• Tidak ada hasil yang ditemukan

Supotsu shudan ni okeru hyoka shakudo no kaihatsu to kento : gakusei asurito o taisho to shita serufu manejimento oyobi chimu imeji no kanten kara (yoyaku)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

Membagikan "Supotsu shudan ni okeru hyoka shakudo no kaihatsu to kento : gakusei asurito o taisho to shita serufu manejimento oyobi chimu imeji no kanten kara (yoyaku)"

Copied!
10
0
0

Teks penuh

(1)1 博士論文平成 25(2013)年度 【要約】. スポーツ集団における評価尺度の開発と検討 ―学生アスリートを対象としたセルフマネジメント及びチームイメージの観点から― 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 竹村りょうこ. 1 章 序論 本研究の目的 スポーツ心理学の分野において,運動部集団を対象とした研究は 1960 年代から 1980 年代にかけて活発に 行われた.それ以降,個人を対象とした研究が主流となっていたが,集団に着目した研究の必要性が問われ,ス ポーツ集団研究の発展の為にも,新たな評価手法や観点での研究が求められている. 具体的には,これまでチームのパフォーマンスに影響を与える要因として研究されていたのは,集団凝集性や 集団効力感といった概念であり,集団のまとまりやチームとしての遂行可能感を評価するものであった.チームの パフォーマンスを向上させる要因を考えると,チームに所属する個人の能力が影響することは当然の理解として 考えられるが,どのような個人の能力がチームのパフォーマンスを高めるかといった観点で取り組まれた例は少な い現状である.個々の集団に対する評価の総体を集団の力とするこれまでの研究傾向に対し,個人の能力(心 理的スキル)の総体を集団の能力と捉え,チームに所属する選手個人の心理的スキルや優れたチームイメージが, どのようにチームのパフォーマンスに影響を及ぼすかを解明することは,集団研究の新たな展開として影響をもた らすであろう. また,これまでのスポーツ集団研究では,集団種目に焦点を当てたものが多くを占めていた.テニスやバドミン トン,卓球といった個人種目においては,ダブルスでのペアがチームとして扱われていることはあるが,競技性な どからも特定の競技を対象とした研究傾向が見受けられる.個人種目においても,団体としてチームを形成し, 個々のパフォーマンスがチームへ与える影響は容易に想像が可能であり,個人種目,集団種目にかかわらず活 用可能な,汎用性のある尺度開発の必要性がいえる. 本研究では,個人を対象とした研究や尺度開発が主流となっていたスポーツ心理学の分野において,スポー ツ集団における学生アスリートを対象に,チームパフォーマンスとの関連性に着目した新たな尺度の開発に取り 組む.これまでスポーツの場では用いられてこなかった,キー・コンピテンシーを基礎に概念定義した「スポーツ・ セルフマネジメントスキル」,チーム所属経験から獲得された優れた集団に対する「スポーツチームイメージ」の両 概念から,現代の学生に合致した尺度の開発と検討を目的とする.. 研究概要 本論文は,「スポーツ集団における評価尺度の開発と検討―学生アスリートを対象としたセルフマネジメント及 びチームイメージの観点から―」と題し,全 6 章で構成されている. 1 章では,本研究の背景と目的を説明し,現代のアスリートやスポーツチームに対する競技経験が持つ意義, スポーツ集団に影響を与える選手個人の心理的要因に着目する必要性を指摘し,本研究の位置付けを明らか にしている. 2 章では,現代の学生が実社会において求められている能力として社会人基礎力について触れ,従来のスポ ーツ集団研究,運動部活動に関する研究を概観し,本研究を遂行する上で重要な概念となるキー・コンピテンシ ーやセルフマネジメントについて説明している.特に第 3 章および第 4 章における理論的枠組みを明確にし,ス ポーツ集団研究に見られる課題を指摘し,現代の学生に合致した新たな評価尺度の必要性について述べる. 3 章では,キー・コンピテンシーおよびセルフマネジメントの両概念を元に,スポーツ集団に所属する選手個人.

(2) 2 のセルフマネジメント能力を,「集団の競技パフォーマンスに正の影響を与え選手自身が主体的に思考・行動・実 践する自己活用力」と定義し,その能力の解明と尺度の開発に取り組む. 4 章では,チームイメージという新たな観点による評価尺度の開発として,集団凝集性と集団効力感という集団 のパフォーマンスに重要な役割を果たす両概念との関連性に着目し,優れたスポーツ集団のチームイメージを捉 えた尺度の開発に取り組む. 5 章では,開発された「スポーツ・セルフマネジメントスキル尺度」と「スポーツチームイメージ評価尺度」を用い た比較検討と可視化手法の構築を試みる.チームの競技レベルとの関連など,多様な視点による分析から可視 化に取り組み,新たなフィードバックの手法を提案していく. 6 章では,集団のパフォーマンスに影響を与える要因として,開発された評価尺度の活用とその有効性,本研 究の課題点と展望を述べ,総括を行う.. 2 章 理論背景と問題の所在 集団研究を概観すると,集団研究が盛んであった時代から現在に至り,個人研究が主流になっていることがう かがえる.集団に影響すると考えられる多様な要因との関連性の解明や,個人が集団を評価するという手法に対 しての停滞感などが原因として考えられるが,集団のパフォーマンスを生み出す要因の解明は,現代のスポーツ 心理学の研究において重要かつ新たな視野をもたらすと考える. スポーツ集団研究の課題点として,これまでに開発された尺度はチームに所属する成員がチームのまとまりを 評価する観点で進められてきたが,集団凝集性や集団効力感のみで集団の特徴を捉えることの限界があげられ る.例えば,集団内で発生すると考えられる負の出来事として,高い競技成績を残している成員が逸脱するケー スや,レギュラー選手として試合に出場する機会の少ない成員のモチベーションの低下,集団内の規則や周囲の 意見への過度な同調など,個々の成員にみられる課題を集団凝集性や集団効力感から把握することは難しい. このような点からも,優れた集団としての特徴を詳細にとらえていくためには,集団凝集性や集団効力感とともに, 集団における選手個人の能力に着目していく必要があるといえる.また,具体的な能力を明らかにすることで,個 人レベルでの負の出来事を予防するとともに,集団凝集性や集団効力感を高めることに繋がる,介入面での実践 的示唆を得ることも期待できる. これまで「優れたチーム」は,チームのまとまりとして集団凝集性の高さによる評価や,チームに対して持つ自信 の度合いである集団効力感によって評価がされてきた.チームやチームメイトと過ごす期間の長さや親交度への 回答,体験的表現による項目や,否定的かつ強硬的な表現がみられるが,長い時間を共に過ごす部活動以外の 時間の活用など,より多様な活動範囲を持つ,現代の学生の環境や思考に合致しないことが想定できる.競技場 面に特化して用いる尺度が作成されているが,仲の良い集まりではなく,成員一人ひとりが個性を持つ競技集団 である点を反映させること,また,大会の有無にかかわらず評価が可能であり,チーム内のどのポジションにおけ る個人も回答が可能な尺度の必要性を見出した. これらの課題点に対し本研究では,スポーツ集団研究から見出した問題提起,また,集団のパフォーマンスに 繋がる要因を明らかにするため,「キー・コンピテンシー」,「セルフマネジメント」「チームイメージ」という概念に焦 点をあて,スポーツ集団を捉えた新たな評価尺度の開発に取り組む. 対象とする大学運動部活動に所属する学生アスリート,また目標の明確な競技集団は様々な集団と共通し,本 研究への取り組みはスポーツ分野を超えた取り組みへの第一歩となるであろう..

(3) 3. 3 章 スポーツ集団における学生アスリートのセルフマネジメントに関する研究 ―スポーツ・セルフマネジメントスキル尺度の開発―. 3.1 予備調査 目的 予備調査の目的は,関連する既存尺度と自由記述調査をもとに,スポーツ集団におけるスポーツ・セルフ マネジメントスキルを評価する項目を収集・作成し,予備調査を通じてそれらの項目を精選,本調査で使用する項 目を選定することである. 方法 調査対象 神奈川県内における,関東リーグ 1 部から 6 部に所属する 3 大学 5 チームの学生に対して調査を 実施し,そのうち 126 名(男性 84 名・女性 42 名,4 年生 15 名・3 年生 41 名・2 年生 44 名・1 年生 26 名,平均 年齢 19.36±0.94 歳)を分析の対象とした(回収率 63%).競技種目はサッカー,テニス,ソフトテニス,卓球であ った. 調査時期 調査は 2009 年 9 月から 10 月にかけて実施された. 手続き 本研究者自ら,または運動部の指導者や主将,主務などの代表者によって調査実施に関する教示を 行い,一斉法による集団実施,または個別(個人)形式による実施の後に返送してもらった. 既存尺度からの項目収集と作成 スポーツ・セルフマネジメントスキルを測定するための項目は,既存の尺度を 参考にして作成された(計 61 項目).個々の項目の評定は 5 段階の自己評定(1:そう思わない,2:あまりそう思わ ない,3:どちらともいえない,4:ややそう思う,5:そう思う)により実施した.評定値が高いほどスポーツ・セルフマ ネジメントスキルが高く備わっていると解釈される. 内容的妥当性の検討 収集,作成された項目群は,本研究者とスポーツ関連分野に所属する大学教員 5 名と 大学院生 3 名,また,それ以外の分野に所属する大学教員 1 名によって,「項目内容が集団に所属する選手個 人のマネジメント能力を反映したものであるか」などの内容的妥当性について慎重に検討された. 自由記述調査における教示 「『チームに所属することで獲得できる能力』とはどのようなものですか」という問 いに対して,中学・高校・大学時代それぞれの運動部活動の経験をもとに自由記述による回答を求めた. 収集された記述の精選方法 自由記述により得られた回答をキーワード化する際に,本研究では,学生全般 に適用される一般的な能力の抽出を試みているため,キャプテン経験者からの回答をもとに作成された「リーダー シップ」というキーワードは除外することにした.その他にも「コミュニケーション」はそれら対人的キーワードの高次 に位置付くと考えられるため除外した.また,「協調性」というキーワードも,「集団内の規則や周囲の意見への過 度な同調」,「他者と同じことで安心感を得る」という負の側面が含まれると考えられるため除外することにした. 結果と考察 因子の抽出 既存尺度の項目を参考に作成した 61 項目における因子構造を事前に確認しておくため,項目 群に対して探索的因子分析(主因子法・Promax 回転)を実施した.この因子分析の仕様は後述の本調査にお いても同様とした.因子分析の結果からは,集団の中での他者との関わりを示す 11 因子が抽出された.各因子の α係数の値は.71―.94 の範囲であり,全体的に因子の内的一貫性は確保されていることが示された. 自由記述の精選 合計で 114 の記述を得たが,「同じ目標に向かって頑張る力」を「目標共有」というように,文 章化されている記述をキーワード化した結果,1 つの文章から複数のキーワードが抽出されたものもあり,最終的 に 182 のキーワードが得られた. 予備調査の自由記述と因子分析の結果から,対人的,個人的,資源活用的側面からなる 12 カテゴリーと仮説 を立て項目を再検討した.最終的に,1 カテゴリーあたり 5―8 項目の,スポーツ・セルフマネジメントスキルを測る 75 項目が作成された.. 3.2 本調査 目的 本調査の目的は,スポーツ集団におけるスポーツ・セルフマネジメントスキルを評価する尺度を構成し,そ の信頼性と妥当性を検証することである..

(4) 4 方法 調査対象 関東地区 11 大学における関東学生リーグ 1 部から 4 部のチームに所属する学生に対して調査を 実施し,そのうち 603 名(男性 306 名・女性 297 名,集団種目 13 チーム 322 名・個人種目 22 チーム 281 名, 平均年齢 19.26±1.08 歳)を分析の対象とした(回収率 73%).表 2 には,本調査における調査対象者が所属す る種目の一覧を示している.男女,競技種目の比率,また,競技レベルにおいては関東大学リーグと全国大会で の順位を基準に,全国大会上位(1―3 位)と関東リーグ 1 部校,関東リーグ 2,3 部校,関東リーグ 4 部以下とい う 3 つの層に分類し,それぞれがほぼ同等となるようにした.個人種目は団体戦(関東大学リーグまたは全国にお ける順位)での結果をもとにチーム所属レベルを決定した. 調査時期 調査は 2010 年 10 月から 2011 年 1 月にかけて実施された. 手続き 調査票を各調査協力校の指導者または主将,主務などに郵送し,一斉法による集団実施,または個 別(個人)形式による実施の後に返送してもらった.また,実施者の負担を減らす目的で A,B という 2 種類の調査 票を作成して調査を実施した(A 回答者 305 名,B 回答者 298 名). 結果と考察 項目分析 項目の平均値(1.5―4.5 を基準)から回答の偏向を調べた.結果から,すべての項目は基準内の 数値であった.また,I-T 相関(r=.20 以上を基準)においても,すべての項目が基準を満たしていた. 因子の抽出 74 項目に対して因子数を「12」と指定した探索的因子分析を実施した.因子負荷量.40 以上,単 純構造を基準に検討を行った結果,解釈可能性から 8 因子解を選択した.また,データへの適合度,尺度として の利便性の観点から,1 因子あたりの項目数を「4」に統一することを試みた.その後,32 項目に因子数 8 による 探索的因子分析を再度実施したところ,「誠実的態度」を構成する項目のみ因子負荷量が.39 という値であったが, それ以外の各項目は.40 以上の値であるとともに 4 項目からなる単純構造を示した. 因子の命名 第 1 因子は,チームの一員として目標に向かってどのように取り組むかを考える項目に高い因子 負荷量を示しているので「チームへの貢献」と命名した.第 2 因子は,自らの思考を表現するために,言語という 資源を用いて説明や文章化するといった項目の集まりから「思考力」とした.第 3 因子では,失敗や他者からの助 言,ルールといったものに対して批判的な思考をもって考えるという項目から構成されているため「自己内省」とし た.第 4 因子は,チームの成員に対しての配慮や環境に対して感謝する項目から構成されており「誠実的態度」 と命名した.第 5 因子は,目標を達成するための計画や日々の継続性を説明する項目であり「継続的取り組み」と 命名した.第 6 因子は,目標や成功に向けて耐えて努力するという項目からなるため「達成努力」と命名した.第 7 因子では,自分自身の思考や行為に対して基準を設けている項目と読み取れるため「課題改善」とした.第 8 因 子は自分自身の個性(長所)を資源として課題に対して多面的な方法による行動を表しており「創意工夫」と命名 した. 適合度の検討 8 因子モデルのデータへの適合度を,確認的因子分析により検証した.いずれの指標からも 十分な適合(GFI=.90,AGFI=.88,CFI=.92,RMSEA=.05)を支持する値が得られたため,本研究では 1 因子あ たり 4 項目からなる 8 因子モデルを,尺度における因子構造として採用した. 因子間相関 すべての因子の間には r=.25―.60 の範囲で有意な正の値の相関係数が認められており,因子 分析において斜交回転を採用したことは妥当な判断であったといえる. 信頼性の検討 α係数をもとに各因子の内的一貫性の検討を行った.一部,経験的基準の.70 を下回るものも みられたが,各因子の内的一貫性は概ね確保されていることが示された.尺度全体のα係数は.93 であった. 妥当性の検討 8 因子と,既存尺度との相関関係(r=.20 以上を基準)から妥当性を検証した.まず,全ての因 子と集団効力感を測定する尺度との間に有意な正の相関関係が認められた.集団凝集性との間には, 「個 人にとっての集団の社会的魅力」と「集団の課題的統合」との全ての因子間に正の値の相関係数がみら れた.他の 2 因子との間に相関関係が認められなかった要因としては, 「個人にとっての集団の課題的魅 力」を構成する項目において,否定的かつ強硬的な表現からなるため,現代の学生に合致しないことが 考えられる.また, 「集団の社会的統合」因子を構成する項目では,常習的に行動することを問う項目か らなっており,長時間過ごしている部活動以外の時間は,それぞれの時間を過ごしていることが回答と なって表れたと想定される..

(5) 5. 3.3 追加調査 目的 追加調査の目的は,スポーツ・セルフマネジメントスキルを評価する各下位尺度の信頼性を,内的一貫性 と安定性の両次元から再検証することである. 方法 調査対象 関東地区 3 大学の学生に対して調査インターバル 1 ヶ月間の 2 時点の縦断調査を実施し,すべて の調査に不備なく回答した 87 名(男性 52 名・女性 35 名,集団種目 4 チーム 39 名・個人種目 4 チーム 48 名) を分析の対象とした. 調査時期 調査は 2012 年 12 月から 2013 年 3 月の間にかけて,運動部ごとに実施された. 手続き 調査票の実施方法,教示,返送手順は本調査と同様に行われた.再調査では 2 回の調査結果を個人 レベルで対応させる必要があるため,「記名式での実施は,2 回の調査結果を個人レベルで対応させるためであ り,個人を特定するものではない」という説明を口頭で行い,調査票の冒頭にも明記し,同意を得た上で回答を得 た. 調査内容 予備調査,本調査を通じて作成されたスポーツ・セルフマネジメントスキルを評価する 32 項目に対 して回答を求めた. 結果と考察 再検査信頼性係数(r)の値は,中程度,または強い正の相関関係を表す.60―.72 の範囲の値であり(いずれ も p<.001),各下位尺度には十分な安定性が確保されていることが示された.また,α係数では,「継続的取り組 み」のみが本調査において.70 以上の値が得られていなかったが,2 時点目において.70 以上の値が確認された. その他の下位尺度では,いずれも.70 以上の値が再現された. 以上,本調査の結果と合わせ,各下位尺度には概ね満足できる信頼性,妥当性が確保されていることが示さ れた.また,本研究では,キー・コンピテンシーの概念をスポーツ集団に反映させ開発を行った本尺度を,「スポ ーツ・セルフマネジメントスキル尺度(学生アスリート版)」と命名した.. 3.4 総合的考察 本研究では,集団凝集性と集団効力感という集団の特性を測定する既存の尺度とスポーツ・セルフマネジメン トスキルの関連性をみたが,まず,集団効力感尺度における集団相互支援効力感と集団結束効力感の両因子と スポーツ・セルフマネジメントスキルの全ての因子間に相関関係が認められたことから,スポーツ・セルフマネジメ ントスキルが高いほど,お互いを支え合うことができること,集団が結束・協力することへの予測見込みも高いこと が示された.また,集団凝集性尺度における「個人にとっての集団の社会的魅力」と「集団の課題的統合」の 2 因 子と,スポーツ・セルフマネジメントスキル尺度の全ての因子との間に正の相関関係が認められたことからも,スポ ーツ・セルフマネジメントスキルが高いほど,個人の集団に対する社会的側面の魅力と集団が課題的に統合され るという期待も高いと解釈することができる.チーム所属レベルからスポーツ・セルフマネジメントスキル 8 因子の得 点の比較をした分析では,「誠実的態度」以外の 7 因子において,全国大会上位(1―3 位)と関東リーグ 1 部校, 関東リーグ 2,3 部校が,関東リーグ 4 部以下を上回る結果であった.スポーツ・セルフマネジメントスキルの高い 個人が集まった集団は,優れた競技パフォーマンスが発揮されていることが示されたといえる.. 3.5 本研究のまとめ 本研究では,運動部活動としてのチームに所属する学生に焦点をあて,「集団の競技パフォーマンスに影響を 与える,選手自身が主体的に思考・行動し,実践する自己活用力」と定義した,スポーツ・セルフマネジメントスキ ルを評価する尺度の開発を目的として主に 2 つの調査を実施した.第 1 に,予備調査では,既存の関連する尺 度の項目を参考にし,また,自由記述調査を通じて得られた回答をもとに多数の項目を収集・作成し,精選の後 に本調査で用いる項目群が選定された.第 2 に,本調査では,選定された項目群をもとにデータを収集し,因子 分析を行った結果,キー・コンピテンシーの概念を構成する 3 つの側面である,「対人」,「個人」,そして,「資源 活用」に関連する 8 つの因子が抽出された..

(6) 6 また,各々の因子には概ね満足できる信頼性,妥当性が確保されていることが示され,開発された「スポーツ・ セルフマネジメントスキル尺度(学生アスリート版)」は,スポーツ集団の集団凝集性や集団効力感に正の影響を 及ぼす選手個人のマネジメント能力の具現化に繋がるとともに,今後の集団研究の発展に寄与することが期待さ れる.. 4 章 優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する尺度開発研究 4.1 予備調査 目的 優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する項目を,大学運動部に所属する学生アスリートを対象と したブレーンストーミングと自由記述の回答を通じて収集・作成した.その後,予備調査を実施し,その結果から 項目を精選し,本調査で使用する項目を選定した. 方法 調査対象と調査時期 神奈川県内における,関東リーグ 1 部から 6 部に所属する 3 大学 5 チーム 126 名(男 性 84 名・女性 42 名,4 年生 15 名・3 年生 41 名・2 年生 44 名・1 年生 26 名,平均年齢 19.36±0.94 歳)の学 生である.競技種目はサッカー,テニス,ソフトテニス,卓球である.調査そのものは 2009 年 9 月から 10 月にか けて実施された. 手続き 調査票の配布と回収は,運動部の指導者や主将,主務などの複数の実施協力者により行われた.そ れぞれ,集団実施または個別での調査実施後に返送してもらった. 調査内容① 「ブレーンストーミング」「内容的妥当性の検討」の 2 つの項目作成過程を経て作成された優れた スポーツ集団のチームイメージを評価する 28 項目である.個々の項目の評定は 5 段階の自己評定(1:そう思わ ない,2:あまりそう思わない,3:どちらともいえない,4:ややそう思う,5:そう思う)により実施した.評定値が高い ほど自らが所属するチームに対して,優れたスポーツ集団としてのチームイメージを強く抱いていると解釈される. また,「部活動所属期間に経験した印象的な出来事」という問いに対して,自由記述による回答を求めた. 項目の精選方法 調査内容①の項目の精選は,項目の平均値(1.5―4.5 を基準),I-T 相関(r=.20 基準),項 目間相関(r=.70 基準)による判断と因子分析(主因子法・Promax 回転)の結果をもとに行った. 結果と考察 自由記述の精選結果 自由記述の結果,合計で 105 の記述を得た(無回答 21).「特になし」という内容の 44 の記述を除いた 61 の記述のカテゴリー分けを行った.自由記述から得られたカテゴリーは,チームとしての目標 達成,チーム内で得られたサポート経験からチームへの好感という 2 つの側面から構成されるということが明らか になった. 項目分析 項目の平均値からは回答の偏向を,I-T 相関からは全体と関連性が低い項目をそれぞれ検討した が,該当する項目はみられなかった.項目間相関による検討では, r=.70 以上の正の値の相関係数がみられる もの,片方の項目を除外した際のα係数の値の増減をもとに判断し,5 項目が除外された. 因子の抽出 項目分析を経た 23 の項目に対して探索的因子分析(主因子法・Promax 回転)を実施した.こ の因子分析の仕様は後述の本調査においても同様とした.因子分析の結果からはチーム経験から生まれたチー ムイメージを表現する 2 因子が抽出された.α係数は.89 という値であり,因子の内的一貫性は確保されているこ とが示された. 以上の予備調査の結果から,優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する項目群の再検討を行った.因 子分析の結果を受けて 28 項目から 14 項目を採択,9 項目を再検討または新規に作成し,最終的に計 23 項目 の優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する項目が選定された.. 4.2 本調査 目的 優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する尺度を構成し,その信頼性と妥当性を検証する. 方法.

(7) 7 調査対象と調査時期 関東地区 11 大学における関東学生リーグ 1 部から 4 部のチームに所属する 603 名(男 性 306 名・女性 297 名,チーム種目 13 チーム 322 名・個人種目 21 チーム 281 名,平均年齢 19.26±1.08 歳) の学生である.男女,競技種目の比率は同等となるように努めた.また,競技レベルにおいては関東大学リーグと 全国大会での順位を基準に,全国大会上位(1―3 位)と関東リーグ 1 部校,関東リーグ 2,3 部校,関東リーグ 4 部以降という 3 つの層に分類し,それぞれがほぼ同等となるようにした.調査そのものは 2010 年 10 月から 2011 年 1 月にかけて実施された. 手続き 調査票を各調査協力校の指導者または主将,主務などに郵送し,一斉法による集団実施,または個 別(個人)形式による実施の後に返送してもらった.また A,B という 2 種類の調査票を作成して調査を実施した (A 回答者 305 名,B 回答者 298 名) 調査内容 フェイスシートとチームイメージを評価する項目 23 項目は対象者全員に実施した.また,Group Environment Questionnaire 項目は調査票 A に,集団効力感尺度(中学生版)項目は調査票 B に含めて実 施した.. 4.3 結果と考察 項目分析 項目の平均値(1.5―4.5 を基準)から回答の偏向を調べたところ,すべての項目は基準内の数値 であった.また,I-T 相関(r=.20 以上を基準)においても,すべての項目が基準を満たしていた. 因子の抽出 予備調査と自由記述の結果から 18 項目に対して因子数を「2」と指定した探索的因子分析を実 施した.因子負荷量.40 以上,単純構造を基準に検討を行った結果, 3 項目を削除した後に,因子構造を 2 因 子で決定した.また,尺度としての利便性の観点から,1 因子あたりの項目数を「7」に統一することを試みた. 14 項目に対して因子数 2 による探索的因子分析を再度実施したところ,各項目は.40 以上の因子負荷量とともに 1 因子 7 項目からなる単純構造を示した. 因子の命名 表1にあるように因子の命名を行った.第 1 因子は,チームでの課題達成に向かったチームイメ ージを表す項目から構成されるため「チームパフォーマンス」とした.第 2 因子は,チームへの誇りや好感,愛着, チームメイトに対しての配慮を表す項目からなるため,「チーム調和」と命名した. 適合度の検討 各指標からは GFI=.89,AGFI=.85,CFI=.92,RMSEA=.09 という値が得られた.GFI と CFI とも適合が良いと判断されるのは.90 以上のときであり,CFI は基準を満たし,GFI もほぼその基準を満たしてい た.また,AGFI も GFI から極端に値が低下することはなく,RMSEA も.10 以上の値とはならなかった.すべての 指標から適合を支持する値が得られたため,本研究では 1 因子あたり 7 項目からなる 2 因子モデルを,尺度にお ける因子構造として採用した. 因子間相関 2 つの因子には r=.71 という正の値の相関関係が認められており(p<.001),因子分析において 斜交回転を採用したことは妥当な判断であったといえる.r=.70 以上の正の相関関係を示したことから,2 つの因 子は関連性が強いものであるが,優れたスポーツ集団のチームイメージに対する理解を促進するためにも,2 因 子構造をそのまま採用することにした. 信頼性の検討 α係数の値をもとに各因子の内的一貫性の検討を行った.その結果,「チームパフォーマン ス」,「チーム調和」共に.89 という値が得られ,両因子の内的一貫性は十分に確保されていることが示された. 妥当性の検討 尺度における 2 因子と,既存尺度との相関係数(r=.20 以上を基準)から構成概念妥当性を検 証した.まず,全ての因子と GEQ との間に相関関係が認められた.特に,「集団の課題的統合」との間にそれぞ れ r=.40 以上の正の値の相関係数がみられ,チームとしての課題達成に向けたパフォーマンスと,チームが調和 することへのチームイメージが高いとき,集団として統合へ向かうことへの意識も高いと解釈できる.また,集団効 力感尺度における「集団相互支援効力感」と「集団結束効力感」との間には,それぞれ r=.50 以上の中程度の正 の値の相関係数が認められた.全ての因子間において r=.20 以上の有意な正の値の相関係数が得られた.以 上の結果,尺度全体と各下位尺度の構成概念妥当性はおおむね支持されたといえる.なお,本研究では,集団 に所属する成員の持つ,優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する本尺度を,「スポーツチームイメージ評 価尺度」と命名した..

(8) 8. 4.4 総合的考察 本研究の今後の展開と課題 本尺度を用い,チーム所属経験から得た「優れたスポーツ集団のチームイメージ」を得点化し,集団の状態を 具現化することで優れたチームの実像の解明が可能となれば,社会の縮図ともいえる運動部活動集団から社会 へ移行した際に,企業における組織の「優れたチームイメージ」の獲得に繋がる手掛かりとして活用が期待される. また,集団と個人を繋ぐ手法の一つとして,本尺度をもとにチームイメージを継続的に調査することにより,集団と してまとまろうとすることへと繋がるチームイメージの増減を認識し,集団からの離脱という負の兆候を把握すること が可能になると考えられる.具体的なフィードバック手法としては,チームごとの比較やチーム内における個々人 の尺度の得点を可視化し,チームとしての位置付けと,チーム内での個々の位置付けを明らかにしていく. スポーツ集団は目標の明確な競技集団である.実社会に出た際の組織とも共通し,仲の良い者が集まった集 団ではなく,多様な個人とかかわりながら目標を達成していくという過程の中で,チームメイトやチームに対しての 配慮や好感が生まれ,集団の統合へと繋がる.運動部活動において,競技性と教育性の両面を兼ね備えた集団 となるべく,その経過を把握する上で本尺度を活用していくことは,スポーツ集団に所属する価値を見出す機会と なるであろう. 今後の課題としては,まず,抽出された各因子の安定性を再検査法によって検証していくことがあげられる.ま た,縦断調査を通じて,イメージの強まりと集団凝集性,集団効力感との因果関係を厳密に検証していくことも今 後の主な課題として位置付けられる.さらに,今後の発展的な研究として,スポーツ集団に限らず,社会における さまざまな集団への本尺度の適用可能性を検討することで,優れたスポーツ集団のチームイメージに着目するこ との意義や,その有用性を明らかにしていく必要があると考えられる.. 4.5 本研究のまとめ 優れたスポーツ集団のチームイメージを評価する尺度の開発を目的とし,「チームパフォーマンス」「チーム調 和」という 2 因子 7 項目計 14 項目からなる,「スポーツチームイメージ評価尺度」が開発された.尺度によって評 価されるチームイメージと集団凝集性,集団効力感との間には,弱い,または中程度の正の相関関係が認められ たことからも,優れたスポーツ集団としてのチームイメージが強まることは,集団のまとまりを生み出し,チーム全体 の自信の向上を導く可能性が示唆される結果となった.本尺度はデータに対する適合も良く,尺度全体としてお おむね満足できる信頼性・妥当性が確保されており,優れたスポーツ集団のチームイメージを,課題達成的な側 面と集団の調和に向けた側面から客観的に理解する上で役立つと考えられる.. 5 章 スポーツ集団における学生アスリート用評価尺度を用いた比較検討 「優れたチーム」の可視化は,多くの研究者,指導者,選手自身において,非常に興味深い観点である.これま でのスポーツ集団研究においても,様々な集団を評価する尺度が開発されてきたが,チームを捉えた新たな手 法の構築は,スポーツ集団研究の場に新たな視野もたらすことが予想される. 実社会におけるチームを捉えると,社会人基礎力における「チームで働く力」が求められているように企業にお いても,チームとしての役割が重要視されている.また,社会人基礎力の 12 の要素からは「主体性」,「実行力」, 「課題発見力」,「計画力」,「状況把握力」能力が高い割合で求められており,企業が求める人材として「主体性」 「課題発見力」といったものが強調された.「働きかけ力」,「創造力」についても不足がみられ,他人に働きかけな がら新しい価値を生み出す力,全体からは,「物事に進んで取り組む力」,「現状を分析し目的や課題を明らかに する力」等,組織における求められる人材としての能力の獲得が求められていることが示された. 先行研究からは,スポーツ集団研究の課題点として,日本における研究の希薄さが示されており,チームパフ ォーマンスとの関係を実証すること,そのためにチーム単位のデータを用いた検討を行うことなどの必要性が説明.

(9) 9 されている.チームを捉えた評価手法の構築に向けて,新たな取り組みの必要性がうかがえる. 本章では,本研究で開発したスポーツ集団を対象とした評価尺度の新たな活用として,スポーツ・セルフマネジ メントスキル尺度と,スポーツチームイメージ評価尺度を用いた分析と比較検討,新たな可視化手法の構築を試 みる.具体的には,集団に所属する選手個人のスキルとチームレベルの関連性など多様な視点による分析から, 全体の得点傾向によるチームと,個々人の得点傾向を可視化し,個人とチーム両側面へのフィードバックの手法 を提案する.また,課題の一つとされる,チーム単位でのデータによる分析として,2 つの調査から得られた実際 のデータを使用し,同一チームの各年の得点推移や同一メンバーの得点推移など,チーム状態の変化について も事例的に検討していく.. 6章 総括 スポーツ集団研究においては,集団を詳細に評価する手法の停滞が学問領域における課題となっている.優 れたチームを客観的に評価することは研究者のみならず,スポーツ競技の指導者,選手においても意義のある取 り組みであり,実社会での社会人基礎力に関する調査結果で「チームで働く力」が重要視されていることなどから も,集団を対象とする研究が重要な意味を持っていることがわかる. スポーツ集団研究においてこれまで開発された尺度は,集団凝集性や集団効力感によって,個々の集団に対 する評価の総体が集団の力として評価される傾向であった.しかし,これらの尺度からは集団のパフォーマンスに 影響を与える要因を正確に捉えることの困難さが見受けられ,新たな取り組みの必要性を見出した. 本論文はこのようなに研究傾向に対し,個人の能力(心理的スキル)の総体を集団の能力として捉え,その具 体的な能力の解明と,集団凝集性や集団効力感との関連性から,指導現場での実践的な活用に向けた資料を 得ることを目指した.特に現代の学生アスリートの視点を重視することで,より実践的で多様な適応範囲を持つ学 生の環境や思考に合致した汎用性のある評価尺度の開発を目的とした.運動部活動を通じた集団所属の経験 がもたらす教育的価値についても議論し,スポーツ集団としての運動部活動所属経験によって獲得された心理 的スキルの,多様な集団での有用性を示すべく研究を位置付けた. 全体の総括として,実社会の取り組みから得られた知見や先行研究から見出した課題に対し,開発した 2 つの 尺度は新たなアプローチの手法として,その活用と効果が期待できるものとなった.スポーツ・セルフマネジメント スキルとスポーツチームイメージ共に,集団凝集性,集団効力感との関連性が認められていることからも,集団の パフォーマンスに働きかける要因として可能性を示したといえる.本研究の成果と研究の展開を図1に示す.最終 的な展開として,社会における多様な集団での適応能力としての発揮を位置付けている.. 本研究の課題 本研究では,スポーツ集団を対象として「スポーツ・セルフマネジメントスキル尺度」,「スポーツチームイメージ 評価尺度」を開発し,集団のパフォーマンスに影響を与える要因の解明に取り組んだが,今後の継続的な調査に より,集団のパフォーマンス(競技成績)との因果関係を明らかしていくことが課題となる.また,両尺度の間に関 連性が認められたことからも,両尺度を併せた効果的な活用法を検証していくことも必要であろう. また,集団に所属する学生アスリートに着目することにより,優れたチームへと繋ぐ手掛かりを追求してきたが, 集団の競技パフォーマンスに繋がる媒介要因を明らかにするための取り組みの必要性が残された.個人のスポ ーツ・セルフマネジメントスキルと,チームの競技レベルとの関連性が認められたことからも,今後はチームへの介 入を行い,チームのパフォーマンスに影響を与える具体的な要因を明らかにしていくアプローチも課題としたい. 最後に,今回はスポーツ集団に着目し,学生アスリートのみを対象とする尺度として作成されたが,スポーツ競 技者の熟達化の経緯をみても,より早い段階からの介入やスキル獲得の重要性がいえ,各段階における尺度の 開発と標準化も重要な課題といえる..

(10) 10. 今後の展望 本研究では,目標の明確なスポーツ集団を対象とし,集団のパフォーマンスに影響をもたらす要因の解明に努 めた.先行研究から見出した課題点に対し,チームのパフォーマンスに影響を与える選手個人の「スポーツ・セル フマネジメントスキル」と「優れたチームイメージ」を測る 2 つの尺度の開発は,スポーツ集団研究に1つの視点も たらしたのではないであろうか.スポーツ・セルフマネジメントスキルは,チームパフォーマンスと関連する集団凝 集性や集団効力感に対して,自己効力感を介して影響を与える可能性が示唆されたが,スポーツチームイメージ と共に,集団のパフォーマンスとの関連性について,さらなる検討が必要であろう. また,スポーツチームイメージ評価尺度を用いた調査から,集団のまとまりや集団としての自信の向上を導く可 能性を示したが,優れたチームイメージの解明に向けて,さらなるチーム単位でのデータ収集と,スポーツ・セル フマネジメントスキル尺度,スポーツチームイメージ評価尺度両者を併せたフィードバックの効果についても検証 が期待される. スポーツ集団は目標の明確な集団として,実社会において所属する様々な集団と共通する.本研究で開発し た尺度により,スポーツ集団に所属する中で獲得したセルフマネジメントスキルやチームイメージがチームパフォ ーマンスに影響を及ぼすことが示唆されたが,実社会における多様な集団での適応能力としての発揮までを見 据えた展開が望まれる.. 図 1 本研究における成果と研究の展開.

(11)

Referensi

Dokumen terkait

Dalam jangka panjang Program KKN – PPM ini adalah peningkatan keberdayaan masyarakat melalui peningkatan pendapatan masyarakat khususnya kelompok

Tekhnik pemasaran diberikan dengan maksud agar supaya para peserta latihan dapat memilih dan menetapkan metode pemasaran yang bagaimana yang dapat digunakan sesuai dengan

Kamis 14/05/2020 Strategi Penentuan Harga untuk Perusahaan. dengan Kekuatan Pasar dan Ekonomi Informasi

Berdasar pada konsep itu staf Kominkan dapat memberikan kontribusi yang sangat besar melalui pengembangan program pendidikan baca tulis, program bagi orang-orang cacat, dan

Usia pensiun normal bagi peserta ditetapkan 55 (lima puluh lima) tahun, dalam hal pekerja tetap dipekerjakan oleh Pengusaha setelah mencapai usia 55 (lima puluh

pembelajaran mata kuliah Konsep Dasar Sains-II ini menjadi sebuah keharusan. Berdasarkan uraian di atas, penulis berke- inginan untuk mengembangkan bahan ajar

Berdasarkan latar belakang masalah yang ada, maka penulis tertarik untuk mengkaji lebih dalam pendapat dan istinba&gt;t} hukum yang digunakan oleh Ibnu Qudamah