大学における TOEFL iBT 対策授業についての実践報告
-スピーキング・セクションを意識して-
森下 美和
神戸学院大学経営学部 〒651-2180 神戸市西区伊川谷町有瀬 518 E-mail: [email protected]
概要 本稿では,派遣交換留学を希望する大学生が,留学に必要なスコアを取得するとともに,モチベーション を高めることができるような TOEFL iBT 対策授業について報告する。授業では,英語の 4 技能(リーディング,
リスニング,スピーキング,ライティング)すべてを取り挙げ,とりわけスピーキングを意識した。スピーキング・
セクションについては,ピアレヴューや教師の講評を挟んで同じ練習問題を 2 回行ったところ,1 回目と比較して 2 回目の発話総語数が有意に増加していた。授業後の TOEFL iBT のスコアは平均 10 点程度伸びており,アンケー トにも肯定的な回答が見られた。本実践の結果から,TOEFL iBT に基づく授業は,派遣交換留学を希望する学生 のみならず,あらゆる学生が 4 技能をバランス良く伸ばすことに役立つ可能性が示唆された。
A TOEFL iBT Prep Course Implementation
- With the Speaking Section in Mind - Miwa MORISHITA
Faculty of Business Administration, Kobe Gakuin University 518 Arise, Ikawadani-cho, Nishi-ku, Kobe 651-2180 Japan
Abstract This paper reports on an educational approach in a summer intensive course to improve TOEFL iBT scores of university students who wish to go on an exchange program, as well as help to motivate them.
The course dealt with all four skills of English (i.e., reading, listening, speaking, and writing), with relative emphasis on speaking. The results of a task (Type 1) in the speaking section revealed that students produced significantly more words in the second recording than the first one with the help of peer review as well as the teacher’s comments. TOEFL iBT scores per se also increased after the course by approximately 10 points on average. This improvement in performance, together with the positive responses from the questionnaire, shows that the course’s aims seem to have been achieved. In summary, classes based on TOEFL iBT are useful not only for prospective exchange students but for any students who wish to improve the four skills of English in a balanced way.
1. は じ め に
英 語 圏 の 大 学 ・ 大 学 院 へ 留 学 す る に は , 一 定 の TOEFL iBT ス コ ア が 必 要 で あ る 。TOEFL 試 験 は 当 初 PBT(paper-based testing; ペ ー パ ー 版 ) で あ っ た が , 日 本 で は ,2000年 に CBT(computer-based testing; コ ン ピ ュ ー タ 版 ),2006年 に iBT(Internet -based testin g; イ ン タ ー ネ ッ ト 版 )が 導 入 さ れ た 。CBTで は ラ イ テ ィ ン グ が 導 入 さ れ ,iBT で は ス ピ ー キ ン グ を 含 む 英 語 の 4 技 能 す べ て を 測 定 す る よ う に な っ た た め , 一 般 に 英 語 の 産 出 が 苦 手 と さ れ る 日 本 人 に と っ て は さ ら に ハ ー ド ル が 高 く な っ た と 言 わ れ て い る 。2012 年 の TOEFL
iBTの 日 本 人 の 平 均 ス コ ア (70点 )は , 世 界 平 均 (80 点 ) の み な ら ず , 他 の ア ジ ア 諸 国 ( 中 国 77 点 , 韓 国 84 点 な ど )と 比 較 し て も ,極 め て 低 い( 各 セ ク シ ョ ン 30 点 ; 計120点 満 点 )[4]。
こ の よ う な 状 況 下 で , 英 語 の 習 熟 度 が 比 較 的 高 い 学 生 で あ っ て も 留 学 を 希 望 す る 大 学 ・ 大 学 院 の 入 学 基 準 ス コ ア に 到 達 で き な い 者 が 少 な く な い 。 実 際 , ハ ー バ ー ド 大 学 で 学 ぶ 日 本 人 留 学 生 の 数 は ,2000 年 度 か ら 2010年 度 の 10 年 間 で 151 名 か ら 101名 に 減 少 し て い る が , 一 方 で , 中 国 人 は 227名 か ら 463名 に , 韓 国 人 は 183名 か ら 314名 に そ れ ぞ れ 増 加 し て い る [2]。
そ こ で , 学 生 が 早 期 に 必 要 な ス コ ア を 取 得 す る た め の 支 援 策 と し て ,夏 期 休 暇 を 利 用 し たTOEFL iBT対 策 授 業 を 実 施 し た [1]。 授 業 の 主 な 目 的 は , 英 語 圏 の 大 学 ・ 大 学 院 へ の 派 遣 交 換 留 学 を 希 望 す る 学 生 が , 必 要 な ス コ ア を 取 得 す る た め に ,TOEFL iBT用 の 自 主 学 習 の 方 法 に つ い て 学 び , 他 の 学 生 か ら の 刺 激 を 受 け る こ と に よ り モ チ ベ ー シ ョ ン を 高 め る こ と で あ っ た 。ま た , 少 人 数 で あ る こ と を 活 か し , 通 常 の 授 業 で は 取 り 上 げ に く い ア ウ ト プ ッ ト ・ セ ク シ ョ ン , と り わ け ス ピ ー キ ン グ を 意 識 し た 授 業 を 行 っ た 。
表1に ,TOEFL iBTの 概 要 を 示 す 。
表1.TOEFL iBTの概要
セクション 問題・設問数 時間
Reading 3~5文 1問20分
(各文につき,12~14の設問) (計60~100分)
Listening 1)会話問題:2~3問 1セット30分
(各会話につき5つの設問) (計60~90分)
2)講義問題:4~6問
(各講義につき6つの設問)
※会話問題1問と講義問題2問で 1セット(計2~3セット)
Speaking 1)独立問題:2問 20分
2)統合問題:4問
Writing 1)統合問題:1問(150~225語) 20分
2)独立問題:1問(300語) 30分
一 般 に 英 語 の 産 出 が 苦 手 と さ れ る 日 本 人 の 場 合 で も ,各 セ ク シ ョ ン の 平 均 ス コ ア に 大 き な 開 き は な い が , そ の 理 由 と し て は , ス ピ ー キ ン グ お よ び ラ イ テ ィ ン グ ・ セ ク シ ョ ン の 大 半 は , リ ー デ ィ ン グ や リ ス ニ ン グ を 含 む 統 合 問 題 (integrated tasks) で あ り ,4技 能 が 相 互 に 関 連 付 け ら れ て い る と い う こ と が 考 え ら れ る 。 し た が っ て ,TOEFL iBT の ス コ ア を 伸 ば す た め に は ,4 技 能 を バ ラ ン ス よ く 伸 ば す こ と が 不 可 欠 で あ る 。
次 に , ス ピ ー キ ン グ ・ セ ク シ ョ ン の 概 要 を 示 す ( 表 2)。
表2.スピーキング・セクションの概要
問題の モード 問題内容 準備 解答
種類 時間 時間
独立 Speaking Type 1) 自分の経験や好みに 15秒 45秒
問題 ついて答える
Type 2) 自分の経験や好みに ついて,二者択一で答える
統合 Reading / Type 3) 大学生活:トピックに 30秒 60秒
問題 Listening / 関連する内容のリーディングと
Speaking リスニング(会話)の後,
話者の意見をまとめる Type 4) 講義:トピックに関連 する内容のリーディングとリスニング
(講義)の後,要点をまとめる
Listening / Type 5) 大学生活:問題と2つの 20秒 60秒
Speaking 解決策についての会話を聞き,
自分の意見を述べる Type 6) 講義:講義を聞き,
要点をまとめる
あ る 人 が ど の 程 度 言 語 を 上 手 く 話 す か に つ い て の 我 々 の 印 象 に は , 多 く の 要 因 が 影 響 す る た め , ス ピ ー キ ン グ 力 の 測 定 は 難 し い [5]。 実 際 , ス ピ ー キ ン グ テ ス ト は ,一 般 に イ ン タ ヴ ュ ー 形 式 で あ る こ と が 多 く( 英 検 ,IELTS な ど ), 主 観 的 に な り が ち で あ る 。 一 方 , TOEFL iBT の ス ピ ー キ ン グ ・ セ ク シ ョ ン で は , 受 検 者 の す べ て の 発 話 は コ ン ピ ュ ー タ ( イ ン タ ー ネ ッ ト ) 上 で 録 音 さ れ ,テ ス ト 終 了 後 に 3~6名 の 有 資 格 評 価 者 に よ っ て ,以 下 の 各 項 目 に つ い て 0~4の ス コ ア が つ け ら れ る [3]。
・ 話 し 方 (Delivery): 流 暢 且 つ 明 瞭 で あ り , 発 音 , 速 度 , イ ン ト ネ ー シ ョ ン な ど が 自 然 で あ る か 。
・ 言 語 使 用 (Language Use): 文 法 の 基 礎 力 が あ り , 複 雑 な 構 文 も 使 用 し て い る か 。 ま た , 適 切 な 語 彙 を 使 用 し て い る か 。
・話 の 展 開 (Topic Development):話 に 一 貫 性 が あ る か 。 論 理 の 流 れ が 分 か り や す い か 。
こ れ ら の 項 目 を ,1 度 き り の イ ン タ ヴ ュ ー ・ テ ス ト で , 多 く の 場 合 は 1名 の 面 接 官 に よ っ て , そ の 場 で 適 切 に 評 価 す る こ と は 難 し い で あ ろ う と 想 像 で き る 。 TOEFL iBT の 場 合 は ,テ ス ト 終 了 後 に 複 数 の 評 価 者 が 録 音 音 声 を チ ェ ッ ク す る こ と か ら , よ り 信 頼 性 の 高 い 評 価 が 期 待 で き る 。
英 語 学 習 に お け る 最 終 目 標 は , 英 語 力 そ の も の の 向 上 で は あ る が ,「 留 学 」 と い う 明 確 な 目 的 が あ る TOEFL iBT の 場 合 ,必 要 な ス コ ア の 獲 得 の た め の 方 略 に つ い て も 身 に 付 け て お か な け れ ば な ら な い 。 そ の た
め , ス ピ ー キ ン グ ・ セ ク シ ョ ン に 関 し て は , 以 下 の よ う な ア ド バ イ ス を 与 え た 。
・ ポ ー ズ や フ ィ ラ ー を 避 け , ス ピ ー ド を 重 視 す る 。
・ 問 題 文 の フ レ ー ズ を 利 用 し , 発 話 潜 時 ( 発 話 開 始 ま で の 時 間 )を で き る だ け 短 く す る 。例 え ば ,Choose a person from your childhood. State why that person was significant to you.と い う 問 題 で あ れ ば , 解 答 は ,The person who was significant to me from my childhood is…
と い う フ レ ー ズ で 始 め る 。
・ 言 い た い こ と を 無 理 に 言 お う と す る と 日 本 語 か ら の 翻 訳 に な っ て し ま う の で , 英 語 の ま ま で 言 い や す い こ と を 選 ぶ 。
・ 難 し い ト ピ ッ ク や ど ち ら で も 良 い と い う 意 見 は , ま と め づ ら い の で 避 け る 。
・頻 出 ト ピ ッ ク に つ い て 原 稿 を 書 き ,L1英 語 話 者 に 校 正 と 録 音 を し て も ら っ た 上 で , 何 度 も 練 習 す る と , 自 然 に 内 容 を 暗 記 す る こ と が で き , 適 切 な 発 音 や ス ピ ー ド も 身 に 付 く 。
・ ど ん な 問 題 の 解 答 に も 利 用 で き そ う な 自 分 の 意 見 や 具 体 例 ( 経 験 ) な ど を ま と め て お く 。
・ と っ さ に 浮 か ば な か っ た 表 現 や 単 語 は , あ と で 必 ず 調 べ て 次 の 機 会 に は 使 え る よ う に し て お く 。
・ 慣 用 表 現 の 知 識 を 増 や す 。
ま た , 制 限 時 間 の 終 了 と 同 時 に 録 音 を 止 め て し ま う と , ほ と ん ど 何 も 話 せ ず に 終 わ っ て し ま う 学 生 が 少 な く な い た め , 最 初 の う ち は 時 間 を 気 に せ ず 話 し 切 る 練 習 を さ せ た 。 制 限 時 間 内 に 話 し 終 わ ら な い の は , ほ と ん ど の 場 合 , 情 報 量 が 多 い か ら で は な く 発 話 速 度 が 遅 い こ と が 原 因 で あ る が , 何 度 も 同 じ 内 容 に つ い て 話 す う ち に 制 限 時 間 内 で 簡 潔 に ま と め ら れ る よ う に な る 。
2. 実 践 方 法 2.1. 参 加 者
英 語 圏 の 大 学 ・ 大 学 院 へ の 派 遣 交 換 留 学 を 希 望 す る 英 語 専 攻 の 大 学 生・大 学 院 生 12名(2ク ラ ス )が 参 加 し た 1。 授 業 は , 少 人 数 制 と す る た め , 同 じ 内 容 を 2 回 に 分 け て 行 っ た 。各 ク ラ ス の 定 員 は10 名 で あ っ た が , 他 の 集 中 講 義 や 短 期 海 外 研 修 に 参 加 す る 学 生 が 多 く , 最 終 的 に は 前 半5名 , 後 半 7名 の ク ラ ス と な っ た 。 補 習 で あ る た め , 特 に 評 価 は し な い が , 各 学 生 が 事 前 に TOEFL iBTの 形 式 を 把 握 し て お く こ と と ,大 学 側 が ス コ ア の 伸 び で 授 業 の 効 果 を 確 認 す る こ と を 目 的 に , 受 講 前 後 に 各 自 TOEFL iBT を 受 験 し て ス コ ア を 報 告 す る こ と を 義 務 付 け た 。 た だ し , 時 間 と 費 用 が か か る 点 を 考 慮 し ,受 講 前 に つ い て は ,TOEFL iBTを 受 験 す る 代 わ り に TOEFL iBT Complete Practice Test (TOEFL
iBT と 同 形 式 の オ ン ラ イ ン 練 習 問 題 ) の ス コ ア を 報 告 す る こ と も 認 め た 。
2.2. 教 材
リ ー デ ィ ン グ / リ ス ニ ン グ 用 に は ,「 新TOEFLテ ス ト 形 式 で 学 ぶ 教 養 英 語 : リ ス ニ ン グ & リ ー デ ィ ン グ 演 習 」( 松 柏 社 ), ス ピ ー キ ン グ / ラ イ テ ィ ン グ 用 に は , Kaplan TOEFL iBT with CD -ROM 2008-2009を そ れ ぞ れ 使 用 し た 。 ま た , 必 要 に 応 じ て プ リ ン ト 教 材 を 配 布 し た 。
2.3. 授 業 内 容
4 日 間 で 合 計 24 時 間 (6 時 間 / 日 ) の 集 中 講 義 を , 異 な る 学 生 を 対 象 に 同 じ 内 容 で 2回 実 施 し た 。 授 業 を 通 し て ,TOEFL iBTに 関 す る 基 礎 知 識 と 攻 略 法 を 身 に 付 け る こ と を 目 的 と し ,各 セ ク シ ョ ン( リ ー デ ィ ン グ , リ ス ニ ン グ ,ス ピ ー キ ン グ ,ラ イ テ ィ ン グ )に つ い て , 自 主 学 習 へ の 動 機 付 け や ア ド バ イ ス を 行 っ た 。
以 下 の 進 行 表 に 基 づ い て , 授 業 を 行 っ た ( 表 3)。
表3.授業進行表
回 時限 授業タイトル 授業内容
1日目 1 Orientation TOEFL® iBTの概要説明等
2 Listening (1) ガイダンス&練習問題
3 Reading (1) 〃
4 Writing (1) ガイダンス&課題提出
2日目 1 Listening (2) 練習問題
2 Reading (2) 〃
3 Speaking (1) ガイダンス
4 Speaking (2) 練習問題
3日目 1 Listening (3) 練習問題
2 Reading (3) 〃
3 Speaking (3) 〃
4 Speaking (4) 〃
4日目 1 Listening (4) 〃
2 Reading (4) 〃
3 Writing (2) 課題講評
4 Wrap Up 質疑応答&アンケート等
1日4コ マ で 全16コ マ( オ リ エ ン テ ー シ ョ ン と ラ ッ プ ・ ア ッ プ の 各 1コ マ を 含 む ) と し , ラ イ テ ィ ン グ に は 2コ マ , そ の 他 の セ ク シ ョ ン に は 各 4コ マ を 割 り 当 て た 。 以 下 に , 各 セ ク シ ョ ン の 授 業 内 容 に つ い て 概 要 を 説 明 す る 。
リ ー デ ィ ン グ
テ キ ス ト か ら 抜 粋 し た 問 題 を , 制 限 時 間 ( 約 20 分 間 ) を 設 け て 一 斉 に 読 ま せ た 後 , 段 落 毎 に 要 約 と 設 問 の 解 答 を さ せ た 。 背 景 知 識 が 必 要 な 問 題 に つ い て は , ウ ィ キ ペ デ ィ ア な ど の 情 報 を 資 料 と し て 配 布 し た 。
リ ス ニ ン グ
テ キ ス ト か ら 抜 粋 し た 問 題 を , 全 体 を 通 し て 1回 聞 か せ た 後 ,数 段 落 毎 に 区 切 り な が ら2回 目 を 聞 か せ た 。 2 回 目 で は , 段 落 毎 に 要 約 と 設 問 の 解 答 を さ せ た 。 難 易 度 の 高 い 問 題 に つ い て は , 空 欄 を 設 け た ワ ー ク シ ー ト を 配 布 し , キ ー ワ ー ド を 聞 き 取 り な が ら 概 要 を 掴 む 練 習 を さ せ た 。
ス ピ ー キ ン グ
CALLシ ス テ ム (CaLabo EX) を 利 用 し ,全 6タ イ プ の タ ス ク に つ き1問 ず つ 出 題 し た( 表2)。ム ー ビ ー テ レ コ ( 図 1) で , 各 問 題 の 解 答 ( 音 声 ) を 一 斉 に 録 音 後 , 音 声 フ ァ イ ル を 回 収 し , 各 学 生 の 解 答 を ク ラ ス 全 体 で 聞 き な が ら 講 評 し た 。録 音 と 講 評 は1問 に つ き1~2 回 行 っ た 。 ま た , 各 タ イ プ の 問 題 ご と に 簡 単 な メ モ 用 の フ ォ ー マ ッ ト (Appendix) を 配 布 し , 必 要 が あ れ ば 使 用 す る よ う に 指 示 し た 。
録 音 ・ 回 収 ・ 再 生 等 に つ い て は , 以 下 の よ う な 手 順 で 行 っ た 。
< 教 師 側 の 操 作 >
1) CaLabo Exの 日 本 語 バ ー ジ ョ ン を 起 動 さ せ , メ イ ン タ ブ か ら ム ー ビ ー テ レ コ を 選 択 す る ( 学 生 の 画 面 に も , 学 生 用 の ム ー ビ ー テ レ コ が 立 ち 上 が る )。
2) Teachingタ ブ をSelf Learningタ ブ に ,MICボ タ ン をPCボ タ ン に , そ れ ぞ れ 切 り 替 え る 。
3) 問 題 の 音 声 を ヘ ッ ド セ ッ ト か ら 流 す た め , CALL シ ス テ ム の 操 作 パ ネ ル の ス ピ ー カ ー ボ タ ン を OFFに し , メ イ ン タ ブ の 「 聞 か せ る 」 ボ タ ン を 選 択 す る 。
4) 音 声 を ヘ ッ ド セ ッ ト か ら 流 し ,終 了 し た ら 録 音 開 始 の 合 図 を す る 。
5) 全 員 が 録 音 終 了 し た こ と を 確 認 後 ,各 自 デ ス ク ト ッ プ 上 に 保 存 す る よ う に 指 示 す る 。
6) ア プ リ タ ブ の「 フ ァ イ ル 提 出 」ボ タ ン を 選 択 し ,「 生 徒 に 提 出 を 許 可 す る 」 ボ タ ン を ク リ ッ ク す る 。
7) 「 提 出 フ ォ ル ダ 」に 全 員 分 の 音 声 フ ァ イ ル が 入 っ て い る こ と を 確 認 後 ,1 人 1 人 の 音 声 を 再 生 し , ク ラ ス 全 員 で チ ェ ッ ク す る 。
< 学 生 側 の 操 作 >
1) ヘ ッ ド セ ッ ト で 問 題 の 音 声 を 聞 く 。
2) 録 音 開 始 の 合 図 で ,ム ー ビ ー テ レ コ の 画 面 下 の 右 端 に あ る 録 音 ボ タ ン ( 赤 丸 ) を ク リ ッ ク し , 録 音 を 開 始 す る 。
3) 解 答 が 終 わ っ た ら , 停 止 ボ タ ン (■) を ク リ ッ ク し , 録 音 を 停 止 す る 。
4) 再 生 ボ タ ン( 右 向 き 三 角 )を ク リ ッ ク し ,自
分 の 録 音 音 声 を 確 認 す る 。
5) 正 し く 録 音 で き て い れ ば ,画 面 左 下 の 右 端 に あ る 保 存 ボ タ ン ( フ ロ ッ ピ ー の 図 ) を ク リ ッ ク し , フ ァ イ ル 名 を 入 れ て デ ス ク ト ッ プ 上 に 保 存 す る 。
6) 保 存 し た 音 声 フ ァ イ ル を , ド ラ ッ ク ・ ア ン ド ・ ド ロ ッ プ で 提 出 ボ ッ ク ス に 入 れ , 提 出 ボ タ ン を ク リ ッ ク す る 。
図1. ム ー ビ ー テ レ コ の イ メ ー ジ
( 上 : 教 師 の 画 面 , 下 : 学 生 の 画 面 )
ラ イ テ ィ ン グ
ラ イ テ ィ ン グ に は , ス ピ ー キ ン グ 同 様 , 統 合 問 題 と 独 立 問 題 が あ る が( 表 1),本 授 業 で は ,時 間 の 都 合 に よ り , 通 常 の ラ イ テ ィ ン グ の 授 業 で は あ ま り 扱 う こ と が な い と 思 わ れ る 統 合 問 題 の み を 扱 っ た 。 統 合 問 題 で は ,リ ー デ ィ ン グ( 約 3分 間 ),リ ス ニ ン グ( 約2分 間 ) の 後 ,そ れ ら の 情 報 に 関 す る 設 問 に つ い て ,PC上 で 作 文 を 書 く ( 約 20分 間 )。
初 日 の 授 業 で , 制 限 時 間 ( 約 20 分 間 ) を 設 け ,PC 上 で 作 文 (1問 ;150~225語 程 度 ) を 書 か せ た 。 最 終 日 の 授 業 で ,添 削 し た 全 員 分 の 作 文 の コ ピ ー を 配 布 し , 各 作 文 に つ い て 講 評 し た 後 , 再 度 同 じ テ ー マ で そ の 場 で 書 か せ た 作 文 を 中 間 モ ニ タ ー に 映 し ,1 回 目 の 作 文 と 比 較 し な が ら 再 度 講 評 し た 。
こ の よ う に , ス ピ ー キ ン グ と ラ イ テ ィ ン グ に つ い て は , 教 師 に よ る 講 評 だ け で な く , ピ ア レ ヴ ュ ー の 要 素 も 入 れ た 。 氏 名 は 出 さ な い よ う に し た も の の , 少 人 数 制 で 個 人 が 特 定 さ れ や す か っ た た め , 本 人 が 望 ま な い 場 合 に は 公 開 し な い な ど の 配 慮 も 行 っ た 。 し か し な が ら ,た と え 思 っ た よ う な 解 答 が で き な か っ た 場 合 で も , ピ ア レ ヴ ュ ー に 抵 抗 を 持 た な い こ と が , 上 達 へ の 一 歩 で あ る と も 言 え る だ ろ う 。
3. 結 果 と 考 察
3.1. 授 業 に お ける ス ピ ーキ ン グの 伸 び
ス ピ ー キ ン グ の 観 点 か ら 授 業 の 効 果 を 調 べ る た め , 学 生 の 解 答 ( 音 声 ) を 録 音 ・ 分 析 し た 。 本 稿 で は , 以 下 のType 1の 問 題 に つ い て の 調 査 結 果 を 報 告 す る 。
Choose a person from your childhood. State wh y that person was significant to you. Give details and examples to support your choice. (Kaplan TOEFL iBT with CD-ROM 2008-2009, p.297)
1回 目 と 講 評 後 の2回 目 の 解 答( 有 効 デ ー タ11名 分 ) に つ き ,Range32 (Nation, 2004) を 用 い て ,発 話 総 語 数 (token) お よ び 異 な り 語 数 (t ype) を 比 較 し た ( 表 4)。
1回目 2回目
発話総語数 (token) 44.2 82.9
標準偏差 20.6 23.7
最大値 73 119
最小値 8 47
異なり語数 (type) 27.5 50.5
標準偏差 10.5 11.8
最大値 42 68
最小値 6 33
表4. スピーキングテストの平均産出語数 (n=11)
t検 定 ( 両 側 ) の 結 果 , 平 均 発 話 総 語 数 は 44.2語 か ら82.9語 に (t(10) = 7.30, p < .001) , 平 均 異 な り 語 数 は27.5語 か ら50.5語 に (t(10) = 8.28, p < .001), い ず れ も1回 目 と 2回 目 の 間 で 有 意 な 伸 び が 見 ら れ た 。 ピ ア レ ヴ ュ ー を 通 し て ,1 回 目 の 自 分 の 解 答 に 対 す る フ ィ ー ド バ ッ ク お よ び ク ラ ス メ イ ト の 解 答 を 参 考 に し た
こ と に よ り ,2 回 目 の 産 出 語 数 が 大 幅 に 増 え た と 考 え ら れ る 。
3.2.
TOEFL iBTス コ ア
実 際 のTOEFL iBT と 異 な り ,TOEFL iBT Complete Practice Test の 場 合 , 何 度 も 受 け る こ と が 可 能 で , 好 き な と き に 中 断 し て 休 憩 で き る な ど , か な り 自 由 度 が 高 い 。 そ の た め , 実 際 の テ ス ト と そ の ま ま 比 較 す る こ と は で き な い 。そ こ で ,受 講 前 後 と も に TOEFL iBTを 受 験 し た 学 生(6名 )の ス コ ア の み を 比 較 し た と こ ろ , 全 員 の ス コ ア が 向 上 し て お り ,全 体 で 平 均 10.2点 の 伸 び が 見 ら れ た ( 表 5)。
表5.事前・事後テストの平均スコアと伸び (n=6)
セクション 事前テスト 事後テスト 伸び
リーディング 17.0 20.5 3.5
リスニング 15.2 18.2 3.0
スピーキング 16.0 18.0 2.0
ライティング 17.2 18.8 1.6
合計 65.3 75.5 10.2
ま た , ど の セ ク シ ョ ン に も ま ん べ ん な く 伸 び が 見 ら れ る こ と か ら , 本 授 業 は 4技 能 を バ ラ ン ス 良 く 伸 ば す こ と に 効 果 的 で あ っ た と 言 え る だ ろ う 。
3.3. ア ン ケ ー ト
最 終 日 に ア ン ケ ー ト を 行 い , 各 セ ク シ ョ ン の 授 業 内 容 に つ い て ,7 件 法 (1=非 常 に 良 く な か っ た ,4=ど ち ら と も 言 え な い ,7=非 常 に 良 か っ た ) で 満 足 度 を 評 価 し て も ら っ た と こ ろ , す べ て の セ ク シ ョ ン に お い て , ネ ガ テ ィ ヴ な 感 想 (1~3) は 皆 無 で あ っ た( 表 6)。満 足 度 の 平 均 は , ス ピ ー キ ン グ (6.7) が 最 も 高 く , リ ー デ ィ ン グ (6.2),リ ス ニ ン グ (6.1),ラ イ テ ィ ン グ(5.8) と 続 い た 。
表6.各セクションの授業内容に対する満足度 (n=12)
1 2 3 4 5 6 7 平均
リーディング 0 0 0 0 2 6 4 6.2
リスニング 0 0 0 0 2 7 3 6.1
スピーキング 0 0 0 0 0 4 8 6.7
ライティング 0 0 0 1 3 5 3 5.8
注: 1=非常に良くなかった,4=どちらとも言えない,
7=非常に良かった。
ま た , 各 セ ク シ ョ ン に つ い て の 感 想 ( 良 か っ た 点 と 改 善 点 ) を 自 由 に 記 述 し て も ら っ た 。 リ ー デ ィ ン グ と リ ス ニ ン グ の 良 か っ た 点 と し て は ,「 段 落 毎 に 要 約 し て み る こ と で 自 分 の 理 解 度 を 確 認 で き た 」,「 さ ま ざ ま な 問 題 を 解 く こ と で 背 景 知 識 が 身 に 付 い た 」 な ど , TOEFL iBTに 特 化 し た 内 容 に 満 足 し て い る と 思 わ れ る
感 想 が 目 立 っ た 。 改 善 点 と し て は , ど ち ら も 「 実 際 の 問 題 よ り 少 し 易 し か っ た 」, リ ー デ ィ ン グ で は 「PC 上 で 読 む の と は 少 し 違 う 感 じ が し た 」, リ ス ニ ン グ で は
「 ス ピ ー キ ン グ の よ う に ヘ ッ ド セ ッ ト で 音 声 を 聞 き た か っ た 」 と い う 感 想 が あ り , リ ー デ ィ ン グ お よ び リ ス ニ ン グ ・ セ ク シ ョ ン に つ い て も , で き る だ け 本 番 に 近 い 形 で の 授 業 を 望 ん で い る こ と が 分 か っ た 。
ス ピ ー キ ン グ と ラ イ テ ィ ン グ の 良 か っ た 点 と し て は ,「 自 分 の 解 答 を 客 観 的 に 分 析 で き た 」,「 他 の 学 生 の 解 答 が 参 考 に な っ た 」,「 コ メ ン ト や ア ド バ イ ス の 後 に 同 じ 問 題 を や り 直 せ た こ と で 自 信 が つ い た 」 な ど の 感 想 が あ り , ピ ア レ ヴ ュ ー に 対 す る 満 足 度 が 高 か っ た と 言 え る だ ろ う 。ス ピ ー キ ン グ で は ,「 本 番 さ な が ら に ヘ ッ ド セ ッ ト が 使 え た 点 が 良 か っ た 」 と い う 声 が 多 く ,「 自 分 の 声 を 録 音 し て 客 観 的 に 聞 く こ と で , 発 音 , ス ピ ー ド , 内 容 を 見 直 す 良 い 機 会 に な っ た 。 そ れ を 評 価 し て も ら う 機 会 は 貴 重 だ っ た 」 な ど の よ う な 肯 定 的 な 意 見 が ほ と ん ど で あ っ た 。 改 善 点 と し て は , 多 く の 学 生 が「( リ ー デ ィ ン グ や リ ス ニ ン グ に 比 べ て )問 題 数 が 少 な か っ た 」 こ と を 指 摘 し て い る 。 ス ピ ー キ ン グ お よ び ラ イ テ ィ ン グ ・ セ ク シ ョ ン の 統 合 問 題 に も 含 ま れ て い る こ と か ら , リ ー デ ィ ン グ と リ ス ニ ン グ に は , 結 果 的 に ア ウ ト プ ッ ト ・ セ ク シ ョ ン と 同 じ か そ れ 以 上 の 時 間 を 取 っ た 。 そ の た め , ア ウ ト プ ッ ト 指 導 を 重 点 的 に 行 っ て ほ し い と 希 望 す る 学 生 に と っ て は , 少 し 物 足 り な い 面 が あ っ た か も し れ な い 。 し か し な が ら , 全 体 と し て は , リ ー デ ィ ン グ と リ ス ニ ン グ に つ い て も , TOEFL iBTの 特 徴 を 踏 ま え た 授 業 内 容 は 役 に 立 っ た よ う で あ っ た 。
4. ま と め と 今後 の 課 題
授 業 内 で 行 っ た ス ピ ー キ ン グ お け る 産 出 語 数 の 伸 び ,TOEFL iBTス コ ア の 伸 び , お よ び ア ン ケ ー ト 結 果 か ら , 本 授 業 の 目 的 は 概 ね 達 成 で き た と 考 え ら れ る 。 ス ピ ー キ ン グ・セ ク シ ョ ン の Task 1の1回 目 と2回 目 で は , 発 話 総 語 数 と 異 な り 語 数 に 有 意 な 伸 び が 見 ら れ た が ,2 回 連 続 で 解 答 し た こ と に よ る 繰 り 返 し の 効 果 か , あ る い は 教 師 に よ る 講 評 や ピ ア レ ヴ ュ ー ( 今 回 は ク ラ ス メ イ ト の 解 答 を チ ェ ッ ク す る の み で , ク ラ ス メ イ ト に よ っ て チ ェ ッ ク さ れ る こ と は な か っ た が ) の 効 果 に よ る も の か は 分 か ら な い 。 ま た , 今 回 は ,1 回 目 と2回 目 の 産 出 語 数 の 違 い の み を 見 た が , 発 話 内 容 に つ い て も さ ら に 詳 し く 調 べ る 必 要 が あ る 。 た だ し , 少 な く と も 同 じ 問 題 を 使 っ て 何 度 も 練 習 す る こ と , 可 能 で あ れ ば ピ ア レ ヴ ュ ー を 行 う こ と な ど は 効 果 的 で あ る だ ろ う と 予 測 で き る 。 一 般 に , 市 販 の テ キ ス ト 等 に は 模 範 解 答 し か 載 っ て い な い こ と が 多 い た め , 本 授 業 で 行 っ た よ う な 方 法 で ク ラ ス メ イ ト の 解 答 を チ ェ ッ ク
す る こ と は , 大 い に 参 考 に な る だ ろ う 。
ま た ,受 講 前 後 の TOEFL iBTス コ ア を 比 較 し た 結 果 , ど の セ ク シ ョ ン も ま ん べ ん な く 伸 び て い た が , リ ー デ ィ ン グ と リ ス ニ ン グ の と き に は ア ウ ト プ ッ ト , ス ピ ー キ ン グ と ラ イ テ ィ ン グ の と き に は イ ン プ ッ ト も 意 識 し て 授 業 を 行 っ た こ と が ,4 技 能 を バ ラ ン ス 良 く 伸 ば す こ と に 効 果 的 で あ っ た と 考 え ら れ る 。
単 位 取 得 を 目 的 と し な い 集 中 講 義 ( 補 習 ) は , 少 人 数 制 の TOEFL iBT対 策 向 き で あ る と も 言 え る が ,「 正 規 授 業 と し て 行 っ て ほ し い 」と い う 声 も 多 く 上 が っ た 。 大 学 で は CALL教 室 の 設 備 を 活 か し ,実 際 の 試 験 に 近 い 環 境 で 授 業 を 行 う こ と が 可 能 で あ る た め ,TOEFL iBT 対 策 は , 通 常 の 授 業 で の 指 導 に も ふ さ わ し い の で は な い か と 思 わ れ る 。 大 学 で 資 格 試 験 対 策 授 業 を 行 う こ と に 対 し て は 批 判 も あ る が , 留 学 と い う は っ き り と し た 目 的 が あ る 点 で ,TOEFL iBTは 他 の 資 格 試 験 と は 大 き く 異 な る 。ま た ,必 ず し も TOEFL iBT 対 策 と い う タ イ ト ル の 授 業 で な く て も , 常 に 4技 能 の 指 導 を 心 が け る こ と は , 結 果 的 に , 留 学 希 望 者 を 含 め , あ ら ゆ る 学 生 が 4技 能 を バ ラ ン ス 良 く 伸 ば す こ と に 役 立 つ と 思 わ れ る 。
一 般 的 に 低 い と さ れ る 日 本 人 の 英 語 力 の 底 上 げ は 重 要 で あ る が , 中 ・ 長 期 的 な 留 学 を 希 望 す る 習 熟 度 が 比 較 的 高 い 学 生 の 英 語 力 を さ ら に 引 き 上 げ る こ と に よ っ て , 国 際 競 争 力 を 高 め る こ と も 忘 れ て は な ら な い だ ろ う 。 特 に , そ の よ う な 学 生 の 場 合 , 言 語 理 解 に 比 べ て 言 語 産 出 が 苦 手 で あ る 傾 向 が 見 ら れ る た め , ス ピ ー キ ン グ や ラ イ テ ィ ン グ の 能 力 を 伸 ば す た め に は , 本 授 業 で 行 っ た よ う な ア ウ ト プ ッ ト 練 習 を 意 識 的 に 行 う 必 要 が あ る だ ろ う 。
注
1 授 業 内 で 得 ら れ た デ ー タ を 研 究 目 的 に 使 用 す る こ と に つ い て は , す べ て の 学 生 の 承 諾 を 得 て い る 。
文 献
[1] 森 下 美 和. (2012).「 派 遣 交 換 留 学 に 必 要 な ス コ ア 取 得 の た め の TOEFL iBT対 策 授 業 」『 高 等 教 育 に お け る 英 語 授 業 の 研 究:学 習 者 の 自 律 性 を 高 め る リ メ デ ィ ア ル 教 育 』(JACET 第 2 次 授 業 学 研 究 特 別 委 員 会 編 )
[2] 読 売 新 聞. (2010年3月10日).「 ハ ー バ ー ド 大 学 学 長 , 日 本 人 留 学 生 の 奮 起 促 す 」
[3] Educati onal Testing Service. (2008). TOEFL iBT tips: How to prepare for the TOEFL iBT. Retrieved from
http://www.ets. org/Media/Tests/TOEFL/pdf/TOEFL_
Tips.pdf
[4] Educational Testing Service. (2013). Test and score data summary for TOEFL iBT tests and TOEFL PBT
tests. Retrieved from
http://www.ets. org/s/toefl/pdf/94227_unlweb.pdf
[5] Luoma, S. (2004). Assessing speaking. Cambridge:
Cambridge University Press.
Appendix: ス ピ ー キ ン グ 用 フ ォ ー マ ッ ト 例 独 立 問 題 (Type 1)
Type 1: Independent Speaking
1) Your opinion / Your choice about the topi c
2) Reasons & Example(s) 1.
2.
3.
統 合 問 題 (Type 3)
Type 3: Integrated Speaking
1) Issue (Plan)
2) His / Her opinion
3) Reasons 1.
2.
3.