講座名 国語総合(現代文) 学年 1年
単位数 2単位(古典と合わせて4単位) 留意点 高等学校国語学習の基本となる 科目である。大学入試センター 試験や多くの大学の入試試験範 囲となっている。
選択・必 修
必履修
教科書 精選国語総合 現代文編(教育出版)
副教材等 精選国語総合 現代文編 学習課題ノー ト(教育出版)
○○ 国語便覧
教科担当者
◎ 科目の目標
国語を適切に表現し的確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を伸ばし,心情を豊 かにし,言語感覚を磨き,言語文化に対する関心を深め,国語を尊重してその向上を図る態度を育てる。
◎ 授業計画 現代文編
単元・教材名 学習内容 留意点
一 学 期
冒頭教材
正義と微笑(太宰治)
○小説の内容や表現の特色に注意しながら読み,
考えを深める。
評論一
水の東西(山崎正和)
レトリック感覚――直喩(佐藤信夫)
物語の文法(大塚英志)
○評論の主題を的確に読み取り,それに対する自 分の意見をまとめる。
○調べたことを報告文にまとめる。
○日本と西洋の文化の比較,レトリックのはたら き,物語のもつ型について理解し,自分の考えを 深める。
小説一
羅生門(芥川龍之介)
羅城門(今昔物語集)
サトウキビの森(池上永一)
○小説に描かれた人物・情景・心情を文章の表現 に即して読み味わい,ものの見方や感じ方を豊か にする。
○登場人物の心情の変化,場面の展開について考 えを深め,発展させる。
評論二
ものとことば(鈴木孝夫)
〈性〉と日本語(中村桃子)
うたっているのは誰?(若林幹夫)
○評論の主題を的確に読み取り,自分の意見をま とめる。
○言語のはたらきについて理解し,自分の考えを 深める。
二 学 期
随想一
薔薇のボタン(梯久美子)
○原爆について調べたことを報告書にまとめる。
○随想の構成や展開を確かめ,原爆の犠牲者の日 常品から,平和について考えを深める。
評論三
世界は分けてもわからない(福岡伸一)
デジタルを哲学する(黒崎政男)
ブナの森で(内山節)
二十一世紀の課題(加藤周一)
○評論の主題を的確に読み取り,自分の意見をま とめる。
○科学技術や現代社会の問題について理解し,自 分の考えを深める。
小説二
城の崎にて(志賀直哉)
棒(安部公房)
○小説に描かれた人物・情景・心情を文章の表現 に即して読み味わい,自分の考えをまとめる。
○文章を読み比べ,読み取ったことについて自分 の意見をまとめる。
○人の生死や生き方について考えを深め,発展さ
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せる。
評論四
身体,この遠きもの(鷲田清一)
権力の読み方(萱野稔人)
近代アートの誕生(椹木野衣)
身体像の近代化(野村雅一)
○調べたことについて,レポートとしてまとめ る。
○筆者の考え方をうけて,自分なりの批評文をま とめる。
○評論の主題を的確に読み取り,近代社会の成立 と近代以降の考え方について理解し,自分の考え を深める。
三 学 期
随想二
小説,この無能なものたち(岡真理)
○文学のもつ力から,平和について自分の考えを 深めまとめる。
○随想の構成や展開を確かめ,筆者の意図をとら える。
詩歌
山のあなた(カアル・ブッセ /上田敏訳)
ふる里(堀口大学)
冬が来た(高村光太郎)
甃のうへ(三好達治)
わたしが一番きれいだったとき(茨木のり 子)
折々のうた(大岡信)
短歌・俳句
モードの変遷(穂村弘)
○詩の表現の仕方について考えを深め,鑑賞文を 書いて,相互に評価し合う。
○詩歌の形式・構成・リズムなどの表現上の特色 に注意して読む。
評論五
白(原研哉)
資本主義と「人間」(岩井克人)
喜ばしき学問(村上陽一郎)
○評論の主題を的確に読み取り,自分の考えをま とめる。
○現代社会と人間の関わりについて理解し,自分 の考えを深める。
小説三
鮨(岡本かの子)
ひよこトラック(小川洋子)
○小説に描かれた人物・情景・心情を文章の表現 に即して読み味わい,自分の考えをまとめる。
○人のつながりや言葉に拠らないコミュニケー ションについて考えを深め,発展させる。
一
~ 三 学 期
表現 表現のスイッチ 1 スピーチ原稿に工夫を加えよう
○スピーチの目的や場に応じて,効果的に話す。
○スピーチの内容や表現について自己評価や相互 評価を行い,ものの見方,感じ方,考え方を豊か にする。
表現 表現のスイッチ 2 一分間で人々を説得しよう
○プレゼンテーションの話題について,自分の考 えをもち,根拠を明確にしながら,構成や展開を 工夫して意見を述べる。
表現 表現のスイッチ 3 話し合いで問題を解決しよう
○話し合いで課題を解決するために,相手の考え を尊重しながら,表現の仕方を工夫する。
表現 表現のスイッチ 4 自分だけの物語を作ろう
○物語の場面や登場人物を的確に描写して,表現 の仕方を考えながら創作する。
表現 表現のスイッチ 5 書評を書こう
○優れた文章について,その条件を考え,読む人 や目的に応じて,文体や語句を工夫して書評を書 く。
○書いた書評について自己評価や相互評価を行 い,自分の表現に役立て,ものの見方,感じ方,
考え方を豊かにする。
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表現 表現のスイッチ 6 自分の意見を書こう
○論理の構成や展開を工夫して論拠に基づき自分 の意見を文章にまとめる。
表現 表現のスイッチ 7 広告の仕掛けを読み取ろう
○広告が伝えようとしているものについて自分の 考えの根拠や考えたことの過程をわかりやすく説 明する。
○自分の考えを整理し,根拠を明確にして書く。
○広告という形態の特色に注意しながら,その効 果や意図を読み取る。
◎評価の方法
・授業では,毎回漢字の小テストを実施する予定である。
・夏休みと冬休みには,それぞれ課題図書とその読書感想文を課題として課す予定である。
・夏休み中に,学習が遅れぎみな者に対する指名補習と,進学を希望する者を対象とした実力アップ補習(希望者)を実 施する予定である。
・評価は,定期考査や小テスト(知識・理解)を中心に,出席状況や授業への取り組み状況(関心・意欲・態度),発言 や提言(思考・判断)などを総合的に判断して行う。
・定期考査は,1・2学期は中間考査と期末考査を,3学期は期末考査をそれぞれ百点満点で行う。
・小テストは,漢字に関するものを毎時間実施するほか,古典学習時には,学習内容に関連したものを実施する予定であ る。小テストの得点は定期考査の結果に加算する。
・グループによる調べ学習に付随して,発表の授業とレポートの提出を予定している。
・グループ学習による発表学習については,担当教員の評価の他,生徒相互による評価も行い,担当教員が実際の評価を 決める際の資料として活用する。
・各学習のまとめ段階では,自己評価や相互評価も活用する予定である。
・なお,年間授業時間数の1 /3以上を欠席すると,単位を認定しないので注意すること。