣である。この「次」は以下のように
「つぎつぎに」の意殊の「転涯、「のち」の「後涯、rだんだんと」の「灘」など と「〜次」「次〜」のかたちで連矯される。
麟次経歴、到父住城(つぎつぎと巡り歩いて父の住む城に着いた)
(ゼ法諺4信)
椿継得成仏、転次蕪授記(趨次いで銭仏しつぎつぎと授記した)
一3婁一
いくつかの漢讃仏典にお謬る讃詞と違講(下)(長尾光之)
(ζ法遜 i序/
次後布仏、亦名暮月灯萌(ついで仏がお絵、霞目灯明と名{寸診た)
(ζ法遜i序)
次復一聚、身包髭i灘(次の天は身{本が輝き) 響宝選39〉
次後作仏(つづいて後に仏となる〉 曙法董欝溝)
「次珪とともに羅いられている憂)1まいずれも野次珪と岡系統の意妹の字であ る。隅義の言葉を2字ならべた、いわば冒傘ばした」表現ともいうことができ
るG
7.曽
「すでに」「かつて」の意練の「欝」が勉の語と連綿される縫 巳曽躾養、無量千万癒数諸仏(すでに数多くの諸仏を供養した〉
(ゼ法遜7化)
我違警供養、今復選親近(かっては供養し今は再び観しくしている)
(ζ法雌23薬)
我在十六数、曽葬為汝説、是故縁方便、崩汝趣仏慧(十六の数についてはか ってお蘇に言った。そこで手だてを使ってお前に仏の智恵を与えよう)
(疹法遜 7{ヒ)
8.各
「おのおの雌の「各」が「英雄(いっしょに)、[望」(また・そのうえ)、「相」
(たがい1こ)と連灘される{粥。
各共議譲(各々が議論して) 響生遜i)
在天衆前、各共合掌(みなの藪でおのおのが合掌して) (ゼ法邊露湧〉
復於八方、各更変・一 (八方でそれぞれが変わり) (ζ法選難宝〉
一39一
行政麺会論集 第鴛誉 第蓬弩
羅各根語、共議髭事(それぞれが誌ねてこのことを議論した)(誓法壌7化)
各櫨講言、我等唯敏愚猛勇免火難(それぞれに「われわれが仏にと管つけば 火難をまぬがれる」と言った。) (ゼ宝退爲)
9.更
「また・そのうえ」の「更」が「復」(また)、「各」(おのおの)、菱転」(つ ぎつぎに)と連灘される{列。
復更思惟(さらに思難し) 響法墨3讐)
復於八方、各更変… (「各更」跳出 更)
転更挫糠、麟絶躄地(さらに恐れて震えて地に倒れた) (『渋墨4態)
臆.共
rともに」rいっしょに」の意味のr共」がr皆」(みな)、r各雄(おのおの)、
蓉轟」(いっしょに)、「権」(たがいに〉などと連灘される鰹。
各共飲食(各々が議論して〉 僅生還圭)
髭是鋳霞縁、宣各共求之(これは韓の露縁か、それぞれが求めなさい)
(罫法遜7化〉
(ヂ各共」賎出→各〉
弟不髄顯、恒業譲謬(弟は従懸でなくいつも言い争っていた) (ζ宝諺88〉
飲灘遍多、皆叢酔騒(濤を飲み遍ぎてみな酔って醒つた) (蓼生盤捻)
皆共議綾仏、演説大乗法(みなあの仏に大乗の法を議いてもらうようお額い する〉 (参法選7化)
諸震霰衆、皆具違遂(猿どもをすべて遍い払う) (ゼ宝』96)
金色三十二、十方諸鰐騰、購共一法中、饒不得鏡事(金色も三十二も十の力 も多くの解鋭も、ともに一つの法の申にあるのにそれを簿ることはできない)
一灘一
いくつかの漢訳仏典における離調と連詞(下)(長罷光之)
(ζ瀦3響)
諸竜及諸鬼神悉共議義(亀と彊神たちがみなで議論して) (蓼生還8)
撰郷銚災、尋共議書(この災いから抜け霞すためともに議論した)
(ゼ宝悉77)
当共櫓娯楽(一緒に遊んでいるときに〉 (置生邊6)
共相残害、歎懸食肉(ともに傷つけあい、露を飲み肉を食う)(ゼ法話3讐〉
鞍蒔韓中、騒歌爾磐共相搭摩(そのとき韓では懸が二本の竹に吹き付け、互 いにこすり合って) (ζ宝遺欝)
胆擁琶尊、目不暫捨、羅共嗣声、嚢議編著(盤尊を舞ぎ、霞はそらせずとも に声を上げ、纒議を議も、て言った〉 (ゼ宝虚捻)
舞.皆
「みな」という意殊の「皆」は「〜皆」のかたちで縷勝「普」ヂ悉」「威ま
「亦」と連なり、あるいはr皆〜」のかたちで「其」嘱」「巳」「悉聾と連なっ て購いられる。
横生誹謗、優皆嚢之(しきりに恩讐を言ったのでみなは怒った)(謬宝邊3了)
圏我勝説、雛皆借受、入麺来慧 (「響皆葺醗鐵→「羅」)
諸人畏故、蓋皆雛伏(人々は畏れてみなひれ伏した) 曙宝薄膜〉
十方諸衆生、普昏蒙饒益(十方のみなみなはあまねく満ち定むた)
(ζ法邊7化)
貌遜・頗梨珠等、其諸倉庫、悉皆盈溢(競珀、顛梨珠などがそれぞれの倉に 満ちあふれている) (疹法選4信)
山中菓 根茎枝葉、悉皆枯乾(由宇の実、穣、茎、枝、葉はすべて枯れ乾い た) 醒宝遭難)
我髭樹桑、悉皆美好(私のこの果物1まみなおいしく悪いものはひとつもない)
(ゼ百選㈲
一4i一
行政社会論集 第i7巻 第尊号
綾仏種人、威皆講之、実是声懸(あの仏の轡の人はみなこれは声縫であると 患った) (謬法話8受)
威皆蟻恥(みな聡とした) 醒宝遺麓?〉
安住方便中、亦皆議是法(手だての申に安んじてみなこの法を議く)
(謬決選3響〉
諸奮修功徳、柔穣質聾者、眞彗皆見我身、在農工薦説法(功徳を収めた妻たちは 粟穂質朴でみな私を見てここで法を説く) (駐蓋露寿)
皆共議彼仏、演説大乗法 (ヂ皆兵」鰻鐵ゆ「共」)
如是二万仏、皆織一字、号9蒋灯明(このよ うに二万の仏はみな一つの名で 欝月灯明と言う) (ぎ決選i窪)
疑綴皆巳除(疑いの網はすべて除かれた〉 (ζ法薩3讐)
謹是経時、十六菩薩沙弥、皆悉借受(この経を説くとき十六菩薩沙弥はみな 借受した) (罫法薄7化〉
12.能と養
「よく」「ちゃんと」という「能」とε善」はそれぞれ単独ででも濯いられ る。この二字が結びついてヂ能書」あるいは「善能3となるのはこの難の特徴 である。(西谷欝認参照〉
十方私議讃、善能分難読(多くの仏にほめられて、よくきちんと説く)
確法遜i5湧)
難来書能分霧鐘珠(如来はこの珠玉をきちんと分けることができる)
確実遜?§〉
其夫先乗常善能作鴛鴦之騰(その夫はいつもよくオシド1}の鳴き声を出した)
(蓼百違遵7)
子達講義趣、又能書議法(さまざまな意味を遅解してきちんと法を謹くこと ができる) (罫法遜2方)
一42一
いくつかの漫談仏典1こおける離調と連講(下)(長尾光之)
鬱憂説新語藩にもこの暫瞬まある。
劉遅善能招廼、薦擦於撰霧(劉理は人を招くのは上手だったが、統舞するこ とは上手くなかった) (尤悔)
爲.却後など
「その後3の意をあらわす「却後」は松尾88によれば漢代説経では、支謙 譲に
語之言「却後七馨、曇無蝿菩薩当従1三蘇起珪(今讐から七霞めに、曇無蝿菩 薩が三珠から起きるでしょう) (T2蟄8畦鱗観2〉
はじめ33携あると報告されている。置法遜以下3経の「却後註の縫。
鍵婆達多、簾後遍無量劫、当得作仏(提婆達多は無量劫を過ぎて仏になる)
(ζ法卸2挺)
隷後七霞、天当雨土満其城内(七嚢のちに天は土を降らせて減じ抄うをいっ ぱいにしてしまった) 確宝選ii§)
時諸鐙人却後七雲間其斃死、威皆嘆書、真星智者(七獲のちにその子が死ん だと覆いて量の人々は感摸し、本当の智恵者だと言った) (蓼百麟亙i〉
中古難の飽の資料にも「麟十五8」(翻魏書跡、「却後十七嚢」(ζ量説新語遜 傷選漣)、「爺後六題(『後漢書選勲女伝)のように「裁後(ときに去暮肩÷
「時懸をあらわす語」の鱗が見える。
そのほか「其後」「然、後輩も見える。
貧女其後寿尽命終生於天上(貧しい女はのち寿命がっきて天に生まれ変わっ た) (ζ宝遜6i)
入大海之法、要須導舗然後考去(大海に行くには案内人がいる。そうしては じめて背けるのだ) 確百茎廼)
繭有大海、雇勉両銭、然後得渡(蒙に大きな湾があり、人を二銭で蓬って渡 ることができた) ぼ百選i§〉
臆 ㎜
待政挺会論集 第罪巻 第淫書
現代語にも絹いられる「縫後」(すぐ後で)は『宝選に見える。
蹄擦其鉢、著虚空中、陸後飛去(露空にその鉢を投げ、そののち飛び去った)
(ζ宝遊鱒)
矯.時
r時」には譲翫が連接して「時雛」(すぐさま)となる。
正時即遣霧信往看(王はすぐさま親しい者を灘遺して見に行かせた〉
(罫菖選鋤 この馨寺馨涯は顛倒して「幾時」ともなる。
無;欝漏失、景雛寺付信(まちがいなくただちに手紙を鐵した) (生3)
…窮諸仏土、郷特大震動(すべての仏土1まただちに大きくうち震えた)
確宝遜i序)
此人羅時麹鐘縫紋鑛駿薦飛(その人は即座に箱をかかえ校を持ち、くっをは いて飛び立った) 纈毒垂毅)
「時」はまた薪当、後、権、随、瞬、向、尋、一、癒、韓」などに連接する。
其人当時悔不疾去(その人はその縛すぐに去らなかったことを梅やんだ)
(ぎ百選働 其父後時寿星命終(父は後寿命が尽きて亡くなった) (ゼ宝選欝8〉
諸歓慶事、購時集会(さまざまの慶事が一斉に開かれた) 響宝雪7?)
今為解湊、権時下愛(今集められたもの1ましばらくの闇は現れない)
(ζ生潅3)
常駆遂水草、随時為鞍食(いつも水草のほうへ追って行き、食べるにまかぜ ていた) (匿菖蒲37)
遣二弟子、人当一聯、随時按摩(二人の弟子に瞬を一本づっ割む当て、時お り按摩させた) (ζ蒼叢53)
麟鋳灌薬我取駿之、是政欲死(先ほど澆霧の薬を飲んでしまったので息も絶
一4専一・
いくつかの漢訳仏典における灘講と連講(下)(長尾尭之)
え絶えなのです)
尋時証明賢聖之法(ただちに賢人整人の法を瞬らかにした)
尋時金鼠変為毒蛇(金鼠狼はたちまち毒蛇に変わった)
五百欝1銭一時僕死(五百人の欝盗がただちに全部死んだ)
(罫百選8諺)
(ζ生籬i)
(ゼ否潅89)
α責蓋65)
世尊慈特選大饗比丘来(穫尊はすぐに人に比丘を響びにやった)確生遍i)
籍.岡
「いっしょに」の意舞豪の「隅」が連矯される{雍。
麺是二万仏、皆講一字、号雪月灯瞬 (ヂ皆購」醗串→「皆」〉
各於十方国、悉属…名号(十方の覆ですべて一つの名である)
(欝去藷9人)
普欲令衆生、姦羅得既道(すべての人々にともにこの道を得させる〉
(蓼法盤2方)
又同一姓、姓頗羅蟹(瞬じ名字で頻羅整という) 確法藷1序)
総。悉
「すべて、ことごとく」の「悉」に「亦、已、皆」がっく擁。
千二毒羅漢、悉亦当作仏(千二百の羅漢がすべて仏となる) (ゼ法盛2方)
圏麺是法音、疑梅悉已除(このような法音を騒いで疑いや悔やみはすべて線 かれた) (郵法選3讐〉
悉皆翼建、乗饑寒還(みな十分に手に入れ、霧に乗って帰った)(ζ生遷賛 露量藩生、与菩薩漢、従其関法、悉皆緩解(この琶に生まれる者は菩薩とと
もにその法に縫ってみな信じ鍵解した) (ζ法盤66化)
我髭撰果悉皆美鋸無一悪者(私のこの果物はみなおいしく悪いものは一つも ない) (ゼ百選鴨〉
一隠一
鴛政縫合論集 第葺巻 第4号
(「悉皆3麟鎧一・「皆」)
貸.尋
「それから」の意の「尋」にはヂ尋〜」のかたちで後に「硬」「復」際鐵が つく。いずれも穏当程度接尾辞的になっているものと考えられる。「後」「共」
をともなう語もある。ヂ○尋」となる鱗もある。
其父縫子、悉巳得差、尋硬来帰、減便晃之(父はその子が良くなったと驚き、
帰ってその子に合わせた) (ゼ灘欝寿)
罪以鉄叉、打童女頭、尋便命終(すぐに鉄のさすまたで童女の頭を擦つと死 んでしまった〉 (蓼宝遷4)
(「尋硬」賎鐵→「痩」)
若有漢得、尋復忘失(手に入れてもすぐに亡くしてしまう) (『法諺3讐)
(ギ尋復]鰻墨→褻復愉 尋郷於是籔、告於天人衆(それからこの馨に天と人々に告げた)
(ぎ法露玉序〉
舞舞放象、還父母辮(すぐに象を放して父母のところに帰す) (ζ宝藍亙5)
蘇彼懸人尋躍取米及胡麻子(その銚人はすぐに米とゴマを取って)
(誓書麟鋤 (「尋鍛講賎出→「鄭ゴ)
熊尋後送一手抱樹欲提老母(熊はそれから片手で木に抱きつき老母を補らえ ようとした) (蓼百雌93〉
穰雛動災、尋共議言(この災いから抜け鐵すためともに議論した)
(ゼ宝達7?)
(「尋共」鰻鐵→「其」)
靉靆愚生(竈はすぐ止まった) (罫宝雌8馨)
一総一
いくつかの漢訳仏典1こお移る裂講と連講(下〉(長尾光之)
総.已
「すでに」の意味の「已」が罫〜已涯ヂ已〜」のかたちで縫の語と連題され
る撰。
汝等號已知、諸仏轡1之舗、髄室方憂事(お蕪たちはすでにもろもろの仏の穫 の鰍ま手だてを講ずることを知っているだろう〉 ぼ法藩2方〉
野干之属、藁巳蔀死(獲のたぐいはすでに羨に継て死んだ) 確法董3讐)
後紐少時、父無子意、濠已還泰(しばらくして父は子の考えを知鯵徐々に安 らかになった) (ζ決選罎懲)
疑網皆登除 (「皆巳豊饒鐵→葬鬢茎)
久已行仏遂、往禅還智力(長い隅仏の遵を行い、神通の知力を縷た〉
(ζ法薄藍5湧)
藤麹走法養、疑獄悉已除 (「悉巳涯賎錯→「悉麟 疑悔永已盤、安住実智中(疑いや悔やみはすべてなくな鯵、本当の難の中に いる) 確法話3毒…〉
百千万億、雛世已曽、従仏受化(百千万億の轡量はすでに仏の教化に従い)
ぼ法話2方〉
道場得成果、我已悉短箆(さとりの場で成果を得、私はすべて礎解した)
(ぎ法虐2方)
総.亦
「そして」「また」の「亦」が飽の字と連購される鱗。
其伝窪1±、亦復如是(仏の蟹はまたこのようである) 確決選3讐〉
我今藤復賛嘆僕養老父母之徳毯(私は今また老父舞の徳を供養し誉めたたえ る〉 (窪宝選8)
一逢7一
行政社会論集 第貿巻 第4号
(ド旛復」賎鐵→「復」)
我在十六数、曽券為汝議、是政以方優、引汝趣仏慧 (「曽亦」賎鐵融「曽」)
千二百羅漢、悉亦当作仏 (「悉葵」賎鐵袖「悉」)
又奔不生、怨鎌之心(また、覆みや嫌悪の心を生まず) (参法遜錘安)
2§.又
「また」の「又」の擁。
又復不行、上中下法(また上中下の法を行わず) (安・中252〉
又復畏五菖欝象必殺既猟縣(また、五百匹の象が必ず猟錘を殺すことを恐れ)
(ζ宝蓋欝)
(ヂ又復」幾鐵→「復3)
又講一姓、姓頗羅蟹 (鰻趨舛「岡雌)
又亦不生、怨謙之心 (醗裁→「雍」)
つぎは「又]「復」、「旛」「又」が連霧されずに離れてお参、なおかつ呼癒し ている鱗である。
又遍千疆土、後下一点(亦千の蟹を過ぎて一滴を落とした) (蓼法蓋7化)
非難殊行道、又難智慧力(また道を行うことを知離、智憲のカも知った)
(密法毒7龍)
2業.転
「つぎつぎに」の「転」の鰍。
穣纒得成仏、転次蕪授配 転更淫締、縫絶躄地
転覆精進(つぎつぎに精進して)
(ギ転次珪羅鐵→「次」)
(ヂ転更」賎鐵→ゼ更」)
(ゼ法轟28勧)
一48一一
いくつかの漢讃仏典における離講と連講(下)(長電光之)
22.離調÷否定講
これはいわ塗る「否定の強諜1」で、六朝時代から鷺が増えるかたちである
(青緡幸次郎「中蜜語に於ける否定の強請」欝総年『中国散文論遜参照)。
訳経では紅常」「露」「都」「更」茸皆」「実」「終」などの褻詞と「不」「無」
「非」などの否定調が連講される飼を多く見墾だすことができる。
二百億劫、常不縫仏ぐ、慌露癒劫の闘、常に継、に会わない〉 ぼ法謳2む不)
常演議法、曽無縫事(常に法を説き、縫のことはしなかった)(蓼法遺5草〉
其人酔瓢、薬不覚難(その人は醗って寝てすべて覚えていない)
ぼ法諺8受)
卒得嚢腫、躯不能藷(すぐに騰が鍾れ話すことができない) 確百藷72)
殺等若闘、浄仏国土、教化衆生、翻無歌楽(私達はもし仏の醒を清め人々を 教化することを懸継ても楽しいということはない〉 (罫決選4信)
饒藪有麩宝、翻無吝搭(お蕪の持つ財産をまったく鬱しむことなく)
(ゼ宝纏i)
縫乳甚美、都無識者(担バの季転は美味だが、それを籏っている者はいない)
(ζ百遜77〉
編自防衛、更無余意(みずからを守るためで飽意はまったくない)
(『宝遜i〉
一窮僕養、皆不能報(すべての僕養に報いることができない)(ゼ決選4鱈)
諸声闘衆、皆葬滅度(教えを饑く養すべてが悟りを簿るのではない)
(ゼ法墨5華)
弟婆驪龍、極為縮纈、実無異意(弟のパラダはたいへんおだやかで決して異 論1ま持たない) (藩主選録 麹是等衆生、終不求仏道(このような人々は決して払の遵を求めない〉
(罫法遜2方)
一49一
行政嫉会譲葉 第聲拳 第4号
終不敵汝(決してお羨をあざむかない)
我之駈記、終無違失(私の述べることに誤りはない〉
(蓼百選2§)
(罫灘ii)
23.おわ蟹こ
言語の摩史を考察するときには常に轟語の太い底流の存在を念頭に置いてい なければならない。この太い底流は嫉会の変建につれ、さまざまに屈饑しなが らも人間のいる醸善流れっづけた。文章化された言藷はこの底流のごく一部分 を文章のかたちで露鐵させているだけである.文章は書かれてから永い鋳闘を 経て、多くのものは数秩し、そのごく一部が文献として残されているにすぎな
い。吉鱗茎9総では露量説新藷湛を代表とする魏藝溺愛鞘の文章はそれ以前に くらべて助字が多矯され、そのことによって文章がゆるやかに、なめらかにな り、余裕がうまれている、と議く(蓋癖幸次郎「量説新語の文章」蔚揚書74 ページ)修そして、「毯説に始めてあらわれる新語法は、難語としては遅くも後 漢には盛んに使われていたと考えねばならなも弓とも言う.すなわち、大疑霞 藷の底流1ま藩漢・後漢と若干はすがたを変えっっも魏讐に流れ入ったと見る。
魏奮1こいたって前代にくらべ言語は大きく変貌したよう1こ見えるが、濤語の流 れが根本的に変乾したのではなく、『史書轟窪漢書遜等を蝶介として露怨してい
た欝語の流れが、魏琶以降ではより大きく露塗した、と考えるべきである。文 章斐としての観点からだけすれば文童が変わったと言うだけでよいが、書語の 歴史という点から覧るとそれだけでは不十分である.吉瞬前掲書では麹藩以鋒 助字をあつかう新方式の文章が増えてきた(筆者流に言えば、嚢藷底流の露量 部分が大きくなって来た)蓬滋には、哲学談義の盛行により嘘、本、}劇な どの事象のあ勢ようを吟味する勤学が多く使われたこと、睡六文の流行により、
尋字、6字に字数をととのえるため、叙述の結論に影響をおよぼさぬ助字が採 霧されたことであるという。筆者はこれに換えて、詩・小説・文学評論などの 盛行と発達も「底流の露鐵」にあずかってカがあったものと考える。文学作贔
灘 } ㎜
いくつかの漢讃仏典における裂講と連講(下〉(長尾光之〉
を麟遺するときにはよりよい表愛を求めてその時代の書藷を仔纒に跨殊し、叢 も適切な語彙を連ねて文章を作ったり、従前の慣習にとらわれず、よむ新鱗な ことばを襲おうとするはずだからである。さらにもう圭っの大きな遅出は言う までもなく、仏教の流入と訳経事業である。鱒馨から来た訳経繕たちは、外蜜 語として中国語に接し、習得して行くとともに、サンスク撃ット藷や西域諸語 をいかに遍羅な中国語に置きかえるかということに腐心し、申請人の繕偲も中 蟹藷をもう一度客観的に晃慶し、ロ藷の豊かな表現力を再認識したであろう。
また、奄教という目的からしても大多数の字の読め掩大衆のことを考えれば、
健来まで購いられていた、口語の籔片を記した文章のわくを大きく乗り越えて 行く必要があったのである。
一5茎一