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和音のトポロジーについての解説

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Academic year: 2024

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(1)

和音のトポロジーについての解説

3和音と4和音のトポロジーについて、その違いとして、次の2つが 挙げられます。

(i)3和音のときは、3角形という平面図形をくっつけるので、曲面に なるが、4和音のときは(中身のつまった)立体をくっつけるので、

(中身のつまった)立体図形になる。

(ii)3和音のときはメビウスの帯という「向きづけが不可能な図形(裏と 表の区別ができない図形)」なのに対して、4和音のときはドーナツ

(ソリッドトーラス)という「向きづけが可能な図形(1周して戻っ

てきたとき右手が左手になっているようなことはない)」になる。

(i)は頂点が増えて次元が上がるということで、特に不思議なことではあ りませんので、(ii)について解説しておきましょう。

以下、ドレミファソラシドというのはファの部分が書きにくいので、

7→ c, レ7→ d, ミ7→ e ファ7→ f, ソ7→ g, ラ7→ a,シ7→ b

とアルファベットで書き直します。大文字を使わないのは、和音と区別 をしやすくするためです。

さて、ハ長調の3和音は、

C(ceg)、Dm(df a)、Em(egb)、F(f ac)、G(gbd)、Am(ace)、Bm(5)(bdf) の7つです。Cの和音(ceg、ドミソ)のc, e, gの音を3角形の頂点に割り 当てるときに、c →e gの順番にたどると、反時計回りとなる場合と 時計回りになる場合があります。頂点に音の名前をつけると、反時計回 りか時計回りの向きが定まることになります。

(2)

(線形代数学の行列式の定義のところで「置換」のことを学んだ人は、偶 置換と奇置換について思い出してください。反時計回りのものを偶置換 で順番を入れ替えると、もとと同じ反時計回りになり、奇置換で順番を 入れ替えると、もととは逆の時計回りになります。)

さて、Cのegの辺とつながるのはEmのegの辺ですが、ここで、つ なげるときに注意することがあります。Cのcegが反時計回りの向きに なるように頂点に割り当てられているとき、Emのegbに同じ反時計回り (e →g bが反時計回り)の向きになるように頂点に割り当てられてい ると、そのままではegの頂点が合うように2つの3角形がくっつか ないのです。そこで、くっつけるためにはEmの3角形を裏返してeg の位置を合わせなければなりません。このとき、Emのegbには時計回り の向きがつくことになります。

他の和音にもそれぞれDm(d→ f →a)、F(f a→ c)、G(g →b d)、Am(a→c→e)、Bm(5)(b→d→f)の順番を考えておくと、3角 形の頂点に音を割り当てたときに向きがつきますが、それが反時計回り の向きのときに「表面」、時計回りのときに「裏面」ということにします。

上のEmの例でわかるように、反時計回りの「表面」をひっくり返すと 時計回りの「裏面」になります。CとEmをくっつけるときには、「表面」

と「表面」をそのままでは頂点が合うようにくっつけることができずに、

Emを裏返して、Cの「表面」とEmの「裏面」をegの辺でくっつけた わけです。同様に

(3)

EmとGのgb、GとBm(5)のbd、Bm(5)とDmのdf、 DmとFのf a、FとAmのac、AmとCのce

をくっつけるときにも「表面」と「表面」、あるいは「裏面」と「裏面」

のままでは頂点を合わせてくっつけることができません。必ず、片方が

「表面」ならもう一方は「裏面」のときに頂点を合わせてくっつけること ができます。

こうして、最初のCを「表面」にしてそれ以下の和音をくっつけてい くと下のようになります。

最後に、AmのceとCのceをくっつけるわけですが、頂点を合わせるに は「表面」と「裏面」でなければならず、どちらかを裏返してくっつけな ければなりません。こうしてメビウスの帯ができるわけです。

つまり、

2つの共通する2音がある和音をくっつけるとき、2頂点を合わせ るには「表面」と「裏面」にしなければならない(「表面」と「表 面」、あるいは「裏面」と「裏面」では2頂点を合わせてつけるこ とはできない)。

和音はC、Dm、Em、F、G、Am、Bm(5)の7個で、7が奇数で ある。

ということからメビウスの帯ができるわけです。

次に4和音の場合を考えてみましょう。

4和音の場合、

Cmaj7(cegb)、Dm7(df ac)、Em7(egbd)、Fmaj7(f ace)、G7(gbdf)、

Am7(aceg)、Bm7(5)(bdf a)

(4)

の7個の和音です。正4面体を考え、1つの和音に対し、正四面体の頂 点に1つずつ音を割り当てていくとき、合計4! = 24通りの音の割り当 て方があるわけですが、このうち回転して合わせることができるものを

「同じ向き」の頂点への音の割り当てということにしましょう。回転して 合わせることができるものは同じと考えると、2種類の頂点への音の割 り当て方があり、これを4面体の向きということにします。

さて、7つの4和音すべてについて、上の和音の書いている音を前から 順番に下図の1, 2, 3, 4につけていきましょう。

例えば、Cmaj7ならc→1, e→2, g 3, b→4、Em7ならe→1, g 2, b→3, d→4、です。このようにして7つの4面体にそれぞれに7つの 和音の音を割り当てていきます。

3和音のときとちがって、4和音のときは、このようにして音を割り 当てると、向きを変えることなくCmaj7のegbの3角形とEmのegb

(5)

そのまま、

Em7とG7のgbd、G7とBm7(5)のbdf、Bm7(5)とDm7のdf a

Dm7とFmaj7のf ac、Fmaj7とAm7のace、Am7とCmaj7のceg をくっつけていくことができます。最後につけるところは硬い4面体の ままでは無理なのですが、ゴムや粘土のようなやわらかくてのばしたり 縮めたりすることができる素材であれば、つけることができてドーナツ

(ソリッドトーラス)が出来上がるわけです。

以上が和音をつなげて作る図形の3和音のときのメビウスの帯と4和 音のときのドーナツ(ソリッドトーラス)の「向き」に関する説明ですが、

ホモロジー群を勉強した人、あるいはこれから勉強する人に向けて、別 のところに補足の説明をつけておきます。

(原 靖浩)

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