外国ジャーナリズ ム Ia 第 12 回
オーストラリアのメディア ジャーナリズム
オーストラリア
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いたずら電話で自殺者: 2Day-FM 2012
12/04:Hot 30 の DJ が英王室キャサリン妃の入院先に
「偽電話」(放送は録音のもの)
チャールズ皇太子とエリザベス女王を偽り
病院側:取り次いで、容体が放送された
12/07 :電話にでた看護師が自殺
2 DJ, ラジオ局謝罪;番組中止、大手スポンサーが下り る
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「違法性はなかった」か / モラル の問題か
合理的に予測することができなかった痛ま しい出来事( Southern Cross Austreo CE O)
「悪意のなさ」
ラジオ局へ避難殺到
いたずら電話
責められるべきは、親会社の規制体制だ。
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英放送監督機関オフコム:
「いたずら電話は」、「娯楽を与えるという目的に欠かせないもの であり、重大なプライバシー侵害にならないもの」であれば許され るが(若干、言葉を省略)、「関係者の同意が必要」←キャサリン 妃側の同意を取っていないケース
オーストラリアの商業ラジオ規定:
「識別できる人物」の声を録音し、その人物の許可なく放送する場 合、「放送前に、当人が許可を与える」時にのみ放送できる。
ニューサウス・ウェールズ州:
電話を含め、私的な空間での会話を録音し、これを無断で放送する ことは違法(監視装置法)。
オーストラリアからすると外国である英国での電話の会話を録音し
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R.Murdoch: 1931~
1950s: 父 Keith Arthur の遺産を受け継ぐ
地方紙、TV局買収
1960s: ミラー紙買収、TV専門誌創刊
フェアファックスの一角を崩す
1964 : The Australian 創刊
1970 s:英米へ進出:橋頭堡を作る
1980s: 英米メディア界に帝国を確立
念願のHWT買収に成功⇒オーストラリア・メディア 界の混乱始まる
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R.Murdoch -2
1990s :業績不振、帝国の危機
アジア、中南米市場への転進
衛星、ソフトコンテンツ、スポーツ
日本市場へ:テレ朝買収劇、 SkyPerfect ( 96/97)
007 Tomorrow Never Dies (1997)
21 世紀
経済ニュースへ: DJ(WSJ) の買収
中国からインドへ
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マードックのいま
1970 年代から英国メディア界に頭角を現したオーストラリア出身のマードッ クは、80 年代米国に進出、映画制作配給会社 20th FOX を買収し、4大ネッ トワークのひとつとなるフォックステレビを創設した。
アジアでもスターテレビを買収し、オーストラリアを含めて3大陸を制覇、
巨大メディア網を構築しつつある。その過程で名門紙『タイムズ』、大衆紙
『サン』、大衆日曜紙『ニューズ・オブ・ザ・ワールド』を手中におさめ、
97 年総選挙でブレア前首相が勝利を得たのも、もっぱら『サン』のキャン ペーンのおかげといわれるほど、常に英国政治層と近い距離にいる。
この 3 紙で新聞読者の 37 %、テレビでも BSkyBで 33 %の世帯を把握してい る( 2006 )。
インターネット時代の到来に新聞産業が四苦八苦しているなか、マードック は SNS の最大手「マイスペース」( MySpace )を買収し、3大陸の新聞ばか りでなく、テレビ、ネット、映画というメディアをネットと共存しつつ拡大 している。
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