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Academic year: 2024

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HILBERT MODULAR FORMS AND SIEGEL MODULAR FORMS OF DEGREE 2.

大阪大学大学院理学研究科 岡崎 武生 (Takeo Okazaki)

1 吉田予想 ,  吉田リフト.

[志村−谷山予想] 全てのQ上定義された楕円曲線Eに対して,次の条件を満たす重さ2の楕円 保型形式fが存在する.

L(s, E) =L(s, f).

Eのconductorとfのlevelは一致する.

この予想の根拠となったEichler-Shimura理論がありました.

[Eichler-Shimura 理論] f =

n∈Z>0anexp(2πinz)を重さ2のHecke eigen cuspformとする.

このとき,

Qf :=Qan|n∈Nは有限次代数体である.

[Qf :Q]次元Abel多様体AfL(s, H1(Af,Ql)) =

σ:QfCL(s, fσ)となるものが存在する.

特にQf =QのときはAfは楕円曲線である.  

さて,志村−谷山予想の2次元版として,京都大学の吉田敬之先生により

吉田予想 root number =1をもつQ上定義された,全てのQ-simpleAbel曲面Aに対して,

L(s, H1(A,Ql)) =L(s, F,spin)となる次数,重さ2のSiegel保型形式Fが存在する.

と予想されました.この予想の根拠となったのが,吉田リフトと呼ばれるSiegel保型形式の構成法 でした.その吉田リフトには次の2タイプがあります.

(I) 楕円保型形式のpairから構成: 

S2(1)0(p))2(f1, f2)−→Yf21,f2∈M220(p)), L(s, Yf1,f2,spin) =L(s, f1)L(s, f2).

(II) 2次体K=Q(

N)のHilbert保型形式から構成:

S2(SL2(oK))f −→Yf2∈M220(N), χN), L(s, Yf,spin) =L(s, f).

吉田先生は,このtype (I)の吉田リフトと,Eichler-Shimura理論で得られるAbel曲面とを用いて,

吉田予想の成立しているSiegel保型形式とAbel曲面のpairの exampleを与えました.しかし,こ の吉田リフトには,

Yoshida’s non-vanishing problem この吉田リフトはいつでも有効な構成法なのか?消えてい る事はないのか?

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という問題がありました.この問題に対して,

B¨ocherer and Schulze-Pillot’s result (1992)type (I)の吉田リフトは消えない.  

という事が証明されました.この定理により,我々は楕円保型形式(trivial central character)から 得られるAbel曲面に対しては吉田予想が成立している事がわかります.

一方,東京大学の織田孝幸先生の予想(1982)やBrylinski-Labesse(1984)の結果などより,次の事 を予想するのは自然と思われます.

織田予想 Kを実2次体,ρGal(K/Q)の生成元とする.重さ2のHilbert eigen cuspform f(z1, z2) =

noK

anexp(2πi(N(n)z1+N(n)ρz2))

に対して,K上定義された以下の条件をみたすAbel多様体Af withdimAf = [Qf:Q]が存在する.

L(s, H1(Af,Ql)) =

σ:QfCL(s, fσ).

EndQ(Af)Qf.

Remark 1 EndQ(Af)⊃Kではない事に注意.織田予想は一般次数のtotally real filed上のHilbert 保型形式に対して定式化されている.

この織田予想’を仮定すれば,特にHilbert保型形式f から,次のタイプのAbel曲面/Qが得られ ます.

i). 楕円曲線Ef/KのWeil restrictionResK/QEf.

ii). S2(1)0(N), χN)から得られるAbel曲面.(これは予想を仮定する必要はない.E-S.) iii). [Qf :Q] = 2で,‘本当は’Q上定義されているAbel曲面Af.

(genus 2のhyper-elliptic curveC :y2=x5+a, (a∈Q×)のJacobianなどは高いconductorを持

つのでfull-modular保型形式に対応しないが,3の例と考えられる.)

そこで次に吉田予想に更に根拠を与える為の自然な問題として,吉田リフトtype (II)は消えない か?を考えました.

2 主結果.

上の問題について次の答えが与えられます.

MAIN THEOREM 1 吉田リフトtype(II)の像Yfは消えない.

YfFourier係数はQf に含まれる.

fDoi-Naganuma lift of nebentypusで得られるなら,Yfcuspformでは無い.

S2(1)K) Y S2(2)0(N), χN),

S2(1)0(N), χN)DN S2K)N Y N2(2)0(N), χN)Φ S2(1)0(N), χN).

S2K)におけるD-N liftの像をS2K)N であらわし,直交補空間をS2K)としている.下段最 右のmapSiegel作用素.N2(2)Siegel non-cuspformの空間. g∈S2(1)0(N), χN)から出発して 最後まで行き着く事が常に出来,Φ◦Y ◦DN(g) =g+ ¯gになっている.

2

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更に,

MAIN THEOREM 2 上定理では,f ∈S2K)N の吉田リフトの像Yfnon-cuspformであっ たが,fGr¨ossencharacterでかけるなら,Yfと同じspinor L-関数をもつcuspform FCが存在す

る.

こういった現象のexplicitな表示として,[4]に『y2 =x5−xに対応したSiegel cuspformとnon- cuspformが存在しIgusa-thetaの4積の形をしている.』という結果があります.なお,y2=x5−xE :y2=x(x−1)(x−1−√

2)のWeil restrictionなのでC-simpleではありません.

さて,吉田予想と織田予想’を仮定するとSiegel保型形式のstandardL-関数に関するKudla-Rallis- Soudry結果(1993)より,Abel曲面のHasse-Weil関数の2次元partの本質的な部分L(s, H2(A,Ql)) :=

ζ(s−1)2L(s, H2(A,Ql))に関して次の事が言えます.

A/Qがsimpleかつroot number = 1ならば,ords=2L(s, H2(A,Ql))≥ −1で 1. End(A)Q=Q⇒ords=2L(s, H2(A,Ql))1.

2. ords=2L(s, H2(A,Ql)) = 0 L(s, H1(A,Ql))と同じL-関数を持つ楕円保型形式のpairか

Hilbert保型形式(虚2次体上も含む)が存在する.

3. ords=2L(s, H2(A,Ql)) =1 ⇐⇒AS2(1)0(N), χN)から得られるAbel曲面.

従って,興味深い問題として,『End(A)Q=Qならば,Shimura curveのJacobianか2次体上の Hilbert保型形式のmotiveとisogeneousか?』という問題が考えられます.

参考文献

[1] B¨ocherer, S and Schulze-Pillot, R: Siegel modular forms and theta series attached to quaternion algebras, Nagoya Math. J.121(1991), 35-96. II,147(1997), 71-106.

[2] Kudla, S, Rallis, S and Soudry, D: On the degree 5 L-function forSp(2), Invent. math.107 (1992), 483-541.

[3] Oda, T: Periods of Hilbert surfaces. Progress in math.19, Birkh¨asser, (1982).

[4] Okazaki, T: Proof of R. Salvati Manni and J. Top’s conjectures on Siegel modular forms and Abelian surfaces, Amer. J. Math.128, (2006) 139-165.

[5] Yoshida, H: Siegel’s modular forms and the arithmetics of quadratic forms, Invent. math.60 (1980), 193-248.

岡崎武生

大阪大学理学研究科

〒560-0043 豊中市待兼山町1番1号

email: [email protected]

Takeo Okazaki

Department of Mathematics Graduate school of science Osaka University

Toyonakashi, Machikaneyama 1-1, 560-0043 JAPAN

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