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PDF 7章 微分方程式 - 福山平成大学

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7章 微分方程式

7.1 微分方程式とは

不定積分は微分dy dxf(x)の形から、積分関数yF(x)cを求めるものでしたが、

これは左辺が単純にdy dxの形をしていました。しかし、左辺がこのような形以外に、例 えば、d2y dx22xdy dx(x21)yf(x)のような場合、どうやったらyの関数形が求 まるのでしょうか。このようにx,y及び、yの微分(高階も含む)を含んだ方程式を微分 方程式と言い、この形からyの関数形を求めることを、微分方程式を解くと言います。し かし、積分がそうであったように、どんな微分方程式でも数式の形で解けるということはあ りません。多くの数学者によってこの解ける形とその解法は研究されていますが、ここでは 初歩的で代表的な微分方程式とその解法について学んでおきましょう。

さて上で、数式の形で解けない微分方程式という言葉を使いましたが、これは積分の場合 と同様、我々のよく利用する初等関数(指数、対数、三角関数等)を用いて表現できないと いうことで、計算機を用いると解のない場合を除いて数値的な解は求まります。自然科学や 社会科学では微分方程式の数値解が様々な分野で利用されています。

通常、1階微分だけ含む微分方程式を解くと不定積分と同様、積分定数が1つ付きますが、

この積分定数の自由度によって、1つのxの値に対してyの値を自由に決めることができ ます。このように微分方程式に加えられた条件を微分方程式の境界条件または初期条件と言 います。具体的に最も簡単な微分方程式で境界条件のない場合とある場合の解を見てみまし ょう。

考える微分方程式は以下です。

1

x dx dy

これは、左辺が単なる微分の形をしていますので、解は右辺を不定積分して求められます。

c x x dx x dxdx

y

dy

(1)21 2 

境界条件がない場合にはこれが解となります。この解を微分方程式の一般解と言います。

ここでx0のとき y1という境界条件を付けてみましょう。上の積分定数を含む解で、

0

x のときy1とおくと、c1となり、以下の解を得ます。

2 1

1 2  

x x y

この計算は境界条件によって積分定数を1つに決めたことになります。次節では具体的に解 法のよく知られた微分方程式について、境界条件が付かない場合と付いた場合で解法を考え てみましょう。

問題

(2)

1) x2 dx

dy x0,y3)

2) ex

dx

dyx0,y0

3) x

dx

dy sin x0,y0) 解答

1) 2 3

2 1 2

x x

y 2) yex1 3) y1cosx

7.2 代表的な微分方程式の解法

7.2.1 f(x) dx

dy

これは最も簡単な形で、右辺を積分することによって解が求まります。

f x dx

y ( )

不定積分の節で解法は学びましたので、説明は省略します。

7.2.2 f(x)g(y) dx

dy 変数分離形

右辺がxの関数とyの関数の積になっているこの微分方程式は、変数分離形と呼ばれて います。右辺のxyの関数が積の形に分離できることから付けられた名前です。この方 程式は変数分離の性質を利用して、g(y)を左辺に持って行き、

) ) (

(

1 f x

dx dy y

g

両辺をxで積分します。両辺はそれぞれ以下のようになります。

左辺: dy

y dx g

dx dy y

g

(1 ) (1 )

右辺:

f(x)dx

これより、以下の積分を実行すればxyの関係が得られ、解が求まります。

g(1y)dy f(x)dx (7.1)

それでは変数分離形の例題をやってみましょう。

1) xy dx

dy  (x0,y1)

これは x dx dy

y

1 として、両辺をxで積分します。微分方程式の右側の括弧の中は境界条

件を表わし、一般解を求めた後に適用してみます。

(3)

左辺: dy y

y log

1 

右辺:

xdx12x2 c

これより、 yex22cecex22となり、絶対値をはずして、yecex22となります。ここ で、ecを改めてcと書いて以下の結果を得ます。

22

cex

y

積分定数はどんな値でも良いので、結果がきれいな形になるようまとめましょう。

次に、問題の右にあるような初期条件を満たす解を求めてみましょう。

0 1

ce c y

より、c1となり以下の解を得ます。

22

ex

y

2) y x dx

dy  (x0, y2)

これは x dx

ydy  として、両辺を積分します。

左辺: 2

2 1y ydy

右辺:

xdx21x2c

これより、y2x22cですが、2cを新たにcとおいて、以下となります。

c x y 2

次に、問題のような初期条件を付けてみます。すると、

2

c y

となり、c4で、符号は + を取ればよいことが分かります。

24

x y

3) x y dx

dy  (x1,y3)

これも dx x dy y

1

1  として、両辺を積分します。

左辺: 1 log | | y ydye

右辺:

1xdxloge|x|c

これより、loge|y|loge|x|cですが、書き換えて|y|ec|x|となり、絶対値をはずし てecを改めてcとすると以下となります。

cx y

問題のような境界条件を付けると、yc3となり、以下の結果を得ます。

x y3

(4)

4) e x dx

dy y

 tan (x0,y0) これは、 x

dx

ey dy tan として、両辺を積分します。

左辺:

eydyey 右辺:

tanxdx

cossinxxdxloge|cosx|c

これより、ey loge|cosx|cですが、yについて解くと以下となります。

]

| cos

| [log

log x c

y e e

問題のような初期条件を付けると、

0 ) ( log ]

1 [log

log    

c c

y e e e

となりますので、c1となり、以下の結果を得ます。

] 1

| cos

| [log

log 

x

y e e

問題

以下の変数分離形微分方程式を解け。

1) y

dx

dy2) (2x 1)y2 dx

dy   3)

y x dx

dy sin

解答

1) ycex 2)

c x y x

21

3) y 2sinxc

7.2.3 f(y x) dx

dy 同次形

右辺がy xの関数である場合の微分方程式を同次形と言います。この形の問題は、y 代わりにvy xとおいて方程式を作ります。即ちyxvを微分して、

) (v dx f xdv dx v

dy   

となりますが、これをまとめると以下のような変数分離形の微分方程式となります。

x v v f dx

dv  ( )

(7.2)

この後の解法は前に学びましたので省略しますが、最終的に変数vyxvで元に戻して おきます。

同次形の微分方程式の例をやってみましょう。

1)  1 x y dx dy

この場合、 f(v)v1となりますので、方程式は以下のようになります。

(5)

x x

v v x

v v f dx

dv  ( )  1  1

これを解くと、vlogexcですが、yについては以下のようになります。

cx x x xv

y  loge

2) y

x y x dx

dy  

 



2

これはf(v)v2vです。これから方程式は以下となります。

x v x

v v v x

v v f dx

dv ( ) 2   2

 

これを変数分離形として解くと、

左辺:

v2dvv1 右辺:

x1dxloge|x|c

これより、

c v x

e

 log | |

1 となりますが、yについて求めると以下となります。

c x y x

e

 log | |

問題

次の同次形微分方程式を解け。

1) x

y dx

dy  (これは変数分離型でもあるが、同次形として解いてみよ。)

2) x

e y dx

dyyx3) 2

2

 

 

 x y dx dy

解答

1) ycx 2) yxlog(log|x|c)

3) 3

3

1 2

cx y cx

  ここに、 

 

 

 

 1

1 2 1 3 1 ) 1 )(

2 (

1

v v

v

v を用いている

7.2.4 f(x)y g(x) dx

dy   1階線形微分方程式

これは、非常によく登場する微分方程式です。ここでは応用が効くように一般的な解法を 述べておきます。この形の微分方程式の場合、

zef xdx

y ( ) (7.3)

とおいてzに対する微分方程式に直してやります。即ち、これからdy dxを求めると、

(6)

 

ef xdx zf x e f xdx dx

dz dx

dy ( ) ( )

) (

となります。この式とyの式を上の方程式に代入すると、微分方程式の左辺は、

 

 

 

f xdx f xdx f xdx f xdx

dxe ze dz

x f e

x zf dxe

dz ( ) ( ) ( ) ( )

) ( )

(

となり、ef(x)dxを右辺に回して方程式は以下の形になります。

g x ef xdx dx

dz ( )

)

( (7.4)

これを積分して、yzef(x)dxを用いて、元のyに戻してやります。

 

zee g x e dx

y f(x)dx f(x)dx ( ) f(x)dx (7.5)

このように形式的には積分の方法は明らかですが、実際に計算をしてみないときれいに解け るかどうか分かりません。

それでは、具体的に例題をやってみましょう。

1) ky x dx

dy  x0,y0 k

x

f( ) より、

f(x)dxkxとなりますから、yzekxと置きます。これから、上の 方程式は、

xek x

dx dz

となります。これをzについて解くと、以下となりますが、

c k e

k xe dx k e

k xe dx xe

z

k x1 k x1

k x1 k x12 k xyの形として、以下のようになります。

k x

k x kx ce

z k e

y  1 ( 1)

2

ここで、境界条件をいれると、

1 0

2  

c

y k より、 12

ck

となって、最終的に以下の解を得ます。

) 1 1 (

2

e k x

k kx

y  

2) y x x x

dx

dy 1  sin x0の範囲で求めて下さい。

この形から、

f(x)dx

x1dxloge|x|となり、ef(x)dxeloge|x| |x|1x1とな

(7)

x x

x x e

x dx g

dz f xdx

sin sin

)

(  ( )   1

これより、zcosxcとなり、以下の解を得ます。

) cos

) (

( x x c

ze

yf xdx   

問題

次の線形微分方程式を解け。

1) 1 1

y x dx

dy (これは同次形でもあるが、線形微分方程式として解け。)

2) x y e x

dx

dy cos

sin  

3) xy x3

dx dy  

解答

1) x

x c y 

2

1 2) y(xc)ecosx 3) yx2 2cex22

7.2.5 2階線形微分方程式の特殊な例 1) ky

dx y

d22  k0

ここでは、2階微分を含んだ特殊な微分方程式の解法を見てみましょう。これは振り子や バネ等の振動運動を表す微分方程式として有名です。他にもきれいな解法がありますが、実 数性を重視した方法で解いてみましょう。

まず微分方程式の両辺に

dx

dy をかけてみましょう。

dx kydy dx dy dx

y

d22 

ここに左辺は、

2 2

2

2

1 

 

 

dx dy dx

d dx dy dx

y

d と変形でき、右辺は 2

2 y

dx d k dx kydy 

とできます

ので、以下のようになります。

2 2

2 2

1 y

dx d k dx

dy dx

d  

 

両辺の1/2は共通に落として両辺を積分すると、以下の結果を得ます。

c dx ky

dy  

 

2

2

ここにcは積分定数です。この式を変形して2乗をはずすと以下の式を得ます。

dx k dy y k c

2  1

(8)

c x k y

k c

dy   

2

/

となりますが、左辺はyc ksinとおくと、

c k1cos c kcosd

d

となります。即ち、右辺の式と合わせると、  kxcとなり、これより )

sin(

)

sin( kx c c k kx c

k c

y      

という解を得ます。

改めて、 c kAc とおくことにより、

) sin( 

A kx

y (7.6)

というきれいな表式になります。

この式は新たな積分定数c1,c2を用いて、以下のように変形することもできます。

x k c

x k c

x k A

x k A

x k x

k A x

k A y

cos sin

cos sin sin

cos

) sin cos

cos (sin

) sin(

2

1

(7.7)

ここでの少々複雑な計算は次のやり方の特別な場合として容易に計算できるようになり ます。

2) 2 0

2  by

dx ady dx

y

da,b は定数)

この微分方程式は、以下のように変形することによって簡単に解を得ることができます。

2 0

2  

 

 



 

 

 

 

   y

dx d dx

y d dx b a d dx

d  

ここに、, 2次方程式、t2atb0の解です。

まず、 y dx

u d

 

 

  とおくと、上の方程式は

0

u dx du

となりますが、この解はすでに求めており、ucexとなります。ここにcは積分定数です。

またこの式はuの定義を用いると以下のように書けます。

ce x

dx y

dy 

ここで、yexzとおくと、上式は、 x ce x dx

e dz となり、変形して以下の簡単な微分方 程式となります。

ce x

dx

dz()

(9)

2 )

( c

c e

z x

 

ここにc2は積分定数です。yexzよりyについて解くと、以下の式を得ます。

x

x c e

c e

y

 2

改めて、

cc1に置き換えると、最終的に以下の式を得ます。

x

x c e

e c

y1 2 (7.8)

これは非常にきれいな形に表されています。

注) 解が複素数の場合

この節では、t2atb0の解を,とおきました。しかし、一般に2次方程式の解は 実数になるとは限りません。ここでは複素数の場合の扱いについて見てみましょう。

1つの解をxiyとして、(7.8)式のexの形から指数の肩に複素数が乗ったexiyの形

について考えてみましょう。 xiyの場合はyyに置き換えて考えます。これは指 数の和の公式から、

iy x iy

x e e

e

と考えます。ここにexについては実数ですので分かりますが、eiyについて虚数をどう扱う のでしょうか。ここで5章で学んだTaylor展開をこの関数に適用します。



 

   



 

   

! 5

! 3

! 4

! 1 2

! 5

) (

! 4

) (

! 3

) (

! 2

) 1 (

5 3 4

2

5 4

3 2

y y y

y i y

iy iy

iy iy iy

eiy

ここで、実数部をみるとcosyに等しく、虚部をみるとsinyに等しいことが分かります。

故にeiyは以下のように書けばよいことが分かります。

y i y

eiy cos  sin (7.9)

これより、以下のようになります。

) sin (cosy i y e

exiyx

さて、1) で考えた微分方程式を再考してみましょう。

2 0

2ky

dx y

dk0)

この解は、t2k 0を解いてi k, i kとして、以下のようになります。

x k i x

k

i c e

e c

y12 これに上の表式を入れると、

x k c

c i x k c

c

y(  )cos  (  )sin

(10)

改めて、c1c2c2に、i(c1c2)をc1におくと、(7.7)で得られた解、

x k c

x k c

y1sin  2cos が求まります。

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