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属植物 - J-Stage

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Academic year: 2023

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(1)

属とはアズキのなかまである.リョクトウやササゲな どの栽培種も同じ 属に分類されるが,野生種の多様性 はマメ科植物の中でも突出して高い.特に適応している環境 の幅広さは驚異的であり,砂浜や砂漠,石灰岩カルストや酸 性土壌など,作物の栽培が不可能な環境条件に自生する野生 種が多数存在する.これらの環境適応性は農地の拡大や,農 業生産の安定化を通して食糧問題を改善に導く可能性を秘め ている.本稿では,これら 属野生種の具体例を紹介す るとともに,われわれが進めている適応機構の解明や応用に 関する研究について紹介する.

アズキといえば,私たち日本人には馴染み深い作物で ある.和菓子にはアズキから作られた餡が欠かせず,祝 事があれば赤飯で祝う.また,6,000年以上前の縄文遺 跡からアズキの炭化種子が出土しており,これは考古学 的な証拠としては中国より古い.さらにアズキの祖先種 と考えられるヤブツルアズキは,世界でも特に西日本に 多く分布していることから,アズキは日本で独自に栽培 化された作物であると考える向きもある(1)

アズキはマメ科の 属に分類されるが,同じ属内

にはアズキ以外に8つの種がアジア・アフリカで独自に 栽培化されている.それらにはモヤシの原料となるリョ クトウ・ケツルアズキや,ササゲなどがある.日本では アズキは嗜好品としての傾向が強いが,南アジアやアフ リカの途上国においては,これら 属を含めたマメ 科作物が主要なタンパク質供給源となっている.また,

日本ではあまり知られていない 属作物としてバン バラマメとアカササゲがある.バンバラマメは落花生の ような地下結実性の作物で,乾燥に対する耐性がマメ科 作物の中でも特に高い.アカササゲはバリ島やパプア ニューギニアで栽培されている作物であるが,マメより もむしろ地下部に形成される塊根(イモ)を食べる

(図1.この塊根のタンパク質含有量も非常に高く,

ジャガイモの3倍,サツマイモの15倍に達すると言われ ている(2)

しかし 属の最大の特徴は野生種の多様性にあ る.その数は100種にのぼり,熱帯から温帯にかけて,

世界中のほぼあらゆる地域に分布している.それらの中 には砂浜海岸や石灰岩カルスト,酸性粘土質土壌,砂漠 や湿地など,一般の農作物が栽培できない厳しい環境に 適応したものも多数存在する.すなわち, 属野生

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

【解説】

Genus  : A Reservoir of Diversity Ken NAITO, 農研機構遺伝資源センター

アズキのなかまがもつ多様性と可能性 属植物

内藤 健

(2)

種は耐乾性や耐塩性などストレス耐性遺伝子の宝庫であ る.さらに,これら野生種には現地の人々によって食用 や飼料用に利用されるものも多い.したがって,

属野生種は非常に高い農業的価値を秘めた遺伝資源であ ると言えるだろう(2)

本稿では,まず最初にこれら 属野生種について 簡単に紹介する.つづいて,それらがもつストレス耐性 機構の解明に向けたゲノミクス研究や遺伝解析について 解説するとともに,野生種そのものを栽培化して新たな 作物として利用する「ネオドメスティケーション」につ いても簡単に紹介したい.

アフリカの 属野生種

属の起源地は西アフリカであると考えられてお り,それだけアフリカに生息する 属野生種の多様 性は非常に高い.しかしながらアフリカにおける 属野生種の探索はいまだ十分に行われているとは言え ず,今後さらに魅力的な野生種が発見される可能性も十 分にある.

1.(3)

は 属野生種の中でも最も注目すべき ものの一つである.主な生息地は海岸沿いの砂浜であ り,現地の植生の中でも最も海よりの位置を占める

(図2.したがって非常に優れた耐塩性を示し,2%以 上の食塩水にさらされても枯れることはない.さらに,

炭酸カルシウムを豊富に含む珊瑚礁の砂浜にも生育でき ることから,アルカリストレスに対しても非常に優れた 耐性をもつ.また,種子の内部に空隙があり,海流に 乗って種子を散布できるためその生息域は熱帯・亜熱帯 のアフリカ東部・インド洋から太平洋沿岸まで広がって いる.

モルディブ諸島では食用に栽培されているとの報告が あるほか,オーストラリアのアボリジニーは根を食用に 利用することがあるという(3)

2.(3)

は湖岸や河畔などに多く生息しているが,

海岸付近に生息するものもある.また,土壌に対する適 性の幅が非常に広く,生息地の土壌は火山灰土や粘土質 土壌,強酸性土壌からアルカリ土壌まで多岐にわたって いる.また遮光条件に対する耐性も高いとする報告もあ る.

3.(3)

属の中でも最も多様性の高い種で,生息域は ユーラシア大陸全域と,オーストラリアおよび中南米に 及ぶ.生息環境もまた多様であり,低地から高地,酸性 土壌からアルカリ土壌,砂漠から湿地までさまざまであ る.その最も極端な例としては年間降水量が100 mm以 下のナミブ砂漠に生息するものが挙げられるだろう.し たがって,多くの非生物ストレス耐性について非常に大 きな種内多様性を有している.また,生物ストレスに対 する耐性も数多く報告されており,ササゲゾウムシ,カ メムシ,アザミウマ,マメノメイガ,寄生植物ストライ ガ,うどんこ病菌,カーモウイルスなどに対して高い抵 抗性を有する系統が見いだされている.

さらに塊根を形成し,栄養繁殖もできるため,地上部

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● 化学 と 生物 

図1アカササゲの塊根

図2 の植生

(3)

を刈り取っても再び生えてくる.この特徴のためか,英 語での俗名はZombi peaという.

アジアの 属野生種

属の起源地がアフリカということもあり,アジ アの 属野生種の遺伝的多様性は南アジアで高く,

次いで東南アジアが続き,東アジアが最も低い.しかし アジアの野生種にもやはりさまざまなストレス環境に適 応した種が多く存在し,その中には や

のようにそれぞれ正反対の環境に適応し,非常 に特徴的な根の形態を獲得した種もある.

1.(4)

.  はインド〜スリランカの乾燥した砂地に 生え,非常に優れた耐乾性をもつ.また,ほとんど側根 のない直根が地下深くに真っ直ぐ伸びるという特徴的な 根系を形成する(図3.インドのタミル・ナドゥ地方 では家畜の餌として利用されることが多いが,種子を食 べる人々もいる.

インドに分布する .  は内陸部に生息し,耐乾 性に優れる一方で耐塩性は非常に低い.一方,スリラン カに見られる .  は沿岸部に集中しており,耐乾 性・耐塩性ともに高い.したがって, .  は植物 の耐塩性進化を解明するうえでも興味深い種である.

2.(4)

.  には栽培化されたものがあり,インドでは リョクトウと並んで重要なマメ科作物となっている.こ の種は野生型,栽培型ともに湿害に対して非常に強く,

地下部が冠水すると迅速に通気組織が形成される.そし て驚くべきことに,冠水に応答して根の伸長方向が逆転 し,マ ン グ ロ ー ブ の よ う な 気 根 を 形 成 す る に 至 る

(図4

3.(4)

.  は東南アジアの石灰岩カルストにのみ特異的 に分布する種であり,アルカリ耐性をもつ遺伝資源とし て非常に有望である.しばしば露出した石灰岩の岩山や 岩壁に生えており,岩の割れ目に根を伸長する(図5

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● 化学 と 生物 

図3 の根.側根がほとんど形成されない

図4冠水条件に置かれた の根

図5石灰岩の割れ目に根を張る

(4)

また種子は非常に細長い形態をしており,そのため岩の 窪みや割れ目に引っかかりやすくなっていると考えられ る.また,カルストは土壌が少なく,雨水がすぐに流れ 去ってしまうため, .  は耐乾性もかなり高い.

4.(4)

.  は南西諸島〜台湾の岬や海辺の丘陵地 に生息することが多い.海岸近くに生息しているだけ あって,塩ストレスに対して非常に強く,厚みがあって 光沢の強い葉を形成する.アズキと交雑可能であり,耐 塩性だけでなく耐暑性や耐乾性に関してもアズキよりも はるかに優れる.また,塩ストレス条件下で栽培された 植物体は,葉は大きく分厚くなり,茎は太く短くなる上 に,色も紫色から明るい緑色に変化することが知られて いる.

5.(4)

.  は .  の近縁種であるが,全 般的に耐塩性は低い.しかし長崎県五島列島では海に面 した斜面に生息する集団が存在し,これらは耐塩性が高 いことが示されている.しかも, .  の耐塩 性系統がもつ耐塩性機構は .  のそれとは異 なることも明らかとなっている. .  が植物 体へのNaイオンの流入を抑制するのに対し, . 

はむしろ積極的にNaイオンを吸収するのであ る(5)(図6 と .  はいずれも アズキと交雑可能であることから,アズキに双方の耐塩 性メカニズムを導入することで,超耐塩性アズキを作出 することも可能であると考えられる.

6.(4)

.  は比較的水が豊富に得られる環境に生息 しているが,病原菌や害虫などの生物ストレスに対して 極めて強いという特徴をもつ(図7.2011年にはイン ドのタミル・ナドゥ地方で半栽培化された系統が発見さ れ,食用および牧草に利用するために栽培されている.

現地の人々はリョクトウ( .  )やケツルアズキ

( .  )などの栽培種よりもこの半栽培型 .  を 好 ん で 食 べ,市 場 で の 種 子 の 取 引 価 格 も . 

のほうが高い.また現地の農民によれば, .  を栽培するにあたって農薬は一切必要ないと いう.

属遺伝資源の耐塩性評価試験

以上のように 属にはさまざまなストレス耐性を 有する野生種が多数存在するが,われわれの研究室では 特に耐塩性に焦点をあてて研究を進めている.塩害は灌 漑農業が行われている地域で特に深刻な問題となってい るためだ.

降雨の少ない地域で灌漑農業を行うと,河川から引き 込んだり地下水脈から汲み上げたりした水に微量に含ま れる塩類が土壌に集積し,ついには結晶化してしまう.

こうなると,圃場は2度と作物を栽培することができな い塩の砂漠となってしまう.現在地球上で灌漑農業が行 われている農地の約半分がこの問題を抱えており,放棄 される圃場は毎年1千万ヘクタールにも及ぶと言われて いる.

そこで,われわれは世界各地から採集された 属 遺伝資源69系統を用いて耐塩性評価を行うことにした.

同時に,DNA配列を用いて進化系統樹を作成し,耐塩 性と系統進化との関係に何らかの相関があるかどうかを 調査した(図8

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● 化学 と 生物 

図6100 mM NaCl条件下において, (上)お

よび (下)の器官ごとのナトリウムイオン蓄積 量

図72011夏に同一圃場で栽培した栽培型アズキ(左)と 鱗翅目昆虫により食害の程度が大きく異なっている.

(5)

その結果,10系統が200 mM NaClという強い塩スト レス条件下でも,ほとんどダメージを受けないことが明 らかとなった.しかも,これら10の系統が,進化系統 樹の上では4つのクラスターに分散していたのである

(図8).これは, 属においては,種分化の過程で 少なくとも4回は独立に耐塩性が進化したことを示唆し ている.系統によっては僅か5万年の間に耐塩性を獲得 したと考えられるものもあり,耐塩性が短期間で容易に 進化しうると考えられた.

さらに詳しく調査するため,植物体を根・茎・葉に分 割して各器官に蓄積したNaイオンの濃度を測定する ことにした.その結果,同一のクラスター内に,根で Naイオンをフィルターして葉への蓄積を防いでいるも のと,大量のNaイオンを葉に蓄積したものとが混在 していたのである.したがって,耐塩性の獲得がより頻 繁に生じていた可能性がある.

この結果は耐塩性系統と感受性系統が容易に交雑可能 であることも示しており,今後はこれらの交雑によって 得られた集団を使い,耐塩性遺伝子を遺伝学的に単離し ていきたいと考えている.

福島県相馬市における塩害圃場栽培試験

2011年3月11に東日本大震災が起こり,東北地方沿 岸部では津波のために広大な塩害農地が発生した.そこ で筆者らは2013年に福島県相馬市の農家から,津波を 被った塩害圃場および脱塩処理によって一般的な農作業 が可能となった脱塩圃場の一角を借り受け,ダイズおよ び 属野生種の栽培試験を行った.

この実験に用いたのは福島県で主要栽培品種となって いるダイズ(タチナガハ)と,上述の耐塩性試験により 選抜された野生種 ,  .  ,  . 

,および .  の4種である.

その結果,塩害圃場に植えられたダイズ品種タチナガ ハは全滅してしまったのに対し, 属の耐塩性野生 種は4種すべてが脱塩圃場よりも塩害圃場でより高い地 上部乾物重を示した(5)(図9.したがって, 属が もつ耐塩性は,圃場レベルでも十分に通用するものであ ることが示されたと言える.

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図8 属遺伝資源の進化系統樹と耐 塩性レベル.耐塩性系統が系統樹上で複数 のクラスターに分散していることから,耐 塩性機構はそれぞれ独立に,しかもかなり 短期間に獲得されたことが示唆される.

図9福島県相馬市の脱塩圃場および塩害 圃場で実施した栽培試験の結果

2012年6月11日に播種し,10月31日に地上 部をサンプリングして乾物重を測定した.

(6)

属ゲノムプロジェクト

上記以外にも,高いストレス耐性を有する野生種は多 数存在する.農研機構遺伝資源センターには8,000点を 超える 属遺伝資源が保存されているが,耐塩性以 外にも,やはり系統関係上は隣り合った2系統が,種々 のストレスに対して全く異なる耐性レベルを示すことが しばしば観察されている.このようなケースではストレ ス耐性が進化学的に極めて短い期間で獲得されたと考え られる.したがって,それらのストレス耐性が,比較的 単純で効果の大きな遺伝変異によって支配されている可 能性は高いと期待される.

また, 属は系統関係の近いもの同士であれば種 間交雑も可能であるため,特定のストレスに対して強い ものと弱いものとを交雑して後代集団を作ってしまえ ば,連鎖解析によって耐性遺伝子の座乗位置を容易に特 定できる.筆者らはすでに を用いたQTL解 析を行っており,その極めて優れた耐塩性の約50%が,

単一の遺伝子座によって説明できることを明らかにして いる(6)

さらに, 属は .  (4n)を除けばほ ぼすべての種が2倍体であり,ゲノムサイズも430〜680  Mbと比較的小さい.したがって全ゲノムを解読するこ とも現実的に可能であり,それによって 属野生種 がもつ有用遺伝子の同定を飛躍的に加速することができ る.

そこで筆者らは, 属植物の全ゲノムを解読する ゲノムプロジェクトを立ち上げた.ここ数年,次 世代シーケンサーの普及によって多くの生物種のゲノム 配列が報告されているが,ショートリードによるアセン ブルでは遺伝子アノテーションの10〜20%が不正確で あることが示唆されている(7〜9).この問題を回避するた め, 属ゲノムプロジェクトにおいては,10 kb以 上のロングリードを得ることができるPacBioシーケン サー(10)のみによるアセンブルを行っている.このうち アズキの全ゲノム解読はすでに完了しており,得られた アセンブルの総延長はアズキゲノム(540 Mb)の95%

に達し,そのギャップ率は僅か0.1%である(9).野生種 についても計19種の全ゲノムをPacBioによって解読す る予定であり,このうちいくつかについてはすでにアセ ンブルを完了し,アズキゲノムと同様の数値を得られて いる.

今後,野生種同士の全ゲノム配列を比較解析すること により, 属がもつ優れた環境適応性の一端が明ら かになることを期待している.また,ゲノムが解読され

ることによって交雑集団を用いた遺伝解析が大幅に効率 化すると期待される.

野生種を作物化できるか

野生の遺伝資源を育種に利用する場合,一般に考えら れるのは野生種がもつ有用な形質や遺伝子を,栽培種へ 導入するというやり方である.しかし有用遺伝子を種の 壁を越えて応用する場合には,どうしても遺伝子組換え による形質転換に頼らざるをえない.組換え体を一般圃 場で栽培するには長期にわたって環境試験や安全性評価 を行う必要があるため,ストレスに強い作物を開発する ことに成功したとしても,それを市場に提供するまでに はさらに10年単位の時間が必要となる.

ならば,従来の発想を逆転させ,野生種を作物として 利用するという選択肢を考えてもいいのではないだろう か.幸いにも, 属野生種には現地住民によって食 用に利用されているものが多数ある.しかもストレス耐 性については栽培種とは比較にならないほど優れている ため,野生種を栽培化できればストレス環境適応型の新 作物となる(11)

しかしながら,野生種には栽培上不都合な形質が多数 ある.そのうち特に重大なのが裂莢によって完熟種子が 飛散してしまうこと,可食部(種子)が小さいこと,お よび種子休眠のために種をまいても簡単には発芽しない ことである.農耕を始めた人類は,これらの不良形質が 改善したものを繰り返し選抜して栽培したため,現在の ような作物が生まれた.

そして重要なことは,この栽培化に伴う不良形質の消 失は,少数の遺伝子が機能を欠損することによって生じ たということだ(12).すなわち,野生種の集団に放射線 や化学変異剤などを処理し,不良形質を消失した突然変 異体をスクリーニングすれば,比較的短期間に野生種の 栽培化を実現できる可能性がある.何より,この手法は 形質転換によらないため,新型作物が開発されれば直ち に一般圃場で栽培することが可能である.

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図10ネオドメスティケーションのコンセプト

(7)

このアイデアを実現するため,現在筆者らは実際に変 異原を処理した大量の植物体を栽培し,より栽培に適し た形質をもつ変異体の選抜を進めている.このやり方 を,数万年前の人類が野生植物栽培化したプロセスを現 代科学の技術と知見をもって改めて行うという意味を込 めて,ネオ=ドメスティケーションと呼び,食糧問題解 決の一手段として提案したいと考えている(図10

おわりに

以上のように, 属野生種は非常に多様であり,

かつさまざまな環境ストレス対する適応遺伝子を埋蔵し た貴重な遺伝資源である.筆者らはこれを利用し,表と 裏の両面からストレスに強い作物の開発に取り組みたい と考えている.表の道は,これらのゲノムを解読して研 究基盤を構築し,遺伝解析によって耐性遺伝子を単離 し,そしてそれを作物に応用することである.裏の道 は,野生種を作物化することで,野生種がもつ環境適応 性をそのまま利用してしまうことである.この両面作戦 を通じて,世界に広がる広大な荒地を農地として利用で きる日が来ることを夢に見ながら,日夜研究を進めてい きたいと考えている.

文献

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10)  J.  Eid,  A.  Fehr,  J.  Gray,  K.  Luong,  J.  Lyle,  G.  Otto,  P. 

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11)  友岡憲彦:豆類時報,78, 2 (2015).

12)  J. F. Doebley, B. S. Gaut & B. D. Smith:  , 127, 1309  (2006)..

プロフィール

内 藤  健(Ken NAITO)

<略歴>2007年京都大学大学院農学研究 科博士課程修了/2008年ジョージア大学 博士研究員/2010年農業生物資源研究所 任期付研究員/2015年同主任研究員<研 究テーマと抱負> 属野生種の多様な 環境への適応性を利用したストレス耐性作 物の開発<趣味>読書

Copyright © 2016 公益社団法人日本農芸化学会 DOI: 10.1271/kagakutoseibutsu.54.464

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Referensi

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