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kagobutsu handotai hyomen no saikosei kozo ni kansuru kenkyu : hakushi ronbun

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(1)Cyan Green. KodakColc oo rn Patches. Blue. Kodak GrayScale. A 1 2 3 4 5 6. !ニ「. 4110W. I Q. ○ 一. Jsd iM4aiiti︳Whltl. 4. ノレ. ゛・lj'z]・j兪μkΞ1竺?771. A. 呉鴛成眉彭二匪すろ研究. -、.一一・ヨリT7ら゛'ブ. 9‘■・・. ∽k_J. 9=ミ. 〃. 。″・I心. ー−必乙゛‘シ、ペー〃. りー-. 1「. Black. @6dak。200 T7 M:Kodak. 3/︵wO一〇﹁. 万〇dak.20T 0M 7:Kodak. ∂. III・稲田大学審査学位論文(博士). 一一. -一一. t −. ■■■㎜■㎜ -. y∼. -. ・. -J. へ. ヽ-. 4. 心 ヽ・. こ. /. 一一. へ J ご. .″`Z /、〆. 一. -− f−− -`J. j4.

(2) 博L論文. 化合物半導体表面の再構成構造に関する研究. い稲田大学理工学研究利・ 資源及び材料工学専攻・薄膜材料学研究 西洋正泰.

(3) -. 目次. 第1章. 序論. 1-1.はじめに. 1. 1-2.本研究の[]的. 2. 1-3.本論文の概要. 5. 第1章の参考文献. 8. 第2章. 表面再構成構造の評価手法. 2-1.はじめに・. 11. 2-2.透過電子回折法(TED). 11. 2-2-1.表面構造解析の手順. 2-2-3.パターソン関数法 2-2ぺ.最小関数法 2-2-5.表面構造解析におけるバターソンマップと最小関数マップ 2-3.走査トンネル顕微鏡法(STM). 4 6 7 9 9 0 3 3 8 1 1 ← 士 士 2 2 2 n乙. 2-2-2.運動学的回折理論. 12. 2-3-].表面電子状態観察法としてのSTM 2-4.Auger電子分光法(AES) 2-4-1.オー・ジエ電子の原理と特徴 第2章の参考文献. 第3章. lnSb(1H)A-(273×2、/3)-R30°表面再構成. 3-1.はじめに. 30. 3-2.実験装置. 31. 3-2-1.STM/RHEED装置. 31.

(4) 3-3-L. lnSbo n)A表面のSTM/RHEED観察. 3-3-2、表面組成変化のAI£S評価 3ぺ.2√3表面の単相存在条件の確立 3-4-1.Sb処理した(2〉ぐ2)表面の昇温に伴う構造変化 A.STMによる観察 B.AESによる評価. c a a 2. 3一3.STM/R口EEDおよびAES/kHEEDによる再構成表面の評価. r 3o 35 35 37 38 38 38 48 49 52 こ54. 3-2-2、A}{s/1恰mED装置. 5-2.MBE/HREM装置 5-3.R因子の撮影条件依存性 5-4.2√3表面の原子配列の決定. L09. F4-1.2/3表面の調整. 109. 5-4-2.TED強度の測定. n5. 5-4-3.原子配列の決定. 124. 5-5.結論. 伺3. 第5章の参考文献. 1覗. 3-4-2.単相存在条件 3-5.結論. 第6章. 第3章の参考文献. 第4章. 2√3表面に対する構造モデルの構築. 4-2.STMによる構造評価 4-3.構造モデルの構築 4-4.構造モデルの妥当性の評価 4-4-1.モデル間の構造安定性の比較 4-4-2.(2〉く2)/2√3相境界モデルとSTM像コントラスト 4-4-3.表面組成. 6 5 7 6 5 7 6 7 6 8 2 8 6 8 6 8 9 9 2 q り︶ o 5. 4-1.はじめに. AAESによる検証 B.STMによる検証 4-5.結論 第4章の参考文献. 第5章. TED法による表面原子配列の決定. 5匹ににめに. 95. 結論. ト!.2√3表面の単相存在条件の確婉. 145. 6-2.2√3表面に対する構造モデルの構築. 146. 6-3.2√3表面の原子配列の決定. M7. 謝辞. 研究業績.

(5) 章序論 1−1.はじめに 半導体を2つに割ると新生表面ができる、その表■には当然未結合手が残る。表面は、未結合手を できるだけ少なくすることで安定になろうとする。半導体鮎191の場合、この過程で大きな原子変位を 伴うことが多く、そのためしばしば、内部とは異なる周期の構造が表面に現れる。これを一一一般に表面 再構成といっている。表面再構成は、通常、温度によって顕著に変化する。化合物半導体の場合は、 表面組成によってもそれが変化するので、これらの因子をもとにつくられる相同は単体半導体に比べ てより複雑なものとなる。 図1.]に代表的なⅢ-V族化合物半導体の一つであるlnSbの{111}A、B:(10〔〕)表面の相図を示す[1、2]。 この図から、表面組成と温度によって多くの相が現れることがわかる。これらの相図の中のいくつか の再構成構造に対しては、すでにその構造モデルが確定している。ここでいう、「確定│の意味は、 複数の構造解析手法で求められた構造モデル間に矛盾がないこと、その原子座標が求められているこ とを指す。この意味で、lnSb(11!)A-(2〉く2)「1、3、4、5、6、7、81、(nl)Bべ2×2)[9、10、11]、(HI)B-(3・x :3)[12、13]、そして、lnSb(10()トc(4y4)[14、15、16.17]表面の柵造は確定しているといえる。この中で、 本研究と密接な関連のある[]111A-(2×2)表面については、図1.2に示すln-vacancy. buckling構造. が広く受け入れられている。これは、1985年、Bohr等が微小角入射X繍回折法(Grazing lnddence. x-ray. Diffraction ; GIXD)を用いて決めた[3]ものであり、図からわかるように、. (nl)A理想表面から(2×2)単位胞当たり一つのlnが欠落し、その周りの3つのSbがlnが抜けた穴(空 孔;vacancy)の方向へ、lnが表面垂直方向へ変位(バックリング:bucknng)した構造を持つ。 この表面にln空孔が存在すること、および、Sbに表面水平方向の原子変位が生じていることは、 Nakada等による透過電子回折法(Transmjssion. E)ectral. Diffractim. : TEDa. を用いた追試[llに. よっても確認されている。一方、lnの表面垂直方向の変位について、Bohr等、Nakada等が行った見 積もりはいずれも、同じvacancy. bucklhlg構造を持つGaAs(11))A-(2×2)表面[181こおけるGaの表. 面垂直変位をもとになされたにすぎない。なぜなら、彼らの実験方法では、表面平行方向の座標しか 得られないからである。このlnの表面垂直方向の変位は、Ohtake等による反射高速電子回折法. I.

(6) 一一. (Rdkction i・I泌h-Energy Electron Dぼfmction ;RI・IEED)を用いた構造解析[帽により明らか 10. 性から表面垂直方向の原子座標を求め、最表面のlnがバルク側に0.8Å程度変位していることを見い だした。さらに、この事実は、透過電子顕微鏡法(Transmission. Electron Microscopy ;TEM). を用いた断面pro川e観察[削によっても確かめられている、このvacatlcy GaAsに限らず、GaP[19L. buckling構造は、lnSbや. Gasb[20幕、多くの閃亜釦鉱構造を持つm−V族化合物半導体の(1n)A. 表面に現れる。この構造が安定化するメカニズムについては主に第一原理計算を使って、GaAs (tn)A-(2×2)を対象に議論されてきたE21、22、23、24]。すなわち、Ga空孔によるバックリングは、カ. (y/qsr)14y4/7 4z:. にされた。彼らは、1∼げという視斜角で当該表面に電子線を人射レ鏡面反射強度の視斜角依存. 150. 200. の走査トンネル顕微鏡法(Scanning. ;PES)を用いて確認されておりr6、7]、また、この表面. Tunnelhg. Microscopy;STM)による結果[8]とも一致する。. lnSb(111)A-(2×2)表面に対するBohr等の構造解析の結果は、その後の様々な評価手法による検 証によって裏づけられるように、非常に確度の高いものであった。前述したように、Bohr等の解析. 400. 5 1 (y/qsr)q4y4/74zl. (Photoemission Electron Spedroscopy. 350. 10. inSb(111)Λ-(2×2)の場合にもこの電荷移動が生じていることは、光電子分光法. 300. 基板温度(℃). チオンであるGaがsp2型に近い混成軌道を、Asアニオンがp3型に近い混成軌道を形成し、それと同時 にGaのダングリングボンドからAsのそれへ電荷が移動することによって生じるといわれている。. 250. はGIXDという一つの手法を用いて行われたものである。このように、表面の構造解析の場合、通常、 150. 200. 対象とする表面が非常に再現性良く得られ、また、その表面が均一な相で覆われていれば、一つの手. 250. 300. 350. 400. 基板温度(℃). 法でも正しい原子配列の決定へと辿り着くことのできる可能性は高い。しかしながら、図1に示す未 だその原子配列が決定されていないいくつかの相については、それらの要請のいずれか、あるいは両. (1n)A-(2√3×2√3)一R30°表面は、その典型といえる、. 1一2.本研究の目的 本研究で対象とするlnsb(1n)A-(2√3×2√3トR30°(以下2√3と略記)表面は、(n1)A-(2×2) 表面を以下に述べる条件下で処理を施し、その後昇温していく過程で現れる。本実験での出発表面と なるこの(2×2)は、1-1節で述べたように、ln-vacancy. (W/qsr)lnr444z. 方が何らかの理由で欠けている場合が多い。第3章で詳述するように、本研究で対象とするlnSb. (100). 10. c(8×2) 200. bucklhぶ構造という広く認められた原子配. 250. 350. 300. 400. 450. 基板温度(℃). 列を持つ。(1n)A-(2×2)表面を、その表面よりsb濃度を高くし、温度を200℃から徐々に昇温して. 図1.1 2-. 1nSb(111)A,(111)B,(100)面の相図 3・.

(7) (a)上面図. -. -. -. -. ln-vacancyサイト. ln. Sb. (b)側面図. 図1.2. ln-vacancy. buckling 構造[3] 刊-. -.

(8) いくと2√3表l耐が現れる。sbは、高温にするほど商い平衡蒸気圧を持つため、FI温を持続すると、 やがて2、/3表面から徐々にSbの優先腹廟が生じ、その結果、表面の一部に、つまり、Sbが脱離した 領域に出発表面と同じ構造の(2×2)表面が形成されるということが起る。本論文の第3章で述べるよ うに、2√3表面が単独で存在できる温度領域はきわめて狭く、ほとんどの条件では2√3と(2×2)の 二種類の再構成構造が表面に混在しやすい。しかも、この混在表面からの回折パターンの中で(2×2) 領域からの回折スポットは、2√3領域からのそれに全て重なるため、回折法を用いた場合、この混 在表面から2√3領域を拍出して構造解析を行うことは不可能となる。したがって、回折法以外の方 法を用いて2√3表面が単独に存在できる条件を確定し、その後、最も精密な構造解析手法である回 折法による構造決定へと向かうのが王道と考える。本研究の目的は、STMと組成分析法であるオージエ電子分光法(Auger. Electron. Spectroscopy. : AES)とを組み合わせることにより、lnSb. (111)A-(2√3×2√3トR3〔〕゜再構成表面が単相で存在できる条件を確立し、次にTEDを用いて2√3 表面の原子配列を決定することにある。. 1-3.本論文の概要 本論文は、第1章. 序論、第2章. R30°表面再構成、第4章 列の決定、第6章. 表面再構成構造の評価法。第3章. lnSb(111)Aべ2√3×2√3)-. 2√3構造に対する構造モデルの構築、第5章. TED法による表面原子配. 結論、の各章から構成されている。以下、順を追って概要を述べる。. 第1章の序論では、Ⅲ-V族化合物半導体の一つであるlnSbの表面再構成構造について概述し、そ の中でも特に本研究との関連からlnSb(111政一(2×2)表面に焦点をあて、これに関する従来の研究に ついてまとめるとともに、本研究の目的について述べた。 第2章では、本研究で用いた表面評価法である、TED、STM、AESの原理の大枠とそれらの解析手 法の特徴について述べた。特に、TEDについては、本研究において構造決定を行う際に用いるバター ソン関数、最小関数について、それを表面構造解析に適用する場合の問題点について詳しく述べた。 第3章では、2√3表面の構造解析を行うのに不可欠な、2√3構造を表面に単独で出現させる条件の 確立について述べる。これを探るのにSrnvl、RllEED、AEsを用いた。その結果は以下のように要約 できる。lnSb(n1)A-(2×2)表面上に、それを覆うのに十分なSbを堆積させた後、基板温度185∼ 215℃の範囲でア二−ルを施すと、Sbの説離に伴い2√3周期構造領域が形成され、この温度範囲では. 5-.

(9) 一一 一. 2√3周期構造に組み込まれたSbは脱離しない。さらに基板温度を上界させ、215∼250℃の温度範囲. テラスの面積が増大した。このことは。2、/加護│・の形成に、(2y2)表面からのlnの流出が深く関わっ. にすると、2√3周期構造を形成していたSbさえ表iから説離を開始し、それとともに2√3領域は徐々. ていることの直接的な証拠を与る。. に(2×2)周期構造領域の形成へと向かって変化する。結果として、2√3構造が単独で存在できる表面. 第5章では、3章、4章の結果を踏まえ、TEDによるlnSb(11nA-(2√:lx2√3)-R:301'表面の原子. は、(2y2)表面上に、それを橿うのに十分なSbを堆積させた後、基板温度を200℃に保持し、約7時. 配列の決定を行った結果について述べる。TEI〕による構造解析を行うには、①2√3表面のみに由来. 間アニールすることにより得られる。. するTEDバターンを、②運動学的に取り扱えるような電子線入射条件のドで撮影する、ことが必要. 第4章では、2、/3表面の高分解能STM観察と、AESを用いた組成分析を行った結果について述べる。. となる。そこで、TEDバターンの撮影に先立ち、②について、マルチスライス法を用いて電子加入. これらの結果は、2√3表面のTEDを用いた構造解析(第5章)に際して重要な情報を与えてくれる。. 射方向に対するR因子の依存性を評価した。その結果、[111]晶帯軸からく01T)方向へ3.75∼5.00°. 後述するように、SてMを用いて2√3と(2×2)表面の混在領域を観察することで2√3表面上の獅点の. 傾けて電子線を入射した場合にR因子は20%程度に落ちつくことがわかった。次に、①については、. 位置の特定を行う、一方、AESは、2、/3表面の組成についての情報を与えてくれる。これによって、. 第3章で確立した条作のもとで、電子顕微鏡内で(2√3×2√3〉-R30°単相からなるlnSb(111)A表面. 2√3表面の原子種の割付けができる。. を作製することとした。しかし、電子顕微鏡の試料室という限られた空間領域で、しかも試料を蔵置. (2×2)と混在する2√3領域のSTM観察は、その像中の輝点の位置を、ln-vacancy. buckling構造. したホルダーに備えられた加熱機構が、第3章で述べた2√3表面単相存在条件を再現できる保証は無. を持つ(2×2)構造領城中の輝点を規準として特定することができ、これによって2√3表面に対するい. い。そこで、ひとまず、第3章の条件に添って試料調整を行った後、その試料にア二−ルを施し、・-・. くつかの構造モデルの構築が可能となる。この手続きから、2√3表面は、単位胞あたり一つのSbの. 定時間毎にTEDバターンの強度変化を追跡した。その結果、鮑20∼60分のアニール中はその強度が. 三景体(トライマー:ITimer)と六つのln空孔をその構成要素として持つことがわかった、このうち、. 変化しなくなり、これをもって最終確認とした。このようにして作製した2√3表面上の3つの領域か. Sbトライマーと三つのln空孔は、2√3表面の出発表面である(2×2)表面の11n空孔サイトと等価な位. ら、マルチスライス計算により求めた電子線入射条件の下でTEDバターンを撮影し、それらのフィ. 置に、残りの三つのTn空孔は、(2〉く2)のlnサイトに対応する位置に存在することーがわかった。この. ルムから超格子反射強度を測定した。このTED強度をもとにフーリエ解析を行い、2√3表面の原子. 結果から2√3表面に対して11の構造モデルを抽出することができる。これらの構造モデルを、ダン. 座標を決定した。その結果、2√3表面の基本構造は、第4章で推定したモデルに基本的な枠組みでー一. グリングポンドの数、配位数、エレクトロンカウンティングルールといった三つの点から評価し、さ. 致していた。さらに、2√3表面は、表面層のみならず、基板第2バイレイヤーまで原子変位を起こし. らに、(2×2)領域と2√3領域の境界部分のSTM像を再現するモデルを組み立てることにより、一つ. ていることが明らかとなった、ここで決定されたlnSb(111)A-(2√3×2√3〉-R3〔〕゜表面の構造は、. の構造モデルヘと辿り着くことができた。この構造モデルの確度をさらに高めるために、2√3構造. 単位胞あたり1個のSbトライマーと、表面第1層目に存在する6個のln空孔とで構成される。6個のう. が単独で存在する表面を作製し、その表面組成をAESで評価した。その結果は、2√3表面が、(2×2). ち、3個のln空孔は、2√3表面の出発表面にあたる(111)A-(2×2)表面のln空孔と等価な位置に存在. 表面に比べ0.5MLだけsb過剰であることを示しており、STM像から抽出した構造モデルが組成的に. するものであり、そのうちの1個の直上にSbトライマーの中心が存在する。6個のうち、残りの3個の. も合理的であることを示す。また、上記構造モデルは、(2y2)表面に比べ、単位胞に含まれるlnの数. ln空孔は、(111)A-(2×2)表面からC。の対称を保持しつつさらにlnが抜けることによって生じたもの. が少ない。もし、これが正しいとすると、Sb蒸着に伴って(2×2)表面が2√3表面へと構造変化する. である。. 際に、(2×2)から余ったlnが抜け出るという過程が存在し、抜け出たlnは、飛来してきSbと共に新た. 最後に、第6章において本研究を総括し、得られた結果をまとめて示す。. な表面を形成することが予想できる。そこで、これらの過程を確かめるためのSTM観察を行った。 その結果、Sbの蒸着にともなって、テラス端のステップがリアス式海岸状に激しく変化し、しかも. G-. 7・.

(10) 第工章の参考文献 [20]・R.Feidenhalゼ1,M. [1]中田俊隆. 早稲田大学博士論文(1993). (!987)/199. [2]C.F.MCConvime,T.S.Jones,F.M.詮ibsle,S.M.Driver,T.C.Q.Noakes,M.0. Schweitzer,and. Nielse」1,F. Grey, R. L. Jollnson. and T. K.Robinson,S11rf.Sci.186. [21]D.J.Chadi.j.vac.Sci.Technol.83(1986)n67. N. V.Richardson,Phys.Rev.B50(1994)14965 「22JD.」.Chadi,j.vac.Sd.Technol.A4(1986)9ふ1. [3]JBohr,R.Feidenhansll,M.Nielsen. and M. Toney,Phys.Rev.L£tt.54(1985)1275 [231E.Kaxiras,Y.Bar-Yam,j.D..Joalmopulos.a1. E4]A.0htake. 1(LKCPan(ley,Phys.R(,V.B33(1986)4406. and J. Nakamura,Surf.Sci.396(1998)394 [24]E.Kaxiras,Y.Bar-Yam,j.Djoannopulos,an()K.CPandey,Phys.Rev.B35(1987)9625. [5]T.Mishima. and T. 0saka,Surf.Sd.Lett.395(1998)256. [6]L.0.01sson,L.11ver,J.Kanskl,P.0.NUsson,C.B.M.Andersson,U.0.Karlsson,and. M.. C.Hakansson,Phys.Rev.B53(1996)4734 [7]」.W.Kim,S.Kim.J.M.Seo,S.Tanaka,and. M. Kamada,Phys.Rev.B54(1996)4476. [8]J.Nakamura,H,Nakajima,andT.0saka,App1.Surf.Sd.121/122(1997)249 [91T.Nakada. and T. 0saka,Phys.Rev.Lett.67(1991)2834. [10]C.B.M.Andersson,U.0.Karlsson,M.C.H&kansson,L.0.01sson,L.nver,P.o. Nnsson。J.Kanski. and P. E.s.Persson,Phys.Rev.B54(1996)1833. [n]C.B.M.Andersson,U.0.Karlsson,M.C.HAkansson,L.0.01sson,L.nver。J.Kansk!, and. P. 0.Nnsson,Surf.Sd.347(1996)199. [12]L.0.01sson,J.Kanski,L. Karlsson,and. nver, C.B.M.. Andersson,. M. Bj6rkqvist, M.Giithelid,U.o.. M. C.Hikansson,Phys.Rev.B50(1994)18172. [13]J.Wever,H.L.Meyerheim,W.Moritz,V.Jahns,D.Wdf,H.Schulz,L.Seehofer,andR.L. Johnson,Surf.Sci.Lz2tt.321(1996)225 [141P.Jhon,T.Mnler,andT,-C.Chiang,Phys.Rev.B39(1989)1730 [15]C.F.MCConvnle,T.S.Jones,F.M.U・ibsle,and. N, V. Richardson.Surf.Sd.Lett.303. (1994)373 [16]C.F.MCConvine,T.S.Jones,F.M.Leibsle,S.M.Driver,T.C.Q.Noakes,M.0. Schweitzer,and. N. V.Richardson,Phys.Rev.B50(1994)14965. [171 N. Jones,C.Norris,C.L.Nicklin,P,. Steadman,. J.S. G. Taylor,A.D.Johnson,and. C. F.. MCConvme,Surf.Sci.398(1998)105 [18]S.Y.Tong,G.xu,and. W. N.Mei,Phys.Rev.h!tt.52(1984)1693. [19]G.xu,W.Y.Hu,M.W.Puga,S.Y.Tong,J.L.Yeh,S.R.Wang,and. B. w.Lfe,Phys.Rev.. B32(1985)8473. 一汗. 仔-.

(11) 第2章表面再構成構造の評価法 2一1.はじめに. 表面再構成構造の原子配列を評価するために、これまで、様々な手法が開発され、数々の表面に適 用されてきた。たとえぱ、1-1節で触れたlnSb[1]!)A-(2×2)表面に対しては、微小角入射X線回折 法沿razlng Electron. lnddenee. x-ray. Diffraction. Diffractiorl : GIXD)[n透過電子回折法(Transmission. : TED)[2]、反射高速電子回折法(Rcflection. Diffracti(⊃n:RHEED)[3]、透過電子顕微鏡法(Transmission. High-Energy Electron. Microscopy. 用いた断面profHe観察[41こよる構造評価や、光電子分光法(Photoemission Spectra(x)py;PES)[5、6]、走査トンネル顕微鏡法(Scanning. TunneU11g. Electron : TEM)を Electron. Microscopy. ; STM). [7]Iによる電子状態評価に加え、第一原理計算[8]を用いた構造安定性に関する評価が行われた。この 011)A-(2×2)表面に現れる]n-vacancy. buckling再構成構造は、これらの手法から得られる多角的. な情報すべてを満足することで、この表面の構造モデルとして広く受け入れられている。逆に言えば、 これだけ多くの手法で評価されなけれぱ、一つの表面が“確定した原子配列を持づといった立場で 認知されることが雖しいのだともいえる。しかしながら、上記表面構造評価法の中には、その精度を 抜きにすれぱ、同種の情報を与える手法が存在する。より精度の高い構造解析を行うには、同じカテ ゴりーの手法のうちから、適切な手法を選び出し、それらを効果的に用いることが重要となる。本研 究では、原子配列を決定する手法として'IEDを、TEDでは手がだせない局所領域における実空間の 情報を得るためにSTMを、そして、同じような理由から表面組成を知るためにオージエ電子分光法 CAuger. Electron. Spectroseopy. ;AES)を用い、lnSb(111)A-(2√3×2√3トR30°表面の評価を. 行った。本節では、これらの表面評価法の裏にある、本研究との関連の深い原理と測定のノウハウの 一部について概説を行う。. 2-2.透過電子回折法(TED) TEDは、通常、数百kevという高エネルギーの電子線が数百Å以下の厚さの試料を透過した時得ら れる回折パターンからその試料の構造を調べる手法である。この手法は、従来、バルクの構造解析に. 目.

(12) 用いられてきたが、T涙ayana副らがSi(111)-(7×7)表面の原子配列の決定に成功して以来[9]、表面 構造の解析にきわめて有効な手段であると認識されるようになった。TEDは、表面にほぼ垂直に電 子線を入射するため、表面平行方向の原子変位に対して非常に敏感である、さらに、次節で述べる回 折条件下では回折強度の解析を運動学的回折理論に基づいて行うことができるため、後で述べるパター ソン解析を通して回折強度から原子間ベクトルに関する情報を得ることができるという利点を持つ。. 2-2-1.表面構造解析の手順 TEDの構造解析は図2.1に示す手順で行われる。構造解析を行うには、当然のことながら、目的と. 構造モデルの構築 パターソン関数 最小関数. する表面を作製し、その表面からのTEDバターンを撮影する、この際、電子線の入射方位に注意す る必要がある。TEDでは、高エネルギーの電子線を用いるので電子線の透過力が大きく、他の電子 回折法にくらべ動力学的な効果は軽減される。しかしながら、電子線を低次の結晶軸に平行に入射(晶 帯軸入射)した場合、電子線に対する散乱能が大きな構成元素からなる物質では勤力学的な散乱が避 けられない。つまり、運動学的近似が成り立たなくなる。そこで、TEDを用いて運動学的に構造解 析を行う場合には、晶帯軸から数度傾けて電子線を入射するということを行う[9、10]。このとき、ど の方向にどの程度の角度傾けるとどの程度動力学効果が軽減されるかについては、動力学的回折理論 を用いて吟味しなけれぱならない[11、12. 13、14151さらに、試料に電子線を傾けて入射すると、. TEDパターンにはそれに応じたTED強度の分布に変化が生まれる。すなわち、晶帯軸入射であれぱ 同じ強度を持つはずの等価な反射が、異なる強度を持つようになる。これを袖正するために、等価な. 実測強度と計算強度の比較 R因子大. 反射について強度を平均化するということを行う[9、101、平均化したTED強度をもとに、後で述べる. R因子小. パターソンマップおよび最小関数マップを導出する。ただし、TEDバターンにはしぱしぱ、表面の 構造に起因した反射の一部にバルクからの反射が重なる。したがって、バルクからの反射が重なった 場合、上記マップの導出を行う際には、それを除いて計算を行う。これらのマップの解析から構造モ. Fourier合成. モデルと不一致. デルを構築し、運動学的近似を用いて回折強度を計算し、その結果と測定強度との比較を行う。この. モデルと一致. 比較には次の式で示されるR因子を用いる。. Σ│な│一贈│ 7?=1£. Σ燐│. xl00. 原子座標の決定. (2.1). 心、£./. ここで、krlは測定した回折強度の1/2剰、kjlはモデルから計算した結晶構造因子、sはスケー ルファクターであり.R因子が最小となるように選ばれる。先に述べたように、試料の傾斜とそれに. 1}. 図2.1. TEDによる表面構造解析の流れ -13-.

(13)

(14) いという仮定の下では、次の式で与えられる。 じ 犬. ∫訥θ 一. ). 2. (zソ). − 2. (. 用ど. = 2だ. ことがわかる。TEDの構造解析においては、回折強度の絶対値を取り扱わないので、(2.6)式の. e今回を無視すると、結晶から生じるり、j反射の回折強度勧、り)=k(り、j)「は. (2.3) 〕2. 「. ∫決θ - λ. 牡り)律(心八八三回糾万古7j貯八白で回汗回心,回)∩. ここで、mは電子の質量、cは電荷素量、!1はブランク定数、λは電子の波長、θは散乱角の1/2、2. となる。1はLjlue関数である。したがって,回折強良鴎,k,l)は,ド(ゐ,り)12に比例する。. は原子番号、£は当該原子のX線に対する原子散乱因子である。このとき、回折波の振幅ψは(2.3). 以上の結晶からの回折強度の算出の中で、結晶構造因干F匯k、/)は、単位胎内のポテンシャル分. j. Σ︱. exP(!恒k「」 一. /几. 式を用いて次のように書くことができる。 yニ. sino λ. 布のFourjer変換であることを示した。したがって、れた湧、/)が求まれぱ、それを逆Fouricr変換す. (2.4). exp(−2タziK・り. ることによって単位胎内の原子座標Iうを求めることができる。しかしながら、実測できるのは. この式において、kは入射波の波数、八ま観測点と結晶中に定めた原点との距離、Kは散乱ベクトル j. 践k、kj)ではなくド(h、k、1)12であるため、複素数F伍k、1)の位相の情報が失われる。この、結晶構. ∫泌θ. (K=kl-k. (28). : k'は回折波の波数ベクトル)ヽ11・ヽj(・. 一λ. はそれぞれ、盾目の原子の位置ベクト 造因子F(h、k、1)の位相項を求めることが、構造解析の中心的課題であり、これを、位相問題と呼ぶ。. ルおよび電子に対する原子散乱因子である。この式において、Σは物質中のすべての原子についての この位相問題を解決するための方法の一つに、次に述べるバターソン関数法がある。 和をとる。いま、電子線が結晶に入射した場合を考えると、各原子の位置ベクトルI;は、各単位胎を ポす位置ベクトルr。=zlla+n2♭+馬c. 叫、n2、馬は整数:a、♭、cはそれぞれ結晶の基本並進 2-2-3.バターソン関数法. ベクトルを表す)と単位胎内の原子の位置を表すベクトルり。とを用いて、l;=り。十「、と書けるのでヽ パターソン関数とは、次の式で表される昂り、w)のことを指す。 結晶を構成する各(2.4)式は次のように書き換えられる。 exp(l址kr). yニ. 緋. sine. yxpドπ‘K・り)yexp(-2d(O. れこ、0=ΣΣΣド(h、kj)「exP{2頑航+砂+副}. (2、9). (2.5). λ. この式を見てわかるように、バターソン関数とは、ド〔ゐ、k、1〕「の逆Fourier変換である。この式は、. この式では、第2項目は一つの単位胎内での和を、第3項目は結晶全体での和をとる。結晶の逆格子 (2.7)式を用いて次のように書き換えられる。. の基本並進ベクトルをa’、bs、e’とすると、回折振幅ψが極大値を持つのは、 K=Aa‘+. バ・・)=斑φ(x、y、z)ψ(x−9−y、z一昨z物心. 「+jc゛QI、ねは整数)の場合である。このとき、回折振幅W(ゐ、り)は、次のように表. (2.10). (2.10)式をみると、バターソン関数を計算することは、次のような手続きを行うことに他たらない. される。. y(以,/)=寸匹恍首⊇悦言⑤首⑤. とがわかる。すなわち,①単位飽中の任意の座標(xl,y1,z,)を選び,その座標と,そこからベクトル. (2.6). (zり,w)だけ離れた座劃こおけるポテンシャルの値の積をとり,②その積の値を,最初の座標 G. I,yl,zl)を単位飽全体にわたって走査しながら足し込んでいく,ということである,この走査を行. 回し、爪印=写ぺ亨卜p(-3×0であり、これを結晶構造因子と呼ぶ。また、上式 うときヽj)(zj,1・,w)が大きな値を持つのは,ある座標(x。タ。z,)において,φ(x。y。zj. と. において、7VI、Aら、7V3はそれぞれ結晶中のa、b、c軸方向の単位胞の数を表す、この結晶構造因 φ(xl−jj,y,−y,ZI−W)が同時に大きな値を持つ場合である。もし,φ(XI,yl,ZI)が大きな値を持つと 子を原子散乱因子を用いずに、単位胎内でのポテンシャル分布φ(r')を用いて書き直すとヽ してもヽφ(xl−zり,−y,zl−w)が小さな値を持つとすれぱ,両者の積は小さな値となる。 17てme. れ以,/)=. が. Jφ(r')expド7rjsr')必. となる。この式から、結晶柵造因子丿叩以、1)は、単位池内のポテンシャル分布のFourier係数である. -15-. (2.7). φGI,yl,z,)が大きな値を持つのは,座標(・1,yl,zl)が原子が存在する位置に一致した場合であるから, 玲り,w)が大きな値を持つのは,ベクトル(zり,w)が,二つの原子を粘ぷベクトルに一致した場合. −16-. 乙.

(15) であることがわかる、したがって。?(M、v、w)をプロットすることによって得られるバター-ソンマッ プは、原子間ベクトルを表すことになる。これを模式的に表したのが図2.2である。この図では、原 子位置を点で表しているため、バター-ソンマップ中のピークも点で表されている。しかしながら、実 際原子がつくるポテンシャルは空間的な広がりを持つので、回折強度から計算したバターソンマップ は連続的な値を持つマップとなる。. (a)原子配列. このバターソンマップからもとの原子配列を求めることが、2-2-1節で述べた位相問題を解決する ことに他ならない。このために、求像法と呼ぱれる手法を用いる。その求像法の一つが、次に述べる 最小関数法である。. 2-2-4.最小関数法 図2.2(♭)に示すバターソンマップに対し、求像法を適用し、図2.2(a)の原子配列を求めることを考 える。そのために、まず、図2.2(♭)のバターソンマップの中から、一直線上にない3点、例えば、0、 ab、acを選び、三角形をつくる。次に、パターソンマップの中で、この△o-ab-acと合同三角形を探 す。すると、△ca-cb-○、△ba-0-bc、△da-db-dcが合同であることがわかる。このような手続き で見つけた4`っの三角形の配列(図2.2(c))を、図2.2(a)とくらべると、もとの原子配列を再現してい. (b)(a)の原子配列に対するパターソンマップ. ることがわかる。このとき、最初に選んだ△○-abicは、図2.2(a)の△a-♭-cと合同であることに注 意する必要がある。上記のような求像法では、最初に選ぶ三角形がもとの原子配列に含まれているな らぱ、バターソンマップからもとの原子配列を求めることができる。しかしながら、そうでない場合 には、もとの原子配列をは異なる配列を与えることとなる。 最小関数法とは、上記の手続きを連続的な値を持つバターソンマップに対して適用する方法の一つ である。この方法では、まず、バターソンマップ中の一直線上にない3つのピーク位置を選び、それ を結ぶ三角形をつくる。そして、この三角形の重心位置をこの三角形の位置(x、y)とする。次に、そ の三角形の3つの頂点の位置でのパターソン関数の催を比較し、その中で最も小さい値をその三角形 の位置での最小関数値M(x、y)であると定める。この手続きを、バターソンマップ中を走査するよう に三角形を移動させながら行い、最小関数M(x、y)のマップを描く。この場合も、最初に選んだ三角. (c)合同な三角形の配列. 形がもとの原子配列に含まれているならぱ、最小関数マップはもとの原子配列を示すこととなる、も. 図2.2. -17・. パターソンマップの横式図 一18一一.

(16) しそうでない場合には、最小│剱数マッヅはたいてい意味のないランダムな図形となる。. 2-2-5.表面構造解析におけるバターソンマップと最小関数マップ パターソンマッブの計算には、本来、無限個のFot】「ler係数を必要とする。しかしながら、実癩に は測定できる反射の数は有限であるため、そのための誤差、いわゆる打ち切り誤差が生じる。さらに、 表面構造解析においては、2-2-1節で述べたように、表面の構造に起因した反射の一部にバルクから の反射が重なるため、それらの重なった反射を除いた残りの反射強度を用いてバター-ソンマップを算 出しなけれぱならない。したがって、バルクの反射を除いたことによる影響も現れる。バルク反射を 除く有限個の結晶構造因子から導いたパター-ソンマップを、ここではFバター・ソンマップ(Fとは、 Fractionalの略記)と呼ぶことにする。Fパターソンマップにおいては、図2.3に示すように、①負 のピークが現れる、②正のピークの位置がわずかにずれる、③正のピークの一部が失われる、という ことが生じる。同様の影響は、当然、最小関数マップにも現れる。このため、これらのマップの解析 を行うには、上記3つのことを十分に考慮した上で解析を進める必要がある。. 2−3.走査トンネル顕微鏡法(STM). STMとは、量子力学的なトンネル効果を利用した顕微鏡法である。STMでは、鋭く尖らせた金属 の謀計を試料表面から数nm以下の距離に近づけ、試料と謀針の間にバイアス電圧を印加する。この ときこれらの間に流れる電流をトンネル電流という。これが一定となるように試料と謀針間の距離を 制御しながら試料表面上で謀針を走査すると(これを定電流モードという)像が得られる。この像は、 試料一掃針間の距離の変化を輝度信号に変換して画面上に表示することにより観察できる。この手法 は、表面垂直方向の分解能が1Å以下、表面平行方向のそれが数Å程度という非常に高い空間分解能 を持つため、表面の局所的な構造を評価する上で画期的な進歩をもたらした。しかしながら、STM で見ることのできる像は表面の電子状態を表しているため、STM像から直接表面原子配列に関する 知見が得られると考えるのは危険である。この節では、STMが観察しているものは何かという点を 中心に概説する。. −]9-.

(17) Sb. 2-:ヨー]。表面電了状態観察法としてのSTM[19、20、21、22]. /. いま、探針と試料が対向しておかれており、それらの間に電圧Vが印加されているとする。このと きの探針および試料の持つエネルギー準位は、図2.4の模式図のようになる。フェルミ準位から±ev 程度の範囲で状態密度ρが一定であるとすると、OK°では、観讃』されるトンネル電流の大きさ7は、. ln 探針から試料へ流れるトンネル電流と逆向きに流れるトンネル電流の差として次式のように書くこと ができる。 y=. 作 Σ 礼所収)ト牡)ト牡)ト牡))ド(らべ網. (2.n). ここでヽEla ヽ瓦はそれぞれ探針の状態μおよび試料の状態νのエネルギー準位を、Vは探針∼試料. 間のバイアス電圧を表す.. M。はヽ単位時間当たりの状態μから状態りへのトンネル遷移確率であ. り、次式のように表される。 訂μvニニ. (a)lnSb(111)A-(2XZ)表面のln-vacancy. 蕊紬(y;vwにy。vy;). bucklin9構造. (2j2). ここでヽW。ヽyjtそれぞれ状態μおよび状態リの波動関数を示す。いま、温度が0・Kで、印加す るバイアス電圧Vが非常に小さいとすると、フェルミ分布関数をjらからevまで積分することにより、 (2.n)式は次のように変形することができる。 ε. いδ(万 2δ(万, v ̄万万) j ̄£. j=. (2.13). TersoffとHamannは、この(2.13)式から出発して、探針が球対称の波動関数を持つと仮定すること により、VがほとんどOのとき、トンネル電流はフェルミ準位における試料表面の局所状態密度 ρ(I;,£。)に比例することを示した。 j・・Σ│祠012δ(瓦−ら)9(r;,ち). (2.14). ここでヽ0よ試料表面上での探針の位置を表す。しかしながら、実際には、バイアス電圧はOと見な せない場合が多い。その場合には、(2.1癩式を拡張した次の式でjを表すことができるとすると、実 験結果を良く説明し得ることが示された。. y・・. jごり(I;,EW. (2.15). (b)バルクからの反射と重なる超格子反射を (C)バルクからの反射と重なる超格子反射を 取り込んで計算した真のパターソンマッ 除いて計算したFパターソンマップ。 プ。 ●は真の原子間ベクトルを示す。 点線は負のピークを表す。. この式を見てわかるように、ハま、フェルミ準位からバイアス電圧までの範囲の局所状態密度の積分. 図2.3 値に比例する。このことから、STMでは、サンプルバイアスが正の場合には、試料の非占有状態の 局所状態密度を、サンプルバイアスが負の場合には占有状態のそれを観察していると解釈できる。こ. -20-. 1nSb(111)A-(2XZ)表面に対する. (b)パターソンマップと(c)Fパターソンマップ 計算領域は、(a)のモデル図中の点線で囲まれた直角三角形に対応する -2卜.

(18) 電子のエネルギー. 電子のエネルギー. トンネル障壁. EFt. EFs. 図2.4. トンネル接合系のエネルギー準位. -22-.

(19)

(20) 存在するが、オージエ遷移の場合には選択則は現れない、 上記のオージエ電子の運動エネルギー-EX,.. は、K、Ln. Lm準位の結合エネルギーをそれぞれ≒. 上面図 Si. 吸rEa、仕事関数をゐとすると、近似的に. Si. (2.16). E、ca=EX ̄瓦7 ̄Eulj−φ. →│ `4、・. A9. で与えられる。4、町n、E1』は各元素によって固有の値であるので、Eglj.は励起電子線のエネルギー に依存しない値となる。したがって、オージエ電子の運動エネルギー-を測定することにより、放出源. −●. の元素を同定することができる。ただし、HとHeは、K殼以外に電子が存在しないために原理的にオー・. 一●. ジエ電子が発生せず、分析することができない。上記のオージエ遷移過程は、K殼、L殼の準位が関 り・することから、KLLオージエ遷移とよj4.オージエ進捗には、この他にLMM、MNN遷移等がある。. 側面図 各元素からのオージエ電子の運動エネルギーを示した図2.6[3]]を見ると、LIからUまでのすべての /. 元素のオージエ電子のそれが0∼2400eVのエネルギー範囲に含まれていることがわかる。このエネ. (. (. y. ルギー範囲の電子の平均脱出深さは、高々20Å程度である。また、この範囲の運動エネルギーを持 つオージエ電子を放出するオージエ遷移確率ωAは、図2.7[32]に示すように、ほぼ全元素にわたって ωA>0.9である、これらのことから、AESは非常に表面敏感な組成分析法であるといえる。. (a)modified. HCTモデル[23]. オージエ電子のエネルギースベクトル(N(E))には、図2.8(a)に示すように、二次電子による非 Si. 常に大きなバックグラウンドが重畳している。このバックグラウンドを除去し、かつ、オージェピー クだけを強調して取り出すために、通常、エネルギースペクトルを微分した、dN/dEを測定する。 この方法は、Harris等によって提案された方法[33]であり、ロックインアンプを用いて測定する(図 2、8(b))。エネルギー掃引を行う電圧に微小振幅の交流による変調を加えておき、電子強度を測定す る検出器の出力の中から変調電圧の周波数に同期した成分だけをロックインアンプにより取り出すこ とによりdN/dEを得ることができる。この方法は、非常に低ノイズで測定できるという利点がある。 dN/dEを測定した場合、そのピーク間距離をもってオージェ電子強度とする。N(E)曲線におけるオー ジェピークのブロファイルが変わらない場合に、dN/dE曲線のピーク開距離がオージェ電子強度に 比例することはWeberとJohnsonにより確かめられている[27]。. (c)Si(111)-(√3×√3)-R30°. (b)Si(111)-(√3×√3)-R30° -A9 表面のSTM像[24] (サンプルバイアス=十1.6V). 図2.5. 表面のSTM像シミュレーション[25] (サンプルバイアス=+2.1V). Si(111)-(√3×√3)-R30°. -25-2斗. -Ag表面. -A9.

(21) 一MQh¥こ一一に一 21J16:&4ei’一& d. 自 昿一眼略. U. な9??Z. ︲ ︲匹 35 30. Ni. . .、 20︲1510. GnQM SS 陶陥oc賢一. F●. 6 1200 400600助0. 1崩1劃. オージエ電子エネルギー[evl 各元素のオージエ電子エネルギー. 1.0. ≪ 3. 0.9. 悟恕吻噸H以l物. 0.8. 0.71. 0.61. 0.51. 原子番号 図2.7. 各元素のオージエ遷移確率. 実線部分はエネルギーが20∼2500evの範囲であるオージエ電子を示す {6-.

(22) ︱. Cg. 2次電子によるバックグラウンド. N. [n'i( ] g)jV. オージェピーク. 1. (a). 0. [n'1]aP/(g)NP. (b). 0. 400. 200. 電子エネルギーUev]. 図2.8. AESスペクトルの一例[30]. (a)N(E)スペクトル、〔♭〕dN(E)/dEスペクトル. 一一27-. 600. 800.

(23) 第2章の参考文献 [11J.Bohr,R.FeldenhansII,M.Njelsen [2]中田俊隆. alld M. T(-11・y,Phys.Rev.I.バt.54(1985)。1275. 早稲田大学博士論文(・)993). [:3]A.0htake. and J. Nakamura,SI]rf.Sci.. [4]T.Mishima. 396 ('1998)394. and T. 0saka, Surf.Sci.1.ett. 395 (1998)256. E5]L.0.01sson,L.llver,J.Kanski,P.. 0。 Nilss()n,C.B.M.Andersson,U.().Karlsson,and. M。. C.Hikansson,Phys.Rev.B53(!996)4734 [6]J.W.Kjm,S.Kim,J.M.Seo,S,Tanaka,and f7]江ロ豊明. M. Kamada,Phys.Rev.B54(1996)4476. 私信. [81J.Nakamura,H,Nakajima,andT.0saka,App].Surf.Sd.121/122(!997)249 [9]K.Takayanagi,Y.Tanishiro,S.Takahashi,andM.Takahashi,Surf.Sci.16zl(1985)367 [!0]T.Nakada. and T. 0saka,Phys.Rev.Lett.67(199!)2834. [11]J.M.C〔〕wley,Diffraction physics (North-HOIland,Amsterdam,19RI) 「12」P.Gc)odmanandA.F.Moodte.Acta. Cryst.A30(!973)280. [13]J.M.Cowley. Cryst. 10(!957)609. [14]Y.Tanishiro. and A. F.Mo[]die,Acta. and K. TakayanaRI,Ultramicrcscopy. [15]L.D.Marks,T.S.Savage,j.P.Zhang,and [16]M.J.Buerger,Crystal-stracture [17]堀内繁雄. 高分解能電子顕微鏡. [!8]桜井敏雄. 物理科学選書2. [19]J.A.Stroscio. and. W.. tunneling micrcscopy [20]L.E.C.van. R.AI,Ultramicroscopy. ana】ysls(Wney,New. 38 (1991)343. York, 1960). 一原理と利用法-(共立出版株式会社,1988). X線結晶解析(裳割房,1967) J.Kaiser,Methods. (Academic. de Lj2emput. 27 (1989)1. of experimental. Press,INC,San. and H.van. Kempen,. physics. vol.. 2? S。nnlng. Dleg0, 1993) Rep.Prog.Phys.(1992)1165. F21]曽根純一. シりーズ. 物性物理の新展開. 表面・界面の物理(丸善株式会t. [22]小林俊一. シりーズ. 物性物理の新展開. 物性測定の進歩1. 1996). -NMR,μSR,STM-(丸善株式. 会社,1996) [2311T.Takahashi,S.Nakatani,N,0kamoto,T.lshjkawa,and. 28-. S. Kikula,S1.1rf.Sd.242(1991).

(24) 54 [241M.Katayama,R.S.Wnliams,M.Kato,E.Nomura,and. M.Aono,Phys.Rcv.L2tt66. (199)j2762 [25]K.」.Wan,X.F.Lin,andJ.Nogami,Phys.Rev.B45(1992)9509. 第3章 3−1. lnSb(じLT)A-(2√3×2√3トR30o再構成表面. はじめに. [26]S.Watanabe,M.Aono,M.Tsukada,Phys,Rev.B44(1991)8330 lnsb(111)Λ表面は、(2×2)構造と(2y3×2√3yR30°(以下2√3と略記する)構造の2つの再構. [27]C.Argile and G. E.R11ead,SI]rf.Sci.Rep.・10(1989)277 成続造をもち、それぞれの両構成構造は、異なるホモエピタキシャル成長条件ドで現れることが知ら. [28]R.Weissmann. and K. Miner,Surf.Sd.. Rep. 105(1989)251 れている[1]。図1.1に示したlnSb(ln)A面のホモエピタキシャル成長条件と表面再構成との関係を. [29]D.Brlggs and M. P.Seah,Practical surface analyslsby Auger and x-ray photoelectron spectroscopy oohn [30]志水隆一・吉原一紘. Wi]ey&Sons. Ltd.,Sussex,198S). ユーザーのための実用オージエ電子分光法(共立出版株式会社,1989). 表した相図[2]をみると、(2×2)は、2√3表面に比べlnの濃度が高い、または、基板温度が高い条件 下で形成される表面であることがわかる。Bohr等は、1985年、この表面に対し微小角入射X線回折 法を用いた構造解析を行い[3]、図1.2に示したln-vacan(y. [31]三宅静夫. 実験物理学講座21. は、その後、透過電子回折法(Transmissi〔11. [32]日本学柄振興会編. bucknng構造を提案した。この表面構造. 電子回折・電子分光(共立出版株式会社,1,991) Electron. Diffraction ; TED〕[4]、反射高速電子回. マイクロビームアナリシス(朝倉書店,1985) 折法(Reflectjon. l‥ngh-Energy. Electrm. Djffractlon : RHEED)[5]および角度分解光電子分光. [33]L.A.Harris.J.AI]p1.Phys 39 (1968)1419,1428 法[6、7]等を用いて様々な角度から評価され、現在では広く受け入れられている。 一方、2√3表面は、基板温度が200℃から300℃の間で、(2×2)表面よりSb濃度が高い条件の下で 現れることは知られているが、その原子配列についてはまったく知見が得られていない。 表面原子配列を決定する場合に、ごく一般的に用いられる手法は、低速電子回折法に代表される回 折法である。回折法では一般に、位相問題を解決できれぱ、散乱振幅のフー・り工変換によって原子の 位置を特定することが可能である。しかしながら、回折法は、原理的に入射プロープの照射領域内の 平均的な情報を与える手法であるため、その照射領域内の表面が一様な構造を持たない場合、構造解 析を行うことが困難となる。 本研究で対象とするSb過剰な2√3表面は、基板温度が200から300℃という範囲で現れる。しかし ながら、Sbは、この温度領域においてかなり大きな平衡蒸気圧(10'・lj∼10-9orr[8])を持つ。事実、 2√3表面を300℃に保持すると、徐々にSbの優先鋭離が生じ、その結果、2√3表面の一部に、つま りSbが説離した領域に(2×2)構造が形成されるということが起こる。したがって、このような条件下 では、2√3と(2×2)の2種類の再構成構造が混在し、この表面からの回折パターンには、当然、2つ の構造から由来する反射が混じる。このような場合でも、この2つの構造の周期がまったく異なり、 それぞれの構造からの超格子反射強度を独立に測定することができれぱ構造解析を行うことができる。 -29-30-.

(25) しかしながら、2√3表面からの回折バター・-ンと(2・/2)表面からのそれとを比較すると、図3.1に示す ように、(2y2)周期の超格子反射は2√3周期のそれの一部に完全に重なってしまう。このような混在 表面の場合、実験により得られた回折強度分布が2√3構造単独で覆われた表面からのものでないこ とから、回折法だけではこの2√3表面の構造解析を行うことは無理である。 さらに、本系のように、原子番号の近い元素の組み合わせ(ln:49、Sb:51)からなる化合物の. ; AES)やX線光電子分光法の. ・ 一 ︵一︶ ・. @ ・ 一. 一 @ ● 一 ④ ●. ●. ●. ● (1). (i). ●. ○. @. ・ ・. ●. 一 ・. ●. ・ @ ・. @. ○. @ ・. ・. @ ・. ・. @ ・. ○. 基本反射. 実験装置 ●. 3-2-1. ●. ○. びAESから得られる広領域の平均的な構造および組成についての情報との対応付けを行う。. 3−2. ●. ○ ●. e. してくるのかといった知見を得、次に、STMにより得られる表面構造に関する情報と、RHEEDおよ. IO. ●. @. 一. が単独に形成される温度領域はどこなのか、あるいは、2√3構造に(2×2)構造がどのような形で混在. ●. @ ● ・. @ @. ; STM)を用いて2√3表面. 00 ・ @ ・. 〇 ● ●. ● ④ e. Microscopy. ●. ○. ④. Tunnenng. @ ・ ●. ④ 参 一. とができる走査トンネル顕微鏡法(Scanning. ○ ・ 一. ・. ○. 「という微小領域を実空間観察するこ. ︶ ④ ・ ●. ④ ・. @. 欠かせない、そこで本章では、まず、表面の数100×数100n. @ 一 @. ・. はり困難となる。. ●. ●. ○. ため、表面が組成の異なる複数の構造で覆われている場合、個々の構造の組成を独立に求めるのはや. したがって、2√3構造の構造解析を行うためには、この2√3構造が単独で存在する条件の確立が. 6. ④. ぱならない。しかしながら、これらの手法は、回折法と同程度の広領域からの平均的な情報を与える. ○. ○ 0. ような、表面敏感な分析手法を用いて表面組成を明らかにし、その結果を踏まえて解析を進めなけれ. ④. Spectroscopy. @ ・︸ ﹄○ 一 ・. Electron. ○. なる。そこで、Auger電子分光法(Auger. ` ④ ・. ○. 表面構造解析を行う場合、構成元素の散乱能の差が小さいため、回折法による原子種の特定が困難と. STM/RHEED装置. STM観察は、JEOL製のSTMシステムOSTM-4000XV)、RHEED装置(PHYSTTEC )、および分子線エピタキシー(Mdecular. Beam. RHP-110〔〕. 0. 2√3×2√3-R30°超格子反射. 2×2超格子反射. Epitaxy ; MBE)ユニットを組み込んだ自作の超. 高真空チェンバーを用いて行った、この装置の概略図を図3.2に示す。このチェンバーは、ロードロッ クを兼ねた、試料やSTM観察用ティップの保持およびそれらの前処理を行うための予備チェンバー と、MBEによる試料調整およびRHEED観察やSTM観察を行うためのメインチェンバーから構成さ れてい&これら2つのチェンバーはゲートパルブVIにより仕切られており、それぞれをまったく独. 図3.1. 1nSb(111)A-2√3×2√3-R30°回折パターンの模式図. 立にリーク・排気できる。. 一3231・.

(26) (6). (7). (1)STMヘッド. (9)ゲートバルブVI. (2)試料ホルダー. (10)試料加熱用電流導入端子. (3)RHEED電子銃. (11)トランスファーロッド1. (4)RHEEDスクリーン. (12)パーキング. (5)水晶振動子膜厚計. (13)BAゲージ. (6)ln蒸着源. (14)バルブ. (7)Sb蒸着源. (15)探針加熱用フィラメント. (8)BAゲージ. (16)ターボ分子ポンプ. 図3.2. STM/RHEED装置の概略図 一33-.

(27) 真空を破ることなくメインチェンバーの試料やティップの交換を行うために、予備チェンバー-は3 個の試料ホルダーと6本のSTM用ティップを保持することができるパーキングを備えている。このバー キングには試料への通電機構があり、脱ガス等の試料の予備的な調整のために加熱を行うことができ る。また、エレクトロンポンバードメントによるティップ先端のクりーニングを行うためにWフィラ メントが設置してあり、このフ.fラメントとティッブとの間に250Vの電圧を印加できるようになっ ている。 予備チェンバーは、主排気装置としてイオンポンプ(VARIAN製、919-0130、排気速度65g/s) を、補助排気装置としてターポ分子ポンプ(VARIAN製、Turbo-V250. 排気速度250g/s)および. ロータリーポンプ(ALCATEL製、2012A、排気速度260a/s)を用いており、到達真空度は、2x 10-1町。rrである。 試料ホルダーやティップは、トランスファーロッド]を介して予備チェンバーからメインチェンバー ヘ送られ、STMステー-ジに取り付けられる。このステー一ジには、パーキングと同様の加熱機構があ り、試料を通電加熱することができる。試料の温度は、300℃以上ではパイロメーターを用いて測定 し、それ以下では試料へ通電する電流値から見積もった。バイロメーターの温度校正は、lnSbの融 点(525℃)を基準として行った。MBE成長実験およびRHEED観察は、試料ホルダーをSTMステー ジに取り付けたままで行うことができる。これによって、MBE成長過程をRHEEDやSTMを用いて その埴観察することが可能である。なお、STMの観察領域は、ピエソ素子の最大走査領域である 1850×1850Å2である。RHEEDにより試料表面の数10×数1000μm2の領域の平均的な状鶴を確認 した後、この狭い領域をSTM観察する。STM観察に用いたティップは、0.25mmφのWワイヤーを IN-KOH水溶液中で電解研磨することにより作製した。 MBEユニットは、lnおよびSbの蒸発奮と水晶振動子謨厚計(Quartz Q.C.c)。、INFICON製、yrC/. Crystal. osciHator. n)で構成される。lnの蒸発奮には、wワイヤーのコイルにIIIを担持. させたものを、Sbの蒸発奮にはMo製のセルを用いた。lnおよびSbの純度は、いずれも99.999%であ る。 メインチェンバーの主排気装置は、イオンポンプ(ANELVA製、PIC−1101P、排気速度140L/ s)およびTiサプリメーションポンプ(ANELVA製、956-7015)である。さらに、大気圧からの排 気およびベー・ク時の排気装置としてターポ分子ポンプ(SEjKO-SEIKI製、S了?-300、排気速度340 s/s)およびロータI卜一ポンプ(ALCATEL製、2012A、排気速度260a/s)を装備しており、到達. 3冷. ;.

(28) 真空度は8 y 10-11Torr である。真空度の測定は、どちらのチェンバー一もBayard-Alpert(BA)ゲー・ ジ(ANELVA製、MIG-921)を用いて行った。. 3-2-2. AES/1任IEED装置. AES実験は、RHEED用電子銃(EIKO製、MB-10〔〕0)およびAES用のシングルバス円筒鏡型分光 器(CyllndricaI Mirror Analyser ; CMA、ULVAC-PHI製、10-115)を装備したMBE装置内で行っ た、この装置の概略図を図3.3に示す。この装置は、主排気装置として磁気浮上型のターポ分子ポン プ(EBARA製、ET-300、排気速度:310a/s)およびriサプリメーションポンプ(ANELVA製、 95F7015)を、補助排気装置としてロータリーポンプ砥LCATEL製、2012A、排気速度:260a/ s)を装備している。ロータリーポンプとターポ分子ポンプの間には、ロータりーポンプの油が逆拡 散することを防ぐためにフォアライントラップが装着されており、これにより真空槽内は完全にオイ ルフリーとなっている。また、’nサプリメーションポンプの周囲および蒸発源近傍と真空槽内壁には クライオポンプ的な役割を果たす液体窒素シュラウドが設けてあり、Tiフィラメントや蒸発願の加熱 に伴う説ガスによる真空の劣化を極力抑えることができる。これらにより、到達真空度は3×10-10 Torrに達する。その真空度の測定には、BAゲージ(ANELVA製、MIG-921)を用いた。 試料はMo製の試料ホルダーに固定され、5軸のマニピュレーターに取り付けられる、試料の加熱 は、マニピご1レーターに取り付けられたTa製のヒーターにより行う。温度測定は、試料ホルダーに 取り付けたアルメルークロメル熱電対を用いて行い、その校正はlnSbの融点を用いて行った。 MBEシステムは、lnの蒸発願を除いてSTM装置のものとほぼ同じ構成である。lnの蒸発源には、 WにA¥⊃、コートを施したバスケットを用いた、. 3−3 3一3-1. STM/RHEEDとAES/RHEEDによる再構成表面の評価 lnSb(111)A表面のSTM/RHEED観察. 実験には、住友電工製、undoped. n一型のlnSb(111琉ウェハーを基板として用いた、このウェハー. (1)ターボ分子ポンプ. (8)円筒鏡型分光器. (2)チタンサブリメーションポンプ. (9)RHEEDスクリーン. (3)ロータリーポンプ. (10)ln蒸着源. (4)フォアライントラップ. (11)Sb蒸着源. (5)ゲートバルブ. (12)シャッター. (6)液体窒素トラップ. (13)試料ホルダー. (7)RHEED電子銃. (14)マニピュレーター. を2×7mm2に切り出し、温浴したエタノール中で有機洗浄を行った。次に、乳酸と硝酸(10:1)の 混合液中で10分間エッチングすることにより、基板表面に残った酸化物や炭化物等の不純物を. -35-. 図3.3. AES/RHEED装置の概略図. 一36一一.

(29) 除去した。この試料を鈍水中で十分洗浄した後、STM用試料ホルダー一一に取り付け、予備チェンバー に導入した。予備チェンバーを約12時間ほどベークした後、真空虚が2×10-9Tcrrに達したところで 試料を350℃に加熱し、約6時間説ガスを行った。膜ガス後、SIMステー・ジに試料を移勤し、約410 ℃に加熱することにより表面に残った酸化物を除去した。このとき、基板表面からSbが優先的に脱 離するので、それを補うため、Sb4分子線を1.3ML/mln(6.6×1014mok、cules/cm2min)で入射し ながら加熱を行った。次に、試料温度を360℃に保ち、lnl原子線およびSb4分子線を、それぞれ 1、0ML/. 殤(5.5×1014cm2min)、1.3ML/min(6.6×1014molecu)s/cm2min)で入射してホモ. エピタキシャル成長を行った。この条件は、lnsb(111)A基板にとって良く規定された、3-1節で述べ た、(2×2)表面を出現させるものである。また、このことを、シャープな(2×2)RHEEDバターンに よって確認した。. 3-1節で述べたように、2√3表面は(2×2)表面よりもSb過剰である。この事実を踏まえて、あらか じめ、(2×2)表面上に2√3表面の形成に必要なSbよりも十分に多い量のSbが堆積できる基板温度の 確定を行った。これは、この設定基板温度から徐々に温度を上げSbを脱略させていくと、その説離 過程で2√3構造が単独で存在できる表面が形成されるという見込みに基づいている。STM/RHEED 観察時間との兼ね合いから、この設定温度は170℃から200℃までの範囲とされた。170℃では、数 時間でもSbの脱略は起こらず、200℃では観察に必要な時間(10分程度)を越えた時にSbの脱離が 見られた(2√3周期構造に起因するRHEEDパターンの出現開始によって確認)。そこで、まず、基 板温度を170℃に設定してS≒分子線を0.3ML/min(1.4×1014. molecules/cm2min)で6分間入射し. た。このときのSb原子の堆積量は、Sb4分子の吸着確率が1であると仮定すると約6MLに相当する。 その後、170℃から260℃までの温度範囲で15℃きざみで温度を上げ、185℃への昇温以降、その都 度所定時間のア二−ルを行い、さらに、各アニール毎に室温まで降誕してRHEEDおよびSTM観察を 行うことを繰り返した。. 3-3-2. 表面組成変化のAES評価. AES/RHEED実験は、基板温度の上昇に伴う表面組成の変化を調べる目的と、基板温度一定でア ニールした表面の組成の変化を調べる目的の2種類の実験を行った、前者の実験は、STM観察結果と の対応を明確にするねらいのもとで行われた。これによって、基板温度のー・定の上昇のもとでSbの. :37・.

(30) 脱離がどのように経過するかが明らかにされる。後者は、どの温度範囲で2√3周期表面に対応する 組成が一定値をとるのかを調べるために行われた。 基板となる(2×2)表面の作製まではRHEED/STM観察実験と同様の手順により行われた。前者の 実験では、(2×2)基板を作製した後、基板温度を200でに保ち、Sb4分子線を0.3ML/min(1.4xj014 molecules/cm2min)で10分間入射することにより、基板表面に十分な量のSb原子を堆積させた。 その後、30分間保持した後にAES測定を行うという行程を、基板温度を10℃づつ昇温させながら繰. j a ぐ. り返した。 後者の実験では、(2×2)基板を作製した後、まず基板温度を200℃に保ち、Sb4分子線を0.2ML/. E.B.//〈211〉 min(0.7×1014. molecules/cm2min)で入射し、次にRHEEDパターンにおいて1/2次の超格子反射. が完全に消失することで、基板表面に十分な量のSbの堆積を確認した。その後、基板温度を200℃に 保持し、10分毎にAES測定を行った。. i;・!'.:.・.・;:-11'・.1111:.;・j. ・¶一●. 11`・l -. AES測定は一回微分モードで行い、入射電子エネルギーを2kv、入射電子電流を1μAとした。 AESの強度測定は、スベクトルのピーク間の距離をもとに行った。. 3−4. 3-4-1. 7. 2√3表面の単相存在条件の確立. Sb処理した(2×2)表面の昇温に伴う構造変化. A.STMによる観察. j?’ J. 図3.4に、3-3-1節において述べた手順に従って調整された(111)A-(2×2)基板表面からのRHEED. 1・豚. パターン(a)とSTM像(b)を示す。図3.4(a)のRHEEDパターンはシャープな(2×2)周期のみを示してい. には、数十nmの幅を持つ複数のテラスと、そのテラス間を区切っているステップがみられる。各ス. 一(:. j b. buckhg構造で覆われていると判断できる。図3濯b)のSTM像. ●. J、ら. ,丿. ぐ. る事実から、この表面がln-vacancy. -y. ¥. j!.. 1げづ言 サンプルバイアス=+1.0V,トンネル電流0.10nA. テップの高さは、lnSb{ln}面のバイレイヤー(bilayer:BL)高さ(0.374nm)に等しい。各テラ スには、数∼脂数nm程度の大きさの穴があり、その深さもBL高さに等しい。この穴は、ホモエピタ キシャル成長処理表面において頻々みられる。その形成要因は未だ明らかではないが、一つの可能性 として、ホモエピタキシャル成長過程を支配するBL成長(これは既にRHEED強度振動法により確か められている[9Dの初期、二次元島状成長が造む中で、取り残されたチャネル(海峡)構造とみな. 図3.4(2×2)表面のRHEEDパターン(a)とSTM像(b) -39-. -38-.

(31) すことができよう。しかし、この要因については、本論文の主題と離れるので、ここではこれ以上召 及しないこととする。 3-3-1節で述べた見込みのもとに、(2×2)基板を170℃に保持し、Sb4分子線を入射した。IMLの Sb蒸着時点で、RHEEDパター一一ンのパックゲラウンドの上昇と1/2次の超格子反射強度の減少が顕著 になった。蒸着量が6MLの時、表面はSbで十分に糧われたと判断した。このことは、後述するSTM による│司表面の観察によっても確認された。6MLのSb蒸着後、基板温度を185℃に上げて約70分間 ア二−ルした時点で、RHEEDバターンに1/6次の超格子反射が見えはじめた。約140分のアニール 後、基板温度を室温に下ろし、STMおよびRHEED観察を行った(図3.5(a)、(♭))。図3.5(a)のSTM 像を注意深く観察すると、一つのテラスの中に、明るいコントラストと少し暗いコントラストの2種 類が含まれていることに気づく、そこで、そのテラスの一部を拡大してみると、明るいコントラスト はランダムな点状の輝点で覆われており、暗いコントラストの領域は2√3周期(1.58nm)の輝点を 持つのが観察された。このランダムな輝点の集まりは、より高温でア二−ルを施すと小さくなってい くことから、余剰のSbからのものであるといえる。つまり、185℃という比較的低温でのアニールで は、Sbの鋭離速度が十分に大きくならず、結果として余剰のSbを含んだ2√3周期表面の形成にとど まる。一一方、図3.5(b)に示すRHEEDバターンが、2√3周期の反射を含みながらもブロードであり、 また、バックグラウンドも高いという事実は、余剰Sbを含む領域の存在とよい対応をなしていると いえる。 さらに、200℃で60分間アニールすると、RHEEDパターンは、バックグラウンドの低いシャープ な2√3周期のパターンになった。図3.6(a)、(b)にそれぞれ、RHEEDパターンおよびSTM像を示す。 このRHEEDバターンを与える領域の一部のSIM像(図3.6(b))からは、テラス上に明るい輝点がラ イン状にならんでいるのが観察された。このラインを挾んだ二つの2√3周期領域では、図3.6(♭)の挿 入拡大図からわかるように、互いにその周期の位相がずれているのが頻繁に見られることから、この ラインはドメインパウンダり一を示していることがわかる。さらに、この拡大図中ではライン状の明 るい部分が点状の輝点として観察されること、また、さらに200℃より高温でア二−ル(215℃)す ると、図3.7(a)の拡大図が示すように、この点状の輝点が消え、輝点の見えていた部分は少し暗いコ ントラストに変化したことから、図3.6(♭)に見えるドメインバウンダ・』−は、余剰のSbが吸着してい たことによって見えていたことがわかる。. 40・.

(32) しかし、この段階でもなお、2√3周期の表面がRHEEDで観察した表面全体を覆っているとは言い 切れない。なぜなら、3-1節で述べたように、STMの観察領域はRHEEDによるそれよりはるかに小 さく、STMでその全域を完璧に走査することは困難だからである。以後、RHEED観察が示す2√3周. (2√3×2√3)-R30° 期の表面が、全域2√3構造単独の表面であると確認できるまで、S'TIX/1で2√3周期の輝点しか出現し. unit. lattice. ていない場合でも、2√3周期表面(あるいは領域)という表現に統一し、2√3構造表面とは言わな ・..・・d: ..■I .・. いこととする。. 図3.7は、215℃に基板温度を上げて6()分間アニールした後のSTM像である。この像から、この時. し]. i-・.・'.゜_:.・・・..I ・ .・,.!・ ljJ. I.゛l・. :やIS¨¬'一一. ●゛1. 点でドメイン境界に吸着していたSbもほぼ完全に説離し、STMで見えている表面は2√3周期の構造. 7● J か・. だけで種われているといえる。また、ティップを粗動で移動させ、表面の様々な場所を観察したが、. ∠で,J. 観察した範囲内では2√3周期の構造以外は見られなかった。以上の結果から、Sbを数ML堆積させた (2×2)表面を基板温度200℃∼215℃で数十分間アニールすると、2√3周期の表面が十分な広さをもっ て出現することがわかった。. s″nvlで観察できる領域に限定した場合でも、2√3周期表面を再現性よく得るためには、その表面 が安定に存在し得る上限の温度を知っておくことは非常に重要である、そこで、さらに基板温度を上 げて、2√3周期表面からのSbの説離過程を調べた。図3.8(a)、(♭)に、230℃で60分アニールした後に. j a ぐ. 行ったSrrMおよびRHEED観察の結果を示す。このアニールにより、図3.8(a)申の矢印が示すように、 テラス中の2√3周期の輝点があるまとまった数欠け始めた。これは、Sbの説離により2√3周期表面 の破壊が始まったためと考えられる。しかしながら、この温度では、まだ、破壊された部分は少なく、. サンプルバイアス=-1.0V,トンネル電流=0.05nA. 表面の大部分は2√3周期の輝点で覆われていた。アニール温度を245℃に上げると、輝点の欠けた領 域はさらに拡大した(図3.9(a))。この時の表面から得たRHERDバターンには、2√3周期のパター ン中の1/2次の超格子反射の強度が1/6次のそれに比して明らかに増大したのが見られた(図3.9. j b. ぐ. (♭))。さらに温度を_ヒげ、260℃で30分間アニールした後では、2√3構造を示す輝点はごく僅かに なり(図3.10(a))、RHEEDバターンの方には(2y2)タイプの周期のものだけが現れた(図3.10. E.B.//〈211〉. (b))。この時のSTM観察が示す、2√3周期の採点が欠けた領域は、すべて一様なコントラストを呈 していた。しかし、RHEEDバターンが(2×2)周期構造の存在を示したにもかかわらず、STM像中に (2×2)周期の採点が現れていないことには明白な脱明がつく。lnSh(111)A-(2×2)再構成表面は、3-. 図3.5 1節で述べたように、ln-vaeancy. buckUng構造を持つ。この構造は、図1.2に示したように、最表. 185℃で140分間ア二−ル後の表面から得た STM像(a)とRHEEDパターン(b) -42-. 41・.

(33) 葡. ぐ. 1. E.B.//〈211〉. ・こ;’。いf. j b. ぐ. サンプルバイアス=+1.0V,トンネル電流=O。05nA. 図3.6. 200℃でアニール後の表面から得た RHEEDパターン(a)とSTM像(b) -43−.

(34) ●. f. 4・1・6. 単位格子. φ一. wφ 輪‘‘. s. ダ ー. が●. 9. :・. (2√3×2√3)-R30° /一”’. 戸. ●. 一一いf. ・. 一 あ. ゛4. . で. 4y’. 鴉。. `J. 。,● ・4. ・. 4 ドメイン境界. だ一. 個. X−−jk. 1゛ j a. ぐ. .j一一一. 参 ●. ●●〃 -. サンプルバイアス=+1.0V,トンネル電流=0.05nA. ,φ,. E.B.//く211. 図3.7. 215cCでアニール後の表面から得た STM像(a)とRHEEDパターン(b) -44-.

(35) .〃‘. i「. .・.●,IS ,・・,.711j・・,4..J・・!・ こ・j=1.1.,,.・l・. '.. &ご. ,……,. ■■・・■・・I−−』. j a. ぐ. ・'ノぶ£44`ll. ...』...I.・●jlil.』・ iltど泌. i ll' i° i……11,!i,iJil:義賊謳ム. サンプルバイアス=十1.0V,トンネル電流=0.05nA. j b. ぐ. E.B.//〈211〉. 図3.8. 230°Cでア二−ル後の表面から得た STM像(a)とRHEEDパターン(b) -45. こぷ.

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