ガ-1
□□ 水理学Ⅱ □□
選択担当:鷲見哲也 准教授 2 単位 開講期:4 期・火2概 要
流体の力学の基礎編として水理学Ⅰでは、静水圧やベルヌーイの定理、さらに管路の摩擦損失や形 状損失の評価や管路系の流量計算を学んだ。水理学Ⅱでは、主に河川などの流れを理解する端緒とし て、水理学Ⅰではあまり深く取り扱えなかった開水路水理学に重点を置く。
等流、限界流、跳水および不等流の各状態における流量と水位との関係を通して開水路流れの力学 について理解し、実際に計算することで、環境河川工学の基礎を学ぶことが本講義の目的である。
学習到達目標
1) 開水路の断面諸量について説明できる
2) 流量や断面諸量から等流水深と限界水深とが計算できる
3) 抵抗則を用いて単断面・複断面での水位または流量が計算できる 4) 跳水の共役水深が計算できる
5) 不等流の水面形について説明・計算が出来る
授業の内容とスケジュール(15 回)
09月29日(火) 第1週 ガイダンス・流れの分類 10月 6日(火) 第2週 開水路断面の諸量
10月13日(火) 第3週 抵抗則(Manning式)と等流水深 10月20日(火) 第4週 複断面水路の水位・流量計算 10月27日(火) 第5週 限界水深の定義と比エネルギー 11月 3日(火) <文化の日>
11月10日(火) 第6週 跳水とエネルギー損失 11月17日(火) 第7週 スルースゲートと比力 11月24日(火) 第8週 中間試験
12月01日(火) 第9週 一様水路の不等流と基礎方程式
12月08日(火) 第10週 一様水路の水面形 → 変更:この日が中間試験です.
12月15日(火) 第11週 一様水路における不等流計算 12月22日(火) 第12週 不等流の数値計算方法
01月05日(火) 第13週 粗面と滑面の区別と対数流速分布式 01月12日(火) 第14週 河川のさまざまな流れ
01月19日(火) 第15週 期末試験
成績評価 レポート提出(20%)及び期末試験等(80%)による総合評価 (60%以上で合格)
教 科 書 なし (板書と配布資料を軸に進める.)
参 考 書 「水理学」玉井信行・有田正光ら著(オーム社),「絵とき水理学」国澤正和・福山和夫・西 田秀行共著(オーム社),「基礎水理学」 林 泰造著(鹿島出版会)
備 考 この科目の授業(100%)が標準教育プログラムの教育・養成目標に占める割合(貢献度):
教育目標②社会基盤施設のデザイン能力の育成100%
ガ-2 質問等への対応
オフィスアワー:火曜・木曜日の5限。
その他も在室時には質問等に応ずる方針。あらかじめ連絡をとるとよい。
部屋の前に携帯電話番号が書いてある.
E-mail: t-sumi@daido-it.ac.jp、
携帯メール:sumi-tetsuya@ezweb.ne.jp
本授業のHP: http://godos2.daido-it.ac.jp/kpage/sumi/suiri2/suiri2.htm 欠席した場合の資料はこのページからダウンロード可能。
授業方法について
授業の基本:講義とする。
ノート(板書)を中心とする。
何度かレポートを出す。水理学Ⅰや水理学演習とは違い、ノートを見るだけで簡単に満 点がとれるレポートが出るとは限らない。自分で考え調べ、解く姿勢で臨むこと。授業 レポートについて:
全体の20%の比重を占める.(10回程度出題.1回のレポートが約2%の比率)
授業の最後に簡単なレポート問題を出題する.
開始5分(解説開始時)を目途にレポート提出を打ち切る.
解説は,次回提出後、その場で行う。(水理学演習と同じスタイル)
レポート作成のスタイルは以下の通りとする.(「レポート作成の手引き」と異なる.)
採点は,丁寧に解いてあること,上記必要事項が守られていること,第三者が見て理解できるものを 満点とする.(自己中心的な答案は,それが正しくても満点になるとは限らない.)
水理学演習 レポート(2009 年○月○日提出) 学籍番号 氏 名 1/2
レポート作成時間:XX 分
HW○−○
トルエンとの境界をC点,D点とおくと....
差圧マノメータ トルエン:
比重 s=0.875
管路(水平)
Δh 水
A点 B点
C点
D点
注意0:A4サイズ,縦長で作成すること.用紙は指定しない.ルーズリーフも可.
注意1:表紙はつけない.1ページ目の上段に,タイトル,日付,学籍番号,氏名,レポート作成時 間を書くこと.
注意2:裏面には書かないこと.(レポートをスキャナにかけるため)
注意3:2 ページ以上になる場合には,右上にページ番号「学籍番号・氏名 1/2」をつけること.
ホチキス止めはしないこと.(スキャナにかけやすくするため.)クリップ止めはOK.
注意4:答えの数値には単位をつけること.(つけるべきものには.)
注意5:問題は書き写さなくてよい.図は原則として描くこと.
注意6:殴り書きは,採点対象としない.
ガ-3 中間試験・期末試験について:
試験の前の週に,出題範囲を説明する.聞き逃すことがないように注意せよ.
例年,中間試験が30%,期末試験が50%,の割合で成績評価の比重を占める.
履修に際しての注意:
・ 本科目は選択科目である。計算中心ではなく、理屈・理論が中心の講義であるから、水理 学1の授業のイメージ(演習が中心の授業)とは大きく異なる。履修を継続する学生は、
覚悟すること。また、水理学1の内容がわからなかった学生は、やや難解かもしれないが、
この授業だけでも習得は可能。
・ 出席はとらない。しかし、欠席したり遅刻したりした場合、ほぼ間違いなくその回の授業 の内容はわからなくなる。また、他人のノートだけで期末に集中して勉強するのはかなり 難しい.直後に回復を図ること。
・ 授業の大筋は、上記のスケジュールで進むが、内容の多少の変更と進行速度が変わること があるので、試験の日程を過信してはいけない。とくに中間試験の日程は変更になる可能 性があるので注意すること.
・ 学習意欲のある学生だけが単位取得できると考えること。
・ 一方、将来、河川や河川環境を学ぶ予定の学生や、それに関係するコンサルタントや公務 員への就職を考えている学生は、本科目を履修すべきである。