10 月 東京研修
4月 入学式 7月 校外学習
8月 サマーキャンプ
12 月
エンパワーメ
ントプログラム
3月 ウィンターキャンプ
3月 卒業式 10 月 体育祭
P02 ひと目でわかる須磨学園 2020 年度/
P03 入学式・オリエンテーション合宿・スプリングキャンプ・校外学習/
P04 広島平和学習/ P05 文化祭/ P06-07 サマーキャンプ/
P08 体育祭/ P09 古都研修/ P10 東京研修/
P11-12 長崎平和・九州歴史探訪/ P13 芸術鑑賞会/
P14 書き初め・ウィンターキャンプ/ P15 エンパワーメントプログラム/
P16-17 海外研修旅行(アジア・アメリカ・ヨーロッパ) / P18 短期留学(オックスフォード・ケンブリッジ)
Suma Press
SUMA GAKUEN Annual Schedule 2021
なりたい自分になる。そして…
Junior High School
須磨学園中学校の行事レポートSu m a P res s SUMA G AK UEN A nn u al S ch edul e 20 21
2021年7月14日発行 発行/学校法人須磨学園〒654-0009 神戸市須磨区板宿町3-15-14 TEL・078-732-1968 FAX・078-732-6129Junior High School 夢を与えてくれたオックスフォード留学
この二週間を通じて、大切なのは語彙力だということが分かった。自分の思っている感情や物事の説明を正しい語彙を使って行わなければならないのだ。普段話す練習をしていなかったため、英語の四つの技能においてスピーキングが最も苦戦した。頭に浮かんだ日本語をパッと英語に変えて口に出す訓練が必要だと思った。それには語彙力が必要になってくる。自分の体験談がある。
R om an B ath s
を訪れたときのことだ。全て回り終わった後にRM(現地で付き添ってくれる大学生)に、W ha t i s t he sp rin g
オックスフォード・ケンブリッジ短期留学li ke?
と聞かれたがすぐに答えることができず戸惑ってしまった。his to ric , o ld
などの簡単な言葉は出尽くしていたためそれ以外の表現の単語を知らなかったのだ。自分の語彙力のなさを痛感した体験だった。リスニングに関しては今までの英語の授業などでそれなりに速いスピードでリスニングしてきたのでほとんどを理解することができた。四つの技能のうち最もレベルが上がったと思う。僕の先生だったケイティーはオックスフォード大学の英語の先生だと聞いて、素晴らしい人に授業をしてもらっているのだと感動した。
見学地のことについて書こうと思う。オックスフォードはハリーポッターの映画で有名であり、特に
C hr ist C hu rc h Co lleg e
の 食堂はハリーポッターを知らない僕でも見たことのある場所で、実際に見ることができてすごくよかった。そして今回はケンブリッジ大学も訪れた。見た目や中身はオックスフォードと非常に似た歴史的な建物であった。ロンドンにも行った。ロンドンでは大英博物館とHa rro ds
を訪れた。大英博物館は四ヶ月前に行ったばかりで次はこうでここにはこれがあって、などと思い出しながら回り主要な展示物の場所も覚えてしまった。Ha rro ds
では買い物をした。高級品ばかりを取り扱っていて金銭感覚がくるってしまいそうだった。実際一つ二百円のチョコレートを安いと思って買っていたほどだ。次に来たときは堂々と買い物ができるようになりたい。他にもストーンヘンジを訪れた。謎な ことが多く、ミステリアスで壮大な石たちに魅了された。最後に、どんな時も常に付き添ってくれていたのがRMだ。RMのおかげで英語を話す機会が増え、充実した二週間を過ごすことができた。タレントショーの時も企画を熱心に手伝ってくれた。そのおかげで成功できたと思う。あの優しさを忘れたくない。また彼は僕に一つ素晴らしいことを教えてくれた。それは、常に自信を持ち続けろということだ。僕自身この言葉がすごく印象に残っている。
そして僕には夢ができた。それはオックスフォード大学へもう一度
com e ba ck
するということだ。あの居心地のよい場所でたった二週間だけでなくもっと長い期間いたいと思った。上田 大希
● オックスフォード・ケンブリッジ短期留学 高1生の希望者を対象とした研修です。生徒は、オック スフォード大学またはケンブリッジ大学、いずれかの大 学の寮で2週間、現地の大学生と共に生活します。様々 なアクティビティを通して、コミュニケーション能力を 高めます。
● 高校卒業式 卒業生代表から は、6年間の感 謝と未来への意 思を込めた答辞 が読み上げられ ました。
● 中学卒業式 中学校卒業証書 授与式が行われ ます。義務教育 終了の区切りの 式となります。
18
※ ご来校の際はマスクを着用してください。
発熱していたり体調が思わしくない場合は、参加をご遠慮願 います。
※靴袋・ 上履き・スリッパ等をご持参ください。
※ 自家用車・バイクでの来校はできません。公共交通機関をご 利用の上、お越しください。
オンラインオープンスクール
● 時間…10:00 ~ 12:10
8/ 7 ㊏
受付開始日時7/ 12 ㊊ 10:00 ~11/20 ㊏ 11/27 ㊏
入試説明会・見学会
●
●場所…本校・Zoom ライブ配信 時間 10:00 ~ 12:00
10/18 ㊊ 10/25 ㊊
10:00 ~ 10:00 ~
9/ 11㊏
10/16 ㊏
学校説明会・見学会
●場所…本校・Zoom ライブ配信
●時間午前の部 10:00 ~ 12:00 14:00 ~ 16:00 午後の部
8/ 2 ㊊ 10:00 ~ 10:00 ~ 9/13 ㊊
学校説明会・見学会のご案内
URL:https://www.suma.ac.jp E-mail:[email protected]
いずれもお申し込みが必要です。詳しくはホーム ページまたはお電話にてお問い合わせください。
(各行事の実施月・実施期間は予定であり、変更されることがあります。)
030714200
4 月
●始業式 ●入学式 PIC ●スプリングキャンプ(中学1年)PIC
●オリエンテーション合宿(高校1年)PIC
●校外学習(中学2~3年)PIC
●平和学習(高校3年)PIC
P04
● 入学式 初々しい新入生たちが、先輩から贈られたコサージュを身につけ、これからの 6 年への期待を抱いて入学しました。
● スプリングキャンプ J1(中1)生は、玉ねぎ収穫や カッター訓練などを協力して行 い、集団行動や規律の大切さを 学びます。
● 校外学習
S1(中3)生は、防災学習とし て保存されている野島断層を見 学し、阪神淡路大震災について 知識を深めます。
● オリエンテーション合宿
S2(高 1)生は、集団行動訓練でチームワークの重要性を知り、生徒自ら 指揮を取ることでリーダーシップを育みます。
● 大塚国際美術館では、今後の海外研修に備え、数多くの作品に触れて芸術 的感性を磨きます。
3
●オンライン入学式
●サマーキャンプ(中1)
●体育祭
●エンパワーメントプログラム
●分散登校で登校再開
●サマーキャンプ(中3)
●古都研修(高1)
●ウィンターキャンプ(中1~3)
●2020 年度初の校外学習(高1)
●広島平和学習(高3)
●東京研修(高2)
●卒業式
ひと目でわかる
須磨学園2020年度
学 びを 止 めない
2020 年春、須磨学園は新型コロナウイルス感染症にとも なう緊急事態宣言下で、いち早くインターネットを介した双 方向のオンライン授業を実施しました。また、安全策を講じ、
校外学習や体育祭、芸術鑑賞会などの学校行事も例年とは 時期を変えながらできるかぎり実施してまいりました。
5
月6
月7
月8
月10
月12
月3
月3
月3
月10
月10
月8
月9
月4
月2
●合唱コンクール(中学1年~高校1年)
●文化祭 PIC
6 月
文化祭
S2
-
2の合唱コン本選優勝までの軌跡
合唱コンで毎年一番難しいと感じる点は、何よりクラスの気持ちを統一することです。
まずはクラスの目標をひとつにすること。「優勝を目指すか」「楽しむか」、S2
-
2では優勝未経験者も多く最後の合唱コンであることから、クラス目標は「優勝すること」になりました。次に選曲ですが、難易度や盛り上がり、リズム、表現、ハーモニーなどのポイント、忘れがちな本番までの練習時間も考慮し、議論を重ねた結果、「瑠璃色の地球」に決まりました。しかし、届いた楽譜は音源とはかけ離れた、盛り上がりに欠ける楽譜であり、急遽音源を基にゼロから楽譜を作り、この楽譜で綺麗なハーモニーになるのかという不安を抱えながらの幕開けでした。いざ本格的な練習に入ったものの、昨年中学部としての合唱の集大成を終え、燃え尽きた感があった上、合唱コンに対する個々の思いや、やる気に差が大きかったため、なかなか全員が練習に集まることも難しく、さらには朝の単語テストもあって、十分な練習時間の確保が難しいといった状況で古関 愛祐
● 文化祭
文化祭は生徒会が中心となって須磨学園がひとつになる行事です。クラス、部活動がそれぞれ趣向を凝らした見ご たえのある展示や模擬店、ステージ発表を行います。合唱コンクール本戦は当日のステージ発表の最後を飾ります。
した。練習ができない日は、他クラスの合唱がより一層大きく聴こえ、焦りと不安だけが大きくなっていきました。本番の日に向けてクラスの雰囲気は悪くなっていくばかりで、リーダー内やクラス内で何度も話し合いを重ねましたが、ずっと変わらなかったのは「優勝したい」という気持ちでした。そして迎えた予選の四日前、K1とS2の合唱交流会で他クラスの上手さに圧倒され、ようやくクラス全員に強い危機感が生まれたように感じました。この日からクラスも歌も、驚くほど劇的にまとまっていきました。みんなが無我夢中で迎えた予選本番では「とても感動的でした」と評価をいただき、今までの不安が一転し、「優勝できるかも」とい う自信に変わりました。本選では、クラス一丸となり全力を尽くして聴衆に思いを伝えようというクラス全員の強い気持ちが優勝に導いたのだと思います。 私は合唱コンで、初めての優勝経験と共に同じ気持ちを持った仲間の強さ、苦難を乗り越えたからこそ生まれる団結力の強さ、さらに「優勝S2
-
2」と聞いた瞬間、皆で抱き合って喜び合い、溢れ出した涙と共に達成感や充実感を強く感じさせて頂くことができました。 私たちの合唱に携わってくださった方々、そして何より委員長はじめクラスの皆に感謝の気持ちで一杯です。これからの困難に立ち向かうにあたって、忘れられない感動を有難うございました。● 各クラスで T シャツをそろえて一致団結して企画を成功 させようと楽しく取り組んでいました。
● 吹奏楽部と弦楽部がオーケストラとして見事な演奏を披 露しました。
● クラスでは色々な企画を行っていました。楽しいゲームに景品 も用意していました。
● 将棋部では来場者と対局をしていました。真剣勝負です。
5
●前期生徒会選挙
… 文化祭や体育祭などの学校行事は、生徒会が中心となって進めます。
●第 1 回定期考査
●健康診断
5 月
広島平和学習
「死」への意識 僕はこれまでにも平和講話を
聞いたり、実際に長崎に訪れて
資料館を見学したりして、平和
とは何かを考える機会がありま
した。その都度過去に起こった
悲惨な出来事に衝撃を受け、平和に暮らせている今の環境に
感謝してきました。しかし今回
の東野さんの講話は生々しい話
で、心に残る話でした。
講話の内容は、東野さんの母である竹岡さんが
17
歳の頃に被爆した時の実体験でした。当時
の広島の様子や近所の人々の状
況などが生々しく表現されてお
り、思わず耳をふさぎたくなる
ような恐ろしい話もありました。
僕が感じたことは人々の「死」
に対する慣れです。今の日本で
は死者を目にすることなどほと
んどなく、もし目の前で人が死
んでいたら激しい恐怖に襲われると思います。しかし東野さん
の話では竹岡さんも含め、当時
の人々は死者に驚くようなこと
はなく、男性たちが死体を平気
で運んでいる様子も語られてい
ました。
最も衝撃を受けたのは、竹岡 さんが死体の中から母親を探しているシーンです。竹岡さんは母親の特徴である歯を確認する
ためにボロボロになった死体の
口を手で一つずつ開けていたそ
うです。母親を見つけるためと
はいえ、
のようなことができるというの
17
歳の少女が平気でそは考えられないし、恐怖でしか
ありませんでした。
僕はこれが戦争の一番恐ろし
いところだと思いました。毎日
敵の攻撃で当たり前のようにたくさんの人が死んでいき、それ
が日常となり、戦場で戦う兵士
だけでなく、ふつうに生活を
送っている人の感覚までもが麻
痺してしまうのです。これが僕
が最も恐ろしいと思った「死」への慣れです。
これと同じくらい心が痛んだ
のは、「原爆病」についてです。
終戦後、結婚した竹岡さんは周
りの人たちと協力して前を向
いて進み出していた時に子どもに恵まれました。その子はみん
なの希望だったそうです。しか
し、その子は
18
日後に死んでしまいました。その原因が「原爆
病」です。これを聞いた時、僕
は本当に心が痛みました。やっとの思いで困難を乗り越え、掴み取った幸せがまた原爆によっ
て奪われる。その気持ちは僕ら
が想像できるようなものではあ りませんが、耐えられないと
思います。
僕はこれが原爆の一番残酷で恐ろしいところだと思いま
した。被爆した人だけでなく、
その人たちの子どもにまで影
響をもたらす。つまり人々を
身体的な面と精神的な面で二
度殺す、そんな卑劣な兵器だと思いました。こんな残酷な
武器を今でも保有している国
がまだあります。それが悲し
くて仕方がありません。
しかしその悲惨さを唯一伝
えることができる証言者の方が減っています。伝承者の方
がいたとしても伝えるには限
りがあると思います。また、
被爆者の方に核のない世界を
報告するためにも、出来るだけ早く核兵器のない世界を
実現させなければならないと
思います。そのためには僕た
ちのような若い世代が戦争の
恐ろしさについて正しく理解
し、それをなくすために何ができるかを真剣に考えていか
なければならないなと、強く
強く感じました。
田中 壱成
● 広島平和記念碑の前では、平和への誓いを胸に黙祷をささげます。これからの未来にも思いを馳せる機会となりました。
4
サマーキャンプ(高野山)
●始業式
9 月
● サマーキャンプ(中学 3 年)
生徒主体で動けた
サマーキャンプ 私はこのサマーキャンプを通し て、一つの目標だった
「
自主的に 行動する」
ということが、少しずつできるようになったと思う。今回はコロナ禍の中で一日短いキャ
ンプとなったが、個人や班行動
では、自主的に感染対策をしな
がら、たくさんの貴重な思い出
を作ることができて、嬉しかった。
一日目、高野山に到着して奥の院を見学した。一の橋を渡ると、
目の前には数えきれない程のお墓
があった。誰もが知るようなたく
さんの歴史上の人物のお墓を見る
ことができた。敵、味方関係なく
みんなのお墓が近くにあるのもまた面白いなと思った。空海は
56
憶7千万年後に三つの場所に現れる
とされていて、その場所の一つが
奥の院だということを聞いた。奥
の院に空海が現れる時に近くで見られるように、たくさんの人がお
墓を立てて待ち伏せしているそう
だ。空海はこれほどのたくさんの
人たちに慕われる、偉大な人なの
だなと改めて気づかされた。奥の
院の道のりは長く、歩くのはしんどかった。けれど、町石があった
ことで、今どのくらい歩いて、あ 四日目は、霊宝館に行った。た
くさんの絵画や、仏像を見るこ
とができた。曼荼羅は自分が想
像していたよりもはるかに大き
く、驚いた。胎蔵界曼荼羅は中央の大日如来から周りに広がっ
ているのを見ることができた。
今回のキャンプは、空海の偉
大さを様々な場所で感じられた。
また、係の仕事では、一日目にで
きなかったことを翌日に気を付けることができ、反省点を生か
せて良かった。年々、先生に注意
されなくても自ら動けるように
なってきていると思う。これから
も自ら動き、与えられた仕事だ
けではなく、自分で考えて動けるようになりたい。 とどのくらいで目的地にたどり着くのかを町石の数字を見て、楽し
みながら歩くことができた。ただ
ただ山を登らせるのではなく、こ
のように町石を使って、楽しませ
ながら登れるようにしようという空海の思いを感じ取ることがで
き、すごく考えられているなと
思った。
二日目、金剛峯寺はまるで自
分が平安時代の貴族にでもなっ
たかと思える、楽しい空間だった。中はとても広く迷路のようだった。部屋のふすまにはそれぞれ
の部屋で違う絵が細かく色鮮や
かに描かれていて、とてもきれい
だった。夜のムササビ観察では、
飛んでいるところと木から覗いて
いるところを見ることができた。大きさは聞いていたが、自分が
思っていたよりも小さく、びっく
りした。空を飛んでいる姿は本
当に空飛ぶ座布団のようだった。
三日目、林業体験をした。木
を切ることはあまりよくないと思っていたが、木を切ることでま
たその木を自然に返すことがで
きるから良いと聞き、なるほど
なと思った。木はとても固く、ノ
コギリの歯を入れてもなかなか
切れなかった。私たちが十数人で切っても苦戦したことを毎日
してくださっている方々に、感
謝を伝えなければいけないなと
思った。
● 検温や消毒など、感染対策も万全に。写経では集中力を、林業体験では見事なチー ムワークを見せました。
三さ ん こ鈷の松も発見!
● 班別の世界遺産巡りでは、普段あまり触れることのない寺の空気や街並みを楽しみま した。
道幸 有紗
7
●第2回定期考査 ●夏期特別授業
●終業式
●エンパワーメントプログラム(高校1年希望者)PIC
P15
●カナダ短期留学(高校1年希望者)
●夏期特別授業
●サマーキャンプ(中学 1 ~ 3 年)PIC
7 月
J1サマーキャンプ(ハチ高原)
8 月
サマーキャンプでの四日間
8月
21
日金曜日、サマーキャンプに出発した。クラスの人と
同じ班ではなく、正直不安も
あった。しかし、このサマーキャ
ンプでたくさんのものを得ることができた。
このサマーキャンプで最初のプ
ログラムは竹はし、竹串制作だっ
た。自分は祖父から昔小刀をも
らっていたので、その小刀でよく鉛筆けずりをしていた。なので、
今回のはし作りも自分の思いど
おりの作品を作ることができた。
一日目で班の中の壁はなくなり、
安心することができた。
二日目はフィールドビンゴがあった。ハチ高原には自然がもの
すごくたくさんあり、楽しかった。
しかし、班の中で分かれてしまっ
たり、班員がさきさき行ったり
してしまい、班行動をあまりす
ることができなかった。飯 はんごう盒炊
さんは、班の団結力が試される場だった。自分は飯盒係で、か
まど係と協力して活動を行った。
カレーのルーはドライカレーのよ
うになってしまったが、ご飯は白
くておいしかったし、班で協力す
ることができた。
三日目は、学習の後、魚つか みがあった。自分は魚をつかむぬ
めっとした感覚がきらいで、小学
校五年生の時の自然学校では魚
をつかめず終わってしまった。今回は魚をとりたかった。魚つかみ
では、最初は魚をつかめなかった
が、水位が下がってくるとだん
だんと魚が見えてきた。勇気を
出して魚をつかみ、苦手を克服することができた。とれた魚は、
ものすごくおいしかった。夜の天
体観測は、あいにく空はくもっ
ていて、あまり見られなかったが、
初めて夜のハチ高原の周りの景
色を見ることができた。
次に、このサマーキャンプの反
省点である。竹はし、竹串制作は、
危ない刃物を使うものであった
のに少し緊張感がなかったと思
う。フィールドビンゴは、班の中
で分かれて行動してしまったり、さきさき行ったりしてしまったこ
とだ。班行動は自分がしっかり 考えていればできることなので、
しっかり反省し、次の活動に生か
していきたい。魚つかみは、串をさす時に少し手こずってしまった
ことだ。魚は命があるのに、苦
しい思いをさせてしまった。天体
観測は、夜にあまり外に出るこ
とがなかったので、はしゃいだり、
部屋などでうるさくしたりして
しまった。その場所は、自分達のものではなく、グリーンホテル
やまなみの人達のものである。こ
れは反省しなければならないと
思った。
このサマーキャンプはクラス以外の人と班になったが、みんな
やさしく、班以外の他のクラスの
人とも仲良くなることができた。
また、今回の反省と良かった点
をしっかり自分の頭の中に入れ、
次の活動につなげていきたい。次のキャンプも楽しみである。
矢成 遼太郎
● サマーキャンプ(中学 1 年)
ハチ高原では、自然を楽しみ、班員の絆を深めま した。
● 石舞台で北木・真鍋・須磨学園が合同で披露するソーラン節です。
● 北木石で字彫り体験をしました。
● サマーキャンプ(中学2年)
J2(中2)生は岡山県北木島の旧北木小学校をお借りし、5日間を過ごします。字彫り体験や底引き網漁等、
自然との共生を存分に味わうプログラムです。現地の中学校との交流会もあり、島の人々の温かみを感じ るキャンプです。
J2サマーキャンプ(北木島)
6
古都研修
古都の旅々
今回の古都研修で、ぼくの印
象に残った場所は、主に二つです。
一つ目は、三十三間堂です。
三十三間堂自体は、幼い頃に一
度行ったことがあるものの、そ
の時は、ただ「凄い」以外の感
想が出てこなかったのですが、
16
歳になって、ある程度の知識を持つと、かなりの数の疑問が
出てきました。「十一面千手千
眼観音菩薩は中央で一体何をし
ているのだろうか」、「風神・雷
神の像は両端で何をしているのだろうか」、「先頭にいる像は一
体何なのか」などです。一つ目
の解は「全四十ある手で千の世
界を救っている」で、二つ目の
解は「巻雲に乗って、十一面千
手千眼観音菩薩を守っている」で、三つ目は「二十八部衆像と
いう、十一面千手千眼観音菩薩
に仕えて、仏教徒を守ってい
る」ということで、ぼくの素朴
な疑問や、細かな所の一つ一つにしっかりとした意味があると
知り、感動しました。さらに、
小さな頃には素通りして、ほと
んど見ていなかった千体千手観
音像も、一体一体表情が違った り、一体一体しっかりと法具を持って、精密に作られていて、
三十三間堂が世界に誇れる芸術
である世界遺産に登録されてい
る程の物であると認識できまし
た。
二つ目の場所は、清水寺です。行くこと自体は、母方の祖父母
の家が清水寺から
13
キロメートル程の所にあることもあいまっ
て、三、四度行ったことがあっ
たのですが、雨の中の清水の舞
台というのは初めてで、趣があり、とても美しいと感じまし
た。音羽の滝の長寿の水を飲み
たかったのですが、コロナのせ
いで飲めなかったので、次に清
水寺に行った時は、必ず飲みた
いと思います。
最後に、京都も奈良も、親や
祖父母が幼い頃から連れて行っ
てくれたので初見の場所は少な
かったのですが、研修で改めて
見ると、前に来た時には気が
つかなかったことや、気にならなかったことが、新たに気にな
りだして、とても楽しかったで
す。コロナ対策が必要な今の状
況で、古都研修を行ってくれた
先生方に感謝します。
中村 海斗
● 東大寺の本殿では大仏を見学。神秘的な雰囲気を感じながら、建立当時に思いを馳せました。
● 石舞台古墳の巨石は驚きのスケールでした。
● 清水寺ではあいにくの雨でしたが、風情のある雰囲気を楽しみました。
● 飛鳥資料館では、古代国家や文化の形成の歴史を学びました。
9
体育祭
10 月
●後期生徒会選挙 ●第3回定期考査 ●体育祭 PIC
●海外研修・世界1周 –アジア研修旅行–(中学2年) PIC P16
●国内研修・首都探訪(高校1年/古都) PIC P09 (高校2年/東京) PIC P10
僕たちは生かされている
オンライン期間中、先生方は感染のリスクを負って登校し、
慣れない機材と格闘しながら授
業をして下さった。体育祭の開
催と感染予防の両立という難題
において最高の結論を出して下
さった。それに比べて僕たちは当然のように安全に家で授業を
受け、体育祭を全力で楽しんだ。
応援団の演技を考えている時、
「僕たちは生かされている」と気
づいた。当たり前は見えない誰かの苦労によって作られる。感
謝しなければならないと思った。
同時に、みんなも気づいていな
いかもしれない、気づいてほし
いと思った。だから青団応援団
は「感謝」を何度も叫んだ。 スよくお互いを引き立てていて
よかったです。
三つ目は「正々堂々」の漢字を「青青堂堂」に変えたことです。
私たちは青団なので文字に青を
入れてより青を強調し、「青春」
という言葉を表現しました。
今年は例年に比べてあまり時
間がありませんでしたが、短い時間でもパネル委員全員で協力
し、私たちらしい作品に仕上げ
ることができ、とても良かったで
す。
蜜です。
私たちのクラスのパネルのモ
チーフは、蜂です。仲間と共に、敵に立ち向かう姿を蜂で表 現しました。また、もう一つの
コンセプトは「先生と生徒」で
す。二匹の親蜂を先生に見立
て、蜂の目に担任の先生の写真を、蜂の巣はクラスメイトに見
立て、幼少期の写真を貼りまし
た。あと約一年半で卒業する私
たちが巣から飛び出て受験に立
ち向かうという意味も込めました。他にもコロナ禍ということ
で、「密」と「蜂蜜」を掛けて「蜜
です。」というキャッチフレー
ズも加えてみました。
難しい写真の加工のため、何
往復もコンビニへ印刷に行き、さらに綺麗な文字を書いてくれ
たパネル委員、写真を提供して
くれたクラスメイトと、色々な
人の助けがあったからこそ完成
し、優勝できました。ありがと
う! 祝!衝撃の一位! 今回のパネルは広々とした宇
宙をテーマとし、青がより強調
されるように仕上げました。私
たちがパネルを作成するにあたって工夫したことが三つあり
ます。
一つ目は背景に宇宙らしさを
演出するためにキラキラの絵の
具を散りばめたことです。青一
色ではなくキラキラの絵の具を付け足すことでより華やかな印
象のパネルにしました。
二つ目は宇宙に描く動物の輪
郭だけを描いたことです。動物
を強調させつつも背景の青色を
目立たせたかったので、輪郭だけを銀色で描きシンプルに仕上
げました。背景と動物がバラン
阿部 彩菜
中島 花菜
吉田 優太
● 高校男女のクラス対抗リレーの全力疾走に大盛 り上がり!
● 中学の優勝パネル(右)と高校優勝パネル(左)。クラス色豊かなパネルとともに、感染症対策をしなが ら心を込めて応援しました。
● プラスチックのやり投げ競技(ジャベリックス ロー)、応援合戦はどの団も素晴らしい演技を見せま した。
世界中の人々がコロナと闘い、
苦しみ、時に亡くなっている。それに比べて僕たちは当然のよ
うに登校し、寒いから窓を閉め
たいなどと愚痴をこぼしている。
愚痴をこぼせるなんて僕たちは
何と恵まれているのだろう。今
は僕たちは感謝することしかできないから何度も何度も感謝し
て、この「生かされた命」を大切
にしていこう。「感謝」が「恩返し」
に変わるその日まで。
8
まってはいけないのだと実感し
ました。また千羽鶴をたむける
ことで、みんなが一つになって
未来へ羽ばたくことを誓えたよ
うな気がします。
碑巡りでは、資料館を見学し
ただけでは分からない当時の様
子をガイドさんに説明してもら
いました。平和の泉・浦上天主
堂・平和祈念の像・山里小学校・
永井隆記念館などを見学しました。その中で一番心に刺さった
のは平和祈念の像です。今まで
は意味を知らずに見ていたけれ ど、右手には原爆の勢い、左手には世界の平和、まぶたが閉じ
ているのは犠牲者へ祈っている
ということを知りました。この
像を作った北村西望は、犠牲者
へ祈るだけではなく原爆の怖さ
を戦争を経験していない人に伝えようとしたのだと思います。
そうすることで少しずつ世界
を平和な世の中に変えようとし
たのではないかと思います。こ
のような彼のメッセージを受け
取った私たちは、自分自身が学んだことを一人でも多くの人に
● 長崎原爆資料館では、原爆投下の経緯や当時の惨状などを学びました。
● 代表生徒が、安心して暮らせる社会を目指し、平和への誓いを宣言しました。
● 爆心地公園での平和祈念セレモニーでは、原爆の犠牲になった方々へ1分間の黙祷をささげ ました。
伝えていく必要があると感じま
した。
この研修旅行に行くまで私に
とって平和とは、戦争がない世
の中でした。でも研修旅行を通
して私にとって平和とは、世界中の人々が安心して楽しく過ご
せる世の中です。一人一人が平
和な世の中を作ろうと意識する
ことで、自分たちの理想の生活
ができると思います。 私にとっての平和とは…… 私は今回の研修旅行を通して改めて平和の大切さを感じまし
た。これらを感じたのは主に二
日目の原爆資料館、平和祈念セ
レモニー、碑巡りです。
原爆資料館では、主に原爆が
投下された後の街・人・物の様子、戦後の成長などが展示され
ていました。その中で一番怖 かったことは原爆の恐ろしさで
す。地表に届く直前に爆発の中
心が100万度ほどになるこ
と、爆風などによって人や建物
が変形してしまうことにはとても驚きました。そして爆心地か
らかなり距離があるにもかかわ
らず大きな被害を受けていて、
原爆の強さを感じました。
平和祈念セレモニーでは、原
爆によって亡くなった方、放射能による病気に苦しんでおられ
る方々へ黙祷をすることで、命
の尊さや簡単に命を奪ってし
井上 結菜
長崎平和・九州歴史探訪
●海外研修・世界1周 –アメリカ研修旅行–(中学3年) PIC P16
●芸術鑑賞会 PIC P13 ●創立記念日(9日)
●長崎平和・九州歴史探訪(中学1年) PIC
●海外研修・世界1周 –ヨーロッパ研修旅行–(高校1年) PIC P17
11 月
11
● 江戸東京博物館では、多くの展示から東京の過去の姿を知りました。
● 浅草寺の雷門前でポーズ!この日の班別行動はなんとタクシー を使った移動でした。
● 夜にライトアップされたスカイツリー。朝には ホテルから徒歩で向かいました。
● 日本科学未来館では、最前線で使われている技術を体験しました。
● 東京のシンボル、東京タワーにも訪問。展望デッ キからは街並みを堪能しました。
東京研修
私達はどこへ行くのか?アジア
では、汗水たらして発展する所から刺激を得た。アメリカでは、
未来に繋がる世界の様々な分野
の中心地と世界の広さに圧倒さ
れた。ヨーロッパでは、過去の
芸術や文化に刺激を受け、また
過去から今の私に道の正しさを問い、自身を持つことの大切さ
を学んだ。また行く先の学校交
流会では私に足りないこと、ま
た同時に私の周りにあるのに気
づいていないことを知り、私を
より高めていきたいと思うようになった。では、東京は?東京
では、日本の中心地として発展
し、なお衰えずにより多機能で
持続可能な都市として生まれ変
わろうとしている。しかし、そ
れ以上にコロナによる世界の「先」の不安定さも身にしみて
実感した。私は海外研修旅行で
学んだ全ては将来の不安定さの
上に成り立つことを、世界は変
わらないという当たり前のことに甘んじて忘れていた。これか
らの将来を抱けない今、私は学
んだことを活用して不安定で不
確実な「先」を作り出している
ことを忘れないようにしたい。
記憶は全ての人に等しく残ら
ない。私はこれまでの研修旅行で学んできたことは私にしか
残っていない。しかし、私がそ
の事を誇りに思う。それが今の 先 私はこの東京研修旅行で二つ
の「先」について考えた。
一つ目は、私の「先」だ。この研修旅行で中学生からの宿泊
を伴う研修旅行は終了した。こ
の先の高校生の私に待つのは大
学受験だ。J1学年の長崎平和
学習から始まり、アジア、アメ
リカ、ヨーロッパ、S2学年の古都そして最後の研修旅行であ
る東京。私は、この機会に私が
研修旅行を通じて辿ってきた道
を振り返った。その中で残った
のは、「私は変わった」という
確固たる、しかし私の中にしかない事実のみだ。私は全ての研
修旅行で自分の思考の狭さに絶
望したり、自分の能力の低さに
愕然としたり、自分の無力さや
未熟さを憎んだりした。しかし、
そこから私は改善の余地や実現したい未来の世界、将来に対す
る希望を見出した。私は「先」
を私自身で、国家間やそれに伴
う問題に貢献できるような私が
望む未来を作り出したい。大学
受験をそのための一歩として位置づけて、今から前を向いて理
想の未来を掴んでいきたい。
二つ目は、世界の「先」だ。
樋髙 ゆい
私を作っていると断言できるか
らだ。もし研修旅行を経験しな
ければ、私はこんなにも自分の
恵まれた状況に感謝できただろうか?世界を視野に入れて将来
を生きていきたいと考えられた
だろうか?世界という広い舞台
を恐れずに取り組もうと思えた
だろうか?私はきっと全てを忘
れない。そして再び研修旅行で訪れた都市を訪れて自分に問い
たい。「私は今、どこにいるの
か。そしてどこにいくのか?」
その時に、私は私が望んで作り
上げた確かな過去を糧に将来へ
歩んでいると自信を持って答えたい。
10
芸術鑑賞会
●第4回定期考査 ●冬期特別授業
●レシテーションコンテスト(中学1年~高校1年)
●チャリティコンサート
●終業式
生徒会とハンドベル部やギター部、合唱部が協力
してチャリティコンサートを行っています。
12 月
ホールでしか
感じられない感情
今回鑑賞し、オーケストラは
演奏者の方々だけでなく、指揮
者の方もいてこそひとつになって
演奏できるのだなと改めて感じ
ました。今まで指揮者を意識し
て見たことがなく、拍子をとって
大きさや小ささなどを指示して
いるだけなのかなと思っていまし た。しかし音を聞きながら指揮
者を見ているとそれぞれの楽器
が音を出すところを楽器の方を
向いて指示していたり、指揮台
から落ちそうになるほど跳ね上
がったり、左右に大きく動くこ
とで音の雰囲気を表現したりし
ていました。指揮者も一緒に演奏
し、息の合った演奏をするにはい
なくてはならない存在なのだと
知り、改めて指揮者の凄さを教
えられました。
今回とても印象に残っている曲は交響曲第6番「田園」です。 まず事前学習でこの曲は標題に
従った情景描写を書いたのでは
なく、自然に対する自分の感情
表現が重視されていると教わり
ました。しかし、腑におちません
でした。「自然に対する感情って
何?それをどうやって音で表現
するの?」「鳥のさえずりや水の
流れなどの情景描写がないと自然とはわからないのでは?」しか
しこの曲を聞いた今では納得で
す。目を閉じて聞いてみるとな
ぜかすがすがしいような爽やか
な気持ちになりました。私には
自然いっぱいの森を散策している
ような、朝の目覚めに森の小道
を優雅に散歩しているような気
持ちになりました。何回も出て
くるリズムは金管楽器が弾いた
時は楽しげな雰囲気、弦楽器が
弾いた時は穏やかなそして優雅
な気持ちになりました。それを
ベートーヴェンも感じ、それを表
現したのなら何百年経っても一つ
の音楽は時代を繋ぎ、同じリズ
ムに同じ感情を抱くと思うとと
ても感激です。ほかの曲でもやっ
てみて作曲者との考えとの答え合わせなどをするのも面白いか
もしれないです。
最後に伝えたい事があります。
このような鑑賞会が行えたのも
楽団の方々そして先生方のおか
げです。本当にありがとうござ
います。
伊藤 陽梨
● 感染防止のため、須磨学園学園歌を生徒が斉唱することは叶いませんでしたが、起立して声 楽家の方々の声にあわせ、心一つになりました。
● ベートーヴェンの「英雄」「田園」に続き、メンデルスゾーンの劇付随音楽やブラームスの「大学祝典序曲」など、多彩な音楽が大きなホールに響きました。
13
長崎平和・九州歴史探訪
アジアの中の日本
僕は研修旅行の中で、「日本も
東アジア・ユーラシアの一員であり、日本の文化はアジアの諸文
化との交流によって育まれてき
た。」ということを学びました。
最初に、佐賀県の東部にある
吉野ヶ里遺跡に行きました。こ
の遺跡は弥生時代に作られたものですが、この地域を治めていた
と言われる王の墓に、中国で不
老不死の薬とされていた「朱丹」
が入っていました。これを見て僕
は、弥生時代には稲などの物質
的なものだけでなく、迷信や伝説などといった精神的なものも
既に入っていたのかと、少し驚き ました。
次に、長崎に行きました。長
崎といえば、江戸時代にオラン
ダとの交流をしたことで有名で
すが、長い鎖国の時代に、キリ
シタンたちが隠れた場所でもあります。
16
世紀の禁教令によって日本から宣教師は一人もいなく
なりますが、隠れキリシタンた
ちは団結して幕府の弾圧を耐え
ぬきました。
19
世紀になって開国し、フランス人居留地に建てられた大浦天主堂の前で宣教師
と、いなくなったと思われた隠れ
キリシタンが再会した出来事は、
「信徒の発見」と言われ、今でも
語り継がれているそうです。
オランダに対しても同様に、
中国との交流も長崎だけに限定されていたので、長崎では中国
の文化が大量に吸収されました。
長崎には朱色の柱や石造りの
アーチなど中国風の建築様式で
作られた唐寺があり、中国人の
僧が住職を務めました。また絵画の世界においても中国の僧が
「病竹」とも評される既存の水墨
画の枠からはみ出た表現技法を
編み出し、日本の弟子に伝えた
と言われています。
最後に観世音寺と大宰府に行きました。観世音寺は斉明天皇
を弔うために作った寺で、
80
年近くかけて作られました。この
寺には日本最古の鐘があり、綺
日髙 憲人
麗な模様がついているようです。大宰府は観世音寺のすぐ隣の所
にあり、まわりを山に囲まれて
います。とはいっても、元々山の
中にあったわけではなく、山と
山との間を人工的に埋めること
により、まわりが山となるようにしました。何故そのようなこ
とをしたかというと、大宰府は
九州の統治拠点なので、大陸な
どからの攻撃を防ぐため、自然
の城壁を作る必要があったから
です。
これら全体の経験から僕が学
んだことは、日本特に北九州は、
アジアの国々と時に争い、時に交
流しながら発展してきたという
ことです。違う文化と交流する
ことの重要性を感じました。
● 吉野ヶ里遺跡では、物見やぐらに上ったり、竪穴式 住居に入ったりと生活や集落の規模を体験しました。
● 太宰府天満宮では、学業成就のご祈祷を受けまし た。知恵を授かるという「御神牛」をなでたり、散 策したりと広い境内を満喫しました。
● 金印公園では、複製された金印や拡大された印面 をじっくりと観察しました。
● 長崎歴史文化博物館や出島資料館では、重要な交易の地 として発展した文化を学びました。最終日には福岡名物!明 太子の漬け込み体験もしました。
12
エンパワーメント プログラムを終えて エンパワーメントプログラムで
の5日間を通じて私が得た大き
な学びは次の二つだ。
まずは、積極的に、前向きに
臨む態度だ。私は今までグルー
プ内で自分の意見を出すことが苦手で受け身で過ごすことが多
かった。そんな中今回のプログラ
ムでは、「失敗しても大丈夫。」「自
分のことを隠さないで。」と、私
たちがためらう度にたくさんの
言葉をグループリーダーがかけてくれた。そして私たちの話を
吉光 萌瑛
最後まで聞いてくれて、うまく
話せなくても受け止めようとし
てくれたリーダーの優しさにとても励まされた。それと同時に、
間違いを恐れず、自分の意見を
出してグループプレゼンを作るこ
とを楽しいと感じられたのは私
にとっての変化だと思う。これか
らは何事に対しても今までより少しでも積極的に臨んでいきた
いと思う。
二つ目は、夢に向かう努力の
大切さだ。リーダーはそれぞれ
が自分の夢をはっきりと持ってい
て、それに向かうための努力をし続けているということが本当
にすごいと思った。そして、班内
や最終日のプレゼンテーションで
は同じ学年の人の考えているこ エンパワーメントプログラム
● 最終日のプレゼンでは、初日に見えた英会話への緊張感はなくなり、ジェスチャーを交えながら自分の気持ちや目標を 発表しました。
●フェアウェルパーティー(高校1年~3年) ●高校卒業式 PIC P18
●3.11 防災訓練 ●春期特別授業 ●イングリッシュキャンプ(中学1年)
●終業式 ●中学卒業式 PIC P18
●オックスフォード・ケンブリッジ短期留学(高校1年希望者) PIC P18
●エンパワーメントプログラム(高校1年希望者) PIC
3 月
● スモールディスカッションでは自己紹介に始まり、リー ダーシップや学ぶ意義など日に日に深いテーマを扱いました。
● ポスター発表では、環境問題へのアプローチを話し合い、
視覚も説明もわかりやすさを大切に作り上げました。
とや大きな夢を聞くことができ、
とても刺激になった。また、リー
ダーの一人の話にもあったよう
に、毎日英語を学び続けること
で自分ももっとうまく英語を使
えるようになれる気がした。
今回、英語を使って自分とは
全く違う文化や価値観を持った
国の人から学ぶことができて本
当に楽しかったので、もっと英語
の勉強を頑張りたいと思う。そ
して私も、リーダーたちのように自信を持って自分を表現し、
夢に向かって努力できるような
人になりたい。
● 文法的な誤りを恐れず、まずは伝えようという積極的な 姿勢で取り組みました。
● 休憩時間にも趣味や学校の話で盛り上がっていました。
15
●始業式 ●書き初め PIC
●中学入試… 須磨学園中学校の入学試験
が始まります。
1 月
●マラソン大会(高校 2 年)
●高校入試 ●第5回定期考査
●ウィンターキャンプ(中学1~3年) PIC
2 月
学び尽くしの三日間
ハチ高原のウィンターキャンプでは、去年の長野のウィンターキャンプとは全く違った新しいことを大きく分けて二つ学ぶことが出来た。
一つ目は、集団での合宿中のマナーをしっかり守って生活することだ。特に館内での過ごし方のルールを守ることが一番厳しかったと思う。例えば、一人でいる時に静かにすることはとても簡単だが、班のメンバーが集まるとお互いに静かにしようとしていても、周りの人からするとどうしてもうるさく聞こえてしまったりすること。スキーレッスン中と食事中以外は常時マスクを着用していないといけないことだ。これらのことは、普段生活している時に体験することがないことだったので、一年ぶりの集団活動で切り替えをするのは大変だった。また、食事中の食器の持ち方や食べ方のマナーについてもたくさん指導してもらった。僕は自宅でも両親や祖父が食事のマナーに非常に厳しく、先生の言われていることが比較的出来ていると思う部分もあったが、毎食のことなので、更に人から見て気持ちの良い方法に改善していこうと ウィンターキャンプ
● 書き初め
年始に「なりたい自分」を考え、1年の目標や決意を書 にします。
● レベル別の班で、同じ目標に向かって滑りました。
● 班ごとに移動し、インストラクターの方から 丁寧な指導を受けました。
高島 匠吾
思った。集団行動の中の周りへの配慮や、このご時世の中で自分たちを守るための行動、そして公共の場でのマナーを心掛けることを、今後の研修旅行から必ず実践したい。
二つ目は、スキーの上手な滑り方をしっかり学習すること。前回から背丈や体重が変わったことや、長野とは雪の状態が違っていたりして全然うまくなかったが、インストラクターの方が「すねをブーツにしっかりと当て、重心を固定させること」「スキー板のエッジをしっかりと立ててブレーキをかけることで、どんな傾斜の坂でも転ばずに滑れること」「パラレルターンをする時に、体重をかけない方の足は動かそうとして足を上げたりするのではなく、雪の上を滑らせるようにしてもう片方の足に揃えることで、うまく曲がれるということ」等、この三日間で多くのスキー技術を教えてもらい、その言葉をイメージして実際の滑り方に取り入れてみたら、一つずつうまくなっていき、気持ち良い滑りになっていった。ここでも、自己流の考え方をやめ、上手な人の話を素直に聞き行動することで、自分の身になっていくのだということを大いに学んだ。 反省点はたくさんあったが、逆に良かった点も二つある。一つ目は、坂が急な所が多く、誰 かが転んでしまうことが何回かあったので、インストラクターの方がこまめに止まって人数確認を行っていたが、僕は班長として常に点呼を行い、全員揃っているかの確認をするように心掛けることが出来た。二つ目は、班長会議で話し合った内容を次の日に実践出来たこと。班長会議の時に、周りにざわざわしている人がいる時は静かにするように自分達で声掛けをするように決めたので、部屋や食事で静かにしないといけない時に進んで注意することが出来た。 最後に、コロナ禍の中感染症対策を万全にしてキャンプを実施して下さった先生方や、僕たちを受け入れて下さったホテルのスタッフの方々に感謝したいのと、生徒の中でもそれぞれ役割分担はあったが、特に三食毎に自分の用事を早く済ませて皆より早く食事会場へ向かい、スムーズに開始出来るように配膳してくれた食事係にも感謝したい。
● ウィンターキャンプ
J1(中 1)・J2(中 2)・S1(中 3)が合同で、スキーに挑戦するキャンプ です。レッスンでの上達レベルに合わせ、バッジテストを受験します。
● 須磨では味わえない雪の感触を 楽しみました。
● 休憩時間には雪を満喫しました!
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ヨーロッパ研修旅行
目 的
私は三回の研修旅行で、過去
に繁栄した先進国、これから繁
栄する発展途上国を訪れ、世界
の過去、現在、未来を考えるこ
とを目的と考えていた。
もちろん今回は「過去」の繁栄について考える機会となった。
まず目がいったのは、美術館
の展示である。ロゼッタストー
ンは、エジプト軍人がヒエログ
リフを読めなかった時代にギリシア軍人がギリシア文字を読む
ことができたという事実を示し
今森 美結
● ニューヨーク・メトロポリタン美術館では、有名な作品ばかりで全部を 鑑賞するには時間が足りませんでした。
● ワシントン D.C. のヘイフィールドスクールとの学校交流会
● ドイツ・ベルリンのザクセンハウゼン強制収容所を見学し、戦争の悲惨 さを実感しました。
● ヨーロッパ研修旅行 S2( 高1)生がヨーロッパ研修旅行に行きます。ロ ンドン、リール、パリ、ベルリン、ウィーンを巡る8泊 11 日の研修です。
ていると知り、その文明の高さ
に驚いた。
芸術という観点ではコンサー
ト鑑賞でも同じように過去の発
展を感じた。モーツァルトや
ベートーヴェンが生きていた時
代から作曲という高度な芸術があり、多くの人々がそこに従事
してきた。
次に景観である。古くからそ
こに存在する建物が聳え立つ姿は
過去の建築水準の高さ、他国か
ら侵略を受けなかったために再建設されなかった―過去の姿そのも
のであった。フランスのリール散
策では弾丸の痕がついた建物が建
てかえられずに残されていたのを
見た。戦場となった国では銃が乱
射されることなど日常的なことであり、特別には残されない。ドイ ツによってつけられたその痕はフランスにとってはめずらしいこと
だったのだろう。
発展途上国に目を向けると、
植民地となり他国に支配された
り、戦場となったために固有の
文化が上書きされたりと他国によって作られた歴史を持ってい
た。しかし、ヨーロッパは過去の
戦争の歴史や市民たちが王や貴
族から権利を獲得した栄光とし
ての歴史―自国の、自国民が作っ
た歴史を持っていたのであった。
未来を作るために、新しい技
術を開発するのか、途上国の発
展を支えるのか、それとも現
在や過去と未来を橋渡しするの
か、いつか私たちは選択に迫ら
れるのであろう。その時にこの記憶をたどりたい。 で感じることができたと思う。 自由で開放的な環境で育った
子供たちは自由で豊かな発想を
持ち、何事にも恐れずチャレンジする。そしてアメリカの広大
な土地と豊かな発想とチャレン
ジ精神を持った人々がアメリカ
特有の自由な文化と歴史を形作
るのだと思う。これは二回の学
校交流とたくさんの観光地を見学したからこそ気づくことがで
きたすばらしい発見だと思う。
僕はこの大きな発見を日本での
生活に活かしたいと思った。僕
は失敗を恐れて、挑戦することを避けてしまう。しかし、これ
からは僕も自由で豊かな発想と
チャレンジ精神を持ち、失敗す
ることを恐れず挑戦していこう
と思う。そうすることでもっと 多くのことを経験し、学ぶこと
も増えると思う。
今回のアメリカ研修では本当
に多くのことを学び発見するこ
とができ、とてもハードなスケ
ジュールではあったが最高の研
修旅行であったと思う。須磨学園の生徒しか経験することがで
きないと思うし、こんな経験は
もう二度とすることはできない
と思う。僕はこのアメリカ研修
を一生忘れることはないだろ
う。そしてまたアメリカを訪れてみようと思う。
最後に旅行を支えてくれた
方々と保護者に感謝の気持ちを。
17
自分への意識が足りなかったこ
とです。そして、アジア研修で
得ることができたものは、日本
を客観的に見ること、海外の文化そして友達です。
アメリカ研修を終えて
目をつむるとたくさんの光景
が浮かぶ、それはどれも今まで見たことのないような感動で満
ちあふれたものだった。この旅
行で見るものはもう二度と見る
ことができないかもしれないと
思い集中して見学した。
僕が約一週間のアメリカ研修旅行で一番感じたのは日本とア
メリカの違いだ。僕たちはアメ
リカのたくさんの学校や大学に
行ったが日本の学校とは全く違
い、とても開放的で自由な感じ
がした。大学の前にはコスプレをしている人たちもいた。日本
のアニメや漫画がアメリカでも
こんなに人気なんだと知り嬉
しかった。また生徒もとてもフ
レンドリーでいきいきとしてい
た。自由に生きている感じが魅力的だった。またアメリカ人は
Hey,Sorry,Excuse me.
などあいさつのようなものをたくさんす アジア研修旅行
日本とアジアとの違い
私は、アジア研修から日本を
客観的に見ることを学びまし
た。台湾、マレーシア、香港、
ベトナム、シンガポールと五つの国に行かせてもらいました
が、どの国も日本と違い、日本
を客観的に見ることができ、日
本の文化の良さ、海外の文化の
良さを同時に知ることができま
した。
このアジア研修では台湾の蘭
雅中学校とベトナムのグエンザ
ティオ中学校との交流会があり
ました。どちらも最初に全体交
流がありました。私は今回ソー
ラン節とダンスをさせていただきました。すごく盛り上がっ
てくれて楽しかったです。その
白川 舞佳
後の個人交流では思った以上に
自分の英語力のなさを恥じま
した。しかし、どちらの生徒さ
んもゆっくり話してくださったり、何とか伝えようとしてくだ
さったりして本当にうれしかっ
たです。言語の壁を越えるのは
難しいと言われますが、私に
とって海外でできた初めての友
達を大切にしたいです。
私がアジア研修の見学地でも
う一度行きたいと思う場所はベ
トナムの戦争証跡博物館とクチ
トンネルです。戦争は愚かな行
為だと思います。互いの国に不幸しか及ぼさず、関係のない尊
い命が次々と失われていく戦争
というものについて深く考える
ことができたと思います。
「アジア研修に向けて」とJ
1の冬ごろから言われ続けていましたが、実際にアジア研修が
始まるまでは、私自身最低限の
意識しかできませんでした。実
感もあまりわかず、まだ日本に
いるのだからいいだろうという
思いが強かったからだと思います。しかし、アジア研修では誰
かの指示があるまで、話したり
自分のことをしていたりする場
面が多かったです。後半になる
と人に注意まではできませんで
したが、自分は静かにすること
ができました。ここでの失敗を次のアメリカ研修で繰り返さな
いようにしたいです。
私のアジア研修での反省は、
● アメリカ研修旅行 S1(中3)生がアメリカ研修旅行に行きます。サンフランシスコ、シアトル、オーランド、
ワシントン D.C.、ニューヨークを巡る7泊9日の研修旅行です。ケネディ宇宙センターでは、様々な体験や見学 をして宇宙について学びます。
アメリカ研修旅行
岡田 凌
● アジア研修旅行 J2(中2)生がアジア研修旅 行に行きます。台湾、ベトナム、マレーシア、シ ンガポール、香港をめぐる8泊9日の研修です。
※新型コロナウイルス感染症拡大のため、海外研修旅行は延期しています。
ることに気がついた。日本人も
あいさつはするがあそこまでは
しないと思う。もっとアメリカ
人のようにあいさつをするべき
だなと思った。またNASA、ボーイング社、マイクロソフト
社本社などさすがアメリカと思
うような大きい建物や最新の技
術に感動した。特にNASAと
ボーイング社の見学は本当に貴
重な経験だったと思う。どちらも見たことのないものばかりで
とてもわくわくした。NASA では本物のスペースシャトルや
発射台や宇宙服など、たくさん
のものを見ることができとても
楽しく、知識が広がった。見るものが多すぎて帰るころにはみ
んなくたくたになるほどすごい
ところだった。ボーイング社で
は飛行機を造っている工場を見
学することができた。飛行機の
断面を見ることができたり、飛行機の表面を触ったりなど初め
ての経験がたくさんできた。先
進国であるアメリカの技術を肌
16