地域社会学
Regional Sociology 渡邉 悟史 専門 2 選択 2年春
この講義では、「ひと」が生活する地域社会(都市と農村)はどのように形成されてきたのか、受講生も構成員の一人とし て考えてもらいます。地域社会には多くの問題点が複雑に絡み合っており、潜在的な問題も数多くあります。地域社会 の抱える問題点を明らかにする上でも、現状を把握し理解することが求められます。三河地域を中心とした愛知県の事 例を多く取り扱いますので、地域社会の構成員を意識して講義に参加し理解を深めて下さい。
1.現代日本の地域社会が抱える課題。
2.戦後地域開発の歴史。
3.地域社会研究のための理論・概念。
1.少子高齢化や医療・福祉などに関連する地域社会の課題について 理解する。
2.戦後日本の地域開発がたどった歴史を理解する。
3.ソーシャルキャピタルなどの地域社会を検討するための概念を理解 する。
課題発見力 創造力 傾聴力 情況把握力
・他者の生活や行動原理を理解するための想像力を働かせる。
・間違いを恐れずアイデアや考えをとにかく発言する。
・他人のアイデアを発展させることができる。
・自分にとって解決が必要な地域社会の課題を見出すことができる。
必要に応じて適宜プリントを配布します。
社会学・社会調査関連の科目、まちづくり・コミュニティ関連の科目の履修をお勧めします。また講義担当者は、地域社 会学を問題発見編、同じく担当する非営利組織論を問題解決編、社会活動論を理論編とそれぞれ位置づけています。
本学部での取得できる資格との関連:ボランティア実務士(選択)
想像力がもっとも重要です。ニュースを見る際に「もし自 分が○○だったら?」と考える癖をつけましょう。
知らない学生とも積極的に話し合いましょう。楽しくやるた めには真剣に課題に取り組まねばなりません。
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しっかりした知識を基にしなくては創造的な問題発見・問題解決はできません。講義内容 の確認のために実施します。穴埋め、あるいは一問一答形式。目標は以下の通り。
・現代日本の地域社会の政策課題について概観できる。
・戦後地域開発の歴史を説明できる。
・地域社会研究に関する概念を大まかに知っている。
第2回から14回にかけて講義の前後に個人ないしはグループで課題に取り組んでいただきま す。口頭・提出両方の手段で成果を報告し、その独自性・論理性・情報収集力の視点から評 価します。
A:課題に対しての発想にオリジナリティがあり、そのオリジナリティを論理的に擁護している。
B:課題を分析し、一定の解答を導いている。
D(不可):課題に答えていない。
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・積極的な発言に対して加点していきます。
・遅刻、欠席、学習意欲欠如、課題やその他の提出物の未提出、グループ活 動への非協力などが見られる場合は厳しく減点します。
・4回以上の欠席はO(放棄)判定とします。
合計が90%以上に秀、80%以上に優を与える。 合計が70%以上に良を与える。
①ガイダンスと講義の進め方
講義の進め方とシラバスを説 明します。地域社会学を学 ぶポイントと概論を話します。
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②地域社会とは何か
地域社会の形成と発展過程 を説明します。都市や農村 からの視点で地域社会とは 何かを学びます。(理論)
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
地方消滅論について 理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の 履修者の興味深い 意見を書き留め、検 討する。
60 ⑥⑧
③コミュニティの役割と機能
コミュニティからの視点で市 民の役割を学びます。キー ワードは「まちづくり」、「協 働」、「自律と自立」。(理論)
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
地方消滅論への反論 を理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60
④⑩
④小水力発電の社会的役割
農業用水路に設置された小 水力発電がどのように社会的 な役割を担っているのか理 解します。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
地域医療や福祉の実 態について知る。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑤資源管理とコミュニティの関係
農村には、多くの地域資源(里 山、森林、河川、農地など)があり ます。管理と利用からコミュニティ の存在を学びます。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
地域活性化をめぐる 考え方や手法の変遷 について理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑥農地とコミュニティの関係
耕作放棄地の発生により引き起 こされる、集落機能の低下や限 界集落などコミュニティが崩壊し ている状況を理解します。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
地域農業と国際貿易 の現状について理解 する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
④⑥
講義 社会学における地域
社会学の位置づけに ついて理解する。
シラバスをよく読む。
60
⑦農地管理とコミュニティの 再生
集落単位で農地管理するこ とで、コミュニティはどのよう に変化するのか考えます。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
戦後日本の農政上の 出発点について理解 する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑧農と環境
農(農業)や農村は、環境問題を 考える上で重要です。都市への 影響を視野に入れ多面的機能、
食(農薬)、生態系からアプロー チし学びます。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
高度成長期の農政と 地域社会の変容につ いて理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑨農村内の連携
耕畜連携(耕種農家と畜産農家 の連携)から農家間の連携が、
コミュニティや都市にどのような 影響があるのか学びます。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
過疎問題の発生とそ の対策の変遷につい て理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑩
⑩事例から考える耕畜連携 の可能性
山口県の事例から飼料用作 物の作付けによる粗放的な 農地管理の展開を考えます。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
TPPについて復習しな がら、現代農業の問題 を理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④
⑪生ごみを活用したバイオマスエ ネルギーの生産と利用
エネルギーの地産地消に向け、生 ごみ活用に着目します。ごみ減量 とエネルギー生産に取り組む地域 づくりを考えます。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
ソーシャルキャピタルと いう概念を理解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑩
⑫ゼロウェイストの展開
先進的なごみ減量対策の推進 を可能とする分別方法とは何で しょうか。山村の生活様式からご み問題を考えてみましょう。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
ヒューマンセキュリティ という概念を用いて地 域政策を検討しなお す。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ⑥⑩
⑬市民活動への発展につながった市 民参画の計画づくり
廃棄物処分場の建設反対を契機とし た、市民と協働のごみ減量対策は地域 づくりにどのような影響があったので しょうか。循環型社会の構築について 学びましょう。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
動植物にとっての地域 という視点を得る。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑩
⑭総合計画の策定から考える市民と協 働の計画づくり
住む町の方向性や展望は、どのように して決められているのでしょうか?地域 社会の問題解決に市民が主体的に関 わることは可能なのか考えてみましょ う。
小テスト+グループ ワーク(30分) 講義及びディスカッ ション
携帯アプリやドローン などの新しい技術と地 域活性化について理 解する。
小テストをよく復習 し、知らなかった情 報をまとめる。他の履 修者の興味深い意 見を書き留め、検討 する。
60 ④⑥
⑮講義の総括
講義全体のふりかえり、まと め、質疑を行います。
講義 これまでのまとめを行 いつつ、自分にとって の解決すべき課題を 定める。
ノートを整理しつつ、
筆記試験にむけて講 義担当者に質問した い事項をまとめる。
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