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「思考力,判断力,表現力の基礎」を育てる援助に関する一考察

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Academic year: 2024

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はじめに

 平成30年度改訂の幼稚園教育要領では,幼稚園教育 において育みたい資質・能力として,「知識及び技能 の基礎」「思考力,判断力,表現力等の基礎」「学びに 向かう力,人間性等」の3つが示された。本研究では,

この中の「思考力,判断力,表現力等の基礎」に焦点 を当て,その資質・能力が保育者のどのような援助の もとで育まれていくのかを,事例の検討を通して明ら かにする。資質・能力として掲げられた上記の3つは それぞれが独立して並列的にあるわけではなく,幼稚 園教育の中で相互に絡み合いながら育まれるものであ ると考えられる。幼稚園教育要領解説においては,「知 識及び技能の基礎」とは,「豊かな体験を通じて,幼 児が自ら感じたり,気付いたり,分かったり,できる ようになったりすること」であり,「思考力,判断力,

表現力等の基礎」とは,「気付いたことや,できるよ うになったことなどを使い,考えたり,試したり,工 夫したり,表現したりすること」と解説されている。

つまり,「思考力,判断力,表現力等」のためには,「知 識及び技能」の獲得が前提となる。また考えたり,試 したり,工夫したり,表現したりする中で,心情,意 欲,態度も育ち「学びに向かう力,人間性等」を育む 結果となると考えられる。

 そのように考えると,本稿で取り上げた実践事例の 各々に,これら3つの資質・能力が含まれることにな るが,本論はそれらについて仕分けすることが目的で はない。ここでは5歳児が「自分で考える」ためには,

保育者が幼児をどのように見取り,どのような環境構

成や援助をすることが必要となるのかを考察すること を目的とする。

 なお,本論文に取り上げた保育事例は筆者である遊 佐の実践である。これらの実践内容や実践についての 考察は遊佐と白石が協議してまとめ,本論文について の二人の分担は等価である。執筆にあたっては,実践 事例の部分を遊佐が,その他の部分を白石が担当した。

Ⅰ 目的・方法

 幼児の「考える」という営みは,どの年齢において も見ることはできる。筆者等は,別稿で,3歳から5 歳の「科学する心の成長過程」について論じた注1)。 その中で,幼児が「なぜだろう」という問いをもった 時,思考の道筋には年齢による特徴があることが明ら かになった。5歳児では,それまでの全ての経験や物 事から,目の前の物事に関する経験・知識・情報を選 択することが可能になり,選択した物同士が複雑に絡 み合い自分なりの納得した答え(思考をめぐらせた一 つの結論)に至ることが導かれた。そこで,本稿では 5歳児の事例を取り上げ,このような思考を促すため には,保育者がどのような援助をしているのかを検討 する。

 取り上げた事例は,福島大学附属幼稚園における 2019年度年長クラスにおける4月から11月の間に行わ れた保育活動で,幼児が自ら興味を持ち,自分で考え て様々な試行錯誤を行いながら幼児なりの結論を導い ていることが顕著に見られた一連の事例である。

 それぞれの事例について,保育者の意図・援助を抽  平成30年度改訂の幼稚園教育要領に掲げられた,幼稚園教育において育みたい3つの資質・能力

のうち,「思考力,判断力,表現力等の基礎」に焦点を当て,5歳児が「自分で考える」ためには,

保育者が幼児をどのように見取り,どのような環境構成や援助をすることが必要となるのかを,実 践事例の検討を通して考察した。その結果,保育者の援助について3つの示唆が得られた。1つめ は保育者が幼児に対してねらいを持って接することで,幼児の興味に応じた適切な援助の機会を得 られるということである。2つめは幼児の興味を持続させるための援助で,保育者が答えを与えな いこと,幼児の考えたことを具現化してやることなどが明らかになった。3つめは幼児が考えたこ とを表現する方法に対する援助で,絵などに表現することによって幼児自身の考えが明確になるこ と,同時に他児へ伝えることができ,そのことがさらに幼児の思考を刺激することがわかった。

〔キーワード〕育みたい資質・能力   思考力   保育者の援助   5歳児の思考

遊 佐 早 苗 白 石 昌 子

*a

*b

*a 福島大学附属幼稚園   *b 福島大学人間発達文化学類

「思考力,判断力,表現力の基礎」を育てる援助に関する一考察

―5歳児を中心に―

(2)

出し,その援助に対する幼児の反応を保育者がどのよ うに見取り,その見取りを基にしてさらにどのような 援助活動(環境構成を含む)を行っているかという視 点から分析,考察した。保育者の援助活動に対して,

幼児達は,自分の考えに応じて反応する。そして,個々 の幼児の反応は,保育者の援助と同様にその場にいる 他児にも影響する。そこで事例では,一人の幼児を対 象にするわけではなく,その場にいた幼児を対象にし ている。このことを本稿では次のように表記する。そ れぞれの事例において,保育者の意図・援助に下線を 施し時系列に沿って番号を付した。次に,事例を一覧 できるよう表にまとめた。表の項目は,番号で表した 援助,その援助に対する幼児の反応から抽出した新た な発見や気付き,それに対する保育者の見取りである。

Ⅱ 実践事例と保育者の援助活動

 1.観察から手がかりへ

 園庭にある畑は,主に5歳児が中心となって苗植え や種まきをする。その際,幼児が自分で作物を観察し,

違いを見つけ,その特徴に気付くことをねらって,「種 や苗の正体は教えない」ことにしている。5月,ナス,

トマト,ピーマンなど数種類の野菜の苗を見せて自分 の育てたい苗を選ばせ,苗の絵を描かせた。これには,

苗ごとに葉の形や匂いなどに違いがあることに気付か せたいというねらいがあった。しかし苗の実物を絵に 表現することは,この時期の5歳児には難しいよう だった。それでも何の苗であるかについては,各々の 幼児が葉の色や匂いから予想はしていた。しかし,同 じ苗であっても,個々の幼児の予想した野菜は異なっ ていた。そこで保育者は,同じ苗同士を集めて植える ことを提案した。葉っぱの形などを手がかりに同じ苗 を持った幼児が集まってみると,自分の予想した野菜 が他児とは違うことに気付く幼児もいた。

 この時期,保育者は「幼児が対象をよく観て,自分 なりの発見をすることを促す」ことを念頭に保育して いる。次の事例1は,保育者のそのような意図のもと に展開した保育活動である。

       

 事例1 手がかりを見つける (5月)

 5月中旬,B児が,スナップエンドウが実ったこと に気付き,「あっ,ここに豆がある!こっちにも!」

と次々と探し出す。①保育者は「大きいスナップエン ドウもあるけれど,赤ちゃんもあるね」と花がらの存 在に気付くように声をかける。

 しばらくしてB児が「あれ?この花が豆になったん じゃない?」と言い出した。「だって,ここに花が先 についている」と花がらがついた豆を探し出した。

 後日,A児がカラスノエンドウの実を採って遊んで いる。他の幼児も見つけようとするが,なかなか見つ けられずに,泣き出す幼児も出てくる。A児は次から

次へとカラスノエンドウを見つけて,「さっき採った ところの周りを探したらあったの」と言った。②保育 者は,豆をみつける手がかりを友達から得て欲しい思 い,A児に「どんな所を探せば豆が見つかるの?」と 問いかけると,「葉っぱかな?こういう葉っぱがある ところ…」と言い出した。それによって他の幼児も葉っ ぱを手がかりに探し始める。C児が「その葉っぱなら,

プールの隣にもある!」と言うとみんなが競うように プールへと走り出してカラスノエンドウをとり始め た。③保育者は花ガラと実の関係に気付かせたいと思 い,わざと花が咲いているカラスノエンドウの近くで 探していた。その様子を見たB児が「あれ?ここにも 花が咲いている!豆もなっている!わかった!この花 がこの豆になるんだよ!あっちと同じだ!」と興奮し た様子で話し始めた。

       

 この事例からは,保育者が答えを出して教えるので はなく,幼児の発見を促すための発言や行動をしてい る様子が窺える。さらに,その援助によって出た幼児 の発言や発見に対して,その幼児が何を考えているか を見取り次の援助へと結びつけている。また,②のよ うに手がかりを見つけさせるための発言に対して,幼 児が葉っぱに言及したのは,作物の苗を植える時に 葉っぱの形から同じ苗同士をグルーピングした経験も 関係しているであろう。過去の経験と今立ち向かって いる課題を結びつけるような援助は,保育者の「幼児 がよく観て,自分なりの発見をすることを促す」とい うねらいを持って幼児の様子を見ているから可能にな る。

 2.推測する

 6月,園庭にある池にボウフラがそし発生した。D 児は,「メダカの赤ちゃん捕まえてきたよ」とボウフ ラをバケツに捕って来た。そして「お母さんだよ」と 言いながらメダカを飼っている保育室の水槽にボウフ ラを入れて,嬉しそうにのぞき込んでいた。この出来 事から,保育者は,次のような意図をもってその後の 保育をすることにした。保育者の意図とは,「メダカ の赤ちゃん」と信じている幼児に,それがボウフラだ

表1 事例1のまとめ

援助 子どもの発見・発言等 保育者の見取り

「この花が豆になった んじゃない?」

花 が 実 に な る こ と は す ぐ に 結 び つ い た よ うだ

「こういう葉っぱがあ るところ」

葉 っ ぱ を 手 が か り に す る。 前 の 経 験 が 活 かされている

「あっちと同じだ!」 同 じ 豆 科 の 植 物 だ っ た こ と も あ り, 同 じ ことに気づいた

(3)

と気付かせたいというもので,気付くためにはどのよ うな手立てが適切か,今までの良く観る経験で気付け るか,気付くためには何を手がかりにすればよいかな どの環境を整えながら,幼児自身が探っていく機会に したいと考えて保育を展開した。

       

 事例2 推測「僕はこう思う」 (6月)

 最初にボウフラを水槽に入れた時には,メダカが小 さくてボウフラを食べなかった。そこで①保育者はメ ダカがボウフラを食べるところを見せて,メダカの赤 ちゃんではないことに気付かせたいと思い,翌日まで に大きなメダカを数匹増やしておいた。翌日,D児が ボウフラを水槽に入れると,メダカがボウフラを食べ 始めた。その様子を見て,幼児達からは「間違って食 べたのかもしれない」「これはメダカの餌だ」という 二つの主張が出てきた。そこで②保育者はボウフラを よく観察できるように虫眼鏡を出して,自由に使える ようにした。その後,幼児は自分なりに考え始める。

A児が「もう1回入れてみよう」と提案しメダカが食 べるかどうかを観察し,「やっぱり餌なんだ。動いて いると追いかけて食べてる」と言った。C児は「食べ られないと,ゲーするんだ。大きいからかな?」と言 うと,「そうだよ。きっと」とA児が同意する。B児 は虫眼鏡を使って観察し,「あ,口も見える。やっぱ り頭が下なんだ。これはメダカじゃないな」と,図鑑 で調べ始めた。しかし,ボウフラが載っている図鑑は 園にはなかった。E児はよく観察した上で「メダカは 立っては泳がない。だからメダカの餌なんだよ」と自 信をもって言い切った。F児も,よく観察して「メダ カはこんな泳ぎ方はしない」と言い,「これはメダカ の餌なんだ!」と主張するようになった。しかし,普

段から言葉の少ないF児の主張はなかなか友達に受け 入れられない。

 ボウフラが蚊になり始めた時にも,F児はバケツの 周りをよく観察し,いち早く「メダカの餌が蚊になっ た!」と主張するが,他児からは「どこかから飛んで 来たんだ」とやはり受け入れられない。そこで③保育 者がわかり易いようにバケツに網をかぶせると,徐々 に幼児は「あれ?メダカの餌は蚊になる?」と推測し 始めた。④保育者はF児の姿を知って欲しいと思い,

F児の保護者に,F児が「あれはメダカの餌で蚊にな る」と頑張って主張していることを伝えていた。後日,

F児は図書館で借りた写真絵本を家から持ってきて,

みんなの前で「これが,メダカの餌が蚊になるの!」

と一生懸命に話をした。すると「F児の言うのが正し いのかもしれない」という思いに幼児達は少しずつ変 わっていった。

       

 豊かな環境を用意されている幼児は,保育者の思い も寄らない事や物にも興味を示す。この事例のボウフ ラも保育者がはじめから意図した教材ではなく,偶然 持ち込まれた物である。保育者は,この出来事に臨機 応変に対応している。それは,ボウフラが蚊になるこ とをどのように幼児に知らせるかという方向での援助 である。幼児の様子から,幼児自身が気付いていける ように,大きなメダカ,虫眼鏡,バケツの覆いなどさ まざまな環境を作っている。①から③の援助は,幼児 の反応を見ながらそれに応じて行われている。

 また,普段から言葉が稚拙なF児に対する他児の反 応から,F児に対して特に配慮して接している様子が 窺える。これは,普段から保育者が個々の幼児に対応 して個別のねらいを持ち援助していることの表れであ る。

 3.推測し,それを試す

 5歳のこの時期,幼児は「これは何だろう」「ザリ ガニは何を食べるのだろうか」「ザリガニはどうやっ て餌を選んでいるのだろうか」など,日常の生活の中 から自分の興味に添って疑問を持ち,5歳児なりの推 測を働かせる。中には幼児の知識だけでは解決しない 疑問もある。そのような時,保育者は答えを与えるの ではなく,「わからないことを,知っている人に尋ねる」

という体験を用意した。そのために,地域の人材や小 学校の先生に協力を仰ぎながら,幼児が自らの疑問を 解決できるような環境を作った。こうした保育実践の 詳細は他稿に論じたので,ここでは省略する注2)。  このような環境の中で,幼児は次第に,自分の推測 の正否を確かめることに興味を持ち始める。次の事例 は,保育者が植物の種の存在に気付かせたいという思 いを持って援助した実践である。幼児にとって種は,

「蒔いたら実ができる」という認識でしかない。4月 表2 事例2のまとめ

援助 子どもの発見・発言等 保育者の見取り

「間違って食べたのか もしれない」「これは メダカの餌だ」

正 体 は わ か ら な い よ うだ

形, 泳 ぎ 方 な ど に 気 がつき始める

「メダカの餌が蚊にな る」「どこからか飛ん できた」

新 し い 虫 眼 鏡 が あ る こ と で 良 く 観 よ う と しはじめた

少 し ず つ「 蚊 」 に な る こ と に 気 づ き 始 め た よ う だ が 納 得 し て いない子どももいる

「あれ?メダカの餌は 蚊になる?」

F 児 の 言 う こ と が 正 し い の か も し れ な い と思い始めた

図 書 館 か ら 写 真 絵 本 を 借 り て き て 自 分 の 考えを証明する

保 護 者 も 子 ど も の 興 味 に つ き あ っ て く れ た。 F 児 が 他 児 に 見 直 さ れ る き っ か け に なればよい

(4)

にじゃがいもの種芋を見ても,「ジャガイモに似てい る種」という反応をしており,7月の収穫時も自分た ちが植えた種芋であるにもかかわらず,そこにジャガ イモが出来ているという予測はついていなかった。保 育者は,植物の発芽,生長,結実,さらにその実が種 を作るという仕組みに触れさせたいと考えていた。そ こで,保育者は,収穫時が終わって枯れかけたソラマ メやスナップエンドウを片付けずにそのまま畑におい た。

       

 事例3 これは種なの? (7月)

 ナスやトマトの収穫にきた幼児の側で①保育者が,

種の存在に気付かせたいと思い,ソラマメの黒いサヤ を開いていると,興味を示したB児とG児がやってき た。②「これは何だろうね?」と保育者が問いかけて も「堅くなった豆だよ。もう食べられない。」という 答えがG児から返ってきた。B児はスナップエンドウ にもあるはずと思ってスナップエンドウのサヤを探し てきて「堅い豆こっちにもあったよ」と嬉しそうに見 せにきた。「そうか,堅い豆なのか…③種はどこにあ るのかな?」とつぶやくと,B児はしばらく考えて「も しかして,これは種?」と言い始める。保育者は,種 であることを証明する方法を自分で考えさせたいと思 い,わざと「④先生もわからないんだ。どうやって調 べる?」と言うと,「蒔いてみたらいいんじゃない?」

と言うので,⑤小さな植木鉢に蒔いてみることにした。

 夏休みに入ってしまったが,保育者は⑥B児が気付 くよう気配りをしていた。飼育当番のため登園したB 児は,植木鉢に芽が出ていることに気付き「スナップ

エンドウの種だった!葉っぱが同じだもの」と喜んだ。

 夏休み明け,枝豆が茶色くなっていることに気付い たB児は「枝豆の種ができたんだよ,スナップエンド ウやソラマメと同じなんだよ!実が種になるんだ よ!」と嬉しそうに持ってきた。B児は,堅い豆が種 であったことを⑦クラスのみんなの前で報告した。そ のことで「豆は種になる」ということが,クラスの幼 児の中で共通の認識になった。

       

 この実践においても,保育者は,幼児に対して「答 えを知っている大人」ではなく,「一緒に考えてくれ る大人」という立ち位置で接している。そして,さり げなく幼児が自分で考えられるような援助を行うので ある。事例2のように5歳児は自分の知らない何かに 遭遇した時,「これは何だろう?」と推測し始める。

しかし,5歳児の経験や知識だけではなかなか納得の いく正解にはたどりつけないことの方が多い。その際,

保育者が決着をつけるのは簡単だが,事例3のように,

「先生もわからない」という姿勢をとり続けることに よって,幼児は「先生に訊く」のではなく,「自分で 考える」ことを始める。事例3で「蒔けばよい」と考 えた幼児に保育者は寄り添いつつ,後に幼児が自分で 確かめられるよう,小さい鉢や夏休み中の気配りを 行っている。幼児に自分で考えさせるためには,幼児 の考えを具体化できるよう援助するのである。

 4.自分で考えたことを試す

 自分が考えたことの正否を問うために「試す」とい う方法をとることによって,幼児はさらに新たな考え を発展させる。もちろん「試す」ことは5歳に至るま でにも,さまざまな場面で幼児は行っている。しかし 5歳になると「どうやって試す」かという方法の選択 に,ある程度筋道のようなものが出てくる。次の事例 は,ジャガイモを収穫した時,丸ごと掘り出すことが できた種芋が水に浮くことを発見した後,「浮くか沈 むか」ということに興味をもって様々な「実験」を繰 り返した様子である。

       

 事例4 土の中にできる野菜は沈む (10月)

 8月のある日,畑で収穫してきた野菜を洗っていた I児とK児が,「へー!ナスやピーマンは軽いから浮 かぶと思っていたけれど,キュウリも浮かぶんだ…水 分が多いから沈むと思っていたけれど,そうなんだ…」

とI児が不思議そうにつぶやいた。K児は,ナスやピー マンを水の中に沈めて手を離して「ほら,浮く!」と 何度も確かめていた。この様子を見て保育者は,種芋 が浮かんだことをきっかけに,子ども達が浮き沈みに 興味を持つようになったと考え,野菜を洗っている時 の幼児に①注意を払っていた。

 その後もいろいろな野菜を試していたが,10月末,

表3 事例3のまとめ

援助 子どもの発見・発言等 保育者の見取り

保育者のところに寄っ てくる

子 ど も の 興 味 を ひ く ことができた

「 堅 く な っ た 豆 だ よ。

もう食べられない」

「食べる実」としての 豆 と し か 捉 え て い な いようだ

「もしかして,これは 種?」

保 育 者 の 言 葉 か ら

「種」について考え始 めたようだ

「蒔いてみたらいいん じゃない?」

「 芽 が 出 て き た ら 種 」 という考えている

「 葉 っ ぱ が 同 じ だ も の」

「枝豆の種ができたん だ よ。 実 が 種 に な る んだよ」

今 ま で の 経 験 か ら,

葉 っ ぱ の 形 で 判 断 し ている

「実が種になる」こと を 枝 豆 に も 応 用 さ せ て考えた

クラス全体に報告 ク ラ ス 共 通 の 認 識 に なった

(5)

サツマイモを収穫した後,「ほら,やっぱり沈んだ!

土の中にできる物は沈むんだよ」「そうだよ,ジャガ イモも沈んだしね!」という会話がK児とI児から聞 こえてきた。②保育者が「土の中にできるものだか ら?」と問いかけると,「そう,土の上にできるピー マンとかは浮いたでしょう?」と自信たっぷりに答え たI児だった。

 その時は,「そんなはずはない。子どもは面白い理 屈を考えるな」としか思っていなかった保育者は,幼 児の理屈を覆す意図も持ちながら,いろいろな野菜で 試させようと思った。③「大根はどう?」と声をかけ て間引きした大根を示すと,「沈むよ!土の中だもの」

と確信をもって答えたK児とI児だった。④大根の様 子が観察しやすいように,透明な飼育ケースを出して 一緒にやってみると,間引きした小さな大根でも沈ん でいった。他の子たちもその様子を見て,I児の「土 の中にできる野菜は沈む」説を信じるようになった。

       

 その後,保育者は自分で調べた結果,野菜の浮き沈 みは成育環境によることがわかり,I児がほぼ正しい 結論に至ったことに驚いた。この驚きによって保育者 自身,野菜の浮き沈みに興味を持つようになっていっ た。そこで,幼児が自分たちで得た考えをさらに推し 進めて確証をもったり,新たな疑問をもったり出来る よう,幼稚園で手に入るいろいろな野菜や果物で試せ るような環境を用意し,幼児が収穫物を洗う時に注意 を払っていた。

       

 事例5 浮く柿と沈む柿? (11月)

 柿の実が色づき,「早く採りたい」と言っていたB 児やI児を誘って柿の実を収穫した。バケツの中で 洗っているとI児は「ほら,柿は木の上にできるから 浮くんだ!」と自信たっぷりに言った。B児は,「み んな葉っぱ(ヘタ)が見えてる!」と喜んでいた。保 育者が,①「良く見えるように,あのコップ(計量カッ プ)に入れようよ」と声をかけると,B児は計量カッ プに水を入れて柿を落とした。すると「あっ,やっぱ

り浮いた!くるりんってなって浮いたよ!」と大きな 声で周囲の幼児に知らせた。②幼児が自分たちの考え を確かめることができるように,保育者が「本当だ,

柿は浮くんだね」と驚きの声をあげると「だから,土 の上の物は浮くんだって!」と確信に変わっていくI 児とB児だった。しかし,ここでB児が言った「くる りんとなった」という発見をとりあげなかったことが 後になって悔やまれた。というのも,今まで試した野 菜の場合は,浮く時の方向性について幼児が気付くこ とはなかった。B児の発言をとり上げていれば,柿は 必ずヘタを上にして浮くことに対する気付きを導くこ とができたのではないかと後から思い当たった。

 ③降園時に「柿の実は浮く」ということを学級全体 の前で話す機会を作ると,柿を採っていなかった女児 達も興味をもった。数日後,柿が熟し残りが少なくなっ た頃,女児達が柿を採り始めた。採った柿を洗ってい たE児とC児が「あれ?1個だけ沈んでいる!」と驚 きの声をあげた。④保育者も実際に驚き,「本当だ!

どんな柿が沈んでいるの?」と思わず聞いてしまった。

E児が,沈んだ柿と浮かんだ柿を並べて確かめるよう に「ちょっと柔らかいかな?色も濃いかな?」と言い 出した。⑤保育者が二人に「柿が沈んだこと,みんな にわかるように絵に描いて教えない?」と誘ってみる と,E児はどう表すのかを悩みながらも軽量カップの 絵を描いて,その中に沈んでいる柿と浮かんでいる柿 を描き分けた(写真1)。降園時には,その⑥絵を使っ て学級全体の前で「堅くて色が薄い柿は浮くけれど,

柔らかくて色が濃い柿は沈む」と話した。すると,I 児が「あっ〜!!」と悔しそうな声をあげた。自分が たてた「土の

中にできるも のは沈む。土 の上にできる 物は浮かぶ」

という推測に 対して,例外 が出てきたか らだった。

 数日後,最後の柿の実を採ってきたI児は,沈む柿 と浮かぶ柿をわけていた。保育者が⑦「何が違うのか な?」と問いかけると「少し柔らかいけれど,色は少 しだけ濃い物もある。甘さ?味が違うのかな?」と言 い出したので,⑧食べ比べをすることになった。浮い た柿と沈んだ柿を食べたI児は「甘さは…どっちも甘 くておいしい。食感が沈む方が柔らかいかな?トマト は甘いのが沈んだんだけれど」と言っていた。I児は,

甘さによって浮き沈みがあるのではと推測していたの だと思われる。しかし,本当になぜ,熟した柿が沈む のかという幼児たちの疑問は解決されていない。

 数日後,D児が畑からトマトをとってきて「沈むか 表4 事例4のまとめ

援助 子どもの発見・発言等 保育者の見取り

「土の中にできる物は 沈むんだよ」

幼 児 ら し い 理 屈 で 発 見したようだ

「土の上にできるピー マンとかは浮いた」

保 育 者 に 確 認 さ れ た こ と で, 考 え が 明 確 になった

「沈むよ!土の中だも の」

自 分 の 考 え に 自 信 を もっている

他 の 子 た ち も「 土 の 中 に で き る 野 菜 は 沈 む」説を信じる

容 器 が 見 え や す い こ と で 他 の 幼 児 も 興 味 を 示 し, 友 達 の 考 え に同意している

写真1

(6)

どうか,実験する」と言い出した。トマトは緑色のも のも熟した黄色いものもどちらも沈んだ。しかし,少 し腐りかけたトマトだけは浮かんだ。その様子を見て,

D児は「ありがとうのお芋と同じなのかな?少し腐る と浮かぶのかな?」と自分なりに考えた言葉を出して いた。

       

 表5からは,幼児が自分の考えや発見をつぶやく時 を見逃さずに,保育者が援助する様子が窺える。また 野菜などの浮き沈みの現象に対して,保育者自身が興 味をもって保育している様子も窺える。②や④のよう に保育者が自分たちの発見に驚いている様子を見る と,幼児は誇らしい気持ちにもなり,保育者を驚かせ るためにもよりいろいろなことを試そうとするように 見える。

 事例5ではさらに,⑤のように幼児の発見を絵に描 くことを勧めている。これは,一つには観察してわかっ たことを自分なりに整理するというねらいと,さらに それを人に伝えるためにはどのように表現すればよい かを考えるというねらいをもって行われたことであ る。自分の考えを絵に表すことで,他の幼児の興味を 引くだけでなく,自分も説明しやすくなる。まだまだ 言葉でうまく説明できなかったり,理解することが難 しい幼児にとっては視覚に訴えることは有効な手段で

ある。幼児が描いた絵を見せながらクラス全体に向 かって伝えることによって,柿の浮き沈みがクラスに 共有され,他児にも興味がもてる事柄となった。

 5.わかったことを伝えるために表現する

 柿の浮き沈みの実験と同じ頃,柿の種をきっかけに,

「種」に興味を持った子どもたちの実験も始まった。

幼稚園の畑には,収穫が終わった後も種に興味を持た せるために,そのまま畑に植えっぱなしにしたオクラ などがあり,子どもの身の回りには種がたくさんあっ た。

       

 事例6 たねたね研究所 (11月)

 L児がオクラの種をとりながら,種の大きさや色に よって,「こども」「若す

ぎ結婚していない」「お とうさん おかあさん」

「おじいちゃん おばあ ちゃん」と分類して鉢に 蒔き,芽が出るのはどれ か と い う 実 験 を し て い た。そのことを①絵や写 真を使って保育者がまと め,保育室に貼っておい たことで,幼児たちの種 への興味は深まっていた

(写真2)。

 「柿の種は浮かぶのか?」という実験を,A児とG 児が始めた。ほとんどの柿の種は沈んだが,まだ成熟 していない小さな柿の種だけが浮かんだ。A児が「こ れ,子どもだから浮かんだんじゃない?」と言い出し た。すると,G児が「そうだね,小さいし軽いものね。

子どもなんだよ。」と賛同した。種が浮くことがわか ると,A児とG児は,「オクラも試してみよう!」と 小さなペットボトルにオクラの種を入れると,浮かぶ 種と沈む種に分かれた。A児が「浮かんだ種は,L児 くんが言ってた子どもの種なんだよ,きっと」と推測 した。この頃からいろいろな種を見つけることが面白 くなってきた二人は「た〜ね た〜ね 研究所!」と 替え歌を歌いながら,実験を続けていた。

 ハロウィンが終わりカボチャを片付けていると,G 児が「種,あるかどうか見てみたい」と言い出したの で,カボチャを切った。出てきた種を集めるとすぐに,

G児は「種,浮かぶかな?」と言って洗い始める。す ぐに,「もうわかった!カボチャの種は浮かぶんだ よ!」と言い出した。A児が「全部,浮かんでる!全 部子どもってこと?ありえな〜い!!」と笑い出した。

 この頃には,試したらすぐに自分たちで結果を絵に 描いて②「先生,これ大きい紙に貼って!」と持って くるようになった(写真3)。③同時期に,玄関に保 表5 事例5のまとめ

援助 子どもの発見・発言等 保育者の見取り

「あっ,やっぱり浮い た。くるりんってなっ て浮いたよ」

「やっぱり,木の上に で き る も の だ か ら 浮 くんだよ」

自 分 た ち の 推 測 が 確 証に変わっていった

参 加 し な か っ た 幼 児 が驚く

参 加 し て い な か っ た 幼 児 も 興 味 を も つ よ うになる

「柔らかくて,色が濃 い柿かな」

保 育 者 の 言 葉 に よ っ て, 自 分 で 見 て 考 え ようとしている

自 分 な り に わ か っ た こ と を 絵 に 表 現 し よ うとする

ど の よ う に 表 現 す れ ば 伝 わ る の か を 考 え ている

I児 の 推 測 に 対 し て,

例 外 が 出 て き た こ と に悔しがる

例 外 に 対 し て, さ ら に 自 分 な り に 向 か っ ていって欲しい

柔らかさ,色の違い。

「味が違うのかな」

保 育 者 の 言 葉 に よ っ て, 自 分 で 見 て 考 え ようとしている

「どっちも甘い。沈む 方 が 柔 ら か い か な?

ト マ ト は 甘 い の が 沈 んだんだけれど」

以 前 に 経 験 し た こ と を 当 て は め よ う と し ている

写真2

(7)

護 者 向 け の ド キ ュ メ ン テ ー シ ョ ン注 3)を 貼 り 出すようにしたことで,

家庭でも話題が共有され たり,実験をしてみる家 庭が増えてきた。「昨日 やってみたんだけれど,

か ぼ ち ゃ は 浮 い た ん だ よ。やっぱり土の上の物 だから!」と報告してく る幼児もいた。子どもた ちが考えていることを,

④保護者にも報告し共有

すると「大人でも面白いって思います!いろんなこと 考えているんですね,子どもって!」と我が子の成長 を喜んでいた。

       

 2学期が始まってから保育者は,幼児がこれまでに 発見したことを,写真や文字や絵など使って画用紙に まとめ,保育室に掲示するという環境を構成していた。

これは,幼児がそれを見ることで,自分たちが試して きたことや考えたことを再確認できるようにというこ とを意図したものである。

 このような環境は,幼児が自分の実験結果を絵にし て知らせるということを促していったと思われる。一 方,他児にとっては,友達が発見したことを掲示物で 見ることによって,「自分もやってみたい」と思ったり,

「○○ちゃん,こんなこと気付いてすごい」と思った りするようになっていく。浮かんだカボチャの種を,

他児が試したオクラの実験と繋げる発言があったり,

幼児同士のこのような関わりは,幼児が自分の考えを 膨らませたり修正したりする契機となる。幼児が考え るためには,他児との相互作用が大きな意味を持つこ とも実践から散見できるが,これについての詳細は他 稿に譲ることにする。

Ⅲ まとめ

 5歳児の4月から11月の実践を通して,まず言える ことは,幼児は自分が興味を持ったことに対しては,

実によく「考える」ということである。自分で推測し

て試すこと自体が幼児の遊びになっている。そして,

そのことは保育者の適切な援助があるからこそ可能に なる。

 上記の事例から,保育者の援助について大きく3つ にまとめることができる。

 まず,保育者自身が幼児に対してねらいを持って接 することである。上記の実践事例にはそれぞれ保育者 の意図がある。事例1では「幼児がよく観て,自分な りの発見をするように」,事例2では「ボウフラがメ ダカの赤ちゃんではないことを自分で気付けるよう に」,事例3では「自分たちが食べていた豆が種にな ることに気付けるように」などである。保育者の側に こうした意図があるからこそ,幼児のつぶやきを援助 する機会として逃さないという援助が可能になる。あ るいは「わざと花のある場所でカラスノエンドウを探 して」幼児の興味をひいたりする。しかしこれは,や りすぎると保育者の意図の方向に幼児を強引にひっぱ ることになる。どの時点でどのくらいの援助をするか を見定めるのは,やはり日頃から一人ひとりの幼児を 見て,興味がどこにあるかを理解する幼児の見取りに よる。

 4月からの一連の事例から,保育者は幼児が自分で 考えるための道筋を次のように立てている様子が窺え る。それは,対象をよく観る→観たことに対してさま ざまな事を気付く→疑問等を持つ→疑問を解決するた めに試す→試行錯誤を繰り返す→幼児なりの結論に至 るというものである。このような成長過程の構想の下,

時機に応じたねらいを持って接しているのである。

 しかし一方で,幼稚園での生活は偶発的な事柄も 多々あり,保育者の手に余る事態も起こる。事例5で は,柿の浮く方向性に適宜言及できなかったこと,沈 む柿があること,事例6では,種の浮き沈みについて 野菜のような決着がまだ着いていないことなど,今後 の援助の方向性に迷いも生じる。他に人材を求めて決 着をつけてやるという方法もあり得るが,「思考力,

判断力,表現力の基礎」として,どこまでを幼稚園教 育として実践していくのかは,今後の課題でもある。

 次に,幼児の興味を持続させる援助である。保育者 は「先生もわからない」という姿勢をとり続ける。答 えがわからないからこそ,幼児は自分で疑問を解こう として興味を持続させている様子が窺える。このよう な持続は5歳児だからこそ可能でもある。5歳児は自 分の経験の蓄積,図鑑などから得る知識,親など大人 から得た知識などを使って試行錯誤を繰り返すことが できるようになる。保育者の援助は,そのような5歳 児の試行錯誤をさりげなく助けてやることである。そ れは,わかりやすい容器を用意してやることであった り,幼児が考えたことを具体化する方法の提示であっ たり,幼児の言葉を言い直して幼児自身が自分の考え を明確にするようにしてやることであったりする。ど 写真3

表6 事例6のまとめ

援助 子どもの発見・発言等 保育者の見取り

いろいろな種で実験す る

以 前 に 経 験 し た こ と や 他 児 の 意 見 も 取 り 入れて推測する

実験結果を掲示する わ か っ た こ と を み ん なに知らせたい

家庭で実験する 保 護 者 と 子 ど も の 育 ちを共有

(8)

の事例でも,とことん幼児に寄り添って,幼児に思う 存分やらせている保育者の姿を見ることができる。そ こでは,保育者が幼児に「やらせている」のではなく,

幼児自身が「面白いからやっている」のである。幼児 の興味が持続するためには,自分の思ったことを試す ことができたり,その結果を受け入れてくれる保育者 の存在が必要である。幼児の疑問や考えに,時機をは ずさないで応答的に対応する援助があることによっ て,幼児は自分の考えをさらに推し進め,深めようと することができると考えられる。

 最後に,幼児の考えを表現させるための援助である。

事例5や6では,絵や文字を使って「わかったこと」

を表すことを幼児に促している。幼児にとっては自分 が得た考えを他児にも知ってもらえる喜びになってい る。他児にとっては,友達がやっていたことや考えた ことを知ることによって,自分の興味が広がったりす る契機にもなっている。これについても保育者が「や らせている」わけではなく,事例6にあるように幼児 の側からみんなに知って欲しいと掲示の要求が生まれ ている。

おわりに

 保育は,遊びにおける幼児の体験を学びの経験に変 えていく営みである。幼児の遊びは保育者の環境構成 によって,ある程度予測することはできる。しかし,

この事例のように,保育者の思ってもいなかったこと も起こる。その際,保育者が可能な限り幼児の興味に つきあって,幼児の思いを実現させてやることができ れば,幼児にとって自分の思いを自由に出せる安心に 繋がる。今回の事例を通して,思いを自由に表現でき る環境の中でこそ,幼児の「自分で考える」という行 為は発現するように思われる。「思考力,判断力,表 現力等の基礎」を育むためには,保育者はねらいを持 ちつつも,日々の幼児の姿を丁寧にすくい取って,個々 の幼児に応じた援助を臨機応変に繰り出す必要がある と考えられる。

1 星俊子他「自分で考え,試そうとする子どもを育てる  ―生き生きとした体験や安心して伝え合える環境を通 して―」2019年度 ソニー幼児教育支援プログラム応募 論文

2 同上論文における5歳児事例2〜4。また,本稿で取 り上げた事例2と3も,同論文に含まれているが,本稿 の目的に添って加筆して再掲している。

3 ドキュメンテーションとは,本来,レッジョ・エミリ ア市で,保護者に伝達するために作成された記録のこと をさす。ここでは,子どもたちが遊びや生活を通じて,「ど のように育っているのか」「今,何を学んでいるのか」

を即時的に保護者に伝えることを意図として作成した掲

示物の意味で用いている。

参考文献

・文部科学省「幼稚園教育要領解説」

 https://www.mext.go.jp/content/1384661̲3̲3.pdf

Referensi

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