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KipPbewegungに関する体系論的考察

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島根大学教育学部紀要(教育科学) 第7巻125〜138頁昭和48年12月

KipPbewegungに関する体系論的考察

渡  辺  悦  男*

Etsuo WATANABE An InYest1gat1on on Systemat1c Theory of K1p Moyement

 は じ め に

 ミKippe は一般的に、け上り と呼ばれ,体操が我が国にもたらされて以来常に学校体育 における鉄捧運動の支持わざ(1)の最高目標として多くの人々に親しまれ,また競技体操におい てはSchwmg→K1pPe→Fe1ge,あるいはSchwmg→K1pPe→R1esenfe1geと基礎的接合的な 大役を果すわざとして重要視され,永い間の歴史的,杜会的陶汰を経て今日になお生き続け発展 を続けている鉄捧運動においては代表的な技術である。我が国には幕末から明治初年の激動す る時期(1871年頃)(2)に器械による体操が移入されているが,それよりも60年前(1811年)既に

トイツにおいてはヤーン(Jahn F L)によってヘルリンのハーセンハイテに身体練習所を開 設してドイツ青少年の力と勇気を喚起すべく器械使用の体操が盛んに行なわれている。その後 我が国においては1878年アメリカ人リーラントを招へいして体操伝習所をもうけ(3)種々な体操 実践が展開されたが,何といってもその後の器械体操の発展を大きく阻害したのは,1913年

(大正2年)学校体操教授要目が公布され(4)リンク(Lmg P H)の創始したスェーデン体操

(Swed1sches Gymnass1k)一色にぬりつぶされたことである。その基礎理論を解剖学におき,

姿勢教育を強調するあまり動きのリスムや流動性を無視し,体操は極端に定型化St11s1ermg されたこと,振子状の振動運動は完全に無視され,姿勢矯正や上肢帯の筋力増強の目的のもと に鉄棒の懸垂姿勢においても鎖骨を水平に保った短懸垂を正しい基本姿勢とし,力を抜いた長 懸垂姿勢を排し,姿勢訓練を中心に運動が展開されたことなど,対象に対する運動認識に大き な相違ができとくに懸垂系運動群の発展を阻害する端緒となったのである。脱力懸垂を基本姿 勢とする振子状の運動形態から最小のエネルギー消費で理想的な運動経遇をもとめ,能率的に わざを獲得し,自然な流れや動きの美しさを追求する技術観が芽ばえ,鉄棒運動における け 上り も導入局面としての振動運動の改善とあいまって,中核的技術局面における 屈身逆懸 垂姿   Sturzhang oder K1pP1age  も大いに改革され,技術的には長足の進歩を遂げた

といわれている今日においても,KipPeに関する技法は今なお発展し続けているのである。

け上り 一KipPe一と呼ぱれている運動もその中核的要素を取りだしてみると,鉄棒に隈ら ずあらゆる他の体操器械で行なわれているし,多くのわさとの運動類縁性Bewegungsye卜

*島根大学教育学部体育研究室

(2)

wandtschaftをもっているものである。本稿においてはミK1pPe という運動経遇を独断的な 理想像のもとに恒常的不変な運動経遇(5)としてとらえ茅わざの良否を問うための分析ではなく,

歴史的,杜会的に絶えず変容を遂げながら発展するその流れの中でわさの構造特性をとらえ,

ミけ上り運動群 一KipPbewegmg一を運動形態学Morphorogie der Bewegmg的な観点 から体系論的考察を試みるものである。なおここでは則方け上り運動群(Vorwartsk1pPbeweg−

mg)についてのみ論述し,後方け上り運動群(Ruckwartsk1pPbewegung)については運動 経遇からみてもこの系統に属さないため言及しない。

1,K五p曲㊧W㊥g咽皿gについて

Kn1rsch K は体操指導書として著名な冬Lehrbuch des Kunsttmens の中でR1e1mg K の理論を参考にしながら,体操技術の構造特性から運動群を次のように分類している(6)。術語 の概念上正確に日本語で云い表わすことは困難であるが,

1.脚の振動運動  (Bemschwmgbewegmg)

2.振上り運動   (Stemmbewegung)

3.支持回転運動   (Auf−und Umschwungbewegung)

4.浮支持回転運動  (Fe1gbewegmg)

5.け上り運動   (KipPbewegmg)

6.回転運動    (Ro11bewegmg)

7.身伸回転運動   (Ubersch1agbewegmg)

8.跳躍運動    (Sprmgbewegmg)

9.旋回運動    (Kreisbewegmg)

10支持運動    (Spreizbewegung)

以上の10系列に分類し,KipPbewegmgが一つの運動要素として位置づけられている。異な った体操器械における技術的関係が,それそれの構造群の中で個々に密接なつながりをもつで あろうことを意図し,またそれぞれの構造分析の結果による分類であろう。戦後体操競技の目 ざましい発展に伴なって体操術語の整理,統一が進められてきたが,それでもわざの名称が直 接そのわさの内容の表象を起し得ず,運動経過から感覚的,比愉的とも思える名称が多いこと も事実である。 け上り (K1pPe)についてもわずかな振りから行なわれていた時代には屈 身逆懸垂から 蹴る という動作が感覚的に表象されたのかも知れないが,現時点においては むしろ正しく運動を表象しているとはいえない。術語論的に世界的権威とされヤーン,クナー ト,ヘルトラム,フェッツと受け継がれ150年の歴史を誇るトイツ体操術語Deutsche Tum−

sprache(・)ではけ上りを次のように定義している。rK1pPeは腰を強くまげた冬け上り姿勢

(K1pP1age oder K1pPha1tmg  現実に懸垂系の運動では屈身逆懸垂Sturzhang,平行棒 では上腕上の屈身体1勢(em L1egen auf den Oberarmen)に保ち,K1pP1ageから腰の関節を

(3)

渡  辺  悦  男 127

斜め上方に伸ばす冬けり上げ  (KipPstoB)が行なわれ,両手の握りをかえして支持(St砒z)

になりタ脚をおろすことによって腰を伸ばす運動」(8)と定義している。端的に体のまげ,伸ば しによって腕立てになる(9)運動群であると理解できよう。また実践論的な立場からW1e1皿am K はK1pPeの運動類縁性D1e Bewegmgsverwandtschaft der K1pPenと題して次のよ

うに見解を明らかにしている。⑩rKipPenという名称は本来運動の構成要素に対する術語の 印象を与えるもので,強くまたはわずかに強く,腰の伸展運動の助けをかりて体をまげ け上

り姿勢 (屈身逆懸垂  K1pP1age,K1pPha1tung oder Sturzhang)となり,へけり上け

(KipPstoB)をして横軸を申心に回転しながら他の姿勢になる運動」としながらもこの解釈の 不安定さを示唆し,さらに独自の体系的試論Syste皿at1s1ermgsversuchenを試みている。即 ち「K1pPeという言葉の本質的な意義は,一つの運動事象BewegmgsaktとレてK1pPbe−

wegungをとらえ,そしてK1pP1age一本質的な要素一から,あるいは支持局面を経た K1pP1ageから,また脚がK1pPstoBを行ないやすい屈身逆懸垂Sturzhangの体勢から,予 備的な腰のまげに続いて激しい上昇運動が促進され,脚のはずみによって物理的エネルギー は胴体の上部に移行し,筋肉や靱帯の活動汐あるいは質量の抑制によって脚の動きが抑えら れ,横軸の回転が融合され〔体全体の上昇運動が促進される」ωと述べている。また東ドイツ のMαgge H.とBenedix G.はrKipPenとは脚を勢いよく上昇させながら支持になる

(AufkipPe)運動形態」であるとしr体はそれぞれの器械特有のKipPha1tmg(懸垂系器械 ではSchwebehang,平行棒においてはOberamk1pP1age)を基本形態」⑲としている。また ソ連のKopytow E.W.やOr1ow L.P.(ドイツ語版による)は吊輪のKipPeを例にとっ て,rKipPeのもっとも大切な運動局面は,KipPhangから続いて起る運動を抑制するように すばやく体を伸ばすことである」㈹といずれもそれぞれ器械特性にあった固有の中核的局面で あるKipP1age(oder KipPha1tmg)の重要性を主張し,体のまげ,伸ばしの反動を利用し て行なうわさという解釈において一致している。そして申核要素としてのK1pP1ageにもち こむ導入局面の運動経遇によりK1pPeの運動形態が決定されるものである。術語論的に,あ るいは運動構造的にかなり多くの問題点を含んでいるが、現在我が国でけ上りと呼ばれている 運動群を羅列して次項の考察の対象としたい。

 鉄棒において

1.踏みこみけ上り (LaufkipPe)

2.振動け上り   (Schwmgk1pPe)

3.短懸垂け上り  (SchwebekipPe)

4.短振け上り   (StむtzkipPe)

 (以上は順手,逆手,片逆手のいずれでも実施することができる)

 平行棒において

1 短懸垂け上り  (Schwebek1pPe)

 (外手握りけ上りE11gr1ffk1pPe)

(4)

2.腕支持け上り  吊輪において 1.け上り

(Oberarmk1pPe)

(KipPe▽orw虹ts)

2。各器械におけるK量鵬b建w㊥g砥㎜gの運動構造特性に関する考察     軌跡図ならびに身体角度変化曲線より

 運動類縁性BewegungsverwandtschaftからK1pPbewegmgの運動構造を考える場合には,

ゆか運動におけるミ頭または頸はね起き直立 (Kopf−md Nackenk1pPe)または平行棒にお ける 棒下振出し支持 (Unterschwmg m den Stutz Deutsche Turusprache,ωSchwa−

benk1pPe zum Ruckschwung m den St皿tz Wertmgsyorschnften¢旬)などVo岬artsk1pP−

bewegmgに属するわざの数はかなり多い。ここではこれまで我が国において観念的にいわ ゆるへけ上り といわれ,実践されてきた運動群について,その器械特性との関連において運 動経過Bewegmgsab1aufを考察するものである。

(1)鉄棒におけるミけ上り (K1pPe vor11ngs yorwarts am Reck)

 鉄棒は両端が固定されていて220紡の試験重量に対して土100鰍のひずみをもつ直径28伽の鋼 鉄製の一本の横棒㈹からなる単純な体操器械であるが,その運動内容はまことに多彩である。

しかし運動形態としては振子状の振動運動が主要素を占めている。鉄棒の高さによって振動形 態が決定され,高鉄棒では振動け上りSchwmgk1pPe,低鉄棒では短懸垂け上りSchwebe−

k1pPe,技術段階の一つのプロセスとしての踏みこみけ上りLaufk1pPe,高さに関係なく行な われる短振け上りStむtzkipPe,また握りの変化によって片逆手または両逆手け上りKipPe m1t Zw1e−oder Kam血gr1ff,など種々なけ上りが行なわれているが,何といっても振子状の長 懸垂振動によって行なわれる振動け上りが理論展開の中心となるべきである。振動げ上りでは 懸垂脱力状態において行なわれる長振動から,その中核局面としてのKipP1ageにもちこむ ために運動方向のきりかえしが行なわれる。即ち振子状の削方振動から振れかえりと同時に腰 を中心にして体を二つに折り曲げる運動局面が現われ,このときのタイミングと運動の強さ,

力の方向がけ上りの全局面を支配するといっても過言ではない。

 K量鯉⑬におげる軌跡図(鋤ジ身体角度変化曲線(b)(a)⑬_⑯ 肩,瓜A 腰, く足先の軌 跡(b)⑳_⑲:肩の角度,A...A:腰の角度を表わす。(数字はコマ数)

(5)

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 図1aより,足先は振動の振幅が大きいため明瞭ではないが,振幅の小さい腰と肩において

(13コマ)運動方向のきりかえしをはっきりと認めることができる。過去技術観の相違からこ のきりかえし局面への導入において様々な変容をきたし,またこの局面における肩と腰の位置 の移行によってけ上りの形態構造的特徴が現われている。図1bの身体角度曲線からはHang の体勢において同じような減角の傾向を示し,KipP1ageからKipPstoBの局面に入って手首 をかえして支持姿勢を保つために肩角度は小さく,逆に腰角は移行局面として次への連続運動 を可能ならしめるために展げられてゆく。

 長振動に対する短振げ上り(図2a1b)はStutzからSturzhangを経てK1pP1ageと なり,意図的なわずかな腰のまげ,伸ばしをして振動を生み出したのちにKipPstoBを行な い,手首をかえしてふたたぴSt肚zになるK1pPeである。StutzからSturzhangになる経

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渡  辺  悦  男 131

過においてあまり大きな振動ができないため,全体として振幅も小さく,KipP1ageにおいて K1pPstoBのエネルギーを生み出すため上肢筋ならびに腹直筋において意図的に筋努力がなさ れなければならない。低鉄棒における短懸垂け上りSchwebek1pPe(図3a・b)も初歩的な 練習過程にみられる踏みこみけ上りLaufk1pPe(図4a1b)もその運動経遇においてほと んど差はみられない。この二つのヨKipPeは懸垂して足が地面に触れる高さであっても,その 高低により振動部分の運動経過が変らてくるのは当然である。die Schwebeとは元来、浮動

浮涛 の意味であるが,日本語では適当な訳語がみつからず,その運動形態から冬短懸垂 なる規定詞を使用した。鉄棒の高さによって短懸垂姿勢Schwebehangの腰の屈曲の度合 いが変化する。このKipPeは鉄棒にとびつくと同時に足先を地床に触れないようにするた め・高さに牢Pて軽く腰をまげ・やや肩に力を入れた状態で体を前に振り・KipP1ageから K1pPstoBまでは長振け上りと同じ運動経過を示す。したがって前半のSchwebehangでの Schwebeschwmgの導入局面の肩角減少傾向において長振け上りとは顕著な相違がみられる。

踏みこみ型 (図4a l b参照)においてはSchwebeschwmgの部分を両足で歩くことに よって補うため,長振動とほぼ似かよった肩帯の脱力状態からKipP1ageに導入することがで き,Laufschwmp9の部分を除けば長振動と同じ曲線を描いている。

 握りの点よりも肩が下に位置し,器械から離れようとするのを引きとめ,器械の方へ引きよ せるよう筋努力がなされたとき懸垂姿勢㈹と規定しているが,順手握りによるKipPeでは運 動が手掌の方向にまともに削方に行なわれるため,K1pP1ageからK1pPstoBを経てStutzに

なる経遇において,K1pPstoBの方向が上体の上昇運動を妨げるように実施されたときに肘を まげて上体を引上げる欠陥が現われるが,逆手握りによるK哩Peでは,則方振動の遇程にお いて既に握りにさからって運動が行なわれるため,肘をまけて肩を支点に近つける要素が出現 し易い。また順手握りに比べてKipPstoBからSt砒zになる経遇において,主に伸筋系の作用 によってなされる手首のかえしが,屈筋力の働きを助長するような逆手握りでは比較的困難で ある。もともと逆手でのけ上りは前方系の運動から後方系の運動(術語的には例外⑲もある)

への接合的なわさとしての要素が強く,それ故とくにStutzからAbtaktの局面にスピート が要求される。したがってAbtaktの局面から次のわざのAuftaktの局面に早く融合させる ため,この局面における技法に様々な工夫がなされている。単に振動け上りを逆手で行なう技 法と,K1pPlageにおいて肩と腕で強く支え,肩と腰を高く引き上けてからK1pPstoBに入り,

瞬間的とも思える腰の伸ばしと脚の振りおろしと同時にStαtzになり,この際運動の全経過 を通して体がバーに触れることなく行なわれる技法(図5a・b)とがある。 (このKipPe はfre1en K1pPeまたはRussk1pPe㈲と云われている)

(8)

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 図5b

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 図5bにみられるようにK1pPstoBから後半は短振け上りと類似した体傾変化がみられる のに・KipP1ageにおいて肩と腰の位置にかなりへだたりがある。

      図6は鉄棒におけるけ

図6 鉄棒におけるけ上り技法の変遷(A〜Cは金子明友著  「体操のトレーニング」より引用(20)

  上り技法の変遷を示した   ものであるが、小さな振

A

   りからあまり肩の位置を

  移行させず,KipPstoB   のみにその技術要素の中   核を見出し,支持姿勢後

  の胸を張った水平姿勢保   持のため振動を極力制限   して行なった戦前のけ上   りにはじまって,振動は   足先ばかりでなくからだ

q

  全体が振れなければいけ   ないという振動の本質の

一 見極めから,白然な振り

  につれてKipP1ageに

  おける肩の位置が則方に 移行したこと。さらにけ上りという運動がKipPstoBからSt砒zへの経過において移行局面 が次のわさへの導入局面へ素早く融合させる接合的なわさとして位置つけられてきたことなど

(9)

渡  辺  悦  男 133

により,K1pPstoBを鋭く,しかもStutzから後方への振りかえりのスピートを要求し,

SchwmgからK1pP1ageにおいて肩の位置が削方に移行し,さらに腰が高められてついに 逆手によるRussk1pPe(図b−d)(ソ連において技術開発がなされたけ上りの意,または fre1en K1pPe 体を鉄棒に触れないで行なうけ上り)の出現にいたったのである。

 (2)平行棒における け上り  (Schwebe−md Oberamk1pPe am Barren)

 1〃70〜1刎75の高さに渡された平行な二本の弾力のある棒でできている平行棒は,鉄棒な どと違ってハーが卵型でやや太く,握りの特性から主に内手Spe1chgr1ffと外手握りEugr1ff で行なわれ,運動の大半は縦向きでしかも鉛直面運動によって構成されている。さらに運動は 懸垂,腕支持,腕立て支持の三局面において成立し,それそれの系列に属する技群が存在して いる・ここで取り上げた懸垂系技群としての短懸垂げ上り(SchwebekipPe)はSchwebesch一

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(10)

wung→Sturzhang,K1pP1age→K1pPstoB→St砒zの運動経遇をたどり,図7bに見られるよ うに鉄棒のそれ(図3b)と同一傾向の曲線を描いている。ただ鉄棒でのSchwebekipPeと違 って握りが外手握りであること,平行な二本の棒で縦向きに行なわれることによりSchwebe−

schwmgから運動方向がきりかえされてK1pP1ageになる経遇において足先を握りの点に近 つけるのに障害となるものがないため削方振動がかなりゆるやかにきりかえされていることが 運動経過の特徴としてあげることができる。 (図7a.b12−15コマ)この運動はむしろ鉄棒 のミ申抜き上り Fe1gumschwung ruck1mgs▽orwartsに類似した運動経遇を示すものと考

えられる。

 これまでのけ上りはいずれもその形態や振幅の大小はあってもKipP1ageへの導入は全て振 動から行なわれていた。しかし腕支持技群に属する腕支持げ上りOberamk1pPeは上腕支持 の静止状態から腰をまげる反動を利用してKipPstoBが行なわれる。KipP1ageにおいては いずれのけ上りにもみられなかったミ上腕による背面支持姿勢 が中核的な要素となり,

K1pPstoBで足先が削方に伸はされると同時に腰角は展げられて腕立て支持姿勢となるけ上り

(図8a1b)である。たしかに体のまげ伸ばしが行なわれるKipPeではあるがSchwmg→

Stutzへの経過をもつこれまで考察を進めてきたK1pPeと違って,Oberamhang→Stじtz

(ohne Schwung)根本的な構造特性上の相違がある。

(3)吊輪における、け上り  (KipPe yorw註rts in den Schwebestutz an den Ringe)

W1emam Kは「吊輪におけるけ上りは,腰の関節を,固定させてからK1pPstoBを行なう ことがKipPeを成功させるために,決定的な意義をもつ」㈱ことを,指摘している。器械と 体の接点が極めて不安定な二つの輸からなる吊輸は,この握りの不安定さゆえに特異な技術性 が生れ,わざの構造特性が定立されるものである。吊り下げられた輪は自在に回転するため,

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(11)

渡  辺  悦  男 135

握りにおいても順手,逆手,内手,外手と手の状態が運動の経過につれて握りを明確に規定し きれないほどたえず変化する。吊輸におけるKipPe(図9a^)は全く静止した逆懸垂姿 勢Strecksturzhangからゆっくりと腰をまげてK1pP1ageとなり,腕の強い引きと肩の押え がKipPstoB と同時に行なわれ脚前挙支持Schwebes鮒zになる。ここではKipPstoBから SchwebestutzになるK1pPeを取り上げたが,将来支持振動系の技法が握りの不安定さを克 服して普遍したならは鉄棒におけるK1pPeのようにK1pPstoBから腰を伸ばしながら上体を 引き上げて支持になり,勢いよく脚を後方に振上げるけ上り技術が出現するであろう。

 現時点においてけ上りと呼ばれている代表的な技術を資料に基づいて運動構造に対する考察 を試みたが,やはり器械構造により同じKipPbewegmgで表象されている運動群にあっても その構造特性においてかなり差異が認められるものである。

3.K軸曲㊥w曙醐g に関する運動類縁性Bewegungs∀erwandtschaftと構造特性  Strukture11e Eigenschaftについて

W1emam K はK1pPbewegmgを 順のまげ,伸ばしを行なうことによって横軸

Bre1tenachseを中心に回転して他の姿勢になる運動経過 の観察から運動の類縁性を次のよ うな系図㈱(図10)で示している。鉄棒におけるKipPeはこの対象から除外されているし,

前転とび系の技術も含めて系図を構成しているのでKipPbewegmgの全体系を観察すること にはならないが,運動類縁性について考え方の根底を察知する手掛りとなるであろう。

 この系図ではa)後方へのK1pPen(Ruckwartsk1pPe),b)削方へのK1pPen(Vorwarts−

k1pPe),c)支持削転とぴ(9estutzen Vorwartsubersch1age)の三本の幹からそれそれ枝 分れしている。a)の系列では頸,頭はね起き(Nacken一,Kopfk1pPe①,②),その場から の両足踏切り屈身倒立回転(Handstandk1pPe⑧),平行棒における腕支持け上りと,棒端で の内手握りによる逆懸垂姿勢からけ上り(Oberamk1pPe,Spe1chgr1ffk1pPe am Barrenende

⑥,⑫),吊輪でのけ上り(K1pPe an den Rmge⑯),ゆか運動における頸支持から後方 へのK1pPenによる倒立(K1pPe rαckwarts m den Handstand①),平行棒における上腕 支持から後方へのK1pPen(Oberamk1pPe岨ckwarts⑪),さらに吊輪における後方肩転移 と後方け上り(Sch1eude1n ruckwarts,K1pPe ruckwarts an den R1nge⑤,⑪)   これ らはいずれも静止状態から行なわれる運動として位置づけている。b)系列はエネルギー獲得 のため導入局面において引きよせてから運動が外に向って行なわれるものとして   ゆか運 動の後転倒立(Ro11e mckwarts durch den Handstand a血Boden④),頸,頭はね起き

(Nacken−und Kopfubersch1ag⑦,⑧),c)の系列としては両足踏切り前転とぴ(Hand−

standubersch1ag vorwarts lm1t gesch1ossen Bem⑨),前転とぴ片足着地(Handsstand−

ubersch1ag yw auf e1n B⑬),前転とび(Handstandし1bersch1ag vw1d Stand⑭),

跳馬における前転とぴ(Ubersch1ag vw am SprmgPferd⑮)などを一群のまとまりとして

(12)

\ぺ、

図10 Stammbaum K1pPen undしjbersch1ag yorwユrts

 ( Vom k1pPen zum Ubersch1agen vom schwmgen zum Fe1gen より引用(22)

いる。⑨,⑯の運動はKipPbewegungの変形とし,点線外の⑰,⑲,⑲,⑳の運動はKipPen の系譜に接するものでありながらKipPenの同族外の運動としてとらえている。

 これまで引用した系図から運動経過の類縁性に基いた体系論が必要であるというW1emam K.等の主張に対して,単に,それぞれの運動経過が,似ているからといって,類似したわざ

をまとめて分類したり,体系論を組むことに対して,運動構造の申核的要素の解明が浅くわざの 本質に追り得るものであるかどうかという疑問を持たざるを得ない。図10から①と②,⑦と⑧ のKipPenに例をとって考えてみても①と⑦,②と⑧はそれぞれ頸と頭で支持してから体を前 方にそらせて回転する運動であり,軌跡や動態変化からも全く同じような動きをしながら①,

②では静止状態からのKipPenとし,他はKipPenのエネルギーを獲得するための補助動作 から行なわれるものと類別し,さらに術語的にも①,②をNacken一,md Kopfk1pPe,⑦,

⑧をNacken一,md Kopfubersch1ag(ubersch1ag  冬伸身 の運動表象を起す回転または 宙返りの意)と使い分けをしている。指導論的立場からこれをとらえるとき,①,②はむしろ 初歩的な練習過程の一つとして静的な状態でK1pPstoBの足先の方向や体をそらすタイミン グをつかみ,KipPenの大切な要素を習得してから⑦,⑧のような予備的な動作から実施し,

より大きな弧を描いて回転する技術を獲得するためのプロセスと考えた方が妥当であろう。①,

②と⑦,⑧の間にはたして明確な技術構造上の相違があり,それぞれにわざの定立条件を満し ているものであろうか。またこの系図では末端に至るほどKipPenの概念が薄れてくるし,

(13)

渡  辺  悦  男 137 それぞれの体操器械特性の支配に運動構造が強く影響されていることを見出すことができる。

 もとよりこのような類縁性に基いたわざの体系化を不必要とするものではない。むしろ実際 の指導においてはわざの系統発展体系としての縦のつながり,機能的な運動類縁性としての横 のつながりが認識されたときにより優れた指導法が確立されるからである。体系論でもっとも 重視されなければならないことはその技術の運動課題Bewegmgsprob1emがどこに存在して いるかということ,この要素を除いてはわさの定立条件が満たされず課題の解決がなされない 因子は何なのか。いいかえれば一つの技術の核を抽出してそこから共通した運動構造特性が見 出せたときにはじめて具体性のある有機的な関係としての体系論を構成することができる。一 つのわざの運動課題を見出すために個体発生的ontogenetischな立場からどのような要因に おいて形態発生Fomgeneseが起るのかという問題性の探索と同時に,系統発生的な考察 phy1ogenet1sch Betrachtmg㈱が必要である。中核的技術局面Ak・entとその中核となる要 素をよりよく発現させるための導入局面Auftaktさらに終末局面として次のわざの導入局面 に融合させる移行局面Abtaktの三局面に分けて考えることのできる個々の体操技術は,中 核要素が発展因子となって数多く存在する技術を系統発展的に結びつけ,さらに未知の技術の 形態発生まで予測させるものである。この発展因子を抽出して体系化したときにはじめて有機 的なつながりとしての体系論が構成され,さらに運動の同族的な横のつながりとしての運動類 縁性の解明とあいまって理論的にも実践的にも一つのわざの有効な位置づけがなされるのであ

る。

 人間と器械の対時において成立する身体運動としての体操技術㈱は,いうまでもなく体操器 械の構造特性にかなってはじめて技術として定立するものであるし進歩発展するものである。

したがって運動構造の特性については器械の構造的本質を無視しては成立し得ない。KipP−

bewegmgにおいても,例えば鉄棒におけるけ上りと平行棒における懸垂け上りがたとえ運動 経遇で同一傾向をしめしたとしても, 握り の方法が異ればKipPsto3からSt砒zになる 経過において筋作用はまったく異り,技法において差異がみられる。やはり同一器械における KipPbewegmgを発展因子による系統発展体系を考え,それを体系論の核として他の器械に 散在するKipPbewegmgを一つの核をとりまく有機的類縁的なまとまりという観点から体操 技術の構造的体系論を構成することがのぞましい。

 要 約

 一つの体操技術は運動構造から中核技術要素の究明もさることながら,a)修練によって発 展の可能性が確められる習熟性,b)他の技術との限界性,c)さらに技法において高度に発 展した場合の極限性など解決しなけれぱならない課題は非常に多い。既に高度化された体操技 術も刻々開発や改革がなされていく咋今,一時的に技術的側面におけるわざの体系化は無謀に 等しいし,今後の研究において完成させたいものと考える。先人の努力によって生み出され,

杜会的背景のもとに永い歴史的陶汰を経て定着した技術を運動文化財Ubmgsgutとしてとら

(14)

え・その運動財のもつ運動課題Bewegmgsprob1em解決の方法を運動技術と呼ぶことができ る・㈱体操技術は固定的不変な特性をもつものではなく,わざは杜会的な発展の流れの中で存 在し・生き続けるものである。それらの技術の実態を把握しようとするとき,わざの有機的な つながりとしての運動類縁性Bewegmgsverwandtschaftと因子の発展的なつながりとして の運動構造特性Bewegmgsstrukture11e E1genschaftの両面から運動形態Bewegungsgesta1t として把握し,形態学的morpho1og1scheな観点からとらえていかなければならない。

引用ならびに参考文献

(1)金子明友:鉄棒運動のコーヂ 大修館書店P49昭35

(2)金子明友。渡辺二良:スポーツの技術史 大修館書店P43昭47

(3)上掲書P43

(4) 〃 P43

(5)金子明友 モルフオロギー研究会会報No11972

(6)KmrschK LehrbuchdesKunsttumensS121970

(7) 日本体操協会:体操競技採点規則P891964

(8) Bertram A Deutsche Tumsprache S56〜581967

(9)前掲書 鉄棒運動のコーヂp49

(11)W1emam K Vom KlpPen zum Ubersch1agen vom Schwmgen zum Fe1gen S12〜131971

(11)上掲書S12〜13

(12)Migge H,Bened1x G D1e Beze1chnmgen der Ger獅bungen S60〜641956

(13)KopytowE W,0r1owL P UbungenandenRmgenS48〜491959

(14)前掲書Deutsche Tumsprache S67

(15)Intemat1ona1er Tumerbund Wertungsvorschr1ften S1201968

(16)日本体操協会:諸規則P341968

(17)前掲書 体操競技採点規則p94

(18)  〃  Deutsche Tumsprache S73

(19)  〃  Lehrbuch des Kunsttumens S277,290

(20)金子明友:種目別現代トレーニング(体操のトレーニング)大修館書店P3231967

(21)前掲書Vom K1pPen zum Ubersch1agen Y0m Schwmgen zum Fe1gen S62

(22)  〃      〃       S14

(23)金子明友 モルフオロギー研究会会報 No21973

(24)渡辺悦男:小学校体育科学習指導の技術(器械運動編)北大路書房p137昭47

(25)太田昌秀他.運動処方に関する研究(研究経遇報告書)1973

(26)Buchmann G 01ymp1sche Tumkunst_D1e Schwebek1ppe am Stufenbarren und am    Reck S4〜51968

(27)W1emam K 01ymp1sche Tumkunst_Der Stammbaum der Fe1gen S151971

(28)Fetz F,Bertram A D1e Beze1chnungen der Bodenubungen S24〜261958

(29)D1eckert J,Koch K Method1sche Ubungsre1hen lm Gerattumen S57〜641970

Referensi

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