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吸着材の使用時条件における特性評価・評価方法の開発

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Academic year: 2024

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吸着材の使用時条件における特性評価・評価方法の開発

資源・廃棄物研究室 11t7-074 前田悠希 指導教員 宮脇健太郎

1.背景と目的

2011年3月11日に起きた東日本大震災後の原子力発電所の事故による広域的なセシウム汚染が問題と なっている。そうした中、仮置き場や保管施設では遮水シート上下に吸着材料を敷き、にじみ出た溶液中 のセシウムを吸着することで安全性が向上すると考えられている。また、最終処分場では遮水シート下へ の敷設、中間覆土層への粒状材料添加,焼却灰への混合などの様々な用途案が考えられている。これまで、

シート状の吸着材について一般的な吸着実験は行われているが、実際の使用状況での吸着特性についての 検討はほとんどない。本研究では様々な用途で使用されるシート状・粒状で特性の異なる各種吸着材料の 安定セシウムを用いた吸着能力の把握、および吸着量の変化を確認する試験を行っていくものとし、シー ト状の評価方法の開発も目的とした。

2.実験材料及び実験方法

実験材料:粒状の吸着材【プルシアンブルー担持ゼオライト(PB-Z)、ゼオライト】

シート状の吸着材【プルシアンブルー塗布シート2種(CF-4131NS、CF-945RHB)】 実験方法:

・粒状の吸着材について

各吸着材(プルシアンブルー担持ゼオライト(PB-Z)、ゼオライト)に対してセシウムの最大吸着量を測 り、それにより流量、濃度を決めた。供試担体を洗浄し、細かい粉を取りカラムに詰めた後、セシウム水 溶液(0.5g/L、0.1g/L)を作成し、流量6mL/分でカラムに流通した。

不飽和状態となる下向流、飽和状態となる上向流で7時間カラム内にCs 水溶液を流し続け、30分毎に採 水した。その後、採水した水溶液を 0.45µm メンブレンフィルターでろ過し、ICP-MS を用いた安定セシウ ムの濃度測定を行った。

・シート状の吸着材について

遮水シートにがれきが刺さり1点に穴が空いたとき、外側に敷いてある吸着シート がどれほど吸着するかについて考え、円柱内直径10㎝の器具(写真1参照)にシー トを円状に切り、そのシートを詰めて上部から一点でセシウム水溶液(0.08g/L)を 滴定する。15分、30分、45分、60分、90分、120分、150分、180分、210分、

240分、270 分、300分で採水。その後、採水した水溶液を 0.45µm メンブレンフィ ルターでろ過し、ICP-MS を用いた安定セシウムの濃度測定を行った。

実験結果と考察:

・粒状の吸着材について

時間毎の濃度減少量について図1に表した。濃度減少 量は採水した水溶液を ICP-MS で測り、滴下したセシ ウム水溶液の濃度との差を表したものである。この結 果と滴下したセシウム水溶液の濃度と比較し、図2の ような吸着率を算出した。以下の図3,4,5に関し ても同様に算出した。

写真1 実験装置

0 50000 100000 150000 200000 250000 300000

0 100 200 300 400

濃度減少量(ug/L)

時間(分)

0.1g/L 0.5g/L

図1 時間毎の濃度減少量

(2)

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

0 100 200 300 400

吸着率(%)

時間(分)

0.1g/L 0.5g/L

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

0 100 200 300 400

吸着率(%)

時間(分)

ゼオライト 5g

PB-Z 5g

PB-Z5gを充填して上からCs 水溶液0.1g/L流したカラ ムと、PB-Z5gを充填して上からCs 水溶液0.5g/L流し たカラムで比較した。グラフについて0.1g/Lでは70%

前後の吸着率を示したが、0.5g/Lのときでは吸着率が2 時間後には40%を切った。(図2参照)

PB-Z10gを充填して上からCs 水溶液0.5g/L流したカ ラムと、PB-Z5g を充填して上から Cs 水溶液 0.5g/L 流したカラムで比較した。実験開始後60分は充填量5g で吸着率46.2%に対して、充填量10gでは吸着率67.9%

という高い数値がでたが、その後の吸着率は著しく落ち てどちらも似た結果となった。

PB-Z5gを充填して上からCs 水溶液0.5g/L流したカラ ムと、ゼオライト 5g を充填して上から Cs 水溶液

0.5g/L流したカラムで比較した。始めの30分でゼオラ

イトのほうが 98.3%と高い数値に対して PB-Z は 56.2%であった。(図4参照)

吸着材としての性能ではゼオライトは早い吸着反応を 示し、PB-Z は反応に時間がかかること、PB-Z はゼオ ライトにプルシアンブルーを担持させるために使って いる接着剤の影響でグラム当たりの吸着材量が少なく なっていることが考えられる。

・シート状の吸着材について

プルシアンブルー塗布シート 2 種(CF-4131NS、

CF-945RHB)に対してセシウム水溶液 0.08g/L を流 した結果のグラフでは始めの 15 分からどちらも吸着

率30%前後と低い数値になっている。(図5参照)

2 種の差として、滴下したセシウム水溶液が滴下部分 から周りに広がる前に、張り合わされた不織布側に移 動してしまったことが考えられる。プルシアンブルー が塗布されている部分に長く吸水できる CF-4131NS のほうが効果があったと考察した。

3.今後の展望・課題

・流通速度を変えて吸着量の変化を捉えていくこと、また塩濃度、pHの影響について試験していき、よ り現場に近い環境下での実験が必要である。

・シート状の吸着材では、透水性と吸水性の特性が表れるよう、器具を試作、作製、改良し評価方法をさ らに検討する。

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

0 100 200 300 400

吸着率(%)

時間(分)

PB-Z 10g PB-Z 5g 図2 流すセシウム水溶液の濃度を変えたときの

PB-Zの時間毎の吸着率

図3 充填するPB-Zを変えてセシウム水溶液を流 したときの時間毎の吸着率

図4 ゼオライトとPB-Zにセシウム水溶液を流した ときの時間毎の吸着率

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

0 60 120 180 240 300

吸着率(%)

時間(分)

CF-4131NS CF-945RHB

図5 CF-4131NS、CF-945RHBにセシウム水溶液を流した ときの時間毎の吸着率

Referensi

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