観点 選択・扱い
選択・扱い
教材の選択と扱いは、学習指 導をすすめるうえで適切であ るか。
・
・明確な学習のめあてのもと、児童の興味・関心に配慮した教材が用 意されており、主体的な学習が引き出されるように扱いが工夫され ている。
4年 p.22
他各学年各ページ
・
・歌唱共通教材については、学習内容に即し題材中で扱われているほ か、歌詞から想像される季節感や情景を重視した扱いができるよう に工夫されている。また、縦書きの歌詞を別記し、難しい語句には 注釈を加えて、歌詞を味わうことができるよう配慮されている。さ らに、作品の著作者が紹介され、著作者を尊重する態度を育むよう な配慮がされている。
3年 p.40~43、
6年 p.10~13他
・
・毎時少しずつ繰り返し練習することによって、緩やかかつ着実に歌 唱や楽器の技能、拍感など基礎的・基本的な事項が身に付けられる ような教材が配置されている。
3年 p.6、
4年 p.28他 説明文や写真・図版等が必要
に応じて用意されているか。
・
・学習のめあてや教材曲、学習活動に即した児童への助言、解説が適 切になされており、写真・図版等も学習内容に応じ、児童の興味・
関心を引き出すようなものが用意されている。
2年 p.18、
4年 p.60
他各学年各ページ 児童の生活経験や、興味・関
心に対する配慮など、主体的 な学習活動を引き出すような 工夫がされているか。
・
・現代の児童の生活や心情に即した教材を取り上げたり、写真・学習 に関連した WEB 上の資料を効果的に用いたりして、児童の主体的 な学びを引き出すよう配慮されている。
5年 p.33、
6年 p.18他
・
・アイコンやマーク等で、学習の見通しや振り返りなどがわかりやす
く示されている。 4年 p.31、39他
・
・巻末折込にリコーダーの運指図や各種資料が配置され、児童自身が 随所で確かめながら学習に取り組むことができるよう工夫されてい る。
4年 p.81 他巻末資料
教科横断的な扱いに配慮され ているか。
・
・巻末の曲集部分に <Short Time Learning> のコーナーが設けら れ、既習曲の英語歌詞や英語の歌等が掲載されており、モジュール 時間等を利用した教科横断的な扱いができるよう配慮されている。
また、随所に教科横断的扱いができるような教材が配置されている。
1年 p.70、2年 p.70、
3年 p.72、4年 p.42、74、
6年 p.74他
資料1 令和6年度版 小学音楽「音楽のおくりもの」
検討の観点と内容の特色
観点 範囲・程度
具体的な検討の観点 内容の特色 参照ページ
範囲
取り扱う内容の範囲は、学習 指導要領の目標や内容によっ ているか。
・
・音楽科の目標である「表現及び鑑賞の活動を通して、音楽的な見 方・考え方を働かせ、生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資 質・能力の育成」が、着実に達成できるような教材や学習活動が充 実している。
各学年目次及び各学年各 ページ
・
・低・中・高の各学年の目標及び内容をふまえて精選された題材と教 材によって、必要な範囲の内容が十分かつ適切に扱われるよう配慮 されている。
各学年目次及び各学年各 ページ
・
・小学校の学習指導要領外の内容についても、その旨が明記され、児
童の主体的な学びとの関連に配慮した扱いとなっている。 4年 p.39他「 は っ て ん 」 のページ
程度
教材や学習活動の程度は児童 の心身の発達段階や能力に即 した適切なものであるか。
・
・リズム、音域、歌詞の内容など、各学年にふさわしいグレードの教 材が見極められており、その配列も発達段階にふさわしく系統的に 配置されている。
各学年各ページ
基礎的・基本的な内容が着実 に身に付くような教材が適切 に集められているか。
・
・学習指導要領に示された指導すべき内容のそれぞれに適した教材が 集められ、曲想と音楽の構造などとの関わりについて理解しやすい 教材や、表したい音楽表現をするために必要な各技能が無理なく身 に付くような教材が、指導のねらいに即し適切に配置されている。
各学年各ページ
幼児教育との連携やスタート カリキュラムへの対応がはか られているか。
・
・第1学年の導入で、児童が幼児期に触れた経験があると考えられる 教材群がイラストで示されたり、わらべうたを扱ったりすること で、スタートカリキュラムを意識した幼児教育や生活科との連携が はかられている。
1年 p.4、p.14他
中等教育との連携がはかられ ているか。
・
・中学校で学ぶ内容を発展的に扱った箇所では、マークでその旨が示 されているほか、高学年で雅楽や日本の作曲家の歌曲作品など、中 学校で学ぶ内容が導入的に扱われている。
4年 p.39他「 は っ て ん 」 のページ、
5年 p.82、6年 p.79他 観点 特別支援教育の視点・ユニバーサルデザインへの対応
特別支援教育の視点・ユニバーサルデザインへの対応
多様な児童に使用されるため
の配慮はされているか。 ・・特別支援教育の専門家の監修を受け、学習のめあての重要な言葉を 大きくしたり、文中の改行位置を調整したりするなど、細部にわた り配慮されている。
1年 p.28
他各学年各ページ
・
・色覚等への特性をふまえた判読しやすい配色やレイアウト(カラー ユニバーサルデザイン)、表現方法、文字(ユニバーサルフォント)
の使用など、細部にわたり配慮がされている。
1年 p.46
他各学年各ページ
観点 表記・体裁・印刷・造本
表記 表記は適切であるか。 ・・発達段階に合わせて、楽譜の大きさや低学年用の図譜、使用する言
葉等に配慮されている。 各学年各ページ
・
・漢字の使用については、児童の発達段階に十分配慮されており、共
通教材等の歌詞も、もとの歌詞に忠実に示されている。 3年 p.15他
体裁・印刷・造本
印刷・造本は児童が使う教科
書として適切であるか。 ・・楽譜や文字は適度に大きく、また鮮明で読みやすく配慮されている。 各学年各ページ
・
・印刷は目に優しく鮮明であり、写真や挿絵が適切に施されている。 各学年各ページ
・
・折込により、児童の主体的な学習を導き出す配慮がされている。 3年 p.41、
4年 p.11
・
・表紙は堅牢で使いやすく、長期の使用に十分耐えられるものとなっ
ている。 各学年表紙
教科書の重量や判型は、児童 の身体的負担に配慮されてい るか。
・
・軽量で丈夫な用紙の使用により、児童の身体的な負担を軽減するよ
う配慮されている。 各学年各ページ
・
・適切な判型により、主体的な学習に十分な内容や情報量が読みやす く示されており、重量も軽量で手に持って歌うときも負担が無いよ う配慮されている。
各学年各ページ
観点 組織・配列・分量
組織
系統的・発展的に組織されて いるか。
・
・学習指導要領の低・中・高の各学年の目標や内容に対応した題材 が、系統性と発展性をもって組織され、その題材を軸に教材が配置 されている。
各学年目次及び各学年各 ページ
・
・全学年を通した領域・分野ごとの系統性に基づいて教材が配置さ れ、発達段階に応じた無理のないステップアップや学力の定着に配 慮されている。
各学年目次及び各学年各 ページ
・
・各学年内の学習も、以前の学習を振り返るマークが施されるなど、
丁寧なステップアップと積み重ねに配慮されている。 1年 p.55他
配列
教材の配列は、教材性に即し て適切であるか。
・
・全学年の系統性に基づいて組織された題材を軸に、各題材内の教材 は教材性を生かして関連・対照・対比されながら設定されており、
表現活動と鑑賞活動を効果的に組み合わせることで学習がより深ま るよう配慮されている。
4年 p.14~17、
5年 p.14~19他
カリキュラムマネジメントを 行ううえで必要な、弾力的な 指導計画をたてるための配慮 がされているか。
・
・主要部分の教材と、選択可能なオプション部分の教材を組み合わせ ることにより、各学校の実態やカリキュラムに柔軟に対応できるよ うに配慮されている。
各学年目次及び各学年
〈音楽ランド〉のページ 他
・
・3学期制と2学期制に対応できるように配慮されている。 各学年目次
分量
教材として適切な分量である か。
・
・各学校や児童の実態に応じ、基礎・基本を確実に身に付ける主要部 分と、選択できるオプション部分の教材とを組み合わせることによ り、無理なく学習が進められるよう配慮されている。
各学年目次及び各学年
〈音楽ランド〉のページ 他
・
・文章は適切な分量で、児童にわかりやすく丁寧に示され、児童の主
体的な学習を引き出すよう配慮されている。 各学年各ページ
内容解説資料
資料1 令和6年度版 小学音楽「音楽のおくりもの」
検討の観点と内容の特色
観点 内容
具体的な検討の観点 内容の特色 参照ページ
内容
内容は誤りなく正確であるか。 ・・楽譜や学習活動を表す文章は正確で、児童に理解しやすい表記と
なっている。 各学年各ページ
主体的・協働的で深い学びを 導き出すような内容や扱いが されているか。
・
・見開きごとに学習のねらいと、学び方を示唆する「まなびナビ」が 示されるとともに、題材ごとの学習の見通しも示され、児童が見通 しをもって主体的に学んだり、学習を深めたりできるよう配慮され ている。また、「学び合い」についての示唆が随所に示され、協働 的な学びを引き出すよう配慮されている。
1年 p.12、
3年 p.26、
5年 p.26他
児童が音楽的な見方・考え方 を働かせるような内容や扱い がされているか。
・
・「音楽を形づくっている要素」を「音楽のもと」として示し、教材 や活動に関連するものを見開きごとに明記して、児童がその働きを 意識しながら学ぶことができるよう配慮されている。また、中学年 以降は自ら見つけた要素等を書きこむ「メモ欄」が配置され、学習 を深めていけるよう配慮されている。
3年 p.35、
6年 p.19他
知識・技能を生かし、思考 力・判断力・表現力を育むよ うな内容や扱いがされている か。
・
・聴き取った「音楽を形づくっている要素」をもとに個々の音楽を捉 え魅力を感じ取ったり、思いや意図を生かした演奏のための技能を 身に付けるような教材の選択や扱いに配慮されている。
3年 p.57、
4年 p.31他
児童の心身の発達段階に適し た歌唱の指導について、適切 に配慮されているか。
・
・歌唱教材に関しては、音域や長さ、歌詞の内容などが発達段階に即 したものとなっているほか、輪唱やパートナーソングなどが豊富に 取り入れられ、合唱の導入的な学習に配慮されている。
4年 p.8他
・
・中・高学年では、楽譜を見て思考・判断することや、思いや意図を
生かした表現のための技能について、適切に扱われている。 3年 p.43、
5年 p.26他 児童の発達段階に即した器楽
の指導について、適切に配慮 されているか。
・
・鍵盤ハーモニカやリコーダーの導入については、各8ページが割か れ細やかなステップアップで扱われているほか、新出音も緩やかに 段階を追って扱われ、発達段階に即した技能の定着に配慮されてい る。
1年 p.32~39、
3年 p.18~25、
4年 p.28他
・
・3年以上は巻末折込にリコーダーの運指図が配置され、教科書のど の位置を学習しているときでも、脇に開いて児童が自ら指遣いを確 認できるように配慮されている。
3年 p.79他
音遊びや即興的に表現するこ と、音を音楽に構成すること など、音楽づくりの活動につ いて、適切に配慮されている か。
・
・全学年を通した系統性と、各学年の発達段階に配慮して学習活動が 配置され、児童が音楽づくりの発想をえたり、どのように音を音楽 に構成するか思いをもったりすることを通して、少しずつ音楽的な 視野を広げ、表現の他分野や鑑賞領域の学習にもつながるよう工夫 されている。
各学年各目次、
1年 p.59、2年 p.26、
3年 p.28、4年 p.58、
5年 p.48、6年 p.52他
・
・〔共通事項〕アに関連する「音楽を形づくっている要素」を軸とし て、児童一人一人が音楽的な見方・考え方を働かせながら創意工夫 していけるような学習活動が配置されている。
1年 p.22、
4年 p.26他
鑑賞教材の選択及び扱いは適
切であるか。 ・・題材のねらいに即しつつ、音楽を形づくっている要素を聴き取りや すく、自己のイメージと結びつけやすいような教材が選択され、音 楽的な見方・考え方を育むよう配慮されている。
2年 p.8、
3年 p.36、
5年 p.52他
・
・身体性を取り入れた学習活動により、児童の音楽を聴き取る力の育
成や、主体的な鑑賞学習に配慮されている。 1年 p.54、2年 p.49、
3年 p.35、4年 p.55他
・
・曲の魅力について気付きを書き留めたり、意見を交換したりするよ うな学習が設定され、言語力を活用した学習や、協働的な学習に配 慮されている。
3年 p.57、
4年 p.55、
5年 p.53 我が国の伝統音楽や音楽文化
に関する配慮はされている か。
・
・歌唱共通教材は、学習内容に即し題材中で扱われているほか、歌詞 から想像される季節感や情景を重視した扱いができるよう「にっぽ んのうた みんなのうた」コーナーに配置され、写真の扱いや資料 なども充実し、世代を超えた音楽文化の共有に配慮されている。
3年 p.40、
4年 p.10、
5年 p.10、
6年 p.10他
内容解説資料
観点 教育基本法との対応
教育基本法第二条との対応
幅広い知識と教養を身に付 け、真理を求める態度を養 い、豊かな情操を培うような 配慮をされているか。〈第1 号〉
・
・我が国及び諸外国の音楽から、さまざまな時代や曲種のものにふ れ、音楽のもつ多様なよさや面白さが感じ取れるような教材が全学 年にわたって選定されている。
全学年全体
・
・一線で活躍する演奏家や狂言師から子どもたちへのメッセージが掲
載され、真理を求める態度を養うよう配慮されている。 4、5、6年巻頭 個人の価値を尊重して、その
能力を伸ばし、創造性を培 い、自主及び自律の精神を養 うような配慮をされている か。〈第2号〉
・
・児童一人一人がその能力を伸ばし創造性を培いながら、協働的に学
習活動が進められるような、教材の配列と扱いに配慮されている。 全学年全体
正義と責任、自他の敬愛と協 力を重んずるとともに、公共 の精神に基づき、主体的に社 会の形成に参画し、その発展 に寄与する態度を養うような 配慮をされているか。〈第3 号〉
・
・心を通わせながら学習活動やアンサンブル活動をすすめられるよう
な設定や示唆などが工夫されている。 2年 p.26、
4年 p.41他
・
・我が国の人々の暮らしとの関わりへの示唆などが掲載され、地域社 会の大切さを感じ取り、主体的に関わる気持ちを育成するよう配慮 されている。
2年 p.45他
・
・音楽が社会で果たす役割や、音楽を通して他者とつながる活動を知
ることにより、社会へ貢献する態度を育成するよう配慮されている。 6年 p.46 生命を尊び、自然を大切に
し、環境の保全に寄与する態 度を養うような配慮をされて いるか。〈第4号〉
・
・我が国の自然を表現した教材を扱う際は、大切にする気持ちを育む
ような記述や写真の掲載に配慮されている。 2年 p.41、
3年 p.42、
4年 p.39、
6年 p.25他 伝統と文化を尊重し、それら
を育んできた我が国と郷土を 愛するとともに、他国を尊重 し、国際社会の平和と発展に 寄与する態度を養うような配 慮をされているか。〈第5号〉
・
・わらべうたや各地のお祭りの音楽やお囃子、民謡等が全学年にわ たって豊富に掲載され、伝統と文化の尊重や郷土を愛する心を育む よう配慮されている。
1年 p.14、2年 p.46、
4年 p.42、5年 p.40他
・
・歌唱共通教材をはじめ、歌い継いでいきたい我が国の歌の扱いで は、我が国の自然や四季、人々の暮らしとの関わりが重視されてい る。
2年 p.41、3年 p.17、
5年 p.12、6年 p.25
・
・諸外国に伝わる子どもの歌や民謡、音楽などが豊富に掲載され、他
国を尊重する態度を育むよう配慮されている。 3年 p.44、4年 p.46、
6年 p.38他
・
・低学年から親しみやすい長唄作品を掲載したり、高学年では狂言師 から子どもたちへのメッセージを掲載するなど、我が国の伝統と文 化を尊重する態度を育むよう配慮されている。
2年 p.32、
5年巻頭
内容
・
・我が国の伝統芸能や民謡などに関しては、実際に歌ったり太鼓の口 唱歌を唱えたりすることにより、演奏や曲の特徴などに気づきなが ら親しむことができるように配慮されている。
4年 p.40、45、
5年 p.39他
・
・狂言師からのメッセージが掲載され、我が国独特の表現の特徴や魅
力を感じ取る機会がもてるよう配慮されている。 5年巻頭 国際理解教育、人権教育等に
配慮されているか。 ・・諸外国の音楽文化について、人々の生活とのかかわりを意識した扱
いに配慮され、多様な曲種の音楽が扱われている。 3年 p.44、
4年 p.46、
6年 p.38他
・
・教材曲全ての作詞・作曲者名にふりがなが振られ、作品に著作者が いることや、著作者の創造性を尊重する意識の育成に配慮されてい る。
各学年各ページ
情報化への対応に配慮されて
いるか。 ・・「まなびリンク」のマークが示され、学習に対応した動画等の資料 が WEB 上に豊富に用意されており、児童の興味・関心に即して主 体的に学べるよう配慮されている。
3年 p.34、6年 p.18他
SDGs(持続可能な開発目標)
の取り組みに配慮されている か。
・
・SDGs に関連する教材を掲載している。 5年 p.65、6年 p.46