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「実験心理学ミュージアム」から「心理学ミュージアム」へのお引っ越し

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法政大学文学部心理学科 教授

吉村浩一

Profile─よしむら ひろかず

京都大学大学院教育学研究科教育方法学 専攻博士課程満期退学。京都大学教養部 助手,金沢大学文学部講師,助教授,明 星大学人文学部教授を経て,2003年より 現職。専門は知覚・認知心理学。著書は

『運動現象のタキソノミー』,『逆さめがねの 左右学』(いずれもナカニシヤ出版)。

「実験心理学ミュージアム」から「心理学ミュージアム」へのお引っ越し

写真 1 実験心理学ミュージアム(web)のトップページ・ロゴ

写真 3 関西学院大学に残る古典的機器類の撮影での 宮田洋先生を囲む記念撮影

写真 2 文教大学人間科学部にオープンした機器展示の特別展示スペース

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3 心理学ミュージアム

 日本心理学会がウェブページ「心理学ミュージアム」(http://psychmuseum.jp/)を運用し始めて数年に なります。その中に,新しく「歴史館」という部屋をもらい,明治以来の日本の心理学の歴史資料を展示す るページがオープンすることになりました。当面の展示物は,心理学が心を捉え,測定するために用いてき た歴代の実験機器類です。

 こうした資料集めは短期間には行えず,私たちもこれまで大勢の研究者の努力により,時間をかけて行っ てきました。西川泰夫先生,辻敬一郎先生,鷲見成正先生,長田佳久先生を代表者とする科学研究費を投入 し,十数年にわたり引き継がれてきました。この間ずっと,大山正先生に研究を引っぱっていただきまし た。現在私が管理運営しているウェブページ「実験心理学ミュージアム」(http://mep.i.hosei.ac.jp/)も,こ れらの研究の成果です。トップページのロゴを写真1に掲げましたが,これは研究仲間である明星大学博士 課程の吉野中君がデザインしてくれたものです。一度,このページにも立ち寄ってみてください。特に,そ の中にある「心理学古典機器データベース」は,歴史ある大学の心理学研究室が,恩師・先輩たちの使って きた実験機器類を後世に伝えるため,限られた研究室スペースを工面して長く保存してきた機器類です。中 には,使われてきた研究室を離れ廃棄直前だったものを長田先生が代表者のときの科研で,立教大学にレス キューした機器類もあります。

 残念ながら,日本心理学会の「歴史館」でも,アーカイブできるのは写真とそのメタデータ情報だけで,

現物を保存・展示する場所は確保されていません。実は,立教大学に集められた機器類も展示しておける場 所がなくなり,心理学を学ぶ学生や研究者の皆さんに見てもらえる機会がなくなりかけていました。幸い,

文教大学人間科学部が,立教に展示してあった機器類の一部を引き受けてくださることになり,保存・展示 の道が開けました。写真2は,そのお披露目の特別展示(2014年9月27日〜 11月21日)の様子です。特別 展示が終了すると,12号館の2階と5階のショーケースに常設的に展示される予定です。この移転に際して は,立教の日高聡太先生と農研機構の増田知尋先生,それに文教大学の鎌田晶子先生と田積徹先生がご尽力 くださいました。移転が可能だったのは,2010年当時,文教大学におられた椎名健先生が数点の機器類を 立教から借り受けて展示しておられたおかげだと伺っています。

 ところで,このたびの「歴史館」開館は,現在「実験心理学ミュージアム」に掲載している機器類から始 めることになりますが,それらを単に移転するわけではありません。日本心理学会の資料保存小委員会の活 動として,保管している大学に伺い徹底した調査をし,プロによる写真撮影を新たに行い,格段に充実させ ることになります。たとえば,立命館大学に残る機器類は主に立命の藤健一先生が調査・整理され,すでに

「実験心理学ミュージアム」に掲載されていますが,「歴史館」に引っ越すにあたり,古典的機器撮影のプロ とチームを組んで現物の高解像写真を撮影しました。正面画像だけでなく,一つひとつの機器をさまざまな 角度から撮影し,機器に貼られたプレートや備品番号も読めるようにし,長さや色彩の物差しも入れ再現性 を確保しました。写真3は,関西学院大学に調査・撮影に伺ったおりにお世話いただいた宮田洋名誉教授と 中島定彦教授,それに資料保存小委員の藤健一先生,撮影を担当した金沢にあるAMANEの堀井洋・美里 夫妻と一緒に撮った写真です。私以外,皆さん怖い顔をしておられますが,撮影作業は実に楽しく関学の学 生さんたちにも手伝ってもらいスムーズに進みました。古典機器以外にも貴重な資料を発掘でき,データに 加えることができました。そのお披露目は,後日「歴史館」にて行います。

 本稿執筆時点(2014年11月)で,関西学院大学,立命館大学,京都大学の撮影を終え,まもなく東京大学,

東北大学,新潟大学の撮影を順次予定しています。こうした旧制の学校ばかりでなく,全国には先輩・恩師 が使ってきた実験機器類を大切に残し展示している研究室がいくつかあります。「研究方法を見つめる」と いう思いから,パソコン以前の実験機器類も大切にしておられるのだと思います。今後は,そうした研究室 とも協力し,「歴史館」の充実をはかって心理学の方法の大切さを伝えていくよう,努力したいと思ってい ます。

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