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ポストTPPにおけるアジア太平洋の 経済秩序の新展開

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Academic year: 2024

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ポストTPPにおけるアジア太平洋の 経済秩序の新展開

平成28年度外務省外交・安全保障調査研究事業

平成29年3月

平成 年 3 月 29

ポスト TPP におけるアジア太平洋の経済秩序の新展開

公益財団法人

日 本国際問題研究所

表紙_ポストTPP研究会.indd 1 2017/12/12 17:45:56

(2)

はしがき

本報告書は、当研究所が平成27-28年度外務省外交・安全保障調査研究事業(総合事業)

の補助を受けて、2年間に亘り実施してきた「ポストTPPにおけるアジア太平洋の経済秩 序の新展開:インクルーシブな経済連携の加速化と取り残される地域の対応分析」の「ポ ストTPP研究会」の最終成果を取りまとめたものです。

TPPは、高水準の貿易・投資の自由化と広範囲のルール分野を包摂する「21世紀型」の 新しい通商枠組みのモデルとして、国際通商法の発展とアジア太平洋地域の地域統合の進 展に対して極めて重要な意義を有しています。日本経済にとっても、TPPは成長戦略の要 であり、モノ、サービス、投資の自由化やルール面での規律強化により、国内外において の貿易投資活動が活性化することや、グローバル・サプライチェーン構築を支える原産地 規則等の要素の確立により、日本国内、海外生産地、最終消費地でシームレスなサプライ チェーンの構築を促すことが期待されています。

TPPを巡る動きは、2015年10月に大筋合意に達し、2016年2月に全参加国が協定に署 名をしましたが、米国のドナルド・トランプ大統領が就任直後にTPPからの離脱を表明し たことで、発効条件を満たせず凍結状態となっています。2016年以降、先進国を中心に反 グローバリズムの動きが顕在化し、保護主義が台頭するリスクが懸念されています。世界 の通商秩序の行方も不安定かつ流動的となり、この状態が続けば地域全体の繁栄と安定に 負の影響を及ぼしかねません。また、長期的なアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築 を展望すると、地域統合のプロセスは分水嶺であり、日本がリーダーシップの役割を担っ て、地域の通商秩序の礎を固めることが最重要の課題です。本報告書では、TPPが持つ戦 略的・経済的な意義について多角的に分析を行っており、今後わが国が取るべき通商戦略 のあり方について重要な示唆を与えてくれています。

本報告書に表明されている見解は全て各執筆者のものであり、当研究所の意見を代表す るものではありませんが、本書が地域の経済連携推進の一助になれば幸いです。

最後に、本研究に積極的に取り組まれ、本報告書の作成にご尽力をいただいた執筆者各 位、その過程でご協力をいただいた関係各位に対して、改めて甚深なる謝意を表します。

平成29年3月

公益財団法人 日本国際問題研究所 理事長 野上 義二

(3)

研究体制

主 査: 浦田 秀次郎 早稲田大学アジア太平洋研究科 教授 委 員: 安藤 光代 慶應 義塾大学商学部 教授

石川 幸一 亜細亜大学アジア研究所 教授 石戸 光 千葉大学法政経学部 教授 馬田 啓一 杏林大学総合政策学部 名誉教授 国際貿易投資研究所 理事・客員研究員

江原 規由 国際貿易投資研究所 研究主幹 川崎 研一 政策研究大学院大学 特任教授

日本国際問題研究所 客員研究員 久野 新 杏林大学総合政策学部 准教授 清水 一史 九州大学大学院経済学研究員 教授 中川 淳司 東京大学社会科学研究所 教授 浜口 伸明 神戸大学経済経営研究所 教授 平川 幸子 早稲田大学留学センター 准教授 深川 由起子 早稲田大学政治経済学術院 教授 三浦 秀之 杏林大学総合政策学部 専任講師

日本国際問題研究所 若手客員研究員 山田 順一 独立行政法人国際協力機構 上級審議役

渡邊 頼純 慶應義塾大学総合政策学部 教授 委員兼幹事: 山上 信吾 日本国際問題研究所 所長代行

相 航一 日本国際問題研究所 研究調整部長 柳田 健介 日本国際問題研究所 研究員

(敬称略)

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目 次

序論

浦田秀次郎・柳田健介 ··· 1 第1章 TPPと21世紀の貿易・投資ルール

中川 淳司 ··· 11 第2章 TPPとアジア太平洋のFTA

-トランプ・ショック後の経済連携の方向性-

馬田 啓一 ··· 31 第3章 米国のTPP離脱と日本のFTA戦略

石川 幸一 ··· 45 第4章 ポストTPPの日本の通商戦略と経済統合の展望

-ポストTPPとEU(欧州連合)の対応-

渡邊 頼純 ··· 65 第5章 米国外交と国内政治におけるTPP

三浦 秀之 ··· 77 第6章 中国のFTA戦略と一帯一路戦略

江原 規由 ··· 93 第7章 見直しを迫られる韓国の通商政策

-ポストTPPへの取り組み-

深川 由起子 ··· 117

第8章 TPPとASEAN

-トランプ大統領の影響を含めて-

清水 一史 ··· 139 第9章 台湾の通商戦略

-TPPへの期待-

平川 幸子 ··· 149 第10章 ラテンアメリカ諸国におけるTPP問題

浜口 伸明 ··· 163

(5)

第11章 アジア太平洋地域の貿易投資構造

-国際産業連関表から見る経済関係-

柳田 健介 ··· 179 第12章 国際的生産・流通ネットワークとTPP

安藤 光代 ··· 201 第13章 日本企業のサプライチェーンとFTA

-ASEANとの関係を事例として-

石川 幸一 ··· 219 第14章 サービス貿易とTPP

石戸 光 ··· 235 第15章 EPAの経済効果

川崎 研一 ··· 247 第16章 地域統合における経済協力の役割

山田 順一 ··· 259 第17章 FTA締結に伴う国内対策のあり方

-日米比較を通じた評価-

久野 新 ··· 271 終章 提言

浦田秀次郎・柳田健介 ··· 283

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