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関東国際高校でのロシア語教育 - 神奈川大学

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Academic year: 2023

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関東国際高校でのロシア語教育

関東国際高校教諭 竹内 敦子

1.関東国際高校での外国語教育について

<設立>

1982年 英語コース 1986年 中国語コース 1991年 ロシア語コース 2000年 韓国語コース

2007年 タイ・インドネシア・ベトナム語コース

<カリキュラム>

1年 2年 3年

近隣語(専攻言語) 6コマ 6コマ 6コマ (+3コマ)

英語 6コマ 6コマ 6コマ (+3コマ)

* 英語と近隣語とも同単位履修[ダブルメジャー]

* 2年次に5~8週間の短期留学プログラム

2.ロシア語の学習目的

① ロシア語の初級文法をマスターする

② 日常の様々なテーマについて自由に話すことができる

③ ロシアの生活の異なる側面について知る

④ 大学で継続してロシア語を学び、将来の職業に活かしていきたいという確固とした意欲 を育てること

3.ロシア短期留学について

2年次に5週間、ウラジオストクの極東国立総合大学へ留学

午前:文法・会話・音楽などの授業を1週間に10コマ(1コマ90分)

午後:特別コース(パソコン、民族楽器、ロシア料理など)、プロジェクトワーク

週末:ホームステイ(3 泊4日×2)、ロシア人との交流会、市内見学、美術館・展覧会の見 学、演劇や映画鑑賞など

国内旅行:イルクーツク・バイカル湖(3泊4日)

4.卒業後の進路先について

亜細亜大学、桜美林大学、神奈川大学、京都産業大学、札幌大学、

上智大学、拓殖大学、法政大学、立教大学など

(2)

5.ロシア語 聴覚トレーニング(トマティスメソッド)実施について

<トマティスメソッドによる聴覚トレーニング実施>

対象:平成16年度 ロシア語コース 第2学年 12名

実施期間:2004年5月~8月(1回90分・週2回) 計45時間

< 研究開発の内容と評価>

ロシア語コース2年生に対する、トマティスメソッドによる聴覚トレーニングの実践と改善度の 測定

フランスの聴覚心理音声学者 A・トマティス(1920-2001)の研究によれば、各言語にはその 民族が優先的に使用するパスバンド(音域)があり、それぞれ異なるという(下図参照)。本研究 はその理論に基づく。聴覚トレーニングにより、日本語音に含まれない高周波音に耳を慣らし、

可聴域を拡張してネイティブ教員(NRT)と日本人教員(JRT)の授業内容の吸収率を高める一 助とする。

トレーニングをロシア語音声習得の 基礎固めとして位置づけ、ロシア語コ ース2年生を対象に、短期留学出発前 の3ヶ月間(5月~8月)に1回90 分・週2回・10週、夏休みに1日180 分・5回、集中して実施した。トレー ニングは専門教育を受けた有資格者 の本校教員が担当し、トレーニング前 後に専門家による聴覚テストを実施 し、聴力測定と音声分析も依頼した。

音読録音テープにより、トレーニング 前後の変化をNRTにより評価した。

また、ロシア短期留学おける変化を検 証したり、アンケートにより聞き取り理解度や学習意欲の変化を調査したりした。

12,000 4,000 3,000 2,000 1,500 1,000 500 250

125 Hz

英語 米語 仏語 独語 日本語 露語 伊語 西語

パスバンド(各言語の優先的に使われる周波数帯)

<使用したトマティスメソッドのトレーニング器材>

①エレクトロニック・イヤー(電子耳装置)―聴き取り方を訓練し、大脳を活性化する耳の機能 をアップさせるために、フランスの聴覚心理音声学者A.トマティスにより開発された機器。

学習者は電子耳により再現されたロシア語耳でロシア語を聴き取り、発声を体得する。

②電子耳専用ヘッドフォン

③音響ソフト

音楽/聴覚リラクセーションテープ(モーツアルトとグレゴリアン聖歌):語学/ロシア語、

発音演習、単語・短文リピートテープ、童謡、民謡

(3)

<トレーニング内容>

ステップ トレーニング内容 目標 結果・成果

トレーニング 前検査

①第1回聴覚テスト

項目―耳の感度(低/中/高周波 の音域)・音の選別力(音の高低 認識)・方向知覚

②音読録音(初見の文)

③音素知覚テスト

・ トレーニングプログラムを組む 傾向

・左右の聴力がアンバランス

・子音の聴き取りが不得手

・リズム・イントネーションが不正

前期

トレーニング

ロシア語の通常音から徐々に低 周波音をカットし高周波音に慣らす

・低・中・高周波音域の聴力 のバランスを整える

・音の選別力、分析力のブラッ シュアップ

〃 2 ロシア語の高周波音(4000Hz) 馴れる

高周波音への耳の感度を上げる

・ロシア語でのコミュニケーション意 欲を作る

・ロシア語のリズム、イントネーション の習得

〃 3 高周波音から徐々に通常音にも どす

・ロシア語に反応する聴覚を つくる

・正しい聴き取りの姿勢、発 声指導

後期

トレーニング

・ ロシア語のパスバンド(音域)

に聴覚を合わせ、ネイティブの発 音模倣

・ 30音の子音および母音の聴き 分け練習

・右利き耳の強化

(言語情報処理を優位にす るため)

・正しい姿勢で呼吸を深くす

・語、音節をはっきりと発音 する

・ ロシア語のパスバンドに聴覚 を合わせ単語、テキストのリピート

・ ロシア語テキストのリスニ ングおよびリピート

・ 聴 き 取 り と 発 声 を 連 動 させる

・ ロシア語のリズム、イントネーシ ョンの確立

〃 6 発音練習

ここまで視覚提示なし

ト レ ー ニ ン ク ゙ 終了

ここより初めて視覚提示

・ ダイアログ会話文での1単語~1 文レベルのディクテーション

・ リスニング力のアップ

・ 発音改善・会話に積極的 になる

トレーニンク直後 聴覚テスト

①第2回聴覚テスト

項目 ・耳の感度(低/中/高周 波の音域)・音の選別力(音の高 低認識)

・方向知覚

・耳の利き側

②音読録音(トレーニング前と同じ文)

③音素知覚テスト

④ロシア語学習に関するアンケート調

・ リスニングの上達/発声の変化 の自覚

・ トレーニングの成果をみる

・ 聴 覚 ト レ ー ニ ン グ 効 果 を実感・自覚する

・ 聴力の改善(表1)

・ 音読評価での改善

(表4)

・ 聴 力 と 聴 解 力 の 連 動 し た向上

・ 発 話 の 流 暢 さ と リ ー デ ィ ン グ 評 価 の 連 動 し た 向上

トレーニング終了後、授業内で音声・

発声を意識させる。

・右利き耳の定着をはかる ・聞き耳の右耳への移行

(4)

音読テープ評価

今回の聴覚トレーニングの目的は、ネイティブが母語を学習するのと同じ経路を取り、ロシア語 の聴覚の発達をやり直すことにあった。特徴は、言語学習の開始時期を耳の発達が始まる段階(胎 児)まで遡り、胎内で母親の声のリズムやアクセント、イントネーションを聞きながら聴覚を形 成し、新しいロシア語の言語神経回路をつくる行程をたどることにある。そこで、音声の変化を みるためにトレーニング前後に録音された同一のパッセージの音読をNRTが聞き、流暢さ、発 音、イントネーションの3点にポイントを置き評価した。流暢さにおける伸びが顕著である。

朗読文

На Невском проспекте есть большой гастроном, который находится недалеко от Садовой улицы. Это хороший магазин. Мы уже несколько раз ходили туда. Я покупал там яблоки, груши, апельсины и другие фрукты.

Вчера я и мой друг Сергей были там. Мы купили торт, печенье и шоколад.

Ещё мы купили колбасу и сосиски.

音読速度変化および発音ミスの数

結果

初見の文章でアクセントをつけてある文章を読 ませたが、知らない単語もいくつか含まれている。

またロシア語はアクセントのあるなしによる発音 の変化、有声子音―無声子音の交替がある。そのこ とを忘れていたか知らないためにミスをしている ものも数人いた。

左表に見られるように、0.0001 の有意差で明ら かに朗読のスピードが速くなっており、発音ミスも

0.0056 の有意差で改善されている。朗読のスピー

ドが速くなったのは、トレーニング前には単語ひと つひとつをぽつぽつと読んでいたものが、トレーニ ング後には語と語をつなげてなめらかに読めるようになっているからだと思われる。また、朗読 するときの声に少し自信が表れているように感じられた。NRTからはアクセント、イントネーシ ョンなどは大きな変化はなく、前後での判断が難しいとのこと。

before after 差 before after 差

1 109 89 20 13 11 2

2 103 78 25 15 6 9

3 86 77 9 15 11 4

4 99 72 27 22 16

5 85 90 -5 10 4

6 105 78 27 9 6 3

7 53 36 17 7 6

8 110 91 19 9 10 -1

9 100 72 28 8 7 1

10 105 84 21 5 4 1

11 131 95 36 9 7 2

平均 98.7 78.4 20.4 11.1 8.0 3.1 分散 18.6 15.4 10.4 4.6 3.5 2.8 ttest

時間 発音ミス

0.0001 0.0056

6

6

1

Referensi

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