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橡 自動車リサイクルに関する意見2August 15

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2001年8月15日

経済産業省 W G 「自動車リサイクルに関する制度化に向けた考え方」について

慶應義塾大学経済学部 教 授   山 口 光 恒 良く考えられた案であると思う。処分費高騰、鉄スクラップ価格下落の中でELVを有 価物とするとの基本方針の下に随所に工夫が見られる。また、フロンやエアバッグなど有 害物質除去についても考えられたシステムであると思う。但し、全体を通してELVにつ いては不法投棄が最大の問題であり、これを防ぐと言うことがやや至上命令化しているよ うに感じた。確かに不法投棄は問題ではあるが、このスキームが動けば(そしてまた、抹 消登録に関しても改訂が見込まれるようであるので)、一般消費者による不法投棄は(処理 費用支払い時期にかかわりなく)着実な減少が期待される。また、ASRを中心にした処 理費用がメーカー支払いとなり、ELV自体が有価物となれば、解体業者・シュレッダー 業者による不法投棄(或いは長期間在庫)は処理費用支払い時期にかかわりなく減少する ものと思われる。今回の<自動車リサイクルに関する制度化に向けた考え方(以下考え方)

>を読むと、不法投棄を防ぐために費用徴収方法にもかなりの無理をしているが、不法投 棄を減少させるメリットがそのための社会的コストを上回るという点が不明確であると感 じた。この点再度論議が必要ではないかと思う。

  また、環境省でも同様の委員会で審議が行われていると思うが、こことの関係はどうか という点も承知したいところである。

1 、   不法投棄防止と費用徴収方法

  WG 第2次報告書案では費用徴収方法につき、新車については新車時徴収、既販車につ いては別途取り決め(一案として32頁以降記載のアイデアあり)とされている。このう ち新車について価格上乗せとする根拠として下記4点があげられている(25頁)。

①  不法投棄増加の懸念が少ないこと

②  料金の徴収コスト、回収ロスが少ないこと

③  ユーザーにとって分かりやすく、負担感が少ないこと

④  地方公共団体等から新車時徴収を支持する意見が多いこと

他方その場合の対応を要する点として、課税問題、費用算定問題等が列挙され、それぞれ に対する考え方が記されている。上記の内①、②はその通りであるが、③の「分かりやす さ」は原案にもあるとおり排出時負担でも同じである(28頁)。反面、負担感が少ないこ とは長寿命化に逆行する点に触れられていない。この点は排出時負担の長所である。また、

④は基本的には①と同根である。上記から、新車時徴収の理由は上記①、②であると理解 できるが、そのうちでも<考え方>を読む限り不法投棄防止が最大の問題であると読める

(実際に<考え方>では上記4点の内不法投棄防止に資するものであることが重要である と明記している。41頁)。ここではっきりと承知したいことは不法投棄がそれほどの問題

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かどうかについての説得力ある説明である。少なくともこの案を読む限り、どこにもそれ が見あたらない。もちろん離島も含めて不法投棄が問題である点は十分承知しているが、

問題はこれを防ぐためにどの程度のマイナスを許容できるかである。

  排出時徴収の方が優れているにもかかわらず、新車時徴収にしたために無理をしている 点は下記の通りである。こうした点を含んで社会全体としてどちらが望ましいかにつき十 分な論議が必要と思う。

1)公的な資金管理主体の設立が不要である

  処理料金徴収機関として公益公人の設立を念頭に置いている。しかし公的機関の設立に ついては34頁記載の問題点をクリアーする必要があり、このために新たな費用もかかる。

更に小泉内閣の民間で出来ることは極力民間でと言う方針にもあわない。排出時徴収であ ればこうした機関の設立の必要はない。もちろんその代わりに(事業者倒産などに備えて)

指定法人を設立する必要があるが、新車時徴収でも指定法人制度を設けることが適当をさ れており(8頁)、指定法人設立は排出時徴収に伴う特別な負担とはならない。

2)処理費用算定に伴う措置が不要となる

  新車購入時点で10年後の処理費用の算定は困難である(技術進歩を考えると特にその 感が深い)。これに備えて費用調整問題が考えられている(29頁)。これによれば費用変 動のリスクはメーカーが負うとされているが、この場合にはメーカーは安全を見て高めに 設定することになろう。その結果余剰が出た場合にはリサイクルシステムの活性化、高度 化の費用として有効に活用するとされているが、これでユーザーが納得するであろうか(特 に技術進歩が早いと余剰が大きくなる可能性がある)。先払いにすればこの問題は避けて通 れない。排出時徴収にすればこうした措置は不要となる(実際には家電同様に新車購入時 に廃棄時点(およそ10年先を想定)での処理費用の予想を表示することで購入者におよ その目安を与えるという方法となろう)。

3)課税問題の検討の必要が無くなる 4)後付装着物への特別の対応が不要となる

5)輸出等により不要となったリサイクル費用についての特別の取り扱いが不要

  新車時徴収の場合には輸出車についての処理費用を公的機関に残さないために、請求に 応じて返還するアイデアが出ているが、手続きの煩雑さ等から公的機関にある程度の金額 が残ると思われる(案ではこれに対する対応策も検討する必要があるとしている。32頁)。 排出時徴収であれば、こうした問題は生じない。

6)回収率100%との前提には無理がある

  上記の輸出を除き、31頁の文脈からこのシステムは回収率100%を前提にしている と思われる。しかし新車時徴収でも発生する不法投棄などにより必ず回収率は100%を 下回ると思われ、この場合には公的機関に資金が退蔵する。こうした点も排出時負担なら 問題が発生しない。

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2 、   最終処分量極小化について

新たな自動車リサイクルシステムに関する総括(41頁)に基本的な考え方として4点 あげられている。このうち③の最終処分量が極小化されることに関するコメントは次の通 りである。

1)処分量極小化に関する「使用済み自動車リサイクル・イニシアティブ(以下イニシア ティブ)」との相違点は、自動車メーカー(輸入業者も含む、以下同じ)にASRの引き取 りとリサイクル・処理を義務づけることにある。しかし43頁ではこれにより「イニシア ティブに掲げるリサイクル率の達成等を通じ自動車のリサイクルの高度化と最終処分場の 極小化を図るーー」とされており(下線、山口)、必ずしもリサイクル率が上昇するわけで はないように読める。この場合には最終処分量極小化に結びつかないのではないか。或い はイニシアティブに掲げたものの、このままではリサイクル目標達成が困難な状況となっ ており、今回の新たな制度で目標達成を図るという意味か。

2)他方、46−47頁にかけては「新たなシステムの下で求められるべきリサイクルの 水準について検討する必要がある」とあり、この意味は従来の目標の引き上げと読める。

もしこの理解が正しければ、処分量減少には結びつく。このあたりロジックが不明確であ る。

3)もう1点、同じく47頁にELVから回収した有用部品等の市場の健全な発展及び活 性化のための措置についても検討するとある。もしイニシアティブのリサイクル率目標達 成が困難であるならば、その原因は何か。もしリサイクル原料の市場が不十分であれば、

ASR引き取り・リサイクル義務のみでは十分とは言えないことも考えられる。この辺り の認識はどうか。

4)別の観点であるが、リサイクル率をどこまで高めればよいのか。一般にリサイクル率 が高まればそれだけ費用が逓増すると考えられるので、環境効果と経済効率の検討は少な くとも検討課題には入れておくべきである。

3 、   その他  (保険を利用した市場の創出)

  廃棄物対策で最も重要な点の一つが、取り出した部品やリサイクルされた原料の需要創 出である。この点が確保されないとリサイクルの輪がとぎれ、循環しなくなってしまう。

報告書案47頁に今後幅広く検討していくことが必要な点の一つとして「使用済み自動車 から回収した有用部品等の市場の健全な発展及び活性化のための措置」がある。自動車保 険を採算ベースに乗せながらこの目的に利用することが可能であるので、この点を指摘し ておきたい。現在一部の損害保険会社が引き受けを行っているが、自動車事故を起こした 際、修理部品を再使用或いはリビルトに限ることで自動車保険料を割り引く商品がある。

このタイプの自動車保険が普及すると、必然的にリユースやリビルト部品の需要が増加す る。自動車保険購入者にとっても保険料が安くなり、しかも環境改善に貢献しているとの 満足感も得られる。保険会社にとっても修理費が安くなるので保険料を割り引いても採算

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に合う。保険会社の協力を得てこの種保険を充実して貰ってはどうか。

  但し、これにはいくつかの問題がある。そのうち最大のものは製造者責任 (Product's

Liability) である。こうした部品で修理した車がその部品がもとで事故を起こした場合、責

任は誰がとるかという点である。リビルトの場合は明らかにメーカーには責任がないと思 われる。リユースはこの点微妙である。いずれにしてもメーカーに責任がない場合、中小 企業である修理業者等が高額な製造物賠償責任を負うのは困難であろう。問題はどの程度 保険が買えるかである。この他には性能面での保証、それに品揃えである。後者について は徐々に充実してきているが、保証については今後の課題である。

  上記のような問題点はあるが、アメリカでは中古部品による修理はごく当たり前の世界 となっている。また、欧州の大手保険会社 (Allianz) もこの分野に関心を示している。この ような世界の動きを調査することで、問題点を克服する糸口が見えてくることもあろう。

少なくとも検討すべき課題である。

以上

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