一般選抜入試/ 2020
国 語
次の文章は、福島智著『ぼくの命は言葉とともにある』から抜粋したものである。よく読ん で、後の問いに答えよ。
コミュニケーションを成立させるためには、一般的には言葉が不可欠です(しぐさや視線の動 きなど、 狭義の言葉を用いないコミュニケーションも、もちろんありますが、ここでは一応そ れは横におきます)。その言葉というものは、それが使われる文脈によって、初めて意味を持つ ものなのだと思います。
例えば「美しい」という言葉を聞いたり読むだけでは、私たちは美しいとはほとんど感じない でしょう。どんな美しさなのかがわからないからです。けれども優れた詩を読めば、ある美しい イメージを思い浮かべたりすることができます。そして多くの美しい詩は、「美しい」という言 葉を使わずに、その美しさを表現しています。
もっとも短い詩の一種である俳句でも そうだと思います。例えば、与よ さ謝蕪ぶ そ ん村の有名な句、
「菜の花や月は東に日は西に」
はどうでしょうか。この俳句には、美しいという言葉もそれに類する表現も一切ありません。
それでいて、この短い句で、美しくも壮大な自然のパノラマが、読む人の心に浮かび上がってき ます。
、言葉はある一つの、独立したその言葉自体で何かの意味を成すのではありません。
言葉は、それが用いられる状況や背景、誰が誰に対して、誰が何について言っているのか、といっ たさまざまな要素が積み重なって、そのつながり方によって、一つの意味を成しているのではな いかと思います。つまり、一定の意味を運ぶ記号が言葉ですが、記号としての言葉それ自体はバ ラバラに分解されたパーツにすぎないのです。文脈や関係性の中で、他のパーツ(言葉)と複雑 につながることによって初めて意味を成していくものだと思います。したがって、「かわいい」
とか「すごい」などの単語自体、あるいはそれに近いワンフレーズ的な言葉には実は何も意味が ないのだと私は思っています。
盲ろう者の私には、外界や他者を把握する方法としては言葉しかないといっても過言ではあり ません。かと言って、 ただ一言だけ発せられた言葉によって突然世界が開けることはありませ ん。誰が誰に向かって、どういう背景のもと、どういう意味を込めて発言しているのか。あるい は、その発言の前後にはどういう言葉が発せられているのか。そういう関係性や背景が理解でき て、ようやく意味が理解できます。
、これは盲ろう者に限らないと思います。たぶん皆さんも、そういう意味を読み取る 作業を、普段から無意識のうちにしているのではないでしょうか。「真空状態」でポッと言葉が 浮かんでいることはないし、もしあったとしても、それだけではほとんど意味を成さないのです。
今、ネット上で交わされる言葉にリアリティーが感じられないのも、そういう理由だろうと思い ます。
、言葉自体は記号であって、それにさほど多くの素晴らしい性能があるわけではあり 一
①
A
㋐
B
㋑㋒
国 語
ません。言葉をどのようにつなぎ合わせるかという関係性、あるいは が言葉に命を吹き込むのだろうと思います。そうした言葉と言葉の ・文脈性が、限られた言葉や語彙を使い、
一定のレトリックや文法の制約のもとにあって、無限に豊かな や感動を伝えることがで きる仕組みの土台になっているのだろうと思います。
ところで、私はこうした言葉の意味とコミュニケーションのあり方の関係について、いつも体 験を通して考えさせられています。というのも、私は盲ろう者なので、話し相手の外見や表情、
声の調子などが自力ではまったくわからないので、頼りになるのは言葉だけだからです。
ところが、その言葉も、一言、二言の言葉だけでは、なかなか相手の状況や相手の意図がつか めないのです。 特に、困るのは初対面の人の場合です。人は初対面のときに交わす言葉にさほ どのバリエーションがありません。
例えば、「どうぞよろしくお願いいたします」、「本日はどうも、お忙しいなか、ありがとうご ざいます」などと言われても、相手の人のイメージは私にとってはかぎりなく0ゼロに近いままです。
しかし、初対面であれば、こうしたありきたりのあいさつの言葉を口にしたり、せいぜい名前 や所属を言ったり、とにかくあまり特徴的なことを言わないものです。さらに、もしそれに続く 話の内容が 極めて事務的なものであったり、一方的な情報伝達であったりすると、結局最後ま で相手の人の印象や本音などがつかめないということもありえます。私にとって相手の「像」を 心に結ぶためには、どうしても一定以上の言葉のやり取りが必要なのです。
話は ヒヤクしますが、これはちょうど 将棋のようなものかなと私は思っています。将棋は 九マス×九マスの盤上で対局が展開されます。双方二十個の駒を盤上に並べていて、最初の一手 では、そのうち十七個の中のどれか一つの駒を動かすことになります。しかし、第一手では通常 ほとんど動かされることのない駒もあります。そうすると、双方とも、最初の一、二手くらいは、
駒の動かし方の組み合わせもさほど複雑にはならないわけです。
、十手、二十手、三十手とお互いが駒を動かすうちに、盤上の将棋の局面はどんどん 複雑になり、やがてまったく同じ対局は理論上もほとんど起こりえないような、 ボウダイな組 み合わせの局面の可能性が広がることになります。
限られたマスの盤上で、限られた数の駒を双方が動かす。しかも、その動かし方にも ゲンカ クなルールが決められているという条件のもとでも、そこで展開される局面は、天文学的な数の 組み合わせの可能性があり、まったく同じプロセスをたどる将棋の勝負はほとんど想定不可能で す。これと同じように、たとえ限られた種類の言葉を使うやり取りであっても、そのやり取りが 進むうちに、徐々に複雑で個性的なコミュニケーションの世界が出現してきます。それによって ようやく、私はコミュニケーションの相手のイメージを心に浮かべることができ、また、それぞ れの発言の意味やそれに込められた相手の意図も徐々に センメイになっていくわけです。
(福島智『ぼくの命は言葉とともにある』致知出版社)
あ
い う
C
②
③ D
㋓
④
⑤
⑥
問一 傍線部①~⑥のカタカナは漢字に直し、漢字は読み仮名を書け。
問二 空欄㋐~㋓に入る言葉を、次の中から選んで記号で答えよ。
ア ところが イ そして ウ このように エ さらに オ こうして カ しかし キ つまり ク とにかく ケ ついに コ 例えば 問三 空欄あ~うに入る言葉を文中から選んで書け。
問四 傍線部A「そう」の指す内容は何か。句読点も含め、三十字以内で抜き出せ。
問五 傍線部B「ただ一言だけ発せられた言葉によって突然世界が開けることはありません。」
とあるが、筆者は、何をどうすれば理解できると考えているか。句読点も含め、三十字以上 四十字以内で書け。
問六 傍線部C「特に、困るのは初対面の人の場合です。」とあるが、なぜ困るのか、「…から」
に結ぶように句読点も含め、三十字以上五十字以内で書け。
問七 傍線部D「将棋のようなもの」とあるが、将棋を例に挙げて筆者が伝えたかったことは何 か。当てはまるものを次のア~オから選んで、記号で書け。
ア 駒の動かし方が天文学的な組み合わせがあるように、一つの言葉から想像できることが 無限にある。
イ 最初の一、二手の駒の動かし方が単純であるように、初対面の人とのやりとりも事務的 なものであったり、一方的な情報伝達であったりする。
ウ 駒の動かし方はゲンカクなルールが決められているが、言葉のやりとりは自由に個性的 に進むのでコミュニケーションを楽しむことができる。
エ 将棋の勝負はほとんど想定不能であり、言葉も組み合わせが天文学的にあって、発言の 意味や相手の意図がイメージできない。
オ 駒を進めるうちに個性的な将棋の勝負が進むことと、言葉のやり取りの果てに、個性的 なコミュニケーションが出現することが似ている。
次の文章は、石牟礼道子の小説『木霊』の一節である。よく読んで、問いに答えよ。
弟は勤務先の工場からその寺に連れてゆかれて、七ヵ月ほどは経っていたろうか。決戦下にお ける青少年特別 タンレン道場というような施設がその寺に設けられ、心身のまともでない青少 年を寺に集めて教育し直すということだった。「弟殿の経過、 ソコウ甚はなはだよろしくご面会を歓 迎するものであります」という手紙を受け取り、わたしは列車に乗って面会にゆき、許可を得て 弟を連れ出した。上流の橋まで歩いてみたりして戻りは舟にしたのである。工員たちの中から抜 き出されてそういう施設にやられたのがどういう理由だか、はっきりとは知らされていなかった。
特別に悪いことをしでかしたとはどうしても思えない。
川面に目をやりながら、弟は独り言をいうように洩らした。
「地獄のごたるぞ、カーバイト(注1)こう工ば場ちゅうところは」
水の下の長い モが、白い小さな花をたくさんつけながらしきりにゆらいでいた。
弟の口から地獄という言葉を聞いたのははじめてだった。寺の坊さまたちが使い慣れていう地 獄という言葉とはまるでちがう響きを持って耳に飛びこみ、わたしは弟の口くちもと許を視た。
「地獄?」
「姉ちゃんにはわからん・・・・・・ 。現場のことは」
現場というものも聞き慣れない。赴任先の田舎に下宿して、家に帰れないでいる間に、弟にいっ たい何が起きたのか。
しんにっちつ新
日窒と当時呼ばれていた工場に入った頃、近所の人たちが挨拶に言ってくれたものだ。
「一哉さんな、よか会社にはいらしたなあ」
カーバイトという部署につけられたと聞いていた。工場に添った排水溝の横を通ると、奥の方 の錆さびいろ色の建物の中に、赤い炎が溶けそうな色で燃えている窓が、十ばかり数えられた。あれがカー バイトの現場だと暗あんうつ鬱そうに顎あごをしゃくって教えたことがある。
「何がよか会社か」
前にもそう言いながら新しい工員服の肩をめくって見せたことがあった。一銭銅貨ほどの、皮 のめくれかけた生々しい火や け ど傷の跡があった。首をめぐらして舌を伸ばし、その傷を舐なめてみせ、
上目づかいに私を見た。周囲に赤チンキ(注2)を塗ったあとがあって、皮膚は赤紫に変色していた。
「母さんに見せた?」
「見せん」
気だるそうな眸ひとみがちらりと見上げて来て、 すぐに外そらされた。母親に言えば父親と、もつれ ごとが始まるだろう。 などという標語を本気で実践する気でいる父親には、小さい頃か ら弱よろぼ法し師で、心身の虚弱な跡取り息子は頭痛の種にちがいなかった。
「なして見せんと」
弟は首を振ってそれには答えなかった。
「これくらいは軽か方ぞ。毎日誰か火傷しよる」
舐めたのが痛かったのだろう、眉をしかめ、傷にさわらぬようそっと服をもたげてその中に肩 を入れ直した。 わたしは居すくんでいた。
「現場ば見らん者にはわからん。よか会社ち、よう言うてくれるよ」
二
①
②
③
A
B
C
① ②
③ ④
46
一般選抜入試/ 2020
国 語
無口な弟がとぎれとぎれに、遠慮し勝ちにそういう。現場というふだん聞きなれない言葉も生々 しかった。わたしの世界とはよっぽどちがう、とんでもない苛酷なところに彼は身を置いている のだ。
だしぬけにぎゃあっと、近くで鳥が啼ないた。不透明な濁った声だった。すぐそばの丈の高い葦 むらが揺れ、ひき裂けたように大きく 嘴くちばしをあけた鳥が飛び立つところだった。舟の上にいると いう現実に引き戻されて前を見ると、葦むらのひろがる中に、ゆるやかな水路がのびている。
お爺さんが教えたアコウの樹がゆっくりと舟着場の標しのように近づいて来た。無い ち じ く花果に似た 小さな果実がびっしりついた枝が川面の上にのびているのを見上げながら、お爺さんは操ってい た竿を 舷ふなべりにおろし、とも綱をとりあげ、ぐるぐる廻すと 無雑作に投げかけた。綱はまるで生 き物のように動いて枝に巻きついた。
弟が先に下りた。洞はすぐ目の前の根株の間に口をあいていた。頭をこごめればはいれる高さ で、その奥に赤や青で彩色された小さな石像が坐り、花立てには昨日今日あげられたような金きんせん盞
か花
が強い香りを放っていた。畳二枚くらいはありそうな広さだった。お参りしたものかどうか、
しばらく突っ立って、わたしはお爺さんにすまない気がしたので、やっぱり参ろと口に出し、手 を合せた。弟は落着かなそうな様子で洞の中をうかがい、ポケットに両手を突っこんでいたが近 づかない。拝んだついでに洞の天井を見上げていると気配がして、ぶっきらぼうな声がかかった。
首をすくめて覗きこんでいる。
「何ば拝んだ」
「うん、一哉がはよ戻りますように」
「ふーん」
声が柔らかい。
さっきハーモニカも渡したことだし、少しは嬉しいのかもしれなかった。
「それから、兵隊にとられませんように」
そう言って振り向いた。弟は少しばかり後にすさった。照れているようだった。弟は十七、わ たしは十八だった。中学まで進んだ男の同級生は特攻隊員になったと聞いている。 それはわた しの固く閉ざした悲しみだった。弟はしかし、中学などにはゆけなかったから、ひょっとして兵 隊にはゆかずにすむのではないか。
「兵隊にゆくなち、そげんこつ言えば、姉さんが今度は道場ゆきぞ」
お爺さんの方を見てそう言ったが、何をどう思ったのか笑顔になってみせ、低い声で囁ささやいた。
「何であそこの寺にやられたか、知っとるや。教えようか」
こちらの心の中を見すかしているのである。じつはそのことを尋ねたかったのに、あの寺を出 てから橋を渡り、川土手で母が作って持たせた巻寿司を食べさせているうち、気がそれて言い出 せず、舟の上ではお爺さんを憚はばかって聞けないでいた。
「うん、知らんじゃったけど」
「少年性アルコール中毒症ちゅう病気げな」
何、と聞き返すのに、耳の近くに口を寄せてきて、おなじ言葉を繰返す。返事に詰まった。続 けて彼は云った。
「あのな、会社のアルコール飲んどるところば見つけられて、俺一人、犯人ちゅうことになっ D
④
E
F
たわけ。みんな飲みおる・・・・・・ 。あの現場みたら、姉貴は 卒倒するぞ。保もてこなさん・・・・・・
母さんにいうなよ」
母さんというところだけふるえをおびて、ぱっと目をあけ、気をつけの姿勢をとった。そして 男の子たちがやらされている軍隊ことばになって挙手の礼をした。
「姉上どの。自分は大日本帝国少年アル中隊隊員であります。ただ今斥せっこう候(注3)に出て、味方の 陣を偵察中」
と言いかけたが、おかしくなったとみえ、洞の天井を仰いで大声で笑い始めた。笑い声が樹の 根の天井に響き、木こ だ ま霊がぐるぐる洞の中を回り、粉のような泥がぱらぱらこぼれた。おっと言い ながら彼は天井を指した。
「樹の神さんの喜んで笑いよらすぞ。ほら、天井から泥の落ちよる。よか洞じゃなあ、弁天さん」
そういうと目尻をとろんとさせて、石の弁天さまの頭を撫でた。半年以上も逢わない間に指が 細くなり、心なしか頬もやせている。
「罰のあたるが、こら!」
わたしは弟の服の袖を力まかせに引っぱって、外へ連れ出した。お爺さんが舟の上から声をか けて来た。
「若か者はよかのう」
会釈は返したけれど、言葉が出てこない。そんなわたしを抑えるように、弟はさっき渡したハー モニカを取り出してかざして見せた。面会の土産に給料の中から奮発したもので、それを渡した ときのよろこびようといったらなかった。「おお」と言うなり、立ち上って踊ってみせたほどだった。
「また、吹いて見しゅうか」
汀
みぎわ(注4)に張り出した頑丈な根株の一つを選んで腰をおろし、弟はしばらく吹き口を撫でてい た。吹き始めたのは「旅愁」だった。一小節吹いて振り返り、
「歌えよ」
という。さっき向うの土手で吹いた時、わたしは歌わなかった。胸が痛くなったが、気をとり 直して歌いはじめた。お爺さんは膝の上に小さな紙片を置き、煙草を巻こうとしていた。
歌うつもりが泪なみだが先にふき出してわたしはうろたえ、弟のうしろにかがまっている、も一つ の根株を伝ってやみくもに アコウの樹に登りはじめた。モンペをはいていたので、がさがさ膚はだ の幹が登りやすかった。木登りは小さい頃から弟よりうまく、危ない危ないと母がいうのに櫨はぜの 木にどんどん登り、かぶれてしまって、手足も顔もまっ赤に腫れあがったことが二度や三度では ない。ある時は弟を励まし励まし柿の木に登ったはよかったが、柿の実を摑んだとたんに弟が畑 の藁わらこ小づ積みの上に落ちたことがある。藁がなければ死ぬところだった。ハーモニカを口に当てた まま、弟は振り返ったが、照れたような目つきで笑った。
(石牟礼道子『木霊』集英社)
注1 カーバイト…一般には炭化カルシウムをさす。酸化カルシウムと炭素とを電気炉中2000 ℃ に熱してつくる。
2 赤チンキ…赤いヨードチンキのこと。持続性のある静菌作用をもつ消毒薬。
3 斥候…本隊の移動に先駆けて、進行方面の状況を偵察しつつ敵を警戒する任務をいう。
4 汀…陸地の、水に接するところ。みずぎわ。
⑤
⑥
G
問一 傍線部①~⑥のカタカナは漢字に直し、漢字は読み仮名を書け。
問二 傍線部A「すぐに外そらされた」の理由として最も適当なものを選び、記号で答えよ。
ア 姉に火傷の跡を見せたところ、予想以上に驚いていたため見せてはいけなかったと後悔 したから
イ 火傷でできた傷を舐めなければよかったと後悔したが、そのことを悟られてはいけない と思ったから
ウ 近所の人達はよか会社と評したが、現実は全く違っていたことに対する怒りを隠したかっ たから
エ これ以上会社や火傷の話をすると、姉が母に全てを話してしまいそうな気がして怖くなっ たから
オ 母に火傷の跡を見せる気などなく、また、そのことについて姉に同意を求める気もなかっ たから
問三 空欄Bにあてはまる最も適当な語句を次のア~オから選び、記号で答えよ。
ア 勤倹尚武 イ 不撓不屈 ウ 勤労報国 エ 救世済民 オ 文武両道 問四 傍線部C「わたしは居すくんでいた」の理由として最も適当なものを選び、記号で答えよ。
ア 火傷の傷を舐める不衛生な行為に躊躇すると共に、毎日火傷をしている人がいると聞い て驚きを隠すことができずに体が硬直してしまったから
イ 火傷の跡があまりにひどいため驚くと同時に、常に火傷を負わなければならないような 苛酷な職場だとは思っておらず衝撃を受けたから
ウ 弟が話した内容を全く信じることができず、再度、寺に連れて行かなければならないと 思った自分自身の考えに愕然としたから
エ わたしの世界とは全く異なる世界にいる弟をどのように救ったらよいのかと思案したが 全く思い浮かばなかったから
オ 酷い火傷の跡と苛酷な弟の世界に思わず悲鳴をあげそうになったが、そうするわけにも いかず耐え続けたから
問五 傍線部D「お爺さん」はどのような存在として表現されているか、その説明として最も適 当なものを選び、記号で答えよ。
ア 戦時中の物々しい雰囲気とは異なる別世界へといざなうアコウの樹の化身として表現さ れている
イ 寺へ入れられたばかりかハーモニカに興じる弟に対し、仕事に徹する年長者として表現 されている
ウ 姉が密かに心配しているように姉弟が交わす話に耳をそばだてて監視する存在として表 現されている
エ 姉弟が交わす不穏な話に対比するようにのんびりとした穏やかな日常を描く存在として 表現されている
オ 年長者として姉弟を見守りつつも不穏な様子が見られれば直ちに行動を起こす力強い存 在として表現されている
問六 傍線部E「それ」が示す内容を文中より二十五字以内で抜き出せ。(句読点を含む)
問七 傍線部F「こちらの心の中を見すかしている」とは、誰が、どのようなことを見透かして いるか。その内容を四十五字から五十五字以内で書け。(句読点を含む)
問八 傍線部G「アコウの樹に登りはじめた」のはなぜか。その理由を三十字から四十字以内で 書け。(句読点を含む)
⑤ ⑥
⑦ ⑧
47
一般選抜入試/ 2020
解答/国語、英語
大問 解答番号 解答例 解答番号 解答例
一 問一
① きょうぎ ② きわめて
③ 飛躍 ④ 膨大
⑤ 厳格 ⑥ 鮮明
問二 ㋐ キ ㋑ カ
㋒ ウ ㋓ ア
問三 あ 文脈性 い 関係性
う イメージ
問四 「美しい」という言葉を使わずに、その美しさを表現しています。
問五 言葉同士の関係性や背景を理解できて、ようやく言葉が理解できる。
問六 言葉にさほどバリエーションがなく、事務的だったり一方的だったりすると相手の「像」が心に結べないから
問七 オ
二 問一
① 鍛練 ② 素行
③ 藻 ④ むぞうさ
⑤ そっとう ⑤ えしゃく
問二 オ
問三 ウ
問四 イ
問五 エ
問六 中学まで進んだ男の同級生は特攻隊員になった。
問七 弟が、勤務先の工場から寺に連れてゆかれた理由についてわたしが尋ねたいと思っていることを見すかしている。
問八 歌うつもりだったが、泪で歌えなくなったことを弟に気付かれないようにするため。
国 語
大問 解答番号 解答例
Ⅰ
問 1
1
A puppy walker is a volunteer family whom a guide dog puppy lives with. The puppy lives with the puppy walker family between the ages of two months old and one year old. During this period, they are loved and cared for and learn that human beings are trustworthy.
2
When the dogs do well, the trainers pet the dogs and say “Good, good.” They don’t scold the dogs. They only praise them each time they accomplish their task.3
Yes, guide dogs learn to disobey their users when they judge that it is safer to do so.
For example, they shouldn’t cross the street with cars coming even if they are told to
“Go.”
問 2
4 tied 5 bite 6 they 7 suitable 8 brought
問 3 9 ② 10 ② 11 ③
Ⅱ 1 ② 2 ② 3 ③ 4 ④
5 ② 6 ① 7 ④ 8 ③
9 ④ 10 ④
Ⅲ 1 feel as if you were
2 in common with ancient Japanese 3 e sound shifts to i
4 who spoke the Okinawan dialect were 5 because it reflects the culture and
英 語
大問 解答番号 解答例 解答番号 解答例
一 問一
① きょうぎ ② きわめて
③ 飛躍 ④ 膨大
⑤ 厳格 ⑥ 鮮明
問二 ㋐ キ ㋑ カ
㋒ ウ ㋓ ア
問三 あ 文脈性 い 関係性
う イメージ
問四 「美しい」という言葉を使わずに、その美しさを表現しています。
問五 言葉同士の関係性や背景を理解できて、ようやく言葉が理解できる。
問六 言葉にさほどバリエーションがなく、事務的だったり一方的だったりすると相手の「像」が心に結べないから
問七 オ
二 問一
① 鍛練 ② 素行
③ 藻 ④ むぞうさ
⑤ そっとう ⑤ えしゃく
問二 オ
問三 ウ
問四 イ
問五 エ
問六 中学まで進んだ男の同級生は特攻隊員になった。
問七 弟が、勤務先の工場から寺に連れてゆかれた理由についてわたしが尋ねたいと思っていることを見すかしている。
問八 歌うつもりだったが、泪で歌えなくなったことを弟に気付かれないようにするため。
国 語
大問 解答番号 解答例
Ⅰ
問 1
1
A puppy walker is a volunteer family whom a guide dog puppy lives with. The puppy lives with the puppy walker family between the ages of two months old and one year old. During this period, they are loved and cared for and learn that human beings are trustworthy.
2
When the dogs do well, the trainers pet the dogs and say “Good, good.” They don’t scold the dogs. They only praise them each time they accomplish their task.3
Yes, guide dogs learn to disobey their users when they judge that it is safer to do so.
For example, they shouldn’t cross the street with cars coming even if they are told to
“Go.”
問 2
4 tied 5 bite 6 they 7 suitable 8 brought
問 3 9 ② 10 ② 11 ③
Ⅱ 1 ② 2 ② 3 ③ 4 ④
5 ② 6 ① 7 ④ 8 ③
9 ④ 10 ④
Ⅲ 1 feel as if you were
2 in common with ancient Japanese 3 e sound shifts to i
4 who spoke the Okinawan dialect were 5 because it reflects the culture and
英 語
国 語
英 語
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