講 演 者 シュロモ・ブロム イスラエル国家安全保障研究所(INSS)上級研究員 オマル・ダジャーニー パシフィック大学教授. イスラエル国家安全保障研究所(INSS)上級研究員・.
第 2 パネル:
イラクの宗派・⺠族対⽴の現状と解決
第 1 講演
アメリカの脅威に対抗するために、サッダームは、部族を再興しようとして資金を分配した。一 方で、宗教勢力は、民衆の支持を得て力を付けていった. そして、2003年にフセイン政権が倒れた際、資金を政府に依存していた部族の力は弱まり、民衆 から資金を得ていた宗教勢力がさらに力を増したのである。こうして、政治の宗派化が進行した.
第 2 講演
北部で議席を獲得していると言う. イラーキーヤが多くの議席を獲得した中部・北部の5県をとりまとめて、これらの県が「スンナ 派地域だから」ということでイラーキーヤが勝ったと言うことはできないのである.
コメント・討論
大雑把に宗派で分けて対立を見るよりも、それぞれの県、それぞれの地域が抱える政治的・社会 的な状況の上に政治的な方向性が定まってきていることを緻密に見ていくことが必要なのである. したがって、現在のイラクの政治を見る時に、宗派対立という鏡を通して見るのは誤りであって、.
第 3 パネル:
総括討論:中東における平和構築に向けて
ヨルダン政府は、イスラエルとの関係改善とアラブ-イスラエル紛争の包括的解決を重要な課題 と見なしてきた。であればこそ、多くの危機を乗り越えて外交関係を維持してきたのである。ヨ ルダンは、2002年からのアラブとイスラエルの和平交渉で指導的な役割を果たしてきたし、今後 も、中東地域全域の包括的な平和の構築に向けて努力を続けていくのである. 平和条約締結後のエジプトとイスラエルの関係の推移から指摘される重要な点は、エジプトの対 イスラエル政策は、エジプトだけでなく、パレスチナやシリアといった、他のアラブ諸国とイス ラエルの関係を重視して行われてきたということである。エジプトは、他のアラブ諸国にもイス ラエルと和平を結ぶように、常に支援してきたのである.
シンポジウム
中東における紛争と平和構築:
パレスチナ・イスラエル・イラク」
開会挨拶
このシンポジウムでは、まずパレスチナ・イスラエル紛争、次にイラクの宗派・民族対立等の問 題、そして最後に一般的な問題として中東地域における紛争解決と平和構築という締めくくりの テーマで議論させていただきます. パレスチナ・イスラエル紛争に対する 双⽅の現状認識と解決に向けた取り組み.
パレスチナ・イスラエル紛争に対する 双⽅の現状認識と解決に向けた取り組み
ダジャーニー先生がおっしゃったことを支持いたしますが、非国家主体を安全保障・治安、また 政治的な機関の中に統合するとおっしゃったわけですが、ヨルダンも同じだと思い、私もその意 見に賛成です。ヨルダンには、非常に大きな重要なパレスチナ人のコミュニティがありますから. 彼らもまた最終地位の中の一部を構成すべきです。ヨルダンでもそうだと思っております。私の 主張としては、非国家主体の統合は良いことです。望ましいことかもしれませんが、もしかする と政治的な安全保障・治安機関をイスラエル、パレスチナそれぞれで急先鋒するかもしれないと 思うわけです。ヨルダンもそうです. 実質的な問題は対立する考えや不信が根本にあるということだと思います、二つの政府の間で.
イスラエルにとってよいことがアラブにとって悪いというような一般的な解釈があるわけですが、. エスニックな民族的な主体であると。市民のために働いているわけですが、国はまだないわけで す。それが私のバックグラウンドということですが、シュロモさんのおっしゃったことについて は、そのとおりだと思います.
コメント・討論
政治的にも色々な構造がありました。さきほど最初に申し上げたようにアラブのナショナリスト、. しかし、この原動力が基本的なダイナミクスで、それによってシーアのアイデンティティ政治が. あるいは、いまのイスラム的な政治的アイデンティティがイラクで強くなっているということは、.
部分的には、地域のコンテクストがあったからです。アラブ・イスラエルの紛争があるというコ ンテクストがあったからです. があると、特にイスラエル・パレスチナ間の紛争が決定的な要因になり得るということです。こ れがあるからこそイスラエル・ヨルダン関係が規定されるわけです.
閉会挨拶