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佐藤 正晴 教授(専攻 メディア史)

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Academic year: 2023

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佐 藤 正 晴 教 授

(専 攻 メ デ ィ ア 史)

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( 1 ) 社 会 学 と は ど の よ う な 学 問 と お 考 え で す か 。

私 は 高 校 時 代 、 「 自 分 が 大 学 4 年 間 を 費 や す に 足 る 学 科 は 何 か 」 を な か な か 思 い 描 け ま せ ん で し た 。 文 学 ・ 法 律 学 ・ 政 治 学 ・ 経 済 学 ・ 経 営 学 ・ 国 際 関 係 学 、 以 下 諸 々 。 と て も 自 分 が 関 心 を も っ て 勉 強 し て い け る 学 科 と は 考 え ら れ ま せ ん で し た 。 そ う い う 中 、 一 番 つ か み ど こ ろ が な い と い う か 裁 量 が 広 く 志 望 が 曖 昧 な 自 分 を 受 け 入 れ て く れ そ う な 学 科 に 見 え た の が 社 会 学 で し た 。 し か し 当 然 、 大 学 入 学 後 も 自 分 が な ぜ 大 学 に 来 た の か 、 社 会 学 と は 何 を 学 ぶ の か 、 自 分 は な ぜ 社 会 学 を 選 ん だ の か 、 あ ま り よ く 分 か ら な い ま ま 時 間 が 流 れ て い き ま し た 。

た く さ ん の 社 会 学 者 の 先 生 方 の 授 業 を 受 け ま し た が 、 「 こ れ が 社 会 学 で あ る 」 と 断 定 的 に 言 い 切 る 先 生 は ほ と ん ど お ら れ ま せ ん で し た 。 お そ ら く 社 会 学 者 の 数 だ け 社 会 学 へ の 考 え 方 が あ る と い う こ と で し ょ う が 、 そ れ は 決 し て 社 会 学 が 浅 く 散 漫 な 学 問 で あ る と い う こ と で は な く 、 家 族 、 地 域 、 産 業 、 犯 罪 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン か ら 携 帯 電 話 の 普 及 や 若 者 の 流 行 な ど ま で も 多 様 な 社 会 現 象 の 〈 現 代 性 〉 を 扱 っ て い る と い う こ と で す 。 日 本 や 世 界 で 、 い ま ま さ に 起 こ っ て い る 事 象 の 実 態 や そ れ が 発 生 す る 理 由 を あ き ら か に し 、 そ の 事 象 の 効 果 な ど に つ い て 思 考 を め ぐ ら す の が 、 社 会 学 的 思 考 だ と 思 い ま す 。

私 が 大 学 時 代 に 関 心 を も っ た 社 会 学 は マ ス ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 メ デ ィ ア を 通 じ て 社 会 に つ い て 考 え る こ と で 、 こ の 研 究 テ ー マ と 出 会 え た こ と が 、 社 会 学 を 学 ん で い く 上 で の 最 大 の 成 果 で あ っ た と 思 っ て い ま

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す 。 日 常 生 活 を 研 究 対 象 と す る 社 会 学 に お い て は 、 そ の 気 に な れ ば 毎 日 が 小 さ く て も 新 し い 発 見 に 満 ち て い る わ け で 、 そ の よ う な 新 鮮 な 発 見 感 覚 を 持 ち 続 け る こ と が 大 事 に な り ま す 。 た だ 自 分 が 発 見 し た こ と で あ れ ば 何 を や っ て も よ い の で は な く 、 自 分 が 立 て た 問 い に 答 え る だ け で は な く 、 そ の 問 い 自 身 が 時 代 を 超 え て 皆 に 共 有 さ れ る よ う な 鋭 い 問 い で あ る か ど う か も 大 切 で す 。 マ ル ク ス 、 デ ュ ル ケ ム 、 ヴ ェ ー バ ー 、 ジ ン メ ル と い っ た 時 代 を 超 え て 何 度 も 問 い 直 さ れ る 問 い を 立 て た 先 人 の 社 会 学 者 に つ い て も 勉 強 す べ き で す 。 自 戒 の 念 を 込 め て い ま す 。 社 会 学 を 知 れ ば 世 界 の 広 が り も 大 き く な る わ け で 、 社 会 学 を 単 な る 知 識 に と ど め る の で は な く 、 大 学 時 代 に 社 会 学 を 使 い こ な せ る よ う に な っ て く だ さ い 。

(2 ) 先 生 が 専 攻 さ れ て い る 、 あ る い は 、 こ の 大 学 で 学 生 に

教 え ら れ て い る 社 会 学 と は ど の よ う な 学 問 で す か 。

「 メ デ ィ ア 史 」 を 専 攻 し て い る と い う と 「 メ デ ィ ア 史 っ て 歴 史 学 じ ゃ な い の ? 」 と 思 う 人 が い る か も し れ ま せ ん 。 メ デ ィ ア 史 は 社 会 学 で す 。 社 会 学 と し て 同 時 代 を 生 き る 人 々 の 実 感 や リ ア リ テ ィ ( 現 実 感 ) を 重 視 す る た め に は メ デ ィ ア 史 が 必 要 な の で す 。 「 マ ス ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 発 達 と 普 及 」 と い う 言 い 方 が 現 代 の 社 会 を 語 る 上 で の 決 ま り 文 句 に な っ て い る こ と は 、 皆 さ ん ご 存 知 の 通 り だ と 思 い ま す 。 し か し 「 マ ス ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 発 達 と 普 及 」 を 歴 史 的 分 析 に よ っ て 明 ら か に す る 研 究 が 十 分 に な さ れ て き て い る と は い え な い と 思 い ま す 。 私 が 専 攻 し て い る メ デ ィ ア 史 は 、 「 現 代 社 会 」 あ る い は 「 近 代 」 を 一 定 の 歴 史 的 展 望 の も と に と ら え る た め に 、 マ ス ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン あ る い は メ デ ィ ア を 歴 史 的 に と ら え る こ と を 有 効 な 研 究 視 角 と し て 捉 え る 学 問 で す 。 メ デ ィ ア 史 の な か に は 当 然 、 新 聞 史 、 出 版 史 、 放 送 史 と い っ た 枠 組 み が 含 ま れ ま す が 、 パ ー ソ ナ ル な メ デ ィ ア や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 歴 史 、 ジ ャ ー ナ リ ズ ム の 歴 史 な ど 幅 広 い 社 会 的 視 野 の な か で 研 究 し て い ま す 。 さ ら に 自 分

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の 課 題 と し て 、 メ デ ィ ア と い う 視 角 か ら 政 治 ・ 社 会 ・ 文 化 ・ 経 済 な ど を 実 証 性 を も っ て 切 り 取 れ る よ う に な り た い と 考 え て い ま す 。

( 3 ) 1 ~ 2 年 次 で 読 ん で 欲 し い 本

1 . 『 日 本 の ジ ャ ー ナ リ ズ ム 』 ( 新 井 直 之 ・ 内 川 芳 美 編 有 斐 閣

1 9 8 3) 日 本 の ジ ャ ー ナ リ ズ ム の 特 質 を 近 現 代 史 の 展 開 の 中 で

明 ら か に し て い る 。

2 . 『 本 が 死 ぬ と こ ろ 暴 力 が 生 ま れ る 』 ( バ リ ー ・ サ ン ダ ー ス ・ 杉 本 卓 訳 新 曜 社 1 9 9 8) ま さ に タ イ ト ル 通 り 。 電 子 メ デ ィ ア 時 代 に お け る 人 間 性 の 崩 壊 を 提 唱 し て い る 。

3 . 『 T V マ ス コ ミ 「 こ と ば 」 の 真 相 』 ( 藤 井 青 銅 メ デ ィ ア フ ァ ク ト リ ー

2 0 0 1) こ の 本 に は 私 の 授 業 と 同 じ ノ リ を 感 じ ま す 。 こ の 本 を 読

ん で 面 白 い と 思 わ な い 人 は 私 の 授 業 を 受 け て も 面 白 く な い の で は ? 絶 対 に 面 白 い で す 。

4 . 『<声 >の 国 民 国 家 ・ 日 本 』 ( 兵 藤 裕 己 N H K ブ ッ ク ス 2 0 0 0) 浪 花 節 の 声 と い う 視 点 か ら 、 近 代 日 本 の 成 立 を 問 い 直 し て い る 。

5 . 『 敗 北 を 抱 き し め て ― 第 二 次 大 戦 後 の 日 本 人 ― 』 ( ジ ョ ン ・ ダ ワ ー 著 、 三 浦 陽 一 ・ 高 杉 忠 明 訳 岩 波 書 店 2 0 0 1) 敗 戦 後 占 領 下 に あ り 、 種 々 制 約 は あ っ た が 、 他 方 実 に 生 き 生 き と 新 し い 理 想 を 謳 っ た 精 華 と し て 「 日 本 国 憲 法 」 を 取 り 上 げ て い る 。 6 . 『 ぼ く ら が ド ラ マ を つ く る 理 由 』 ( 北 川 悦 吏 子 他 角 川 O N E テ ー

マ 2 0 0 1) 誰 も が 知 っ て い る 人 気 ド ラ マ の 制 作 者 た ち が お も し

ろ く ま じ め に 語 っ て い る 。

7 . 『 子 ど も の 笑 い は 変 わ っ た の か 』 ( 村 瀬 学 岩 波 書 店 1 9 9 6) 社 会 の 変 動 と と も に 、 子 ど も の 笑 い は 変 わ っ た の か 。 現 代 の 笑 い は 、 子 ど も た ち の 生 活 と 意 識 に ど う い う 影 響 を 及 ぼ し て い る の

か 。1 9 6 0 年 代 以 降 の テ レ ビ 番 組 と お 笑 い タ レ ン ト 、 テ レ ビ ア ニ メ

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の 笑 い の 変 遷 を 追 い な が ら 、 子 ど も た ち が 直 面 す る 現 実 を わ か り や す く 解 説 し て い る 。

8 . 『 メ デ ィ ア と 権 力 』 〔 日 本 の 近 代 〕 ( 佐 々 木 隆 中 央 公 論 新 社

1 9 9 9) 近 代 日 本 の 新 聞 史 ・ メ デ ィ ア 史 に つ い て 「 情 報 」 と 政 治

権 力 を 実 証 的 手 法 と い う 異 な っ た 視 点 か ら 描 い て い る 。

9 . 『 メ デ ィ ア と 暴 力 』 ( 佐 々 木 輝 美 勁 草 書 房 1 9 9 7) メ デ ィ ア に よ る 暴 力 描 写 を 通 じ て 、 私 た ち と マ ス ・ メ デ ィ ア と の つ き 合 い 方 を さ ぐ っ て い る 。

1 0 . 『 大 衆 娯 楽 と 文 化 』 ( 関 口 進 学 文 社 2 0 0 1) 余 暇 時 間 の 生

活 と 娯 楽 と い う 側 面 か ら 芸 術 ・ 芸 能 に つ い て 、 特 に 音 楽 の 分 野 に つ い て 多 く 取 り 上 げ て い る 。

1 1 . 『 キ ミ が こ の 本 を 買 っ た ワ ケ 』 ( 指 南 役 扶 桑 社 2 0 0 7) こ の 本

は 、 け っ し て 研 究 書 で は な い 。 し か し 、 皆 さ ん の 周 り の メ デ ィ ア に 関 す る 鋭 い 問 題 提 起 が な さ れ て い る 。 メ デ ィ ア 研 究 を は じ め た い 人 に ヒ ン ト を 与 え て く れ る 1 冊 。

1 2 . 『 な ぜ 三 ツ 矢 サ イ ダ ー は 生 き 残 れ た の か - 夏 目 漱 石 、 宮 沢 賢

治 が 愛 し た 「 命 の 水 」1 2 5 年 』 ( 立 石 勝 規 講 談 社 2 0 0 9) 三 ツ 矢 サ イ ダ ー と 聞 い て 、 皆 さ ん が 思 い 浮 か べ る の は 、 ま ず は 商 品 の イ メ ー ジ 。 あ と C M く ら い か と 思 う 。 し か し 、 三 ツ 矢 サ イ ダ ー が 、

1 2 5 年 に わ た っ て 社 会 と の 密 接 な 関 係 を 築 い て き た こ と も 見 逃

す わ け に は い か な い 。 身 近 な モ ノ か ら 社 会 学 に つ い て 考 え る 上 で の 良 書 。

1 3 . 『 T V ド ラ マ は 、 ジ ャ ニ ー ズ も の だ け 見 ろ ! 』 ( 成 馬 零 一 宝 島 新

書 2 0 1 0) 挑 発 的 な タ イ ト ル だ け ど 、 内 容 は 比 較 的 ま じ め 。4

頁 で ゼ ロ 年 代 の 重 要 作 と し て 『 池 袋 ウ エ ス ト ゲ ー ト パ ー ク 』 (0 0 年 ) 『 木 更 津 キ ャ ッ ツ ア イ 』 (0 2 年 ) 『 花 よ り 男 子 』 (0 5 年 ) が 挙 げ ら れ て い る が 、 私 も 同 感 ( こ の 3 作 品 の D V D - B O X は 購 入 し て 個 人 研 究 室 に 所 収 し て い ま す ) 。2 2 3 頁 に は 、 「 引 用 文 献/主 要 参 考 文 献 」 が 明 示 さ れ て い る の で 、 合 わ せ て 読 ん で 勉 強 の 上 、 お お い に つ っ こ み を い れ な が ら 読 ん で ほ し い 。

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1 4 . 『 メ デ ィ ア 文 化 を 社 会 学 す る 』 ( 高 井 昌 吏 ・ 谷 本 奈 穂 世 界 思

想 社 2 0 0 9) 『 ス ラ ム ダ ン ク 』 や 『 あ し た の ジ ョ ー 』 と い っ た 有 名 な メ デ ィ ア 作 品 が も た ら し た 文 化 現 象 を 、 理 論 や 流 行 現 象 の 視 覚 の み な ら ず 、 歴 史 の 視 覚 か ら も 再 考 し て い る 。 メ デ ィ ア 作 品 を 社 会 学 と し て 「 実 践 」 し た い 人 に ヒ ン ト を 与 え て く れ る 。

1 5 . 『 フ ジ テ レ ビ は な ぜ 凋 落 し た の か 』 ( 吉 野 嘉 高 新 潮 社 2 0 1 6) 後 掲 の 1 6 と 合 わ せ て 読 ん で み る と よ い 。 フ ジ テ レ ビ の 開 局 か ら 現 代 ま で の 改 革 の 歴 史 に つ い て 成 功 も 失 敗 も 交 え て 詳 細 に 論 じ て い る 。 普 段 、 私 た ち が フ ジ テ レ ビ の 番 組 を 観 る 際 の 見 方 が 変 わ る か も し れ な い 。

1 6 . 『 日 本 テ レ ビ の 「1 秒 戦 略 」 』 ( 岩 崎 達 也 小 学 館 2 0 1 6) 前

掲 の 1 5 と 合 わ せ て 読 ん で み る と よ い 。 日 本 テ レ ビ が 競 合 他 社 に 対 抗 す る 手 段 と 考 え た マ ー ケ テ ィ ン グ 術 の 詳 細 が わ か る 。 普 段 、 私 た ち が 日 本 テ レ ビ の 番 組 を 観 る 際 の 見 方 が 変 わ る か も し れ な い 。

( 4 ) 3 ~ 4 年 次 で 読 ん で 欲 し い 本

1 . 『 ド ナ ル ド ・ ダ ッ ク を 読 む 』 ( ア リ エ ル ・ ド ル フ マ ン 、 ア ル マ ン ・ マ ト ゥ ラ ー ル 山 崎 カ ヲ ル 訳 晶 文 社 1 9 8 4) デ ィ ズ ニ ー 漫 画 に 見 る 帝 国 主 義 イ デ オ ロ ギ ー を 文 化 侵 略 と 位 置 付 け る 子 ど も 文 化 研 究 の 古 典 。

2 . 『 言 論 と 日 本 人 』 ( 芳 賀 綏 講 談 社 学 術 文 庫 1 9 9 9) 歴 史 を 作 っ た 有 名 ・ 無 名 の 話 し 手 た ち の 肉 声 の ロ ジ ッ ク や レ ト リ ッ ク か ら 日 本 人 と 言 論 の 近 現 代 史 を さ ぐ っ て い る 。

3 . 『 黄 禍 論 と は 何 か 』 ( ハ イ ン ツ ・ ゴ ル ヴ ィ ツ ァ ー 瀬 野 文 教 訳 草

思 社 1 9 9 9) 黄 色 人 種 の 脅 威 を 煽 っ た 欧 米 諸 国 の 言 説 を 網

羅 し 、 そ の 背 後 に あ っ た 欧 米 人 の 屈 折 し た 心 理 を 浮 き 彫 り に し た 労 作 。

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4 . 『 人 気 者 の 社 会 心 理 史 』 ( 市 川 孝 一 学 陽 書 房 2 0 0 2) O ・ E ・ ク ラ ッ プ の 「 社 会 的 タ イ プ 」 と い う 概 念 と の 関 連 で 、 人 気 や 人 気 者 を と ら え て い る 。 人 気 者 の 変 遷 は 人 気 の 法 則 を 提 示 す る 。 現 代 の 人 気 者 に も 大 い に あ て は ま る 。

5 . 『 ジ ャ ー ナ リ ス ト の 誕 生 』 ( ジ ャ ン ・ ダ ニ エ ル 塙 嘉 彦 訳 サ イ マ ル 出 版 会 1 9 7 6) ジ ャ ー ナ リ ズ ム と ジ ャ ー ナ リ ス ト の あ り 方 を 問 う 、 職 業 的 自 伝 。

6 . 『 ナ シ ョ ナ ル ・ ヒ ス ト リ ー を 超 え て 』 ( 小 森 陽 一 ・ 高 橋 哲 哉 編 東 京 大 学 出 版 会 1 9 9 9) 日 本 の ナ シ ョ ナ リ ズ ム を め ぐ る 史 観 論 争 の 問 題 点 が 明 確 に な る 。 自 身 の 歴 史 意 識 を 構 築 す る 上 で 役 に た つ 一 冊 。

7 . 『 書 物 の 近 代 』 ( 紅 野 謙 介 ち く ま 学 芸 文 庫 1 9 9 9) 出 版 文 化 を 根 幹 に す え た 近 代 と い う 時 代 に あ っ て 、 書 物 と 人 は い か な る 変 容 を 遂 げ た の か 。 活 字 印 刷 の 始 ま っ た 明 治 か ら 戦 後 に い た る 小 説 と 作 家 た ち の 格 闘 を た ど っ て い る 。

8 . 『 欲 望 と 消 費 』 ( ス チ ュ ア ー ト & エ リ ザ ベ ス ・ イ ー ウ ェ ン 小 澤 瑞 穂 訳 晶 文 社 1 9 8 8) フ ァ ッ シ ョ ン 、 広 告 、 新 聞 、 映 画 を 通 じ た メ ッ セ ー ジ が 私 た ち を 消 費 へ と 駆 り た て る 。 そ こ で 生 み 出 さ れ た 欲 望 と 消 費 の 回 路 を 歴 史 を お っ て 丹 念 に た ど っ て い る 。

9 . 『 新 聞 記 者 の 誕 生 』 ( 山 本 武 利 新 曜 社 1 9 9 1) 日 本 の メ デ ィ ア を つ く っ た 人 び と の 実 態 が 詳 細 に 理 解 で き る 。

1 0 . 『 理 想 の 新 聞 』 ( ウ ィ ッ カ ム ・ ス テ ィ ー ド 浅 井 泰 範 訳 み す ず 書

房 1 9 9 8) 『 ザ ・ タ イ ム ズ 』 の 編 集 長 が 新 聞 の 経 営 実 態 、 編 集

の 現 場 、 広 告 と 部 数 拡 大 、 自 由 の 価 値 に つ い て 語 る ジ ャ ー ナ リ ズ ム の 古 典 。

1 1 . 『 文 化 と し て の テ レ ビ ・ コ マ ー シ ャ ル 』 ( 山 田 奨 治 世 界 思 想 社

2 0 0 7) 日 頃 慣 れ 親 し ん で い る テ レ ビ ・ コ マ ー シ ャ ル を 体 験 的 に

勉 強 す る の に 最 適 な 一 冊 。

1 2 . 『 不 透 明 な 時 代 を 見 抜 く 「 統 計 思 考 力 」 』 ( 神 永 正 博 デ ィ ス カ

ヴ ァ ー ・ ト ゥ エ ン テ ィ ワ ン 2 0 0 9) 「 統 計 」 と い う 言 葉 を 聞 く と 、

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「 難 し そ う 」 と い う 印 象 を 持 つ 人 が 多 い か と 思 う 。 「 統 計 思 考 力 」 と い う 聞 き な れ な い 手 法 を 用 い て 社 会 お よ び 時 代 を 明 快 に 分 析 し て い る 良 書 。

1 3 . 『 ビ ッ グ コ ミ ッ ク 創 刊 物 語 ― ナ マ ズ の 意 地 』 ( 滝 田 誠 一 郎 プ

レ ジ デ ン ト 社 2 0 0 8) マ ン ガ が 読 む も の で あ る こ と は 、 み ん な も 知 っ て い る と 思 う し 、 マ ン ガ を 描 く の が マ ン ガ 家 で あ る こ と も 合 わ せ て す で に 知 っ て い る 人 が 多 い と 思 う 。 加 え て 、 マ ン ガ を 出 版 す る ま で に 編 集 者 を は じ め と す る 多 く の 人 た ち が い か な る 形 で か か わ っ て い る の か を 知 っ て ほ し い 。 さ ら に 、 マ ン ガ 雑 誌 の 創 刊 の 経 緯 に も 興 味 を も っ て ほ し い 。

1 4 . 『 成 功 は ゴ ミ 箱 の 中 に レ イ ・ ク ロ ッ ク 自 伝 』 ( レ イ ・A・ ク ロ ッ ク 、 ロ バ ー ト ・ ア ン ダ ー ソ ン 著 、 野 崎 雅 恵 訳 プ レ ジ デ ン ト 社 2 0 0 7) マ グ ド ナ ル ド を 世 界 的 チ ェ ー ン に し た レ イ ・ ク ロ ッ ク の 自 伝 。 レ イ ・ ク ロ ッ ク の ベ ン チ ャ ー 企 業 家 、 慈 善 家 と い っ た 人 間 的 な 側 面 も 興 味 深 い が 、 ア メ リ カ の 社 会 が い か に 彼 を 受 け 入 れ て い っ た の か に つ い て も 注 目 し て み て ほ し い 。 巻 末 に は 孫 正 義 と 柳 井 正 の 対 談 も あ り 、 好 き な 箇 所 か ら 読 み 進 め て み て ほ し い 。

1 5 . 『 テ レ ビ ・ コ マ ー シ ャ ル の 考 古 学 - 昭 和 3 0 年 代 の メ デ ィ ア と 文

化 』 ( 高 野 光 平 ・ 難 波 功 士 世 界 思 想 社 2 0 1 0) テ レ ビ ・ コ マ ー シ ャ ル に 関 す る 専 門 書 は 少 な い が 、 本 書 は 昭 和 3 0 年 代 を 中 心 に 採 り 上 げ つ つ 現 代 に も 通 じ る 多 く の 問 題 に つ い て 関 心 を も た せ る 内 容 に な っ て い る 。

1 6 . 『 広 告 の ク ロ ノ ジ ー マ ス メ デ ィ ア の 世 紀 を 超 え て 』 ( 難 波 功 士

世 界 思 想 社 2 0 1 0) 広 告 に つ い て 日 本 の 現 状 の み な ら ず 歴 史 や 海 外 の 事 情 に ま で 目 配 り を し て 総 合 的 に 論 じ て い る 。 学 部 生 か ら 社 会 人 ま で 読 む と 広 告 全 般 に つ い て 多 く の 知 見 が 得 ら れ る 。

1 7 . 『 現 代 文 化 論 社 会 理 論 で 読 み 解 く ポ ッ プ カ ル チ ャ ー 』 ( 遠 藤

英 樹 ミ ネ ル ヴ ァ 書 房 2 0 1 1) 一 見 す る と 社 会 学 と の 関 係 が 結 び つ き に く い 映 画 、 テ レ ビ ド ラ マ 、 ポ ピ ュ ラ ー ミ ユ ー ジ ッ ク 、 ア ニ

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メ 、 マ ン ガ 、 フ ァ ッ シ ョ ン 、 お 笑 い な ど 魅 力 的 な 例 題 と 社 会 学 の 視 点 と 理 論 と の 関 係 が 明 確 に 解 説 さ れ て い る 。 質 的 デ ー タ の 内 容 分 析 の 手 法 の 勉 強 に も な る 。

( 5 ) 先 生 の 代 表 的 な 著 書 ま た は 論 文 を 二 つ か 三 つ 教 え て く だ さ い 。

1 . 「 職 業 と し て の ジ ャ ー ナ リ ス ト 、 そ の 労 働 市 場 」 ( 佐 藤 正 晴 田 村 紀 雄 / 林 利 隆 [ 編 ] 1 9 9 9 『 新 版 ジ ャ ー ナ リ ズ ム を 学 ぶ 人 の た め に 』 世 界 思 想 社 )

2 . 「 言 論 ・ 表 現 の 自 由 史 」 ( 佐 藤 正 晴 田 村 紀 雄 / 林 利 隆 [ 編 ]

2 0 0 4 『 現 代 ジ ャ ー ナ リ ズ ム を 学 ぶ 人 の た め に 』 世 界 思 想 社 )

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