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それらの遺伝子発現調節をしていることが明らかになっ

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Academic year: 2023

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—        —12 それらの遺伝子発現調節をしていることが明らかになっ た.MAPK3 と MAPK6 による basic helix-loop-helix 型転 写因子 SPEECHLESS のリン酸化が気孔形成に重要である ことが知られている.SPEECHLESS と同様に,RAI1 が MAPK3 と MAPK6 に直接相互作用することを明らかに した.さらに,OsRac1 と MAPK3及び MAPK6 も複合体 を形成することを見出した.PAL1 と OsWRKY19 のプ ロモーターを用いたレポーターアッセイにより,MAPK3 あるいは MAPK6依存的に,PAL1 と OsWRKY19 の発 現が誘導されることを明らかにした.以上の結果から,

OsRac1 は MAPK3 あるいは MAPK6 によるリン酸化を介 して転写因子RAI1の活性を調節し,PAL1とOsWRKY19 の発現を調節することが示唆された.

3 

抵抗性タンパク質の細胞内局在に関する新たな知見 抵抗性タンパク質は,病原体を認識する細胞内レセプ ターとして働くことが知られている.現在,抵抗性タンパ ク質の細胞内局在の分子メカニズムや耐病性反応と局在と の関連に関してはほとんど明らかになっていない.本研究 で,NB-LRR 型抵抗性タンパク質 Pit の細胞内局在の分子 メカニズムを明らかにする目的で,Pit 上に存在する細胞 膜の局在化に関与するシグナル配列を探索し,パルミトイ ル化修飾のコンセンサス配列を発見した.抵抗性タンパク 質 Pit の野生型は細胞膜上に局在するが,パルミトイル化 コンセンサス配列の変異体は,細胞膜への局在の効率が減 少した.したがって,パルミトイル化が Pit の細胞膜局在 に重要であることが明らかになった.これまでに,恒常的 活性型 Pit 変異体は,細胞死や活性酸素の産生を誘導する ことを明らかにしている.この恒常的活性化型変異体にパ ルミトイル化コンセンサス配列の変異を入れた二重変異体 は,細胞死や活性酸素の産生が減少していた.さらに,パ ルミトイル化変異体は,OsRac1 に対する相互作用が減少 していることも見出した.以上の結果から,パルミトイル

化を介して Pit が細胞膜にアンカーすることが OsRac1 と の相互作用に重要であり, 細胞膜上での Pit によるOsRac1 の活性化が免疫誘導に重要であることが示唆された.

論   文

Kim SH, Oikawa T, Kyozuka J, Wong HL, Umemura K, Kishi- Kaboshi M, Takahashi A, Kawano Y, Kawasaki T, and Shimamoto K. The bHLH Rac Immunity1 (RAI1) Is Ac- tivated by OsRac1 via OsMAPK3 and OsMAPK6 in Rice Immunity. Plant Cell Physiol. 53(4): 740–54, 2012 Kaneko-Kawano T, Takasu F, Honda N, Sakumura Y, Ishii S,

Ueba T, Eiyama A, Okada A, Kawano Y, Suzuki K. Dy- namic Regulation of Myosin Light Chain Phosphorylation by Rho-kinase. PLoS ONE 7(6): e39269, 2012

Horii Y, Nogami S, Kawano Y, Kaneko-Kawano T, Ohtomo N, Tomiya T, and Shirataki H. Interaction of alpha-taxilin localized on intracellular components with the microtu- bule cytoskeleton. Cell Struct Funct. 2012 in press Kawano Y, Akamatsu A, Hayashi K, Housen Y, Okuda J, Yao

A, Nakashima A, Takahashi H, Yoshida H, Wong HL, Kawasaki T, Shimamoto K. Activation of a Rac GTPase by the NLR family disease resistance protein Pit plays a critical role in rice innate immunity. Cell Host Microbe

(Cell Press). 7(5): 362–75, 2010

Kawano Y, Chen, L, and Shimamoto K. The function of Rac small GTPase and associated proteins in rice innate im- munity. Rice, 2010, 3: 112–121

著   書

河野洋治,島本 功:植物免疫受容体の最前線 GTP 結合タン パク質 OsRac1 を中心として 細胞工学 29(10): 1030–

1034, 2010

河野洋治,島本 功:低分子量G タンパク質Rac/Rop ファミリー による植物免疫の制御機構 共立出版,99–104, 2010

   載 日経産業新聞 平成22年 5月20日(朝)掲載 日刊工業新聞 平成22年 5月20日(朝)掲載 奈良新聞   平成22年 5月20日(朝)掲載 科学新聞   平成22年 6月11日(朝)掲載

食品中の高機能物質・プロアントシアニジンの機能を解明 する化学生物学的研究

大阪電気通信大学工学部応用化学科 齊藤安貴子

研究の目的

「医食同源」というように昔から親しんでいる食品は健 康に良いとされる.しかし,何故健康によいのか,そして 本当に安全なのか,化学的に証明されているものは少ない.

食品に含まれる活性物質は,長期に摂取して効果を発揮し,

大量に摂取しても排泄,または,迅速に分解される.これ は,動物が長い年月をかけて取得した機構であろう.

しかし今,これらが何故活性を発現するのかを化学的に 証明・理解し・利用する必要に迫られている.なぜなら,

高価な医薬品が家庭の経済,国家の経済を圧迫し,人が健 康に生きていく事すら難しい世の中になりつつあるといえ るからである.また,生活習慣病等のように,半永久的に 服薬を余儀なくされる病気が増え,その副作用が問題と なってきた.申請者は,これからは,「病気の予防薬」が 必要であり,それには昔ながらの食品由来の化合物が「副

(2)

—        —13 作用も少なく」有効な解決手段になると考えている.そし て,それこそが農芸化学が追求すべき研究と信じている.

現在用いられている薬(医療に用いられる薬剤)は,短 期間で効果を発揮するものが多い.なぜなら,病気が悪化 しないために速効性が必要とされるからであり,また,こ れまでの生物学を元にした評価方法では,長期間の活性試 験系の構築が困難なためである.

では,食品や漢方由来の,ゆっくりと効果を示す化合物 の評価をどのようにするのか.これを解決するのが化学を 軸足にした「化学生物学」の技術である.すなわち本研究 は,評価が難しい食品由来の化合物と生体物質の相互作用 を,化学生物学的な手法で直接解析し,それを元に食の安 全・人の健康を守る情報を発信,最終的には「医食同源」

を化学で証明するものである.

受領者は,様々な植物に含まれ様々な機能を持つ化合物,

プロアントシアニジンに注目し研究を行ってきた.この化 合物群はポリフェノール類であり,多くのグループが in vitro の機能解明研究を行っている.しかし,それぞれ 純粋な化合物の入手が困難であるため,アッセイは混合物 で行われ,正確な活性を反映しない事が多い.そこで,こ れまで私は,純粋な化合物を大量・立体選択的に合成でき る手法を開発し,様々な異性体を作り分けて活性試験を 行ってきた.

すなわち本研究課題は,これまで行ってきたプロアント シアニジンの機能解明研究に,化学生物学的手法を導入し,

プロアントシアニジンをプローブ化して可視化,さらに,

小分子化合物と生体物質の直接の結合を検出する事で,ポ リフェノール類の複雑な機能を解明するものであった.

また,プロアントシアニジンの安定性を確保するために,

糖鎖を加えた活性試験などを行うことによる安定化の実験 も行った.これにより,プロアントシアニジンの効果をさ らに高めることができると考えた.

経過および結果

前述のように,受領者は,これまでに,修飾化合物を含 む様々なオリゴマーを合成して生物活性試験を行い報告し てきた.本研究課題においても合成研究を進め,プローブ 化に利用できる水酸基の位置選択的脱保護に成功した.位 置選択的脱保護を経由したプロアントシアニジンの合成は 図2 のように行った.

今回,ジクロロメタン溶媒中 TMSOTf を触媒として用 いることで,フェノール性水酸基の一か所のみ脱保護する ことに成功した.このような例はこれまでにしられておら ず,現在,脱保護された位置にリンカー導入行いプローブ 化を試みている.この脱保護された位置は,生物活性に最 も重要だと考えられる位置の逆側に位置していると予想さ れ,活性を低下させないプローブとして化学生物学研究に 有効だと考えている.この研究結果は,関西支部大会

(2011. 5, 京都,口頭発表),および,複素環化学討論会

(2011. 10, 熊本,ポスター発表),農芸化学会全国大会

(2012. 3, 京都)で報告した.また,この手法は,(+)-カ テキンや(-)-エピカテキンで構成されるオリゴマーにつ いても適用できる事を確認した.

プロアントシアニジンのプローブ化のためには,この水 酸基にリンカーを導入する必要がある.そこでさまざまな 手法を試みたが,現時点で効率的にリンカーを導入するこ とはできなかった.現在さらに検討を重ねているところで ある.これが実現したならば,蛍光分子の導入や,タグと なるビオチンをはじめとする化合物を導入する.そして,

プロアントシアニジンに結合する生体物質の同定について 化学生物学的手法を用いて進めていく予定である.

また,プロアントシアニジンの安定性を確保するために,

糖鎖を混合する試みを進めたが,効果は見られなかった.

実際には,プロアントシアニジンの溶液に糖鎖溶液を加え て化学処理を行い,その溶液を用いて抗酸化活性試験を 図1 アフィニティービーズ法

2

(3)

—        —14 行った.しかし,糖鎖を加えたものと加えなかったものに ついて,顕著な差は見られなかった.現在は糖鎖以外の安 定化が予想される化合物を用いた検討を進めている.

本研究奨励金の使途について

本研究奨励金は,主に,プロアントシアニジンを合成す るための試薬・ガラス器具,生物活性試験を行うための試

薬・器具類に使用された.備品として,タンパク質の電気 泳動や光親和型リンカーのクロスリンクに使用する UV ク ロスリンカー(CL-1000)を購入した.これらの購入により,

効率的に合成研究,および,生物活性試験を行うことが可 能となり,今後プロアントシアニジンの化学生物学研究を 可能とする成果を得ることができたと考えている.

新規

C35

テルペン環化酵素の発掘からゲノムマイニング 及び非天然型創出への展開

新潟大学大学院自然科学研究科/農学部応用生物化学科  佐藤 努

諸論

テルペノイド(イソプレノイド)は,5万種類を超える 天然有機化合物群であり,ホルモン,ビタミン,薬剤,香 料,機能性食品素材等として有用な生理活性物質も多い.

炭素数5個のイソプレン単位によって,ヘミ(C5), モノ

(C10), セスキ(C15), ジ(C20), セスタ(C25), トリ(C30)ま たはテトラテルペン(C40)に分類されるが,C35テルペン には長らく特別な分類名が存在しなかった.その大きな要 因は,直鎖状 C35イソプレノイドの環化を経て生合成され る環状 C35テルペンが最近まで見出されていなかったこと が考えられる.我々は,直鎖状 C35イソプレノイドの環化 を経て生合成されると予想される(既存の分類体系に属さ ない)環状 C35テルペンを発見して以来(2005年度日本農 芸化学会),Bacillus 属と Mycobacterium 属細菌に存在す る C35テルペンの探索と生合成研究を精力的に行ってき た.その結果,酵素・遺伝子レベルでの生合成研究による 証明に基づき C35テルペンに新しい分類名「セスクアテル ペン(sesquarterpenes)」を命名した[sester- にならって,

4 つ目(ラテン語 quartus)が半分(ラテン語 semis)の意味 で命名].さらに,新規セスクアテルペンの発見や新型・

二機能性等のユニークな生合成酵素の発見にも成功した.

本研究成果は,天然物探索,生合成研究,生理機能・生物 活性解析など,今後のテルペノイド研究の進展に貢献する ものと期待される.

1. 

属細菌が生産するセスクアテルペンに関す る研究

 1‒1. 

新型テルペン環化酵素の初めての同定1)

2008年に,ハーバード大のグループが枯草菌から単環 性 C35テルペン(2: 我々が 2005年度日本農芸化学会で発表

した化合物)とそれが更に環化したと考えられる 5環性 C35テルペン(3, 当初は抽出操作に生じる脱水体が報告さ れた)を枯草菌から発見した(図1).それらの C35テルペ ンは直鎖状 C35イソプレノイド(1)の環化を経て生合成さ れることが予想されたが,単環と 4環形成を触媒する 2種 類のテルペン環化酵素(TS と TC)の同定が成されていな かった(図1).枯草菌ゲノムにおいて既知の二リン酸脱離 開始型テルペン環化酵素の類似遺伝子がなく,ゲノム内で 関連遺伝子の周辺を探索しても候補遺伝子が見出されな かったことから,NBRP の枯草菌遺伝子破壊株ライブラ リー(2514株)の中から ts 遺伝子候補を探すことにした.

既知のテルペン環化酵素は 240 アミノ酸以上であるため,

「functional unknown protein」と「conserved hypotheti cal proteins」の中から各々180 と 240 アミノ酸以上のものを 選抜し,さらに C35テルペン生産菌4種のゲノムに存在し 非生産菌4種に存在しない遺伝子を選抜することで,候補 遺伝子を 49個に絞ることができた.この 49種類の遺伝子 破壊株の脂質成分を TLC と GC-MS によって分析したと ころ,ytpB遺伝子破壊株のみが 2 を生産しなかった.次に,

in vitro 酵素反応によって証明するため,大腸菌発現系か ら精製 YtpB を得て,精製組換えヘプタプレニル二リン酸 合成酵素(HepS と HepT)によって酵素合成した基質1 と インキュベートしたところ,2 の生産を GC-MS によって 確認することができた.この結果は,ytpB 遺伝子が TS

1 Bacillus 属細菌におけるセスクアテルペンとトリテル ペンの生合成経路

Referensi

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