Ⅰ 国際関係
10・01 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が1994年のルワンダ大虐殺後に少数派ツチ 人主体のルワンダ政府軍が隣国ザイール(現コンゴ)で行なった多数派フツ人殺害につ いて「大量虐殺罪に当たりうる要素がある」との報告書を発表、ルワンダは反発 04 2010年のノーベル医学生理学賞が1978年に世界初の体外受精児を誕生させたロバート・
エドワーズ英ケンブリッジ大名誉教授に
05 アジア欧州会議(ASEM)首脳会議がミャンマー軍事政権に対し11月の総選挙を自由で 公正に実施するよう求めることで一致(←4日、ブリュッセル)
ノーベル物理学賞が炭素の新材料作製などに関する業績でロシア出身のアンドレ・ガイ ム英マンチェスター大教授とコンスタンチン・ノボセロフ同大教授の2氏に
06 ノーベル化学賞が製薬や電子産業などで使われる有機化合物の合成技術を開発した鈴木 章北海道大名誉教授、根岸英一米パデュー大特別教授ら計3人に
EUと韓国が自由貿易協定(FTA)に署名(ブリュッセル)、2011年7月1日に発効 07 ノーベル文学賞がラテンアメリカ文学の代表的存在でペルー出身の作家マリオ・バルガ
ス・リョサ氏に
08 ノーベル平和賞が中国の著名な民主活動家で服役中の劉暁波氏に、中国政府は劉氏を
「犯罪者」と批判し強く反発
先進7ヵ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が各国が景気刺激のために輸出に有利な自 国通貨安を望む「通貨安競争」を回避し中国に人民元の切り上げを促すことで一致(ワ シントン)
09 IMFが国際通貨金融委員会で中国の人民元を含めた主要5通貨に対する監視を強化する ことで一致(ワシントン)
11 ノーベル経済学賞が失業に関する諸問題を解明する理論を作り上げたとしてピーター・
ダイヤモンド米マサチューセッツ工科大教授ら3氏に
12 ASEAN10ヵ国と日中韓や米ロなど域外8ヵ国による初のASEAN拡大国防相会議開催
(ハノイ)、ゲーツ米国防長官がASEANの一部加盟国と中国の領有権紛争を抱える南シ ナ海問題について名指しは避けながらも中国を牽制
14 国連貿易開発会議(UNCTAD)が2010年版の「情報経済報告」を発表、2008年の携帯 電話など情報通信機器の輸出額は中国が約4307億ドル(35兆円)で首位、米国が約1749 億ドルで2位、日本は約1152億ドルの6位
OPECが総会で1バレル=80ドル台で推移している最近の原油価格を支持、先行き不透 明な世界経済に配慮して現行の目標生産量を据え置くことを決定(ウィーン)
NATOが外相・国防相理事会で欧州のミサイル防衛(MD)計画を推進する方向性で一 致(ブリュッセル)
15 生態系保全などについて話し合う生物多様性条約の国際会議が生態系被害の補償措置に
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別 2010年10月1日−31日
細川 洋嗣・本間 麻衣 編 本蔵 一茂 (共同通信)
関する新協定「名古屋・クアラルンプール補足議定書」を採択(←11日、名古屋)
16 APEC食料安全保障担当相会合開幕(→17日、新潟市)、食料供給力の拡大と農業投資 の促進を盛り込んだ閣僚宣言を採択
20 国連人口基金(UNFPA)が2010年版「世界人口白書」で2010年の世界人口は2009年よ り約7930万人多い約69億870万人とし2050年の世界人口を現在より約22億4130万人多 い約91億5000万人と予測
23 20ヵ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が各国が輸出競争力を高めるための
「通貨安競争」を回避する共同声明発表(慶州〔韓国〕)
国境を越えて森林保全と地球温暖化対策を同時に進める新たな仕組み「REDD(レッド)
プラス」を加速するため日米英など17の先進国が2012年までに発展途上国での森林保
全事業に40億ドル(約3300億円)規模の出資をすることで合意
26 非政府組織(NGO)のトランスペアレンシー・インターナショナルが2010年版「汚職 指数」を発表、日本の清潔度は178ヵ国・地域のうち2009年と同じ17位、1位はデンマ ーク、ニュージーランド、シンガポールの3ヵ国が並び最下位はソマリア
29 ニューヨーク外国為替市場の円相場が上昇、一時1ドル=80円30銭台をつけ約15年半 ぶりの高値、米国の追加金融緩和の観測を背景にドル売り円買いが進行
30 ASEAN10ヵ国に日中韓、インドなどを加えた16ヵ国による東アジアサミットが開幕(ハ
ノイ)、2011年からの米ロ両国の正式参加を確認、31日、安全保障、政治、経済上の課 題を討議する首脳間フォーラムとしての機能強化を謳った「ハノイ宣言」を採択、声明 で中国の南シナ海での軍事活動に間接言及
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が遺伝資源の利益配分ルールを定めた新 たな国際協定「名古屋議定書」と多様性保全目標の「愛知ターゲット」を採択(←18 日、名古屋)
Ⅱ 日本関係
10・01 押収資料改竄事件で最高検察庁が主任検事のデータ書き換えを隠蔽した疑いで大阪 地方検察庁特捜部の前部長と前副部長を逮捕、11日、隠蔽したとされる主任検事を起 訴、21日、前部長と副部長を起訴、法務省が2人を懲戒免職処分
気象庁によると9月に気温35度以上の「猛暑日」数が国内の46地点で統計史上最多を更新 04 東京第5検察審査会が2回目の議決を公表、民主党の小沢一郎元代表を政治資金規正法
違反容疑で強制起訴へ、7日、小沢氏が離党や議員辞職はしない意向を表明
菅直人首相が温家宝中国首相と会談(ブリュッセル)、戦略的互恵関係により沖縄県の 尖閣諸島周辺で起きた中国漁船衝突事件で悪化した日中関係の改善を図ることで一致 05 日銀がデフレ脱却へ追加金融緩和を決定、4年3ヵ月ぶりにゼロ金利政策復活
08 政府が財政支出5兆500億円の追加経済対策を閣議決定、公共事業を地方に重点配分 11 北沢俊美防衛相が梁光烈中国国防相と会談(ハノイ)、尖閣諸島周辺で起きた中国漁船
衝突事件を念頭に日中間での不測事態の回避に向け海上連絡体制の早期確立の重要性を 確認、戦略的互恵関係を進めることでも一致
12 B型肝炎訴訟の札幌地方裁判所の和解協議で国側が500万―2500万円の補償額を初めて 提示、財政負担は最大2兆円
15 国際石油開発帝石がイランのアザデガン油田の開発事業からの撤退を正式発表
19 政府が10月の月例経済報告で1年8ヵ月ぶりに景気の基調判断を「足踏み状態」と下方 修正
21 羽田空港の新しい国際線ターミナルビルが開業、24時間国際ハブ空港として新たなスタ ート、31日、国際定期便が32年ぶりに本格的に復活
22 独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構がロシアの東シベリアで進めているロ シア企業との共同探鉱調査で可採埋蔵量が1億1000万バレルと想定される大規模油田の 試掘に成功したと発表
24 菅首相が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について「農業と両立する」と表明、全 閣僚に調整を急ぐよう指示
25 菅首相がシン = インド首相と会談(東京)、貿易や投資を自由化する経済連携協定(EPA)
締結で合意
貿易統計速報によると2010年度上半期貿易黒字額が前年同期比83%増の3兆4152億円に 26 岡田克也民主党幹事長が自粛していた企業・団体献金の受け入れ再開の方針を表明 28 2001年の日航機ニアミス事故で乗客57人を負傷させたとして業務上過失傷害罪に問わ
れた管制官2人の上告棄却、逆転有罪となった2審判決が確定へ
29 菅首相がベトナム訪問中の実現を目指した温家宝首相との会談を中国側が拒否、中国外 務次官補が「日本側が雰囲気を壊した」と指摘、30日、両首相が非公式に会談、近い将 来の正式会談実現模索で一致(ハノイ)
石川県の志賀原子力発電所2号機の周辺住民らが北陸電力に運転差し止めを求めた訴訟 で最高裁判所が住民側の上告を退け住民側逆転敗訴の二審判決が確定
30 特別会計事業仕分けが終了、18特会すべてを点検、3特会9勘定を廃止としスーパー堤 防など重点48事業の廃止、見直しを求める(←27日)
31 ネットに流出した警視庁作成とみられる国際テロに関する文書のなかにサミットの警備 態勢など秘匿性が高い内容が多数含まれていたことが判明
菅首相がズン = ベトナム首相と会談(ハノイ)、ベトナムでの原発2基の建設を日本が受 注することで合意、同国でのレアアースの探査を両国が共同で行なうことでも一致
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
10・01 中国が月周回衛星「嫦娥2号」を打ち上げ、約半年間をかけて月面着陸に必要なデ ータを収集
02 胡錦濤中国国家主席が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮労働党代表団と会談
(北京)、金正恩氏が指導部入りした新体制への支持と協力強化を表明
09 中国国家安全当局が河北省石家荘市で軍事管理区域に許可なく侵入、不法に撮影した疑 いで拘束し取り調べていた建設会社フジタの中国現地法人副部長の高橋定さんを釈放 10 韓国警察当局が1997年に北朝鮮から韓国に亡命した黄長 元朝鮮労働党書記が自宅浴室
で死んでいるのが発見されたことを明らかに、外傷などはなく心臓まひを推定
16 中国で尖閣諸島の領有権をめぐる反日デモ、四川省成都など3都市で計1万人超が参加、
尖閣諸島沖での漁船衝突事件をめぐる日本での中国大使館への抗議行動に対抗、17日、
反日デモが四川省綿陽市に飛び火、一部が暴徒化し日本車などを破壊、参加者が群集を 含め約3万人規模に拡大
18 中国共産党の第17期中央委員会第5回総会(5中総会)で政治局常務委員の習近平国家 副主席が中央軍事委員会副主席に就任することが決定、胡錦濤国家主席の後継者となる ことが事実上確定(←15日、北京)
ミャンマー政府が11月7日の総選挙に国際選挙監視団や外国人記者受け入れを拒否する 方針を表明
英国・オーストラリア系資源大手BHPビリトンとリオ・ティントがオーストラリア西部 での鉄鋼石生産の合弁事業計画を断念
19 中国人民銀行が金融機関の貸出・預金金利を20日から0.25%引き上げと発表、中国が本 格的な金融引き締め策となる利上げを実施するのは2007年12月以来2年10ヵ月ぶり 米紙『ニューヨーク・タイムズ』が中国政府が日本に次いで米国や欧州向けのレアアー スの輸出を18日から停止すると報道、29日、同紙が輸出停止措置解除と報道
21 中国の7―9月期GDPが9.6%増、個人消費主導で政府目標を上回る高成長維持 胡正躍中国外務省次官補が前原誠司外相を名指しで「毎日のように中国を攻撃する発言 をし口にすべきでない極端なことも言っている」と厳しく批判
25 北朝鮮で朝鮮戦争の中国義勇軍派遣60年記念大会開催、中国軍事代表団を招待し金正日 総書記と後継者の金正恩氏も出席
インドネシアのスマトラ沖でマグニチュード(M)7.7の地震発生、津波などで449人が 死亡(10月31日現在)、26日、同国ジャワ島中部のムラピ山が爆発的噴火、火砕流など で38人が死亡(10月31日現在)
26 中国の上海と浙江省杭州を結ぶ高速鉄道が開通、最高時速350キロ、同区間202キロの
距離を約40分で結ぶ
27 ニャン・ウィン = ミャンマー外相がASEAN外相夕食会でミャンマーの民主化運動指導 者アウン・サン・スー・チーさんの11月解放を明言(ハノイ)
31 中国の上海で5月1日に開幕した上海万博が閉幕、温家宝中国首相が演説し入場者が約 7300万人と万博史上最高を記録したと強調、万博の成功を内外に誇示
●中近東・アフリカ
10・01 イラクで3月に行なわれた連邦議会選から208日が経ったが連立協議難航で新政権 発足せず、1977年に選挙から政権誕生まで207日かかったオランダの記録更新
ナイジェリアの首都アブジャで独立50周年を祝う式典の最中に会場付近で車2台に仕掛 けられた爆弾が爆発、12人が死亡、18人が負傷、3日、ジョナサン大統領が国外に拠点 を置く小規模なテロ集団の犯行と発表
04 シャハリスタニ = イラク石油相が新たな探査でイラクの原油確認埋蔵量が1150億バレル から1431億バレルに約24%増加したと発表、イラクの確認埋蔵量はイランを抜いて世界 第3位に浮上
08 アッバス = パレスチナ自治政府議長がアラブ連盟外相級会合でイスラエルによる占領地 でのユダヤ人入植活動再開を理由に直接和平交渉の中断を表明(シルト〔リビア〕)、9 月2日に約1年8ヵ月ぶりに再開したイスラエルとの直接交渉は1ヵ月余りで中断
13 マリキ = イラク首相がシリアを訪問しアサド大統領と会談(ダマスカス)、マリキ首相 のシリア訪問は2009年8月に首都バグダッドで起きた大規模テロに関与した疑いのある 人物の引き渡しなどをめぐり両国関係が悪化して以降初めて
14 アハメド = ソマリア暫定政府大統領が9月に辞任を表明したシェルマルケ首相の後任に 元外交官のモハメド・アブドゥライ・モハメド氏を指名
15 イスラエル政府がパレスチナ側が将来の首都と位置付けているイスラエル占領地東エル サレムでのユダヤ人住宅計238戸の建設計画を承認
26 イラク高等法廷が旧フセイン政権で外交の顔として知られたタリク・アジズ元副首相に 対しイスラム教シーア派組織への迫害に関与したとして死刑判決
27 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」が国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビン ラディン容疑者がフランスで成立した「ブルカ禁止法」に反発しフランス人への攻撃を 呼び掛ける音声声明を放送
29 イラク中部ディヤラ州で自爆テロ、少なくとも22人が死亡、60人が負傷
31 トルコのイスタンブール中心部の繁華街タクシム広場で自爆テロ、警官15人を含む少な くとも32人が負傷
バグダッド中心部で武器を持った男らがキリスト教教会を襲撃し約120人を人質にして 立てこもり、イラク警察などが突入し人質を解放したが58人が死亡、78人が負傷
●欧 州
10・01 EUの統計機関ユーロスタットがユーロ圏(16ヵ国)の8月の失業率(季節調整済 み)が前月と同じ10.1%だったと発表、6ヵ月連続の2桁台
02 温家宝中国首相がパパンドレウ = ギリシャ首相と会談(アテネ)、温首相は2011年以降 に財政再建下のギリシャが国債発行を再開した場合中国が購入する意向を表明
03 ドイツが第1次世界大戦の戦後処理を定めたベルサイユ条約などで敗戦国のドイツに科 された賠償金のうち最後まで残っていた国債利子分の約7000万ユーロ(約80億円)の 支払いを完了
04 ハンガリー西部にあるアルミナ工場の大型貯水池の堤防が決壊し化学物質を含んだ有毒 な泥土が流出、7日、泥土がドナウ川の支流に到達、13日、事故による死者は9人に ドイツで東西ドイツ統一から20年となり各地で記念・祝賀行事、EU首脳らも参加 07 フランスの憲法会議がイスラム教徒女性の全身を覆う衣装ブルカやニカブの公共の場所
での着用を禁じた「ブルカ禁止令」を合憲と判断、2011年春施行へ
08 フランス上院が年金制度改革法案のうち法定退職年齢を60歳から62歳へ延長すること を定めることを可決、11日、上院が年金の満額受給年齢を65歳から67歳へ引き上げる ことを可決、12日以降労働組合のデモなどが続き19日には主要労組の全国ストライキ、
デモに110万人参加、製油所の無期限ストで燃料不足深刻化、22日、上院が定年延長な
どを骨子とする政府の年金制度改革法案を可決、27日、下院も可決、法律が成立 14 オランダでマルク・ルッテ自由民主党党首を首班とする連立内閣が発足、自由民主党と
キリスト教民主勢力の中道右派2党による3党連立
EUが環境相理事会開催(ルクセンブルク)、地球温暖化対策について京都議定書に続く 2013年以降の新たな国際枠組みの早期合意が困難な情勢であることを受け米国や中国な
ど主要排出国に温室効果ガス削減を義務付けることを条件に同議定書の暫定的な延長を 支持することで一致
15 欧州自動車工業会が欧州28ヵ国の9月の新車登録台数(乗用車)が前年同月比9.2%減 の126万1643台だったと発表、6ヵ月連続で前年同月を下回る
スイス・アルプスを貫き世界最長となる約57キロの鉄道トンネルが貫通し式典開催、世 界記録の青函トンネル(53.85キロ)を上回り2015年に開通予定
ストーレ = ノルウェー外相が劉暁波氏へのノーベル平和賞授与決定に対する中国の対抗 措置に抗議、駐オスロ中国大使に懸念伝達
18 EUがギリシャの財政危機などの再発防止策としてEUの財政規律を定めた「安定成長協 定」に違反した加盟国にほぼ自動的に制裁を科すことを柱とする制裁強化策で基本合意 19 EU欧州委員会がクローン技術を利用してつくられた家畜からの食品生産とその流通を
今後5年間禁止することを提案
EU欧州委員会がフランス政府が国内に不法滞在する少数民族ロマの集団送還問題でフ ランス政府が表明した是正措置を了承、同国に対する法的措置を見送り
20 オズボーン英財務相が財政再建へ向けて今後4年間で10兆円超の歳出削減策を発表、公 的部門で全体の8%に当たる49万人削減へ
28 ドイツ連邦議会(下院)が2022年までに全原発の運転を停止する「脱原発」を先送りし
国内に17基ある原発の稼働年数を平均12年間延長することを盛り込んだ法案を可決
29 EU首脳会議がギリシャ危機の再発防止に向けた恒久的な支援枠組みとなる欧州版IMF を創設する方針などを盛り込んだ議長総括を採択し閉幕(←28日、ブリュッセル)
●独立国家共同体(CIS)
10・01 ウクライナ憲法裁判所が2004年の政変「オレンジ革命」の際に可決され大統領権限 を大幅に同国最高会議(議会)に委譲した憲法改正を「違憲」とし無効とする決定を公表 03 ラトビアの一院制議会総選挙でドムブロフスキス首相率いる与党連合「統一」が約30%を
得票、親ロシアの野党「調和センター」(同約25%)を抑えて勝利
10 4月に政変が起きたキルギスで議会選挙実施、12日、中央選挙管理委員会が暫定集計結果 発表、政変を担った社会民主党と「祖国」の得票率は計13.6%にとどまり暫定政府に批判 的な勢力ではバキエフ前政権の元高官らでつくる「アタジュルト」が8.9%で首位、「尊厳」
が7.7%
15 京都議定書の温室効果ガスの排出削減義務を単独で達成できない日本が2009年ウクライナ から余剰排出枠を買った際に払った代金についてウクライナ側が環境投資に充てるとの契 約に反し年金と国営ガス企業の債務に流用していたことが監査報告で判明
メドベージェフ = ロシア大統領が9月に更迭したルシコフ = モスクワ市長の後任の市長候 補としてソビャニン副首相兼官房長官を指名、21日、モスクワ市議会が承認
22 プーチン = ロシア首相が記録的猛暑による干ばつを理由に2010年8月に年末までの期限付 きで導入した小麦など穀物の輸出禁止措置を2011年7月1日まで延長したことを明らかに
●北 米
10・01 米航空大手ユナイテッド航空の親会社UALとコンチネンタル航空の2社が合併手続
きが完了したと発表、輸送実績で世界一、売上高でも世界最大級の航空会社が誕生 金融危機の再発防止に向けて米国が新設した「金融安定監督評議会」の初会合が開かれ 銀行の高リスク取引を制限する「ボルカー・ルール」などを議論、約80年ぶりとなる米 金融制度の大改革が始動
米公衆衛生当局所属の医師が1946年から48年にかけ薬の効果を確かめる目的でグアテ マラの刑務所や精神科病院で故意に梅毒を感染させる実験をしていたことが判明、オバ マ米大統領がコロン = グアテマラ大統領に電話で謝罪
05 米ホワイトハウスが第2次世界大戦中に激戦地で戦った陸軍の日系人部隊などに米国で 最も権威がある勲章のひとつ「議会金メダル」を授与する法案にオバマ大統領が署名し たと発表
米財務省がリーマン・ショック後の総額7000億ドル(約58兆円)の金融危機対策が終 了し最終的な国民負担は約510億ドルになるとの報告書を米議会に提出
06 4月に米メキシコ湾で起きた英BP社原油流出事故を調査していた大統領委員会が事故発 生直後のオバマ政権がBPの事故処理能力を過信し対応が遅れたと指摘
08 オバマ大統領が1989年の天安門事件後に米国内法で定めた対中武器禁輸措置を一部緩 和、海上での油流出対策を目的としたC130輸送機の対中輸出を一時的に認める方針を 議会に伝達
11 米バイオ企業ジェロン社が脊髄損傷患者に対してES細胞を使った世界で初めての臨床 実験を米国内で開始
12 米政府が9月に核爆発を伴わない臨界前核実験を西部ネバダ州で実施していたことが判 明、ブッシュ政権下の2006年の前回実施から約4年ぶりで通算24回目、オバマ政権下 では初、反核団体などは核軍縮に向けた国際的な取り組みに逆行すると批判
米内務省がメキシコ湾の原油流出事故後に打ち出していた海底油田の開発禁止を解除す ると発表、原油流出が止まったことを受けた措置
14 米インターネット検索大手グーグルの2010年7―9月期決算を発表、売上高72億8600万 ドル(約5900億円)、純利益21億6700万ドルでいずれも四半期ベースで過去最高 15 米財務省が発表した2010会計年度(2009年10月―10年9月)の財政赤字が1兆2940億
9000万ドル(約105兆5000億円)と過去最大だった2009年度(1兆4157億2400万ドル)
に次いで2番目の高水準、年間赤字額の1兆ドル突破は2年連続
米太平洋軍(司令部ハワイ)と中国人民解放軍が実務会合を終了(←14日、ホノルル)、 オバマ米政権が2010年1月に台湾への武器売却方針を発表してから中断していた米中間 の軍事交流が再開
18 米アップルの2010年7―9月期決算が携帯電話iPhoneの販売倍増などで売上高203億4300 万ドル(約1兆6500億円)と過去最高を更新
20 オバマ大統領がクレシ = パキスタン外相らと会談(ワシントン)、アフガニスタン安定 化の重要性で一致
21 クリントン元米大統領が核攻撃の命令に必要な暗証番号が書かれたカードを在任中数ヵ 月間にわたって紛失していたことをクリントン政権で統合参謀本部議長を務めたシェル トン退役陸軍大将が回顧録で暴露
25 米内務省がカリフォルニア州で計画されている太陽熱発電施設の建設を承認と発表、出
力は最大約100万キロワットで原発1基分に匹敵、太陽熱発電の施設としては世界最大 26 米フォード・モーターの7―9月期決算純利益が前年同月比69%増の16億8700万ドル
(約1370億円)と過去最高益、実質的な無借金状態に回復へ
27 米政府がTPP交渉に日本が参加した場合に最終合意が大幅に遅れる可能性が高いと判断、
懸念を日本政府に非公式に伝えていることが判明
前原誠司外相とクリントン米国務長官が会談(ハワイ)、中国からの輸出が停滞したレ アアースの安定確保に向け供給源の多角化を図ることで一致
28 クリントン国務長官が外交政策演説で日米同盟は米国のアジア政策の「礎石」と評価し 関係強化を進める考え示す
29 オバマ大統領がイエメンから米国に向かう2機の航空貨物小包から爆発物発見と発表、
イスラム武装勢力による米国に対する「確かなテロの脅威だ」と表明
●中南米
10・05 フネス = エルサルバドル大統領がラウル・カストロ = キューバ国家評議会議長と会 談(ハバナ)、1959年のキューバ革命を受けて1961年に両国が断交して以来エルサルバ ドル大統領のキューバ訪問は初、両首脳は経済・貿易関係の強化などで合意
13 チリ北部コピアポ郊外のサンホセ鉱山落盤事故で地下約700メートルに閉じ込められた 作業員33人全員が救出用カプセルで引き上げられ69日ぶりに奇跡の生還
22 メキシコ北部シウダフアレスで若者らがパーティーを開いていた民家に武装集団が押し 入り発砲、若者13人が死亡、24日、北西部ティフアナの薬物更生施設で13人が射殺さ れ27日には西部テピクで銃乱射事件があり15人が死亡、いずれも麻薬密輸組織の犯行 との見方
24 ハイチの首都ポルトープランス北方のアルティボニト県でコレラ感染が拡大、保健当局 者によると死者253人、感染者は3015人
アマゾン川の上流域で干ばつが続き支流ネグロ川の水位が1902年の観測開始以来最低を 記録、地元報道は地球温暖化やエルニーニョ現象の影響を指摘
26 ブラジル政府がアマゾン地方での違法伐採の取り締まり強化などにより温室効果ガスの 排出量を2009年までの5年間で少なくとも34%削減したと発表
31 ブラジル大統領選の決選投票で女性のジルマ・ルセフ前官房長官がブラジル社会民主党 のセラ前サンパウロ州知事を破り初当選、同国初の女性大統領誕生
国際問題 第597号(電子版) 2010年12月号 編集人『国際問題』編集委員会
発行人 野上 義二
発行所 財団法人日本国際問題研究所
〒100−6011 東京都千代田区霞が関3−2−5 霞が関ビル11階 電話 03−3503−7262(出版・業務担当)
http://www.jiia.or.jp/
*本誌掲載の各論文は執筆者個人の見解であり、執筆者の所属する 機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
*論文・記事の一部分を引用する場合には必ず出所を明記してくだ さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*電子版最近号
09年11月号 焦点:国際政治の構造変動 09年12月号 焦点:戦争法の変容
10年1・2月号 焦点:2010年代の日本の外交―10年間の展望 10年3月号 焦点:オバマ政権と岐路に立つアメリカ 10年4月号 焦点:躍動する中国 苦悩する中国 10年5月号 焦点:アフリカの現在
10年6月号 焦点:国際規制の交錯
10年7・8月号 焦点:深刻化する世界の人口問題 10年9月号 焦点:日米安保条約改定50周年 10年10月号 焦点:「核なき世界」
10年11月号 焦点:イランをめぐる国際情勢
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