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青年期における友だちが果たす役割の変化

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Academic year: 2025

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卒業論文

青年期における友だちが果たす役割の変化

――モラトリアムの現状から見る友人関係――

2012 年度入学

九州大学 文学部 人文学科 人間科学コース 社会学・地域福祉社会学専門分野

2016 年 1 月 提出

(2)

要 約

本論文では、人間関係が希薄化したといわれる現代において、青年たちにとっての友だ ちの役割と友人関係について考察することを目的としている。これまで、一般的に青年は モラトリアムにあるとされていたが、現状は異なってきてるようであり、モラトリアムの これまでの通説と現状を比較しながら友人関係について考察していく。

まず、モラトリアムに関する先行研究についてまとめている。もともとモラトリアムと は精神分析学の用語であるが青年の発達段階を示す語として用いられるようになり、青年 期はモラトリアムにあるというのが一般的な考え方であった。しかし、80 年代頃からモラ トリアムの変質が謳われるようになり、モラトリアムの延長や、それにともなうアイデン ティティの二重意識型やその拡散が指摘されるようになった。現代におけるモラトリアム はさらに変質し、その終わりがなくなってきているとみることができる。そして、モラト リアムについての論文の傾向とその問題点、青年との関わりについて論じ、モラトリアム の目的であるアイデンティティの確立に欠かすことのできない他者の中でも現代の青年に とってとても重要な位置を占めるようになった友だちを挙げ、その存在意義を問うている。

現代の青年たちにとって友だちがどのような存在であるのか先行研究や実際のデータをみ てみると友だちの数は増えてきており、その理由は友だちは場面によって使い分けるもの となっているためであった。また、一人でいることは避けたいが親密になりすぎることで 起きる衝突も避けたいという気持ちがあり、他者とは適度な距離を とるという傾向がみら れた。青年期という自己(アイデンティティ)確立の時期において、青年たちはもはやモ ラトリアムというものを感じておらず、自己確立のためにモラトリアムではなく友だちを 道具のようなものとして使っているらしいということがわかった。

(3)

目 次

はじめに……… 1

1 モラトリアムに関する先行研究 ……… 2

1.1 モラトリアムとは ……… 2

1.2 若者と青年 ……… 3

1.2.1 年齢による分類 1.2.2 研究領域による分類 1.3 現代日本のモラトリアム ……… 4

1.3.1 進学率から考える現状 1.3.2 対象設定と分析方法 1.4 モラトリアムの延長 ……… 7

1.4.1 モラトリアムの変化 1.4.2 モラトリアムの延長 1.5 モラトリアムの「終わり」 ……… 9

1.5.1 帰属集団の変化 1.5.2 モラトリアムへの意識と「終わり」の消失 1.6 アイデンティティの拡散 ……… 12

1.7 小括 ……… 13

2 モラトリアムにおける他者及び問題設定 ……… 14

2.1 青年の歴史 ……… 14

2.2 モラトリアム論の現状と青年 ……… 15

2.3 現代のモラトリアムに関する認識の問題点 ……… 15

2.4 他者の存在 ……… 16

(4)

2.4.1 他者の存在意義の変化

2.5 小括および問題設定 ……… 18

3 友だちおよびその関係性 ……… 19

3.1 友だちという他者 ……… 19

3.2 データから見る「友だち」……… 19

3.2.1 友だちへの関心 3.2.2 悩みごとの相談相手としての友だち 3.2.3 友だちの数 3.3 人間関係の希薄化論 ……… 23

3.3.1 希薄化論の登場 3.3.2 希薄化論からみる現代青年の姿 3.4 ウチとソトの意識 ……… 26

3.5 現代青年の友だち観 ……… 27

3.5.1 「友だち」の選択 3.5.2 仲間に対する意識 3.5.3 「自分」の選択 3.6 情報通信機器などとの関係 ……… 30

3.6.1 情報通信機器の人間関係への影響 3.6.2 情報通信機器の利用目的 3.7 小括 ……… 33

4 他者からの評価への依存 ……… 34

4.1 他者との距離感 ……… 34 4.1.1 距離を保つ理由

4.1.2 他者との距離に対する感覚の変化

(5)

4.2 友だちの必要性――必須アイテムとなった「友だち」 ……… 37

4.2.1 他者の視線 4.2.2 排除されることへの恐怖 4.3 まとめ ……… 41

4.4 今後の展望 ……… 42

[注] ……… 43

[文献] ……… 45

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