上智大学経済学部経営学科 網倉久永ゼミナール卒業論文
日本ラグビーの企業頼みは限界?
なぜ日本ラグビーは企業スポーツとして盛んなのか
A1242772 高比良菜摘
2016/01/15
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―目次―
1.はじめに
2.基本情報:日本ラグビーの特徴
2.1 トップリーグとは 2.2 日本ラグビーの特徴 2.3 マチュアとプロの定義 3.企業への負担
3.1 企業を支えるツールから、企業の負担へ 3.2 収益性のない試合
4.今後、日本ラグビーはプロ化を図る必要があるか否か
4.1 韓国 サムスン重工ラグビー部の事例紹介 4.2 ニュージーランドラグビーの事例
5.結論 終わりに 参考文献
2 1. はじめに
2015年にイングランドで開催されたラグビーワールドカップでの、日本代表選手たちの飛躍 的な活躍により、今日の日本ではラグビーブームになっている。日本の根強いラグビーファンた ちは、この状況に驚きを隠せない人も多いだろう。というのも、日本の一般世間の人々にとって ラグビーとは、“過去のスポーツ”であるからだ。
今の10代、20代には信じられないかもしれないが、以前日本ではサッカーよりもラグビーの 方が人気を博していた時代があった。1960年代、70年代には学園ドラマの舞台としてラグビー 部が描かれている作品が多く、1984年にはTBSで放送された高校ラグビー部が花園で全国優勝 をするまでの話を描いたドラマ「スクール・ウォーズ 泣き虫先生の 7 年戦争」のヒットもあ り、「青春=ラグビー」というイメージが当時の日本では定着していた。1923年から開催されて いる大学ラグビーの定期戦である早稲田大学対明治大学(早明戦)、大学選手権、日本選手権な どのチケットは人気すぎて入手が困難であった。
しかし90年代に入るとその人気は一機に転落した。当時絶対的人気を誇っていた社会人ラグ ビーチームの新日鉄釜石は実力の低下と不況の影響によりクラブチーム化、それに伴い同じく人 気であった神戸製鋼の注目もなくなっていく。このことを引き金に社会人ラグビーだけでなく学 生ラグビーにおいても、かつては6万7000人の入場者を記録した早明戦は近年では入場者4万 人、視聴率は3.3%(2007 年)と年々人気が低下していった。こうして次第にラグビーは、“マイ ナースポーツ”へとなっていった。
ラグビーの人気が低迷していく一方で、ラグビーはバスケットボールや女子バレーボールと並 び企業スポーツとして盛んである。サントリー、東芝、パナソニックと、ラグビー部を持つ大企 業は多い。この論文ではなぜ日本においてラグビーが企業スポーツとして盛んなのか議論してい く。
3 2. 基本情報:日本ラグビーの特徴
2.1 トップリーグとは
ジャパンラグビートップリーグ(以下トップリーグ)は、日本における 16の社会人強豪チーム から成り立つ全国リーグである。以前は地域リーグから全国社会人ラグビーフットボール大会に 出場するという流れで社会人チームの日本1を決めていた。しかし2002年をもってそのシステ ムを廃止し、日本のラグビーの活性化と試合のレベル向上を目的に2003年からトップリーグが 発足された。トップリーグに所属するチームは、年に 1 度冬に開催される大会で総当たり戦を 行い、日本1を決める。
2.2 日本ラグビーの特徴
トップリーグに所属する上記16チームは、すべて企業が運動部として運営している実業団チ ームで成り立っている。
図1.サントリーサンゴリアス 図2. 名古屋グランパスエイト
出典:サントリー 出典:名古屋グランパスエイト ラグビーチームの名前やロゴには大々的に企業名が書かれている。
※トップリーグに所属する16チーム(2015)
NEC NECグリーンロケッツ
NTTコミュニケーションズ NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス
CANON キャノンイーグルス
近畿日本鉄道 近鉄ライナーズ
クボタ クボタスピアーズ
神戸製鋼 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
NTTドコモ NTTドコモレッドハリケーンズ
コカ・コーラ コカ・コーラレッドスパークス
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サントリー サントリーサンゴリアス
東芝 東芝ブレイブルーパス
トヨタ自動車 トヨタ自動車ヴェブブリッツ
豊田自動織機 豊田自動織機シャトルズ
パナソニック パナソニックワイルドナイツ
HONDA自動車 Honda HEAT
ヤマハ発動機 ヤマハ発動機ジュビロ
リコー リコーブラックラムズ
サッカーのJリーグ所属チームの場合、チームが株式会社となっており主要株主として企業 がそのチームを事実上保持(名古屋グランパスの場合、株式会社名古屋グランパスエイト、主要 株主はトヨタ自動車)しているが、ラグビーの場合は社会貢献をするための、企業スポーツ活動 の一環として成り立っているチームがすべてだ。
日本のラグビーは“アマチュアスポーツ”と評されることが多い。日本のラグビーにおいて特 徴的なのは、選手の「雇用形態」だ。チームに所属する選手たちは、“社員”として企業に所属 している場合が多い。社員選手たちは、会社員としての実務もこなし、給与も一般の社員と変わ らない (活動手当がもらえる場合も、給与+5万~10万円程度)という環境の元練習と試合に参 加している。プロとして選手と契約を行っている企業もあるが、プロとして雇われたとしても、
その報酬は社員選手の倍にも満たない場合がほとんどだ。(東芝、トヨタ自動車、YAMAHA発 動機などは、外国人選手以外原則社員選手としての契約のみ)サントリーのように、日本人選手 でもプロとしての契約を行っているチームもある。プロになればラグビーに専念しプレイをする ことができるが、引退後や怪我をしてしまった時の保障はない。社員選手になれば、実務との両 立は大変だが、選手生命が短く怪我も多いコンタクトスポーツでありながら怪我と引退後の保障 が得られる。そのため、選手たちは「社員としての選手か、プロ選手か」という決断をしなけれ ばならない。両方の選択肢があるチームに日本人選手でも、社員選手として契約する場合が多い のが実情だ。しかし問題なのは、日本人のラグビーのプロ選手と社員選手が能力的に大きく差が あるとは言いがたいところだ。このことから、企業スポーツとして盛んというよりか、この「雇 用形態」要因もあり、ラグビーが企業スポーツとしの枠からなかなか抜け出せられないという考 察も考えられる。
2.3 アマチュアとプロの定義
以上のことから、「ラグビーにおけるアマチュア=社員選手、プロ=ラグビー選手を職業として 生活する人」とし、日本のラグビーは、以上の状況からしてアマチュアスポーツであると定義す る。日本ではラグビーを企業スポーツとしてのアマチュアスポーツではなくプロ化したほうがい
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いという意見も近年出てきている。ここで、韓国とニュージーランドにおいてのラグビー協会の 事例を見てみる。
6 3.韓国とニュージーランドの事例
3.1 サムスン重工ラグビー部の事例
今、韓国ラグビーは境地に陥っている。2015年1月にサムスン重工ラグビー部が廃部を決定 し、韓国ではラグビー協会の存続でさえ危うい状況になった。韓国でも日本同様、ラグビーはサ ッカーや野球と比べメジャーなスポーツではんなく、ラグビーチームは企業が所持している企業 スポーツという立ち位置だ。その上、サムスン重工ラグビー部は韓国国内ではトップクラスのチ ームであり、同部の廃部は韓国ラグビーに大きな打撃を与えた。
サムスンは韓国経済を一社で支えていると言われるほど、韓国では重要な存在であるが、近年 では中国製格安スマートフォンの普及やアップルの新製品が鯨飲で、主力のサムスン電子の売上 が伸び悩んでおり、2014年の第3四半期決算の経常利益は、前年同時期と比べ60%の減少をし ている。このことが引き金となり、サムスンは子会社を他の財閥に子会社を売却し、従業員のリ ストラを始めた。そして、それがラグビー部の廃部へとつながったのだ。
選手らやラグビー協会の人々は、ラグビー部を廃部したところで会社の回復につながるまでの 投資をしていたわけではない、サムスン重工ラグビー部の廃部は韓国のラグビーの抹消につなが ると大反対を起こした。しかし、サムスンがラグビー部を廃部した陰には、資金の確保だけが理 由ではないだろう。これは日本の高度成長期に多く行われた企業スポーツの廃部の事例と同じ理 由で行われたと仮定することも出来る。
日本の企業は高度成長期後に多くの部活を廃部していった。選手の強化やメディアの発展によ り海外の試合が放送されて、スポーツのレベルの水準が上がったことにより、社員選手と一般の 社員の間の距離が空き、以前のように人事面で効果を上げにくくなったということもある。
しかしこの一連の大きな原因の一つであるのが「株主総会」という事実もある。企業スポーツ、
特にマイナースポーツであると、目に見える利益を生んでくれるどころか、企業が支援をしてい るということが多く、「株主価値」を高めない。そのため、企業のリストラに伴い部活動を廃部 していることは、資金の収集というよりもその行為に意味があることで、株主たちに PR をする 材料となっていた。実際に、景気が回復したとしてもチームの再開を考えている企業は、半分に 満たないようだ。
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サムスンの今回のケースも、今までは会長のイ・ゴンヒ(現在長期入院中)がラグビーの名門 校出身であったために同社のラグビー部と韓国ラグビー協会への支援を続けてきたというもの の、やはり野球チームのように人気と支援に見合う見返りを得にくいスポーツは、経営の視点や 株主からの視点に置くと、存続していくのが厳しいという見解に陥った可能性が高い。実際に、
約1100億円の売り上げを出す企業からして、年間の予算がわずか2億円のラグビー部を廃部す ることは、一般市民からすればケチだという批判も多く、韓国ラグビー協会も納得いかないのだ ろう。
サムスンのラグビー部への支援打ち切りは、今後の企業スポーツの一つの大きな役割である社 会貢献というのも、今後は広告効果や注目度があり、「ビジネスとしてプラスになる」人気種目 に限って行われていくだろう、という意味を韓国では示している。
日本のチームはどうだろうか。ワールドカップで活躍したリーチ・マイケルらが所属する東芝 ブレイブルーパスを持つ東芝は、2015年5500億円の赤字で年間1万6000人のリストラをはか り人員削減に進んでいる。今回注目が浴びているからラグビー部は継続されているものの、今後 この状況が続くとラグビー部の存続は厳しい状況になりかねない。実際、大量のリストラを図っ ているのにも関わらず、直接利益を与えるどころか企業の負担になっているラグビー部の存在は、
社員にとって納得いかないという意見も上がってる。
3.2 ニュージーランドの事例
ニュージーランドにおいてラグビーは国民的スポーツである。ニュージーランドにおいてラグ ビーとは、エンターテイメントや社会貢献の一環であり、収益性のあるスポーツだ。
ニュージーランドには主に3つのカテゴリーが存在する。第一カテゴリーはニュージーランド ラグビー代表オールブラックス。第二カテゴリーは国際リーグであるスーパーラグビー(以下
SR)、第三カテゴリーはニュージーランド州代表選手権(以下 ITMカップ)である。そして、
ニュージーランド代表になるためには、この第2と第3のリーグでの活躍が必須だ。
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ニュージーランド 日本
ここで重要視したいのが、SRとITMカップの存在と関係だ。ITMカップとは、ニュージー ラン国内最高峰リーグであるが(日本でいうトップリーグ)選手は報酬がほとんどもらえない。
そのため、所属している選手は各地域のラグビークラブでプレイをしているが、学生や、他の職 業をしながら生活している人々である。アマチュアリーグということになる。この国内の ITM カップより格上のリーグになるのが、SRである。ITMカップで活躍した選手たちがSRからの オファーを受けプロ契約することで所属することになる。そしてSRで活躍したプロ選手たちが、
オールブラックスへとなれるという一段の流れだ。ITM カップは州の代表を選出し国内1位の チームを決める大会であり、その上そこで活躍した人々がSRやオールブラックスで国際的に活 躍していくのだから、地元地域の人々の盛り上がりと応援がすごく人気が強い。
ここからわかるのは、日本ラグビーの欠点として、システム上社会貢献や地域貢献をしていな いからだということである。日本のラグビーは、企業スポーツということもマイナスに働いてい るかもしれないが、サッカーや野球ほど各チームがある地域に密着していない。実際に名前から も活動からも、例えば YAMAHA 発動機ジュビロやパナソニックワイルドナイツのラグビー部 がどこを拠点として練習しているのか想像つかないだろう。(YAMAHA は静岡、パナソニック は群馬)サントリーと東芝なんて、両方とも府中を拠点に活動している始末だ。
以上のことから日本ラグビーは日本スポーツにとって負担だといえる。
オールブラックス(代表)
ニュージーランド州代表選手権 スーパーラグビー
日本代表
トップリーグ 大学ラグビー対抗戦・リーグ戦
9 4. トップリーグの企業への負担
4.1 企業を支えるツールから企業の負担へ
日本におけるアマチュアスポーツとしてのラグビーの独特な仕組みは、クラブを持つ企業に大 きな負担を与えている。企業スポーツが従業員たち自ら楽しむというものから、企業チーム同士 が戦うという協議会が整備されたのは、1920年代のころである。1980年代までは、「運動部の 活躍は企業の知名度の向上とイメージアップにも大いに役立ち、従業員の意欲向上や労働力の確 保といった人事労務の面にとどまらず、営業活動や販売促進などといった面でも効果を発揮する ことが期待されるようになった。」(トヨタ自動車人事部担当部長 荻野勝彦)と、企業の成長を 支えるツールになっていた。しかし、1990年代、メディアの発達により海外の高レベルの試合 を観戦できるようになったことや、スポーツ自体の高レベル化により選手と社員の距離が離れて いったことが原因で、企業スポーツはかつての“企業を支えるツール”から、“企業の負担”へ と変わっていった。
ラグビーにおいてもこれは同様で、国際試合でも大差をつけての日本代表の敗退が目立つよう になり、注目されなくなった。それでも今もなお大企業がラグビー部を持ち続けているのは、経 営陣や創業者の日本のラグビーのシステムや文化を支えていこうという責任があるからとしか 言えない。
4.2 収益性の試合
企業スポーツとしてのメリットがないうえに、日本のラグビーは他の協議や国と比べて収益性 が無い。
New Zealand rugby annual report 2014 放送権料
72%
備品、ツアー 13%
金利 3%
その他 5%
外国 為替
7%
ニュージーランドラグビー協会 事業収入
放送権料 備品、ツアー 金利
その他 外国為替
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ニュージーランドのラグビー協会の場合、事業収入の7割が放送権収入である。その額は日 本円で26億円、日本の2億円と比べると13倍もある。アマチュアリーグであるITMカップは 選手個人の負担はあるものの、オールブラックス、SRは企業に負担をかけることなく、放送権 収入で協会は十分に運営することができる。
日本ラグビーフットボール協会 平成26年度正味財産増減計算書
日本の場合、放送権料は全体の1割にしか満たない。収入減の45割は大会の会場の入場料で 賄っている。この数値だけ見ると会場に人が沢山来ているようにも見ることができるが、実はこ
の45%のうちの4割は、トップリーグに所属する企業がまとめて購入して社員に配っているチ
ケットなのだ。つまり、事業収入の18%は企業の資金で賄われていることになり、その額は放 送権収入の約倍になる。いかにラグビー協会をトップリーグ所属企業たちが支えているかが分か る。
社員として選手を雇っているシステムは、世界的みても選手にとってはとてもいいシステムだ が、日本ラグビー協会がこのシステムに頼り切ってしまっているというのは、この図を見てもわ かるし、2015年11月に開催されたトップリーグのチケット問題を見ても明らかだろう。
日本代表がラグビーワールドカップで大活躍をしてからの初めてのトップリーグ、メディアで はチケットが完売と騒がれたが、当日は空席が目立った。一般発売したチケットが5000枚に対 し、企業に9000枚のチケットを売っており、企業に割り当てた分のチケットの来場者が少なか ったからである。
入場料 45%
放送権 料 業務受託 10%
4%
出版物 1%
協賛金 37%
物販 1%
受講料 0%
その他
2%
日本ラグビー協会 事業収入
入場料 放送権料 業務受託 出版物 協賛金 物販 受講料 その他
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日本サッカー協会平成24年度正味財産増減計算書総括表
日本サッカー協会の事業収入の割合と比較してみると収入源はそれほど変わらないようにも 見えるが、その規模は全体で6倍であり、代表・競技会関連収入のほとんどは放送権収入だ。
日本ラグビーがいかに収益性のないスポーツなのかがわかる。
代表関連 31%
競技会開催 20%
指導 普及 機関紙 9%
1%
事業関連 35%
競技大会 2%
社会貢献
1% PHQ
0%
ミュー ジアム
0%
登録業 務 1%
日本サッカー業界 事業収入
代表関連 競技会開催 指導普及 機関紙 事業関連 競技大会
代表関連:代表選手の試合収入、入場料、テレビ放送権料
競技会開催:天皇杯、全日本ユース選手権、入場料、テレビ放送権料 指導普及:指導者講習会、研修会、教本ビデオ物販
事業関連:キリン、アディダス、JAL、セゾン、日産、ファミリーマート からの協賛金
12 5.結論
以上のことから、アマチュアスポーツとして発展していって根付いた雇用形態と、放送権料の 収入の少なさから、日本ラグビーは“企業スポーツとして盛ん”なのではなく、“企業に頼るし か存続するすべがない”ということが言える。
日本ラグビーが今後企業に頼み続けるには限界を迎えると考える。日本のラグビーはアマチュ アスポーツとして選手と協会を支えてきたからこそ成功した部分もあるが、日本のラグビー選手 が世界のレベルに近づいてきた今、企業頼みだけの運営ではさらなる強化とラグビーの活発がみ こめないだろう。現状のままを維持していると、チームの廃部を招き日本のレベルをこれ以上あ げることは不可能になる。しかし単にプロ化すればいいというわけではない。ろくな放送権収入 がない日本ラグビーにとって安易なプロ化は、逆に首を絞める結果になりかねない。
2016年から、日本はスーパーラグビーに加入し新しいトップチームが編成されたが、そのメ ンバーも全員がプロというわけではなく、サントリーの社員選手や東海大学の学生らが編成され ているのが現実だ。
プロ化を進めないと韓国のような事例にもなりかねない。しかし、プロ化を図るには日本のサ ッカーやニュージーランドラグビーのように地域密着型を図り全国的に人気を作っていくこと が必須だろう。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング
過去10年以上人気スポーツランキング5位にも満たない日本のラグビー。サッカーや野球ほ ど人気がなく、ニュージーランドのような国民性もない日本においてのラグビーは、今後も“企 業の負担”として活動していく必要があるだろう。
13 おわりに
日本のラグビーチームは、日本のトップ企業が持つ部活であることに興味を持ち疑問を感じた が、網倉先生にご指摘いただいたようにラグビー好きのおじさんのコラムのようになってしまっ たことは否めない。しかし個人的にはサッカーやニュージーランドにおけるラグビーとの、放送 権の収入の差がここまで大きくあったことに驚いた。日本のラグビーをプロ化する動きは進んで いるようだが、チケットの一件もあり、日本ラグビー協会には慎重に動いてもらいたい。
4年間ラグビー部として活動していた経験から、実はラグビーを嫌いになりかけていたが、今 回この論文を通してラグビーのことを客観的に考えて、今後日本ラグビーを支えていきたいと思 えた。
ご指導とこの機会を与えていただいた網倉先生に、感謝を申し上げます。
14 参考文献
https://www.rugby-japan.jp/
日本ラグビー協会
https://www.rugby-japan.jp/wp-content/uploads/2015/07/94f11bf92ebe147851b0c86dcc84673 b.pdf
日本ラグビー協会 平成26年度 正味財産増減計算書 http://www.nzru.co.nz/
ニュージーランドラグビー協会
http://files.allblacks.com/comms/2014_NZR_AR/NZRco/NZR-2014-AR-FULL-REPORT.pdf ニュージーランドラグビー協会 Annual Report 2014
http://www.jfa.jp/
日本サッカー協会
http://www.jfa.jp/about_jfa/report/PDF/23_kessan.pdf 日本サッカー協会 平成23年度 財務諸表
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g11122cj.pdf
経済産業省 平成13年度「企業とスポーツの新しい関係構築に向けて」
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2007/07/PDF/069-079.pdf
「企業スポーツと人事労務管理」2006年 トヨタ自動車人事部部長 荻野勝彦 http://www.murc.jp/publicity/press_release/press_151009
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 2015年スポーツマーケティング基礎調査