茨城大学 大学院 理工学研究科 量子線科学専攻 材料加工科学教育研究センター センター長
フロンティア応用原子科学研究センター 産学連携部門長 西野創一郎
[email protected] http://iur-family.com/
軽量化技術研究室の活動紹介
産官学連携の取り組み
学生フォーミュラ活動について
工学部研究室訪問交流会
モットー:現場主義 現場に行き,
現物を見て,
現実を考える
原理,原則に則る
先人達が残した技術の活用 自分で経験して考える
研究室のモットー
最高5位/全国100大学 プレゼン審査1位2回
研究室のビジョン(三本柱)
①研究:製造現場で役に立つ研究 共同研究125件
・テーマは現場で見つける
・技術者(ユーザー)の方に活用していただける研究成果
・(主に)自動車技術会における研究発表
②教育:社会に出てから良い仕事のできる人材を育成
・実験や知識は現場で 「耳学問」
・プレゼンテーション(毎週ゼミ,研究発表会,自動車技術会)
・全日本学生フォーミュラ活動
(ものづくり体験,企業訪問,打たれ強さ)
・進化できる人間に,ResearcherではなくEngineerを育てる
③社会貢献:技術伝承の支援,若手社員の育成補助(人材育成)
・社会人ドクター(技術経験の体系化・汎用化・伝承) 4人
・企業技術指導(茨城県中小企業・専門家支援) 23社364回
・セミナー/企業における講演 約300件
様々な会社や
世の中の技術動向 がわかります
⇒ これが重要
研究の取り組み①(ものづくりの流れと研究テーマの位置付け)
素材(鉄鋼,非鉄金属,プラスチック,CFRP,木材など)
塑性変形によるプレス成形
(金型と被加工材)
接合(スポット溶接,FSWなど)
製品完成
(信頼性評価)
プレス成形G
金型コーティングG
溶接・摩擦攪拌接合(FSW)G 塑性流動結合G
CFRP・
プラスチックG 粉体製造G
(積層造形)
材料
加工
接合
評価 製造現場から出発した
基礎研究
モノづくりの流れを 総合的に評価
プラスチック接合G モノづくりの流れを総合的に
理解することができます
研究の取り組み②(視点と評価手法)
マクロ特性
・強度特性
・耐久性(疲労)
・摩耗特性
・成形性
・摺動特性
・振動吸収性
・磁性
・電気抵抗 など
ナノ特性
・原子欠陥
・原子配列
・核外電子
・電子軌道
・電子スピン など
ツール
引張試験機,疲労試験機,摩擦摩耗試験機,プレス加工機械,SEM,TEM,X線回折,
中性子回折,X線CTスキャン,陽電子消滅法,非線形超音波法など ミクロ特性
微視組織,結晶,転位
様々なツールを利用してナノ特性の視点からマクロ特性を解明
最新の実験・計測 装置を使って実験 できます
全日本学生フォーミュラ大会
実社会で即戦力となれる学生を育成する 官民共同で運営される競技会
自動車技術会(JSAE)主催
~フォーミュラカーを題材とした ものづくりの総合力を競う大会~
本大会は学生がマシンを製作を通して,ものづくりの本質やプロセスを学び,
それらの面白さ,厳しさ,喜びなどを実感すること,実践的な知識・技術を身に付けることで 実社会で即戦力となれるような人材を育成することを開催理念としています.
大会では国内外から100校近くのチームが集まり,車両の走行性能だけでなく,車両コンセプトに準じた設計 の適切さ、車両製作に掛かったコストなどを評価され,ものづくりの総合力を競います.
第18回 学生フォーミュラ日本大会 2020
2020.9.8(Tue)-9.12(Sat)
学生フォーミュラとは?
Formula SAE Australia Formula SAE Germany
Formula SAE Japan
学生がレーシングカーを製作し,ものづくりの総合力を競う
日本大会には世界各国から 約 100 チームが参戦
学生フォーミュラ
大会審査概要
車検
技術車検 チルト試験 騒音試
験 ブレーキ試験 ドライバー脱出試
験
大会では
を行った結果、計1000点満点で順位を決定します。安全性、デザイン 性、そしてレースには欠かせないスピード。これらトータルで優れたチーム が優勝を手にします。
車検【技術車検、チルト試験、騒音試験、ドライバー脱出試験、ブレーキ試験】
静的審査【デザイン、コスト、プレゼンテーション】
動的審査【アクセラレーション、スキッドパッド、オートクロス、エンデュランス】
車検- Technical Inspection -
ドライバー脱出試験
チルト試験
騒音試験
ブレーキ試験
技術車検
車両がレギュレーションを満たして 設計及び製作されているかを
厳しくチェックされます.
万が一事故を起こした場合に ドライバーがマシンから5秒以内に 脱出できるかの審査を行います.
車両を45度傾けて燃料の漏れを 確認します.
60度の傾斜で車両が横転しない 事も審査します.
所定のエンジン回転数に なるまでアクセルを踏み込 み,排気音が110dB以下
となるか審査します.
走行時にブレーキペダルを 踏んで4輪がしっかり ロックされるかを審査します.
静的審査- Static Event -
【静的審査(合計325点)】
コスト デザイン
プレゼン 75点
100点 150点
車両の設計資料をもとに,設計の適切さ、革新性、
整備性、加工性について評価されます.
車両の製造コスト、提出資料の整合性と 部品製造プロセスの知識・理解度を評価されます.
審査員を仮想の製造会社として,
車両の性能・販売方法・戦略を伝え,
その妥当性とプレゼンテーションの能力を評価されます.
デザイン審査
コスト審査 プレゼン審査
動的審査- Dynamic Event -
【動的審査(合計675点)】
アクセラ レーション
総合性能 旋回性能
耐久性能 100点
75点
125点
375点
(うち燃費100点)
直線75mを2名のドライバーがそれぞれ2回,最 大4回走行し,加速性能を競う競技です.
8の字コースを2名のドライバーがそれぞれ2回,
最大4回走行し,旋回性能を競う競技です。
直線・ターン・スラローム・シケインなどで構成 される約800mのコースを2名のドライバーがそ れぞれ2回,最大4回走行し,マシンの総合性 能を競う競技です.
直線・ターン・スラローム・シケインなどで構成さ れるコースを2人のドライバーが約20km走行しま す.長距離をトラブルなく走り切れる耐久性 能 が評価される競技です.
加速性能
旋回性能
総合性能&耐久性能
アクセラレーション
スキッドパッド
オートクロス
エンデュランス
過去最高位は 5 位
2019年大会は
6 位
(107校中)Ibaraki University Racing について
世界ランキング
44
位/823
校日本ランキング
6
位/79
校(2021年4月現在)
過去大会結果
大会開催年 総合順位 特別賞など
2005(第3回大会) 28位 参加初年度
2006(第4回大会) 29位
2007(第5回大会) 27位
2008(第6回大会) 22位
2009(第7回大会) 8位
2010(第8回大会) 10位
2011(第9回大会) 7位 スキッドパッド賞3位 2012(第10回大会) 5位 5位入賞,耐久走行賞2位,
プレゼンテーション賞1位
2013(第11回大会) 25位 デザイン賞3位,オートクロス3位,CAE特別賞3位,
プレゼンテーション賞1位 2014(第12回大会) 12位 アクセラレーション賞1位,
プレゼンテーション賞3位
2015(第13回大会) 82位
2016(第14回大会) 15位 CAE特別賞2位,
ジャンプアップ賞1位,
ベストエアロ賞 2017(第15回大会) 21位 ベストエアロ賞 2018(第16回大会) 16位 CAE特別賞3位
2019(第17回大会) 6位 6位入賞,
ベストサスペンション賞2位
年間スケジュール(例年)
10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月
9月中旬新チーム始動 ※ マシンの初走行
設計 製作 走行
活動内容 ①設計
解析 ディスカッション
設計
評価
活動内容 ②製作
自分の設計した「製品」に!
溶接 エンジン組付け
旋盤
様々な工作機械を用い製作
1から方法を学ぶことができます
活動内容 ③走行
マシンを走らせ、トラブルを解決し、さらに速いマシンへ
主な遠征地
◎ツインリンクもてぎ
◎茨城県内のカート場
◎静岡県エコパスタジアム
…など
活動内容 ④大会
2021年9月7~11日に5日間で開催 場所:静岡県エコパスタジアム
車検
動的審査 静的審査
車検:マシンがルール通りになっているか確認 静的審査:コスト、マシンコンセプトなどの評価 動的審査:様々なコースでタイムアタック
活動内容 ⑤渉外活動
活動費は年間約550万円!
メールのマナーなど、社会で役に立つ スキルが身に付きます!
メールで活動に興味をもっていただき,
その後実際にご挨拶へ伺い企画の発表をして スポンサードをお願いしています.
県内・県外企業100社以上にお世話になって います.厚く御礼申し上げます.
学生だけでは 厳しい…
この活動から得られるもの
○ものづくりを1から体験できる
➡マシンが走ったときの達成感
○社会に出たときに役立つ経験
(渉外活動、他大学との交流)
○就職に有利
○講習会等で貴重な体験
○理系だけでなく文系も活躍できる
(プレゼン、渉外活動など)
〇計画性、自主性が身につく
〇安全第一を徹底的に理解