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浅水波の理論

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Academic year: 2024

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(1)

3 浅水波の理論

津波は、海底の地殻変動によって生じ、大きな災害をもたらすことがあ る。津波は、長い距離を速く伝播し、海岸に近づくと急に波高が大きく なることも多く、普通の波浪と大きく異なっているように感じられる。

実は、津波は海底の変動によって生じるため、海上風によって海面付近 で生じる波浪とは全く違った鉛直構造をもっている。ここでは、津波の 鉛直構造を考慮に入れながら、津波の波動としての特性を論じる。

3.1 浅水方程式系

水深Hが一定の海洋での津波のような波の伝播を考える。いま、水深に比べ て波長がじゅうぶんに長く、水平流速

 

u,v や圧力偏差 p'は深さによらないと仮

定する。これを浅水近似(shallow-water approximation)という。

このとき、水平方向の運動方程式は、

1 ' x p fv

Dtu D

 

  (1)

1 ' y p fu

Dtv D

 

  (2)

v y u x t Dt

D

 

 

 

と書ける。ただし、 f はコリオリ係数である。また、海水の密度 は一定とす る。微小振幅を仮定して、波の振幅が小さいとすれば、2次の量である移流項を 無視することができて、

1 ' x p fv

tu

 

 

 (3)

1 ' y p fu

tv

 

 

 (4)

と表せる。このようにして1次の項だけを残すことを線形化(linearization)とい う。

一方、水面の高さの偏差hの時間変化は、

 

     

 

 

 

 

 

 

H h v

u y h x H

th (5)

と書ける。(5)は、質量保存則を表していて、連続の式に相当する。微小振幅を

(2)

仮定しているので、2次の量を無視することができて、



 

 

 

 

v

u y H x

th (6)

と表せる。

水面の高さの偏差hに関係なく水面での圧力は一定とし、さらに静水圧平衡を 仮定すると、

gh

p' (7)

が成り立つ。ただし、gは重力加速度である。(7)を(3)、(4)に代入すると、

xh g fv

tu

 

 

 (8)

yh g fu

tv

 

 

 (9)

が得られる。また、ジオポテンシャルを ghと定義すれば、(8)、(9)、(6) は、

 

 

 

fv x

tu (10)

 

 

 

fu y

tv (11)



 

 

 

 

v

u y gH x

t (12)

と書くこともできる。方程式系(8)、(9)、(6)、または方程式系(10)、(11)、(12) を浅水方程式系(shallow-water equations)とよぶ。

3.2 浅水波の分散関係

浅水方程式系(10)~(12)で、コリオリ力を無視し、さらに南北方向(y方向)

の運動を無視して東西方向(x方向)の運動だけを考えると、

 

 

 

u x

t (13)

xu

t gH

 

 

 (14)

となる。(13)をtで、(14)をxで偏微分すると、

 

 

 

x u t

t2

2

x u x gH

t 2

2

 

 

(3)

となる。これらの式からを消去すると、

x u gH

t u 2

2 2

2

 

 (15)

が得られる。

ここで、東西、時間方向には波型を仮定して、

 

i kx t

u

uReˆexp  (16)

とおく。uˆは定数(複素数)であり、kは東西波数(zonal wavenumber)、は 角振動数(angular frequency)である。ただし、k 0とする。このとき、(15)は

 

 

  

u

i

kx t

  

gH x t

kx i

t u  

 

 

22 ˆexp 22 ˆexp

 

i kx t

gHk u

i

kx t

 

u  

   

2ˆexp 2ˆexp u gHk uˆ 2ˆ

2 

 (17)

となるから、

k

gH

 (18)

が得られる。このように、波動の角振動数を波数の関数として表した式を、分 散関係式(dispersion relationship)という。位相速度(phase velocity)cは、

k gH c 

(19)

であり、波数kによらず、波動は一定の速さ gH で進行することがわかる。こ の よ う に 、 波 数 に よ ら ず 位 相 速 度 が 一 定 で あ る 波 動 を非 分 散 性 波 動 (non-dispersive wave)という。非分散性波動は、低波数成分も高波数成分も同 じ速さで進行するので、形を変えずに伝播する。音波や電磁波も非分散性波動 である。

以上のような浅水方程式系の解として得られる波動を浅水波(shallow-water wave)と い う 。津 波(tsunami)は し ば し ば 典 型 的 な 浅 水 波 と み な さ れ る 。

m/s2

8 .

9  

gH 4000mのとき、位相速度はc200m/sである。水深が浅くな ると位相速度は遅くなる。

(4)

浅水波の位相速度

3.3 浅水波の構造

浅水波の構造、つまり流速uとジオポテンシャルとの関係を考える。 (16) と同様に、東西、時間方向に波型を仮定して、

 

i kx t

u

uReˆexp  (20)

 

i kxt

 Re ˆ exp (21)

とおく。水平流速uはもともとの仮定から、深さによらず一定であることに注意 する。このとき、(13)より、

 

 

   

i

kx t

  

t x kx i

t u   

 

 

 ˆexp ˆ exp

 

i kx t

ik

i

kx t

 

u

i    

 ˆexp ˆ exp

iuˆ ikˆ となる。(19)を用いると、

 ˆ 1 ˆ 1 ˆ

ˆ

c gH u k

 (22)

が得られる。ただし、c0つまり波がxからxの方向に向かって伝播してい る場合を考えている。(22)において、uˆはˆ の正の定数倍になっていることがわ かる。つまり、ジオポテンシャルが極大(極小)になるとき、水平流速uも極 大(極小)になる。

(5)

浅水波の構造

3.4 水深と振幅との関係

浅水波である津波は、海岸に近づき水深が浅くなると、波高が大きくなるこ とが知られている。ここでは、水深の変化に伴う浅水波の振幅の変化を考える。

浅水波がxからxの方向に向かって伝播しているとする。まず、水が持っ ているポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)(potential energy)U を考え る。ある高さzに存在する単位体積の水が持つポテンシャルエネルギーはgz ある。これを底zHから水面zhまで積分すると、

2 2

all 2

1 2

1 gH gh

dz gz

U h

H    

となる。浅水波が存在しない場合(h0)からの偏差を考えると、

2

2 1 gh

U   (23)

となる。これを水平方向に平均すると、

2 2 2

2 ˆ

4 1 2

1 2

1 2

1     

gh gh g g

U     (24)

が得られる。ここで、

i i

i Ae A e

e A

A   ˆ*

2 ˆ 1 2 ˆ 1 Re のとき

2 2

*2

* 2

2 2

*

2 ˆ

2 ˆ 1

4 ˆ 1 ˆ 2 ˆ 1

4 ˆ 1

2 ˆ 1 2

1Ae A e A e AA A e A

A i i   i   i

 

 

であることを用いた。

c u

位相速度

流速

(6)

次に、水が持っている運動エネルギー(kinetic energy)Kを考える。高さzに よらず単位体積の水が持つ運動エネルギーは 2

2

1u である。これを底zHから

水面z hまで積分すると、

H h

u dz

u

K h

H  

2 2

2 1 2

1  (25)

となる。これを水平方向に平均すると、

 

2 2

2 ˆ

4 1 2

1 2

1 u H h Hu Hu

K        (26)

が得られる。さらに、(22)を用いると、

2

2 ˆ

4 ˆ 1 1 4

1   

H gH g

K   (27)

となり、KUであることがわかる。

以上の結果より、浅水波のもつポテンシャルエネルギーの平均値と運動エネ ルギーの平均値は等しく、振幅の 2 乗に比例することがわかる。浅水波の力学 的エネルギー(mechanical energy)Eは、ポテンシャルエネルギーと運動エネル ギーの和として、

ˆ 2

2

1 

U K g

E

(28)

と計算される。これは、浅水波が単位水平面積あたりに持つ力学的エネルギー である。

ところで、浅水波の伝播速度はcgH であった。単位面積(あるいは単位 体積)あたりの力学的エネルギーつまりエネルギーの密度に、伝播速度をかけ ると、エネルギーの流れの量を計算することができる。このように求められた エネルギーの流量をエネルギーフラックス(energy flux)という。浅水波の場合、

エネルギーフラックスFは、

2

2 ˆ

2 ˆ 1

2

1   

g

gH H Ec g

F  

(29)

である。一般に、波動が定常的に伝播する過程で、外部からエネルギーを受け 取ったりエネルギーを失ったりしないとき、エネルギーフラックスも一定であ る。したがって、(29)においてエネルギーフラックスFを定数として、

H g F

 ˆ 2  2

(7)

4 /

2 1

ˆ 

F gH

 (30)

が成り立つ。また、(22)を用いると、

4 /

2 3

ˆ  H

g u F

 (31)

となる。(30)、(31)は、水深Hが浅くなったとき、浅水波の波高はH1/4乗 に比例して、浅水波に伴う水平流速はH3/4乗に比例して大きくなることを 示している。

水深と浅水波の高さとの関係の例

(8)

水深と浅水波に伴う流速の変動との関係の例

問 3.1 海岸から100 km離れた場所で津波が発生した。発生場所から海岸まで

の水深が1000 mであると仮定して、津波が到達するまでの時間を、津波の位相

速度の式(19)を用いて計算せよ。単位は分とし、1の位まで求めよ。重力加速度 はg 9.81m/s2とする。

問 3.2 海岸から100 km離れた場所で津波が発生した。発生場所の水深は2000 mで、海岸まで直線的に浅くなり、海岸では水深0 mになると仮定する。津波 が到達するまでの時間を、津波の位相速度の式(19)を用いて計算せよ。ただし、

水深20 mの地点に到達した時点で海岸に到達したとみなす。単位は分とし、1 の位まで求めよ。重力加速度はg 9.81m/s2とする。

問 3.3 水深が4000 mの海域で高さ(平均海面からの高さ)が0.5 mの津波が 発生し、線形な浅水波として伝播した。水深400 m、40 m、4 mの海域に達し たときの波の高さ(平均海面からの高さ)と、それぞれの水深の海域での水平 流速の振幅を計算せよ。有効数字 2 けたで求めよ。重力加速度はg 9.81m/s2 とする。

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