講座名 国語総合(古典) 学年 1年
単位数 2単位(現代文と合わせて4単位) 留意点 高等学校国語学習の基本となる科 目である。大学入試センター試験 や多くの大学の入試試験範囲と なっている。
選択・必 修
必履修
教科書 国語総合(教育出版)
副教材等 国語総合学習課題ノート(教育出版)
○○ 国語便覧
教科担当者
◎科目の目標
国語を適切に表現し的確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力を伸ばし,心情を豊 かにし,言語感覚を磨き,言語文化に対する関心を深め,国語を尊重してその向上を図る態度を育てる。
◎授業計画 古典編(古文)
単元・教材名 学習内容 留意点
一 学 期
古文を学ぶ ○古文が言葉による文化遺産であることを理解し,
古文に関する興味・関心を広げる。
古文入門
児のそら寝/老僧の水練/羅城門
○さまざまな説話について,登場人物の行動や心理 に着目しながら内容を理解し,古文の世界に親し む。
○古典への興味・関心を広げるとともに,音読を通 じて古文の口調に慣れ,古文を読むための基礎的知 識を身につける。
○歴史的仮名遣い,現代語訳の仕方,動詞の活用に ついて理解する。
随筆
徒然草 つれづれなるままに/亀山殿の 御池に/ 応長の頃/丹波に,出雲とい ふ所あり/静かに思 へば
枕草子 ありがたきもの/雪のいと高う 降りたるを
表現 11 「ものは」づけを作ろう
○随筆文学の表現を分析し,日常の中から気づいた ことを,随筆という形態を意識して,文体や語句を 工夫しながら文章にまとめる。
○随筆に描かれた情景,心情などを表現に即して読 み味わい,書き手の意図を捉える。
○『徒然草』『枕草子』を読み,その特色を知り,
古典への興味・関心を広げる。
○助詞のはたらきを理解するとともに,係り結びや 過去の助動詞についても理解する。
二 学 期
物語
伊勢物語 芥川/東下り/筒井筒/さらぬ 別 れ
表現 12 古典の世界を現代によみが えらせよう
竹取物語 かぐや姫の昇天
○古典の物語を,適切な表現の仕方を考えながら,
現代の物語に書き換える。
○古典の物語文学を,和歌の果たす役割に着目しな がら,人物・情景・心情などの表現に即して読み味 わう。
○物語文学への興味・関心を広げる。
○敬語法について理解するともに,古典の語句につ いての知識を広げる。
和歌 万葉集 古今和歌集
○『万葉集』『古今和歌集』『新古今和歌集』の特 色を知り,各和歌について,書き手の意図を捉え,
和歌の修辞に留意しながら,心情・情景を表現に即
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新古今和歌集 して読み味わう。
○和歌への興味・関心を広げ,修辞について理解す る。
日記と紀行
土佐日記 門出/忘れ貝/住吉の明神/
帰京
奥の細道 旅立ち/平泉/大垣 俳諧
○文章の構成を確かめ,情景や登場人物の心情を表 現に即して的確に読み取り,ものの見方,感じ方,
考え方を豊かにし,詠まれている句がどのような役 割を果たしているかに留意しながら読み味う。
○季語や季節に留意しながら,芭蕉・蕪村・一茶の 句を読み味わう。
○日記文学と紀行文への興味・関心を広げ,表現の 特色を理解するとともに,日本独自の表現形式であ る俳諧についての基礎的知識を得る。
○助詞の種類とそのはたらきを理解する。
三 学 期
軍記物語
平家物語 祇園精舎/木曽の最期
○『平家物語』を読んで,その文体の特色を味わ い,人物・情景・心情などに留意しながら内容を捉 える。
○『平家物語』に見られる無常観について考察し,
軍記物語に関心をもつ。
○音便についての基礎的知識を得る。
◎授業計画 古典編(漢文)
単元・教材名 学習内容 留意点
一 学 期
漢文入門 漢文を学ぶ 訓読の基礎 名言
○漢文が日本の古典であり,訓点が先人の知恵であ ることを理解し,叙述に即して的確に読み取る。
○訓読の基本を理解し,訓点に従って漢文を読んだ り,書き下し文に改めたりする。
故事 借虎威 蛇足 朝三暮四
○故事成語のもとになった文章を正しく訓読し,叙 述に即して的確に読み取る。
○それぞれの文章の内容を的確に読み取りながら,
故事成語の意味や,漢文の構造について理解する。
二 学 期
史伝 晏子之御 鶏鳴狗盗 死諸葛走生仲達
○語句や表現に注意して文脈を捉えて的確に読み取 り,文章に描かれた人物,情景,心情を表現に即し て読み味わう。
○訓読のきまりや文章の構成に注意しながら,故事 成語のもととなった史伝を読み,故事成語の現代で の用いられ方を考える。
詩文 登鸛鵲楼 静夜思 江雪 涼州詞 送元二使安西 江南春 春望
香炉峰下新卜山居草堂初成偶題東壁 雑説
○詩の表現上の特色を把握しながら,詩に詠み込ま れた情景や心情を読み味わい,詩の主題を理解す る。
○韓愈の文章を構成や展開に注意して読み,内容を 的確に理解し,優れた表現に親しんで豊かな心情や 感性を養う。
○近体詩の詩形・押韻・対句・一句の構成などにつ いて理解する。
○句型に注意しながら名文を読み,漢文への興味・
関心を広げる。
三 学
思想 論語
○『論語』『孟子』の章句について,その表現の特 色を捉える。
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期 孟子〈仁人心也〉
知っていること,知らないこと
○『論語』『孟子』を読んで,孔子や孟子の人生や 政治に対する考え方の特徴を理解する。
○『知っていること,知らないこと』を読み,筆者 の主張を読み取ったり,子路について書かれた『弟 子』(中島敦)を読んだりして,ものの見方,感じ 方,考え方を豊かにする。
○儒家の書や思想の日本文化への影響と現代的意義 について考える。
○反語や詠嘆などの句型や対句表現に注意して,そ れぞれの思想家が述べている主張を的確に読み取 る。
◎評価の方法
・授業では,毎回漢字の小テストを実施する予定である。
・夏休みと冬休みには,それぞれ課題図書とその読書感想文を課題として課す予定である。
・夏休み中に,学習が遅れぎみな者に対する指名補習と,進学を希望する者を対象とした実力アップ補習(希望者)を実 施する予定である。
・評価は,定期考査や小テスト(知識・理解)を中心に,出席状況や授業への取り組み状況(関心・意欲・態度),発言 や提言(思考・判断)などを総合的に判断して行う。
・定期考査は,1・2学期は中間考査と期末考査を,3学期は期末考査をそれぞれ百点満点で行う。
・小テストは,漢字に関するものを毎時間実施するほか,古典学習時には,学習内容に関連したものを実施する予定であ る。小テストの得点は定期考査の結果に加算する。
・グループによる調べ学習に付随して,発表の授業とレポートの提出を予定している。
・グループによる発表学習については,担当教員の評価の他,生徒相互による評価も行い,担当教員が実際の評価を決め る際の資料として活用する。
・各学習のまとめ段階では,自己評価や相互評価も活用する予定である。
・なお,年間授業時間数の1 /3以上を欠席すると,単位を認定しないので注意すること。