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低電圧マルチポートRAMの トランジスタサイズの影響(2)

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(1)

トランジスタサイズの影響(2)

三道一弘・多田昭晴*

岡山理科大学大学院工学研究科修士課程情報工学専攻

*岡山理科大学工学部情報工学科

(1998年10月5日受理)

1.まえがき

現在,急速に市場が拡大している,バッテリー駆動させる携帯機器の分野では,より低 電圧化を図り消費電力を抑えることでバッテリーの寿命を長くする事が要望されている。

マルチポートRAM(MPRAM)を用いると複数の経路から同時にデータを書き込んだ り読み出したり出来るので,並列動作が可能になり,より高速化が実現出来る。また,入 出力が独立した経路で行われるので,RAMへのアクセス回路を簡素化することが出来る。

前回の『低電圧マルチポートRAMのトランジスタサイズの影響』では,トランジスタ のサイズ(ゲート長:L,ゲート幅:W)を変更することにより,1.5Vの低電圧で動作

速度13.84nsという研究成果を得た2)3)。

本研究では電池駆動可能な1.2Vで,より高速・安定動作を目的とし,デバイスパラメ

ータとセンスアンプ部の回路変更,しきい値電圧のコントロールを行う')。

2.シミュレーション 2.1シミュレーション方法

本研究では,前回(低電圧マルチポートRAMのトランジスタサイズの影響)2)の使用し た図1に示す作動型センスアンプを用いたMPRAMをベースに動作電圧1.2Vでより高

速動作を実現するために,次に示す3つの方法を実行する。

(1)ゲート長Lが0.5浬mのデバイスパラメータを0.35浬mに変更する。ゲート幅Wは前 回(低電圧マルチポートRAMのトランジスタサイズの影響)2)と同じ。

(2)センスアンプ部の回路を作動型からラッチ型に置き換える。

(3)MOSFETのしきい値電圧を低く抑える。

また,本研究で使用した回路では書き込み時間に対して読み出し時間が非常に遅く動作

速度の高速化の妨げになっており,これは書き込みに対し2つ多くのトランジスタを介し

てから,読み出しを行っているからであり,この方式のセルを用いたマルチポートRAM

(2)

では,やむをえないことである。よって本研究での動作速度は読み出し動作遅延の中の各 部の部分遅延と全体の遅延を動作速度として示している。

検証した動作電圧は3.3Vから1.2Vまで0.3V刻み,そして1.0Vである。

2.20.35〃mデバイスパラメータによる高速化

まず,前回(低電圧マルチポートRAMのトランジスタサイズの影響)2)の0.5〃mプロ

セス作動型センスアンプでの動作速度を表1に示す。

次に,今回のデバイスパラメータを0.5匹、プロセスから0.35/zmプロセス変更した場合

の動作速度を表2に示す。1.2V動作時の動作遅延が29.04nsから16.040nsと55.23%

に減少し動作速度の向上が図れた゜

2.3ラッチ型センスアンプによる高速化

ここでは,これまで使用していた作動型センスアンプをラッチ型センスアンプに変更す ることでセンスアンプ部の遅延を減少きせ動作速度の高速化を図る。図2にラッチ型セン

スアンプを用いたMPRAMの回路図を示し,表3に0.35ノリ、プロセス作動型センスアン

プを用いた場合と,ラッチ型センスアンプを用いた場合のセンスアンプ部と全体の動作速 度を示す。

読み出し用アドレス

書き込み用アドレス

DOT1 暁み出し回路(センスアンプ割!)

図1作動型センスアンプを用いたMPRAMの回路

表10.5匹、プロセス作動型センスアンプでの動作速度 動作電圧(V)3.33.02.72.42.11.81.51.2 動作速度(ns)3.784.124.635.526.768.6713.8429.04

表20.35座、プロセス作動型センスアンプでの動作速度

動作電圧(V)3.33.02.72.42.11.81.51.21.0 動作速度(ns)2.5762.8283.1833.6904.4805.8248.53316.04034.236

(3)

表3から1.2V動作時のラッチ型センスアンプを用いた場合とセンスアンプ部の遅延が,

作動型センスアンプを用いた場合の3.499nsから1.360nsと38.97%に減少しているこ

とが確認できる。全体動作遅延でも1.2V動作時16.040nsから13.900nsと86.658%に

減少させることが出来た。

WBLCRBL WBL

-芋qirF

銃み出し用アドレス

書き込み用アドレス

<.

ii上|鱒PI7l

7-1入

DOT1 読み出し回路(センスアンプ部)

図2ラッチ型センスアンプを用いたMPRAMの回路

表30.35ノumプロセス作動型・ラッチ型センスアンプを用いた場合の動作速度 動作速度(ns)

動作電圧(V) センスアンプ部 全体

作動型ラッチ型作動型ラッチ型

307418520

●●●●●●●●●332221111

0.572 0.644 0.730 0.856 1.039 1.343 1.925 3.499 7.128

0.180 0.189 0.208 0.245 0.287 0.424 0.665 1.360 3.001

2.576 2.828 3.183 3.690 4.480 5.824 8.533 16.040 34.236

2.180 2.373 2.661 3.080 3.710 4.905 7.246 13.900 30.091

2.4しきい値電圧制御による高速化

MPRAMの回路を低電圧で動作させた場合に動作速度が低下する主な原因の1つにMOS

FETの駆動電流の低下がある。ここでは従来使用してきたMOSFETのしきい値0.90V

を,より低下させることでMOSFETの駆動電流を大きくし動作速度の高速化を図る゜

図3にNMOSFETのしきい値電圧を0.90Vから0.15Vまで0.15V間隔で変化させ た場合の特`性を示す。ゲート電圧に対するドレイン電流はしきい値が下がるほど大きくな っていることが確認できる。また,しきい値電圧が0.45V未満になるとゲート電圧0.00V

(4)

、企旦△

I。

、、垣△

OuA

OV IV

V88

図3L=0.35似mでのNMOSFETのしきい値電圧による特」性の違い

表4しきい値電圧が0.90V,0.75V,0.60V,0.45Vの場合の動作速度 動作速度(ns)

動作電圧(V) しきい値電圧(V)

0.90 0.75 0.60 0.45

307418520

●●●□●●●●●332221111

2.576 2.828 3.183 3.690 4.480 5.824 8.533 16.040 34.236

2.094 2.240 2.464 2.788 3.277 4.064 5.604 9.071 15.210

1.950 2.078 2.245 2.461 2.792 3.290 4.146 5.819 8.177

1.778 1884 2.032 2202 2.438 2.753 3.277 4.185 5.292

時にもドレイン電流が流れ,トランジスタがOFFになっていないことが確認できる。よ って本研究で使用したデバイスパラメータでは,しきい値電圧を0.45V以下に下げること が出来ないことがわかる。

表4に0.35ノumプロセス・ラッチ型センスアンプMPRAMを用いて,しきい値電圧が

0.90V,0.75V,0.60V,0.45Vの場合の動作速度を示す。

表3より,動作遅延がしきい値電圧0.90Vの13.900nsから,しきい値電圧0.45V時 には4.185nsと30.11%に減少したことが確認できる。

3.まとめ

表5に,前回(低電圧マルチポートRAMのトランジスタサイズの影響)2)と今回のシミ ュレーション結果を比べたものを示す。

今回の研究では1.2V動作での動作速度を前回の29.04nsから4.185nsと向上させるこ とが出来た。これを動作周波数で表すと119.47Mzとなる。

(5)

表5シミュレーション結果の比較

前回 今回

動作電圧 1.5V 1.2V

動作速度(遅延) 13.84ns 4.185,s 動作周波数 36.13Mz 119.47MZ テ鰻パイスパラメータ 0.5」um 0.35ノum

また1.2Vのバッテリーで駆動させている場合バッテリーが消耗し電圧が1.0Vまで低

下した場合でも94.48Mzでの動作が可能である。

本研究中で,最も動作速度の高速化に効果的だったのは,MOSFETのしきい値電圧を 低くすることであり,続いてデバイスパラメータの変更,センスアンプ回路の変更であっ た。センスアンプ回路の変更の効果が低いのは,他の方法は回路全体に影響を与えるのに 対し,この方法はセンスアップ部だけしか効果をもたらさないからである。

参考文献

1)石川尚道・多田昭晴:岡山理科大学紀要第33号A,pp、153-159,1997.

2)三道一弘・石川尚道・多田昭晴:岡山理科大学紀要第33号A,pp、137-142,1997.

3)三道一弘・石川尚道・多田昭晴:電気・情報関連学会中国支部第48回連合大会講演論文集,p、164,0ct、

1997.

(6)

TheEffectsofTransistorSize

forLow-voltageMulti-portRAM(2)

KazuhiroSANDoHandAkiharuTADA*

GtmCCz花Sbh00ノq/a2gf"ccガブZg

*Dapa汀加e"/q/I)q/、'0α幼〃α"‘CD'"p"ねγDzg伽e",zg OhzZyzz”αU>z/DC応ilbノq/Sと卿ca

jWtzj-c"01-1,0ノレzZy[z))、700-0005,ノヒZ,α〃

(ReceivedOctober5,1998)

Multi-portRAMhasbecomeoneofthekeyelementsforLSIbacauseitallowssimultaneous accessesfrommultiplesources,andtheparalleloperationscanhaveahighsystemthroughput・Inour lastresearch0ITheEffectsofTransistorSizeforLow-voltageMulti-portRAM''demonstratedthat thetargetcircuitcouldrunatL5voltsand13.84nsbychangingthetransistorsize・Itseemsnecessary toreducethevoltageandextendthelifeofthebatteryintheportableapplianceofabatterydrive Thispaperexaminesthepossibilityofchangingthedeviceparameter,senseamplifier,andthresh oldvoltagetorunatL2volts.

Referensi

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