岡山理科大学紀要第35号Appl79-187(1999)
バイナリ二次計画問題に対する局所探索法について
片山謙吾.成久洋之
岡山理科大学工学部情報工学科
(1999年11月4日受理)
lまえがき
バイナリ二次計画問題(unconstrainedbinaj『yquadraticprogrammingproblem,BQP)[2]は,数多くの 応用例を有し,さまざまな組合せ最適化問題への定式化も可能である.従来,BQPに対しては最適解を求 める分枝限定法などの手法の研究が盛んであった.しかしながら,BQPはNP困難な問題の一つであるた めに,比較的小規模なサイズの問題例であっても多くの計算時間を必要とする.そのような問題に対して は,許容される時間内に比較的良好な近似解を算出するヒューリスティック解法が重要になる.
1998年,F、Gloverらはヒューリスティック解法に属するタブ探索法(tabusearch)の適用を500変数ま でのBQPに対して発表した[3]、この発表を機に,BQPに対するヒューリスティック解法に関する研究が 現在盛んになりつつある.例えば,BeasleyはGloverらと同様なタブ探索法とアニーリング法(simulated annealing)の比較研究を2500変数までのBQPに対して行なった[2]更に,Lodiらは遺伝的アルゴリズム (geneticalgorithm)をG1overらと同様に500変数までの問題例に対して検討した[5].また,Merzらも遺 伝的アルゴリズムの適用を試みた[7)彼らの遺伝的アルゴリズムは,Gloverら[3]とBeasley[2]によって 作成されたベンチマーク問題に適用されており,現在までに知られている最良解(既知の最良解:これら の最良解は上述のGloverらとBeasleyによる解法で算出されたものである)を上回る解の算出に成功した なお,文献[8]に示されたMerzらの局所探索法は,上述したタブ探索法や遺伝的アルゴリズムなどのヒュー リスティック解法より更に良好な結果を算出可能である.このことから,Merzらの局所探索法は,現在の ところBQPに対する最も強力な局所探索法であることを言及しておく.
上述したこの種のヒューリスティック解法(Merzらの局所探索法は除く)は“メタ解法,,に属し,一般に,
組合せ最適化問題などの困難な問題に適用されてきた.従来の古典的な解法に比べ,メタ解法は更に良好な 解を算出することを目的として利用される.メタ解法の大きな特徴は,自然界に存在するアイデアを局所 探索法の内部または外部にうまく取り入れることで実現される点である.従って,優れた局所探索法があ る特定の問題に対して提案されると,その優れた局所探索法をベースにしたメタ解法を実現することによ り,従来の局所探索法をベースにしたメタ解法では算出できないような優れた結果を得ることがある.つ まり,メタ解法の性能は局所探索法の性能の善し悪しに大きく依存するものと考えることもできる.
本論文では,BQPに対する局所探索法の確立を念頭に置き,BQPに対して近似解を算出するいくつか
の局所探索法[8]の探索性能について記述する.これらは,Merzらによって提案された最良移動戦略(best
admissiblemovestrategy)と呼ばれる基本戦略をベースにした1-opt局所探索法とk-opt局所探索法,そし て本論文で新たに紹介する即時移動戦略(firstadmissiblemovestrategy)をベースにした1-opt局所探索法 とk-opt局所探索法である.k-opt局所探索法は,1970年にKernighanとLinによって提案されたグラフ分 割問題に対する(または,1973年にLinとKernighanにより発表された巡回セールスマン問題に対する)局所探索法[4,6]のアイデアにもとづいている.本論文で示す結果は,変数が500から2500までのBQPの ベンチマーク問題に適用されたもので,2500変数の問題例は現在のところ最も大規模なBQPベンチマー ク問題として知られている.そのような大規模な問題例に対しても,k-opt局所探索法は良好な近似解を算 出可能であることを示すと共に,我々の開発した局所探索法は,Merzらの局所探索法よりも更に良質な近 似解を平均的に算出可能であることを示す.
2バイナリ二次計画問題
バイナリ二次計画問題(unconstrainedbinajFyquadraticprogrammingproblem,BQP)とは,〃×〃の対
称行列Q=(qdj)が与えられた時,次の目的関数7,78
巾)=錘`Qz=ZZ帆zj,z`E{0,1}v`=1,…,〃
(1)。=1J=1
を最大イヒする解Zを求める問題である.
この問題は,BQPとよばれる他にも,unconstrajnedquadraticbivalentprogrammingproblem,un-
constrainedquadraticO1progranlmingproblem,quadraticO-1programmingproblem,unconstrainedpseudo-Booleanquadraticproblem,unconstrainedpseudo-BooleanquadraticO-1programming,Boolean quadraticprogrammingproblem,binaryquadraticprogramのような多くの別名が知られている[2]・
BQPは,CAD問題,マシンスケジューリング問題,capitalbudgetingandfinancialanalysis問題,trafIic
messagemanagement問題,分子構造問題などの多くの応用例を有し,更にさまざまな組合せ最適化問題への定式化も可能である.そのような組合せ最適化問題として,最大カット問題(maximumcutproblem),最 大クリーク問題(maximumcliqueproblem),maximumvertexpackingproblem,minimumvertexcover
problem,maximumindependentsetproblem,maxlmumweightindependentsetproblemなどがある [21SBQPに対する局所探索法
Merzらは,BQPに対するl-opt局所探索法とk-opt局所探索法を提案した[8lこれらの局所探索法で は,最良移動戦略(bestadmissiblemovestrategy)が基本戦略として利用されている.我々は,他の基本戦
略として即時移動戦略(firstadmissiblemovestrategy)をペースにした1-optとk岸opt局所探索法について
考えた.以下では,局所探索法の概要および各戦略について説明すると共に,Merzらの局所探索法と我々 の即時移動戦略による局所探索法について記述する.3.1局所探索法と基本戦略
一般に,組合せ最適化問題などの困難な問題に対しては,多種多様なアプローチが試みられている.そ
れらの最も基本となる重要なアプローチとして,局所探索法(LocalSearch)があげられる.
局所探索法は,与えられた解zに対して,ある近傍操作を加えることでその近傍Ⅳ(z)から新しい解⑳'を
生成し,その生成された解z'が,与えられていた解CDよりも良い評価値を有すれば,その解z'をzとみな し,再び近傍操作を施すことで近傍Ⅳ(z)から新しい解を生成および評価する改善処理を繰り返すもので ある.この局所探索法(解改善法)の終了条件は,解zにおいてⅣ(、)の中に改善解が存在しなくなった時 とされ,このzは近傍Ⅳのもとで局所的に最適な解(局所解)となる.つまりこの局所解の質は,局所探 索法で使用される近傍操作に大きく依存するものの,そこで使用される近傍操作では,これ以上に評価値 の良い解は存在しないことを意味する.例えば組合せ最適化問題の有名な問題の一つである,巡回セー ルマン問題において,二つの枝を入れ替える2-opt局所探索法は,三つの枝を入れ替える3-opt局所探索法 より,最終的に得られる解の質が劣ることがよく知られている.更に,LinとKernighanによって提案され た局所探索法[4]は,より多くの枝の交換を巧妙に行なうことから,2-optや3-.pt局所探索法よりも更に 良好な近似解を算出可能であることが知られている.また,グラフ分割問題において,類似のアイデアを 導入した局所探索法が,KernighanとLinにより提案されている[6]彼らのこの二つの局所探索法は,両問題において最も強力な解改善法として名高い.
バイナリ二次計画問題に対する局所探索法について 181
局所探索法では,ある近傍構造を利用して現時点での解勿の近傍Ⅳ(⑳)から選ばれる解z'ejv(z)を評 価し,⑳'に現在の解を移動させる操作を繰り返す.この移動に関する方法は,次の二つのタイプが良く知
られている.
●最良移動戦略(bestadmissiblemovestrategy)
・即時移動戦略(Hrstadmissiblemovestrategy)
前者は,Ⅳ(z)で生成される全ての近傍解を評価し,その中で最も評価値のよい近傍へ移動するものであ る.後者は,Ⅳ(z)でランダムに生成される近傍解が,現在の最良値よりも良い解であれば,すぐにその良 好な解へ移動するものである.これらの移動戦略は,対象にする問題やアルゴリズムの方針などの諸要因 に応じて決定される.
M最良移動戦略にもとづく局所探索法
MerzとHeislebenによる局所探索法[8]について説明する.彼らのBQPに対する局所探索法は,1-opt 局所探索法とk-opt局所探索法と呼ばれ,上述した最良移動戦略をベースにした移動ルールによって局所 解への到達を試みている.
3.2.11-opt局所探索法
まず,1-Opt局所探索法を以下に示す.Step,では,ランダムに初期解勿を生成し,Zのそれぞれの要素 に対するゲインを求める.このゲイン9kは,以下で計算され,O(、2)時間を要する.
7,
,鵬=q蛾(壷脆一z&)+2Z卿`(励一廼聡)
。=M≠虎 (2)
なお,厩=1-勿虎である.
MerzandHeislebenl-optLocalSearcll lGenerateaninitialsolutionzrandomly、
2Calculategajnsgdfbralljin{1,…,、}of2,.
3Dothefbllowinguntilgk≦0.
3.1Findhwith9Ic=max09..
3.21f9k>0,thensetzI,=1-ZIG,andupdategains銃.
4Returnz.
次に,各要素に対するゲインを調べ,その中から最も大きなゲインをもたらす要素Aをひとつ見つける.
もし,その要素AがStep3.2の条件を満足すれば,解勿を更新し,各要素に対するゲインも更新する.この ゲインの更新は式2によっても計算可能であるが,更に効率的に更新可能であることがMerzらの文献[8]
に記述されている.そしてStep3の処理を条件gに0まで繰り返す.そこで算出された解zは,1-opt近傍 のもとで局所解になる.
3.2.2k-opt局所探索法
k-opt局所探索法について記述する.n個の要素で構成されるバイナリベクトルのk-opt近傍は,1から10
個によるビットのフリッピングによって成される.
MerzandnPeislebenk-optLocalSearch lGenerateaninitialsolutionzrandomly.
Calculategains9ifbralljin{1,…,、}ofz、
DothefbllowinguntilGmQz≦0.
3.1Setzp=Z,Gma錘=0,G=0,C={1,…,、}、
a2DothefbllowinguntilC=の.
3.2.1Findjwithgj=maxj9d、
3.2.2setc=G+gj、
3.2.31fG>Gma⑰,thensetGmQ⑰=0,m6=⑳、
3.3Setzj=1-町.
3.4UPdategains9dfbralli、
3.5setc=CW}、
HGmaSC>0,thenSetZ=Z6,elSeZ=Zp、
Returnz.
2345
前述した1-opt局所探索法と同様に,初期解zの生成および各要素に対するゲインを計算する.そして,
この局所探索法の探索中に以前算出された解を保持するためのzp,探索中見つかった最良解恥のための変 数ゲインGma②,探索中に複数のピットルまでのゲインを保持する変数0,更にフリッピングが行われた要 素の情報を保持するCを用意する.Step3.2.1からStep3.2.3の処理では,1-opt局所探索法と同様な探索が 行われる.しかしながら,ゲインの増大に貢献しないようなビットjのフリッピングもStep3.3で行われ,
16個までのピットによるフリッピングが現在解のゲインGに従って同時に決定されていく.つまり,、この 処理はバックトラッキングにより,現在までに見つかったGmo錘より更によい解を算出することに貢献す る.しかしながら,いくらこのバックトラッキングを行っても最良解が更新されない場合がある.この更 新されない場合が内側のループで数回生じた時は,探索を止め,その内ループを脱出する方法が推奨され る.Merzらは,その数mを、<<、とし,m=100としている我々の実装によるk-opt局所探索法でも
、=100とする.
3.3即時移動戦略にもとづく局所探索法
ここでは,我々による局所探索法について説明する.我々のBQPに対する局所探索法は,Merzらと同 様に1-opt局所探索法とk-opt局所探索法であるが,上述した即時移動戦略をベースにした移動ルールを採
用している.
3.3.11-opt局所探索法
1-opt局所探索法を以下に示す.Steplでは,Merzらの局所探索法と同様に初期解Zをランダムに生成 し,zのそれぞれの要素に対するゲインを求める.このゲイン91$も,上述のように計算される.
Ourl-optLocalSearch
lGenerateaninitialsolutionzrandomly、
2Calculategains9dfbralliin{1,…,、}ofz・
3Dothefbllowinguntil9AG≦Ofbrntimes、
3.1ChooseMCom{1,…,、}randomly、
3.21fg虎>0,thensetzlc=1-mIC,andupdategainsgi、
4Returnz.
Step31および32では,各要素をランダムに選び,ゲインが正であるAを見つける.それが見つかった と同時に解zを更新し,更に各要素に対するゲイン仇も更新する.この操作を繰り返し,n回の探索を実行 しても解が更新されなければ,局所探索法の処理を停止する.
バイナリ二次計画問題に対する局所探索法について 183
3.3.2k-opt局所探索法
我々のk-opt局所探索法では,上述した即時移動戦略にもとづく1-opt局所探索法とMerzらによるk-opt 局所探索法を組み合わせたような形で実現される.まず,任意の初期解に対して,n回で探索を終了する 即時移動戦略にもとづく1-opt局所探索法を実施する.そこで得られた解に対してMerzらのk-opt局所探 索法を実施する.そして,そのk-opt局所探索法の最終条件式でGmag6が正であれば,再びn回で探索を終 了する即時移動戦略の1-opt局所探索法を実施する過程を繰り返す.
この局所探索法は,即時移動戦略にもとづく1-opt局所探索法とMerzらによるk-opt局所探索法を巧み に融合しており,即時移動戦略にもとづく1-opt局所探索法によって算出される解に依存するため,最終 的にk-opt近傍で得られる局所解は,Merzらのk-opt局所探索法によって算出される局所解とは異なるこ とが多い.仮に,即時移動戦略にもとづく1-opt局所探索法ではなく,Merzらの1-opt局所探索法をこの k-opt局所探索法の前で利用したとしても,k-opt近傍の初期探索では,Merzらの1-opt近傍とほぼ同様な 処理を実施するので,k-opt近傍による解の更新は期待できない.
4数値実験
本論文で記述したBQPに対する四つの局所探索法の探索性能を確かめるために,BQPのベンチマーク 問題[1,2,3]から変数500~2500までの大規模な問題例を選び,数値実験を行なう.ランダム解を生成し 各1-opt局所探索法を1000回試行した場合の結果を表1に,同じく1000回試行した場合の各k-opt局所探 索法の結果を表2に示す.各表では,1000回の試行で得られた解の最良値と平均値,局所探索法で費やさ れた1000回試行での全計算時間(秒)である.従って,局所探索法1回の試行による平均計算時間は1000 で除算することにより得ることができる.全ての数値実験は,富士通GP400SMODEL10(OSはSoMs7)
上で実行され,プログラムはC言語でコード化されている.なお,MerzとFreislebenによる1-opt局所探 索法をMF1-opt,k-opt局所探索法をMFk-optとし,我々の各局所探索法をKN1-opt,KNk-optと記する 適用したベンチマーク問題は,Gloverらによる500変数の五つの問題例(glov500)[3]と,Beasley[2]によ る500変数のbeas500,1000変数のbeaslOOOおよび2500変数のbeas2500で,それぞれのサイズのBQP は10個の問題例を含んでいる.これらの問題例での行列Qのdensityは,g1ov500-1が0.1,glov500-2が 0.25,9ユov500-3が0.5,g1ov500-4が0.75,9ユov500-5が1.0である.また,beasの全ての問題例では0.1 となっている.従って,変数の数が同じでもdensityが小さい方が高速に計算され得ることは明白である.
これらの全問題例は,ORLIB[1]より取得可能である.
まず,表1にあるMF1-optとKN1-optの結果について考察する.なお,表中の大文字の数値は,両1-Opt 局所探索法の比較において良好な結果を算出した方を指している.これは表2の場合も同様である.表1の 結果から,KN1-optはMF1-optとの平均値の比較において,全問題例に対して優れた結果が得られている ことがわかる.計算時間での比較では,KN1-opt,MF1-opt共に同程度であることから,KN1-optは良好 な局所探索法であることが確認できた.
次に,MFk-optとKNk-optの結果を表2に示す.この表からも,我々の開発した局所探索法が平均値で 優れていることがわかる.また,計算時間の比較においても,1-opt局所探索法の場合と同様にほぼ同程度 であることから,KNk-opt局所探索法は,Merzらの局所探索法より比較的に良い結果を算出可能な局所探 索法であることが確認できた.
以上の結果から,我々の開発した局所探索法はBQPに対して極めて強力なMerzらの局所探索法と同程 度もしくはそれ以上の探索性能を有する解法であることを確認した.このような局所探索法をメタ解法の アルゴリズム内部もしくは外部に導入することにより,本論文で示した結果よりも更に良好な結果が期待
できるものと考えられる.
表1:BestandaⅣeragesolutionvaluesfbrl-optlocalsearchbyMerzandHeisleben(MF1-opt)and l-optlocalsearchbyKatayamaandNarihisa(KN1-opt)fOrg1。v500,beas500,beaslOOO,andbeas2500
instances.
(1000runs) MF1-opt KN1-opt avgtime(8)
00012345678911234567891123451234567891一一一一一一一一一一一一二一一一一一一一eいいいいいいひびひいいいいいい叩叩叩叩叩叩叩叩叩mmmmmm叩mmmmc00000000000000000000000005555555555
m55555555555555511111111112z22222222
twwwww麺翠頭串頭率函串率率函串率巫函墾率率率串頭翠頭翠塑串串率巫率伽臥臥喫臥臥鴎臨醍槌舶鴎殖醍距随嘘鴎殖殖臨頤顕随醍沌加随随舶礎殖媚殖頤殖 besttime(8)
4.43 10.45 18.69 25.33 31.97 4.51 4.11 4.41 4.02 3.94 4.07 4.29 4.11 3.82 4.07 24.27 24.45 23.93 24.81 24.01 24.47 23.33 23.75 24.42 23.44 184.23 181.68 186.35 183.12 183.63 182.75 183.52 185.13 184.85 183.02 best
61107 100158 137986 172705 190502 116422 128339 130812 129958 125433 121575 122184 123530 120751 130614 370941 353975 369889 369749 351347 358675 370405 350655 347900 350394 1510247 1466104 1409578 1503822 1487901 1464638 1473209 1481363 1477724 1478125
g〃105625558555805180500158〃828,55801卸別別MWM蛆血筋皿蛆佃側朋Ⅲ肛蛆W岨別別朋加肌舶川朋而釦町門別朋皿飽咀9689367625971087702606167842017084898507368838918879656566369694864286593781222211212646645644495997567661111111111111333333333344344444441111111111
61072 100128 138035 172590 190141
59778.4 98309.7 135451.9 170374.1 186632.8
4.09 8.69 14.63 19.31 24.35 116491
128221 130790 130030 125433 121402 122166 123421 120701 130561
113330.3 126517.9 128381.2 127983.2 123279.5 118927.9 119300.8 120856.7 117553.2 128493.7
⑫旭肌朋朋旧駆冊迦卯
●●●●●●●●●●4434443343
370732 354504 370421 369785 351755 358455 371039 350060 347634 350042
366951.8 348690.1 365250.3 364715.0 345868.8 354382.9 365718.4 345431.0 342732.3 345981.4
市旧加斫皿醐朋即製肥22222211222222222222
1508717 1465572 1406607 1504582 1487295 1467234 1473606 1480314 1478602 1476849
1497011.9 1454084.0 1395797.4 1492755.3 1475869.8 1454500.6 1461691.2 1470636.4 1465662.7 1464327.7
176.15 175.83 177.87 177.71 197.20 176.92 175.10 177.23 176.99 175.24
むすび
5
本論文は,バイナリ二次計画問題に対する複数の局所探索法について記述した.特にKernighanとLin のアイデアを利用したk-opt局所探索法は,比較的短時間に極めて良好な近似解を算出可能であることが 確認できた.また,即時移動戦略をベースにした我々の局所探索法は,Merzらによって提案された最良移 動戦略をベースにした局所探索法よりも良好な近似解を平均的に算出可能であることを確認した.
本論文で示したk-opt局所探索法は,Gloverらによるタブ探索法[3]やBeasleyのタブ探索法およびアニー リング法[2],更にLodiらの遺伝的アルゴリズム[5]よりも短時間に良質の近似解を算出可能である.これ は,この種のメタ解法で使用された局所探索法が本論文で示したk-opt局所探索法よりもかなり性能が劣 るためであると考えられる.従って,この種のメタ解法にk-opt局所探索法などの強力な局所探索法を巧 みに組み込むことができれば,更に高性能なメタ解法が実現されると共に高品質な近似解が期待できる.
バイナリ二次計画問題に対する局所探索法について 185
表2:Bestandaバノeragesolutionvaluesandrunningtimesinsecondsfbrk-optlocalsearchbyMerz andFYeisleben(MFk-opt)andk-optlocalsearchbyKatayamaandNmihisa(KNk-opt)fbrg1。v500, beas500,beaslOOqandbeas2500instances.
(1000runs) MFk-opt KNk-opt avg・time(8)
best time(8)
16.15 28.98 47.02 57.37 75.11 16.18 14.41 14.81 14.97 15.05 16.06 15.77 16.06 16.05 15.34 60.37 62.26 61.43 63.61 65.02 62.55 59.63 63.13 63.37 61.28 382.06 376.33 382.38 369.71 374.06 371.16 371.33 369.22 382.47 380.66
00012345678911234567891123451234567891一一一一一一一一一一一一一一一二一一一一
eいい小ひびトいいひびトレひいい叩叩叩叩叩叩叩卯⑪叩叩叩叩”叩叩叩mmm
c00000000000000000000000005555555555m55555555555555511111111112222z22222twwwww麺頭率麺巫率函餉麺率率麺翠麺麺函巫函串函翠函率率函顛麺翠函函唾邸臥臥臥臥距醍唾殖殖随礎随距随鴎塵酩館出殖距焔殖顕頤頤距随館睡殖顕鴎随best 61194 100161 138035 172771 190507 116586 128339 130812 130097 125487 121772 122201 123559 120798 130619 371438 354932 371236 370675 352756 359553 371131 351886 349337 351398 1515420 1470770 1413453 1507599 1491662 1469107 1478678 1483985 1482112 1482302
g86〃20〃8〃8642810,0658866228ユ55〃〃〃206諏蛆佃砠別Ⅲ脈冊祀氾囲朋加町朋肌印〃岨泌W祀朋ⅢⅢ朋胴Ⅲ肌朋加而旭鉋朋釦97305594698499051539168483961246470釦卯師胴朋脳町釦加皿別別泌岨釦扣朋的的印朋的蛆灯組朋陥朋肥閉肌胴即WW1111111111111333333333354454444441111111111
61194 100161 138035 172771 190502
60861.1 99610.0 137150.4 171824.7 189003.6
16.36 26.89 41.95 51.37 66.29
692772198983198705915380472576680051230012332222231111111111
115458.3 127908.3 130400.3 129548.2 124839.2 120730.5 121199.7 122808.0 119798.9 129965.3
16.04 14.68 14.94 14.88 15.38 15.77 15.61 15.73 15.94 14.72 371438
354932 371236 370584 352760 359452 371131 351836 349325 351415
370356.6 352837.9 369325.4 369162.7 350820.5 357929.8 369361.9 349600.8 347180.0 349618.1
朋肥測馳開別酊氾師側●●●●●●●●●●印阻飢佃肌飢釦囮閲飢
1508705.9 1465506.8 1408240.8 1502872.6 1486979.8 1464043.2 1472156.9 1480006.3 1477361.7 1476725.9 1515694
1469764 1413009 1507625 1491737 1468353 1477792 1483602 1482145 1482208
384.76 380.97 391.62 373.68 382.64 371.21 378.97 369.88 386.31 387.93
謝辞
現在投稿中にも関わらず,文献[8]を快くお送り頂いた,UniversityofSiegenのP・Merz博士に深く感
謝の意を表します.
参考文献
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バイナリ二次計画問題に対する局所探索法について 187
OnLocalSearchHeuristicsfbrBinaryQuadratic ProgrammingProblem
KengoKATAYAMA・HiroyukiNARIHIsA DepqrtmentQ/〃b7wDqtjonqndCbmputerEn9jnee伽9,
F1zcultZ/qfE7D9jneem叩,
OhqyqmqUnjtノeMtUqfScZence・
Z-1Rjdqj-cho,OkaZ/qmd,7W-0005,J〃α〃
(ReceivedNovember4,1999)
Unconstrainedbinaryquadraticprogrammingproblem(BQP)hasawidevarietyofapplicationsanditispossible tofbrmulatetomanycombinatorialoptimizationproblems、Generallyウexactmethodshavebeenappliedtothe BQP,however,RGloveretaLattemptedtoapplyatabusearchalgorithm,whichbelongstotheheuristic algorithms,andgoodresultswerereported・Thispaperdescribeslocalsearchheuristicsbasedonl-optand kPoptusinganideaofKernighanandLin・Theseheuristicsarebasedonthebestadmissiblemovestrategyand arefirstlydevelopedbyMerzetaLtotheBQP・Weshowsearchabilitiesofl-optork-optlocalsearchheuristics basedonthefirstadmissiblemovestrategydevelopedbyourselvesHrstly.