技術革新が招く医療費高騰
~政策誘導による MRI の導入増加~
慶応義塾大学経済学部 河井啓希研究会
小沢 拓也 大島 英隆 久寶 円佳 武内 智哉
2015年11月
要旨
昨今、日本の医療費は増加を続けており2014年には40兆円を突破した。その主因とし ては高齢化の進展と医療の高度化があげられ、本稿では医療の高度化について取り上げる。
OECD Health dataによると、日本における人口100万人あたりのMRIの導入台数は2011 年の時点で46.9台となっており、これはOECD平均の13.3台の3倍以上と、極めて大き な数値である。2位であるアメリカの32.9台と比べてもその約1.5倍と堂々たる世界1位 である。本稿では、日本におけるMRI導入台数が多くなっている原因として政策による誘 導を考え、OECD諸国の政策の状況と比較することによって分析する。分析を行う政策と して、各国の患者が病院へ向かう際に紹介状等を必要とせず、患者が自分の意思で病院を 選択することができる”フリーアクセス制”の有無を考える。これはフリーアクセス制の存在 する状況下ではMRI等の高額医療機器を所持することにより、患者の医療機関選択に有利 な影響が及ぶため医療機関が積極的に高額医療機器の購入に踏み切るのではないか、とい う考えに基づく。分析の手法としてはフリーアクセス制の存在をダミー変数によって表し、
パネル分析を用いて他国との比較を行う。分析の結果、フリーアクセス制が存在する国で はMRIの導入が多くなっていることを確認した。
目次
1. はじめに(大島) ... 4
2. 分析目的(武内) ... 5
3. データと分析手法(小沢)... 7
3.1. データ... 7
3.2. 分析手法... 7
4. 推定結果と分析(久寶)... 8
4.1. フリーアクセスの影響... 8
4.2. フリーアクセス以外の政策誘導... 9
5. おわりに(久寶) ... 10
付録 調査結果... 11
参考文献... 18
1. はじめに
日本の医療費は増加の一途を辿っており、2014年度の総額は40兆円と前年度より7,000 億円の増加となっている。この増加は12年連続で、主因は高齢化で治療を受ける人が増え ていること、及び医療の高度化であり、医療費全体は国民所得の 10.8%に達した。日経新 聞によると、ジェネリック医薬品の普及などで総額の伸び率は13年度の2.2%から1.8%へ と縮小してはいるものの、年金給付額の増加率(1.3%)を上回っている現状は変わらず社会 保障費を圧迫している1。この総額の伸び率のうち、1.2%を高齢化が0.6%を医療の高度化 が押し上げている。確かに、01年度に医療費が30兆円を超えてから10年余りで40兆円 に到達した最大の原因は急速な高齢化によるものであり、今後「団塊の世代」が75歳以上 になる25年に向けて医療費は一段と膨らむと見られているが、MRIなど高額医療機器の導 入を始めとした医療の高度化が原因の一端となっていることも確かだ。
OECD Health data2によると、日本における人口100万人あたりのMRIの導入台数は 過去10数年で急増しており、2002年では35.3台だったものが2011年の時点で46.9台と なっている。これは同年の OECD平均の 13.3台の 3倍以上の数値であり、世界的に見て も群を抜いて最も多くのMRIを保有している。しかも、2位であるアメリカの32.9台と比 べてもその約1.5倍と堂々たる世界1位である。
MRI は正式名称を核磁気共鳴画像法といい、生体内の内部の情報を画像にする方法であ る。断層画像を撮影するという点では X線撮影や CTの様と一見よく似た画像を得ること ができるが、MRIの場合はX線を使うのではなく、代わりに核磁気共鳴現象という強い磁 石と電磁波用いることによって、生体の任意の方向の断層像を撮影する仕組みであり、CT で得られない三次元的な情報等を多く得ることのできる画像診断機器である。MRI の市場 は医療機器市場の中でも診断機器市場に含まれ、市場規模は800億ドル、MRIだけで見る と約 30 億ドルである。MRI の製造社は世界的に見ても 6 社しか存在せず、内約 40%は
Siemensが占めており、日系企業としてはTMSと日立が生産をしている。価格は磁力の大
きさ、MRI 内部の仕組みが永久磁石形か超電導型なのか等によって大きく価格が異なり、
オプションや工事によっても導入の初期費用が異なるが、概ね 5~15 億円程度であり、採 算を取るためには月間 300 回ほど使う必要があると言われている高額医療機器の代表例で ある。しかし、亀田によると「放射線科専門医もいないような小さな診療所に次々導入さ れ、これらの診療所は医療的にも経営的にも大変な困難に陥っている3」という。小さな診 療所では稼働率を上げることではできておらず、医療機器が効率的に供給されているとは いえない。また、法坂によると「施設における機器への投資が過剰かどうかについては留 意が必要である 4」という。満足に需要を確保できない小さな診療所ではMRI のような高 額機器を購入しても採算がとれるとは考えられない。では何故、高額医療機器の導入量が 日本では世界的に見て極めて多い現状となっているのか、これについて別所は「対外イメ
ージ」、「患者のニーズ」5という言葉を用いて説明しており、病院へのアンケート調査によ ってこれらを最も重視した施設は相対的に検査件数が少なく、中でも「患者のニーズ」を 最重視した施設の検査件数はとくに少ない傾向にあるという結論を導いている。
本稿ではこのトピックを病院が考える「患者のニーズ」だけでなく、政策によっても導 入を促されているのではないか、という観点から OECD諸国の MRI 導入台数を用いて検 討する。
2. 分析目的
我々は医療費増大の現状の原因を高額医療機器の導入にあると考え、高額医療機器、今 回はMRIの導入について分析することにした。その分析に際して我々が着目したのは、政 府による政策誘導がどのようにMRIの導入台数に影響を与えているのか、という点である。
この論文で取り上げる政策誘導とは、➀診療報酬点数、②フリーアクセスである。我々は 後者のフリーアクセスに絞って分析することにした。以降、このように分析することとし たプロセスを説明していく。
まず、第一に医療費が増大している原因が高額医療機器の導入にあると考えたのは、
Smith らによると「We estimate that medical technology explains 27–48 percent of health spending growth since 1960—a smaller percentage than earlier estimates.6」とい う。医療費増大に占める医療技術の進歩が寄与している割合は27~48%という結果が出て いる。もちろんこれはアメリカにおける結果であり、制度の違いなどを考慮すれば一概に 比較することは出来ないが、日本はより多くの高額医療機器を導入している。そのため、
アメリカの分析で得られた結果より大きな寄与が見られる可能性もある。また、その中で もかなりの高額である医療機器であるMRIを、OECD諸国の中でも極めて多く日本は保有 しているため、MRI導入が医療費高騰に大きな影響を与えると考え、我々はMRIの導入に 関する分析を行うことにした。
次に、政策誘導に着目した理由であるが、別所らによると「日本におけるMRI の導入の 決定要因とその利用状況々採算性を医療機関の個票を用いて分析する。分析に際しては、
診療所を含む全国のMRI 保有医療機関に対して行った独自のアンケート調査を用い、医療 機関や地域の属性のほかに、MRI 導入時の医療機関の意識との相関を検討した 5」という 研究がなされている。その結果として、「MRI の機種選定や機器の稼働状況は、医療機関 や地域の特性とともに、機器導入時の医療機関の意識に影響されていることを確認した。
とりわけ、「患者のニーズ」と「対外イメージ」を重視した医療機関や、病床数が20~200 床未満の医療機関、公立医療機関ではMRI の検査件数が少なく、採算も確保できない傾向 にあることが示唆された。」という結果が出ている。この論文では主に病院の意思決定に焦 点をおいた分析がなされている。例えば、採算性を意識しているかどうか、周辺にMRIを
保有している病院があるかどうか、対外イメージを意識しているかどうか、などが分析対 象になっている。しかし、こういった病院側の意思決定の前提として、病院は自分達が直 面している政策も強く意識して導入をするか否かを決定しているのではないかと予想し、
我々はその点に着目した。具体的に言及すると、前述の2つの政策誘導、➀診療報酬点数、
②フリーアクセスである。この政策が導入台数に与えている影響を分析していく。
この2つに着目した理由を、順を追って説明していく。1つ目の診療報酬点数は2年ごと に改定されるため、点数が上がることによる医師誘発需要が発生すると考えた。すなわち、
MRIについてはその点数の上昇に伴い医療機関がMRIの導入台数を増やすと予想した。池 上によると、「政府は、1996年、1998年、2000年に撮影1回当たりの診療報酬を引き下げ て対応したが、引き下げ率は10%にも満たなかった。対照的に、2002年には31%の引き下 げが行われた。その翌年、診療報酬は同程度であったが、件数は急激に減少した。その結 果、MRIに対する総支出は、2002年に25%減少し、2003年にはさらに14%減少した。他 の要因が件数と支出に影響したことは間違いないが、診療報酬の引き下げにより、医師が MRIの使用指示を控えたようである7。」といった研究がなされている。下の図2-1を観察 すると、実際に診療報酬点数が下がった時に導入台数も下がる、といった傾向が見てとれ るだろう。次に、フリーアクセスは日本の医療における大きな特徴であり、患者が自由に 病院を選べる制度である。この特徴によって患者は施設の整った病院に行くインセンティ ブを持つことが予想される。それにより、先ほどの論文で述べたような「「患者のニーズ」
と「対外イメージ」を重視した医療機関や、病床数が20~200 床未満の医療機関、公立機 関では MRI の検査件数が少なく、採算も確保できない傾向にあることが示唆された。」と いった結果が観察される。こうした先行研究を受けて、もしフリーアクセスが無かった場 合、導入台数にどのような影響が観察されるのかを他国との比較によって分析する。
図2-1 MRIの撮影回数と医療費(出典:池上直己、2014)
3. データと分析手法
3.1.
データ本稿は、実際の統計データと我々のリサーチを変数として加工し分析を行ったものであ る。本節ではこのデータに関して簡単に説明する。データの引用先について、以下に示す。
調査対象はOECD加盟国のうち、2002年から2014年までのMRI導入台数が公表され ている国のデータを使用した。調査方法は以下の文献、データより引用した。サンプルサ イズは全18か国、217である。また、本節では以下の変数に関して()内で表記した略称 を使用する。
①高齢者割合(Senior) …OECD Health Data2
②1人当たりGDP(GDP) …OECD Health Data2
③フリーアクセスの有無(Access) …海外勤務健康センター8
④MRI導入台数(Value) …海外:OECD Health Data2 日本:ROUTINE CLINICAL9
本稿ではMRI導入台数に関して分析をするため、説明変数と被説明変数の関係に関して 概説しておく。まず、高齢者割合であるが、これは高齢者ほどMRIを利用するという研究 が既にされているため、実際にどれほど影響するのかどうかを分析するために採用した。
次に1人当たりGDPであるがこの値が大きければ大きいほど医療にかける金額が増加し、
MRIの利用、牽いてはMRIの導入台数に影響が出るのではないかと考えられるため説明変 数として加えた。次にフリーアクセスの有無であるが、紹介制を採用している国の場合、
紹介される大病院のみにMRIを設置すると考えられるため、MRIの導入に影響すると考え た。よってこれをダミー変数iとし加工し説明変数とした。
今回のデータを表にまとめたものは付録に示す。
3.2.
分析手法今回は前述したデータを用いてRを利用し分析を行う。まず、各国のMRI導入状況の分 析の手法であるがこれは被説明変数を導入台数とする。説明変数には、高齢者割合、1人当
たりGDP、フリーアクセスの有無をダミー変数として加える。分析手法はパネル分析を採
用し、Poolingモデル、固定効果モデル、変量効果モデルのどれが適しているかを確認する ため、F検定、ブロイシュペーガン検定、ハウスマン検定を行った上で分析を行った。
i フリーアクセス制を採用している場合 D=1、していない場合 D=0 とした。
4. 推定結果と分析
4.1.
フリーアクセスの影響実際に分析した推定式は下記の(1)であり、結果は表 4-1 に示した。なお、ここでは個別 効果を確率変数として扱う変量効果モデルを適用したii。
(1) Yit= β0+ βX’it+ vi+ uit
i = 1,・・・,N(経済主体) t = 1,・・・,T(期間) vi: 個別効果
表4-1. 高齢者割合、GDP、フリーアクセスが導入台数に与える影響
(***, **, *は係数推定値がそれぞれ有意水準1%, 5%, 10%のもとで統計的に有意にゼロにな ることを示す)
表4-1の結果より、全変数の係数は正の値をとり、また高齢者割合と1人当たりGDPが
水準 1%で、フリーアクセスが水準5%で統計的に有意になった。今回の分析テーマである
医療機関へのフリーアクセスに注目すると、フリーアクセスが存在することで導入台数は
ii F検定で個別効果がないという帰無仮説が棄却され、さらにハウスマン検定で個別効果と 説明変数に相関がないという帰無仮説が採択されたため、変量効果モデルを適用した。
係数 標準誤差
-6.693 3.1525 (***) 2.0665 0.584658 (***) 0.038217 0.019415 (***) -29.5668 62.8699
3.256436 3.6267 (**) 0.6816
Adjusted R-Squared 説明変数 高齢者割合 一人当たりGDP
医師数 フリーアクセスダミー
11.92台/100万人増加している。したがってフリーアクセスという政策は各医療機関に対し、
高額医療機器を導入するインセンティブを与えているといえる。
4.2.
フリーアクセス以外の政策誘導MRI の導入に関わると考えられる政策誘導として、フリーアクセス以外に政府による導 入規制も存在すると考えられる。そこで4.1.で推定したモデルにさらに導入規制ダミーiiiを 追加して分析したiv。
推定式と結果は以下の(2)と表 4-2 である。ここでは、固定効果モデルが最適であったた め、within推定とbetween推定を行ったv。
(2)
between推定 : Y𝚤𝑡= X’𝚤β+ u𝚤+ vi (主体ごとの時間平均) within推定 : Yi-Y𝚤𝑡= (Xit-X’𝚤)’β+ uit - u𝚤
表4-2. 高齢者割合、GDP、フリーアクセス、規制が導入台数に与える影響
(***, **, *は係数推定値がそれぞれ有意水準1%, 5%, 10%のもとで統計的に有意にゼロにな ることを示す)
表4-2より、高齢者割合と1人当たりGDPはwithin推定、between推定ともに係数が 正の値をとり理論的要請を満たした。またbetween推定の結果からわかるように、新たに 追加した規制ダミーの係数は水準 10%で統計的に有意となり正の値をとった。したがって
iii 規制なしD=1、規制ありD=0 とした。
iv ただし、今回調査した18か国の中で導入規制がある国は日本のみなので、サンプル数が 不十分である。よって変数に導入規制を加えた分析は、あくまで補足として行った。
v F検定で個別効果がないという帰無仮説が棄却され、さらにハウスマン検定で個別効果と 説明変数に相関がないという帰無仮説が棄却されたため、固定効果モデルを適用した。
between推定 within推定
係数 標準誤差 係数 標準誤差
説明変数
-9.21372 8.01292988
高齢者割合 0.647174 0.52130333 1.825194 0.1549 (***) 1人当たりGDP 0.000231 0.00011701 0.000247 0.000028037 (***) フリーアクセスダミー 6.359444 3.8488157
導入規制ダミー 25.42642 8.86903081 (*)
Adjusted R-Squared 0.51361 0.61019
主体ごとの時間平均をとって国際比較すると、導入規制の存在により導入台数が減少する ということがわかる。
5. おわりに
本稿では、MRIを中心とした高額医療機器導入が、GDPや高齢者割合だけでなく政策誘 導によっても引き起こされていることを検証した。たしかに日本国内においては医療機関 へのフリーアクセスが実現しており、さらに導入規制もないことから、導入台数は他国と 比較しても非常に多い。そしてこの導入台数の多さが医療費高騰を招いている。したがっ て、日本もフリーアクセスではなくイギリスやフランスのような「かかりつけ医」制度に変 更し、導入を規制すれば医療費の高騰を防げるということになるが、現在の制度であるか らこそ様々な恩恵を受けていることも忘れてはならない。日本が世界でもトップクラスの 長寿国である背景には、医療機関への受診頻度の高さがあり、これは自由に医療機関を選 択できるフリーアクセス制度が実現させている。したがってフリーアクセスを廃止してし まうのは現実的ではない。
実は、過剰導入において国内で大きな問題となっているのが、稼働率の低さである。高 額医療機器は扱うにも高度な技術が必要なため、経験豊富な医師が少ない地方の小病院で は大病院に比べ稼働率が大幅に低い。よって医師レベルの地域格差と稼働率の低さを是正 すれば、過剰導入は改良され医療費高騰を緩和できるかもしれない。
付録 調査結果
表3-1:オーストラリア
表3-2:カナダ
表3-3:チェコ
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
AUT 2002 13.36 15.63 31260.9 0.00403 0
AUT 2003 13.54 15.71 32211.9 0.00411 0
AUT 2004 15.91 15.84 33820.2 0.0042 0
AUT 2005 16.16 16.06 34702 0.00432 0
AUT 2006 16.81 16.36 37652.7 0.00445 0
AUT 2007 17.72 16.73 39239.7 0.00454 0
AUT 2008 18.03 17.13 41151.4 0.0046 0
AUT 2009 18.46 17.51 40642.4 0.00469 0
AUT 2010 18.65 17.82 41875.5 0.0048 0
AUT 2011 18.71 18.07 44038.7 0.00484 0
AUT 2012 19.1 18.24 44870 0.0049 0
AUT 2013 19.22 18.35 45132.5 0.00499 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
CAN 2002 4.298 12.75 30634.2 0.00211 0
CAN 2003 4.71 12.85 32054 0.0021 0
CAN 2004 4.92 12.97 33654 0.00213 0
CAN 2005 5.74 13.1 36051.2 0.00216 0
CAN 2006 6.17 13.26 37822.3 0.00218 0
CAN 2007 6.74 13.44 39226.4 0.00221 0
CAN 2008 7.315 13.64 40108.3 0.00226 0
CAN 2009 7.89 13.88 38709.1 0.00233 0
CAN 2010 8.23 14.15 40055.3 0.00237 0
CAN 2011 8.5 14.47 41567.4 0.00244 0
CAN 2012 8.83 14.82 42283.5 0.0025 0
CAN 2013 8.83 15.18 43038.1 0.00255 0
表3-4:フィンランド
表3-5:フランス
表3-6:イギリス
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
CZE 2002 2.16 13.92 18311.4 0.00351 1
CZE 2003 2.45 13.94 19592.6 0.00353 1
CZE 2004 2.84 14 20970.1 0.00352 1
CZE 2005 3.13 14.1 22236.6 0.00356 1
CZE 2006 3.81 14.26 24349.9 0.00357 1
CZE 2007 4.37 14.46 26621.5 0.00357 1
CZE 2008 5.01 14.72 26994.3 0.00356 1
CZE 2009 5.74 15.02 26895 0.00358 1
CZE 2010 6.3 15.37 26940.8 0.0036 1
CZE 2011 6.86 15.77 28602.6 0.00364 1
CZE 2012 6.95 16.21 28635.6 0.00367 1
CZE 2013 7.42 16.7 28962.6 0.00369 1
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
FIN 2002 12.5 15.3 28421.2 0.0029 0
FIN 2003 13.04 15.52 28813.4 0.00293 0
FIN 2004 13.96 15.74 31092.5 0.00296 0
FIN 2005 14.68 15.94 32065.1 0.003 0
FIN 2006 15.19 16.11 34523.5 0.00303 0
FIN 2007 15.32 16.27 37509.1 0.00304 0
FIN 2008 15.62 16.46 39729.7 0.00307 0
FIN 2009 15.73 16.73 37546.3 0.00309 0
FIN 2010 18.65 17.13 38296.2 0.00327 0
FIN 2011 20.23 17.67 40251.1 0.00326 0
FIN 2012 21.61 18.32 40209.1 0.00329 0
FIN 2013 22.06 19.03 40016.7 0.0033 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
FRA 2002 2.4 16.23 28522.6 0.00331 0
FRA 2003 3.17 16.31 28110 0.00332 0
FRA 2004 3.85 16.38 29056.3 0.00334 0
FRA 2005 4.78 16.43 30397.9 0.00334 0
FRA 2006 5.19 16.46 32311.1 0.00333 0
FRA 2007 5.48 16.48 34064 0.00331 0
FRA 2008 6.06 16.51 35169.7 0.00331 0
FRA 2009 6.43 16.61 34836.6 0.00327 0
FRA 2010 6.96 16.8 35896.1 0.00327 0
FRA 2011 7.51 17.09 37353.2 0.00331 0
FRA 2012 8.65 17.46 37281.2 0.00332 0
FRA 2013 9.41 17.86 37617.1 0.00333 0
表3-7:ハンガリー
表3-8:イスラエル
表3-9:イタリア
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
GBR 2002 4.99 15.83 29983.3 0.00208 0
GBR 2003 4.54 15.86 31194.8 0.00217 0
GBR 2004 5 15.91 33114.4 0.00231 0
GBR 2005 5.4 15.97 34518.7 0.00239 0
GBR 2006 5.62 16.04 36845 0.00244 0
GBR 2007 5.56 16.12 37425.3 0.00247 0
GBR 2008 5.5 16.23 37742.6 0.00256 0
GBR 2009 5.505 16.38 36295.3 0.00265 0
GBR 2010 5.51 16.58 35924.2 0.0027 0
GBR 2011 5.86 16.85 36534.4 0.00274 0
GBR 2012 6.04 17.16 37383.2 0.00275 0
GBR 2013 6.08 17.49 38255.6 0.00277 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
HUN 2002 2.26 15.36 14885.2 0.00319 0
HUN 2003 2.57 15.46 15591.9 0.00325 0
HUN 2004 2.57 15.57 16389.4 0.00334 0
HUN 2005 2.58 15.7 17215.9 0.00278 0
HUN 2006 2.58 15.87 18583.6 0.00304 0
HUN 2007 2.78 16.08 19269.6 0.0028 0
HUN 2008 2.79 16.3 20742.4 0.00309 0
HUN 2009 2.79 16.52 20800.6 0.00302 0
HUN 2010 3 16.72 21477.6 0.00287 0
HUN 2011 3.01 16.89 22523.8 0.00296 0
HUN 2012 2.82 17.04 22494 0.00309 0
HUN 2013 3.03 17.21 23336.2 0.00321 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
ISR 2002 1.37 11.12 34247.1 0.00241 0
ISR 2003 1.64 11.09 35783.5 0.00258 0
ISR 2004 1.62 11.07 38009.8 0.00275 0
ISR 2005 1.73 11.06 40250 0.00277 0
ISR 2006 1.7 11.05 43752.9 0.00272 0
ISR 2007 1.95 11.06 46655 0.0028 0
ISR 2008 2.05 11.1 43680.4 0.0029 0
ISR 2009 2 11.18 41519.7 0.00301 0
ISR 2010 1.97 11.31 42903.6 0.00308 0
ISR 2011 2.45 11.51 44909.1 0.00324 0
ISR 2012 3.03 11.75 45209.7 0.00316 0
ISR 2013 3.1 12.05 45642.1 0.00306 0
表3-10:日本
表3-11:韓国
表3-12:ルクセンブルグ
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
ITA 2002 10.85 18.87 27890.4 0.00443 0
ITA 2003 11.9 19.16 28422.3 0.00414 0
ITA 2004 14.09 19.41 28712.3 0.00418 0
ITA 2005 15.01 19.62 29553.6 0.00383 0
ITA 2006 16.96 19.78 31832.4 0.0037 0
ITA 2007 18.77 19.89 33530.9 0.0039 0
ITA 2008 20.06 19.99 34941.2 0.0042 0
ITA 2009 21.59 20.11 33893.2 0.00417 0
ITA 2010 22.47 20.29 34395.7 0.004 0
ITA 2011 24.17 20.53 35494.5 0.00409 0
ITA 2012 24.62 20.82 35054.2 0.00414 0
ITA 2013 25.997 21.13 34836.4 0.00419 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
JPN 2002 35.85 18.23 27250.7 0.00198 1
JPN 2003 38.51 18.75 27959.6 0.002005 1
JPN 2004 40.59 19.29 29383.6 0.00203 1
JPN 2005 40.14 19.84 30445.6 0.00206 1
JPN 2006 41.97 20.42 31794.6 0.00209 1
JPN 2007 42.98 21.02 33319.3 0.00212 1
JPN 2008 44.49 21.64 33499.9 0.00215 1
JPN 2009 46.16 22.28 31860.6 0.00218 1
JPN 2010 47.41 22.96 33747.6 0.00221 1
JPN 2011 48.17 23.66 34312.1 0.00225 1
JPN 2012 48.94 24.39 35600.7 0.00229 1
JPN 2013 51.41 25.07 36224.9 0.002324 1
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
KOR 2002 7.85 11.65 20785 0.00149 1
KOR 2003 8.98 8.49 21389.4 0.00157 1
KOR 2004 11.05 8.89 22968 0.00157 1
KOR 2005 12.13 9.28 24219.8 0.00163 1
KOR 2006 13.58 9.65 25863.2 0.00169 1
KOR 2007 15.99 10.02 27871.9 0.00174 1
KOR 2008 17.47 10.37 28717.9 0.00185 1
KOR 2009 18.79 10.72 28392.8 0.00192 1
KOR 2010 19.94 11.07 30465.5 0.00199 1
KOR 2011 21.33 11.44 31327.4 0.00204 1
KOR 2012 23.46 11.81 32022 0.00208 1
KOR 2013 24.45 12.16 33088.9 0.00217 1
表3-13:メキシコ
表3-14:ポーランド
表3-15:ロシア
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
LUX 2002 4.48 14.25 59352.9 0.00226 0
LUX 2003 11.07 14.35 60830.7 0.00238 0
LUX 2004 10.91 14.41 65407.3 0.00242 0
LUX 2005 10.75 14.42 67003 0.00255 0
LUX 2006 10.58 14.36 77306 0.00261 0
LUX 2007 10.42 14.25 82732.7 0.00268 0
LUX 2008 12.28 14.13 84920.1 0.00272 0
LUX 2009 14.06 14.03 80264.6 0.0027 0
LUX 2010 13.81 13.99 84440.3 0.00277 0
LUX 2011 13.5 14.01 90888.1 0.00276 0
LUX 2012 13.18 14.07 91229.1 0.00278 0
LUX 2013 12.88 14.22 92781.4 0.00281 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
MEX 2002 1.19 5.06 10318.9 0.0015 0
MEX 2003 1.32 5.14 10808.2 0.00155 0
MEX 2004 1.27 5.22 11438.3 0.00163 0
MEX 2005 1.33 5.32 12341.5 0.00175 0
MEX 2006 1.38 5.43 13504.8 0.00187 0
MEX 2007 1.67 5.56 14131.6 0.00191 0
MEX 2008 1.62 5.69 14743.3 0.00194 0
MEX 2009 1.85 5.84 14394.3 0.00197 0
MEX 2010 1.9 5.98 15139.4 0.002 0
MEX 2011 1.94 6.12 16366.3 0.0021 0
MEX 2012 2.17 6.26 16808.2 0.00212 0
MEX 2013 2.06 6.4 16891.1 0.00216 0
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
POL 2002 0.94 12.74 11591.8 0.0023 0
POL 2003 1.02 12.95 12046.9 0.00243 0
POL 2004 1.91 13.12 13053.8 0.00229 0
POL 2005 2.02 13.25 13808.4 0.00214 0
POL 2006 1.94 13.31 15156.7 0.00218 0
POL 2007 2.7 13.33 16894.1 0.00219 0
POL 2008 2.94 13.34 18050.8 0.00216 0
POL 2009 3.7 13.39 19144.9 0.00217 0
POL 2010 4.71 13.52 20501.9 0.00219 0
POL 2011 4.83 13.74 22065.2 0.00221 0
POL 2012 5.49 14.04 22869.1 0.00223 0
POL 2013 6.44 14.43 23706.5 0.00224 0
表3-16:スロバキア
表3-17:トルコ
表3-18:アメリカ
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
RUS 2002 1.31 12.99 8029.1 0.0047 1
RUS 2003 1.39 13.35 9253.6 0.00474 1
RUS 2004 1.36 13.64 10231.4 0.00478 1
RUS 2005 1.54 13.8 11822.3 0.00481 1
RUS 2006 2.11 13.8 14916.2 0.00491 1
RUS 2007 2.01 13.67 16648.6 0.00495 1
RUS 2008 2.26 13.47 20163.6 0.00493 1
RUS 2009 2.64 13.26 19386.6 0.00498 1
RUS 2010 2.51 13.1 20498 0.00501 1
RUS 2011 2.62 13 22569.8 0.00513 1
RUS 2012 4.17 12.95 24068.8 0.00491 1
RUS 2013 3.99 13.02 25150.9 0.0049 1
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
SVK 2002 2.05 11.49 13155.4 0.00333 1
SVK 2003 2.05 11.55 13913 0.00329 1
SVK 2004 3.72 11.6 14987.8 0.00332 1
SVK 2005 4.28 11.67 16530.1 0.00304 1
SVK 2006 4.47 11.76 18776.3 0.00317 1
SVK 2007 5.77 11.86 21344 0.00316 1
SVK 2008 6.13 11.99 23669.6 0.00337 1
SVK 2009 6.13 12.14 23038.6 0.0033 1
SVK 2010 6.86 12.3 24258.8 0.00336 1
SVK 2011 7.04 12.49 25067.4 0.00331 1
SVK 2012 6.29 12.7 25724.8 0.00336 1
SVK 2013 6.65 12.96 26498.5 0.00339 1
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
TUR 2002 0.84 6.25 8667 0.00133 1
TUR 2003 1.41 6.36 8806.4 0.00135 1
TUR 2004 2.09 6.45 10167.9 0.00136 1
TUR 2005 2.76 6.55 11394 0.0014 1
TUR 2006 4.25 6.65 12904.8 0.00143 1
TUR 2007 5.85 6.75 13896.4 0.00155 1
TUR 2008 7.19 6.85 15021.4 0.00159 1
TUR 2009 8.73 6.94 14495.4 0.00165 1
TUR 2010 9.27 7.05 16001.4 0.00169 1
TUR 2011 9.55 7.15 17692.3 0.0017 1
TUR 2012 9.9 7.25 18001.8 0.00173 1
TUR 2013 10.48 7.37 18599.3 0.00176 1
Location Year Value Senior GDP Doctor Access
USA 2002 20.98 12.29 38122.3 0.00235 1
USA 2003 21.97 12.28 39606.5 0.00238 1
USA 2004 26.67 12.3 41856.5 0.00239 1
USA 2005 26.625 12.34 44236.6 0.00243 1
USA 2006 26.58 12.41 46369 0.00242 1
USA 2007 25.93 12.52 47987.5 0.00243 1
USA 2008 28.87333 12.66 48330.1 0.00244 1
USA 2009 30.19667 12.84 46929.9 0.00244 1
USA 2010 31.52 13.06 48307.1 0.00243 1
USA 2011 32.99 13.32 49731.5 0.00246 1
USA 2012 34.46 13.62 51434.7 0.0025 1
USA 2013 35.49 13.96 52985.5 0.00256 1
参考文献
1. 日経新聞.2015/9/4朝刊.「現役世代の負担増加」
2. OECD Health Data 2015. http://www.oecd.org/els/health-systems/health-data.html 3. 「病院経営が抱える諸問題」.亀田隆明.2009
4. 「高額医療機器(MRI)に対する医療機関の投資行動分析」.法坂千代.2009 5. 「MRIへの投資行動分析」.別所俊一郎,法坂千代.2010
6. 「Income, Insurance, And Technology: Why Does Health Spending Outpace Economic Growth? 」 . Sheila Smith, Joseph P. Newhouse and Mark S.
Freeland.2012.
7. 「Universal Health Coverage for Inclusive and Sustainable Development」.Naomi Ikegami.2011.
8. 「海外勤務健康センター 研究情報部」. http://www.forth.go.jp/johac/.2015.
9. 「MRI都道府県別設置台数一覧」. ROUTINE CLINICAL MRI 2002BOOK - 2014 BOOK.映像情報medical.
10. 「市場の拡大が見込まれる医療機器業界」.(株)三菱東京UFJ銀行企業調査
部.2013.https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/131008_01.pdf 11. 「医療機器に係る規制・制度の現状」.厚生労働省.2012.
http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2011/wg1/120209/item5.pdf