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シート状吸着材水分移動時吸着試験方法

17T7-023 鈴木 智也 指導教員:宮脇 健太郎

1. 背景と目的

ダムやトンネルなどの掘削工事によって多く の土壌が発生する。発生した土壌は一時的に仮置 き場に保管されるが、それらの工事は自然由来の 重金属を含む地質帯でも行われる。ヒ素やセレン を含んだ汚染土壌をそのままの状態で仮置き場 に保管してしまうと、降雨によって土壌に溶け出 してしまい、土壌汚染を引き起こしてしまう。こ の土壌汚染を防ぐために様々な対策方法が考案 されているが、その一つにシート状吸着材を用い る防止方法が存在する。しかしシート状吸着材は 現場での吸着能力を確認する試験方法が確立さ れていない。本研究では実環境においての、吸着 試験方法の確立を目的とする。

2. 実験方法 2.1 試料

本研究ではヒ素を通水することにより、写真 1 に示した吸着材の吸着能力を調べた。ホウ素、フ ッ素、ヒ素、セレンを吸着可能な NLDH を塗布 した不織布(東洋紡株式会社提供)を使用した。

写真1. シート状吸着剤

2.2 実験方法

直径10cmの円形に切断した吸着材を筒に入れ、

その上に土壌に模したビーズを高さ 8cm になる ように詰めた。写真2に示したように定量送液ポ ンプを用いて上からヒ素(5価)を滴下し、流出 水のヒ素濃度を測定した。

1)短期吸着試験

吸着材 1枚、2枚、3枚の条件で、滴下するヒ 素は0.1mg/Lと0.05mg/Lに設定し、それぞれに 流量314mL/h、157mL/h、78.5mL/h、39.3mL/h、

15.7mL/hの条件で40分ずつ通水した。なお、初 期10分は安定するまで待ち、30分間通水分を採 水し、同じ条件の実験を2つずつ行った。

2)24時間吸着試験

得られた結果から 24 時間通水実験の条件を決 めた。吸着材1枚と2枚、流量157mL/hの条件 と、吸着材2枚と3枚、流量314mL/hの条件で、

滴下するヒ素の濃度はそれぞれ 0.1mg/L として 実験を行った。

写真2. 実験装置

3. 結果および考察 1)短期吸着試験

40分通水の条件0.1mg/Lの結果を図1に、条 件0.05mg/Lの結果を図2に示す。2つの結果か ら吸着材の枚数が多いほど吸着率が高いことが 分かった。また、通水量が低い方が吸着能力が高

(2)

いことが分かる。この結果とヒ素の環境基準値が 10μgであることを考慮し、24時間通水実験の条 件を定めた。

図1. 流出水ヒ素濃度(流入水100μg/L)

図2. 流出水ヒ素濃度(流入水50μg/L)

2) 24時間吸着試験

図3に吸着材1枚と2枚、通水量157mL/hの 24時間通水実験結果を示す。1枚,2枚ともに通水 開始1時間で9.8μg、9.9μgとなり、環境基準値 である10μgとほぼ等しい値となった。また、滴 下したヒ素の濃度がそれぞれ91.74μg、93.66μg であり、24時間後に採水されたヒ素の濃度がそれ ぞれ87.26μg、86.56μgであることから、1日通 水するとおおよそ飽和状態になることが分かる。

途中に多少の差はみられるが、通水開始3時間と 通水終わり3時間のヒ素の濃度は、吸着材1枚も 2枚も同じような値となった。

図3. ヒ素濃度変化(通水量157mL/h)

図4に吸着材2枚と3枚、通水量314mL/hの24 時間通水実験結果を示す。2枚の場合は3時間ま で、3枚の場合は2時間まで環境基準値を下回る 結果となった。通水開始7時間までは吸着材2枚 と3枚の値に大きな差はみられなかったが、それ 以降吸着材2枚の方は少しずつヒ素の濃度が上が っていくのに対して、吸着材 3枚の方は 31μg/L 残後の値にとどまっていた。

図4. ヒ素濃度変化(通水量314mL/h)

図5に24時間通水実験の吸着材別累積吸着率を 示す。157mL/hも314mL/hも吸着材2枚という 条件は同じだったが、314mL/hの方が吸着率が高 い結果となった。

図5. 累積吸着量

4. まとめ・今後の展望

実環境でも 314mL/h までの降雨量で、漏出す るヒ素の濃度が0.1mg/Lまでであれば、吸着材を 3枚重ねにすれば環境基準以下にすることが2時 間はできることが分かった。今回の試験条件で、

現地の条件を模擬できる可能性が示唆された。

今後は同じ条件の 48 時間通水実験や、さらに吸 着材の枚数を増やしての実験、他の重金属の吸着 実験などが必要である。

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