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国立大学法人豊橋技術科学大学 Press Release - TUT

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国立大学法人豊橋技術科学大学 Press Release

2023年3月24日

<概要>

豊橋技術科学大学機械工学系中村祐二教授の研究チームは、2つの炎を互いに近づけた り遠ざけたりすることで火炎のゆらぎを自在に制御できることを見出しました。これまで、

ある距離を離した炎同士が干渉することで、同位相・逆位相で炎がゆらぐことは知られて いましたが、位相が移り変わる臨界条件で発現するはずの「炎のゆらぎが止まる」状態を 安定して発現させることはできませんでした。

研究チームは、「炎のゆらぎが止まる」状態を、炎同士の距離を周期的に近づけたり遠ざ けたりすることで安定的に発現させることに成功しました。これにより、炎のゆらぎ状態 を自由自在に制御することができ、炎のゆらぎの本質に迫ることができます。

<詳細>

炎のゆらぎとは、普段から容易に観察される馴染み深いものである一方、様々な様相を 示す不思議で面白いものでもあります。例えば、一旦ゆらいでいる炎同士が干渉すると安 定的なゆらぎモードだけが選択的に発現します。炎の距離に応じて、同じ位相でゆらぐ「同 位相モード」、逆の位相でゆらぐ「逆位相モード」が選択的に発現します。また、それらの モードではゆらぎの周波数が異なるといった不思議なことが起きます。このように様々な ゆらぐ状態が実現できるのですが、「ゆらいでいる炎を干渉させてゆらぎを止まる」こと を示した例はありません。この状態は、過去に3つの炎をある配列にすることで実現され ることが示され ました が (動かない 、 という意味で「 デス・モード 」 と名付けられ ました) 、 何故それが2つの炎ではできないのかが明確になっておりませんでした。

そこで研究チームは、2つの炎同士の距離をある周期で近づけたり遠ざけたりすること でデス・モードを発現させることを見出しました。

「炎と炎の干渉実験を行うにあたり、徐々に近づけるまたは遠ざけると、途中でゆらぎ が一時的に止まります。ところが、その位置に留めておくと、いずれまたゆらぎ始めます。

最終的にはゆらぐので、その状態が安定状態であることはわかるのですが、安定状態に落 ち着くまでの「遅れ時間」があるということは、その時間スケール内でゆらぎを静止でき る状況を作れば、ずっと静止させられる可能性があることを意味します。そこで、炎の距 離を周期的に近づけたり遠ざけたりすることでこの予測が正しかったことを証明するこ とができました。また、この理由は流体力学的な特性で説明できることを示しました。今 後は理論構築に向けた研究を進めていきます。」と筆頭著者である研究員(当時)の Ju Xiaoyu博士は説明します。

<開発秘話>

研究チームのリーダーである中村祐二教授は「もともと炎同士の干渉により炎のゆらぎ

炎のゆらぎを解明する

~2つの炎の距離を動かすことでゆらぎは制御できる~

(2)

モードが決まることは知られていました。この現象は燃焼工学ではなく非線形物理学とし て応用物理の研究者によって説明が試みられていましたが、その説明では流体力学的な考 察が含まれておらず、無理があると感じました。そこで本格的にこの研究に取り組み始め たのですが、同位相と逆位相のゆらぎの中間状態で一時的に制止する現象を目のあたりに して、こんなことがあるのか、と衝撃を受けました。これまでの研究では一切触れられて いないこの奇抜な遷移状態をどうしても解明したいと思いました。安定状態に落ち着くま での時間遅れを利用するために、炎同士の距離を絶え間なく動かすという発想は当初から もっていたのですが、Ju博士の協力を得てようやく整理することができました。」

中村教授はこう結びます。「この現象を学会等で紹介すると、例外なく

....

聴講者の興味を 鷲掴みにできますが、やはり例外なく

....

応用例への質問を受けます(例:何の役に立つので すか等)。もともと私自身も興味本位で始めただけなので、あなたはどう思いますか、と質 問で切り返すことを繰り返していました。それ以来、研究紹介の最初に「応用に関する質 問は NG です」と伝えることにしています。応用は一切考えないと割り切り、純粋に知り たいことに没頭できることも大学での基礎研究の魅力と信じています。」

<今後の展望>

この研究の応用展開は、現在は考えていませんが、不思議な現象解明を通じて掘り下げ るという、大学らしい基礎研究として、実験のみならず数値解析や理論解析を通じてさら に掘り下げる予定です。Ju 博士や本研究に対して打診をいただく多くの欧米研究者と共 に、国際共同研究として展開予定です。日本発の研究シーズを国際展開することで、日本 ではこんな(役立たない)基礎研究が存分にできるのだ、ということを世界に向けて発信 していきたいと考えています。

<論文情報>

Ju, X., Bunkwang, A., Yamazaki, T., Matsuoka, T., and Nakamura, Y., "Flame Flickering Can Cease under Normal Gravity and Atmospheric Pressure in a Horizontally Moving Dual Burner System", Physical Review Applied, Vol.19, No.1 (2023.1) eid 014060

DOI: 10.1103/PhysRevApplied.19.014060

https://journals.aps.org/prapplied/abstract/10.1103/PhysRevApplied.19.014060

(3)

タイトル: 炎同士を動かすことで炎のゆらぎが止まる「デス・モード」の発現 キャプション:炎を動かした際の様子(左),状態マップ(右)

動 画 : 炎 同士 を 動 かす こ とで 炎 のゆ ら ぎが 止ま る 「 デス ・ モ ード 」 の発 現 https://youtu.be/n89_dKn1DWQ

本件に関する連絡先

広報担当:総務課企画・広報係 髙柳・岡崎・高橋 TEL:0532-44-6506 FAX:0532-44-6509

Email: [email protected]

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