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二 〇 一 六 年 度 大 学 入 試 セ ン タ ー 試 験 解 説 ︿ 現 代 文 ﹀

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(1)

︿

ーマ 同様

、今 年も 受験 生に とっ て身 近な 現代 的テ ーマ の文 章だ った

。価 値観 が多 様化 した 社会 にお ける 現代 人の あり 方に つい て述 べた 文章 であ ラ﹂

﹁外 キャ ラ﹂ とい うあ まり なじ みの ない 語が キー ワー ドに なっ てい るが 文章 は平 易で

、文 章量 も昨 年よ りも 一割 以上 減少 して いる ので

、読 それ ほど 時間 はと られ なか った はず だ。 は、

の漢 字は 実力 が問 われ る問 題が 並ん だ。

ま では

、傍 線部 の説 明問 題で 基礎

~標 準レ ベル

の 生徒 が﹁ 誠実 さ﹂ を話 題に して いる 中か ら正 解を 選ぶ 問題 は96 年度 など にも 出題 され た形 式だ が、 近年 には なか った もの で、 新課 程を 意識 した 問題 か。

は昨 年の

﹁八 から 二つ を選 ぶ﹂ 形式 から

、一 昨年 まで の﹁ 小問 二題 構成 で各 一つ を選 ぶ﹂ 形式 に戻 った

では 文章 の表 現を 問い

では 文章 の構 成・ 展開 るが

、両 方と も﹁ 適当 でな いも ﹂ を選 ぶ点 が特 徴的 だ。 問題

基礎

~標

に相 当す る漢 字を 含む もの を、 それ ぞれ 選べ

﹁訓

﹂の 漢字 を﹁ 音﹂ で解 答す る問 題。 意味 を理 解し てい ない と解 けな い点 で、 日頃 から 漢字 に関 して 多角 的な 勉強 を積 み重 ねて おく こと しい

。消 去法 でも 解け なく はな いが

、こ のレ ベル の漢 字に 関し ては すべ て自 力で 書け る力 を付 けて おい てほ しい

。 正解 の3

﹁営 繕﹂ は﹁ 建築 物の 営造 と修 繕﹂ のこ と。

﹁収 束﹂ は﹁ 分裂 した り、 混乱 した りし てい たも のが

、ま とま って 収ま りが つく こ の﹁ 顧み る﹂ は﹁ 振り 返る

﹂意 であ り、

﹁反 省す る﹂ 意の

﹁省 みる

﹂で はな い。

は を3

﹁展 開﹂ と取 って しま うと 正解 がな くな るの で注 意。 縮減

﹂は

﹁計 画・ 予算 など の規 模を 減ら し小 さく する こと

﹂。 その 意味 がわ から ない と5

の﹁ 緊縮

﹂が 選べ ない

(2)

繕う

漸1

全2

◎3

営繕

学4

生然

禅5

問答

収束

反1

促2

閉3

一4

触即 発

◎5

束縛

顧み ても

故1

古2

鼓3

孤4

◎5

顧慮

回避

大1

大2

◎3

転回

下4

開5

縮減

祝1

して

粛2

宿3

淑4

◎5

緊縮 正解

3

5

5

3

5

傍線 部説 明問 基礎 傍線 部

﹁リ カち ゃん の捉 えら れ方 が変 容し てい る﹂ とあ るが

、そ れは どう いう こと か。 その 説明 とし て最 も適 当な もの を一 つ選 べ。 第 段落 冒頭 に、

﹁し かし

﹂と 逆接 の接 続詞 があ るこ とに 着目 する

。第

段 落で の﹁ かつ ての リカ ちゃ ん﹂ と、

﹁し かし

﹂以 下の

﹁平 成に 入っ てか ら のリ カち ゃん

﹂の 違い が解 答の ポイ ント にな る。

﹁対 比﹂ をつ かん で解 く問 題だ

段落

…﹁ かつ ての リカ ちゃ ん﹂ の捉 えら れ方 しか し︵ 逆接

段落

…﹁ 平成 に入 って から のリ カち ゃん

﹂の 捉え られ 方↓ 傍線

﹁変 容し てい る﹂ そこ

で傍 線部

の 説明 とし ては

、ま ず第

段 落で の﹁ かつ ての リカ ちゃ ん﹂ の捉 えら れ方 を押 さえ

、次 に第

段落 の﹁ 平成 に入 って から のリ カち ゃ ん﹂ の捉 えら れ方 を押 さえ る。

○﹁ かつ ての リカ ちゃ ん﹂ の捉 えら れ方

子 ども たち にと って 憧れ のス タイ ルを 演じ てく れる イメ ージ

・キ ャラ クタ ー。

設 定さ れた 物語 の枠 組の なか で、

﹁ご っこ 遊び

﹂を 楽し むも の。

(3)

○﹁ 平成 に入 って から のリ カち ゃん

﹂の 捉え られ 方

物 語の 枠組 から 徐々 に解 放さ れ、 別の キャ ラク ター を演 じる よう にな った

特 定の 物語 を背 後に 背負 った キャ ラク ター を脱 して

、ど んな 物語 にも 転用 可能 なプ ロト タイ プへ と変 化し た。 以上

をつ かめ れば

、正 解は

1

と決 まる

。 は2

、前 半の 説明 はよ いが

、後 半の 内容 が間 違っ てい る。

﹁世 代ご とに 異な る物 語空 間を 作る もの へと 変わ って いる

﹂と は本 文に 書か れて いな いの で×

3 。 は、 後半 の﹁ 国民 的ア イド ルと いえ るも のへ と変 わっ てい る﹂ が×

。第

段 落に 書か れて いる よう に、 リカ ちゃ んは そも そも

﹁世 代を 越え た国 民的 アイ ドル

﹂な ので

、平 成に なっ て﹁ 国民 的ア イド ル﹂ に変 わっ たも ので はな いの で×

。 は4

、2

と同 様に 前半 の説 明は よい が、 後半 の﹁ より 身近 な生 活ス タイ ルを 感じ させ るも のへ と変 わっ てい る﹂ が×

。﹁ 設定 され たそ の物 語の 枠 組﹂ から 解放 され て、

﹁ど んな 物語 にも 転用 可能 なプ ロト タイ プ﹂ へと 変化 した ので ある

。 は5

、前 半も おか しい が、 後半 の﹁ 自由 な想 像力 を育 むイ メー ジ・ キャ ラク ター とし て評 価さ れる もの へと 変わ って いる

﹂が 特に

×。 リカ ちゃ ん の捉 えら れ方 の変 化は

、﹁ 自由 な想 像力 を育 む﹂ かど うか の問 題で はな い。 正解

1

傍線 部説 明問 標準 傍線 部

﹁人 びと に共 通の 枠組 を提 供し てい た﹃ 大き な物 語﹄

﹂と ある が、 この 場合 の﹁ 人び と﹂ と﹁ 大き な物 語﹂ の関 係は どの よう なも のか

。 その 説明 とし て最 も適 当な もの を一 つ選 べ。 まず

、傍 線部 が文 の途 中か ら途 中に 引か れて いる ので

、文 末ま で読 んで

、こ こで いう

﹁大 きな 物語

﹂は かつ て存 在し たが

、今 は失 われ てし まっ てい ると いう 事実 をつ かも う。

線部 が一 文全 体に 引か れて いる ので はな く、 文の 途中 から 途中 に引 かれ てい る場 合、 傍線 部の 前後 をし っか りと 読ん で理 解し てか ら解

(4)

今で は失 われ てし まっ た﹁ 大き な物 語﹂ につ いて の説 明は

、傍 線部 の次 の段 落、 第

段落 に次 のよ うに 書か れて いる

り返 って みれ ば、

﹁大 きな 物語

﹂と いう 揺

のな かで アイ デン ティ ティ の確 立が 目指 され てい た時 代。

ア イデ ンテ ィテ ィと は、 外面 的な 要素 も内 面的 な要 素も その まま 併存 させ てお くの では なく

、揺 らぎ をは らみ なが らも 一貫 した 文脈 へと それ らを シュ ウソ クさ せて いこ うと する もの

。 これ

を読 むと わか るよ うに

、問 われ てい る﹁ 大き な物 語﹂ と﹁ 人び と﹂ との 関係 は、 アイ デン ティ ティ の確 立に 関係 した もの だ。 選択 肢の 記述 は前 半が すべ て同 じな ので

、中

~後 半を 比較 検討 して いく こと にな る。 ここ では ある 程度 の言 い換 えを して ある 選択 肢を 選ぶ 力が 必要 だが

、次 のよ うな 関 係を つか んで 正解 は2

とわ かる

○本 文の 記述

…外 面的 な要 素も 内面 的な 要素 もそ のま ま併 存さ せて おく ので はな く、 揺ら ぎを はら みな がら も

○選 択肢 の2

要素

…自 己の 外面 的な 要素 と内 面的 な要 素と の隔 たり に悩 みな がら も

○本 文の 記述

…一 貫し た文 脈へ とそ れら をシ ュウ ソク

︵収 束︶ させ てい こう とす る

○選 択肢 の2

要素

…矛 盾の ない 人格 のイ メー ジを 追求 して いた 以下

、本 文に 書か れて いな かっ たり

、誤 った 内容 を含 んだ りし てい る箇 所を 挙げ てお こう

。 は1

、﹁ 臨機 応変 に複 数の 人格 のイ メー ジを 使い 分け よう とし てい た﹂ が×

。ア イデ ンテ ィテ ィ、 つま り人 格は 一貫 した もの へと 収束 され てい くも のだ った

。 は3

、﹁ 社会 的に 自立 した 人格 のイ メー ジを 手に 入れ よう とし てい た﹂ が×

。﹁ 社会 的﹂

﹁自 立﹂ とい う内 容は 書か れて いな い。 は4

、﹁ 自己 の外 面的 な要 素と 内面 的な 要素

﹂を

﹁重 ねあ わせ

﹂と して いる とこ ろが

×。

﹁重 ねあ わせ

﹂る ので はな く、 二つ の﹁ 隔た りに 悩﹂ むも のだ

。ま た、

﹁生 まれ もっ た人 格の イメ ージ を守 ろう とし てい た﹂ も×

。こ こで の人 格は

﹁生 まれ もっ た﹂ もの では なく

、次 第に 形成 され てい くも の

(5)

だ。 は5

、﹁ 自己 の外 面的 な要 素と 内面 的な 要素

﹂を

﹁合 致さ せな がら

﹂と して いる とこ ろが

×。 と4

同様

、﹁ 合致 させ

﹂る ので はな く、 二つ の﹁ 隔た りに 悩﹂ むも のだ

。ま た、

﹁個 別的 で偽 りの ない 人格 のイ メー ジを 形成 しよ うと して いた

﹂も

×。 そう した 内容 は本 文に 書か れて いな い。 正解

2

理由 説明 問題 標準 傍線 部

﹁生 身の キャ ラに も、 単純 明快 でく っき りと した 輪郭 が求 めら れる

﹂と ある が、 それ はな ぜか

。そ の説 明と して 最も 適当 なも のを 一つ 選 べ。 この 設問 も、 傍線 部が 文の 途中 に引 かれ てい るこ とに 気を 付け て読 解す る必 要が ある

。傍 線部

の 直後 に﹁ その ため でし ょう

﹂と ある とこ ろを 読み 落と さな いこ とが 大切 だ。

線部 が一 文全 体に 引か れて いる ので はな く、 文の 途中 に引 かれ てい る場 合も

、傍 線部 の前 後を しっ かり と読 んで 理解 して から 解く

。 生

身の キャ ラに も、 単純 明快 でく っき りと した 輪郭 が求 めら れる のは その ため でし ょう

。 ここ

では

、傍 線部 の直 後に

﹁そ のた め﹂ とあ るの で、 理由 説明 が求 めら れて いる この 問に おい ては

示語 の指 し示 す箇 所が 大き な手 がか りに なる こと をつ かむ

。指 示語 で指 示さ れて いる のは 二つ の段 落︵ 第10

、11 段落

︶の 内容 なの で、 まと めて みよ う。

ロー キテ ィや ミッ フィ ーな どの 最小 限の 線で 描か れた 単純 な造 形は

、私 たち に強 い印 象を 与え

、ま た把 握し やす いも の… 第10 段落

そ うし た特 徴を 持つ ハロ ーキ ティ やミ ッフ ィー はい まや 特定 の文 化を 離れ て万 国で 受け 入れ られ てい る… 第11 段落

生 身の キャ ラも 同様 で、 人格 の多 面性 を削 ぎ落 とし

、限 定的 な最 小限 の要 素で 描き 出さ れた 人物 像は

、錯 綜し た人 間関 係を 単純 化し

、透 明化 して く れる

…第 10段 落

(6)

き わめ て単 純化 され た人 物像 は、 どん なに 場面 が変 化し よう と臨 機応 変に 対応 する こと がで きる

…第 11段 落 以上

の内 容を きち んと 説明 して いる が4

正解

。選 択肢 が長 いの で、 本文 と照 合す るの に手 間取 るか もし れな いが

ほ ど言 い換 えの 力を 要求 し てい ない ので

、丁 寧に 照合 して ほし い。 は1

、後 半の

﹁他 人と 自分 との 違い が明 確に なり

、互 いの 異な る価 値観 も認 識さ れや すく なる

﹂は

、﹁ その ため

﹂が 指し 示し てい る内 容を 全く 含ん でい ない ので

×。 は2

、後 半に

﹁個 性が はっ きり して 際だ って いる ほう が、 他人 と交 際す ると きに 自分 の性 格や 行動 パタ ーン を把 握さ れや すく なる

﹂と ある が、 本 文に はそ うし た個 性と その 結果 につ いて 全く 書か れて いな いの で×

。 は3

、﹁ 多面 性を 削る こと で個 性を 堅固 にし たほ うが

﹂と ある が、 多面 性を 削る こと で﹁ 個性 が堅 固に なる

﹂の では なく

、﹁ 単純 化さ れる

﹂と すべ きと ころ だ。 また

、そ の結 果と して

﹁文 化の 異な る様 々な 国で の活 躍が 評価 され る﹂ わけ でも ない ので

×。

﹁単 純化 され

﹂る こと で﹁ どん なに 場面 が 変化 しよ うと 臨機 応変 に対 応す るこ とが でき

﹂る よう にな り、 その 結果 とし て、

﹁い まや 特定 の文 化を 離れ て万 国で 受け 入れ られ てい る﹂ ので ある

。 は5

、﹁ 人物 像が 特定 の状 況に 固執 せず に素 朴で ある ほう が﹂ が×

。﹁ 固執 せず に素 朴で ある ほう が﹂ とい う内 容は 書か れて いな い。 正解

4

本文 の趣 旨を 問う 問題 標準 次に 示す のは

、こ の文 章を 読ん だ五 人の 生徒 が、

﹁誠 実さ

﹂を 話題 にし てい る場 面で ある

。傍 線部

﹁ 価値 観が 多元 化し た相 対性 の時 代に は、 誠 実さ の基 準も 変わ って いか ざる をえ ない ので す。

﹂と いう 本文 の趣 旨に 最も 近い 発言 を一 つ選 べ。 こう した 出題 形式 は、 セン ター 試験 では

、96 年以 来の 出題 とな る。 近年 のセ ンタ ー試 験で は出 題さ れて いな かっ たの で、 戸惑 った 人も いた かも しれ ない が、 要す るに 本文 の趣 旨を 把握 し、 それ に最 も近 い発 言を して いる 生徒 を選 べば よい

。そ の点 では

、﹁ 内容 合致 問題

﹂同 様、

﹁消 去法

﹂で 解い てい くほ うが 確実 とい える

。 まず は、 確実 に間 違っ てい る発 言か ら× にし て落 とし てい こう

(7)

は1

、﹁ 自分 が信 じる 正し さを 貫き 通さ ない と﹂ が×

。傍 線部

に もあ るよ うに

、﹁ 価値 観が 多元 化し た相 対性 の時 代﹂ にお いて は、

﹁自 分が 信じ る 正し さを 貫き 通﹂ すこ とよ りも

、﹁ 誠実 さの 基準 も変 わっ てい かざ るを えな い﹂ と筆 者は 考え てい る。 は2

、1

の発 言に 対し て反 論し てお り、 内容 的に も× が付 く箇 所が ない ので

、と りあ えず キー プし てお く。 は3

、2

の発 言内 容を 踏ま えて の意 見だ が、

﹁ま ずは 自分 に対 して 誠実 でな くっ ちゃ

﹂が

×。 傍線 部の 直前 に﹁ 自分 をキ ャラ 化し て呈 示す るこ とは

、 他者 に対 して 誠実 な態 度﹂ とあ るよ うに

、こ こで の﹁ 誠実 さ﹂ は他 者に 対し ての もの

。 は4

、﹁ 自分 らし さを 抑え て、 キャ ラに なり きる こと のほ うが 重要

﹂と 発言 して いる 点が

×。 傍線 部

を含 む段 落の 直前 の14 段落 に、 キャ ラは

﹁あ る側 面だ けを 切り 取っ て強 調し た自 分ら しさ の表 現で あり

、そ の意 味で は個 性の 一部 なの です

﹂と ある よう に、 キャ ラ化 する こと は、

﹁自 分ら しさ を 抑え

﹂る こと では ない

。 は5

、﹁ 他者 に対 する 誠実 さそ のも のが 成り 立た ない 時代 に来 てい るん だよ

﹂が

×。 筆者 は、 他者 に対 する

﹁誠 実さ

﹂は

、基 準は 変わ れど かつ ても 今の 時代 も存 在す ると 考え てい る。 また

、﹁ 相対 性﹂ の捉 え方 とし て﹁ 自分 らし さに こだ わる のも

、こ だわ らな いの も自 由﹂ と発 言し てい る点 も×

。 ここ での

﹁相 対性 の時 代﹂ とい うの は、 絶対 的な アイ デン ティ ティ が成 立せ ず、 多様 で複 雑な 人間 関係 の破 綻を 回避 する ため に、 相互 に協 力し あっ て 外キ ャラ を演 じあ って いる 時代 のこ とを 意味 して いる

。 以上

、2

以外 はす べて

×が 付い て落 ちる ので

、正 解は と2

確定 する

。 正解

2

文章 の表 現と 構成

・展 開を 問う 問題

標準 この

は、 年に よっ てや や傾 向が 変化 する 問題 だ。 昨年 は﹁ 表現 に関 する 説明 とし て 当で ない もの を二 つ選 ぶ問 題﹂ で、 一昨 年は 今年 と同 様

﹁文 章の 表現 と構 成・ 展開 を問 う問 題﹂ で、

の 二つ に分 かれ てい る点 も同 様の 形式 だ。 ただ し、 一昨 年が

﹁適 当な もの を選 ぶ問 題﹂ であ った の に対 し、 今年 は﹁ 適当 でな いも を 選ぶ 問題

﹂で ある 点が 異な って いる

。来 年以 降、 どう いう 形式 や内 容に なる かは 不明 だが

、受 験生 とし ては どん な 設問 にも 対応 でき る実 力を 付け てお いて ほし い。

この 文章 の第

段 落の 表現 に関 する 説明 とし て 当で ない もの を一 つ選 べ。 この

の﹁ 内容 合致

﹂や

成・ 展開

対す る解 法と して は、 基本 的に

去法

解く

。選 択肢 を客 観的 に把 握す るた めに

、要 素に 分け

、そ

(8)

れを 本文 の内 容、 構成 や表 現と 照ら し合 わせ なが ら、 正確 に○

×の 判断 をし てい く。 判断 に迷 う場 合は

△に して 通過 して おき

、二 度目 に最 終決 断を 下 すよ う、 慎重 に解 いて いこ う。 ただ し、 今回 の問 題で は﹁ 適当 でな いも を 選ぶ

﹂の で、 消去 法ス タイ ルで

×が 付い た選 択肢 が正 解と いう こと にな る。 の1

、第

段 落の 第

文の

﹁生 活ス タイ ルを 演じ てく れる

﹂の

﹁︵

~て

︶く れる

﹂は 補助 動詞 で、 動詞 の連 用形 に接 続助 詞﹁ て﹂ を添 えた 形に 付く

。 この 場合

、人 が自 分の 側に 対し て何 かを する こと を表 して おり

、対 等の 間柄 か、 また は目 下の 関係 にあ る人 に対 して 用い る。 目上 の人 に対 して 尊敬 の 意を 表す 場合 は﹁ くだ さる

﹂を 用い るの が普 通だ

。1

では

、﹁

︵~ て︶ くれ る﹂ と表 現す るこ とで

、﹁ 演じ る側 から 行為 を受 ける 側に 向か う敬 意を 示し てい る﹂ とあ るが

、﹁

︵~ て︶ くれ る﹂ は敬 意表 現で はな く、 間違 って いる ので

×。 この 時点 で正 解は と1

決ま る。 以下

、正 しい 説明 にな って いる かど うか を確 認し てい こう

。 と2

の3

説明 は特 に問 題な く、 正し い。 は4

、少 し迷 った かも しれ ない

。﹁ 揺ら ぎを はら みな がら も﹂ とい う表 現に おけ る﹁ はら む﹂ とい う言 葉は

、﹁ 妊娠 する

﹂と いう 意味 以外 に、

﹁そ の 中に 含み 持つ

﹂意 味を もっ てい る。 ここ では その 用法 だ。 で4

はそ れを

、﹁ 外側 から 見え にく いが 確か に存 在す るも ので ある こと を暗 示し てい る﹂ と 説明 して おり

、正 しい

。 正解

10

1

この 文章 の第

段 落以 降の 構成

・展 開に 関す る説 明と して 適当 でな いも を 一つ 選べ

同 様に

﹁消 去法

﹂で 解い てい こう

。× が付 いた 選択 肢が 正解 とい うこ とに なる

。 は1

、﹁ では

﹂で 始ま る第

段 落の 位置 づけ の説 明。 第

段落 の最 初の 一文 の文 末を 見る と、

﹁で しょ うか

﹂と 新た な問 いを 提示 して おり

、続 けて その 問い かけ に対 する 論点 を二 つ挙 げて 説明 して いる ので

、1

の説 明は 正し い。 は2

、﹁ 第10

、11 段落

﹂に つい ての 説明 だが

、第 10段 落で 具体 的な キャ ラク ター を挙 げて いる 点や

、第 11段 落で

、そ のキ ャラ クタ ーの 考察 を別 の観 点か らし てい る点 を確 認し

、正 しい と判 断で きる

。 は3

、﹁ 第12 段落

﹂に つい ての 説明 だが

、前 半の 説明 は正 しい が、 後半 の﹁ それ まで とは やや 異質 な問 題を 提示 し、 論述 方針 の変 更を 図っ てい る﹂ が間 違っ てい るの で×

。﹁ 第10

、11 段落

﹂で 挙げ られ た具 体的 なキ ャラ クタ ーを 通じ ての 考察 に加 えて

、つ いに 百貨 店や コン ビニ エン ス・ スト アの 店

(9)

員た ちも

﹁外 キャ ラ﹂ を一 面的 に演 じて くれ るよ うに なっ てき たこ とを 述べ てい るの が﹁ 第12 段落

﹂と いえ る。 つま り、

﹁第 10、 11段 落﹂ と﹁ 第12 段 落﹂ の間 には

、﹁ 異質 な問 題﹂ はな く、

﹁論 述方 針の 変更 を図 って いる

﹂と もい えな い。 この 時点 で正 解は

3

と決 まる

。 は4

、﹁ 第13

、14 段落

﹂の 内容 を確 認す れば わか るよ うに

、正 しい 説明 にな って いる

。 正解

11

3

(10)

﹇総 括﹈ 昨年 は現 代作 家で ある 小池 昌代 の﹁ 石を 愛で る人

﹂が 出典 であ った が、 今年 は一 九五

〇年 代に 書か れた 佐多 稲子 の﹁ 三等 車﹂ の全 文が 出題 され た。 私小 説と もい える 内容 で、 やや 古い 作品 だが

、登 場人 物が 少な く場 面転 換も さほ ど多 くな いの で、 そう した 点で 読解 に苦 労す るこ とは ない はず だ。 二年 ぶり に 全文 での 出題 で、 分量

・出 題形 式は 昨年 同様

。た だし

、会 話が 多い ため

、昨 年よ りも ペー ジ数 が ペー ジほ ど増 加し てい る。 設問 別で は、

の語 彙の 問題 は例 年よ り易 しい

で本 文の 広い 部分 から 解釈 する 必要 があ るな ど、 やや 解答 に手 間取 るも のも ある が、 総じ て例 年ど おり の傾 向で あっ た。

の﹁ 評論

﹂同 様、

当で ない もの

﹂を 選ぶ 問題 が出 題さ れた

﹇解 説﹈

語句 の意 味の 問題

基礎

基礎

基礎 傍線 部

の本 文中 にお ける 意味 とし て最 も適 当な もの を、 それ ぞれ 一つ ずつ 選べ

﹁本 文中 にお ける 意味

﹂を 問う 問題 では ある が、 あく まで

書的 な意 味を 優先 して 解く

﹂と いう のは 例年 どお りの 鉄則 パタ ーン

。今 年の 問題 に限 らず

、こ うし た慣 用表 現に は日 頃か らい ろい ろな 媒体 を通 して 慣れ 親し んで おき

、語 彙力 を増 強し てほ しい

。下 手に 文脈 に戻 して 判断 する と間 違え る 可能 性が でる 問題 が出 題さ れて いる

﹁目 くば せし た﹂ は、

﹁目 を動 かし て、 意思 を伝 えた り合 図を した りす るこ と﹂ で、

﹁5

目つ きで 合図 した

﹂が 正解

﹁無 造作 に﹂ は、

﹁大 事な こと とし て慎 重に する ので なく

、手 軽に やっ ての ける 様子

﹂の 意で

、こ こで は3

﹁慎 重に やら ず投 げや りに

﹂が 正解

﹁見 もな く﹂ の﹁ 見栄

﹂は

、﹁ 人の 目を 気に して

う わべ

・外 見を 実際 より よく 見せ よう とす る態 度﹂ の意 味で

、簡 単に 言う と﹁ 体裁

﹂の こ と。 その

﹁見 栄﹂ が﹁ ない

﹂こ とな ので

、2

﹁自 分を 飾っ て見 せよ うと もせ ず﹂ が正 解。 正解

12

5

13

3

14

2

(11)

心情 説明 問題 基礎 本文

行 目か ら30 行目 まで で、 闇で 買っ た座 席に 着く まで の私 の様 子が 描か れて いる が、 その とき の心 情の 説明 とし て最 も適 当な もの を一 つ選 べ。

﹁本 文

行目 から 30行 目ま で﹂ のよ うに

、あ る程 度幅 のあ る部 分の 読解 を前 提と した 問題 は、 セン ター 現代 文で よく 出題 され るも のだ

。こ こで は、 前書 きの 内容 も含 めて

、本 文

行目 から 30行 目ま での 登場 人物 の置 かれ てい る情 景と 心情 を正 確に 追っ てい こう

。そ のう えで

択肢 に書 かれ た内 を本 文と 対照 しな がら

﹁消 去法

﹂で 落と して 正解 にた どり 着く のが コツ だ。 は1

、﹁ 闇で 座席 を買 った こと をう しろ めた く思 いな がら

﹂が 18行 目の

﹁私 は周 囲に 対し て少 し照 れな がら

﹂と ある とこ ろと 対応 して いる

。﹁ その 座席 が他 の乗 客と 同じ 金額 であ った こと

﹂﹁ 混雑 した 車中 で座 って いら れる こと に安 Sし てい る﹂ も18 行目 以降

、特 に23 行目 から の婦 人と の会 話で 語 られ てい る内 容と 合致 して いる

。18 行目 の﹁ ほっ とし た﹂ とい う感 想は 満員 電車 の中 で坐 席に 座れ たこ とに 対し ての もの であ り、 28行 目の

﹁安 心し た﹂ は五 十年 配の 婦人 も自 分と 同じ 金額 で坐 席を 買っ たこ とを 知っ たこ とに よる 安心 だ。 とり あえ ず1

は残 して キー プし てお こう

。 は2

、﹁ 見知 らぬ 男に 声を かけ られ てた めら いな がら

﹂が

×。 12行 目に

﹁坐 席を 闇で 買う のは 初め てだ った

。が 話は 聞い てい たの で、 私は その 男と の応 対も 心得 たふ うに 言っ て﹂ とあ るよ うに

、見 知ら ぬ男 との 会話 は﹁ ため らい なが ら﹂ 交わ して いた わけ では ない

。ま た、

﹁前 に座 って いる のが 年 配の 女性 であ るこ とに 安心 して いる

﹂も おか しい

。﹁ 年配 の女 性﹂ であ るこ とよ りも

、1

のよ うに

﹁そ の座 席が 他の 乗客 と同 じ金 額で あっ たこ と﹂

﹁混 雑し た車 中で 座っ てい られ るこ とに 安S して いる

﹂と 考え られ る。 は3

、﹁ 闇で 座席 を買 わさ れた こと を耐 えが たく 思い

﹂が

×。

﹁私 は周 囲に 対し て少 し照 れな がら

﹂程 度で あっ て、

﹁耐 えが たく

﹂は 言い 過ぎ

。 は4

、﹁ 闇で 座席 を買 って しま った こと に罪 の意 識を 感じ

﹂が 同3

様言 い過 ぎで

×。 は5

、﹁ 闇で 座席 を買 った こと を恥 ずか しく 思い なが らも

﹂は 問題 ない が、

﹁次 の仕 事の 準備 がで きる こと にほ っと して いる

﹂が ズレ てい て×

。こ こで

﹁ほ っと した

﹂理 由は

、1

でみ たよ うに

、﹁ その 座席 が他 の乗 客と 同じ 金額 であ った こと

﹂﹁ 混雑 した 車中 で座 って いら れる こと に安 Sし てい る﹂ と考 える のが 適当 だ。 以上

、キ ープ して おい た1

以外 の選 択肢 はす べて

×が 付い て落 ちる ので

、正 解は

。1

正解

15

1

(12)

心情 説明 問題 基礎 傍線 部

﹁何 か私 の方 が残 念な 気が して 言い 出す

。﹂ とあ るが

、こ のと きの 私の 心情 はど のよ うな もの か。 その 説明 とし て最 も適 当な もの を一 つ 選べ

。 ここ

で﹁ 私﹂ が﹁ 残念

﹂に 思っ たの は、 夫の ほう は夫 婦喧 嘩し たあ と、 たか ぶっ た気 持ち を静 め、 思い 直し てホ ーム で息 子の こと を最 後ま で見 送っ てい たの に対 して

、母 親の 方は それ を知 らず

、夫 は自 分た ちを 放っ たま ま帰 った のだ と思 い込 み、 夫婦 喧嘩 した まま の心 理状 態で いる こと であ る。

﹁私

﹂は そう した 誤解 した まま の母 親に 対し て﹁ 残念

﹂に 思い

、な んと か夫 の優 しい 様子 を伝 えた いと 思っ たの であ る。 傍線 部の 直前 を読 むと

、﹁ 彼女 は、 言い 合い のま ま車 を出 てい った 夫が

、や っぱ り発 車ま でホ ーム に残 って いた とい うこ とを 知ら ずに いる のだ

﹂と あり

、そ こで

﹁残 念﹂ に思 った

﹁私

﹂が 傍線 部の 直後 で母 親に 対し て﹁ 汽車 が出 ると き、 子ど もさ んは お父 さん と握 手し まし たよ

﹂と 声を かけ てい る。 傍線 部の 前後 から

、何 が原 因な のか と、

﹁私

﹂が どう した いの かを 的確 につ かも 。 また

、こ こで おせ っか いに も﹁ 私﹂ が母 親に 声を かけ た理 由と して は、

﹁私

﹂が この 若い 夫婦 と子 ども たち のや りと りや 一連 の様 子を 近く で見 てい たり

、男 の子 を預 かっ たり して いる うち に、 知ら ず知 らず のう ちに 感情 移入 し、 同情 心が 湧い てき たと 考え られ る。 これ らを 過不 足な く説 明し てい る選 択肢 は4

で、 これ が正 解。 は1

、﹁ 座席 を買 えず に子 ども や荷 物を 抱え て汽 車に 乗る 母親 の苦 労が 思い やら れた

﹂は よい とし て、

﹁父 親の 示し た優 しさ を彼 女に 伝え て二 人を 和解 させ たい と思 った

﹂が 言い 過ぎ

。二 人を

﹁和 解﹂ させ ると ころ まで 踏み 込ん だ発 言を して いな いし

、﹁ 私﹂ がそ こま で思 って いる とい う根 拠は 本 文に は書 かれ てい ない

。 は2

、﹁ 父親 と男 の子 が別 れを 惜し む場 面に 共感 して しま い﹂ が×

。﹁ 私﹂ は子 連れ 夫婦 たち の一 連の やり とり を見 てい たり

、男 の子 を預 かっ たり して いる うち にそ の家 族全 体に 共感 を持 ち、 同情 心が 湧い てき たの であ って

、﹁ 父親 と男 の子

﹂の 姿だ けに 共感 した わけ では ない

。ま た、 汽車 を見 送 る時 に最 後に 夫が 示し た父 親ら しい 優し さを 妻に もわ かっ てほ しい とい う﹁ 私﹂ の気 持ち に関 して も、

﹁単 身で 東京 に残 る夫 のこ とを 思い やっ てほ し いと 訴え たく なっ た﹂ とい う説 明で はズ レて いる ので

×。 は3

、﹁ 自分 が座 って いら れる 立場 にあ る以 上~ 夫婦 のい ざこ ざを 放っ てお いて はい けな い﹂ と考 えた かど うか は本 文に 根拠 がな いの で×

。本 文に 確実 な根 拠が なく

、よ く読 むと 実は 書か れて いな い内 容を

、想 像力 で勝 手に 作り あげ た選 択肢 を選 ばな いよ う気 を付 けた い。 は4

、先 ほど の説 明ど おり の内 容で 問題 なく これ が正 解。

(13)

は5

、﹁ 周囲 の物 珍し さで 寂し さを 紛ら わそ うと する 男の 子の 心情 を理 解し てほ しく なっ た﹂ と、 男の 子に 焦点 を合 わせ てい る点 が×

。 正解

16

4

心情 説明 問題 標準 傍線 部

﹁彼 女は 二人 の子 ども を連 れ、 明日 まで の汽 車の 中に よう やく 腰を おろ した ふう だ。

﹂と ある が、 私の 推察 して いる 彼女 の心 情は どの よ うな もの か。 その 説明 とし て最 も適 当な もの を一 つ選 べ。

の傍 線部

以 降、

﹁私

﹂と 子連 れの 若い 母親 との 会話 が続 く。 途中

、会 社員 の男 や中 年の 婦人

、子 ども たち の様 子も 少し 描写 され るが

、基 本的 に二 人の 会話 が主 体だ

。し たが って

、こ こで は二 人の 会話 の流 れを つか み、 選択 肢と 照合 して いく こと で正 解に 至る こと にな る。 長い 選択 肢な ので

要素 に分 けて

○△

×を して いく

﹁消 去法

﹂で 解い てい こう

。 は1

、﹁ 子育 てに 理解 を示 さな い夫 のぶ っき らぼ うな 言い 方に いら だち を募 らせ てい た﹂ が×

。母 親の いら だち の理 由を

﹁ぶ っき らぼ うな 言い 方﹂ と限 定す るの では なく

、94 行目 106や

行目 にあ るよ うに

、﹁ もう 少し 気を 利か して くれ ると いい

﹂﹁ 男っ て、 勝手 です ねえ

。封 建的 です わ﹂ と、 男性 の考 え方 や行 動全 般に 対す る不 満と 解釈 すべ きだ

。 は2

、肝 心の 夫に 対す る不 満に つい ての 記述 がな いの で×

の 傍線 部

以降

、二 人の 会話 の話 題の 中心 は、 夫と 妻と の関 係や 夫婦 をと りま く 環境 に関 して のも のだ

。 は3

、﹁ 夫の 無理 解に 対す る不 満を 口に して しま った

﹂が

、1

で挙 げた 箇所 に該 当す る。 次の 要素 であ る﹁ その 思い を周 囲の 乗客 が同 調す るよ うに 聞い てく れた

﹂と いう のも

、﹁ 私﹂ や会 社員 の男 の様 子︵ 107行

目︶

、中 年の 婦人 の様 子︵ 110行

目︶ など の描 写か ら正 しい 説明 とい える

。そ して

、母 親の 態度 が、

﹁い らだ ちが 多少 和ら いだ

。今 は、 二人 の小 さな 子ど もを 抱え て長 い距 離を 移動 する 気苦 労を 受け 入れ るく らい に、 落ち 着き を取 り戻 して い る﹂ とい う説 明も 傍線 部

の言 い換 えと して 的確 で、 問題 ない

。こ の選 択肢 をキ ープ して おく

。 は4

、前 半の

﹁出 発前 の~ なん とか 車内 へ戻 るこ とが でき た﹂ は本 文の 内容 に沿 って いて 事実 とし ては 正し いと いえ るが

、そ こか ら﹁ 乗り 込む の さえ 困難 な三 等車 に乗 り遅 れる こと もな く母 子三 人で 故郷 に帰 れる こと にほ っと して いる

﹂と いう 結果 に結 びつ けた だけ では

、傍 線部

の 説明 にな っ てい ない

。夫 や周 囲の 人々 との 関係 性に 一切 触れ てい ない ので 全体

×と いえ る。

(14)

は5

、前 半の 説明 は4

同様

、事 実と して は正 しい が、 これ だけ では 問い に対 する 解答 にな って いな い。 次に

、﹁ 赤ん 坊に ミル クを 飲ま せ、 じっ とし てい られ ない 男の 子も 眠り 始め た﹂ 以降 に母 親の 不満 話が 始ま った ので はな く、 94行 目以 降す でに そう した 話を 始め てい るの で、

﹁今 は、 鹿児 島に 戻 らな けれ ばな らな い事 情や 夫婦 間の 不満 をま くし 立て るほ ど、 周囲 に気 を許 して いる

﹂が 決定 的に

×。 時系 列が 間違 って いる とい える

。ま た、 116行

目 に﹁ ぼそ ぼそ と話 す﹂ とあ るよ うに

、﹁ まく し立 てる

﹂と いう より も﹁ ぼそ ぼそ と﹂ 話し てい るの で、 この 点も

×が 付く

。 以上

、3

以外 の選 択肢 はす べて

×が つい て落 ちる ので

、正 解は

。3

正解

17

3

心情 説明 問題 基礎 傍線 部

﹁父 ちゃ ん来 い、 父ち ゃん 来い

﹂と ある が、 この 男の 子の 様子 や声 をめ ぐっ て私 はど のよ うな こと を考 えて いる か。 本文 全体 もふ まえ た 説明 とし て最 も適 当な もの を一 つ選 べ。 これ

も、

同様

、選 択肢 が長 く、 たく さん の要 素で 構成 され てい るの で、 消去 法で 解い てい こう

1

は、

﹁男 の子

﹂が

﹁車 内の 騒が しさ に圧 倒さ れて おと なし くし てい た﹂ が×

。男 の子 のお とな しさ につ いて は、 130行

目に 書か れて いる よう に、

﹁我 が家 の空 気を 感じ 取っ て、 気兼 ねを して いた

﹂こ とが 理由 だと

﹁私

﹂は 推測 して いる

。 は2

、﹁ 男の 子﹂ が﹁ まだ 幼い

﹂の で、

﹁両 親や 周囲 の大 人に 対し て気 持ち をう まく 言葉 にで きな いで いる

﹂と いう 点を どう 判断 する かだ が、 これ は問 いに もあ るよ うに 文章 全体 をふ まえ て見 てい くし かな い。 34行 目以 降に 登場 する 子連 れ夫 婦の 様子 をた どっ てい くと

、男 の子 は母 親と の会 話で 不 安げ な返 事を

﹁ウ ン﹂ と一 言す るば かり だっ たり

、父 親の 別れ の言 葉に 無言 でい たり する こと が読 み取 れる

。つ まり

、﹁ まだ 幼い

﹂の で、 自分 の気 持 ちを

﹁う まく 言葉 にで きな いで いる

﹂と 判断 でき るの でO Kだ

。後 半の

、﹁ 窓の 外の 風景 に気 を取 られ なが ら発 した 弱々 しい 声は

、父 親に 自分 のそ ば にい てほ しい とい う願 望を 表し てい るか のよ うだ

﹂、

﹁私 は、 男の 子の 様子 をい じら しく 感じ て、 この 家族 のこ とを 気が かり に思 って いる

﹂と いう 説明 は、 特に 問題 ない

。こ の選 択肢 をキ ープ して おく

。 は3

、﹁ 男の 子﹂ が、

﹁父 親の 怒り っぽ い性 格の ため に家 族が しば しば 険悪 な雰 囲気 にな るこ とを 感じ

﹂と いう 説明 の根 拠が 本文 に書 かれ てい ない ので

×。 しか も、

﹁車 外の 風景 でそ の悲 しみ を慰 めて いる

﹂も 間違 って いる

。最 後の

﹁私 は、 男の 子の 様子 や声 を通 じて

、こ の家 族の 悲哀 を感 じて い

(15)

る﹂ とい うの も言 い過 ぎで

×。 は4

、前 半は まだ よい とし て、 後半 の﹁ 家族 に対 する 父親 の態 度が 改ま るこ とを 願っ てい る﹂ が本 文か らは 読み 取れ ず×

。父 親の 態度 とし ては

、 最後 にホ ーム で見 送っ てい ると ころ で優 しさ を示 して おり

、そ れを

﹁私

﹂が 母親 に伝 えよ うと さえ した くら いな ので

、今 さら

﹁私

﹂が

﹁家 族に 対す る 父親 の態 度が 改ま るこ とを 願っ てい る﹂ と考 える のは おか しい

。 は5

、﹁ 男の 子は 父親 のこ とだ けは 信頼 して いる よう だ﹂ とす る根 拠が 本文 にな い。 本文 では

、母 親の 差し 出す おむ すび を笑 って 受け 取っ て食 べる など

、男 の子 が問 題な く母 親に なつ いて いる 様子 が読 み取 れる

。そ して

、﹁ 男の 子の つぶ やき は、 そう した 父親 と男 の子 との 絆を 表し てい るか のよ う だ﹂ も根 拠が なく

×。

﹁私

﹂が

﹁父 親が 家族 に愛 情を 注ぐ こと を祈 って いる

﹂と いう 結論 も父 親だ けに 焦点 を絞 った 間違 った 説明 だ。 以上

、2

以外 の選 択肢 はす べて

×が 付い て落 ちる ので

、正 解は

。2

正解

18

2

表現 の特 徴・ 叙述 の説 明問

基礎

~標 この 文章 の表 現に 関す る説 明と して 適当 でな いも を 二つ 選べ

。︵ 順不 同︶ 昨年

は﹁ 適当 なも の﹂ を﹁ 二つ

﹂選 ぶ問 題だ った が、 今年 は﹁ 適当 でな いも ﹂ を二 つ選 ぶ点 で注 意が 必要 だ。 解法 とし ては

、選 択肢 を要 素に 分け て○

△× を付 け、 基本 的に 消去 法で 解く のが 確実

。ま た、 選択 肢同 士を 比較 して 解く とい う視 点も 有効 だ。

表現 の特 徴﹂ や﹁ 叙述 の説 明﹂ で二 つの 正解 を選 ぶ場 合、 一つ はす ぐに 正解 とわ かる 場合 が多 く、 もう 一つ の正 解は すべ ての 選択 肢を 消去 法で 認し た後

、残 った もの を選 ぶと いう 手順 を取 。 一つ

ずつ 選択 肢を 見て いこ う。 は1

、三 等車 内の

﹁一 体感

﹂に つい ての 説明 だが

、20 行目 での

﹁一 体感

﹂が 135行

目で は﹁ 一体 感が 徐々 に壊 れ始 めて いる

﹂と 判断 する のは 間違 い だ。 20行 目で は、 汽車 内の 混雑 した 様子 を表 して おり 135、

行目 では

、乗 客が 疲れ から 寝た り話 をし なく なっ たり した 様子 を表 して いる に過 ぎず

、﹁ 一

(16)

体感

﹂の 有無 を表 して いる わけ では ない ので

×。 これ が一 つ目 の正 解だ

。 は2

、37

、73

、89 行目 に描 かれ た身 なり や持 ち物 の様 子が

、﹁ この 家族 の生 活の 状態 やそ の暮 らし ぶり が私 とは 異な るこ とを 読者 に推 測さ せる 効果 を持 って いる

﹂か どう かだ が、 これ は判 断が 難し い。 単な る写 実的 な描 写を した に過 ぎな い可 能性 もあ るの で△ で通 過し てお こう

。 は3

、た しか に﹁ 赤ん 坊の 泣く 様子 が詳 細に 描か れて いる

﹂こ とに よっ て﹁ 出発 前の 慌た だし く落 ち着 かな い様 子や 夫婦 の険 悪な 雰囲 気が

、よ り 強調 され てい る﹂ と判 断で きる

。読 者に

、汽 車の 中の 様子 と、 夫婦 がど うい う関 係に ある かを 印象 付け る描 写で ある こと は間 違い ない

。 は4

、99 行目 から 115行

目に かけ ての 母親 のセ リフ は、

﹁昨 年か らの 東京 暮ら しに 対す る我 慢で きな いい らだ ちが 語ら れて いる

﹂と いう 点は 正し い。

﹁短 いセ リフ と長 いセ リフ を交 互に 配し たり

、読 点を 多用 した りす る﹂ とい う説 明も 問題 ない

。し かし

、最 後の

﹁母 親が 話を する につ れ次 第に 気持 ち を高 ぶら せて いく 様子

﹂と いう 説明 がお かし い。

で見 たよ うに

、99 行目 から 115行

目に かけ ては

の 傍線 部

の説 明で 見た よう に、 母親 は次 第 に落 ち着 きを 取り 戻し てい く箇 所で あり

、﹁ 母親 が話 をす るに つれ 次第 に気 持ち を高 ぶら せて いく

﹂の とは 逆の 心情 的な 流れ であ るこ とに 気が 付い て ほし い。 この 点が 決定 的に 間違 って いる ので

×だ

。△ で通 過し てお いた は2

正解 でな いと 判断 し、 が4

二つ 目の 正解 とな る。

表現 の特 徴﹂ や﹁ 叙述 の説 明﹂ のよ うに

、全 体に 関係 する 問題 を解 く場 合は

、他 の問 いも 必ず 参照 する

。問 いと 問い とが 連動 して いる 可能 性が るの で、 全体 を有 機的 につ なげ て見 直そ 。 は5

、全 体的 に問 題の ない 説明 にな って いる 119。

行目 から の段 落で は、

﹁家 族を 思う 父親 の心 情や 状況 に私 が思 いを めぐ らせ る様 子が

、効 果的 に表 され てい る﹂ とい える 内容 と文 末表 現に なっ てい る。 は6

、﹁ 母子 と別 れた 後の 父親 を私 が想 像す る部 分に は~ この 部分 以前 に言 及さ れて いた 情報 があ る﹂ とい う説 明は 正し い。 次に

、﹁ これ らは 私の 想像 が実 際の 観察 をも とに して いる こと を表 して いる

﹂と いう 点も 問題 なく

、特 に× にす る要 素が ない

。 正解

19

20

・1

︵4

順不 同︶

Referensi