勝ち抜きコイン投げの平均とそのオーダ
南山大学大学院数理情報研究科数理情報専攻
須崎政文
南山大学数理情報学部情報システム数理学科
尾崎俊治
1
はじめに
$N$
人から
$k$人が勝ち抜く問題を考える
.
この問題は
, 第 3 者が
$N$
人から
$k$人を “選ぶ”
問題とは違う. 第
3
者が
$N$
人から
$k$人を選ぶだけならば単純な組合せであるが,
第
3
者がいない場合何らかのゲームを決め
,
そのルールに従って
$k$人を決定する
.
伊藤ら
[2]
はじゃんけんに関するいくつかの研究をおこなった
. その中に 2 手方式のじゃんけんによって
$N$
人から
$k=1$
人が勝ち抜くゲームを
“
勝ち抜きジャンケン
”
と呼び解析をおこなった
.
ここで
2
手方式のじゃ
んけんとは, じゃんけんの手を
2
手 (例えば,
グーとパー) に制限し
,
その
2
手が
1/2
の確率でランダムに出
され
(実質的に公平なコイン投げと等しい) と仮定したものである
.
解析の結果
,
この
2
手方式のじゃんけん
の勝ち抜きじゃんけんの回数の平均を求め,
平均が
$O(\log_{2}N)$
であることを示した..
このような勝ち抜きの
問題は暗号化
[7]
やソーティング
[5]
にも通ずる問題である
.
本研究では
[2]
の
$k=1$
を一般化する
.
すなわち
,
$N$
人から
$k$人が公平なコインのコイン投げによって勝ち
抜くゲームを
“
勝ち抜きコイン投け
’
と呼び,
$k$人が勝ち抜くまでのコイン投げの回数の平均を求め
,
その平
均が漸化式であり閉じた式の形で求めることができなかったのでブートストラッピング
[3]
を用いて平均の
$O$を求めた
.
なお,
ゲーム理論的に考えれば, 参加者の目的は相反するのでゼロ和ゲームであり, ゲームのルールを全員
が知っているので情報完備ゲームである
.
ただし,
勝負の決定方法がコイン投げなので戦略はない
.
運を天に
任せるしかないのである
.
2
勝ち抜きコイン投げの定義
勝ち抜きコイン投げの定義は以下の通りである
.
1.
$N$
人から
$k$人が勝ち抜く
.
ここで
$2\leq N,$
$1\leq k\leq N-1$
である
.
2.
公平なコインの表裏を出す確率は等しく
1/2
とする
.
3.
全参加者が一斉に同種のコインを投げ
,
表が出たものが勝ちである.
4.
参加者が全員表あるいは裏を出したら引き分けとして
,
同じ参加者で再びコインを投げる
.
5.
1
回のコイン投げの勝者の人数を変数
$m$
とする
.
ここで
$1\leq m\leq N-1$
である
.
6.
$m=k$
ならば,
そこでゲームは終了する
.
図
1
はこの定義の例である
.
7.
$m<k$ ならば,
$m$人の勝ち抜きが決定し
, 残りの参加人数 $N-m$
人から
$k-m$ 人が勝ち抜くゲーム
として続ける
.
図
2
はこの定義の例である
.
Exampb:
2
$pel8one$
out
of
5
$pe\kappa 0\mathfrak{n}sEx\cdot pmpI\circ:2p\cdot r\cdot\circ \mathfrak{n}\cdot$out
of
5
$p\circ n\circ u$Exrmpb:
2
$pe\kappa on$.ou
$\theta 6p\cdot r\cdot\circ \mathfrak{n}$ $OTTOO^{In1}\llcorner\circ ee\ldots Lo\cdot\circ\ldots w_{H}ABCOTO^{H}Lo\epsilon e\ldots WInIDE$$o^{InI}w_{H}^{A}o^{B}To_{1}^{c}Loe\ldots Loe_{T}e\ldots O^{H^{\circ}}W\mathfrak{l}\mathfrak{n}IO^{H}WIn\in|$
$o^{hI}w_{H}^{A}\tilde{o^{B}\tau}o_{\mathfrak{l}}^{c}L\ldots Lo_{T}\cdots..O^{n1}\backslash m_{H}^{O}O^{H}Win1E$
$1$
$Ca\mathfrak{n}dEa\infty Mnnol8$
$|h|\circ rch\dot{\mathfrak{m}}_{l}EIW\mathfrak{n}\mathfrak{n}r$
,
nr$ho\infty w
$a_{P^{1omoutof3}\triangleright\neg\circ n1}$$A,$$O\bullet \mathfrak{n}dE\infty \mathfrak{n}u u\cdot u\bullet \mathfrak{g}\cdot m$
.
図
1
定義
6
の例
.
5
図
2
定義 7 の例.
5
図
3
定義
8
の例
.
5
人から 2 人が勝ち抜く
人から
2
人が勝ち抜く
人から 2 人が勝ち抜く
ゲーム.
ここではコイ
ゲーム.
ここではコイ
ゲーム.
ここではコイ
ン投げの結果
$C$と
$E$がン投げの結果
$E$が勝ち
ン投げの結果の
3
人か
勝ち抜いている
.
抜き,
残りの
4
人から
1
ら 2 人が勝ち抜くゲー
人が勝ち抜くゲームと
ムとして続ける
.
して続ける
.
The
knockout
game
図 4
定義
4,
6,
7,
8 をまとめた図.
引き分けならば繰り返し,
$m=k$
が終了条件となる
.
$m<k$
か
$m>k$ ならば参加人数が少なくなった状態の再帰となる
.
8.
$m>k$
ならば
, 参加人数
$m$
人から
$k$人が勝ち抜くゲームとして続ける
.
図
3
はこの定義の例である
.
9.
公平なコインの勝ち抜きコイン投げの回数を確率変数
$FC_{N;k}$
とする.
10.
一斉に同種のコインを投げる毎に
$FC_{N;k}$
に 1 加える.
11.
各コイン投げは独立である
.
定義
4,
6, 7,
8
をまとめると図
4
のようになる
. 引き分けならば繰り返し
,
$m=k$ が終了条件となる
.
$m<k$
か
$m>k$ ならば参加人数が少なくなった状態の再帰となる
.
3
平均
公平なコインの勝ち抜きコイン投げの回数の平均を求める
.
その平均は条件付き平均によって求める
[1].
$E[FC_{100k}j]$
図 5
$E[FC_{100_{j}k}]$for
$k=1,$
$\cdots$ $99$の図.
$k=50$ を中心に左右対称になっている
.
$k=50$ で平均が最
小となる.
$k=1,99$ で平均が最大となる.
公平なコインの勝ち抜きコイン投げの平均は
$E[FC_{N_{j}k}]= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{N-m;k-m}]+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=h+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{m;k}]$(1)
となる (計算過程は付録
A
参照).
しかし
(1)
式は漸化式である
.
漸化式から閉じた式の形になるように努力
をしたが失敗に終わった
. (1) 式の中に再起式と組合せの乗算の合計という部分が 2 つある.
これらの部分が
漸化式から閉じた式の形で解くことを難しくしている
.
またその合計の係数の分母が
$2^{N}-2$
であることもよ
り式を解くことを難しくしている
.
公平なコインの勝ち抜きコイン投げの平均の例として図 5 を示す.
図
5
は
$E[FC_{100;k}]$
for
$k=1,$
$\cdots 99$
の
図で,
$k=50$
を中心に左右対称になっている.
$k=50$ で平均が最小となる
. $k=1,99$ で平均が最大となる.
波打った不思議な図形になっているが
,
なぜこのような図形になっているのかは平均が閉じた式の形で求
4
平均のオーダ
(1) 式は漸化式であり
,
閉じた式の形で解けない.
閉じた式の形で求めることができないときにはオーダ
,
特に
$O$や
$\Theta$が求められている
[4, 5, 6].
そこで
(1)
式の
$0$
をブートストラッピング
[3]
を用いて求めると
$E[FC_{N;k}]= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{N-m;k-m}]+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{m_{j}k}]$$=O(\log_{2}N)$
(2)
となる
(
証明は付録
$B$参照
).
この結果は
[2]
の結果と等しい
.
すなわち
$k$をどんな値にしても図 5 より
$k=1$
のとき平均が最大となるた
め
$O$にはその性質から他の値は無視される.
5
おわりに
本研究は公平なコインの勝ち抜きコイン投げの解析をおこないその結果
,
平均とその
$0$
を求めた
.
平均は
漸化式であり閉じた式の形で求めることができなかった
.
そこでブートストラッピングを用いて
$0$
を求めた
ところ
$O(\log_{2}N)$
となった
. この結果は
[2]
の
$k=1$
のときの結果と等しい.
これは
$0$
の性質より
$k=1$
の
とき平均が最大となることを示している.
図
5
でもそのことは確認できる
.
なお
,
$k=1,$
$N-1$ 以外の平均に関しては,
どのようなオーダになるかは分からない.
この場合
$0$
ではな
く
$\Omega$を求め,
それがもし
$\Omega(\log_{2}N)$であれば
$E[FC_{N;k}]=\Theta(\log_{2}N)$
となるのだが今回は求めていない
.
今後はまず
$\Omega$を求める予定である.
謝辞本研究の一部は文部科学省科学研究費補助金基盤研究
$(A)16201035,$ $(C)18510138$
および 2007 年度南
山大学パッへ研究奨励金
I-A-2 による助成のもとで行われたものである.
参考文献
[1]
S.M.
RDSS,
Introduction
to
Probability
Modds,
8th
ed.,
Academic
Press,
2003.
[2]
伊藤暁
,
井上克司,
王躍, 岡崎世雄
, ジャンケンの計算量, 電子情報通信学会論文誌
(D),
Vol.
J86,
No.
7,
pp.
452-457.
2003.
[3]
R. Graham, D.E. Knuth,
O.
Patashink,
Concrete Mathematics: A Foundation
for
Computer Science,
2nd
ed.,
Addison-Wesley,
Reading,
Mass.,
1994.
[4]
D.
E.
Knuth,
The
Art
of
Computer
Programming, Vol.
1,
Fundamental Algorithms, 3rd
ed.,
Addison-Wesley, Reading, Mass.,
1997.
[5]
D. E.
Knuth,
The
Art
of
Computer Programming, Vol. 3, Sorting and Searching, 2nd
ed.,
[6]
J. Jonasson, The
overhand
$s$huffle
mixes
in
$\Theta$(
$n^{2}$log
$n$
)
steps,
The
Annals
of
APplied Probability,
Vol.
16,
No.
1,
pp. 231-243,
2006.
[7]
L. Sweeney, Michael Shamos,
A
Multiparty Computation
for
Randomly
Ordenng Players and Making
Random
Selections,
Carnegie Mellon University, School
of Computer Science,
Technical
Report,
2004.
付録
A
公平なコインの勝ち抜けコイン投げの平均の計算過程
A.l
1
回の公平なコインのコイン投げの勝敗の確率
1
回の公平なコインのコイン投げの勝敗の確率を求める
.
1
回の公平なコインのコイン投げの勝敗の確率は
,
勝者の人数が決まる確率と引き分けの確率に分けられる
.
勝者の人数が決まる確率は
,
定義より表が出た者が勝者であり
,
勝者の人数が
$m$人であり, コインの表と
裏の出る確率は等しいので
$P(m)=( \frac{1}{2}I^{N}(\begin{array}{l}Nm\end{array})$(3)
となる.
引き分けの確率は, 定義より全員が表あるいは裏を出したら引き分けなので
$P( even)=2(\frac{1}{2})^{N}$
(4)
となる.
A2
公平なコインのコイン投げの平均
公平なコインのコイン投げの平均を求める
.
平均は条件付き平均を用いて引き分けになる場合と勝者の人数
が決まる場合のどちらかの排反事象から求めることができるので
$E[FC_{N;k}]=E[FC_{N_{1}\cdot k}| even]P(even)+\sum_{m=1}^{k-1}E[FC_{N;k}|m]P(m)$
$+E[FC_{N;k}|m=k]P(m=k)+ \sum_{m=k+1}^{N-1}E[FC_{N;k}|m]P(m)$
(5)
となる.
ここで定義
4
より
$E[FC_{N_{j}k}|even]=1+E[FC_{N_{i}k}]$
(6)
となる
. 定義
7
より
$E[FC_{N;k}|m]=1+E[FC_{N-m_{j}k-m}]$
(7)
となる.
定義
6
より
$E[FC_{N;k}|m=k]=1$
(8)
となる.
定義 8 より
$E[FC_{N;k}|m]=1+E[FC_{m;k}]$
(9)
となる
.
ここで
,
(5)
式に
(3), (4), (6), (7), (8), (9)
式を代入すると
$E[FC_{N;k}]= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E$[
$FC_{N-m}$
清一
$m$]
$+ \frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{m;k}]$(10)
となる.
付録
$B$
ブートストラッピングによる公平なコインの勝ち抜きコイン投げの
平均の
$0$
の証明
最初にブートストラッピングの出発点
$E[FC_{N;k}]\leq 2N$
を帰納法を用いて証明する.
まず
$N=2$ のとき
,
$E[FC_{2_{j}1}]=2\leq 4$
であるので成り立つ
.
$i=3,$
$\cdots N-1$
について
$E[FC_{i;k}]\leq 2i$
が成り立つと仮定する.
そのとき
$E[FC_{N;k}]= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{N-m;k-m}]+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{m;k}]$
$\leq\frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{2}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})(N-m)+\frac{2}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})(m)$
$= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{2N}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{ll}N -1m \end{array})+ \frac{2N}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{ll}N -lm -1\end{array})$
$= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{2N}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(N -lm)+ \frac{2N}{2^{N}-2}\sum_{m=k}^{N-2}(N -lm)$ $= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{2N}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{N-2}(N -lm)$ $= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{2N}{2^{N}-2}(\sum_{m=0}^{N-1}(\begin{array}{l}N-lm\end{array})-2)$
$= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{2N}{2^{N}-2}(2^{N-1}-2)$
$= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{N}{2^{N}-2}(2^{N}-4)$
$= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+N-\frac{2N}{2^{N}-2}$$= \frac{2^{N}-2N}{2^{N}-2}+N$
$\leq 1+N$
for
$N\geq 1$
$\leq 2N$
for
$N\geq 1$
(11)
ブートストラッピングの出発点
$E[FC_{N;k}]\leq 2N$
を用いると
$E[FC_{N;k}]= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{N-m;k-m}]+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{m;k}]$
$\leq 1+N$
for
$N\geq 1$
(12)
となる.
この結果である
$E[FC_{N;k}]\leq 1+N$
を用いると
$E[FC_{N_{j}k}]= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{N-m;k-m}]+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})E[FC_{m_{j}k}]$ $\leq\frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N_{\text{ー}}}2}\sum_{m=1}^{k-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})(1+N$ー$m)+ \frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=k+1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})(1+m)$ $= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+\frac{1}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{N-1}(\begin{array}{l}Nm\end{array})-\frac{1}{2^{N}-2}(\begin{array}{l}Nk\end{array})+\frac{N}{2^{N}-2}\sum_{m=1}^{N-2}(N \text{ー}m l)$ $= \frac{2^{N}}{2^{N}-2}+1$ー $\frac{1}{2^{N}-2}(\begin{array}{l}Nk\end{array})+\frac{1}{2}\frac{N}{2^{N}-2}(2^{N}-4)$ $= \frac{2^{N}}{2^{N_{\text{ー}}}2}+1-\frac{1}{2^{N}-2}(\begin{array}{l}Nk\end{array})+\frac{N}{2}-\frac{N}{2^{N}-2}$ $\leq\frac{2^{N}-N}{2^{N}-2}+1+\frac{N}{2}$$\leq 2+\frac{N}{2}$
for
$N\geq 2$
(13)
となる.
この結果である
$E[FC_{N;k}] \leq 2+\frac{N}{2}$
を用いると
$E[FC_{N;k}] \leq 3+\frac{N}{4}$
for
$N\geq 4$
(14)
となる
. 以後同じように出てきた結果を
$l$回繰り返し用いると
$E[FC_{N_{j}k}] \leq l+\frac{N}{2^{l-1}}$
for
$N\geq 2^{l-1},$
$l=0,1,$
$\cdots$(15)
となる
.
$N\geq 2^{l-1}$
より
$l\leq\log_{2}N+1$
なので
,
$l=\lceil\log_{2}N\rceil$とすると
$E[FC_{N;k}] \leq\lceil\log_{2}N\rceil+\frac{N}{2^{\lceil 1o_{l_{2}}N\rceil-1}}$
$\leq\lceil\log_{2}N\rceil+\frac{N}{2^{1og_{2}\#}}$