1．自己 P R をするために必要 な言語 技術

１．自己

^{じこ ぴーあーる}

P R をするために必要

^ひつよう

な言語

^げんご

技術

^ぎじゅつ

今日^きょうの 授業^{じゅぎょう}のポイント

１．よい自己^{じこ しょうかい}紹介のための注意点^{ちゅういてん}に気^きづく。

２．自己^{じこ しょうかい}紹介のための 表現^{ひょうげん}を学^まなぶ。

１－１．いい自己^じこ PR とは？

１）相手^あいてが期待^きたいする 情報^{じょうほう}を 十分^{じゅうぶんていきょう}提供する ２）相手^あいての 心^こころに残^のこる

１－２．自己^{じこ しょうかい}紹介をするための注意点^{ちゅういてん}

１）時間^じかんの使^つかい方^かた

・ 紹介^{しょうかい}内容^ないようが 短^みじかすぎたり長^ながすぎたりしてはいけない。

２）文体^ぶんたい

・文体^ぶんたいは「丁寧体^{ていねいたい}／ですます体^たい」を使^つかう。

３）構成^こうせい

・ 選^えらんだテーマについての 充分^{じゅうぶん}な説明^せつめいを言^いい換^がえや例^れいを言^いいながら 行^おこなう。

例れい

）さて、みなさんの中にはペットを飼^かっている人^ひともいると思^おもいますが、 私^わたしもペ ットを飼^かっています。でも、 私^わたしのはちょっと変^かわったペットです。それは蚕（か いこ）です。かいこは大人^おとなになると絹^きぬ、つまりシルク silk を作^つくります。かいこは 今いま

５０匹^ぴきくらいいます。

４）話^はなし方^かた

①大切^たいせつなことばは、はっきり、ゆっくり、くりかえして言う。

例れい

）「 私^わたしの名前^なまえは、キム ミソン 、キム ミソン と 申します。」

②相手^あいてが知^しらない言葉^ことばを使^つかう場合^ばあいは簡単^かんたんな言葉^ことばに言^いいかえたり、例^れいをあげたりする。

例れい

）「 私^わたしの趣味^しゅみはテコンドー、韓国^かんこくの武道^ぶどうで日本^にほんの空手^からてのようなスポーツです。

１－３．自己^{じこ しょうかい}紹介のための 表現^{ひょうげん}

１）話^はなし始^はじめ

・皆^みなさん、はじめまして。韓国^かんこくのソウルからまいりましたキムと申^もうします。

２）本論^ほんろんの途中^とちゅうで例^れいをあげる

・たとえば〜、つまり〜

３）終^おわり（よい友^とも達^だちになりたいと話^はなす）

・どうぞよろしくお願^ねがいします。

・いろいろ分^わからないこともあるかと思^おもいます。その時^ときは相談^そうだんにのってください。

・以上^いじょうです。

４）相手^あいてに質問^しつもんする

①わからなかったことを質問^しつもんする

・〜って何^なにですか。・たとえば？・どうして～？

②確認^かくにんをする

・〜は〜何^なにですか。

例^れい） 出身^{しゅっしん}はニューヨークなんですか。

・○○は、△△ということでしょうか。

例^れい）来日^らいにちは去年^きょねんの８月^がつということでしょうか。

・〜は〜でしたっけ。

れい

１－４．他者^{たしゃしょうかい}紹介のための 表現^{ひょうげん}

１）話^はなしはじめ

＜友達^ともだちの場合^ばあい：例^れい＞ 皆みな

さん、こちらはリーさんです。 出身^{しゅっしん}はシャンハイです。シャンハイには18歳^さいまで住^すんで いたそうです。趣味^しゅみはサッカーでサークルにはいっているそうです。

＜先生の場合^ばあい：例^れい＞ 皆みな

さん、こちらは田中^たなか先生^せんせいです。ご 出身^{しゅっしん}は京都^きょうとです。京都^きょうとには18歳^さいまで住^すんでいらしたそ うです。趣味^しゅみはサッカーでサークルにはいっていらっしゃるそうです。

２）終わり方^かた

＜友達^ともだちの場合^ばあい：例^れい＞

以上^いじょうでリーさんの 紹介^{しょうかい}を終^おわります。

＜先生^せんせいの場合^ばあい：例^れい＞

以上^いじょうで田中^たなか先生^せんせいのご 紹介^{しょうかい}を終^おわります。

＜ 練習^{れんしゅう}１＞

自己^じこ PRシートを使^つかって自分^じぶんの好^すきなことをメモします。空白^くうはくの欄^らんは自分^じぶんでテーマを決^きめて書^かきます。その後^あと で、自分^じぶんの 紹介^{しょうかい}に使^つかいたいテーマを３つメモします。この時^とき、キーワードのみ書^かきましょう。

＜ 練習^{れんしゅう}２＞

ペアになってお互^たがいに３分^ぷんずつ自己^{じこ しょうかい}紹介をしましょう。自己^{じこ しょうかい}紹介が終^おわったら、わからなかったことや確認^かくにん したいことを「１－３の４)相手^あいてに質問^しつもんする」の 表現^{ひょうげん}を使^つかって質問^しつもんしましょう。

＜ 練習^{れんしゅう}３＞

クラスの前^まえでペアごとに自分^じぶんのパートナーを 紹介^{しょうかい}しましょう。

＜ 練習^{れんしゅう}４＞

しょうかい紹介

が終^おわったペアから紹介されたクラスの人^ひとの名前^なまえを言^いってクラスメートの名前^なまえを覚^おぼえましょう。

＜自己

^じこ

PR シート＞

自己紹介

じこしょうかい

趣味

しゅみ

スポーツ

映画

えいが

食^たべ物^もの 好^すきな人^ひとのタイプ

本

ほん

色

いろ

将来

しょうらい

歌

うた

動物

どうぶつ

旅行

りょこう

２．意見

^いけん

スピーチ

今日^きょうの 授業^{じゅぎょう}のポイント

１．意見^いけんスピーチとはどのようなものかを知^しる。

２．意見^いけんスピーチの上手^じょうずなやり方^かたを学^まなび、実際^じっさいに 行^おこなう。

２－１．よい意見^いけんスピーチとは？

１）自分^じぶんの 考^かんがえを聞^きき手^てが納^なっ得^とくするように伝^つたえる。

２）意見^いけんが聞^きいている人^ひとの 心^こころに残^のこるようにオリジナリティー（自分^じぶんの経験^けいけん、本^ほんや聞^きいた 話^はなしなどの例^れい）を入^い れる

２－２．意見^いけんスピーチの構成^こうせい

「序論^じょろん」、「本論^ほんろん」、「結論^けつろん」の３部^ぶ構成^こうせいを基本^{き ほ ん}とするが、方法^ほうほうは各自^{か く じ}工夫^{く ふ う}する。聞^きく人^ひとを飽^あきさせないため に、 驚^おどろきや、発見^はっけんの場面^{ば め ん}を入^いれる。

２－３．意見^いけんスピーチの準備^じゅんび

１）テーマを決^きめる：一番^いちばん言^いいたいことをはっきりさせる。

２）発 表^{はっぴょう}のアウトラインを組^くみ立^たてる：簡単^かんたんなのものから細^こまかいものへと詳^くわしくする。

３）１分で350字ぐらい

アウトラインの例^れい

アウトラインはおおざっぱなストーリーか ら作り始めて、だんだん内容^ないようを細^こまかくして いく

かくしょう各 章

の内容^ないようをもう少^すこし細^こまかく箇条書^{か じ ょ う が}きにしていく

１．はじめに

（１）夢^ゆめを叶^かなえるとは

（２）夢^ゆめの叶^かなえ方^かたについて

２．夢^ゆめを叶^かなえた人^ひとの例^れい

（１）オバマ大 統 領^{だいとうりょう}の例^れい

（２）自分^{じ ぶ ん}の過去^{か こ}の経験^けいけん ３．夢^ゆめの実現^じつげん方法^ほうほう

（１）行動^こうどうする

（２）すぐ開始^{か い し}する ４．おわりに

（１）努力^どりょくとやる気^きの大切^たいせつさ

（２）すばらしい未来^{み ら い}が待^まっている 序論 １．はじめに

本論 ２．夢

ゆめ

を叶

かな

えた人

ひと

の例

れい

３．夢

ゆめ

の実現

じつげん

方法

ほうほう

２－４．スピーチ例

^れい

発 表

はっぴょう

テーマ（タイトル）夢

ゆめ

を叶

かな

えましょう （スピーチコンテスト 優 勝 者

ゆうしょうしゃ

のスピーチ原稿

げんこう

）

夢

ゆめ

を叶

かな

えましょう 「夢^ゆめを叶^かなえましょう」というこのフレーズ、皆^みなさんは耳^みみ慣^なれているでしょう。確^たしか に立派^りっぱな言葉^ことばですけれども、実際^じっさいは夢^ゆめを 諦^あきらめてしまっている人^ひとが多^おおいと 私^わたしは思^おもいます。そこで、本日^ほんじつ は 私^わたしが自分^じぶんなりに理解^りかいした夢^ゆめの実現^じつげんについて皆^みなさんと一緒^いっしょに 考^かんがえてみようと思^おもいます。

まず、夢^ゆめを叶^かなえるには、大^おおきな 条件^{じょうけん}があると 考^かんがえました。それは自分^じぶんが何^なにをしたいのかを見^みつける ことです。 例^れいをとってみましょう。今^いまとても有名^ゆうめいなあの人^ひと、そう、オバマさんです。

学生がくせい

時代^じだいのオバマさんは自分^じぶんが黒人^ひとであるため、身分^みぶんを卑屈^ひくつに感^かんじたそうです。そのせいで、学校^がっこうを サボるにとどまらず、いつも酒^さけに酔^よい、麻薬^まやくを吸^すったことさえあります。しかし、彼^かれは自分^じぶんであること を放棄^ほうきしませんでした。オバマさんは自分^じぶんが 一生懸命^{いっしょうけんめい}努力^どりょくすることによって、他^た人^にんが自分^じぶんに対^たいする偏見^へんけん を変^かえようと決心^けっしんしました。その夢^ゆめに向^むかって、何度^なんど失敗^しっぱいしようと何回^なんかいも何回^なんかいも努力^どりょくしました。結果^けっか、 一歩^いっぽ一歩^いっぽ、彼^かれの人^じん生^せいが変^かわっていきました。麻薬^まやくをやめ、成績^せいせきも普通^ふつうだったものが優等生^{ゆうとうせい}にもなりまし た。最終的^{さいしゅうてき}に、普通^ふつうの人^ひとからアメリカの初^はつの黒^こく人^{じんだいとうりょう}大統領になりました。 大^おおきな夢^ゆめをみて、 諦^あきらめずに 育そだ

てていくことで、オバマさんの夢^ゆめが実現^じつげんしていることがわかります。

さて、 私^わたしの経験^けいけんに 話^はなしを移^うつしたいと思^おもいます。子供^こどもの頃^ころから、 私^わたしは話^はなすことがとても苦手^にがてでした。

そして、大勢^おおぜいの人^ひとの前^まえに立^たつと、汗^あせもだらだら出^でたり、みんながきっと 私^わたしをじーっと見^みていると 考^かんがえ て、怖^こわくて、怖^こわくて、ぶるぶる震^ふるえたりしたものです。しかし、このままではダメだと思^おもい、自分^じぶんを変^か えようと思^おもいました。そして、一つの夢^ゆめを描^えがきました。それは、大勢^おおぜいの前^まえでぺらぺらと話^はなすことです。

そして、それは今日

きょう

ここに実現^じつげんしました。 私^わたしにとってこれは奇^き跡^せき以外^いがいの何ものでもありません。

Nothing is impossible. Never give up on your dreams !

では、夢^ゆめを見^みつけたら何^なにをしたらいいでしょうか。私^わたしならすぐに行動^こうどうしてみます。行動^こうどうは言葉^ことばに勝^かつ のです。夢^ゆめを見^みたら、ためらわないで、おそれないで、すぐにやり始^はじめてみませんか。行動^こうどうすることで 成功^せいこうする可能性^{かのうせい}も生^うまれますし、結果^けっかにかかわらず自信^じしんを強^つよめることもできます。 逆^ぎゃくに、夢^ゆめがたくさ んあっても行動^こうどうを全然^ぜんぜんしないと、いつまでも妄想^もうそうでしかありません。

わたし私

は 賢^かしこい学生^がくせいではありません。しかし、一生懸命^{いっしょうけんめい}頑張^がんばらなければならないということがよくわかり ます。私^わたしの場合^ばあい、勉強^{べんきょう}で同^おなじ内容^ないようを 習^しゅう得^とくするのに他^ほかの人^ひとの２倍^ばいも３倍^ばいも多^おおくの時間^じかんを費^ついやします。し かし、自信^じしんはあります。 全力^{ぜんりょく}を出^だしきって、もっともっとやる気^きを高^たかめていけば他^ほかの誰^だれにも負^まけない 可能性^{かのうせい}だってあるのですから。

みなさん、今日

こんにち

の社会^しゃかいを生^いき抜^ぬくことは大変^たいへんです。明日^あしたはもっと大変^たいへんになるかもしれません。明後日^あさって はもっと、もっと、もーっと大変^たいへんなことになるかもしれません。だけれども、明々後日^{しあさって} はきっと素晴^すば ら しい日^ひがまっています。 諦^あきらめず、素晴^すば らしい日々^ひび にしようじゃないですか。

Nothing is impossible, Never give up on your dreams ! ご静聴^{せいちょう}ありがとうございました。

２－５．意見

^いけん

スピーチの評価

^ひょうか

今日^きょうの 授業^{じゅぎょう}のポイント

１． 発表^{はっぴょう}の前^まえにどんな点^てんをチェックするかを知^しる。

２． 発表^{はっぴょう}をする前^まえに、気^きをつけなければならないことを知^しる。

１）チェックシート（ 発表^{はっぴょう}の前^まえに）

チェックするポイント 自分^じぶん

準備^じゅんび段階^だんかい ①テーマが明確^めいかくである

②自分^じぶんの経験^けいけんが入^はいっている

③自分^じぶんの意見^いけん・ 主張^{しゅちょう}がある

④時間^じかんを計^はかって 練習^{れんしゅう}した

⑤（ ）回^{かいれんしゅう}練習した

２） 発表^{はっぴょう}の評価^ひょうか

チェックするポイント 教師

内容^ないよう まとめ方^かた ①テーマをしぼりこんであるか 独創性^{どくそうせい}

面白^おもしろさ

②オリジナリティー／自分^じぶんなりの工夫(くふう)があるか

③自分^じぶんの意見^いけん・ 主張^{しゅちょう}があるか 構成^こうせい ④序論^じょろん、本論^ほんろん、結論^けつろんがあるか 言語面^{げんごめん} 正確^せいかくさ ⑤文法^ぶんぽうは正確^せいかくか

⑥語彙^ごい の選択^せんたくは適切(てきせつ)か

⑦です・ます体^たいで話^はなせたか

はっぴょう発表 の

ひょうげん表現

⑧原稿^げんこうを読^よまずに、みんなの方^ほうを向^むいて 発表^{はっぴょう}できたか

⑨発音^はつおん・アクセント・イントネーション 非^ひ言語面^{げんごめん} 態度^たいど

発音^はつおん

⑩声^こえの大^おおきさは適切^てきせつだったか

⑪時間^じかんを守^まもることができたか

⑫話^はなす速^はやさは適切^てきせつだったか

いんしょう印象

⑬聞^きき手^ての 心^こころに残^のこるか

３）聞^きき手^てが 行^おこなう評価^ひょうか

総合

そうごう

評価^ひょうか ：Ｓ(100-95％) Ａ(94-80％) Ｂ(79-70％) Ｃ(69-60％) Ｅ(59％以下

いか

)

評価^ひょうかするポイント Ｓ：10 Ａ：8 Ｂ：6 Ｃ：4 プレゼンテーションの内容^ないよう

（ 独創性

どくそうせい

、おもしろさ など）

Ｓ Ａ Ｂ Ｃ

はっぴょう発表 態度^たいど

（声

こえ

の大

おお

きさ、発音^はつおん、 流暢

りゅうちょう

さなど）

Ｓ Ａ Ｂ Ｃ

合計

ごうけい

／20

３．レジュメ（ハンドアウト）の作

^つく

り方

^かた

今日^きょうの 授業^{じゅぎょう}のポイント

１．見^みやすいレジュメ、わかりやすいレジュメとはどのようなものかを知^しる ２．レジュメの作^つくり方^かたを学^まなび、実際^じっさいに作成^さくせいする

３－１．レジュメとは？

プレゼンテーション（口頭^{こうとうはっぴょう}発 表）の際^さいに、聞^きき手^てに配布^{は い ふ}する資料^しりょう

はっぴょう発 表

の内容^ないようを簡潔^かんけつにまとめたもの・要約^ようやくしたもの

３－２．レジュメ作成^さくせいの手順^てじゅん

１） 文章^{ぶんしょう}を読^よむ

まず、以下^いか の 文章^{ぶんしょう}「学校^がっこうのはじまり」を読^よんでください。内容^ないようごとにいくつに分^わけられるか 考^かんがえながら読^よ んでみましょう。 重要^{じゅうよう}だと思^おもったところには線^せんを引^ひきましょう。

「学校^がっこうのはじまり」

１日本^にほんは明治^めいじ維新^いしんによって大^おおきく変^かわりました。それまでは、主^しゅとして武士^ぶし だけがよい教 育^{きょういく}を受^うけ て政治^{せ い じ}をおこなってきました。しかし、明治^{め い じ}政府^せいふは 新^あたらしい立派^りっぱな国^くにを作^つくるためには、すべての国民^こくみんに しっかりした 教育^{きょういく}を受^うけさせなければならないと 考^かんがえました。

２そこで、明治^めいじ５年^ねんに学校^がっこうの制度^せいどを定^さだめて、 新^あたらしい 教育^{きょういく}を始^はじめました。この制度^せいどは、全国^ぜんこくに８つの 大学だいがく

、256の 中学^{ちゅうがく}、53,760の 小^しょう学校^がっこうをつくるという、大^おおきな計画^けいかくでした。それまでのような差別^{さべつきょういく}教育 はなくなり、誰^だれでも 教育^{きょういく}が受^うけられるようになりました。学制^がくせいの出^だされた翌年^よくねんには、男子^だんしの46％、

女子^じょしの17％くらいの人^ひとが、 小^しょう学校^がっこうで学^まなぶようになったということです。

３しかし、はじめのうちは、先生^せんせいが足^たりなくて困^こまったようです。教^おしえ方^かたも前^まえの時代^{じ だ い}とあまり変^かわりま

いきました。明治^めいじ40年^ねんごろには、95％以上^いじょうの子供^こどもが 小^しょう学校^がっこうへ通^かようようになりました。

４このような国^くにがつくった学校^がっこうに対^たいして、福沢^ふくざわ諭^ゆ吉^きち、津田^つだ 梅子^うめこなどは、それぞれ独特^どくとくの校風^こうふうを持^もった 私^し立^りつ学校^がっこうをつくり、自分^じぶんの経験^けいけんを生^いかした 教育^{きょういく}を 行^おこないました。

５福沢^ふくざわは若^わかいころアメリカへ行^いき、西洋^せいようの合理的^{ごうりてき}な思^し想^そうに 心^こころをひかれました。そして、封建的^{ほうけんてき}な思^し想^そう に反^はん対^たいし、西洋^せいようの思^し想^そうを日本^にほんに広^ひろめようと 考^かんがえ、慶応^けいおう４年^ねん（1868年^ねん・明治^めいじ元^がん年^ねん）に慶応^けいおう義塾^ぎじゅくをつく りました。ここでは、国立^こくりつの学校^がっこうとちがって、自由^じゆうな空気^くうきを重^おもんじ、新^あたらしい時代^じだいにふさわしい人^にん間^げんを 育そだ

てる 教育^{きょういく}が 行^おこなわれました。慶応^けいおう義塾^ぎじゅくからは、実業家^{じつぎょうか}や政治家^せいじか など、有名^ゆうめいな人^ひとが出^でています。

６津田^つだ 梅子^うめこは、６才^さいでアメリカに 留学^{りゅうがく}し、帰国^きこくしてからずっと女子^{じょしきょういく}教育をおこなった人^ひとです。梅子^うめこ の父^ちちは農^のう学者^がくしゃで、すすんだ 考^かんがえの人でした。かれは、日本^にほんに文明^ぶんめいをもたらすのは、 教育^{きょういく}のある女性^じょせい だと 考^かんがえていました。そういう女性^じょせいをつくるためには、子どものころに欧米^おうべいに送^おくって 教育^{きょういく}しなけれ ばならないと思^おもい、まだ６才^さいの自分^じぶんの 娘^むすめを外国^がいこくに行^いかせる決^けっ心^しんをしたのです。梅子^うめこは、アメリカ人^じんの 家庭^かていで、アメリカ人^じんと同^おなじ生活^せいかつをしながら、アメリカのことば・風俗^ふうぞく・ 習慣^{しゅうかん}・ものの見^み方^かたなどを身^みに つけて、11年^ねん後^ごの明治^めいじ15年^ねんに帰国^きこくしました。帰国後^きこくご 、女^じょ学校^がっこうで英語^えいごを教^おしえましたが、しとやかで 従順^{じゅうじゅん} なだけの女性^じょせいを求^もとめている日本^にほんの社会^しゃかいに満足^まんぞくできませんでした。そこで、明治^めいじ22年^ねんに、 再^ふたたびアメリ カに 留学^{りゅうがく}して、大学^だいがくで生物学^{せいぶつがく}を学^まなんで帰国^きこくしたのち、明治^めいじ33年^ねんに、私^し立^りつの津田^つだ 女子^じょし英学^{えいがくじゅく}塾をつくり ました。

７福沢^ふくざわ諭^ゆ吉^きちや津^つ田^だ梅子^うめこのほかにも、新島襄^{にいじまじょう}の同志社^{どうししゃ}、大隈^おおくま重信^しげのぶの 東京^{とうきょう}専門^せんもん学校^がっこう（のちの早稲田^わせだ 大学^だいがく） などが次々^つぎつぎと建^たてられ、また、外国人^{がいこくじん}宣教師^{せんきょうし}によってミッションスクールもたくさんつくられました。

こうして、公立^こうりつ・私^し立^りつともに、 新^あたらしい学校^{がっこうきょういく}教育がさかんになっていきました。

東海^とうかい大学^{だいがくりゅう}留学生^{がくせいきょういく}教育センター編^へん『日本^にほん語 ^{ちゅうきゅう}中級 Ⅰ』より

２） 章^しょう立^だてをする

ぶんしょう文章

を読^よんだあと、以下^いか のように「章立^しょうだて」をし、レジュメの“もと”を作^つくります。

①内容^ないようによって、 文章^{ぶんしょう}をいくつかに分^わける。→ ^しょう章の“もと”になる

②分^わけた内容^ないよう（ 章^しょう）に、それぞれタイトルをつける。

③ 各章^{かくしょう}の内容^ないようをさらに細^こまかく箇条^かじょう書^かきにしていく。

＜例^れい＞

＜練習１＞ ２～７の段落は上の表のどこに入りますか。１のように書いてみましょう。

３）章立^しょうだてからレジュメを作成

さくせい

する

①章立^しょうだての中に自分^じぶんで調^しらべた 情報^{じょうほう}を加^くわえる（p13～16のレジュメ例^れいの下線部^かせんぶ ）。

②参考^{さんこうぶんけん}文献をつける。

③「はじめに」にテーマを選^えらんだ理由^りゆう、「まとめ」に全体^ぜんたいのまとめ、自分^じぶんの意見^いけんや感想^かんそうなどを書^かく。

④形式^けいしきを 整^ととのえる。

Ａ．テーマタイトル、章立^しょうだてのタイトルのフォント、大^おおきさなどを変^かえる。

Ｂ．番号^ばんごうのつけ方^かたをそろえる 例 １．２．・・・、１）２）・・・、①②・・・

Ｃ．授 業 名^{じゅぎょうめい}、 発表^{はっぴょう}日^び、学生^がくせい番号^ばんごう、 発表^{はっぴょう}者名^しゃめいを書^かく

Ｄ．全体的^{ぜんたいてき}に見^みやすいか、適当^てきとうなスペース（ 行間^{ぎょうかん}など）があるか確認^かくにんする １．はじめに ・・・・・・・・ １

２．明治^{め い じ}時代^{じ だ い}に作^つくられた学校^がっこう ・・・・・・・・

２－１．政府^{せ い ふ}によって作^つくられた学校^がっこう制度^せいど・・・

２－２．民間人^{みんかんじん}が作^つくった学校^がっこう

１）慶応^けいおう義塾^ぎじゅく（現慶応^{げんけいおう}義塾^ぎじゅく大学^だいがく）の場合^ばあい・・・

２）津田^{つ だ}女子^{じ ょ し}英学^{えいがくじゅく}塾（現津田^{げ ん つ だじゅく}塾大学^だいがく）の場合^ばあい・・

３）その他^たの学校^がっこう ・・・・・・

３．まとめ

３－３．わかりやすいレジュメとは？

①一目^ひとめでポイントがわかるようにする。

②文^も字数^じすうを少^すくなくし、必要^ひつように応^おうじて 表^ひょうやグラフなどを効果的^{こうかてき}に使^つかう。

③記事^きじ や本^ほんの 文章^{ぶんしょう}をそのまま使^つかわない（要約^ようやくする）。

④文^ぶんを書^かくときは普通体^{ふつうたい}を使^つかう。

⑤発 表^{はっぴょう}の内容^ないようと一致^{い っ ち}させる（用語^ようごの一致^いっち・内容^ないようの一致^いっち・ 順序^{じゅんじょ}の一致^いっち）。

＜練習２＞

①～⑤に注意^ちゅういしなければならないのはどうしてか。理由^{り ゆ う}を 考^かんがえてみよう。

①～⑤以外^{い が い}にどんなことに注意^ちゅういしたらいいか 考^かんがえてみよう。

＜レジュメの例^れい＞

日本語Ⅰ 2013年4月28日

0BLC0001東海太郎

日本^{に ほ ん}の学校^がっこう制度^{せ い ど}について

―学校^がっこう制度^{せ い ど}のはじまり―

１．はじめに

日本^{に ほ ん}の近代^{きんだいきょういく}教 育制度^{せ い ど}のもとになったといわれる明治^{め い じ}時代^{じ だ い}の教 育^{きょういく}制度^{せ い ど}について調^しらべた。

２．明治^{め い じ}時代^{じ だ い}に作^つくられた学校^がっこう

２－１．政府^{せ い ふ}によって作^つくられた学校^がっこう制度^せいど １）明治^{め い じ}以前^{い ぜ ん}の学校^がっこう制度^せいどについて

武士^{ぶ し}の場合^{ば あ い} 藩校^はんこう・私塾^しじゅくなどで、朱子学^{し ゅ し が く}、読^よみ書^がきなどを学^まなぶ 農民のうみん

の場合^{ば あ い} 寺子屋^{て ら こ や}（民間^みんかんの初等^{しょとうきょういく}教 育機関^{き か ん}）で読^よみ書^かき算 術^{さんじゅつ}を学^まなぶ

２）政府^{せ い ふ}が作^つくった学校^がっこう

①学校^がっこう制度の歴史

明治^めいじ５年^ねん（1872年^ねん） 学校^がっこう制度^{せ い ど}を定^さだめる

明治^めいじ40年^ねんごろ 学齢期^{が く れ い き}の子供^{こ ど も}の 95％以上^いじょうが小 学 校^{しょうがっこう}へ通^かよう

②作^つくられた学校^がっこうの種類^しゅるいと特 色^{とくしょく} 種類しゅるい

：大学^だいがく ８････北海道^{ほっかいどう}大学^だいがく、東北^とうほく大学^だいがく、東 京^{とうきょう}大学^だいがく、名古屋^{な ご や}大学^だいがく 大阪^おおさか大学^だいがく、京都^きょうと大学^だいがく、広島^ひろしま大学^だいがく、 九 州^{きゅうしゅう}大学^だいがく

ちゅう中

学校^がっこう 256 ／ ^しょう小学校^がっこう 53,760

とくしょく特色

：だれでも 教育^{きょういく}が受^うけられる（男子^だんしの 46％、女子^じょしの 17％が 就学^{しゅうがく}）

３）学校^がっこう制度^せいどの問題点^{もんだいてん}

・先生^せんせいが足^たりなくて困^こまった ⇒ 師範^{し は ん}学校^がっこうが作られた

２－２．民間人^{みんかんじん}が作^つくった学校^がっこう

１）慶応^けいおう義塾^ぎじゅく（現^げん慶応^けいおう義塾^ぎじゅく大学^だいがく）の場合^ばあい

①創立者^{そうりつしゃ}：福沢^ふくざわ諭^ゆ吉^きちについて

若^わかい頃^ころ、アメリカへ行^いき、西洋^せいようの合理的^{ご う り て き}な思想^{し そ う}に触^ふれる 慶応^けいおう４年^ねん（1868年^ねん・明治元^{め い じ が ん}年^ねん） 慶応^けいおう義塾^ぎじゅく 創立^そうりつ

②創立^そうりつの理由^りゆう

それまでの封建的^{ほうけんてき}な思想^{し そ う}ではなく、西洋^せいようの思想^{し そ う}を日本^{に ほ ん}に広^ひろめるため

③慶応^けいおう大学^だいがくの特 色^{とくしょく}:自由^{じ ゆ う}な空気^{く う き}を重^おもんじ、 新^あたらしい時代^{じ だ い}にふさわしい人間^にんげんを育^そだてる教 育^{きょういく} ２）津田^{つ だ}女子^{じ ょ し}英学^{えいがくじゅく}塾（現^げん津田^{つだ じゅく}塾大学^だいがく）の場合^ばあい

①創立者^{そうりつしゃ}津田^つだ 梅子^うめこについて

梅子^うめこの父^ちち：農学者^{のうがくしゃ}、すすんだ思想^{し そ う}の持^もち主^ぬし

日本^にほんに文明^ぶんめいをもたらすのは、教 育^{きょういく}のある女性^じょせい

おさな幼

いうちに欧米^おうべいに送^おくって 教育^{きょういく}しなければならない ６才（明治^めいじ４年^ねん） アメリカ留 学^{りゅうがく} アメリカ人^じんの家庭^{か て い}で生活^せいかつする

ことば・風俗^ふうぞく・習 慣^{しゅうかん}・ものの見方^{み か た}などを習 得^{しゅうとく} 17 才（明治^めいじ15年^ねん） 帰国^{き こ く} 女^じょ学校^がっこうで英語^{え い ご}を教^おしえる

25 才（明治^めいじ22年^ねん） アメリカに留 学^{りゅうがく} 大学^だいがくで生物学^{せいぶつがく}を学^まなぶ 36 才（明治^めいじ33年^ねん） 私立^{し り つ}の津田^つだ 女子^{じ ょ し}英学^{えいがくじゅく}塾 創立^そうりつ

②女子^{じ ょ しきょういく}教育機関^{き か ん}設立^せつりつの理由^りゆう

当時^{と う じ}の日本^にほんの社会^しゃかいは、しとやかで従順(じゅうじゅん)な女性^じょせいを求^もとめていた 日本^にほんの女性^じょせいの社会^しゃかい的^てき地位^{ち い}を向^{こうじょう}上させるため

③津田^{つだ じゅく}塾の特 色^{とくしょく} 男性だんせい

と協 同^{きょうどう}して対等^たいとうに 力^ちからを発揮(はっき)できる女性^じょせいを育成^いくせいする ３）その他^たの学校^がっこう

明治^めいじ２年^ねん 立命館^{りつめいかん}（西園寺^{さ い お ん じ}公^きん望^もち） 明治^めいじ８年^ねん 同志社^{ど う し し ゃ}（新 島 襄^{にいじまじょう}）

明治^めいじ14年^ねん 明治^めいじ法律

ほうりつ

学校^がっこう→明治^めいじ大学^だいがく（岸本

きしもと

辰雄

たつお

･宮城

みやぎ

浩蔵

こうぞう

・矢代

やしろ

操

みさお

）

明治^めいじ15年^{ねん とうきょう}東 京専門^せんもん学校^がっこう→早稲田^{わ せ だ}大学^だいがく（大隈^おおくま重信^しげのぶ） ミッションスクール（外人^がいじん宣教師^{せんきょうし}らが設立^せつりつ）

青山^あおやま学院^がくいん大学^だいがく（明治^めいじ７年^ねん）、明治^{め い じ}学院^がくいん大学^だいがく（明治^めいじ19年^ねん）

⇒公立^こうりつ・私立^{し り つ}ともに、学校^{がっこうきょういく}教育はさかんになっていった

３．まとめ

今日^こんにちの日本^にほんの 教育^{きょういく}制度^{せ い ど}は、明治^めいじ時代^じだいの学制^がくせいが基礎^{き そ}になっている。大学^だいがくを創立^そうりつした人々^ひとびとの多^おおくは自分^{じ ぶ ん}の

りゅうがく留 学 経験けいけん

を生^いかして、当時^{と う じ}の日本^{に ほ ん}に 新^あたらしい風^かぜを吹^ふき込^こんだ。

参さん

考こう

文献ぶんけん

東海^とうかい大学^{だいがくりゅう}留学生^{がくせいきょういく}教育センター編^へん（1979）『日本^にほん語^{ごちゅうきゅう}中級 Ⅰ』

三浦^{みうらあきら}昭、ワット・伊東^いとう泰子^やすこ（2001）『日本^にほんを知^しろう―日本^にほんの近代化^{きんだいか}に関^かかわった人^ひと々』アルク 日本^にほん史^し広^こう辞典^じてん編集^いんかい委員会^{いいんかい}（2001）『山川^やまかわ日本^にほん史^し小辞典^{しょうじてん}新版^しんぱん』山川^{やまかわしゅっぱんしゃ}出版社

３－４．レジュメを作^つくってみよう！

＜ 練習^{れんしゅう}１：対^たい立^りつする意見^いけん：捕鯨

ほげい

についての記事^きじ ＞

IWC（国際^こくさい捕鯨^ほげい委員会^{いいんかい}）での、捕鯨^ほげいをめぐる賛成^さんせい国^こくと反^はん対^たい国^こくの対立^たいりつは根深^ねぶかい。反^はん対^たい国^こくは「今^いまで もクジラは絶滅^ぜつめつの危機^きき にある」と 主張^{しゅちょう}する。一^いっ方^ぽう、賛成^さんせい国^こくは「ミンククジラなどは数^かずが増^ふえて いる」「クジラが 大量^{たいりょう}に 魚^さかなを食^たべており、クジラを保護^ほご することでわるい 影響^{えいきょう}が出^でている」

と 主張^{しゅちょう}する。双方^そうほうの意見^いけんは常^つねに食^くい違^ちがっているのだ。

このような対^たい立^りつの背景^はいけいには「異文化^いぶんか への相互^そうご理解^りかいが足^たりない」問題^もんだいがあると言^いわれる。例^れいえば、

欧米

おうべい

などでは「クジラは知能^ちのうが高^たかい動物^どうぶつなので殺^ころしてはいけない」と 考^かんがえる人^ひとが多^おおいが、日本^にほんな どでは「クジラは食^たべるものである、守^まもるべき 食^しょく文化^ぶんかのひとつ」と 考^かんがえる人^ひとが多^おおい。韓国^かんこくなど の国^くにでは犬^いぬを食^たべる 習慣^{しゅうかん}があるが、それも同^おなじ理由^りゆうで意見^いけんが分^わかれている。捕鯨^ほげい問題^もんだいを解^かい決^けつす るためには、まず互^たがいの文化^ぶんかを認^みとめ合^あう姿勢^しせいが必要^ひつようかもしれない。

アルク「対^たい立^りつが続^つづく国際^こくさい捕鯨^ほげい委員会^{いいんかい}」（2006）『J-Life』10月号^がつごうより