本学の大学院文学研究科に英文学専攻が設置されており、英語学、応用言語学、イギリス文学、アメリカ文学関連 の研究を深めることができます。専門を極めるばかりではなく、英語力を確実なものとし、英語を活かせる教員をは じめとする専門職・技術職を獲得することを目標として、みなさんの先輩たちが大学院で学んでいます。
大学院進学希望者は、是非担当教員に相談してください。大学院入試は通常、推薦選考が7月、一般選考が10月と 2月に実施されます。『大学院案内』『入試要項』は入試広報課で扱っています。
3回生 英語英米文学科 履修上の留意点
1.授業科目の概要
授業形式の上から、「演習」科目群、「セミナー」、「講義」科目群に分かれます。英語力の伸長を目的とする「基礎科目」
群の大半は「演習」形式で行われます。
演習は20人程度の編成の授業で講義と学生の発表の両者が重視されます。授業へのとり組み方が評価の基準のひと つとなっています。
「セミナー」は演習よりもさらに教師と学生との「対話」を重視した授業で、10人前後の編成からなり、授業への参 加率はもちろんレポートの作成と口頭発表が重視されます。専門性が高くなる3・4回生の「セミナー」では、興味・
関心にあわせて各自が所属するゼミを主体的に選びます。4回生で履修する「卒業論文セミナー」のゼミ編成につい ては、原則として3回生の「文化・文学・語学セミナー」と同じゼミに所属することとします。
「講義」は大教室を使った教師発信型の授業で、主に体系的に専門的な知識を教授することを目的とします。「××
入門」といった講義科目では基礎的な知識を身につけ、「××特殊講義」といった科目ではより専門的な知識を深めて いきます。
2.履修方法
授業の内容から形式上は2回生から大きく2コースに分かれて学習できるようになっていますが、このコースは各 自の進路や興味の目安となるものであって、強い拘束力を持ちませんから、たとえば、「英語学・英語教育コース」を 選択するので、「英米文学・文化コース」の科目を取ってはならない、などということはありません。むしろ、2回生 までは2コースそれぞれから興味に応じて科目を選択し、3回生で関心や進路が定まってくるにつれて一つのコース に徐々に絞り込んでいく、というやり方が無難であると思います。また、進路に合わせて学習の絞り込み方も、以下 に示したようにいくつかの方法が考えられます。
「英語学・英語教育コース」⇒ ・「英語学」関連科目を中心に科目を選択 ・「英語教育」関連科目を中心に科目を選択
「英米文学・文化コース」⇒ ・「英米文学」関連科目を中心に科目を選択 ・「英米文化」関連科目を中心に科目を選択
資格関連科目は学科の専門科目と一部重なっているものもありますが、大半は別途定めてありますから、共通教養 科目、学科の専門科目と併せて、計画的に履修していかなければいけません。(『履修の手引き』該当箇所参照。)
3.コース概要
「英語学・英語教育コース」
「英語学・英語教育コース」では、英語という言語について研究し、また、児童、中学生、高校生に効果的に英語を 教授する方法を学びます。英語教育の専門家や英語学の研究者養成を目指します。
英語学とは、人文学の領域である言語学(英語と日本語を対象とした)を通して、人間や社会についての洞察を深 めていく学問です。英語という言語の性質を、幅広い観点から分析的・体系的に学びます。音声・語彙・統語法・意 味構造に関する基礎的な事項を基盤とし、英語の歴史や、英語による言語行動の特徴、文法形式・表現方法の背後に ある思考様式の違いといった発展的な事項についての知識を身に付けながら、自分自身で英語(言語)に関する問題 を設定し探求していくための素養を身につけていきます。
英語教育にかかわる科目として「英語科指導法Ⅰ~Ⅳ」があります。これらの科目では、伝統的教授法からフォーカス・
オン・フォームに至るまで指導法の変遷を学習し、英語を指導する上で注意することは何かを考えます。これらの学 習を通じて、理論言語学・第二言語習得研究などの科学的教養を身につけるとともに、実際に模擬授業をすることで、
教育課程に教育課程について ついて 〈英語英米文学科〉〈英語英米文学科〉
自らの授業像確立を目指します。
「英米文学・文化コース」
「英米文学・文化コース」では、作家研究と作品分析とその背景となる英米の歴史・文化研究を通して、英米の社会 観や倫理観を考察していきます。
英米文学にはそれぞれの国の文化が織り込まれています。みなさんが英語英米文学科に入った一番の目的は、英語 が流暢に話せるようになりたいからと言う人が多いかも知れません。しかし、国際化の時代にあって、真の国際人に なるためには、単に言葉が話せるという表層的なものだけでは十分だとは言えません。異文化理解をするためには英 語を通して文学やその背景となる文化を学び、またそこに身をおき、その文化に関する知識を身につける必要があり ます。文学は人間の心をはぐくみ豊かにしてくれます。この豊かさを得るために、世の東西を問わず、芸術作品が作 られ、鑑賞されるのです。人が人間らしく生きるためには実益だけでなく、非実用的に見えるものをこそ大切にしな ければなりません。文学や文化をより深く学ぶことによって人生経験が授けられ、創造的感性が養われるからです。
英語英米文学科での学習を通して、みなさんは、本当の国際人として生きるときに不可欠の、豊かな感受性と人間 性への洞察力を身につけられるはずです。これによってこそ、みなさんは異なるものを真に理解し尊重し理解するこ との意味を体得し、国際化された複雑な現代社会をたくましくまたしなやかに生きていけるはずです。
4.取得できる免許・資格
☆ 中学校教諭一種免許状(英語)
☆ 高等学校教諭一種免許状(英語)
☆ 日本語教員資格 ☆ 司書資格
☆ 学校図書館司書教諭
5.学修に際してのアドバイス
今、日本の英語教育は大きな転換期を迎えています。国際社会で通じる英語を身につけるために、これまで以上にオー ラル・コミュニケーションが重視されるようになってきました。それにともない英語資格テストもこれまでになく重 要視されるようになってきています。英語英米文学科ではそのような時代のニーズを受けて、入学時より3年次まで 通して、実践的英語力が身につくようにカリキュラムが構成されています。
TOEICや英語検定試験といった資格テストはみなさんの英語力を測るために有益ですし、好成績をあげれば、それ によって留学したり、就職活動を有利に展開することができます。これらの資格テストは英語力の到達度を測る目安 となります。だから常に自分のペースを守り着実に学習しましょう。
本学科ではゆるやかなコース制を敷いています。しかし、これは教育の方向性を明確に定め、分かりやすくするた めに設けられたものであって、これに縛られることはありません。双方のコースから自由に科目を選択して、教員免 許状の取得をめざすのもひとつです。特に教職を目指す場合は、神戸市学生スクールサポーターや近隣中学校での授 業補助ボランティアの案内をしますので、積極的に参加して実体験を積むのもよいでしょう。
6.大学院について
本学の大学院文学研究科に英文学専攻が設置されており、英語学、応用言語学、イギリス文学、アメリカ文学関連 の研究を深めることができます。専門を極めるばかりではなく、英語力を確実なものとし、英語を活かせる教員をは じめとする専門職・技術職を獲得することを目標として、みなさんの先輩たちが大学院で学んでいます。
大学院進学希望者は、是非担当教員に相談してください。大学院入試は通常、推薦選考が7月、一般選考が10月と 2月に実施されます。『大学院案内』『入試要項』は入試広報課で扱っています。